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有機ビスマス化合物を用いる有機化合物の製造方法

シーズコード S000005057
掲載日 2001年11月21日
研究者
  • 島田 茂
  • 田中 正人
  • マダリ ラクシュミ ナラヤナ ラオ
研究者所属機関
  • 独立行政法人 産業技術総合研究所 グリーンプロセス研究ラボ
研究機関
  • 独立行政法人 産業技術総合研究所
技術名称 有機ビスマス化合物を用いる有機化合物の製造方法
技術概要 入手容易でかつ低毒性である有機ビスマス化合物を有機トリフルオロメタンスルフォネートなどの脱離基を有する有機化合物と反応させて各種有機化合物の製造法を検討する過程で、有機ビスマス化合物が低原子価遷移金属錯体と反応しビスマスー炭素結合が開裂する可能性を見いだし、さらに有機トリフルオロメタンスルフォネートなどの脱離基を有する有機化合物と共存させると有機基同士の交差結合反応が起こることを見いだした。これらの知見に基づき、BiR1R2R3で表される、炭素—ビスマス結合を少なくとも1個有する有機ビスマス化合物(A)と、R4—Yで表される、少なくとも1個の脱離基を有する有機化合物(B)とを、遷移触媒金属の存在下に反応させて、(A)と(B)の両有機基の残基が新たな炭素—炭素結合で結合した有機化合物を製造する技術を開発した。ここで、R1はアルキル基、複素環基など、R2はR3はアルキル基、アミノ基などであるが、結合して環を形成してもよく、R4はアリール基など、Yはスルフォナート基などの脱離基を示す。(B)としては、R4—OSO2—CF3で表されるトリフルオロメタンスルフォートなどがあげられ、遷移金属触媒としてはニッケル、パラジュームなどの錯体などがあげられる。この反応においては、遷移金属触媒の使用量は有機ビスマス化合物(A)に対し20モル%以下とし、化合物(A)と(B)の使用比率は1:1とする。ベンゼンなどの溶媒を用いることも出来ることも出来る、反応温度は室温 - 150℃の範囲で選ぶ。なお中間体は酸素や水に敏感なので、反応は窒素などの不活性ガスのもとで行い、生成物の分離は再結晶、クロマトグラフィーなどにより行う。実施例として、図1で示す有機ビスマス化合物を1-ナフタレントリフルオロメタンスルフォネート、Pd(PPh3)4を含むN-メチル-2-ピロリジノン溶液と共に攪拌し、反応混合物を薄層クロマトグラフィで分離して、1-フェニルナフタレンが78%の収率で得られた。さらに、この他11種類の有機化合物が得られた。
画像

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従来技術、競合技術の概要 遷移金属の触媒存在下、有機典型金属化合物と有機トリフルオロメタンスルフォネートを反応させることによる2種の有機基の結合法として、有機スズ化合物、有機ホウ素化合物、有機ケイ素化合物を用いる方法が知られているが有機ビスマスを用いる方法は知られていない。
研究分野
  • 付加反応,脱離反応
  • 複素環化合物一般
  • 各種有機化合物の製造
  • 有機ひ素・アンチモン・ビスマス・ゲルマニウム化合物
展開可能なシーズ 有機ビスマス化合物を用いる有機化合物の製造技術
用途利用分野 医薬合成用材料、農薬合成用材料、有機系電子材料
研究の進捗状況 炭素—ビスマス結合を少なくとも1個有する有機ビスマス化合物(A)と、少なくとも1個の脱離基を有する有機化合物(B)とを、遷移触媒金属の存在下に反応させて、(A)と(B)の両有機基の残基が新たな炭素—炭素結合で結合した有機化合物を製造する技術を開発し、12種類の化合物が生成された。
関連発表論文 (1)Shimada,S.;Rao,M.L.N.;Tanaka,M. Synthesis and structure of mono-organobismuth compounds bearing pyridinedimethoxide ligands. Organometallics,vol.19,2000,p.931.
(2)Rao,M.L.N.;Shimada,S.;Tanaka,M. Palladium complex-catalyzed cross-coupling reaction of organobismuth dialkoxidides with triflates . Org. Lett.,vol.1,1999,p.1271-1273.
研究制度
  • 戦略的基礎研究推進事業 研究領域「単一分子・原子レベルの反応制御」研究代表者 田中正人(工業技術院 物質工学工業技術研究所)/科学技術振興事業団
研究報告資料
  • 田中 正人. 単一分子・原子レベルの反応制御 ヘテロ原子間結合活性化による新物質・新反応の開拓. 戦略的基礎研究推進事業 平成11年度 研究年報,2000. p.416 - 419.
出願特許   特許 国際特許分類(IPC)
( 1 ) 独立行政法人産業技術総合研究所, . 島田 茂, 田中 正人, マダリ ラクシュミ ナラヤナ ラオ, . 有機ビスマス化合物を用いる有機化合物の製造方法. 特開2000-026335. 2000-01-25
  • C07C   1/32     
  • C07C  15/24     
  • B01J  31/12     
  • C07C 201/12     
  • C07C 205/06     

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