TOP > 研究報告検索 > 生物間の相互関係にもとづく魚群の逃避行動のシミュレーション

生物間の相互関係にもとづく魚群の逃避行動のシミュレーション

研究報告コード R990003848
掲載日 2001年2月6日
研究者
  • 稲田 喜信
研究者所属機関
  • 科学技術振興事業団 創造科学技術推進事業
研究機関
  • 科学技術振興事業団 創造科学技術推進事業
報告名称 生物間の相互関係にもとづく魚群の逃避行動のシミュレーション
報告概要 自然界における魚の群に見られる一様性(構成する個体が同じ種,年齢,サイズ,移動速度などを持つ)の適応的な意味を探るために魚の個体モデルを用いたシミュレーションプログラムを作成し,捕食者に攻撃された場合の魚群の逃避行動を解析した。群の特徴である一様性がどのように捕食者からの防衛に役立っているかを調べるために2種類の群を用いた。一つはすべての個体が同じ速度で移動する一様群と,もう一つは群内の個体の速度分布が一定の傾きを持つ非一様群である。一様群ではリーダーの数が増えるほど捕獲される個体の数が減少し(図1),また捕食者に対する群の速度の上昇に伴って捕獲数が急激に減少した。(図2)。一方,非一様群ではリーダーの数が増えても捕獲される個体の数はほとんど減少せず(図3),群の速度の上昇にともなう捕獲数の減少もゆるやかであった。このことから一様群はリーダーの数が多いほど捕食に対する防衛効果が高く,全個体がリーダーとなって自由に逃避する階層構造のない状態が最も防衛効果が高いことがわかった。また,速度の遅い稚魚の時代における捕食の危険性が,成長に伴う速度増加によってすみやかに減少することもわかった。逆に,非一様群ではこのようなメリットは存在せず,その結果速度が一様で階層構造を持たない群が高い防衛効果を持つことがわかった。
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

R990003848_01SUM.gif R990003848_02SUM.gif R990003848_03SUM.gif
研究分野
  • 異種生物間相互作用
  • 動物学一般
  • 魚類
  • 計算機シミュレーション
研究制度
  • 創造科学技術推進事業、河内微小流動プロジェクト/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 稲田 喜信. 生物間の相互関係にもとづく魚群の逃避行動のシミュレーション. 創造科学技術推進事業 河内微小流動プロジェクトシンポジウム 講演要旨集(研究期間:1992-1997),1997. p.22 - 36.

PAGE TOP