テクニカル・アイ(特許目利きによるコラム)

アキシャル磁気浮上回転モータ方式送液ポンプ

技術の背景

粉塵をきらう環境下で使用されるIC製造ラインにおける純水輸送用ポンプや人工心臓などの生体液を輸送するポンプなどを対象とした磁気浮上ポンプで、磁気浮上の「粉塵が出ない」、「長寿命である」などの特徴が有効に利用できる。特に、体内埋め込みを目的とする人工心臓システムでは、臨床に使われている従来の空気圧駆動拍動流形に代わり、小型、軽量の連続流形補助人工心臓が現在の研究開発の主流になっている。連続流形補助人工心臓のクリーン化、長寿命化のために本技術の採用が期待される。

技術内容・特徴

磁気浮上制御と回転制御および傾き制御におけるラジアル方向とアキシャル方向の位置制御を有機的に連携して行うことにより,高速回転時にも軸振れ等のおそれのない安定した回転が維持できる。本技術ではアキシャル方向にギャップを有する磁気浮上回転モータにおいて、上部ステータにてロータのラジアル制御を行い、下部ステータにてロータの磁気浮上回転制御と傾き制御を行うことによって、5軸制御を実現し、機械的な支持に依ることなく軸ぶれなどの振動が少なく円滑な回転を可能としている。上部ステータにバイアス力発生用永久磁石を付設しハイブリッド磁気軸受を構成することにより小型化、高効率化も図っている。制御系の簡略化を図るために制御軸を3軸に減少させたタイプも開発されている。

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特許・文献情報

発明の名称: 「アキシャル磁気浮上回転モ-タおよびこれを用いた回転機器」
出願番号: 特願2002-228126
出願人: 科学技術振興機構
発明者: 増澤徹、岡田養二(茨城大学)


関連技術・市場情報

無摺動・無接触構造のため発塵のないクリーンな送液ポンプが可能になるので半導体製造ラインにおける高純度水の移送、医療分野における清浄水の移送などに使われる送水ポンプには最適である。

人工心臓では、臨床ニーズの大きい左心補助システムとしての利用が可能になる。

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編集: 技術移転プランナー 苅田充二
問合せ先 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 知的財産マネジメント推進部
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E-mail: e-mail address TEL: 03-5214-8293 FAX: 03-5214-8476

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