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Specification :n-パラフィンの異性化用触媒組成物及びn-パラフィンの異性化方法

Country 日本国特許庁(JP)
Gazette 特許公報(B2)
Patent Number 特許第3755038号 (P3755038)
Publication number 特開2004-267945 (P2004-267945A)
Date of registration 平成18年1月6日(2006.1.6)
Date of issue 平成18年3月15日(2006.3.15)
Date of publication of application 平成16年9月30日(2004.9.30)
Title of the invention, or title of the device n-パラフィンの異性化用触媒組成物及びn-パラフィンの異性化方法
IPC (International Patent Classification) B01J  29/70        (2006.01)
C10G  35/095       (2006.01)
FI (File Index) B01J 29/70 M
C10G 35/095
Number of claims or invention 2
Total pages 10
Application Number 特願2003-064024 (P2003-064024)
Date of filing 平成15年3月10日(2003.3.10)
Date of request for substantive examination 平成15年3月25日(2003.3.25)
Patentee, or owner of utility model right 【識別番号】304019399
【氏名又は名称】国立大学法人岐阜大学
Inventor, or creator of device 【氏名】杉 義弘
【氏名】窪田 好浩
【氏名】西村 陽一
【氏名】プスパラツ
Examiner 【審査官】西山 義之
Document or reference 特表平03-505839(JP,A)
特公昭50-008438(JP,B1)
特開平01-228554(JP,A)
特開平02-172813(JP,A)
特開2000-211914(JP,A)
特開昭62-003013(JP,A)
特開昭57-007821(JP,A)
特開昭60-127221(JP,A)
特開平03-193622(JP,A)
Field of search B01J 21/00-38/74
JSTPlus(JOIS)
Scope of claims 【請求項1】
ベータゼオライトからなるn-パラフィン異性化用触媒であって、該ベータゼオライトはセリウムを含有し、該ゼオライト中の該セリウムの割合は該ゼオライト中のケイ素原子に対するセリウム原子の比[Ce]/[Si]で0.001~0.2の範囲にあり、かつ該ベータゼオライトはドライゲル法により合成されたもので、その平均粒子径が0.01~0.1μmであることを特徴とするn-パラフィンの異性化用触媒。
【請求項2】
n-パラフィンを触媒の存在下で異性化する方法において、該触媒として、請求項1に記載の触媒を用いることを特徴とするn-パラフィンの異性化方法。
Detailed description of the invention
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、n-パラフィンの異性化用触媒およびn-パラフィンの異性化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガソリン留分中に存在するn-パラフィンはオクタン価が低いため、ガソリン使用の自動車燃料油として好ましくない。一方、その異性体であるイソパラフィンはオクタン価が高いためにガソリン中のイソパラフィン含有率を向上させることが求められる。このため、n-パラフィンの異性化はガソリン製造の重要なプロセスとして知られている。工業的異性化法として、塩素処理した白金担持アルミナ(Pt-Al)触媒を使用したプロセスが知られている。しかし、これらのプロセスは触媒から塩素が流出するため、常時塩素源を供給しなければならない。また、流出塩素は装置の腐蝕、生成油中に微量の塩素が残存すること、塩素による環境汚染などの問題がある。また、触媒寿命を長くするために、不活性化の原因となる原料油パラフィンの水分、硫黄分などを1ppm以下に精製する必要がある。このため、クリーンな異性化プロセス開発が望まれている。
【0003】
環境負担性の低いn-パラフィン異性化触媒として、結晶性アルミノシリケート(ゼオライト)、硫酸ジルコニアや三酸化モリブデンなどが知られている。結晶性アルミノシリケートの中ではベータゼオライトが高い異性化活性を示すことも知られている。
【0004】
ベータゼオライトは、三次元の12酸素員環細孔からなるアルミノ珪酸塩であり、その結晶構造、化学組成については非特許文献1に記されている。ベータゼオライトの製造方法については、例えば、米国特許第3308069号明細書(特許文献1)や、米国特許第4642226号明細書(特許文献2)、特開平5-201722号公報(特許文献3)、特開平6-91174号公報(特許文献4)、特表平8-509452号公報(特許文献5)等に記載されている。また、ドライゲル法による合成法が非特許文献2に記載されている。
ベータゼオライトは、n-パラフィンの異性化能には優れているものの、炭素析出が多いので、短時間に急激な活性劣化が起こり、触媒寿命が短いという欠点を有する。触媒活性低下を抑制する手段として、該ゼオライトに貴金属を担持させたゼオライトが使用されているが、より活性低下を抑えるために、触媒本体の炭素析出能を抑制することが必要である。
【0005】
【非特許文献1】
Atlas of Zeolite Framework Types,Fifth Revised Edition 2001,Ch.Baerlocher,W.M.Meier,D.H.Olson,2001, Elsevier
【非特許文献2】
Topics in Catalysis,9,1441(1999).
【特許文献1】
米国特許第3308069号明細書
【特許文献2】
米国特許第4642226号明細書
【特許文献3】
特開平5-201722号公報
【特許文献4】
特開平6-91174号公報
【特許文献5】
特表平8-509452号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、n-パラフィンの異性化用触媒において、炭素析出を減少させた触媒を提供するとともに、該触媒を用いるn-パラフィンの異性化方法を提供することをその課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、以下に示すn-パラフィンの異性化用触媒及びn-パラフィンの異性化方法が提供される。
(1)ベータゼオライトからなるn-パラフィン異性化用触媒であって、該ベータゼオライトはセリウムを含有し、該ゼオライト中の該セリウムの割合は該ゼオライト中のケイ素原子に対するセリウム原子の比[Ce]/[Si]で0.001~0.2の範囲にあり、かつ該ベータゼオライトはドライゲル法により合成されたもので、その平均粒子径が0.01~0.1μmであることを特徴とするn-パラフィンの異性化用触媒。
(2)n-パラフィンを触媒の存在下で異性化する方法において、該触媒として、前記(1)に記載の触媒を用いることを特徴とするn-パラフィンの異性化方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のn-パラフィン異性化用触媒は、セリウム元素を含有するドライゲル法により合成されたベータゼオライト(以下、Ce-βZと略記する)からなり、そのセリウム含有量は、ケイ素原子(Si)に対する原子比[Ce]/[Si]で、0.001~0.2、好ましくは0.002~0.1である。
【0009】
前記Ce-βZは、ドライゲル法によるベータゼオライトの合成に際して、(i)アルカリ金属カチオン源、(ii)Al源、(iii)SiO源、(iv)有機構造規制物質(有機テンプレート)及び(v)水とともに、(vi)セリウム源を用いることによって合成することができる。
【0010】
アルカリ金属イオン源としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等が用いられる。
Al源としては、硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、アルミニウムイソプロポキシド、アルミナ等が用いられる。
SiO源としては、コロイド状シリカ、シリカヒドロゾル、ケイ酸、ケイ酸塩、ケイ酸水酸化物、シリカゲル、オルト珪酸エチル、オルト珪酸メチル等が挙げられる。
【0011】
有機テンプレートとしては、ベータゼオライトを与えるものであればよく、従来公知の各種の窒素又は燐を含む各種の有機化合物が用いられる。
このようなものには、第1級~第3級アミン化合物や第4級アンモニウム化合物が包含される。アミン化合物の具体例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エチレンジアミン、プロピルアミン、ジエチルアミン、ベンジルアミン、ピリジン、ピペリジン等が挙げられる。アンモニウム化合物の具体例としては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、ジベンジルジメチルアンモニウム等の水酸化物又は各種塩(塩化物、臭化物等)が挙げられる。
【0012】
セリウム源としては、硝酸セリウム、酢酸セリウムなどのセリウム塩、セリウムエトキシド、セリウムメトキシドなどのセリウムアルコキシドが用いられる。
【0013】
本発明で用いるCe-βZにおいて、その組成モル比は、以下の通りである。
SiO/Al:20~300、好ましくは60~200
CeO/SiO:0.001~0.2、好ましくは0.002~0.1
OH/SiO:0.2~0.6、好ましくは0.4~0.5
O/SiO:5~30、好ましくは10~20
M/SiO:0.04~0.10、好ましくは0.06~0.08
R/SiO:0.2~0.6、好ましくは0.3~0.5
前記において、Mはアルカリ金属カチオン、Rは有機テンプレートを示す。
【0014】
セリウムを含有するベータゼオライトに関する調製方法としては水熱合成法がある。この方法では、予め調製したベータゼオライトに硝酸セリウム、酢酸セリウムなどのセリウム塩、セリウムエトキシド、セリウムメトキシドなどのアルコキシド等を含浸担持させることにより製造できる。さらに、セリウム塩を用い予め合成されたベータゼオライトのプロトンをセリウムカチオンにイオン交換させることによりセリウムを含有させたCe-βZを製造できる。
しかしながら、本発明者らの研究によれば、前記した方法で得られたCe-βZは、n-パラフィン異性化用触媒としては、未だ不満足のものであることが判明した。
そこで、本発明者らは、ドライゲル法によりCe-βZを合成し、そのn-パラフィン異性化能を検討したところ、このドライゲル法で合成されたCe-βZは、高い異性化活性を有する上に、炭素析出が少なく、長い触媒寿命を有することを見出した。
【0015】
ドライゲル法によりCe-βZを合成するには、Al源、SiO源、セリウム源、アルカリ金属カチオン源、有機テンプレート及び水からなる反応混合物を作り、これを攪拌してゲル化物とし、これを攪拌しながら80~90℃に加熱して乾燥し、固形物(ドライゲル)を得る。この固形物を粉砕して粉体とする。この粉体の平均粒径は0.1~100μm、好ましくは10~50μmである。
【0016】
次に、この粉体を、水蒸気の存在下、100~200℃、好ましくは150~180℃の温度に保持して結晶化させる。
この結晶化物を450~700℃、好ましくは500~600℃にて焼成して、有機テンプレートを焼失させた後、硝酸アンモニウム溶液を用いてアンモニウム化した。次いで450~700℃、好ましくは500~600℃にて焼成することより、H型Ce-βZを得た。このCe-βZの粒子径は、0.01~0.1μmであった。
【0017】
前記のようにして得られる微粒子状Ce-βZは、そのまま触媒として使用することも可能であるが、通常は、加圧成形し、成形物の形態で使用される。この場合の形態は、粒状、球状、円柱状、円筒状、ペレット状等の各種の形態であることができる。
また、Ce-βZを成形して成形物とする場合、成形助剤バインダーを併用することができる。バインダーとしては、α-アルミナのような表面積が小さく、不活性な無機物質が挙げられる。
【0018】
本発明のCe-βZからなる触媒を用いてn-パラフィンの異性化を行うにはn-パラフィンを本発明触媒と接触させればよい。この場合、反応雰囲気としては、炭素析出を抑制する点から、水素雰囲気が好ましく用いられるが、本発明の場合、炭素析出量が抑制されることから、触媒寿命を長くして、安定的に運転することが出来る。
【0019】
反応温度(接触温度)は、300~500℃、好ましくは350~450℃である。反応圧力は0.5~100気圧、好ましくは1~10気圧である。接触方式としては、固定床方式や、流動床方式、移動床方式等の各種の方法を採用することができる。
【0020】
反応に供する原料であるn-パラフィンとしては、その炭素数が4~15、好ましくは6~12のものが用いられる。反応原料としては、n-パラフィン単独、あるいはn-パラフィンと他の炭化水素、例えば、イソパラフィンとの混合物の形態で用いることができる。生成物のオクタン価はイソパラフィンの形態、その量により決まる。また、n-パラフィンとイソパラフィンの存在率は反応温度における平衡により決まるので、原料における他の炭化水素の混合率は低いほど異性化率は高くなり、生成物のオクタン価は高くなる。このため、原料としてはn-パラフィン単独が望ましい。
【0021】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに詳述する。
【0022】
実施例1
(ドライゲル法によるCe-βZの調製)
水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAOH)0.5mmolを含む濃度35wt%の水溶液と、NaOH0.5mmolを含む濃度25.2wt%の水溶液とを混合し、この混合物に、50mmolのSiOを含むコロイダルシリカ(Ludox HS-40)7.51gを加え、30分間攪拌した。
次に、この混合物に、0.01mmolのAl(SOを加温蒸留水5.40mlに溶かした溶液を加え、30分間攪拌し、次いで0.0133mmolのCe(NOを加え、2時間攪拌した。
このようにして得られたゲルを、攪拌しながら、80~90℃の油浴上で約2.5時間乾燥した。ゲルが高粘性になった時点で、テフロン(商標)製ロッドを用いて、それが乾燥するまで(約30分)かき混ぜた。
【0023】
このようにして、得られた白色の固形物を粉砕して微粉末とし、テフロン(商標)製カップ(内径37mm、高さ55mm)に移した。このカップを、テフロン(商標)で内張りしたオートクレーブ(125ml)に入れた。このオートクレーブの底部には、少量の水(乾燥ゲル1g当り約0.2g)を存在させた。このオートクレーブを175℃で2日間加熱することにより、その乾燥ゲルを結晶化させた。次いで、オートクレーブを冷水で冷却し、ゼオライトをカップから取出し、水洗した後、室温で乾燥した。
次に、このゼオライトを550℃に焼成してそれに含まれる有機テンプレート(TEAOH)を焼失させた後、硝酸アンモニウム水溶液を用いてアンモニウム化し、次いで550℃で7時間焼成した。このようにして、プロトン型(H型)のセリウム含有ベータゼオライト(試料1)を得た。
【0024】
このゼオライトの組成(モル比)は、以下の通りである。
SiO:1、Al:0.01、CeO:0.0062
【0025】
また、このゼオライトのX線回折線の詳細を図1に示す。
さらに、このゼオライトの構造については、ICP、TG-DTA、IR、NH-TPD、NMR等の分析法によりベータゼオライト構造であることを確認した。
【0026】
実施例2
(n-ヘキサンの異性化)
実施例1で得たセリウムを含むベータゼオライト(H型Ce-βZ、試料1)を触媒として用いて、n-ヘキサンの異性化を以下のようにして行った。
触媒1gを充填した流通式反応装置に、n-ヘキサンを流速0.15ml/分で、流速20ml/分のキャリアーガス(N)とともに流通させた。この際、反応温度を、400℃、反応圧力を1気圧に設定した。
【0027】
イソパラフィン選択率は、以下の式で定義される。
イソパラフィン選択率=(X/Y)×100
この際、X及びYは以下の通りの式で示される。
X=2-MP+3-MP+2,3-DMB+2,2-DMB+2-MB+IBなお、2-MPは2-メチルペンタン、3-MPは3-メチルペンタン、2,3-DMBは2,3-ジメチルブタン、2,2-DMBは2,2-ジメチルブタン、2-MBは2-メチルブタン、IBはイソブタンの各生成量を表す。
Yは反応したヘキサンの量を示す。
【0028】
イソパラフィン収率は、以下の式で定義される。
イソパラフィン収率=(イソパラフィン選択率×Y)×100
【0029】
表1に試料1による流通時間とn-ヘキサンの転化率、イソパラフィンの収率と選択率およびコーク析出量(重量%)を併せて示した。初期にコークの沈着による活性の低下が認められるが、流通時間が経過してもコーク析出は増加せず、活性に著しい低下は認められないことがわかる。
【0030】
【表1】
JP0003755038B2_000002t.gif
【0031】
実施例3
Ce(NO量を0.026mmolとした以外は、実施例1と同様の方法により、H型Ce-βZ(試料2)を調製した。
このゼオライトの組成(モル比)は、以下の通りである。
SiO:1、Al:0.01、CeO:0.0064
【0032】
上記触媒を用いて実施例2と同反応条件にてn-ヘキサンの異性化反応を調べた。
【0033】
表2に試料2による流通時間とn-ヘキサンの転化率、イソパラフィンの収率と選択率およびコーク析出量(重量%)を併せて示した。流通時間が経過してもコーク析出は増加せず、活性に著しい低下は認められないことがわかる。
【0034】
【表2】
JP0003755038B2_000003t.gif
【0035】
比較例1
セリウムを含まない実施例1の組成でベータゼオライト(H型βZ、比較試料1)を調製した。
このゼオライトの化学組成(モル比)は下記の通りである。
SiO:1、Al:0.01
セリウムを除いて試料1と同様の化学組成であった。
【0036】
比較試料1を触媒として、実施例3と同様反応条件でn-ヘキサンの異性化反応を行った。
表3に比較試料1による流通時間経過とn-ヘキサンの転化率、イソパラフィンの収率と選択率およびコーク析出量(重量%)を示した。セリウムを全く含まないベータゼオライトは、初期活性が低く、また、流通時間の経過とともにコーク析出量が多くなった。これに伴って転化率の著しい低下が認められた。
【0037】
【表3】
JP0003755038B2_000004t.gif
【0038】
比較例2
ドライゲル法によるセリウムの効果を調べるため、比較試料1に硝酸セリウムを含浸法にてCe担持して、セリウムを含むβZ(比較試料2)を調製した。
このゼオライトの化学組成(モル比)は下記の通りである。
SiO:1、Al:0.01、CeO:0.03
【0039】
比較試料2を触媒として、実施例2と同様の反応条件でn-ヘキサンの異性化反応を行った。
表4に比較試料2による流通時間経過とn-ヘキサンの転化率、イソパラフィンの収率と選択率およびコーク析出量(重量%)を示した。比較試料2の場合、初期活性が低く、流通時間の経過に伴って、転化率が低下し、イソパラフィンの収率も低下する。また、転化率が低いにもかかわらず、コーク生成量が増加している。
【0040】
【表4】
JP0003755038B2_000005t.gif
【0041】
比較例3
(水熱法によるCe-βZの合成法)
水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAOH)75mmolを含む濃度35wt%の水溶液と、NaOH45mmolを含む濃度25.2wt%の水溶液とを混合し、この混合物に、150mmolのSiOを含むコロイダルシリカ(Ludox HS-40)7.51gを加え、30分間攪拌した。
次に、この混合物に、1.5mmolのAl(SOを加温蒸留水30.63mlに溶かした溶液を加え、30分間攪拌し、次いで1.99mmolのCe(NOを加え、2時間攪拌した。このようにして得られたゲルをテフロン(商標)で内張りしたオートクレーブ(125ml)に入れた。このオートクレーブを150℃で7日間加熱することにより、その乾燥ゲルを結晶化させた。次いで、オートクレーブを冷水で冷却し、ゼオライトを水洗した後、室温で乾燥した。
次に、このゼオライトを550℃に焼成してそれに含まれる有機テンプレート(TEAOH)を焼失させた後、硝酸アンモニウム水溶液を用いてアンモニウム化し、次いで550℃で7時間焼成した。このようにして、プロトン型(H型)のセリウム含有ベータゼオライト(比較試料3)を得た。
【0042】
このゼオライトの組成(モル比)は、以下の通りである。
SiO:1、Al:0.03、CeO:0.007
そのX線回折線の詳細を図2に示す。
【0043】
比較例4
比較例3で調製した比較試料3を用いる以外は、実施例2と同様にしてn-ヘキサンの異性化を行った。
表5に比較試料3による流通時間経過とn-ヘキサンの転化率、イソパラフィンの収率と選択率およびコーク析出量(重量%)を示した。流通時間の経過に伴って活性の低下とともに、大量のコーク生成が認められた。
【0044】
【表5】
JP0003755038B2_000006t.gif
【0045】
比較例5
実施例2において、Na型βZを硝酸セリウムでイオン交換によりセリウムを導入したCe-βZ(比較試料4)を調製した。
このゼオライトの化学組成(モル比)は下記の通りである。
SiO:1、Al:0.01、CeO:0.0062
比較例で調製した比較試料3を用い、実施例2と同様にしてn-ヘキサンの異性化を行った。
【0046】
表6に比較試料3による流通時間経過とn-ヘキサンの転化率、イソパラフィンの選択率およびコーク析出量(重量%)を示した。初期活性が低く、また、流通時間の経過に伴って活性が著しく低下した。またコークが大量に生成していることがわかる。
【0047】
【表6】
JP0003755038B2_000007t.gif
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたセリウム含有ベータゼオライトのX線回折図を示す。
【図2】比較例3の水熱合成法で得られたセリウム含有ベータゼオライトのX線回折図を示す。
Drawing
【図1】
0
【図2】
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