TOP > 国内特許検索 > 2軸レール変位検出器 > 明細書

明細書 :2軸レール変位検出器

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3498015号 (P3498015)
公開番号 特開2001-041705 (P2001-041705A)
登録日 平成15年11月28日(2003.11.28)
発行日 平成16年2月16日(2004.2.16)
公開日 平成13年2月16日(2001.2.16)
発明の名称または考案の名称 2軸レール変位検出器
国際特許分類 G01B 11/00      
G01B 11/24      
FI G01B 11/00 A
G01B 11/24
請求項の数または発明の数 4
全頁数 7
出願番号 特願平11-217725 (P1999-217725)
出願日 平成11年7月30日(1999.7.30)
審査請求日 平成14年1月16日(2002.1.16)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
発明者または考案者 【氏名】竹下 邦夫
【氏名】高木 喜内
【氏名】佐藤 正男
【氏名】矢澤 英治
審査官 【審査官】山下 雅人
参考文献・文献 特開 平11-23250(JP,A)
特開 平5-164519(JP,A)
特開 昭58-156807(JP,A)
調査した分野 G01B 11/00 - 11/30
特許請求の範囲 【請求項1】
レール上を走行する車両に搭載される軌道検出装置に使用される、当該レールの左右方向および上下方向の変位を検出する2軸レール変位検出器において、
レールの斜め上方近傍箇所に配設された、前記レールの内軌側側面の所定位置に定められている左右用測定基準点との相対距離を測定する左右用光式距離センサと、
前記レールの上方近傍箇所に配設された、前記レールの頭頂面中央に定められている上下用測定基準点との相対距離を測定する上下用光式距離センサと、
前記レールの所要角度上方箇所に配設された左右用回転ミラーであって、前記左右用光式距離センサから出た測定光が当該左右用回転ミラーで方向転換して前記レールの内軌側側面に至り、当該内軌側側面での反射光が当該左右用回転ミラーを介して前記左右用光距離センサに入射するように回転軸取付角度を調整された左右用回転ミラーと、
前記レールの上方箇所に配設された上下用回転ミラーであって、前記上下用光式距離センサから出た測定光が上下用回転ミラーで方向転換して前記レール頭頂面に至り、当該頭頂面での反射光が当該上下用回転ミラーを介して前記上下用光式距離センサに入射するように回転軸取付角度を調整された上下用回転ミラーと、
前記左右用回転ミラーを回転せしめる左右用サーボモータと、
前記左右用回転ミラーの回転角を検出する左右用角度検出器と、
前記上下用回転ミラーを回転せしめる上下用サーボモータと、
前記上下用回転ミラーの回転角を検出する上下用角度検出器と、
前記左右用光式距離センサにより測定された前記レール内軌側側面と前記左右用回転ミラーとの間の距離測定値:L1前記上下用光式距離センサにより測定された前記レール頭頂面と前記上下用回転ミラーとの間の距離測定値:L2、および前記左右用回転ミラーと前記上下用回転ミラーとの間の距離に比例した一定値L3の3つの値から前記左右用回転ミラーの位置の、前記所要角度からの偏角:α、および前記上下用回転ミラーの位置の、前記レールの上方向からの偏角:βを計算し、前記計算した偏角:α前記左右用角度検出器により検出された検出角度とを照査しつつ前記左右用回転ミラーの回転制御を前記左右用サーボモータに行わせるとともに、前記計算した偏角:β前記上下用角度検出器により検出された検出角度とを照査しつつ前記上下用回転ミラーの回転制御を前記上下用サーボモータに行わせることで、前記レールの位置が左右および上下方向に相対移動した場合であっても、前記左右用測定基準点が前記左右用光式距離センサの測定点となり、前記上下用測定基準点が前記上下用光式距離センサの測定点となるよう前記レールを追尾せしめるとともに、更に、所定の測定間隔毎に、前記距離計測値:L1、前記距離計側値:L2、および前記一定値L3の3つの値から、前記左右用測定基準点および前記上下用測定基準点の位置を算出し、算出結果を、前記レールの左右方向および上下方向のレール変位として出力する制御演算回路と、
を備えることを特徴とする2軸レール変位検出器。

【請求項2】
前記所要角度が45度であることを特徴とする請求項1記載の2軸レール変位検出器。

【請求項3】
前記左右用測定基準点は、前記レールの内軌側側面の、当該レールの頭頂面から14mm下がった位置に定められていることを特徴とする請求項1又は2記載のレール変位検出器。

【請求項4】
前記制御演算回路は、当該レール変位検出器の電源投入された際に、前記上下用サーボモータ所定の振れ角範囲スキャンを行わせ、当該スキャンによる前記上下用光式センサの距離測定値:L2が最小である時の前記上下用角度検出器により検出された角度値:γに基づいて、前記上下用サーボモータ前記上下用回転ミラー回転制御を行わせるとともに、
前記角度検出値:γ、および前記距離測定値:L2に基づいて、前記左右用回転ミラーの位置の、前記所要角度からの偏角:γを算出し、当該算出した偏角:γに基づいて、前記左右用サーボモータ前記左右用回転ミラー回転制御を行わせた後に、前記レールの追尾を行う、
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の2軸レール変位検出器。
発明の詳細な説明 【発明の詳細な説明】

【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、走行する車両からレールの左右方向と上下方向の位置を検出し、左右方向の高低狂い、上下方向の通り狂い等の軌道狂いを測定結果として出力する車上搭載の軌道検測装置に使用するレール変位検出器で、かつ無人運転の検測装置に組込可能なレール変位検出器に関するものである。

【0002】
【従来の技術】従来の軌道検測装置に使用されてきたレール変位検出器は、光切断法を応用した光式検出器(例えば、文献1:特公昭55-12522号「光学式レール変位測定装置」)、電磁気特性を応用した渦電流式検出器(例えば、文献2:特公昭63-44161号「渦電流式軌道変位測定装置」)が実用に供されている。

【0003】
また、従来の軌道検測車においては検測作業のための要員が配置され、電源投入時の検測装置の初期設定作業はこの要員で行っていた。

【0004】
しかし、従来の検出器は、文献1の発明が属する技術分野において、「本発明は、軌道検測車において、通り狂いおよび軌間狂いを測定するために用いられる光学式レール変位測定装置に関する。」と記述されていることからも明らかなように、レールの左右方向の変位検出を目的としており、このことは検測車のばね下に設置されることを前提としている。すなわち、これらの変位検出器とレールとの高さはほぼ一定もしくは狭い検出範囲内との前提のもとに実用に供されており、変位検出器とレールとの高さ方向の距離が車体動揺により大幅に変化するばね上に設置するためには、この大幅な車体動揺をキャンセルできる他の方法によることが必要で、そのままでのばね上での使用は使用可能範囲の条件からできないという欠点があった。

【0005】
また、光式検出器および渦電流式検出器は、レールとの相対距離を直接測定するもので車上搭載の使用環境に対応するためには大きな測定範囲(左右方向300mm)をカバーすることが必要で機器の大きさは大きくならざるを得ない問題があった。

【0006】
さらに、光式検出器ではレールの測定基準点のデータを抽出することが必要であり、渦電流式検出器ではレール近傍の金物の影響を受けるために補正が必要であり、このデータ抽出および補正は測定誤差を生じる原因の一つとして測定精度向上の観点から問題であった。

【0007】
一方、従来の検測車の検測作業には検測要員が配置されていたが、営業車等への検測装置搭載を想定した場合には検測要員の配置は困難となる。

【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、本発明が解決しようとする課題は、大きな上下左右の変位となる車体動揺の影響を受けるばね上でのレール変位測定が不可能であることを可能にすること、左右方向300mmの測定範囲をカバーしつつレール変位検出器の小型化を図ること、補正等を行うことを避けることにより測定精度の向上を図ること、さらに無人運転の検測装置に適応可能にすることである。

【0009】
【課題を解決するための手段】車体動揺の影響を受けるばね上での使用を可能としレールの左右方向と上下方向の変位を測定可能とするために、非接触測定が可能な2つの光式距離センサをレール斜め上方の位置とレール上方の位置に固定した幾何光学的関係から2つの光式距離センサの出力によりレール変位が算出できることに着目し、光式距離センサとレールとの間に回転ミラーを介在せしめ、この回転ミラーの回転角をサーボモータ、サーボ回路および角度検出器により制御してレールに定めた左右用測定基準点と上下用測定基準点が左右用光式距離センサおよび上下用光式距離センサのそれぞれの測定点となるように追尾せしめ、合わせて回転ミラーを使用することで装置の小型化を達成し、また測定精度の向上を図るために補正を取り入れることなく2つの光式距離センサの出力を用いた計算値としてレールの左右と上下の位置が把握できるように構成することとした。

【0010】
また、無人運転に適応させるために電源投入時の初期設定のハード対応を可能とすべく回転ミラーによるスキャン方式を取り入れた。

【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の請求項1、請求項2および請求項3記載の好誼な実施例を示す機器配置図で、1は図示を省略したレール上を走行する車両の台車上に設置した測定基板、2は測定対象となるレール、3は測定対象であるレール2の左右方向の位置を測定する左右用測定基準点で、レール2の内軌側側面4のレール2の頭頂面5から下に14mm(Zc)に定める。6は測定対象のレール2の上下方向の位置を測定する上下用測定基準点で、レール2の頭頂面5の内軌側側面4からXc離れたレール2の中央に定める。

【0012】
なお、軌道の左右の狂いを示す左右用測定基準点としてレール2の頭頂面5から14mm下の位置を選定することが通常であるが、本発明の実施に際して変更することに問題はない。

【0013】
7は、測定基板1のレール2の斜め45度上方近傍箇所に固定したレール2の内軌側側面4との相対距離を測定する左右用光式距離センサで、8は測定基板1のレール2の上方近傍箇所に固定したレール2の頭頂面5との相対距離を測定する上下用光式距離センサである。

【0014】
9は、左右用光式距離センサ7とレール2の内軌側側面4とを往復する光路10の間に介在せしめた左右用回転ミラーで、測定基板1のレール2の斜め45度上方箇所に該左右用回転ミラー9は固定される。11は、上下用光式距離センサ8とレール2の頭頂面5とを往復する光路12の間に介在せしめた上下用回転ミラーで、測定基板1のレール2の上方箇所に固定される。

【0015】
左右用光式距離センサ7から出た測定光が左右用回転ミラー9で方向転換して光路10を経てレール2の内軌側側面4に至りさらに反射光が再び光路10を経て左右用回転ミラー9を介して左右用距離センサ7に入射するように左右用回転ミラー9の回転軸13の取付角度は調整される。また、上下用光式距離センサ8から出た測定光が上下用回転ミラー11で方向転換して光路12を経てレール2の頭頂面5に至りさらに反射光が再び光路12を経て上下用回転ミラー11を介して上下用距離センサ8に入射するように上下用回転ミラー11の回転軸14の取付角度は調整される。

【0016】
15は、左右用回転ミラー9を回転せしめる左右用サーボモータで、該左右用サーボモータ15は、左右用回転ミラー9の一方の回転軸13の一端に結合され、16は左右用回転ミラー9の回転角を検出する左右用角度検出器で、該左右用角度検出器16は左右用回転ミラー9の回転軸13の他端に結合される。 また、17は、上下用回転ミラー11を回転せしめる上下用サーボモータで、該上下用サーボモータ17は上下用回転ミラー11の回転軸14の一端に結合され、18は上下用回転ミラー11の回転角を検出する上下用角度検出器で、該上下用角度検出器18は上下用回転ミラー11の回転軸14の他端に結合される。

【0017】
図2は、本発明における左右用回転ミラー9と上下用回転ミラー11の回転角を制御するフローを示したもので、19は左右用サーボモータ15のサーボ回路で、20は上下用サーボモータ17のサーボ回路で、21は制御演算回路である。左右用光式距離センサ7の出力であるレール2の内軌側側面4と左右用回転ミラー9の間の距離測定値:L1を制御演算回路21に取り込むと同時に上下用光式距離センサ8の出力であるレール2の頭頂面5と上下用回転ミラー11の間の距離測定値:L2を制御演算回路21に取り込む。

【0018】
図3は、本発明における幾何光学的な位置関係図を示すもので、点Aは左右用回転ミラー9の回転中心で、点Aの座標値を(X1,Z1)と定める。点Bは上下用回転ミラー11の回転中心で、点Bの座標値を(0,Z2)と定める。点Cはレール2の初期位置における左右用測定基準点3で、Rz=14mmである。点Dはレール2の初期位置における上下用測定基準点で、一般的にはRx=32.5mmである。点Oはレール2の初期位置における直線BDの延長線と点Cを通り直線BDに直角な直線との交点で、点Oの座標値を(0,0)と定める。また直線ACと点Aを通り直線BDに平行な直線との内角は45度である。さらにレール2が左右方向ならびに上下方向に相対移動した時、すなわち点O(0,0)が点P(X3,Z3)に移動した時、点Cは点Hに移動し、点Dは点Iに移動する。直線AHの長さはL1で直線BIの長さはL2である。

【0019】
図3において、点Aを通り直線BOと直交する直線の直線BOとの交点をEとし、点Pを通り直線AHに平行な直線の直線AEとの交点をFとする。また点Pを通り直線BIに平行な直線の直線AEとの交点をGとする。直線FGの長さは一定でL3とする。ここで、∠CAH=α、∠HFG=α1、∠EFG=α2,∠OBI=β、∠FGP=β1とすると、以下の式が成立する。
sinα2=(Z2-Rz-Z1)/L3(定数)………………………(1)
cosα2=(X2-Rx-X1)/L3(定数)………………………(2)
cosα1=(L12-L22+L32)/(2×L1×L3) ……………(3)
cosβ1=(-L12+L22+L32)/(2×L1×L3) …………(4)
α=π/4-α1+α2 …………………………………………………(5)
β=β1+α2-π/2 …………………………………………………(6)

【0020】
図2において、制御演算回路21に取り込まれた距離測定値:L1と距離測定値:L2および固定距離:L3を用いて式1から式6の計算結果である角度αと角度βをそれぞれ左右用サーボモータ15のサーボ回路19と上下用サーボモータ17のサーボ回路20に出力し、このサーボ回路19に入力された角度αの角度情報により左右用サーボモータ15は駆動されて左右用回転ミラー9は回され、左右用回転ミラー9の回転は左右用角度検出器16の出力変化としてサーボ回路19にフィードバックされる。同様にサーボ回路20に入力された角度βの角度情報により上下用サーボモータ17は駆動されて上下用回転ミラー11は回され、上下用回転ミラー11の回転は上下用角度検出器18の出力変化としてサーボ回路20にフィードバックされる。

【0021】
制御演算回路21は、距離測定値:L1と距離測定値:L2の取り込みから角度αと角度βの出力までを1周期として繰り返し演算を行う。

【0022】
図3から明らかなように点Pの座標値(X3,Z3)は、次の式から算出できる。
X3=X1+Rx+L1×sin(α+π/4) ………………………(7)
Z3=Z2-Rz-L2×cosβ ………………………………………(8)

【0023】
所定の測定間隔毎に検測装置を搭載した車両の車軸発電機から出力される距離パルスを検出した制御演算回路21は、式7及び式8を演算して座標値X3と座標値Z3を出力する。

【0024】
図4~図6は、本発明の請求項4に関わる好誼な実施例を示したもので、電源を投入した直後の図4において、制御演算回路21より出力されたスキャン信号:θを上下用サーボモータ17のサーボ回路20に入力して上下用サーボモータ17を駆動することにより、図6に示すように直線BOに対して-30度から+60度の範囲をスキャンする。このスキャン時に図4のごとく上下用光式距離センサ8の出力と上下用角度検出器18の出力を制御演算回路21で検知して上下用光式距離センサ8の距離測定値:L2が最小であったときの上下用角度検出器18の角度値:γを検出する。

【0025】
図6は、初期設定終了時の左右用光式距離センサ7と上下用光式距離センサ8のそれぞれの測定光が左右用回転ミラー9と上下用回転ミラー11により屈折されてレール2を照射する幾何光学的な関係を示したもので、点Mは上下用回転ミラー11の回転中心から最短距離となるレール2上の点で、直線BOからの偏角はγである。また、点Nは点Mから直線BOに平行に距離Rzだけ下方に下がった位置の点であり、左右用回転ミラー9の回転中心である点Aと点Nを結ぶ直線ANは、図3に示す点Hの近傍を通る直線である。この直線ANの偏角δを算出する関係式は、図6からつぎのように規定できる。
tan(π/4+δ)=(L2×sinγ-X1)/(L2×cosγ+Rz+Z1-
Z2)………………………………………………………………………(9)

【0026】
図5は、スキャン終了後の制御フローを示すもので、スキャン時に検出した角度値:γを上下用サーボモータ17のサーボ回路20に制御演算回路21から入力して上下用回転ミラー11を回転制御し、図6に示す点Mに上下用光式距離センサ8の測定光を照射する。また、式9より算出される角度値:δを左右用サーボモータ15のサーボ回路19に制御演算回路21より出力し、左右用回転ミラー9を回転制御せしめて図6に示す点Nに向けて左右用光式距離センサ7の測定光を照射する。しかる後において、図2に示す制御フローにより追尾を行う。

【0027】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1、2及び3記載の本発明は、レール上を走行する車両の台車に設置される測定基板のレール斜め45度上方近傍箇所とレール上方近傍箇所にそれぞれレールの左右位置を測定する左右用光式距離センサと上下用光式距離センサを固定し、これらの測定光がレールに定められた測定基準点を照射する光路の途中にそれぞれ左右用回転ミラーと上下用回転ミラーを前記測定基板に固定した状態で介在せしめ、それぞれを回転制御する左右用サーボモータと上下用サーボモータを設けるとともに、回転角度を検出する左右用角度検出器と上下用角度検出器を設け、図3に示す幾何光学的な関係よりレールの左右・上下の相対位置変化に応じて変化する左右用光式距離センサの距離測定値:L1と上下用光式距離センサの距離測定値:L2および固定距離:L3を用いた式1~式6により左右用回転ミラーおよび上下用回転ミラーの偏角を制御演算回路にて算出して左右用サーボモータおよび左右用サーボモータ等により左右用回転ミラーおよび上下用回転ミラーを回転制御させることにより、レールが左右上下に移動してもつねに所定の測定基準点をそれぞれの測定光が照射していることとなる。この結果、本発明においては、回転ミラーを使用しているため従来の変位検出器と対比して小型にもかかわらず十分な測定範囲が確保できる。さらに、台車に測定基板を設置することを前提とした本発明によれば、台車のばね作用による上下方向の大きな測定基板の位置変動に対しても光式距離センサを用いることにより全く問題となることはない。

【0028】
また、本発明によれば式7と式8により所定の測定間隔によるレール位置の把握が容易にできる。このため、従来の変位検出器において行われていた補正演算等を行う必要がなく、高い測定精度が容易に達成できる。

【0029】
さらに、請求項4記載の本発明について詳述したように、電源投入時において自動的にレール位置を回転ミラーのスキャンにより検出するとともに、幾何光学的な位置関係を用いて回転ミラーを回転制御して初期位置を決定できる手段を備えているので、本発明の2軸レール変位検出器を営業車の運転席下の台車に搭載した場合において、単純に運転手が営業車を運転するために最初に電源投入するスイッチと連動して2軸レール変位検出器の電源投入を行うことで、初期設定は発車前には完了し、営業車の運行経路に沿った軌道状態の把握を自動的に行うことのできる無人検測を可能とする。
図面
【図1】
0
【図3】
1
【図2】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5