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Specification :(In Japanese)抗腫瘍剤

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P4496369
Publication number P2007-039359A
Date of registration Apr 23, 2010
Date of issue Jul 7, 2010
Date of publication of application Feb 15, 2007
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)抗腫瘍剤
IPC (International Patent Classification) A61K  31/7024      (2006.01)
A61P  35/00        (2006.01)
C07H  13/06        (2006.01)
FI (File Index) A61K 31/7024
A61P 35/00
C07H 13/06
Number of claims or invention 3
Total pages 8
Application Number P2005-223927
Date of filing Aug 2, 2005
Date of request for substantive examination Feb 7, 2006
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】504145364
【氏名又は名称】国立大学法人群馬大学
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】久保原 禅
【氏名】保坂 公平
Representative (In Japanese)【識別番号】100100549、【弁理士】、【氏名又は名称】川口 嘉之
【識別番号】100090516、【弁理士】、【氏名又は名称】松倉 秀実
【識別番号】100089244、【弁理士】、【氏名又は名称】遠山 勉
【識別番号】100126505、【弁理士】、【氏名又は名称】佐貫 伸一
Examiner (In Japanese)【審査官】三木 寛
Document or reference (In Japanese)特開平04-235193(JP,A)
特開平05-112591(JP,A)
特開平02-256697(JP,A)
Tetrahedron Letters,2002年,Vol.43,p.1477-1480
天然有機化合物討論会講演要旨集,2001年,43rd,p.347-352
European Journal of Immunology,1985年,Vol.15(2),p.199-201
Field of search C07H 13/06
A61K 31/7024
A61P 35/00
CA/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
下記一般式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分とする抗腫瘍剤。
【化1】
JP0004496369B2_000008t.gif

式中、R1は炭素数1~5のアルキル基を示し、R2は炭素数10~25のアルキル基を示し、R3メチル基を示す。
【請求項2】
下記式(II)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分とする抗腫瘍剤。
【化2】
JP0004496369B2_000009t.gif

【請求項3】
下記式(III)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分とする抗腫
瘍剤。
【化3】
JP0004496369B2_000010t.gif
Detailed description of the invention (In Japanese)【技術分野】
【0001】
本発明は、下記一般式(I)で表される化合物又はその塩を有効成分とする抗腫瘍剤に関する。なお、本発明において抗腫瘍剤とは広義の腫瘍の治療に用いることのできる薬剤をいい、悪性腫瘍に対して用いられる抗癌剤を含む概念である。
【背景技術】
【0002】
抗癌剤はがん治療やがん患者延命のために臨床的に使用されてきたが、副作用などの問題を含め未解決の問題は少なくない。しかしながら、近年、抗癌剤による副作用を軽減する薬剤との併用や、複数の抗癌剤の組合せによる治療、有効な新規抗癌剤の登場などによって抗癌剤の有用性は再認識されている。したがって、今後も新規抗癌剤の開発は重要な課題といえる。
【0003】
ディクチオグルコサミンと呼ばれる化合物は、細胞性粘菌であるディクチオステリュウム ディスコイディウム(Dictyostdium discoideum)から単離された化合物である(非特許文献1参照)。しかしながら、この化合物が抗腫瘍活性を有することは知られていなかった。

【非特許文献1】Tetrahedron Letters 43 (2002) 1477-1480
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、新規な抗腫瘍剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、ディクチオグルコサミンと呼ばれる化合物が白血病由来の細胞株であるK562細胞やHL-60細胞の増殖を抑制することを見出した。このことから、この化合物が抗腫瘍剤として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)下記一般式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分とする抗腫瘍剤。
【化1】
JP0004496369B2_000002t.gif
式中、R1は炭素数1~10のアルキル基、炭素数2~10のアルケニル基又は炭素数2~10のアルキニル基を示し、R2は炭素数1~30のアルキル基、炭素数2~30のア
ルケニル基又は炭素数2~30のアルキニル基を示し、R3は炭素数1~10のアルキル基を示す。
(2)下記式(II)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分とする抗腫瘍剤。
【化2】
JP0004496369B2_000003t.gif
(3)下記式(III)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分とする抗腫瘍剤。
【化3】
JP0004496369B2_000004t.gif

【発明の効果】
【0007】
一般式(I)で表される化合物は、抗腫瘍剤として好適に用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に本発明を詳しく説明する。
本発明の抗腫瘍剤は、一般式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分とする。
【化4】
JP0004496369B2_000005t.gif
ここでR1は炭素数1~10(好ましくは炭素数1~5)のアルキル基、炭素数2~10(好ましくは炭素数2~5)のアルケニル基、又は炭素数2~10(好ましくは炭素数2~5)のアルキニル基を示す。これらの置換基は直鎖状でもよいし、分岐鎖を有してもよい。アルケニル基、アルキニル基において、2重結合、3重結合の位置及び数は特に制限されない。さらに、いずれかの水素原子が塩素や臭素などのハロゲンで置換されていてもよい。R1はCH3CH(CH3)CH2-またはCH3CH2-であることが特に好ましい。
R2は炭素数1~30(好ましくは炭素数10~25)のアルキル基、炭素数2~30(好ましくは炭素数10~25)のアルケニル基又は炭素数2~30(好ましくは炭素数
10~25)のアルキニル基を示す。これらの置換基は直鎖状でもよいし、分岐鎖を有してもよい。アルケニル基、アルキニル基において、2重結合、3重結合の位置及び数は特に制限されない。さらに、いずれかの水素原子が塩素や臭素などのハロゲンで置換されていてもよい。R2はヘプタデシル基(炭素数17のアルキル基)であることが特に好ましい。
R3は炭素数1~10(好ましくは炭素数1~5)のアルキル基を示す。この置換基は直鎖状でもよいし、分岐鎖を有してもよい。また、いずれかの水素原子が塩素や臭素などのハロゲンで置換されていてもよい。R3はメチル基であることが特に好ましい。
【0009】
一般式(I)の化合物としては、下記式(II)または(III)で表される化合物が特に好ましい。
【化5】
JP0004496369B2_000006t.gif

【0010】
式(II)、(III)の化合物は、Tetrahedron Letters 43 (2002) 1477-1480に記載の方法に従って合成することができる。その他の一般式(I)の化合物も同様の方法によって合成することができる。
【0011】
一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、各種腫瘍細胞に対して増殖抑制効果を有する。したがって、抗腫瘍剤として用いることができる。対象となる腫瘍の種類は特に制限されないが、肺癌、悪性リンパ腫(例えば、細網肉腫、リンパ肉腫、ホジキン病等)、消化器癌(例えば、胃癌、胆のう・胆管癌、膵臓癌、肝癌、結腸癌、直腸癌等)、乳癌、卵巣癌、骨軟部肉腫(例えば、骨肉腫等)、膀胱癌、白血病(例えば、慢性骨髄性白血病の急性転化を含む急性白血病等)、腎臓癌、および前立腺癌等が例示される。
【0012】
式(I)の化合物の薬学的に許容される塩としては、無機酸付加塩(例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等)、有機カルボン酸・スルホン酸付加塩(例えばギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩等)、あるいは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム等の金属塩が挙げられる。なお、式(I)の化合物は水和物であってもよい。
【0013】
一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含有してなる医薬は、医薬製剤の製造法で一般的に用いられている公知の手段に従って、該化合物またはその薬学的に許容される塩を、そのまま、あるいは薬理学的に許容される担体と混合して、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフトカ
プセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等の医薬製剤として、経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。
式(I)の化合物またはその塩の抗腫瘍剤中の含有量は、製剤全体の約0.01ないし約100重量%である。
式(I)の化合物またはその塩の投与量は、投与対象、対象臓器、症状、投与方法などにより異なり特に制限されないが、一般的に、患者(体重60kgとして)に対して、一日につき約0.1~100mg、好ましくは約1.0~50mg、より好ましくは約1.0~20mgである。
【0014】
薬理学的に許容される担体としては、例えば固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤及び崩壊剤、あるいは液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤及び無痛化剤等が挙げられる。更に必要に応じ、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を適宜、適量用いることもできる。賦形剤としては、例えば乳糖、白糖、D-マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。結合剤としては、例えば結晶セルロース、白糖、D-マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。崩壊剤としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L-ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。溶剤としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油等が挙げられる。溶解補助剤としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D-マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。懸濁化剤としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン、等の界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子等が挙げられる。等張化剤としては、例えばブドウ糖、 D-ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D-マンニトール等が挙げられる。緩衝剤としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。無痛化剤としては、例えばベンジルアルコール等が挙げられる。防腐剤としては、例えばパラヒドロキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。抗酸化剤としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸、α-トコフェロール等が挙げられる。
なお、本発明の抗腫瘍剤はその他の薬剤と併用してもよい。

【実施例】
【0015】
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0016】
下記の化合物をTetrahedron Letters 43 (2002) 1477-1480に記載の方法に従って合成した。
【化6】
JP0004496369B2_000007t.gif

【0017】
(実施例1)
ヒト白血病細胞株であるK562細胞(5X104細胞/ml)を12穴プレートに1mlずつ分注し、そこに、DG-A(上記式IIの化合物)またはDG-B(上記式IIIの化合物)を加えて、3日間培養した後、細胞数を比較した。細胞数はこれらの化合物を加えない場合に対する相対値(%)で示し、結果は4回の実験の平均値と標準偏差を示す(図1)。これにより、特にDG-AがK562細胞の増殖を強く抑制することがわかった。
【0018】
(実施例2)
別の種類のヒト白血病細胞株であるHL-60細胞(5X104細胞/ml)を12穴プレートに1mlずつ分注し、そこに、DG-AまたはDG-Bを加えて、3日間培養した後、細胞数を比較した。細胞数はこれらの化合物を加えない場合に対する相対値(%)で示し、結果は3回の実験の平均値と標準偏差を示す(図2)。これにより、DG-A及びDG-BのいずれもHL-60細胞に対する増殖抑制効果を示したが、特にDG-AがHL-60細胞の増殖を強く抑制することがわかった。

【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】DG-A及びDG-BのK562細胞に対する増殖抑制効果を示す図。
【図2】DG-A及びDG-BのHL-60細胞に対する増殖抑制効果を示す図。
Drawing
(In Japanese)【図1】
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(In Japanese)【図2】
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