【0084】 <方法2の項で引用された文献> Ito, H., Fukuda, Y., Murata, K. & Kimura, A. Transformation of intact yeast cells treated with alkali cations. J Bacteriol 153, 163-168 (1983). Kawaguchi, A., Naito, T. & Nagata, K. Involvement of influenza virus PA subunit in assembly of functional RNA polymerase complexes. J Virol 79, 732-744 (2005). Leeds, P., Peltz, S. W., Jacobson, A. & Culbertson, M. R. The product of the yeast UPF1 gene is required for rapid turnover of mRNAs containing a premature translational termination codon. Genes Dev 5, 2303-2314 (1991). Lorenz, M. C. et al. Gene disruption with PCR products in Saccharomyces cerevisiae. Gene 158, 113-117 (1995). Momose, F. et al. Cellular splicing factor RAF-2p48/NPI-5/BAT1/UAP56 interacts with the influenza virus nucleoprotein and enhances viral RNA synthesis. J Virol 75, 1899-1908 (2001). Neumann, G. et al. Generation of influenza A viruses entirely from cloned cDNAs. Proc Natl Acad Sci U S A 96, 9345-9350 (1999). Russell, P. J., Hambidge, S. J. & Kirkegaard, K. Direct introduction and transient expression of capped and non-capped RNA in Saccharomyces cerevisiae. Nucleic Acids Res 19, 4949-4953 (1991). Takizawa, N. et al. Microbes and Infection in press. Turan, K. et al. Nuclear MxA proteins form a complex with influenza virus NP and inhibit the transcription of the engineered influenza virus genome. Nucleic Acids Res 32, 643-652 (2004). 以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により 限定するものではない。 【実施例1】 【0085】 酵母細胞内へのvRNP導入 用いた酵母は、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)のYPH499株を使用した。酵母を50 mlの完全培地中(YPDA: yeast extract-peptone-dextrose medium containing adenine) で細胞密度が3 x107 cells/mlになるまで30℃で培養した。その後、酵母細胞を遠心機で 集め(800 x g、2分間)、上清を捨て20 mlの0.9% NaCl溶液に懸濁した。酵母細胞を遠心機で集め(800 x g、2分間)、上清を捨て20 mlの1 M Sorbitol溶液に懸濁した。酵母細胞を遠心機で集め(800 x g、2分間)、上清を捨て20 mlのSCEM溶液(1 M Sorbitol、 0.1 M Sodium citrate (pH 5.8)、 10 mM EDTA、30 mM 2-Mercaptoethanol)に懸濁した。酵 母が含まれる懸濁液にZymolyase-100Tを125 Uとなるように加え、30℃で45分から60分間 保温した。酵母細胞の細胞壁が破壊されていることを顕微鏡で確認した後、遠心機で集め(400 x g、1分間)、上清を捨て20 mlの1 M Sorbitol溶液に懸濁した。酵母細胞を遠心 機で集め(400 x g、1分間)、上清を捨て20 mlのSTC溶液(1 M Sorbitol、10 mM Tris-HCl (pH 7.4)、10 mM CaCl2)に懸濁した。酵母細胞を遠心機で集め(400 x g、1分間)、上清を捨て2 mlのSTC溶液に懸濁した。この酵母懸濁液100 mlにvRNPを3-20 mlを加えて静かに混ぜ、室温で10分間静置した。その後、1 mlのPEG溶液(20% polyethylene glycol 6000、10 mM Tris-HCl (pH 7.4)、10 mM CaCl2)を加えて静かに混ぜ、室温で10分間静置し た。酵母細胞を遠心機で集め(400 x g、1分間)、上清を捨て1から2 mlのSOS溶液(1 M Sorbitol、6.5 mM CaCl2、50% YPDA)に懸濁し30℃で培養した。 【実施例2】 【0086】 酵母細胞においてインフルエンザウイルスゲノムの複製および転写 まず、ビリオンから精製されたvRNPが酵母細胞において感染性であるかどうか調べるために、上記のようにしてvRNPを酵母細胞に導入した。ウイルスRNA、すなわちvRNA、cRNA (相補的RNA、つまりvRNA増幅の鋳型)およびウイルスmRNAの合成量を、RT-PCR法により 解析した(図1a)。vRNPがトランスフェクトされた酵母細胞において合成されるウイルスRNA量は、トランスフェクトされたvRNPの量に応じて増加した。このことは他のウイルスRNAセグメントについても同様である(データは示さず)。これらの結果は、ウイルスRNA ポリメラーゼおよびNPが酵母細胞において活性であることを示している。ウイルス感染した哺乳類細胞において、最初の転写は、感染するvRNPに依存するが、ウイルスゲノムの複製には、新しく合成されるウイルスタンパク質が必要とされる4。vRNPがトランスフェク トされた酵母細胞が、シクロヘキシミド(CHX)で処理されると、ウイルスRNAの合成レベルは激減した(図1b)。よって、酵母内のウイルスRNA合成が、新しく合成されるウイルス タンパク質に依存していることがわかる。ウイルスmRNAの合成もまたCHX処理に感受性が あることから、ウイルスmRNAのほとんどは、この系において、新規に合成されたvRNAを鋳型として合成していることを示唆している。さらに酵母細胞においてこのように合成されたウイルスmRNAが機能することもわかった。間接蛍光抗体法から(図1c-k)、NPがvRNPをトランスフェクトした酵母細胞では検出されたが、CHX処理した細胞では検出されなかっ た(図1f)。トランスフェクトする前に、vRNPをRNase Aで処理すると、NPの発現は消失 した(図1i)。これは、ウイルス遺伝子の発現が、vRNP複合体に含まれるvRNAに依存していることを示す。以上より酵母細胞は、トランスフェクトされるvRNPに依存するウイルス遺伝子転写、およびウイルスゲノム複製を支えていると結論された。 【0087】 (図1の説明) a 酵母スフェロプラストは、偽トランスフェクトされる(レーン1)か、あるいはビリオンから精製されたvRNPでトランスフェクトされた(レーン2、3、4および5についてそれぞれ0.1、0.3、1および2 mgのNPを含むvRNPをトランスフェクションした)。トランスフェ クション後(hpt)48時間で、酵母全RNAが抽出され、逆転写反応にかけられた。ACT1 mRNA およびセグメント5のマイナス-センスRNA (vRNA)に特異的なプライマーセット、ならびにプラス-センスRNA(mRNA、cRNA)に特異的なプライマーセットを使用してPCRが行なわれた 。増幅された2本鎖DNAは、7%ポリアクリルアミドゲル電気泳動法によって分離され、臭化エチジウムにより可視化されている。 【0088】 b vRNPでトランスフェクトされた酵母細胞を、シクロヘキシミド(CHX)の非存在下(レーン1および2)ならびに存在下(レーン3;3 mg/ml、レーン4;10 mg/ml)でインキュベー トされた。RT-PCRがセグメント3 RNAおよびACT1 mRNAに特異的なプライマーを用いて行なわれた。 【0089】 c-k vRNPトランスフェクトされた酵母細胞を24 hptで、免疫染色した。NPおよびDNAは、それぞれ抗NP抗体(c、f、i)およびDAPI(d、g、j)で染色した。 overlay NP染色およびDAPI染色のパネル(e、h、k)の重ねあわせである。酵母細胞は、5 mg/ml CHXの非存在下(c-e、I-k)ならびに存在下(f-h)でインキュベートされた。トランスフェクションに先立ち、vRNPは、37℃で10分間、RNase Aで処理された(i-k)。 【実施例3】 【0090】 セグメント5欠損vRNPの相補実験 NPをコードするセグメント5 vRNAを欠いているvRNP複合体について、NP発現酵母細胞を用いて相補する実験を行なった。NPは、vRNP複合体の形成およびウイルスRNA鎖の伸長反 応に必要とされる。vRNP複合体からセグメント5 vRNAを、RNase Hを用いて、セグメント5 vRNAの一部に相補的なオリゴヌクレオチドの存在下で、除去した12(方法2の項を参照)。RNase H処理によって、セグメント5 vRNAの量は著しく減少し、消化後に、いくつかの 切断されたバンドが出現した(図2a)。次に、セグメント5 vRNAを欠いているvRNP複合体(以後、欠損vRNPと記す)ならびに偽消化vRNP複合体が酵母細胞に導入された。pYES2ま たはpYES2-PB2を用いて形質転換された酵母細胞において、欠損vRNPはcRNA合成をもたら さなかった(図2b、レーン3および9)。対照的にpYES2-NPで形質転換された酵母細胞では、cRNA合成を検出できた(図2b、レーン6)。NPおよびPB2の発現が図2cで確認できる。これらの結果から、欠損vRNPを使用し、そのためにNPの発現を欠いている系をプラスミドより発現させたNPが相補することが示された。さらに酵母細胞におけるそうした複製過程はNPに依存することもわかった。 【0091】 (図2の説明) a セグメント5 vRNAの消化 vRNP(3 mgのNPを含有する)を、0.4 M NaCl存在下で、セグメント5 vRNAの一部(方法1;Seg 5 digestion)に相当するオリゴヌクレオチド300 ngと37℃、5分間、混合した。 次に37℃、5分間、30 UのRNase Hで処理(レーン1)または偽処理(レーン2)した。精製RNAを、7.7 M尿素を含む3.2%ポリアクリルアミドゲルにかけて銀染色により可視化した。 *印は、消化されたフラグメントにおそらく相当するバンドを指示している。 【0092】 b ウイルスRNAのRT-PCR解析 vRNPおよびセグメント5 vRNAを欠いているvRNP (RNase H消化)が、pYES2(レーン1-3)、pYES2-NP(レーン4-6)、ならびにpYES2-PB2(レーン7-9)で形質転換された酵母細胞 にトランスフェクトされた。酵母細胞は、ガラクトース含有培地に24時間インキュベートされた。RT-PCR解析が、セグメント3 cRNAおよびADH1 mRNAに特異的なプライマーを用い て行なわれた。 【0093】 c 誘導されたウイルスタンパク質のウェスタンブロッティング解析 コントロール(レーン1および2)、NP(レーン3および4)、PB2(レーン5および6) 【実施例4】 【0094】 モデルウイルスRNAの複製および転写 次に、vRNP複合体を構成しているウイルス性因子全部を、プラスミドより発現させ置換することの試みがなされた。GAL-1プロモーターによる調節の下で、PB1、PB2、PAおよびNPを発現するプラスミドを構築した(方法2の項を参照)。ガラクトースによる誘導後、これらのプラスミドを一緒に用いて形質転換された酵母細胞において各ウイルスタンパク質が合成された(図3y)。T7 RNAポリメラーゼによるin vitro転写系を用いて1,2、マイナ ス鎖モデルウイルスRNAおよびプラス鎖モデルウイルスRNA、すなわちモデルvRNAおよびモデルcRNA(yEGFPコード領域は、NSをコードするセグメント8 vRNAの5'-末端配列および3'-末端配列で挟まれる)を調製したが、それぞれvNS-yEGFP、vNS-yEGFPと言う。ウイルスRNAポリメラーゼおよびNPを発現している酵母細胞が、in vitroで合成されたNS-yEGFP RNAでトランスフェクトされた。ガラクトース誘導により3つのウイルスRNAポリメラーゼサブユニットとNPが発現する酵母細胞において、yEGFP発現が、両方のセンスのNS-yEGFP RNA から検出された(図3hおよび3t)。酵母細胞の5-10%が、検出できるレベルのyEGFPの発現した(データは示さず)。全く対照的に、3つのポリメラーゼサブユニットのうちのいず れかを欠くか、あるいはNPを欠いている酵母細胞は、yEGFPの発現を示さなかった(図3i-lおよび3u-x)。 【0095】 以上の結果から、外部から導入したモデルウイルスゲノムの複製および転写は、3つの ポリメラーゼサブユニットおよびNPを必要とすることがわかった。 【0096】 (図3の説明) a-x yEGFP遺伝子を含むモデルウイルスRNAゲノムからのyEGFP発現 ウイルスRNAポリメラーゼサブユニット(PB1、PB2およびPA)およびNPを発現している 酵母スフェロプラストは、vNS-yEGFP(マイナス-センス、a-l)あるいはcNS-yEGFP(プラス-センス、m-x)のin vitroで合成されたRNAでトランスフェクトされた。次いでSD(グ ルコース)またはSG(ガラクトース)培地で30℃、24時間インキュベートした。DAPI染色DNA(a-fおよびm-r)ならびにyEGFP(g-lおよびs-x)が蛍光顕微鏡下で可視化された。 y 誘導発現されたウイルスタンパク質のウェスタンブロッティング解析 酵母細胞は図の上部に示すようなプラスミドで形質転換された。SD(レーン1)またはSG(レーン2-6)のいずれかで対数増殖している形質転換体から調製された溶解液をウェスタンブロッティング解析にかけた。 【実施例5】 【0097】 SUB2欠損の効果 以前に宿主因子と同定13された、RAF-2p48のウイルスRNA合成に与える機能を上記の系 を使用し検討した。RAF-2p48は、NP-RNA複合体形成を促進し、モデルウイルスRNAからのin vitro RNA合成を促進する。RAF-2p48は、RNAスプライシング因子であるUAP56と同一で ある。SUB2は、RAF-2p48/UAP56の推定上S. cerevisiaeオルソログ(orthologue)であるが 、これはSm snRNPと結合し、細胞機能の維持に働いている14。 【0098】 SUB2は、ヒトRAF-2p48/UAP56と62%のアミノ酸配列相同性を共有している15。酵母細胞 でのSUB2の遺伝的解析に先行して、SUB2がin vitroでインフルエンザウイルスRNA合成を 促進するかどうかを調べた。組換え体RAF-2p48/UAP56およびSUB2タンパク質は、ともにin vitro RNA合成を促進した(図4a)。SUB2のウイルスRNA合成促進活性は、RAF-2p48/UAP56の50%ほどであった。この結果から、SUB2が酵母細胞内のウイルスゲノム複製に対し、宿主因子として機能するかも知れない。そこで、酵母細胞におけるウイルスRNA合成に対す るSUB2欠損の効果について調べられた。 【0099】 SUB2欠損株がそのORFをTRP1マーカー(TRP1 marker)で置き換えることにより構築され( 図4b、右パネル)(方法2の項参照)、SUB2 mRNAが発現されないことが判明した(図4b、左パネル)。vRNPをトランスフェクトしたSUB2欠損株において、cRNA合成は、野生型株のそれと比べると著しく低下した(図4c、レーン4および8と比較せよ(PCRサイクル;26) )。このことは、その欠損効果はcRNA合成の方が大きいけれども、mRNA合成の場合にも同様に当てはまる。以上のことからSUB2は、酵母細胞の宿主因子として、ウイルスRNA合成 を促進することが示唆される。vRNPをトランスフェクションした酵母を、より長くインキュベーションすると、SUB2欠損株におけるウイルスRNA合成活性は野生型株より低下して いるがRNA合成量が蓄積し、回復してくる。(図4c、レーン3および8と比較せよ)。そこ で酵母はSUB2機能を相補する別の宿主因子を持つのではないかと推定される。このことから、SUB2欠損株は致死的ではないと考えられる(データを示さず)。 【0100】 以上まとめると、細胞内において、RAF-2p48/UAP56はウイルスRNA合成の宿主因子であ ると示唆される。本発明の酵母系は、さらに多くの宿主因子候補を同定することが可能である。候補物質が挙がれば、脊椎動物の培養細胞の系に戻り、その候補の実証と特徴が明らかにされる。 【0101】 (図4の説明) a 組替え体RAF-2p48およびSUB2タンパク質のウイルスRNA合成促進作用 in vitro RNA合成が、組換え体RAF-2p48 (レーン2-4)、SUB2 (レーン5-7)、ウシ血清アルブミン(BSA、レーン8-10)の存在下(10 ng(レーン2、5、8)、30 ng(レーン3 、6、9)、100 ng(レーン4、7、10))、または非存在下(レーン1)で行なわれた。53塩 基モデルウイルスゲノムからのRNA産物は、矢じり形で示した。 【0102】 b RT-PCRおよびゲノムPCRを、酵母から調製した全RNAと酵母ゲノムDNA(野生型株およ びSUB2欠損株からそれぞれ調製)を用いて実施した。SUB2、ADH1 mRNA、TRP1遺伝子に特 異的なプライマーセットを使用した。 【0103】 c ウイルスRNA合成に対するSUB2欠損の効果 野生型株およびSUB2欠損株をvRNPでトランスフェクトし、9時間(レーン2および6)、12時間(レーン3および7)および15時間(レーン4および8)インキュベートしてから全RNAを抽出した。RT-PCRを、セグメント7 cRNAとRDN25-1 rRNAに特異的なプライマーセットを使用して行なった。偽トランスフェクトした酵母細胞から抽出した全RNAもまた解析した (レーン1および5)。 【0104】 なお上記の実施例において、使用された菌株、材料、薬剤などはこの発明の範囲内の好適例にすぎない。また、用いられた装置、使用試薬類の濃度、使用量、処理時間、処理温度等の数値的条件、処理方法等は、この発明の範囲内の好適例にすぎない。 【産業上の利用可能性】 【0105】 インフルエンザウイルス複製過程に関与しているいくつかの宿主因子は、生化学的手法によって同定されてきた13,16-19。さらに宿主因子を同定し、その役割を解明するためには、系統的なスクリーニングシステムの必要性が長く提起されてきた。本発明において、酵母細胞を用いて新規なインフルエンザウイルスゲノム複製および転写の系を開示した。酵母細胞は、あるプラス鎖RNAウイルス(例えば、brome mosaic virus、tomato bushy stunt virus)ゲノムの複製を支えることは示されてきている20,21。これらの遺伝学的な系はウイルス因子のみならず宿主因子を同定し、その特徴を明らかにするために有用であることが立証されている。開発された本発明の系を用いて、宿主因子の系統的かつ遺伝的なスクリーニングが可能となった。酵母の遺伝学は、便利で強力であるために、我々の系に倣う戦略は、他のマイナス鎖RNAウイルスにも適用可能である。このため、本発明の酵母 系は、ウイルス因子および/またはウイルス因子と宿主因子との相互作用をターゲットと する抗インフルエンザ薬剤のスクリーニングに適用されることは強調されてもよい。 【0106】 <引用文献> 1. Luytjes, W., Krystal, M., Enami, M., Pavin, J. D. & Palese, P. Amplification,expression, and packaging of foreign gene by influenza virus. Cell 59, 1107-1113 (1989). 2. Yamanaka, K., Ogasawara, N., Yoshikawa, H., Ishihama, A. & Nagata, K. In vivo analysis of the promoter structure of the influenza virus RNA genome using a transfection system with an engineered RNA. Proc Natl Acad Sci U S A 88, 5369-5373 (1991). 3. Neumann, G. et al. Generation of influenza A viruses entirely from cloned cDNAs. Proc Natl Acad Sci U S A 96, 9345-9350 (1999). 4. Kawaguchi, A., Naito, T. & Nagata, K. Involvement of influenza virus PA subunit in assembly of functional RNA polymerase complexes. J Virol 79, 732-744 (2005). 5. Taubenberger, J. K. et al. Characterization of the 1918 influenza virus polymerase genes. Nature 437, 889-893 (2005). 6. Ahlquist, P., Noueiry, A. O., Lee, W. M., Kushner, D. B. & Dye, B. T. Host factors in positive-strand RNA virus genome replication. J Virol 77, 8181-8186 (2003). 7. Prentice, E., McAuliffe, J., Lu, X., Subbarao, K. & Denison, M. R. Identification and characterization of severe acute respiratory syndrome coronavirus replicase proteins. J Virol 78, 9977-9986 (2004). 8. Scholle, F., Girard, Y. A., Zhao, Q., Higgs, S. & Mason, P. W. trans-PackagedWest Nile virus-like particles: infectious properties in vitro and in infected mosquito vectors. J Virol 78, 11605-11614 (2004). 9. Lindenbach, B. D. et al. Complete replication of hepatitis C virus in cell culture. Science 309, 623-626 (2005). 10. Rochovansky, O. M. & Hirst, G. K. Infectivity and marker rescue activity of influenza virus ribonucleoprotein-polymerase complexes. Virology 73, 339-349 (1976). 11. Portela, A. & Digard, P. The influenza virus nucleoprotein: a ultifunctional RNA-binding protein pivotal to virus replication. J Gen Virol 83, 723-734 (2002). 12. Enami, M. & Enami, K. Characterization of influenza virus NS1 protein by using a novel helper-virus-free reverse genetic system. 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J Biol Chem 265, 11151-11155 (1990). 【図面の簡単な説明】 【0107】 【図1】図1は、酵母細胞でのインフルエンザウイルスゲノムの複製と転写を示す。“Overlay”は、重ね合わせであり、“Seg. 5”および“Seg. 3”はそれぞれウイルスRNAのセグメント5およびセグメント3を意味する。 【図2】図2は、セグメント5欠損vRNPの相補を示す。“RNase H digestion”は、RNase Hによる消化を意味する。 【図3】図3は、モデルウイルスRNAの複製および転写を示す。 【図4】図4は、SUB2欠損の効果を示す。“mock”は、偽を意味する。“Seg. 7”はセグメント7を意味する。