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Specification :植物系材料の成形体製造方法及び植物系材料の成形体

Country 日本国特許庁(JP)
Gazette 特許公報(B2)
Patent Number 特許第5550080号 (P5550080)
Publication number 特開2012-161932 (P2012-161932A)
Date of registration 平成26年5月30日(2014.5.30)
Date of issue 平成26年7月16日(2014.7.16)
Date of publication of application 平成24年8月30日(2012.8.30)
Title of the invention, or title of the device 植物系材料の成形体製造方法及び植物系材料の成形体
IPC (International Patent Classification) B27N   5/00        (2006.01)
B27M   1/00        (2006.01)
B29C  43/34        (2006.01)
B29C  43/02        (2006.01)
B29K 105/08        (2006.01)
FI (File Index) B27N 5/00 C
B27M 1/00 Z
B29C 43/34
B29C 43/02
B29K 105:08
Number of claims or invention 5
Total pages 9
Application Number 特願2011-021847 (P2011-021847)
Date of filing 平成23年2月3日(2011.2.3)
Exceptions to lack of novelty of invention 特許法第30条第1項適用 平成22年10月1日 社団法人日本塑性加工学会発行の「第61回 塑性加工連合講演会 講演論文集」に発表
Date of request for substantive examination 平成25年8月6日(2013.8.6)
Patentee, or owner of utility model right 【識別番号】301021533
【氏名又は名称】独立行政法人産業技術総合研究所
Inventor, or creator of device 【氏名】岩田 真治
【氏名】宮田 雅彦
【氏名】金山 公三
【氏名】三木 恒久
【氏名】杉元 宏行
【氏名】関 雅子
Representative 【識別番号】100068755、【弁理士】、【氏名又は名称】恩田 博宣
【識別番号】100105957、【弁理士】、【氏名又は名称】恩田 誠
Examiner 【審査官】木村 隆一
Document or reference 特開2010-052426(JP,A)
特開2008-036941(JP,A)
特開2010-155393(JP,A)
特開2010-155394(JP,A)
特表2010-517822(JP,A)
欧州特許出願公開第01955835(EP,A1)
特開平04-169207(JP,A)
Field of search B27N 1/00-9/00
B27M 1/00-3/38
B29C 43/00-43/58
Scope of claims 【請求項1】
繊維を有する植物系材料を原料として金型に供給して、前記金型による熱圧成形により前記植物系材料に流動性を発現させ、成形体が製造される植物系材料の成形体製造方法において、
押圧前に、前記植物系材料の繊維方向を、押圧時に前記植物系材料が押し出される押出方向と同一平面において直交するように前記植物系材料を前記金型に配置し、当該配置をとる前記植物系材料に荷重をかけて押圧することで、押圧方向に対して側方に延びる型成形空間に前記植物系材料を、流入口を通じて流動させながら充填する側方押出成形によって前記成形体を製造する
ことを特徴とする植物系材料の成形体製造方法。
【請求項2】
前記金型に供給された前記植物系材料を押圧する押圧部の幅と、前記植物系材料が前記押圧部から前記型成形空間に流入するときの該型成形空間の流入口の幅とが、同じ大きさに形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の植物系材料の成形体製造方法。
【請求項3】
前記植物系材料は、板状に加工された複数の板材であって、前記押圧前、前記板材の繊維方向が同方向となるように積層して前記金型に配置されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の植物系材料の成形体製造方法。
【請求項4】
前記植物系材料に予め添加剤を含浸しておき、前記植物系材料が前記熱圧成形されることにより、前記植物系材料に細胞間の位置変化に起因する流動現象を発生させる
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の植物系材料の成形体製造方法。
【請求項5】
繊維を有する植物系材料を原料として金型に供給され、前記金型による熱圧成形により前記植物系材料に流動性を発現させて製造される植物系材料の成形体において、
押圧前に、前記植物系材料の繊維方向を、押圧時に前記植物系材料が押し出される押出方向と同一平面において直交するように前記植物系材料を前記金型に配置し、当該配置をとる前記植物系材料に荷重をかけて押圧することで、該押圧方向に対して側方に延びる型成形空間に前記植物系材料を流動させながら充填する側方押出成形によって製造した
ことを特徴とする植物系材料の成形体。
Detailed description of the invention 【技術分野】
【0001】
この発明は、植物系材料の成形体製造方法及び植物系材料の成形体に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の内装部品、例えばステアリングホイールやシフトノブ、インストルメントパネルには、木目の装飾品が採用されている。
このような木目装飾品としては、例えば木目調の樹脂シートを装飾部品に貼り付け、表面に樹脂コーティング等を行うことで形成されている。このため、木目といいながら、実際には、強度や寸法安定性、耐候性等の観点から、木目調の模様を樹脂に付けることで、木目の装飾を内装部品に施している。しかし、近年は環境意識の高まりから石油を原料とする樹脂材料(プラスチック材料)の利用を少なくしたい要望があり、木や竹などの植物系材料の利用が検討されている。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2008-36941号公報
【特許文献2】特開2010-155393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、植物系材料を利用した木目装飾品の製造方法として、植物系材料を金型に供給し、金型による熱圧成形によって植物系材料に流動性を発現させ、成形体を得る製造方法が考案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0005】
ところで、上記特許文献に記載の植物系材料の成形体製造方法は、後方押出成形によって成形体を製造している。このため、上記特許文献に記載の植物系材料の成形体製造方法では、植物系材料に含まれる繊維の繊維方向を成形体全体において揃えることが困難であった。よって、成形体全体の繊維方向が揃わないために、成形体の力学的性質が不均一となっていた。そこで、力学的性質が均一である植物系材料の成形体製造方法及び植物系材料の成形体が求められていた。なお、この問題は自動車に限らず、木目の装飾が施される製品においても同様に存在していた。
【0006】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、力学的性質が均一である成形体を製造することができる植物系材料の成形体製造方法及び植物系材料の成形体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、繊維を有する植物系材料を原料として金型に供給して、前記金型による熱圧成形により前記植物系材料に流動性を発現させ、成形体が製造される植物系材料の成形体製造方法において、押圧前に、前記植物系材料の繊維方向を、押圧時に前記植物系材料が押し出される押出方向と同一平面において直交するように前記植物系材料を前記金型に配置し、当該配置をとる前記植物系材料に荷重をかけて押圧することで、押圧方向に対して側方に延びる型成形空間に前記植物系材料を、流入口を通じて流動させながら充填する側方押出成形によって前記成形体を製造することをその要旨としている。
【0008】
同構成によれば、成形体の製造方法として側方押出成形を採用し、植物系材料の繊維方向と押出方向とを直交させて植物系材料を配置したので、植物系材料を型成形空間に充填するとき、植物系材料の繊維方向を、植物系材料の型成形空間への流入方向に直交させることが可能となる。よって、力学的性質が均一である植物系材料の成形体を製造することが可能となる。ここで、繊維方向と押出方向とが「直交」するとは、若干傾く角度で繊維方向と押出方向とが交差するものも含むものとする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の植物系材料の成形体製造方法において、前記金型に供給された前記植物系材料を押圧する押圧部の幅と、前記植物系材料が前記押圧部から前記型成形空間に流入するときの該型成形空間の流入口の幅とが、同じ大きさに形成されていることをその要旨としている。
【0010】
同構成によれば、押圧部と流入口とを同じ幅としたので、押圧部で押圧された植物系材料が同じ幅のまま流入口から型成形空間内に押し出される。このため、植物系材料が流入口から型成形空間内に押し出される際に繊維方向を変えられることなく、繊維が並んだ状態が維持されたまま型に押し出される。よって、力学的性質が均一である植物系材料の成形体を製造することが可能となる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の植物系材料の成形体製造方法において、前記植物系材料は、板状に加工された複数の板材であって、前記押圧前、前記板材の繊維方向が同方向となるように積層して前記金型に配置されていることをその要旨としている。
【0012】
同構成によれば、植物系材料が板材であるので、切り出しても繊維が残った状態である。
請求項4に記載の発明は、請求項1~3のいずれか一項に記載の植物系材料の成形体製造方法において、前記植物系材料に予め添加剤を含浸しておき、前記植物系材料が前記熱圧成形されることにより、前記植物系材料に細胞間の位置変化に起因する流動現象を発生させることをその要旨としている。
【0013】
同構成によれば、植物系材料に添加剤が含浸されているので、添加剤によって熱圧成形時の植物系材料の流動現象が起き易くなり、繊維方向が揃った状態を更に維持したまま成形体を製造することが可能となる。よって、力学的性質が均一である植物系材料の成形体を製造することが可能となる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、繊維を有する植物系材料を原料として金型に供給され、前記金型による熱圧成形により前記植物系材料に流動性を発現させて製造される植物系材料の成形体において、押圧前に、前記植物系材料の繊維方向を、押圧時に前記植物系材料が押し出される押出方向と同一平面において直交するように前記植物系材料を前記金型に配置し、当該配置をとる前記植物系材料に荷重をかけて押圧することで、該押圧方向に対して側方に延びる型成形空間に前記植物系材料を流動させながら充填する側方押出成形によって製造したことをその要旨としている。
【0015】
同構成によれば、側方押出成形を採用し、植物系材料の繊維方向と押出方向とを直交させて植物系材料を配置したので、植物系材料を型成形空間に充填するとき、植物系材料の繊維方向を、植物系材料の型成形空間への流入方向に直交させることが可能となる。よって、力学的性質が均一である植物系材料の成形体を得ることが可能となる。ここで、繊維方向と押圧方向とが「直交」するとは、若干傾く角度で繊維方向と押圧方向とが交差するものも含むものとする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、力学的性質が均一である植物系材料の成形体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】(a)植物系材料の成形体製造装置の構成及び板材を示す断面図、(b)植物系材料の成形体製造装置の下型及び板材を示す上面図。
【図2】植物系材料である板材から製造された成形体を示す上面図。
【図3】植物系材料の繊維方向、放射方向、接線方向を示す模式図。
【図4】板状に加工された植物系材料の繊維方向を示す上面図。
【図5】板状に加工された植物系材料の放射方向から押圧した状態を示す上面図。
【図6】植物系材料の圧縮工程を示す植物系材料の成形体製造装置の断面拡大図。
【図7】植物系材料の流動工程を示す植物系材料の成形体製造装置の断面拡大図。
【図8】植物系材料の成形体製造装置の圧力及び圧縮量を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の植物系材料の成形体製造方法及び成形体を具体化した一実施形態について図1~図8を参照して説明する。
図1に示されるように、本実施例の成形体製造装置1は、植物系材料として杉を用い、円板状の板材2を原料として使用する。板材2は、成形体製造装置1の本体部分である金型10にセットされる。板材2は、予め乾燥重量に対して約40%の低分子フェノール樹脂が含浸されている。また、板材2は、恒温恒湿内で養生させて、含水率が約10%となるように調整してある。

【0019】
成形体製造装置1は、成形体の型となる型成形空間12が形成された金型10と、供給された原料を押圧して型成形空間12に押し出す押圧部19とを備えている。金型10は、上下に分割可能な下型13と上型14とを備え、下型13と上型14との間に型成形空間12が設けられている。型成形空間12は、上型14の下面と当接される下型13の上面に形成され、板状の直方体である。なお、この下型13を交換すれば、異なる形状の成形体3を製造することが可能である。

【0020】
押圧部19は、円柱状のパンチ11と、パンチ11を収納状態で上下に往復動させるシリンダ15とが設けられている。押圧部19は、シリンダ15にセットされた板材2をパンチ11によって押圧するシリンダ部であって、上方へ突出して形成されている。シリンダ15には、上型14の上端から下端まで貫通し、型成形空間12の左端部12aに接続される円柱状の貫通孔16が形成されている。すなわち、型成形空間12の左端部12aは、シリンダ15の一部を形成する。また、貫通孔16の右端部16aと型成形空間12とによって形成される開口部が原料の流入する流入口17となる。

【0021】
シリンダ15の貫通孔16内に供給された板材2は、型成形空間12の左端部12aに設置される。型成形空間12に設置された板材2は、パンチ11に押圧されることで流入口17から型成形空間12に流動しながら押し出されて、成形体3が形成される。上型14には、金型10を加熱する棒状のヒータ18が貫装されている。成形体3の製造時には、ヒータ18によって金型10を120~170℃に加熱する。

【0022】
板材2の直径Dbは、シリンダ15の貫通孔16の直径Daよりも若干小さく設定されている(Db<Da)。このため、板材2をシリンダ15の貫通孔16に容易に設置することができる。また、貫通孔16の直径Daと流入口17の幅Wとは同じ大きさに設定されている(W=Da)。このため、押圧された原料は、圧縮されながらその幅を維持したまま、型(型成形空間12)内に押し出される。貫通孔16の直径Daがシリンダ15の径に相当する。貫通孔16の直径Daがシリンダ15の径に相当する。

【0023】
パンチ11の外径は、貫通孔16の直径Daと同一である。また、パンチ11の貫通孔16内に挿入される部分の長さは、上型14の貫通孔16の長さと同一である。型成形空間12の長手方向の長さは、押圧部19の押圧面、パンチ11の底面の大きさ(直径Da)よりも大きく設定されている。

【0024】
本実施例の成形体製造装置1は、シリンダ15に供給された複数枚が積層された原料の板材2をパンチ11が押圧することで、板材2を圧縮し、流動性を発現させて、流動性が発現された原料が流入口17から型成形空間12内に押し出されることで、型成形空間12の形状の成形体3を製造する。成形体製造装置1は、押圧方向P1が図中の下方向であるのに対して押出方向P2が側方、すなわち図中の右方向をとる側方押出成形により、成形体3を製造する。

【0025】
ここで、図3に示されるように、杉等の木では、板目面や柾目面に現れるように繊維が並んでいる。この繊維の延びる方向を繊維方向Lとする。なお、板目面は、この繊維方向に平行に木を切断した面で、中心軸を含まない面である。柾目面は、この繊維方向に平行に木を切断した面で、中心軸を含む面である。また、この繊維方向Lに直角に木を切断した面である木口面に現れる繊維が並ぶ方向を接線方向Tといい、接線方向Tに直角で年輪が形成される方向を放射方向Rという。

【0026】
図4に示されるように、本実施例で用いる板材2は、板目面又は柾目面に沿って切断されている。このため、板材2の繊維方向Lを確認することができる。
図5に示されるように、この板材2を型等に設置せずに上方から押圧した際には、繊維方向Lに対して直交するとともに、繊維が並ぶ方向である接線方向Tに流動し易く、繊維方向Lには流動し難いことがわかる。そこで、成形体製造装置1に原料を供給する際には、図1(b)に示されるように、繊維方向Lが押出方向P2に対して直交するように流入口17と板材2の繊維方向Lとが平行となるように板材2を複数枚積層して設置する。

【0027】
次に、図6~図8を併せ参照して、植物系材料の成形体製造方法について説明する。
まず、低分子フェノール樹脂を含浸させ、含水率が約10%となるように調整した板材2を用意する。そして、この板材2の繊維方向Lが押出方向P2と平行となるように、板材2を複数枚積層させてシリンダ15の貫通孔16内に設置する。なお、板材2の枚数は、製造される成形体3の大きさ、すなわち型成形空間12の大きさに合わせて変更する。

【0028】
続いて、図6に示されるように、シリンダ15の貫通孔16にパンチ11を設置して加圧を行う。このとき、成形体製造装置1は、ヒータ18によって金型10を120~170℃に加熱する。成形体製造装置1は、まず一定の移動速度で成形圧力に達するまでパンチ11を移動させ、当該成形圧力で一定時間、例えば3分間保圧を行う。なお、成形圧力は、20~120MPaが望ましい。

【0029】
図7に示されるように、圧縮された板材2は、木材を構成する細胞間での相対的なすべり変形によって、巨視的な大変形が生じて流動し、型成形空間12内に押し出され、型成形空間12の形状に成形される。

【0030】
成形体製造装置1は、一定時間経過すると、パンチ11の加圧を除荷して、金型10を冷却する。成形体製造装置1は、金型10が冷却されると、成形体3を離型する。
さて、本実施例では、板材2の繊維方向Lが押出方向P2と直交するように板材2が設置されるので、図1(b)に示されるように、繊維が並んだ状態が維持されたまま型成形空間12内に押し出され、繊維方向が揃った状態で成形体3が成形される。成形体3は、繊維方向が揃っているので、力学的性質が均一となる。本実施例の成形体3では、接線方向Tにおける機械的強度が100MPa程度となり、ABS樹脂やポリカーボネート等の機械的強度約100MPaと同等に優れている。

【0031】
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)成形体3の製造方法として側方押出成形を採用し、板材2の繊維方向Lが押出方向P2と同一平面において直交するように金型10に供給された板材2が押圧方向P1に対して側方へ押し出される。繊維を有する板材2は繊維方向Lに対して直交方向への流動性が高いので、板材2を効率良く型成形空間12内に押し出して充填させることができる。そして、繊維が並んだ状態が維持されたまま原料が型成形空間12内に押し出され、成形体3の繊維方向Lが揃う。よって、力学的性質が均一である成形体3を製造することができる。

【0032】
(2)板材2が押圧されるシリンダ15の貫通孔16の直径Daと原料が流入する流入口17の幅Wとが同じであるので、シリンダ15で押圧された板材2が同じ幅Wのまま流入口17から型成形空間12内に押し出される。このため、板材2が流入口17から型成形空間12内に押し出される際に繊維方向Lを変えられることなく、繊維が並んだ状態が維持されたまま型成形空間12に押し出され、成形体3の繊維方向Lが揃う。よって、力学的性質が均一である成形体3を製造することができる。

【0033】
(3)板材2が積層されるので、切り出しても繊維が残った状態である。
(4)板材2に添加剤が含浸されているので、添加剤によって熱圧成形時の板材2の流動現象が起き易くなり、繊維方向Lが揃った状態を更に維持したまま成形体3を製造することができる。よって、力学的性質が均一である成形体3を製造することができる。

【0034】
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態では、シリンダ15の貫通孔16の直径Daと流入口17の幅Wとを同じ大きさとしたが、流入口17の幅Wを狭くしてもよい。このようにすれば、原料が流動する量を制御して、微細化することができる。よって、成形体3の均質化が可能である。

【0035】
・上記実施形態では、成形体3にシリンダ15の円形が残るようにパンチ11の長さを調整したが、パンチ11の長さをシリンダ15の底部、すなわち型成形空間12までとして、成形体3にシリンダ15の円形が残らないようにしてもよい。

【0036】
・上記実施形態では、円柱状のパンチ11を採用したが、四角柱状等の多角形状のパンチ11を採用してもよい。この場合、貫通孔16の形状をパンチ11と同様とする。
・上記実施形態では、板材2に予め乾燥重量に対して約40%の低分子フェノール樹脂を含浸したが、乾燥重量に対して約40%に限定しない。

【0037】
・上記実施形態では、原料の板材2にフェノール樹脂を含浸させたが、フェノール樹脂に限らず、ABS樹脂等の熱硬化性樹脂を原料に含浸させてもよい。
・上記実施形態では、原料として板状の板材2を採用したが、板材2に限らず塊状の原料を採用してもよい。塊状の原料であれば、単体や2個体以上で用いてもよい。

【0038】
・上記実施形態では、植物系材料として杉を採用したが、杉以外のブナや桧等の他の木や竹を採用してもよい。
・上記実施形態において、型成形空間12は、パンチ11による押圧方向P1に対して必ずしも直角方向に形成されることに限らず、若干の傾きも含むものとする。

【0039】
・上記実施形態において、シリンダ15で押圧する構造に限定されない。
【符号の説明】
【0040】
1…成形体製造装置、2…板材、3…成形体、10…金型、11…パンチ、12…型成形空間、13…下型、14…上型、15…シリンダ、16…貫通孔、17…流入口、18…ヒータ、19…押圧部、Da…押圧部の貫通孔の直径、Db…板材の直径、L…繊維方向、P1…押圧方向、P2…押出方向、R…放射方向、T…接線方向、W…流入口の幅。
Drawing
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7