テクニカル・アイ(特許目利きによるコラム)

薬液噴霧投与デバイス

【新技術の概要】

 気道へのワクチン沈着を可能とする試作デバイスの仕様として、1~20μL程度の極微量ワクチン量とワクチン液滴径5.0~6.0μmを可能とする噴霧投与デバイスを試作した。
 本技術は、既存の携帯型メッシュ式噴霧器の原理を基に、容器の構造と多小孔板の加工精度の改良に着手した。エキシマレーザの加工精度を向上させ、メッシュ孔径3.0~3.5μmを実現し、また臨床使用の吸入薬よりも粘度が高いワクチン液の供給圧力を高める工夫を加え、1~20μL程度の使い捨てタイプの供給容器を試作し初期の目標を達成した。
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【従来技術・競合技術との比較】

 従来の注射法と異なり、噴霧投与法で気道を介する手法は粘膜免疫応答を誘導できることが知られている。本技術により簡便性・安全性・有効性に優れた新規の経気道粘膜ワクチン噴霧投与デバイスが可能となる。
 すなわち、本技術による新規デバイスでは、1~20μL程度の極微量ワクチン量を数μmの液滴粒子で噴霧投与でき、従来法の注射あるいは経鼻と比較して1/10程度のワクチン量で、同程度の抗体付与効果と免疫寛容の誘導が実現できる。


【本技術に関する知的財産権】

1.特開2010-185691
  「噴霧粒子撮像解析システム及び解析方法」
  出願人:学校法人同志社   

2.特開2009-074835
  「液滴粒子撮像解析システム及び解析方法」出願人:学校法人同志社      

3.特開2009-072313
  「眼薬噴霧供給装置」
  出願人:学校法人同志社 他1名

【想定される技術移転】

 新規ワクチン噴霧投与の実用化に向け、臨床に適用するための次のステップへ展開する必要がある。まず、霊長類でヒトと近いカニクイザルを実験動物として選定し、ヒト気道との粘膜免疫の類似性を確認した後、本医療デバイスの有効性と安全性を確認して、ヒト臨床試験へのプロセスが推進される。さらに本技術は、薬液噴霧デバイスとして広範囲の医療分野に技術移転できることが期待される。

【お問い合わせ先】

■高野 頌 
 電話:0774-65-6564
(同志社大学大学院/工学研究科/教授)

■松井健一 
 電話:0774-65-6223
(同志社大学リエゾンオフィス/産学連携コーディネータ)
編集: JST 産学連携展開部 事業推進(募集・探索)担当
問合せ先 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 知的財産マネジメント推進部
〒102-8666 東京都千代田区四番町5-3
E-mail: e-mail address TEL: 03-5214-8293 FAX: 03-5214-8476

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