テクニカル・アイ(特許目利きによるコラム)

癌組織を正常母組織へ回帰させる核酸医薬開発

【新技術の概要】

 癌細胞が正常細胞になることを発見した。
 特に未分化型肝癌に1種類のマイクロRNAを導入するだけで、幹性誘導を通して癌形質を失わせることを発見した。未分化や低分化だけなく高分化型肝癌も、他の癌腫も多能性マーカーOct4陽性、NANOG陽性(下図)、P53陽性の未分化な正常組織(発生母組織)に昔戻りさせることで悪性形質を喪失させる。
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 免疫不全マウスin vivo検討で、正常肝組織(下右図)、奇形腫(左図)を形成したことから、癌細胞が一旦iPS細胞になったことは明瞭である。

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 再生医療として応用できる可能性もあり、担癌患者の体内で癌細胞を発生由来細胞に戻すことで治癒させ得る画期的な癌治療の時代が到来します。

【従来技術・競合技術との比較】

 癌細胞の正常細胞化技術は、国内外どこにも報告はない。
 肝癌細胞が正常肝組織、良性奇形腫、肝癌非形成の3通りの非悪性状態に形質転換できたin vivo検討の衝撃的な結果を得た。
 癌組織を発生母地組織へ回帰させ、消失させうる可能性を示し、従来の技術と比較して異質な根本的ながん治療薬に位置づけられる。DDSの最適化により本基盤技術を実用化できると考えられ、特に高転移性の癌腫に対する根本的な癌治療が可能となる。

【本技術に関する知的財産権】

1. “hTERT Gene Expression Regulatory Gene” . US 2009/0124794 A1 2009年5月14
     日. (US patent application S.N. US 11/911,364)
2. 「癌抑制miRNA」 特願2010-225305
3. 「miRNA及びsiRNA導入により作成される次世代hiPSC」 特願2010-158192
4. 「miRNA及びsiRNA導入による新規hiPSC作製法」特願2010-158193
5. 「 miRNA及びsiRNA導入による新規hiPSC作製法」 特願2010-158194
6. 「siRNA導入による新規hiPSC作製法」, PCT/JP2011/ 64846, 出願日:2011/06/28
7. 「miRNA及びsiRNA導入による新規hiPSC作製法」PCT/JP2011/64847,出願日:2011/06/28


【想定される技術移転】

 本技術は、1種類のマイクロRNAの導入によって、iPS化細胞を簡便に且つ安定的に誘導し、さらに癌細胞を消失させることができるという新規の機能性RNAを提供するものである。
 従来の類似技術に比べ、遺伝子の発現様式から癌化の抑制が期待できること、細胞の維持・培養が容易であることなど優れた特性を有しており、癌治療および再生医療のツールとして実用化が期待できる。


【お問い合わせ先】

鳥取大学 医学部 病態解析医学講座 薬物治療
学分野・准教授 三浦典正
〒683-8503 鳥取県米子市西町86番地
Tel: 0859-38-6172, Fax: 0859-38-6170

鳥取大学 産学・地域連携推進機構 知的財産管
理運用部門 
〒680-8550 鳥取市湖山町南4丁目101番地
Tel: 0857-31-6000, Fax: 0857-31-5474  
E-mail: cizai(at)cjrd.tottori-u.ac.jp
<(at)を@に変えて下さい>



編集: JST 産学連携展開部 事業推進(募集・探索)担当
問合せ先 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 産学連携展開部
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