Top > Search of Japanese Patents > METHOD OF MEASURING MELTING POINT OF HIGH MELTING POINT MATERIAL > Specification

Specification :(In Japanese)高融点物質の融点測定方法

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P3588595
Publication number P2002-296206A
Date of registration Aug 20, 2004
Date of issue Nov 10, 2004
Date of publication of application Oct 9, 2002
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)高融点物質の融点測定方法
IPC (International Patent Classification) G01N 25/04      
G21C 21/02      
FI (File Index) G01N 25/04 A
G21C 21/02 J
Number of claims or invention 1
Total pages 6
Application Number P2001-102891
Date of filing Apr 2, 2001
Date of request for substantive examination Apr 2, 2001
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】000224754
【氏名又は名称】核燃料サイクル開発機構
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】森本 恭一
【氏名】加藤 正人
【氏名】宇野 弘樹
Representative (In Japanese)【識別番号】100078961、【弁理士】、【氏名又は名称】茂見 穰
Examiner (In Japanese)【審査官】遠藤 孝徳
Document or reference (In Japanese)特公平4-78941(JP,B2)
特開平3-200053(JP,A)
特許第2754169(JP,B2)
特開平6-118039(JP,A)
特開昭61-142449(JP,A)
特公平7-86486(JP,B2)
特許第2987459(JP,B1)
特公平6-8896(JP,B2)
特開平1-244349(JP,A)
特開平3-186747(JP,A)
特開平2-208547(JP,A)
特開平5-203594(JP,A)
特許第2664088(JP,B2)
特公昭55-14446(JP,B2)
特開平7-53253(JP,A)
Field of search G01N 25/00 - 25/72
G21C 21/00 - 21/18
G01J 5/00 - 5/62
JICSTファイル(JOIS)
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
測定試料を封入した耐熱カプセルを加熱炉内に設置し、該試料を温度計測しながら昇温していき、試料が溶融する際の潜熱により昇温が停滞する熱曲線の変化を読み取ることで試料の融点を求めるサーマルアレスト法による融点測定方法において、
ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料を測定試料とし、該試料の温度を二色温度計で計測すると同時に、タングステン製耐熱カプセルの上端の温度を別の二色温度計で計測し、計測したカプセル温度データをリファレンスとして、該リファレンスと試料温度データとの差分をプロットし、プロットした示差熱曲線の変曲点を読み取ることで試料の融点を求めることを特徴とする高融点物質の融点測定方法。
Detailed description of the invention (In Japanese)
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーマルアレスト法によって高融点物質の融点を測定する方法に関し、更に詳しく述べると、試料温度とカプセル温度との示差をとることにより微妙な温度変化を顕著にし、それによって融点測定の信頼性を向上することができるようにした高融点物質の融点測定方法に関するものである。この技術は、合金や固溶体などの融点測定に有用なものであり、特にウラン・プルトニウム混合酸化物燃料(MOX燃料)の融点測定に好適である。
【0002】
【従来の技術】
高速増殖炉ではウラン・プルトニウム混合酸化物燃料(MOX燃料)が用いられている。これは、酸化ウラン(UO2 )と酸化プルトニウム(PuO2 )の固溶体である。酸化ウラン(UO2 )と酸化プルトニウム(PuO2 )は同じ結晶構造を持ち、全組成範囲にわたって固溶する。また、混合酸化物では、MO2±x(M=Pu+U)が可能であり、広い単相領域が存在する。酸素と重金属との比はO/M比(=2±x)と呼ばれており、化学量論比2.0からのずれの程度に依存して物性が変化する。燃料として用いられているのは、O/M=1.99~1.95が多いとされている。
【0003】
酸化ウラン(UO2 )の溶融温度は2840℃前後、酸化プルトニウム(PuO2 )の溶融温度は2390℃前後であり、混合酸化物の場合には組成に応じて両者の間の値をとる。またO/M比によっても溶融温度は変化する。更に、燃焼が進むと、核分裂生成物(FP)の蓄積に伴う融点の低下が生じる。このようなことから分かるように、融点の正確な測定は、核燃料の開発・製造に極めて重要である。
【0004】
従来、核燃料の融点測定には、サーマルアレスト(熱停留)法が採用されている。この方法は、測定試料を封入した耐熱カプセルを加熱炉内に設置し、該試料を温度計測しながら昇温していき、試料が溶融する際の潜熱(融解吸熱)により昇温が停滞する熱曲線の変化を読み取ることで試料の融点を求める方法である。
【0005】
酸化ウラン(UO2 )の融点測定データの一例を図1に示す。このデータは、80℃/分の昇温速度で加熱したときの温度変化を示している。従来のデータ解析法としては、サーマルアレスト開始点直前までの熱曲線とサーマルアレストが現れている間の熱曲線の交点を求め、それを融点とする手法を採っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、測定試料がウラン・プルトニウム混合酸化物燃料の場合には、熱曲線の変化が読み取り難く、そのため読みとりの際に誤差が大きくなる問題が生じていた。またデータ解析者の習熟度や経験などによるばらつきも大きく、信頼性が十分とは言えなかった。ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料の融点測定データの一例を図2に示す。サーマルアレスト開始点は観測されているが(固相点として囲んだ部分)、変曲点がどこにあるのかを正確に決定することが非常に難しいことが分かる。
【0007】
酸化ウランの融点測定に比べてウラン・プルトニウム混合酸化物の融点測定でのサーマルアレスト開始点の判定が難しい理由は、酸化ウランのような単一物質の場合は相律から試料溶融中である2相共存領域では液相点と固相点が一致し、昇温は完全に停滞するためサーマルアレストは平坦になるが、酸化プルトニウムと酸化ウランの固溶体の場合は、自由度が1つ増えるため、液相と固相の2相共存領域においても、昇温速度は遅くなるものの昇温は継続して行われてしまうためである。
【0008】
また、温度計測は、試料温度のみの計測であるため、加熱装置側の温度制御の不安定性から生じる温度変化については、得られた熱曲線からは考慮することができない問題もあった。
【0009】
本発明の目的は、熱曲線変化を相対的に拡大し、読み取りの際の誤差を極力低く抑えることができるような信頼性の高い高融点物質の融点測定方法を提供することである。また本発明の他の目的は、加熱炉における温度制御の不安定さに起因する温度変化を取り除き、測定試料の温度変化のみを明確に把握できるようにした高融点物質の融点測定方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、測定試料を封入した耐熱カプセルを加熱炉内に設置し、該試料を温度計測しながら昇温していき、試料が溶融する際の潜熱により昇温が停滞する熱曲線の変化を読み取ることで試料の融点を求めるサーマルアレスト法による融点測定方法において、合金または固溶体を測定試料とし、該試料の温度計測と同時に、耐熱カプセルの温度を別の温度計で計測し、計測したカプセル温度データをリファレンスとして、該リファレンスと試料温度データとの差分をプロットし、プロットした示差熱曲線の変曲点を読み取ることによって試料の融点を求めるようにした高融点物質の融点測定方法である。本発明では、測定試料の昇温速度変化を感度良く検出するために示差熱分析の手法を取り入れており、その点に特徴がある。
【0011】
本発明における測定試料は、高融点の固溶体であるウラン・プルトニウム混合酸化物燃料(核燃料物質)であり、それを封入する耐熱カプセルとしてタングステン製カプセルを用いる。
【0012】
【実施例】
図3は本発明方法の実施に用いる高融点物質の融点測定装置の一例を示す概略図である。ここで測定対象としている高融点物質は、例えばウラン・プルトニウム混合酸化物燃料である。グローブボックス10の内部に高周波加熱炉12を設け、その中に坩堝14を設置する。高周波加熱炉12の内部にはコンセントレータ16を配置して、高周波加熱を行う際に高周波を坩堝14に集中させるようにする。坩堝14内にはタングステン製の耐熱カプセル18を収容する。該耐熱カプセル18内に測定試料であるウラン・プルトニウム混合酸化物を封入する。
【0013】
グローブボックス10の外部の、下方には測定試料の温度を測定するための融点測定用二色温度計20を配置し、上方には耐熱カプセル18の上端の温度を測定するためのリファレンス温度測定用二色温度計22を配置する。そして、両方の二色温度計20,22からの計測出力をデータ処理用コンピュータ24に入力するようにし、必要なデータ処理を行う。
【0014】
測定結果の一例を図4に示す。測定試料は、30%Pu-MOX燃料、O/M=2.00であり、塊状物である。昇温速度を80℃/分に設定して、試料温度とリファレンス温度(カプセル温度)を測定した。また、試料温度とリファレンス温度の差分(示差温度)をプロットした。これによって、図示のように、熱曲線変化が相対的に拡大され、プロットした示差熱曲線の変曲点をサーマルアレスト開始点として解析を行うことで、正確なばらつきのない融点の読みとりが可能となった。即ち、融点(固相点)は示差熱曲線の変曲点を読み取ることで求めるが、この読み取りは、サーマルアレスト開始直前までの示差熱曲線と、サーマルアレスト開始直後からの示差熱曲線の交点を求めればよい。また液相点の読み取りは、サーマルアレスト終了直前までの示差熱曲線と、サーマルアレスト終了直後からの示差熱曲線の交点を求めればよい。測定解析の結果、この試料の固相点は2707℃、液相点は2793℃であった。
【0015】
【発明の効果】
本発明は上記のように、試料の温度計測と同時に、耐熱カプセルの温度を別の温度計で計測し、計測したカプセル温度データをリファレンスとして、該リファレンスと試料温度データとの差分をプロットし、プロットした示差熱曲線の変曲点を読み取ることで試料の融点を求める方法であるから、熱曲線変化が相対的に拡大され、サーマルアレスト開始点が明確になり、融点の決定が容易になる。また、データ解析者の習熟度や経験などに起因する誤差やばらつきを抑制することが可能になる。それらの結果、データ解析の信頼性が高くなり、融点測定精度が向上する。
【0016】
また本発明によれば、加熱炉側での温度変化を差し引くようになるために、加熱炉の温度制御の不安定さに起因する温度変化を取り除くことができ、それによっても融点測定の精度及び信頼性が更に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸化ウランの融点測定データの一例を示すグラフ。
【図2】ウラン・プルトニウム混合酸化物の融点測定データの一例を示すグラフ。
【図3】本発明方法で用いる高融点物質の融点測定装置に一例を示す概略図。
【図4】本発明方法によるウラン・プルトニウム混合酸化物の融点測定の一例を示す説明図。
【符号の説明】
10 グローブボックス
12 高周波加熱炉
14 坩堝
16 コンセントレータ
18 耐熱カプセル
20 融点測定用二色温度計
22 リファレンス温度測定用二色温度計
24 データ処理用コンピュータ
Drawing
(In Japanese)【図1】
0
(In Japanese)【図2】
1
(In Japanese)【図3】
2
(In Japanese)【図4】
3