テクニカル・アイ(特許目利きによるコラム)

高電力変換効率・低コストを両立する電力増幅器

【新技術の概要】

 独自に開発した設計開発ツールを用いることにより、高周波で高効率を達成する新しいタイプの高効率増幅器の設計に成功した。この増幅器は、安価な半導体素子で実装することが可能であり、また、プッシュプル構造を適用することにより、高出力、低高調波歪みも実現する。
 また、その高電力変換効率により、冷却装置、ファンなどが不要となるため、システム全体の大幅な小型化が見込まれる。本増幅器は、高周波電源、バラスト、Induction Heating、無線電力伝送システム、などの高効率化に貢献する。
 一方、設計開発ツールには様々なノウハウが詰め込まれており、スイッチング回路の高周波数化、小型化、高効率化に対して短時間で解を与えられる。
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【従来技術・競合技術との比較】

 特許技術である設計ソフトウェアを用いることにより、電力増幅器やDC/ACインバータに対する高性能化を可能とする。開発した増幅器やインバータは従来の電力増幅器、DC/ACインバータと比較して、電力損失の低減、コストの削減等において、従来の技術を凌駕する特性を示している。
 半導体素子における電流・電圧のジャンプを消す設計は、世界的にみても他の追随を許さない高度な設計技術といえる。

【本技術に関する知的財産権】

1.特許第4571589号
 「回路設計支援方法及びその装置並びに回路設計支援プログラム」
 出願人:科学技術振興機構

2.特願2011-246009号
 「E_M級増幅器」
 出願人:千葉大学

【想定される技術移転】

 非線形素子を有す電力増幅回路は最適回路定数を解析的に解けず、古くは熟練者の経験と勘による設計、最近では所望とする最大電圧、電流などから、回路供給メーカが提示するカタログより、最適な汎用増幅器を選定している。
 開発者はこれを解析的に解くツールを開発した。組込み系装置開発企業はもとより、大規模電気・電子装置開発企業にも試用してもらい、大幅な省電力装置開発に、大きく寄与できることを検証していただきたい。

【お問い合わせ先】

千葉大学大学院融合科学研究科
准教授 関屋大雄
URL: http://www.s-lab.nd.chiba-u.jp
編集: JST 産学連携展開部 事業推進(募集・探索)担当
問合せ先 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 知的財産マネジメント推進部
〒102-8666 東京都千代田区四番町5-3
E-mail: e-mail address TEL: 03-5214-8293 FAX: 03-5214-8476

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