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Specification :(In Japanese)鉄道車両用床材

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P4979903
Publication number P2007-015414A
Date of registration Apr 27, 2012
Date of issue Jul 18, 2012
Date of publication of application Jan 25, 2007
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)鉄道車両用床材
IPC (International Patent Classification) B61D  17/18        (2006.01)
FI (File Index) B61D 17/18
Number of claims or invention 1
Total pages 5
Application Number P2005-195645
Date of filing Jul 5, 2005
Date of request for substantive examination Nov 9, 2007
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】000173784
【氏名又は名称】公益財団法人鉄道総合技術研究所
【識別番号】000000206
【氏名又は名称】宇部興産株式会社
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】伊藤 幹彌
【氏名】原田 聡
【氏名】間々田 祥吾
【氏名】江本 正彦
【氏名】礒部 典之
Representative (In Japanese)【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
Examiner (In Japanese)【審査官】沼田 規好
Document or reference (In Japanese)特開2004-250815(JP,A)
特開2001-348493(JP,A)
特開2004-075993(JP,A)
特開2002-012094(JP,A)
特開2004-083612(JP,A)
国際公開第2004/063260(WO,A2)
Field of search B61D 17/18
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
ポリアミド、ポリイミド、ポリ乳酸、エポキシ樹脂、ポリエチレン又はポリプロピレンからなるポリマー系材料中に有機化処理したクレー系粒子を1.15重量%又は2.3重量%の分量で添加、分散させることにより、良好な難燃性・耐摩耗性、引張強さ・破断伸び、ならびに耐加熱老化性を全て備えるようにしたことを特徴とする鉄道車両用材。
Detailed description of the invention (In Japanese)【技術分野】
【0001】
本発明は、難燃性・耐摩耗性を有し、かつ機械的強度が高く、耐劣化特性に優れた鉄道車両用材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ポリマー系材料の難燃化対策としては、社会的な状況に配慮し、脱ハロゲン化が求められている。しかし、多くのポリマー系材料では、脱ハロゲン化と難燃化を両立させるために無機系添加物を従来以上に添加する必要が生じ、ポリマー系材料の重量増加、柔軟性低下、脆性悪化を招き、利点を大きく損なってしまう。
そこで、注目されるのがポリマー系材料中に無機系ナノ粒子を添加、分散させたナノ粒子添加ポリマー系材料である。これは、数%の添加で引張強さが30%以上向上するなど特性の大きな改善、改良が可能であり、難燃性の向上も報告されている(下記特許文献1、2および非特許文献1参照)。

【特許文献1】特表2003-530444号公報
【特許文献2】特表2003-517488号公報
【非特許文献1】Jeffrey W.Gilman,Catheryn L.Jackson,Alexander B.Morgan,and Richard Harris,Jr.,“Flammability Properties of Polymer-Layered-Silicate Nanocomposites.Polypropylene and Polystyrene Nanocomposites”,Chem,Mater.,Vol.12,No.7,pp.1866-1873(2000)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本願発明者は、ポリマー系材料中に有機化処理したクレー系粒子を少量添加、分散させたポリマー/有機化処理クレー系材料の研究を重ねてきた。特に、ポリマー中に添加する各種添加剤、及びその配合量などを検討し、高分子の難燃性の改善および耐劣化特性の把握に努めてきた。
本発明は、上記状況に鑑みて、脱ハロゲンで難燃性・耐摩耗性を有し、かつ機械的強度が高く、耐劣化特性が良好な鉄道車両用材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕鉄道車両用材において、ポリアミド、ポリイミド、ポリ乳酸、エポキシ樹脂、ポリエチレン又はポリプロピレンからなるポリマー系材料中に有機化処理したクレー系粒子を1.15重量%又は2.3重量%の分量で添加、分散させることにより、良好な難燃性・耐摩耗性、引張強さ・破断伸び、ならびに耐加熱老化性を全て備えるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、ポリマー系材料中に有機化処理したクレー系粒子を1.15重量%又は2.3重量%の分量で添加、分散させることにより、良好な難燃性・耐摩耗性、引張強さ・破断伸び、ならびに耐加熱老化性を全て備えるようにした鉄道車両用材を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の鉄道車両用材は、ポリアミド、ポリイミド、ポリ乳酸、エポキシ樹脂、ポリエチレン又はポリプロピレンからなるポリマー系材料中に有機化処理したクレー系粒子を1.15重量%又は2.3重量%の分量で添加、分散させることにより、良好な難燃性・耐摩耗性、引張強さ・破断伸び、ならびに耐加熱老化性を全て備えるようにした。
【実施例】
【0007】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の鉄道車両用材は、ポリマー系材料中に有機化処理したクレー(粘土)系粒子を少量添加・分散させたポリマー/有機化処理クレー系材料である。ポリマー系材料としてはポリアミド、ポリイミド、ポリ乳酸やエポキシ樹脂等の極性の強いポリマー系材料の他、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン類のポリマー系材料でも変性、共重合、ポリマーブレンド等の前処理を行うことで使用が可能である。
【0008】
表1に示すように、ポリマー系材料中に有機化処理したクレー系粒子を重量%で1.15%、2.3%、10%添加、分散させたポリマー/有機化処理クレー系材料は国土交通省通例第151号第8章第5節第83条解釈基準に基づく試験により難燃性であるとの評価を受けた。
【0009】
【表1】
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その鉄道車両用材を鉄道車両用床材を対象として、ポリマー系材料中に有機化処理したクレー系粒子を重量%で1.15%、2.3%添加、分散させたポリマー/有機化処理クレー系材料のテーパー摩耗試験を行った。規格値〔減少量(g)〕が0.5g以下の場合、鉄道車両用床材として必要な耐摩耗性を有すると判断される。試験の結果、表2に示すように、有機化処理クレー系粒子が重量%で1.15%のポリマー/有機化処理クレー系材料では0.251gの減少量、有機化処理クレー系粒子が重量%で2.3%のポリマー/有機化処理クレー系材料では0.222gの減少量であり、いずれの場合も鉄道車両用床材として必要な耐摩耗性を有すると判断された。
【0010】
【表2】
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次に、前記ポリマー/有機化処理クレー系材料の引張強さについての試験を行った。規格値〔引張強さ(MPa)〕が5.88MPa(メガパスカル)以上の場合、鉄道車両用床材として必要な引張強さを有すると判断される。試験の結果、表3に示すように有機化処理クレー系粒子が重量%で1.15%のポリマー/有機化処理クレー系材料では102.05MPa、有機化処理クレー系粒子が重量%で2.3%のポリマー/有機化処理クレー系材料では99.02MPaであり、いずれの場合も鉄道車両用床材として十分な強度を有すると判断された。
【0011】
【表3】
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次に、前記ポリマー/有機化処理クレー系材料の破断伸びについての試験を行った。規格値〔破断伸び(%)〕が100%以上の場合、鉄道車両用床材として必要な伸びを有すると判断される。試験の結果、表4に示すように有機化処理クレー系粒子が重量%で1.15%のポリマー/有機化処理クレー系材料では383%、有機化処理クレー系粒子が重量%で2.3%のポリマー/有機化処理クレー系材料では379%であり、いずれの場合も鉄道車両用床材として十分な伸びを有すると判断された。
【0012】
【表4】
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次に、前記ポリマー/有機化処理クレー系材料の耐加熱老化性についての試験を行った。規格値〔引張強さの変化率(%)〕が±30%以内(劣化時間48時間)の場合、鉄道車両用床材として必要な耐加熱老化性を有すると判断される。試験の結果、表5に示すように有機化処理クレー系粒子が重量%で1.15%のポリマー/有機化処理クレー系材料では-14.05%、有機化処理クレー系粒子が重量%で2.3%のポリマー/有機化処理クレー系材料では-11.72%であり、いずれの場合も鉄道車両用床材として十分な耐加熱老化性を有すると判断された。
【0013】
【表5】
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このように、ポリマー系材料中に有機化処理したクレー系粒子を少量添加・分散させることにより、難燃性・耐摩耗性を有し、かつ機械的強度が高く、耐劣化特性が良好なポリマー/有機化処理クレー系材料を得ることができる。なお、添加する有機化処理クレー系粒子が重量%で10%までは、国土交通省令第151号第8章第5節第83条解釈基準に基づく試験により難燃性である評価を受けている。特に、有機化処理クレー系粒子の添加量が重量%で1.15%, 2.3%の場合には脱ハロゲンで、難燃性・耐摩耗性を有し、かつ機械的強度が高く、耐劣化特性が良好であるため、鉄道車両用内装材の一つである鉄道車両の床材に最適である。
【0014】
なお、本発明のポリマー/有機化処理クレー系材料は例えば、ポリアミド6/有機化処理モンモリロナイト系の材料の場合、その比重は1.15であり、ポリアミド6樹脂単体の比重1.14とほとんど変わらず、性能の向上に比して軽量であると言える。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0015】
本発明の鉄道車両用材は、ポリマー系材料中に有機化処理したクレー系粒子を少量添加・分散させたポリマー/有機化処理クレー系材料であり、脱ハロゲンで、難燃性・耐摩耗性を有し、かつ機械的強度が高く、耐劣化特性が良好な鉄道車両用材として好適である。