テクニカル・アイ(特許目利きによるコラム)

外部環境に応じた発光強度・透明度の制御技術開発

【新技術の概要】

これまで結晶多形の構造と、光特性についての統一的な検討は少なく、光の波長差を用いての多形制御に関する報告がなされているだけである。
本研究では、この光応答性結晶多形制御法を、今まで開発してきた、高透明性有機・無機自発的交互積層厚膜「光-電変換デバイス」の製造プロセスに応用できる操作指針の確立を目指した。
具体的には、多形の発現が容易な水素結合できるドナーとアクセプターが存在する有機化合物を用い、無機ナノ粒子との界面制御を行い、その際の有機結晶多形構造を、光応答により制御する指針を確立することが出来た。これにより、非接触での汎用性の高い光-電変換デバイスのモジュール作成が可能である。
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【従来技術・競合技術との比較】
 従来の技術は、多成分の添加や、pHの調整、有機溶媒の使用などにより、有機結晶の多形の制御が行われており、加えて、透明化することは、非常に難しかった。本方法により、非接触、多成分添加が必要ない方法論を打ち立てることが出来、新たな技術として進められるものと考えられる。さらに、液相プロセスでのデバイス材料の安定供給システムの構築が可能であるため、製造プロセスの低エネルギー化の促進も出来る。

【本技術に関する知的財産権】

1.特開2007-321140号
「りん光発光物質及びその製造方法」、出願人:岩手大学

2.特開2008-221049号
「微粒子の製造方法」、出願人:岩手大学

【想定される技術移転】

 新規光電変換素子開発のため、有機分子の高密度化と、安定的な高透明度を保持する厚膜制御法の方針提案ができる。
 さらに、溶液法により積層化する技術を確立しているため、インフラの整備にコストを割く必要もなく、その応用は容易であると考えられる。
 今後、実用化に向けた取組を企業数社交えて行いたい。また、試作品を、第3回国際太陽電池展 PV EXPO 2010で発表している。

【お問い合わせ先】

岩手大学 工学部 応用化学・生命工学科 
準教授 土岐 規仁

岩手大学 地域連携推進センター
コーディネータ 準教授 小川 薫
編集: JST 産学連携展開部 事業推進(募集・探索)担当
問合せ先 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 知的財産マネジメント推進部
〒102-8666 東京都千代田区四番町5-3
E-mail: e-mail address TEL: 03-5214-8293 FAX: 03-5214-8476

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