テクニカル・アイ(特許目利きによるコラム)

路面雪氷状態モデルによる無散水融雪システム

技術の背景

積雪寒冷地は日本国土面積の約60%を占め、人口の25%が居住しており、かつ高齢化がすすんでいる。冬季道路の安全、円滑な交通確保は重要な問題である。


技術内容・特徴

従来の無散水システム(図1(a))は、定常の気象および地盤温度で行っており、実態に即しておらず、経済的とは言い難い。本提案モデル(図1(b))では、非定常設計が可能になるので、従来設計より現実に即した設計が期待される。また、熱収支法を採用していることから汎用性が高く、類似の技術がないことから独創性の高い実用化が期待できる。




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特許・文献情報

出願番号:特願2006-284361
公開番号:特開2008-102006
発明の名称:「路面のすべり摩擦予測方法及び装置並びにそのプログラム」
発明者:福原輝幸(福井大学)、渡邊洋(福井大学)、藤本明宏(福井大学)
出願人:福井大学
【特許内容】本発明は、降雪期の道路安全管理に供する技術に関するものである。具体的には、積雪状態の路面のすべり摩擦を適切に管理するための凍結防止剤散布の量及び時期を決定するための路面状態予測技術に関する発明である。

応用分野

寒冷地の地方展開のほか、ヒートアイランド対策市場への展開も期待される。



関連技術・市場情報

道路融雪設備は、散水方式、電熱方式および無散水方式に分けられる。散水方式は地盤沈下の問題を抱えており、電熱方式は近年の原油高騰を考慮すると適切な方策とは言い難い。
これに対して、本課題である無散水方式は初期コストが若干高くなるものの、維持コストが安く、さらに電熱方式に比べ90%以上のCO2の削減が見込まれる。以上より、今後の普及が期待できる。道路融雪の最近の市場規模は約60億円ほどである。
道路融雪の発注者は、地方自治体40%、国土交通省・JHなどが40%、民間が20%である。寒冷地都市部では設置完了しており、地方へ移行している。
無散水式道路融雪の参入企業は(1)地下水・温水式が 興和、日本地下水開発、ミサワ環境技術、(2)電熱式では、古河電気工業 三菱電線工業 北日本電線 昭和コンクリート工業 陽光技研、(3)ヒートパイプ式では、興和、フジクラ等がある。
高層ビル屋根融雪、サービス施設の入り口や通路、店舗通路、駐車場など、民間用途が増加している。屋根融雪システムの市場規模は年100億円程度であり、参入企業には、エナテックス、北越融雪、ソーラーシステム、日精サービス等がある。



編集: 技術移転プランナー 井上治郎
問合せ先 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 知的財産マネジメント推進部
〒102-8666 東京都千代田区四番町5-3
E-mail: e-mail address TEL: 03-5214-8293 FAX: 03-5214-8476

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