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Specification :(In Japanese)地下構造物底盤部防水処理方法及びその底盤部構造物

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P3916890
Publication number P2002-364299A
Date of registration Feb 16, 2007
Date of issue May 23, 2007
Date of publication of application Dec 18, 2002
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)地下構造物底盤部防水処理方法及びその底盤部構造物
IPC (International Patent Classification) E21D  11/38        (2006.01)
E02D  29/00        (2006.01)
FI (File Index) E21D 11/38 A
E02D 29/00 B
Number of claims or invention 5
Total pages 7
Application Number P2001-175426
Date of filing Jun 11, 2001
Date of request for substantive examination Jul 15, 2004
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
【識別番号】000221616
【氏名又は名称】東日本旅客鉄道株式会社
【識別番号】000001085
【氏名又は名称】株式会社クラレ
【識別番号】501232528
【氏名又は名称】株式会社複合技術研究所
【識別番号】000149206
【氏名又は名称】株式会社大阪防水建設社
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】矢口 直幸
【氏名】舘山 勝
【氏名】小山 幸則
【氏名】清水 満
【氏名】藤本 英己
【氏名】西澤 政晃
【氏名】花森 一郎
【氏名】出水 俊介
【氏名】田村 幸彦
【氏名】池田 幸雄
Representative (In Japanese)【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
【識別番号】100096426、【弁理士】、【氏名又は名称】川合 誠
Examiner (In Japanese)【審査官】本郷 徹
Document or reference (In Japanese)特開平02-304122(JP,A)
特開2000-080894(JP,A)
特開平10-138422(JP,A)
特開2000-80895(JP,A)
Field of search E21D 11/38
E02D 29/00
C08L 31/04
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
少なくとも一層が合成繊維製布帛からなり、かつ、
(a)引張り強さが10kN乃至50kN/mであり、
(b)前記合成繊維製布帛を構成する合成繊維糸の繊度が200乃至1100dtexであり、
(c)前記合成繊維製布帛を構成する合成繊維糸の打ち込み密度が、10乃至30本/インチである条件を満足してなる防水シートを地下構造物底盤部に敷設し、
(d)更に、前記地下構造物底盤部に敷設した、前記防水シート上に直接打設される均しコンクリートを有する防水シートを均しコンクリートの上面より出るように採寸、敷設し、壁側とシーリングするように、前記防水シート上に直接均しコンクリートを打設することを特徴とする地下構造物底盤部防水処理方法。
【請求項2】
請求項1記載の地下構造物底盤部防水処理方法において、前記防水シートの少なくとも片面の表層樹脂が、酢酸ビニル80乃至99質量%のエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(A)および酢酸ビニル含有量50乃至75質量%のエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(B)からなり、その配合比(質量比)A/Bが0.2乃至5であることを特徴とする地下構造物底盤部防水処理方法。
【請求項3】
栗石の表面部に目潰し砂を敷いた地下構造物底盤部に、少なくとも一層が合成繊維製布帛からなり、かつ、引張り強さが10kN乃至50kN/mであり、前記合成繊維製布帛を構成する合成繊維糸の繊度が200乃至1100dtexであり、前記合成繊維製布帛を構成する合成繊維糸の打ち込み密度が、10乃至30本/インチである条件を満足してなる防水シートを敷設し、更に、前記防水シート上に直接打設される均しコンクリートを有することを特徴とする地下構造物底盤部構造物。
【請求項4】
請求項3記載の地下構造物底盤部構造物において、側壁上には防水側壁シートを配置し、該防水側壁シートの先端と前記防水シートの先端とをシーリングすることを特徴とする地下構造物底盤部構造物。
【請求項5】
請求項3記載の地下構造物底盤部構造物において、前記防水シートの少なくとも片面の表層樹脂が、酢酸ビニル80乃至99質量%のエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(A)および酢酸ビニル含有量50乃至75質量%のエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(B)からなり、その配合比(質量比)A/Bが0.2乃至5であることを特徴とする地下構造物底盤部構造物。
Detailed description of the invention (In Japanese)
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開削トンネル等、地下構造物の底盤部位に対する簡略な防水施工処理方法に係り、特に、防水シートを栗石等からなる底部に敷設し、その上に均しコンクリートを直接打設する地下構造物底盤部防水処理方法及び地下構造物底盤部構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本来、例えば開削トンネル底盤部の防水処理方法としては、栗石、砂等からなる底部地盤層に、直接防水シートを敷設し、均しコンクリートを打設施工することが施工工程面、施工コスト面から好ましい。
【0003】
しかし、従来は、開削トンネル先防水工法等による地下構造物・底盤部の防水処理方法は、以下に示すような工法により行われていた。
【0004】
図2はかかる従来の開削トンネル底盤部防水処理方法の説明図である。
【0005】
この図において、101はソイルセメント壁、102は栗石(砕石)、103はその目潰し(砂)、104は約10cmの均しコンクリート、105は底部防水シート、106は約3cmの保護モルタル、107はシーリング部、108は側壁シートである。
【0006】
図2に示すように、従来の底盤部防水処理方法では、約10cm厚さの均しコンクリート104を打設した後に、底部防水シート105を敷設し、その上に約3cmの保護モルタル106を打設し、ソイルセメント壁101には側壁シート108を配置してシーリングした後、さらにその上部に鉄筋を組んで、コンクリート躯体を打設するという、複雑な工程による施工方法が採用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の工法は、経済性および工期面から理想と異なっている。このような複雑な施工をせざるを得ない理由は、栗石、砂等からなる底部地盤層に直接、底部シートを敷設した後に均しコンクリートを打設する場合、その作業時に、作業員が直接防水シートを乱雑に踏みながら均しコンクリート打設作業を実施することになり、この際、底部シートが底盤部の栗石と挟まれ、容易にシート破損が生じることになり、目的とする良好な防水が得られなくなる。このため、上記のような複雑で不経済な施工を採用しているのが実状である。
【0008】
また、かかる従来法には、防水面でも重大な問題、すなわち、打設した保護モルタルと後から次に打設したコンクリート躯体間は完全一体化がなされないため、わずかな防水施工面の欠陥があればその界面を水が走るという、地下構造物の水密性を損なう大きな問題を有している。
【0009】
本発明は、上記状況を鑑みて、合成繊維からなる布帛で補強された防水シートを用いることにより、乱雑な作業工程にも傷つき難く、栗石等からなる底盤層に直接防水シートを敷設し、直接、均しコンクリートを打設し得る地下構造物底盤部防水処理方法及びその底盤部構造物を提供することを目的とする。
【0010】
なお、ここで地下構造物とは、開削トンネル、地下駅、線路下横断構造物、U型擁壁など、地盤中に構築される構造物をいう。これらの構造物では、施工後に地下水による漏れが問題となるため、一般的に防水工を施工する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
〔1〕地下構造物底盤部防水処理方法において、少なくとも一層が合成繊維製布帛からなり、かつ、引張り強さが10kN乃至50kN/mであり、前記合成繊維製布帛を構成する合成繊維糸の繊度が200乃至1100dtexであり、前記合成繊維製布帛を構成する合成繊維糸の打ち込み密度が、10乃至30本/インチであることを満足してなる防水シートを地下構造物底盤部に敷設し、更に、前記地下構造物底盤部に敷設した、前記防水シート上に直接打設される均しコンクリートを有する防水シートを均しコンクリートの上面より出るように採寸、敷設し、壁側とシーリングするように、前記防水シート上に直接均しコンクリートを打設することを特徴とする。
【0012】
〔2〕上記〔1〕記載の地下構造物底盤部防水処理方法において、前記防水シートの少なくとも片面の表層樹脂が、酢酸ビニル80乃至99質量%のエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(A)および酢酸ビニル含有量50乃至75質量%のエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(B)からなり、そのを配合比(質量比)A/Bが0.2乃至5であることを特徴とする。
【0013】
〔3〕地下構造物底盤部構造物において、栗石の表面部に目潰し砂を敷いた地下構造物底盤部に、少なくとも一層が合成繊維製布帛からなり、かつ、引張り強さが10kN乃至50kN/mであり、前記合成繊維製布帛を構成する合成繊維糸の繊度が200乃至1100dtexであり、前記合成繊維製布帛を構成する合成繊維糸の打ち込み密度が、10乃至30本/インチである条件を満足してなる防水シートを敷設し、更に、前記防水シート上に直接打設される均しコンクリートを有することを特徴とする。
【0014】
〔4〕上記〔3〕記載の地下構造物底盤部構造物において、側壁上には防水側壁シートを配置し、この防水側壁シートの先端と前記防水シートの先端とをシーリングすることを特徴とする。
【0015】
〔5〕上記〔3〕記載の地下構造物底盤部構造物において、前記防水シートの少なくとも片面の表層樹脂が、酢酸ビニル80乃至99質量%のエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(A)および酢酸ビニル含有量50乃至75質量%のエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(B)からなり、その配合比(質量比)A/Bが0.2乃至5であることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
【0017】
ここで、本発明の布帛は、それを構成する合成繊維糸の繊度が200~1100dtex、打込み密度10~30本/インチ、かつ、防水シートの引張り強さが10~50kN/mである必要性がある。繊度が200dtex未満、打込み密度10本/インチ未満および防水シートの引張り強さが10kN/m以下では、栗石等の底盤材からのシート保護力が劣り、シート敷設後の周辺施工工事時にシート損傷の危険性が増大するために好ましくない。
【0018】
逆に、繊度が1100dtex、打込み密度30本/インチおよびシート引張り強さ50kN/mを越えるとシート損傷抵抗性の面から、その必要性が薄れ、いたずらにシートの材料コストが嵩むのみであるため、上記の範囲が好ましい。
【0019】
この布帛を構成する合成繊維糸は、その素材等に制約の必要がなく、例えば、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリアミド系、ポリオレフィン系等が使用可能である。また、その合成繊維糸のタイプは、同様に制約の必要はなく、例えば、モノフィラメント、マルチフィラメント、紡績糸が適用可能であり、特に、その強度面からマルチフィラメントでなる場合がより好ましい。
【0020】
さらに、本発明の防水シートの少なくとも片面の表層樹脂は、酢酸ビニル80~99質量%のエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(A)および酢酸ビニル含有量50~75質量%のエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(B)からなり、その配合比(質量比)A/Bが0.2~5で構成される場合が、コンクリート打設後の硬化過程で強固にコンクリート躯体と接着し、シート/コンクリート躯体間の通水を阻止するため、万一、防水シートの一部に損傷が生じても、高度な防水性を確保する。このため、特に本発明の効果を高めるという点でより好ましい。
【0021】
図1は本発明の実施例を示す開削トンネルなどの地下構造物底盤部防水処理方法の説明図である。
【0022】
この図において、1はソイルセメント壁、2は栗石(砕石)、3はその目潰し(砂)、4は底部防水シート、5は側壁シート、6はシーリング、7は約10cmの均しコンクリートである。
【0023】
かかる防水シートを用いることにより、図1に示すように、地下構造物底盤部に保護モルタル等の保護層を設けることなく、栗石等が敷き詰められた底面に直接底部防水シート4を敷設し、均しコンクリート7を打設し、高度な遮水防水性を付与することができる。
【0024】
また、図1に示すように、敷設する底部防水シート4を均しコンクリート7の上面より出るように採寸、敷設し、側壁シート5とコーキング材等で水密処理(シーリング6)して開削トンネル等の地下構造物に高度な遮水防水性を付与することができる。
【0025】
(実施例、比較例)
エチレン-酢酸ビニル共重合体(大日本インキ株式会社製「エバスレン420P」;酢酸ビニル含有率60質量%;MFI=15g/10分;190℃、10kg荷重)100質量部に、炭酸カルシウム10質量部およびアマイド系滑剤(堺化学工業株式会社製「LBT-100」)1質量部を加え、カレンダーロールにて130℃で混練して、厚さ0.5mmのエチレン-酢酸ビニル共重合体シートを製造した。このシート2枚の間にポリエステルフィラメント糸製の平織物(550dtexポリエステルフィラメント、打込み密度タテ19本/インチ、ヨコ20本/インチ)を挿入、130℃でラミネート加工により基材シートを生産した。
【0026】
さらに、酢酸ビニル含有量が90質量%(エチレン含有量10質量%)であるエチレン-酢酸ビニル共重合体を主体とする水性エマルジョンA(株式会社クラレ製「パンフレックスOM-6000」;濃度50質量%)と、酢酸ビニル含有量が65質量%(エチレン含有量35質量%)であるエチレン-酢酸ビニル共重合体を主体とする水性エマルジョンB(株式会社クラレ製「パンフレックスOM-2000」;濃度50質量%)を1:1の質量比で混合した水性樹脂混合物(エマルジョン)を前記基材シート片側全面に、200g/m2 を塗工したのち、120℃で乾燥、180℃で熱処理して、エチレン-酢酸ビニル共重合体(A)とエチレン-酢酸ビニル共重合体(B)からなるエチレン-酢酸ビニル共重合体組成物の塗布量が100g/m2 (乾燥時)である土木用遮水シートを作成した。
【0027】
さらに、ほぼ水平に厚さ約20cmに敷き詰めた栗石の上層に砂で撒いて目潰し処理した上面に体重70kgの作業員部が上記防水シートを敷設した。さらに、その上から、50cm厚さのコンクリート打設時の押圧を想定して1t/m2 を乗せて、4週間放置した。その後、荷重を取り除いて防水シートの損傷状況を目視観察したところ、シートの破れ、穴開きがない良好な状態を保持していた。
【0028】
一方、比較例として、上記の土木用遮水シート作製において、繊維布帛を用いない防水シートを別途作製し、同様な試験を実施したが、栗石との接点において、多数の穴開きが観察された。
【0029】
本発明によれば、従来技術に比して簡略で、また、従来技術の防水面での欠陥がないため、大幅な施工費用の節減と防水性の向上が達成可能となる。
【0030】
これにより、大幅な工程削減および施工コストの低減、また、地下構造物の水密性も向上し得るために、開削トンネルの底盤部位用、ビル地下部の底盤部位用の防水シート施工に利用可能である。
【0031】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0032】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0033】
(A)合成繊維からなる布帛で補強された防水シートを用いることにより、乱雑な作業工程にも傷つき難く、栗石等からなる底盤層に防水シートを敷設し、直接、均しコンクリートを打設することができる。
【0034】
(B)大幅な工程削減および施工コストの低減、また、地下構造物の水密性も向上し得るために、開削トンネルの底盤部位用、ビル地下部の底盤部位用の防水シート施工に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す開削トンネルなどの地下構造物底盤部防水処理方法の説明図である。
【図2】従来の開削トンネル底盤部防水処理方法の説明図である。
【符号の説明】
1 ソイルセメント壁
2 栗石(砕石)
3 目潰し(砂)
4 底部防水シート
5 側壁シート
6 シーリング
7 均しコンクリート
Drawing
(In Japanese)【図1】
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(In Japanese)【図2】
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