Top > Search of Japanese Patents > ION SOURCE > Specification

Specification :(In Japanese)イオン源

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P4534055
Publication number P2006-107974A
Date of registration Jun 25, 2010
Date of issue Sep 1, 2010
Date of publication of application Apr 20, 2006
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)イオン源
IPC (International Patent Classification) H01J  27/18        (2006.01)
H01J  27/08        (2006.01)
H01J  37/08        (2006.01)
H01J  37/317       (2006.01)
FI (File Index) H01J 27/18
H01J 27/08
H01J 37/08
H01J 37/317 Z
Number of claims or invention 3
Total pages 7
Application Number P2004-294599
Date of filing Oct 7, 2004
Date of request for substantive examination Oct 2, 2007
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】593165487
【氏名又は名称】学校法人金沢工業大学
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】作道 訓之
Representative (In Japanese)【識別番号】100090712、【弁理士】、【氏名又は名称】松田 忠秋
Examiner (In Japanese)【審査官】佐藤 仁美
Document or reference (In Japanese)特開平01-183036(JP,A)
特開平08-102278(JP,A)
特開平04-368754(JP,A)
特開昭63-064247(JP,A)
特開平05-258710(JP,A)
Field of search H01J 27/00-27/26、37/04、37/06-37/08、
37/248、37/30-37/36、
H01L 21/26-21/268、21/322-21/326、
21/42-21/428、21/477-21/479
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
フィラメントを組み込み、原料ガスを導入するプラズマ室と、長辺側を前記プラズマ室の軸方向にして前記プラズマ室の周側面に接続する断面長方形の導波管と、該導波管と相対向する前記プラズマ室のイオン引出口に付設する引出し電極とを備えてなり、前記プラズマ室は、直流アーク放電、前記導波管からのマイクロ波の一方または双方を選択して原料ガスをプラズマ化し、プラズマからのイオンを前記イオン引出口からイオンビームとして放出することを特徴とするイオン源。
【請求項2】
前記プラズマ室には、前記導波管からのマイクロ波に対する電子サイクロトロン共鳴磁界の数分の1の磁界を軸方向に加えることを特徴とする請求項1記載のイオン源。
【請求項3】
磁界を10~30mTに設定することを特徴とする請求項2記載のイオン源。
Detailed description of the invention (In Japanese)【技術分野】
【0001】
この発明は、基板に対するドーパントのドーピング深さを広く可変することができるイオン源に関する。
【背景技術】
【0002】
超LSIなどの半導体デバイスを量産するとき、ドーパントのドーピング深さを変えるために、単原子イオンと分子イオンとを切り換えて基板に注入することができるイオン源が提案されている(特許文献1)。
【0003】
このものは、マイクロ波電力を投入して原料ガスをプラズマ化し、ドーピング用のイオンを放出するマイクロ波イオン源において、プラズマを生成するプラズマ室の容積を機械的に可変することにより、たとえばBF3 の原料ガスを使用してBF2+またはB+ を選択して放出させることができる。なお、プラズマ室の容積は、プラズマ室の相対向する2壁面を逆方向に平行移動させ、または、プラズマ室に内蔵する可動部材を平行移動または回転移動させて変化させる。

【特許文献1】特開2004-152702号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかる従来技術によるときは、プラズマ室は、その容積を機械的に可変するから、構造が複雑になるばかりでなく、可動部材を組み込むことにより内部の作動雰囲気を損うおそれがある上、マイクロ波イオン源であるため、プラズマ生成用の電子エネルギが高くなく、極深ドーピング用のB++の発生が困難であるという問題があった。
【0005】
そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の問題に鑑み、プラズマの生成手段を直流アーク放電、マイクロ波の一方または双方に切り換えることによって、放出するイオンの種類を電気的に選択し、ドーピング深さを広く可変することができるイオン源を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、フィラメントを組み込み、原料ガスを導入するプラズマ室と、長辺側をプラズマ室の軸方向にしてプラズマ室の周側面に接続する断面長方形の導波管と、導波管と相対向するプラズマ室のイオン引出口に付設する引出し電極とを備えてなり、プラズマ室は、直流アーク放電、導波管からのマイクロ波の一方または双方を選択して原料ガスをプラズマ化し、プラズマからのイオンをイオン引出口からイオンビームとして放出することをその要旨とする。
【0007】
なお、プラズマ室には、導波管からのマイクロ波に対する電子サイクロトロン共鳴磁界の数分の1の磁界を軸方向に加えることができ、磁界を10~30mTに設定することができる。
【発明の効果】
【0008】
かかる発明の構成によるときは、プラズマ室は、フィラメントからの熱電子を利用する直流アーク放電を選択すると、直流放電型イオン源として作動させることができ、原料ガスをプラズマ化するプラズマ生成用の電子エネルギがアーク電圧相当の数10~100eV程度となり、BF3 の原料ガスを使用して、B+ を主体とし、B++を含むイオンをイオンビームとして放出することができる。また、導波管からのマイクロ波を選択すると、マイクロ波イオン源として作動させることができ、電子エネルギ(電子温度)が1~50eV程度となり、BF2+やB+ の放出に適する。さらに、これらの両者を同時に選択すると、最大150eV程度の高い電子エネルギを実現し、特にB++を大量に放出することができる。プラズマを生成するための電子は、アーク電圧に加えて、導波管の短辺方向に発生するマイクロ波の電界によっても加速され、全体として十分大きな電子エネルギに加速することができるからである。
【0009】
すなわち、この発明は、直流アーク放電、マイクロ波の一方または双方を電気的に選択することにより、数nmオーダの極浅ドーピング用のBF2+から、数100nmオーダの極深ドーピング用のB++までの各種のイオンを切り換えてそれぞれ大量にイオン注入することができ、ドーピング深さを広く可変することができる。また、プラズマ室は、機械的な可動部材を含まないため、それに伴う諸問題を生じるおそれが全くない。
【0010】
なお、プラズマ室は、縦長の円筒形ないし近似円筒形や、断面正方形または近似正方形の角筒形などとし、トロコイド運動を利用してプラズマ生成用の電子を閉じ込め、高密度のプラズマを安定に発生させるために、軸方向に磁界を加えるものとする。ただし、磁界は、マイクロ波に対する電子サイクロトロン共鳴磁界の数分の1とし、10~30mT(100~300ガウス)に設定することが好ましい。マイクロ波イオン源は、電子サイクロトロン共鳴磁界の数分の1程度の小さい磁界を加えることにより、BF2+の放出特性にピークがあることが新たに判明したからである。また、このような磁界は、直流放電型イオン源として作動させるときにプラズマ室に加える磁界とほぼ同等であり、したがって、直流アーク放電、マイクロ波の一方または双方を選択するすべての作動モードに対し、磁界形成用の電磁石を共通に使用することができるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を以って発明の実施の形態を説明する。
【0012】
イオン源は、プラズマ室11と、プラズマ室11に付設する導波管21、引出し電極31、32、33とを備えてなる(図1、図2)。
【0013】
プラズマ室11は、縦長の近似円筒形に形成されている。プラズマ室11の周側面には、たとえば石英板のようなシール板15を介して閉じるマイクロ波MWの導入口11aと、引出し電極31を装着する縦長のイオン引出口11bとが相対向するようにして開口されている。導波管21は、図示しないマイクロ波発振器からのマイクロ波MWを伝送する断面長方形の導波管であって、フランジ21aを介し、長辺側をプラズマ室11の軸方向にして導入口11aに接続されている。そこで、マイクロ波MWの導入口11aは、導波管21に適合する縦長に形成されている。
【0014】
プラズマ室11には、フィラメント12、電子リフレクタ13、アンチカソード14が組み込まれている。電子リフレクタ13は、プラズマ室11の上部に組み込むフィラメント12と一体にして、絶縁材12aを介してプラズマ室11から絶縁されて支持されている。また、アンチカソード14は、絶縁材14aを介してプラズマ室11から絶縁され、プラズマ室11の下部において、上部のフィラメント12、電子リフレクタ13と対向するようにして配置されている。なお、プラズマ室11には、原料ガスを導入する配管16が接続されており、図示しない電磁石により、フィラメント12、電子リフレクタ13とアンチカソード14とを結ぶ軸方向の磁界Bを加えることができる。
【0015】
引出し電極31、32、33には、それぞれプラズマ室11のイオン引出口11bに対応するスリット31a、32a、33aが形成されている。引出し電極31は、イオン引出口11bに直接装着されており、引出し電極32、33は、それぞれ図示しない円筒状の絶縁材を介し、引出し電極31から適切な間隔を隔てて配置されている。ただし、引出し電極31、32、33を支持する絶縁材は、プラズマ室11の導波管21を接続する側に付設する図示しないベースフランジとともに、プラズマ室11、引出し電極31、32、33を一体にシールするものとする。
【0016】
プラズマ室11内のフィラメント12は、図示しない外部の電源によって加熱することができる。また、フィラメント12、電子リフレクタ13とプラズマ室11との間には、アーク放電用の電源E1 が接続され、プラズマ室11は、電源E2 を介し、引出し電極31とともに対地電圧がたとえば+100kV程度に保持されている。なお、アンチカソード14は、図示しない外部のリード線を介し、フィラメント12、電子リフレクタ13と同電位に保持されている。一方、引出し電極32は、電源E3 を介し、対地電圧がたとえば-1kV程度に保持され、引出し電極33は、直接接地されている。
【0017】
プラズマ室11の軸方向に数10mTの磁界Bを加え、フィラメント12を加熱して、アーク放電用の電源E1 を作動させ、配管16を介してたとえばBF3 の原料ガスをプラズマ室11に導入すると、フィラメント12からの熱電子を利用して原料ガスをプラズマ化し、プラズマ室11内に直流アーク放電を生じて、プラズマ室11内に安定な高密度のプラズマPを生成することができる。なお、このとき、熱電子は、電子リフレクタ13、アンチカソード14の間で反転しながら保持され、したがって、プラズマ室11は、いわゆるBernas型の直流放電型イオン源として作動する。プラズマPからのイオンは、引出し電極31、32間の加速用電界、引出し電極32、33間の減速用電界を介し、イオン引出口11b、引出し電極31、32、33のスリット31a、32a、33aを通して外部にイオンビームIb として放出される。ただし、このときのイオンは、B+ が大部分であり、少量のB++を含む。
【0018】
一方、フィラメント12の加熱を停止し、アーク放電用の電源E1 を停止させ、導波管21に接続するマイクロ波発振器を作動させると、プラズマ室11内の原料ガスに導波管21からのマイクロ波MWを投入して原料ガスをプラズマ化し、プラズマ室11をマイクロ波イオン源として作動させることができる。すなわち、イオン引出口11b、引出し電極31、32、33のスリット31a、32a、33aを介し、BF2+、B+ を主とするイオンビームIb を引き出すことができる。ただし、このとき、プラズマ室11の軸方向に加える磁界Bを適切に設定すると、BF2+の放出量を特に多くすることができる。マイクロ波イオン源は、2.45GHz のマイクロ波MWに対する電子サイクロトロン共鳴磁界Bo =87.5mTの数分の1相当の磁界B=10~30mTを加えることにより、放出するBF2+のイオンビームIb に顕著なピークを生じるからである(図3)。
【0019】
また、フィラメント12を加熱して、アーク放電用の電源E1 を作動させ、マイクロ波発振器を併せて作動させると、プラズマ室11は、直流放電型イオン源、マイクロ波イオン源の両者を併用するイオン源として動作し、主としてB++のイオンを大量に放出することができる。プラズマ室11内のプラズマ生成用の電子は、アーク電圧と、磁界Bとによるトロコイド運動に加えて、マイクロ波MWの投入によっても加速され、B++を放出させるに十分な運動エネルギを獲得することができるからである。すなわち、このときのイオンビームIb は、単に直流放電型イオン源として作動させる場合に比して、格段に大きくすることができる。
【0020】
以上の説明において、プラズマ室11は、Bernas型に代えて、Freeman型、PIG型などの他の型式の直流放電型イオン源として構成してもよい。ただし、プラズマ室11の軸方向に加える磁界Bは、マイクロ波イオン源として作動させるときの磁界B=10~30mTを含み、すべての作動モードに対して共通の電磁石を使用して実現することが好ましい。
【0021】
また、この発明において、原料ガスは、必要なドーパントの種類に応じて、BF3 以外の各種を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】全体構成分解斜視図
【図2】全体構成縦断面説明図
【図3】動作説明線図
【符号の説明】
【0023】
P…プラズマ
B…磁界
MW…マイクロ波
Ib …イオンビーム
11…プラズマ室
11b…イオン引出口
12…フィラメント
21…導波管
31、32、33…引出し電極

特許出願人 学校法人 金沢工業大学
代理人 弁理士 松 田 忠 秋
Drawing
(In Japanese)【図1】
0
(In Japanese)【図2】
1
(In Japanese)【図3】
2