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Specification :(In Japanese)車両の衝突転倒防止装置

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P4464267
Publication number P2006-182261A
Date of registration Feb 26, 2010
Date of issue May 19, 2010
Date of publication of application Jul 13, 2006
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)車両の衝突転倒防止装置
IPC (International Patent Classification) B61F   9/00        (2006.01)
FI (File Index) B61F 9/00
Number of claims or invention 1
Total pages 7
Application Number P2004-379765
Date of filing Dec 28, 2004
Date of request for substantive examination Apr 12, 2007
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】石田 弘明
【氏名】前橋 栄一
Representative (In Japanese)【識別番号】100064908、【弁理士】、【氏名又は名称】志賀 正武
【識別番号】100089037、【弁理士】、【氏名又は名称】渡邊 隆
Examiner (In Japanese)【審査官】三宅 達
Document or reference (In Japanese)実開昭54-046405(JP,U)
特開昭55-036145(JP,A)
特開平10-250576(JP,A)
実開平03-047274(JP,U)
特開2005-212767(JP,A)
特開2006-044355(JP,A)
特開2006-175932(JP,A)
特開2006-175933(JP,A)
特開2006-182262(JP,A)
実開昭61-172859(JP,U)
Field of search B61F 9/00
B61F 13/00
B61F 19/00-19/10
B61K 13/00
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
車輪を備える台車で車体を支持し、レール上を走行する車両の前記車輪がレールから逸脱した際に、前記車両の衝突や転倒を防止する装置であって、
前記台車に、車輪がレールから逸脱した時に前記レールに接触して、前記車両が前記レールから車幅方向に一定距離以上逸脱することを防止するとともに、前記車輪の踏面より上方の位置でレールに接して車両の走行を許容する案内部材を設けてなり、
該案内部材の前記レールとの接触面は前記車輪の踏面より上方に位置し、
前記案内部材は、前記車輪がレールから逸脱した時に前記レールに接触して、前記車両が車幅の左右いずれの方向へ移動するのも規制する凹部を有し、
前記案内部材は、前記レールと当接する凹部に摩擦係数の大きなレジン材料を配設してなり、
前記案内部材は、前記台車に備えられた軸箱の下端、および、前記台車に備えられたギアケースの下端に設けられたことを特徴とする車両の衝突転倒防止装置。
Detailed description of the invention (In Japanese)【技術分野】
【0001】
本発明は、レール上を走行する車両が脱輪することにより衝突や転倒するのを防止する衝突転倒防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レール上を走行する車両の代表的なものとして、例えば鉄道車両があげられる。鉄道車両は、車輪付きの台車を備え、平行な2本のレールからなるレール上を走行するものである。
ここで、この種の鉄道車両には、他の鉄道車両との衝突を防止する手段が設けられている。例えば、先頭車両の先端に突出部を有する鉄道車両では、突出部に流体バックを装備させたものがある(例えば、特許文献1参照)。この場合、衝突時には、流体バックによって衝撃エネルギが吸収される。また、図5に示すように車体を支える台車の下部、例えば車軸カバー1に片爪状のストッパ2を設け、脱線時に車両が車幅方向に一定距離以上変位しないように構成したものがある(例えば、特許文献2等)。この場合には、ストッパ片2が脱線時にレール3に接触して、車両の走行を許容しつつ車両の転倒を防止する。

【特許文献1】特開2003-285739号公報
【特許文献2】特開平10-250576号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、鉄道車両が高速で走行しているときに地震が発生するなどして、鉄道車両が脱輪した場合には、その鉄道車両が十分に減速するには相当の時間を要することが予想される。また、車両先端の流体バックは、衝突時の衝撃を緩衝させることができるとは云え、そもそも衝突の発生そのものを防ぐことはできなかった。特に、新幹線(登録商標)のように高速で走行する鉄道車両は、高速域のブレーキ減速度は小さいので、地震などによって脱輪が生じると、大きな車両横変位が生じる虞がないとはいえないものであった。
また、ストッパ片が脱線時にレールに接触して、車両の走行を許容しつつ車両の転倒を防止する場合であっても、例えば、レール3を枕木6に固定する締結装置5が、図6に示すように脱線した車輪4によって踏み潰されて、破壊されてしまうと、レール3自体に脱線車両の転倒防止の機能がなくなることも考えられる。
また、上記ストッパ片は、レール3の枕木6に対する締結が破壊されると、後続或いは先行する健全車両の脱線を誘引する虞も存在した。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、脱輪が発生した場合であっても、車両の衝突や転覆を防止するとともに後続或いは先行する健全車両の脱線を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を解決する本発明の車両の衝突転倒防止装置は、車輪を備える台車で車体を支持し、レール上を走行する車両の前記車輪がレールから逸脱した際に、前記車両の衝突や転倒を防止する装置であって、前記台車の下端に車輪がレールから逸脱した時のみ前記レールに接触して、前記車両が前記レールから車幅方向に一定距離以上逸脱することを防止するとともに、前記車輪の踏面より上方の位置でレールに接して車両の走行を許容する案内部材を設けてなり、前記案内部材の前記レールとの接触面は前記車輪の踏面より上方に位置することを特徴とする。
この車両の衝突転倒防止装置では、車両が脱輪したときに、車体の下部に設けられた案内部材がレールに接触し、車両の幅方向および高さ方向の変位を最小限に規制するので、車体の転倒を防止することができる。
また、車体は脱輪してから停止するまでの間、レールに沿ってガイドされるようになるので、レールから大きく逸脱することなく、対向車両や構造物との衝突を防止できる。更に、健全車両に対するアタック角を抑制して、健全車両の脱輪、転倒を防止する。
【0005】
また本発明は、前記案内部材は、前記車輪がレールから逸脱した時のみ前記レールに接触して、前記車両が車幅の左右いずれの方向へ移動するのも規制する凹部を有することを特徴とする。
この車両の衝突転倒防止装置では、脱輪時には、凹部にレールが入り込んで、車体の移動をガイドする。車体は、左右方向に最大でも凹部の幅に相当する距離以上逸脱することがない。したがって、対向車両や構造物と衝突したり、車体が転倒するのを防止できる。
また、脱輪車両の変位を最小限に抑えることで、他の健全車両に対するアッタク角を増すことなく、脱輪車両の拡大を防止することができる。
【0006】
また本発明は、前記案内部材は、前記レールと当接する凹部に摩擦係数の大きなレジン系材料を配設したことを特徴とする。
この車両の衝突転倒防止装置では、案内部材の凹部に摩擦係数の大きなレジン系材料を配設したので、車体は脱輪してから停止するまでの距離を短縮することができる。
【0007】
また本発明は、前記案内部材は、前記台車に備えられた軸箱の下端に設けたことを特徴とする。
この車両の衝突転倒防止装置では、脱輪が生じた場合に、軸箱の下端に設けた案内部材がレールに当接して車両の幅方向および高さ方向の変位を最小限に規制するので、車体の転倒を防止することができる。また、車輪がレールの締結装置を破壊する虞がなく、レールによる転倒防止効果を最後まで期待することができる。更に、後続或いは先行する健全車輪の脱線も防止できる。
【0008】
また本発明は、前記案内部材は、前記台車に備えられたギアケースの下端に設けたことを特徴とする。
この車両の衝突転倒防止装置では、案内部材をギアケースの下端に設けたので車体が軌道内側に脱線した場合に車両の幅方向および高さ方向の変位を最小限に規制して、車体の転倒を防止することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、台車の下端に車輪がレールから逸脱した時のみ前記レールに接触して、前記車両が前記レールから車幅方向に一定距離以上逸脱することを防止するとともに、前記車輪のレールに対する高さ方向の変位を最小にしつつ車両の走行を許容する案内部材を設けたので、車両が脱輪した際には、この案内部材によって車体がレールに略沿って走行し、その後停止するようになる。したがって、車体がレールから大きく逸脱することがなくなるので、車両の脱輪時に車体が他の車両や構造物と衝突することが防止される。また、車両が転倒することがなくなる。
更に、車輪がレールの締結装置を破壊する虞がなく、レールによる転倒防止効果を最後まで期待することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態における衝突転倒防止装置の概略構成を示す側面図、図2は本発明の衝突転倒防止装置の概略構成を示す説明図である。
鉄道車両10は、軌道を構成する2本の平行なレール3上を走行するもので、レール3上に配置される複数対の車輪4を有し、車輪4は台車7に回転自在に支持されている。台車7は、鉄道車両10の前後方向に少なくとも2つ設けられており、各台車7上に車体11が載置されている。車体11の内部には、座席等(不図示)が設けられ、乗員を搭乗させることができるようになっている。台車7と車体11とは垂直な中心ピン(不図示)を介して回動自在に連結されている。さらに、台車7と車体11との間には、車体11の回動を規制するダンパ装置(不図示)が架け渡されており、回動方向の衝撃を吸収するようになっている。また、台車7の上側両側部と、車体11の下側両側部との間には、軸バネ装置12が架け渡されており、上下方向の振動を吸収するようになっている。
【0011】
車輪4は、これを支持する車軸13に一体的に嵌合されており、車軸13が軸受14を内包した軸箱15を介して台車7に回転自在に支承されている。軸箱15の下端には、図2に示すように下方に向かって開いた凹部16を有する案内部材17が設けられている。凹部16の幅は、レール3の幅よりも大きい。案内部材17の下端は、通常走行時ではレール3の頂部よりも所定長だけ高い位置にあるように設定されている。これら案内部材17は、車両の衝突転倒防止装置を構成するもので、案内部材17の凹部16にレール3の頂部が当接した際に、車輪4の最下端が締結装置5に接触しないように台車7の高さ位置を保持する。
【0012】
また、案内部材17の凹部16は、両端に突起部17a、17bを有しているので、車両10が車幅の左右いずれの方向へ移動する場合も規制することができる。また、案内部材17は、レール3の頂部と当接する凹部16に摩擦係数が大きくかつ軽量のレジン系のブレーキ部材18が配設されている。これは、案内部材17が軸箱15に設けられるために、台車バネ下荷重を軽減できるように、軽量材料である車輪踏面ブレーキシューと同様なレジン系材料を使用した。このような構成とすることにより、通常の運行時への影響を最小とし、脱輪時においても健全車両と同等のブレーキ効果を得ることができる。
また、案内部材17は、左右の軸箱15に設けてもよく、一方のみであってもよい。
【0013】
次に、この鉄道車両10の作用について説明する。
まず、通常走行時には、レール3上を車輪4が回転し、鉄道車両10がレール3に沿って走行する。この際に、案内部材17は、レール3から所定距離だけ上方に位置しており、レール3とは干渉することはない。
ここで、鉄道車両10の走行中に、地震が発生するなどして鉄道車両10がレール3から脱輪すると、台車7の車輪4がレール3から外れる。これに伴って台車7及び車体11の位置が低くなる。この際に、案内部材17の凹部16にレール3の頂部が入り込む。また、図3に示すように、案内部材17によって車輪4は、地面まで落下することなく所定の高さ位置を保持することができる。これによって、鉄道車両10は、レール3に案内部材17を引っ掛かるようにして接触させつつ、走行する。車体11がレール3から離れる方向に走行した場合には、レール3の側面と、案内部材17の凹部両端に形成された突起部17a、17bとが当接し、ストッパとして働くので、車体11がそれ以上、レール3から逸脱しない。つまり、案内部材17は、凹部16の幅の範囲内でのみ、車体11の幅方向における車体11とレール3とのずれを許容するので、その結果、鉄道車両10はレール3に略沿って走行し、台車7側のブレーキや、案内部材17のブレーキ部材18とレール3との摩擦などによって減速され、やがて停止する。
【0014】
この実施の形態では、鉄道車両10の台車7側に案内部材17を設けることで車両の衝突転倒防止装置とし、脱輪時には案内部材17で、レール3をガイドするようにしたので、車体11とレール3との幅方向のずれを案内部材17の凹部16の幅以内に抑えることが可能になり、車体11が大きく逸脱することを防止できる。したがって、鉄道車両10が大きく脱輪することがなくなり、他の車両や建築物に衝突することが防止される。また、脱輪による鉄道車両10の転倒も防止される。ここにおいて、車体11側に案内部材17を設けたので、地面の振動や、鉄道車両10の振動によって車体11が大きく振動した場合でも、確実に車体11の変位を最小限に抑制することができる。
【0015】
また、図3に示すように、車両10の脱線の際、案内部材17によって車輪4は、地面まで落下することなく所定の高さ位置に保持される。これによって、レール3を枕木6に固定する締結装置5に車両下端が接触することなく、これを破壊する虞がない。
したがって、脱線した鉄道車両が停止するまで、レール3が車輪によって破壊されることなく、脱線していない編成車両の通常ブレーキを有効にすることができる。
【0016】
次に、本発明の第2の実施の形態について図4を参照して説明する。
図4は、本発明の他の実施の形態における脱輪時の作動状態を示す説明図である。本実施の形態では、案内部材117は、台車7に備えられたギアケース100の下端に配設されている。ギアケース100は、電動機を装備した台車において車軸13に直結された車軸大歯車を保護するためのものである。案内部材117の構成は、上述したものと同様で案内部材117は、下に開口した凹部116を有しており、両端に突起部117a、117bを備えているので、車両10が車幅の左右いずれの方向へ移動する場合も規制することができる。また、凹部116には、軽量のレジン系のブレーキ部材118が配設されている。
【0017】
このように構成された鉄道車両10の走行時に脱輪が発生した場合、車輪4がレール3から外れることで車体11の位置が低くなる。これによってレール3がギアケース100に配設された案内部材117の凹部116に当接する。また、車体11は、凹部116の幅の範囲内でのみ、横方向のずれが許容され、その結果、鉄道車両10はレール3に略沿って走行し、台車7側のブレーキや、案内部材117とレール3との摩擦などによって減速され、やがて停止する。
この実施の形態では、軌道外側に脱線した車輪の内側でレール3を案内部材117でガイドすることができ、前記第1の実施の形態における案内部材17と同様の効果が得られる。
【0018】
なお、本発明は、前記の各実施の形態に限定されることなく、広く応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態における衝突転倒防止装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】同衝突転倒防止装置の概略構成を示す説明図である。
【図3】脱輪時における衝突転倒防止装置の作動状態を示す説明図である。
【図4】他の実施の形態における脱輪時の作動状態を示す説明図である。
【図5】従来の衝突転倒防止装置の一例を示す説明図である。
【図6】従来の衝突転倒防止装置の脱輪時を示す説明図である。
【符号の説明】
【0020】
3 レール 4 車輪 5 締結装置
7 台車 10 車両 11 車体
12 軸バネ装置 13 車軸 14 軸受
15 軸箱 16、116 凹部
17、117 案内部材 17a、18b 突起部
18、118 ブレーキ部材

Drawing
(In Japanese)【図1】
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(In Japanese)【図2】
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(In Japanese)【図3】
2
(In Japanese)【図4】
3
(In Japanese)【図5】
4
(In Japanese)【図6】
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