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温度変化により可逆的に結晶化するイオン性コロイド系およびそれを利用するコロイド結晶の製造方法

シーズコード S000005175
掲載日 2001年11月21日
研究者
  • 山中 淳平
  • 古賀 忠典
  • 吉田 博史
  • 橋本 竹治
研究者所属機関
  • 名古屋市立大学 薬学部薬品物理化学教室
  • State University of New York at Stony Brook Dept.of Chemistry
  • (株)日立製作所 日立研究所電子材料研究部電機化学グループ
  • 京都大学 大学院工学研究科高分子化学専攻
研究機関
  • 独立行政法人 科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業 ERATOタイプ
技術名称 温度変化により可逆的に結晶化するイオン性コロイド系およびそれを利用するコロイド結晶の製造方法
技術概要 表面に電荷をもつイオン性粒子は水などの極性液体中で静電的相互作用により、また非イオン性粒子はパッキングして結晶構造を形成する。本研究では可視光に対して示す特殊な物性を新規な光学素子に活用するために、イオン性粒子により簡便にコロイド結晶を製造することに成功した。本法は表面に電荷をもつコロイド粒子(例えばシリカ粒子)が分散している液体媒質(例えば水)中へ、解離度が温度によって変化するような弱電離物質(例えばピリジンまたはピリジン誘導体)を添加し、外部から加熱または冷却して,コロイド粒子を可逆的に結晶化する方法である。昇温と共に解離度が変化するように弱塩基、弱酸または塩を用いてもよい。弱塩基としては、ピリジンの他にウラシル、キノリン、トルイジン、アニリン等、弱酸としては蟻酸,燐酸、蓚酸、酪酸等がある。コロイド粒子としては表面に弱酸を持つ酸化チタンやカルボキシル変性ラテックス、表面に弱塩基を持つ酸化アルミニウムやアミノ基を有するラテックス等は弱酸を添加して用いられる。シリカ微粒子の場合、水中に分散されると、表面の弱酸性シラノール基のOHが一部解離してマイナスイオンを持ち,周囲にプラスイオンが分布するが、ここへ弱電離物質を添加するとシラノール基の電離度が変化し、粒子の電荷密度が制御される。結晶化方法としては弱電離物質の解離度が増加するように加熱または冷却し、結晶生成の確認は可視光のBragg回折による虹色のイリデセンス観察、X線散乱法、光学顕微鏡、分光光度法などが適用できる。図1はシリカ-水コロイド系にピリジンを添加して求めた結晶化の相図を例示する。図中の白丸と黒丸はそれぞれイリデセンス観察による結晶相と無秩序相に対応する。結晶化は可逆的で、加熱により結晶化した試料を冷却すると無秩序化した。本法は光応答性を制御できる光学素子などの製造に広く応用できる。
画像

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従来技術、競合技術の概要 イオン性コロイド系を結晶化するにはせん断力を加えたり、電場をかける方法が報告されているが、前者は特殊装置を必要とし、後者は電極反応により不純物イオンが生じ、結晶化を妨げる欠点があると推定される。
研究分野
  • 多成分系の相平衡・状態図一般
  • コロイド化学一般
  • 高分子固体の構造と形態学
  • 高分子溶液の物理的性質
  • 無機化合物の結晶成長
  • 有機化合物の結晶成長
  • 相転移・臨界現象一般
展開可能なシーズ 本法は静電的相互作用の制御が容易なため、原子・分子では実現できない条件をシミュレートする実験に展開できる。
用途利用分野 新規な感熱性材料(感熱性塗料、温度センサーなど)。結晶化で粘性が変化する特性を利用して、応力伝達系に用いられる液体など。
研究の進捗状況 基本的な条件は明らかにされており、実用化の段階になっている。
試供品・サンプルの提供可能性 可。
関連発表論文 (1)山中淳平;伊勢典夫;橋本竹治.イオン化シリカロイド分散系の結晶化(I)結晶化条件.第45回高分子学会年次大会(名古屋),[11 J 14], Polymer Preprints,Japan,vol.45,No.5,p.726,1996.
(2)山中淳平;伊勢典夫;橋本竹治.イオン化シリカロイド分散系の結晶化(II)微小角X線散乱法による結晶構造の解析, Ibid.[11 J 15] Polymer Preprints,Japan,vol.45,No.5,p.758,1996.
研究制度
  • 創造科学技術推進事業 橋本相分離構造プロジェクト/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • . IV「橋本相分離構造プロジェクト」('93~'98). 創造科学技術推進事業 1996 創造科学技術研究報告会(東京)第3部講演要旨集,1996. p. - .
出願特許   特許 国際特許分類(IPC)
( 1 ) 国立研究開発法人科学技術振興機構, . 山中 淳平, 古賀 忠典, 吉田 博史, 橋本 竹治, . 温度変化により可逆的に結晶化するイオン性コロイド系およびそれを利用するコロイド結晶の製造方法. 特開平11-319539. 1999-11-24
  • B01J 13/00      
  • B01D   9/02     
  • C01B 33/14      

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