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転写因子遺伝子の導入による植物の病害抵抗性の改良

シーズコード S120008904
掲載日 2012年2月17日
研究者
  • 高辻 博志
  • 菅野 正治
  • 霜野 真幸
  • 姜 昌杰
  • 加来 久敏
技術名称 転写因子遺伝子の導入による植物の病害抵抗性の改良
技術概要 植物が本来もつ全身獲得性抵抗性を活性化することによって、すなわち病害抵抗性を植物に誘導すると考えられている薬剤benzothiadiazoleでイネを処理することにより、イネの葉身に誘導される転写因子遺伝子OsWRKY45を見出し、これを利用するものである。また、この遺伝子をイネに再導入して恒常的に発現させることによって、イネのいもち病および白葉枯病菌に対する抵抗性が顕著に向上することを利用するものである。さらに、OsWRKY45過剰発現がイネの生育に及ぼす影響は比較的小さく、適当な形質転換系統を選ぶことで、生育をほとんど犠牲にすることなくイネの病害抵抗性を高められることを利用するものである。すなわち、植物の病害への抵抗性を向上させる機能を有する植物由来のタンパク質をコードする、配列番号:2に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA、または、配列番号:1に記載の塩基配列のコード領域を含むDNAである。OsWRKY45過剰発現体と非形質転換体のイネ幼苗にいもち菌を接種し、7日後に病斑数を計数した結果、いもち病感染による病斑数が非形質転換体に比べて顕著に減少していた。
画像

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研究分野
  • 遺伝子の構造と化学
  • 作物の品種改良
展開可能なシーズ 植物の病害への抵抗性を向上させる機能を有する遺伝子、および、この遺伝子を含み植物の病害への抵抗性が向上した形質転換植物体を提供する。また、この遺伝子を植物体の細胞内で発現させる工程を含む、植物の病害への抵抗性を向上させる方法を提供する。さらに、この遺伝子を有効成分とする、植物の病害への抵抗性を向上させる薬剤を提供する。
イネの転写因子OsWRKY45の遺伝子が病害防御用薬剤benzothiadiazoleに発現応答することを見出し、この遺伝子をイネに導入し、ユビキチン・プロモーター制御下に高発現させることによって、いもち病抵抗性が顕著に高まることが示された。OsWRKY45導入形質転換体は、初期生育時における若干の生育遅延と軽微な擬似病斑形成が見られたのみで、生育および稔実率に関して顕著な悪影響は認められない。病害への抵抗性効果、副作用の低さの両面でbenzothiadiazole等の病害予防薬剤に匹敵することから、現場で用いられる実用技術に発展する可能性がある。減農薬農業が可能になり、経済性および安全性における効果は大きいものと考えられる。
用途利用分野 植物病害抵抗性用試薬、植物病害抵抗性用キット、病害抵抗性植物
出願特許   特許 国際特許分類(IPC)
( 1 ) 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, . 高辻 博志, 菅野 正治, 霜野 真幸, 姜 昌杰, 加来 久敏, . 転写因子遺伝子の導入による植物の病害抵抗性の改良. . 2008-12-25
  • C12N  15/09     
  • C12N   5/10     
  • A01H   5/00     
  • A01H   1/00     
  • C07K  14/415    
  • C07K  16/16     
  • C12P  21/02     

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