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ステンレス鋼表面の超短パルスレーザー光を用いた応力除去法

シーズコード S090001820
掲載日 2010年3月19日
研究者
  • 西村 昭彦
  • 峰原 英介
  • 塚田 隆
技術名称 ステンレス鋼表面の超短パルスレーザー光を用いた応力除去法
技術概要 超短パルスレーザー光1を集光することにより引っ張り応力が残留するステンレス鋼表層部2を蒸発除去することによる応力除去方法である。超短パルスレーザー光1は、まず、ステンレス鋼表面の極表面にある1ミクロン以下の金属原子層4において吸収される。周辺部領域にエネルギーが熱として散逸する前にレーザーパルスの持続は終了する。続いて、レーザー光を吸収した原子層4は高温となり直ちに蒸発し表面から飛散する。雰囲気が大気圧下と真空下では蒸発物の表面からの除去のプロセスが異なるが、いずれにおいても表層の原子層4自身が蒸発にすることにより個々の原子間の結合が切れるために原子間の変位に由来する引っ張り応力は消失する。また、蒸発により原子層4は表層から離れるため、高温のプラズマによる金属表面の加熱は著しく緩和される。従って、アーク溶接やレーザー溶接の場合の様に、加熱に起因する引っ張り応力の発生は生じない。こうして原子層の蒸発により更新されたステンレス鋼表面は次の超短パルスレーザー光1の照射を受け、超短パルス光を吸収しこの表層原子層4の蒸発が行われる。
画像

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研究分野
  • 熱処理技術
  • 特殊加工
  • レーザ一般
展開可能なシーズ 従来の表面改質技術ではいずれも残留する引っ張り応力を圧縮応力に変化させる方法であるため、材料の応力分布を測定し確認する必要がある。したがって、金属試料を切り出して測定装置内に持ち込む破壊検査となる。まだ原子炉格納容器内に持ち込める小型可搬のX線回折装置は開発されていない。従来のステンレス鋼の表面改質技術の方法の欠点を解消し、抜本的に鋼の表層より引っ張り応力を除去できる方法を提供する。
溶接や研削加工に伴い金属表面に残留する引っ張り応力を根本的に除去することを可能とし、ステンレス製の炉内機器の腐食割れを防止できる。したがって沸騰水型原子炉の交換と修理において多大な費用を節約できる。さらに、応力腐食割れが問題となる他の産業機器にも極めて有効な応力除去方法となる。
用途利用分野 ステンレス鋼シュラウド、再循環系ステンレス鋼配管
出願特許   特許 国際特許分類(IPC)
( 1 ) 独立行政法人 日本原子力研究開発機構, . 西村 昭彦, 峰原 英介, 塚田 隆, . 超短パルスレーザー光を用いたステンレス鋼表面の応力腐食割れ防止方法. 特開2005-131704. 2005-05-26
  • B23K  26/00     
  • B23K  31/00     
  • G21C  19/02     
  • G21D   1/00     

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