テクニカル・アイ(特許目利きによるコラム)

患者別力学解析に基づく骨粗鬆症の骨折リスク評価手法の開発

【新技術の概要】

 本シーズは、骨が骨折に至るまでの非線形な材料力学的特性挙動を反映した骨の患者別イメージベース力学解析手法を提供するものであり、力学的評価に基づく高精度の骨折リスク評価手法としての利用が期待できる。
 本解析手法を投薬治療中の骨粗鬆症患者の脊椎に適用した結果、各患者モデルの経時的な骨折荷重値と圧縮主ひずみの変化(図1)と骨折パターンの分布例(図2)から、骨強度の変化を患者別に詳細に示すことができた。
 これより、骨密度量を指標とする現状の診断手法に比べ、骨粗鬆症の骨折リスクを力学的に精密に予測できることが明らかとなった。本シーズは、先駆的で汎用的な骨折リスク診断手法の確立へ発展することが期待される。
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【従来技術・競合技術との比較】

 本シーズは、力学的因子の考慮がない現状の診断手法に対し、工学・力学的観点からの先進的な骨折リスク予測を実現した点に高い優位性がある。現状では検出できない投薬効果が、本手法により初めて評価されることも示された。
 また、患者別の骨の形状と骨の材料非線形特性の考慮により、従来より高精度なリスク評価が実現できる。さらに、骨粗鬆症患者が国内に1000万人以上いる国内において、本技術の社会貢献度が極めて高い。

【本技術に関する知的財産権】

1.特願2012-001645
 「骨折リスク評価方法」、出願人:龍谷大学

【想定される技術移転】

 本シーズにより、骨の荷重支持機能が低下する骨疾患における骨折リスクの力学的評価技術が飛躍的に進歩すると期待できる。また、本シーズは、患者別の人工関節等の臨床デバイスおよび、材料非均質性を有する傾斜機能材や機械構造物の工学設計・開発・解析へ寄与する可能性を有している。
 骨疾患を扱う整形外科への導入だけでなく、新たな薬剤や臨床ツールの開発を視野に入れ、医薬業界との連携を模索しながら、実用化を目指したい。

【お問い合わせ先】

龍谷大学 REC 事務部(瀬田) 笹岡晃治
編集: JST 産学連携展開部 事業推進(募集・探索)担当
問合せ先 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 知的財産マネジメント推進部
〒102-8666 東京都千代田区四番町5-3
E-mail: e-mail address TEL: 03-5214-8293 FAX: 03-5214-8476

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