テクニカル・アイ(特許目利きによるコラム)

線源の速度によらず放射能を評価する新技術

【新技術の概要】
静止または移動する線源の放射能を、速度によらず簡便・即座に評価する手法を開発した。
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125I線源を用いた癌の密封小線源治療への適用試験の成果として、0~20cm/sの任意の速さの放射能8MBq線源を10%以下の精度で評価できることを明らかにした(下図は例)。これにより、既存の手法では不可能であった、「正しい線源を用いていることの確認」が可能となり、新たな品質保証法としての普及が期待される。
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本技術は多数の試料の放射能を短時間に一定の精度で評価・スクリーニングする用途に適している。計測システムを調整することで、様々な精度、放射性核種、放射能、試料の材質寸法形状に対応できる。

【従来技術・競合技術との比較】

 癌の小線源治療の従来技術としては、線源を人体患部に挿入する前の線源強度測定、挿入後の人体線量測定が存在した。開発した「挿入作業中の強度測定」は手法・目的を異にしている。
 広く放射能測定法としては、長時間測定で高精度を得る既存法とは逆に、短時間測定で適度な精度で評価する。これにより、線源または検出器を移動させながらの測定が可能であり、移動速度が変化しても不変の評価が可能となった。

【本技術に関する知的財産権】

特願2010-220061
「放射線源強度測定装置及び線源強度測定方法」出願人:札幌医科大学、広島大学

【想定される技術移転】

 癌の密封小線源治療では、測定機器や設備の製造をはじめ、放射能測定を必要とする放射線遮蔽や防護などの分野に需要があると考えられる。さらに、本技術はメーカーが供給する線源の強度等の品質管理に重要な技術であるため、線源の構造・製造法に関する研究・開発プロジェクトの創出やそれらの成果による線源の安全・品質管理に要する機器製造・販売事業へつながる可能性が高い。
 また、厚生労働省の示す「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」では、NaIシンチレーションサーベイメーターによる放射性ヨウ素の測定法が掲載されているが、本研究成果を応用することで、より簡便で迅速な測定法を開発可能である。

【お問い合わせ先】

北海道公立大学法人 札幌医科大学
附属産学・地域連携センター
知的財産部門
Tel:011-611-2111(ex.2108)
e-mail:chizai(アット)sapmed.ac.jp
<(アット)を@に変えて下さい>

編集: JST 産学連携展開部 事業推進(募集・探索)担当
問合せ先 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 産学連携展開部
〒102-0076 東京都千代田区五番町7
E-mail: e-mail address TEL: 0120-679-005 FAX: 03-5214-8399

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