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明細書 :盲導犬に適した犬を選別する方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5023331号 (P5023331)
公開番号 特開2008-194016 (P2008-194016A)
登録日 平成24年6月29日(2012.6.29)
発行日 平成24年9月12日(2012.9.12)
公開日 平成20年8月28日(2008.8.28)
発明の名称または考案の名称 盲導犬に適した犬を選別する方法
国際特許分類 C12Q   1/68        (2006.01)
C12N  15/09        (2006.01)
FI C12Q 1/68 ZNAA
C12N 15/00 A
請求項の数または発明の数 3
全頁数 10
出願番号 特願2007-035628 (P2007-035628)
出願日 平成19年2月16日(2007.2.16)
審査請求日 平成21年12月3日(2009.12.3)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504300088
【氏名又は名称】国立大学法人帯広畜産大学
発明者または考案者 【氏名】鈴木 宏志
【氏名】植田 佳子
個別代理人の代理人 【識別番号】110000109、【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
審査官 【審査官】清水 晋治
参考文献・文献 柳本(植田)佳子、外3名,盲導犬および麻薬探知犬適性と性格関連遺伝子多型との関連性,日本分子生物学会2006フォーラム,2006年12月 6日,p.500(3P-502)
The Journal of veterinary medical science. 2006, Vol.68, No.2, p.157-159
Clinica chimica acta. 2006 Jan(Epub 2005), Vol.363, No.1-2, p.32-47
調査した分野 C12N 15/00-15/90
C12Q 1/68
PubMed
JSTPlus/JMEDPlus(JDreamII)
医学・薬学予稿集全文データベース
GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq
特許請求の範囲 【請求項1】
盲導犬として有益な遺伝的資質を備えたイヌを選別するための犬の選別方法であって、被検査イヌの個体のグルタミン酸トランスポーターGLT-1遺伝子の471番目の塩基の対立遺伝子に存在する一塩基多型を調べ、該対立遺伝子に存在する一塩基多型に基づいて盲導犬に適した犬を選別することを含前記471番目の塩基の遺伝子型がT/Tである被検査イヌの個体を盲導犬に適した犬であると判定する、犬の選別方法。
【請求項2】
被検査イヌの個体から前記一塩基多型を含むDNAを抽出し、抽出したDNAに含まれる対立遺伝子に存在する一塩基多型を調べる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
対立遺伝子に存在する一塩基多型は、前記一塩基多型を含む塩基配列の外側に結合する特異的な配列を有する一対のPCRプライマーとリアルタイムPCR機検出用の蛍光標識された対立遺伝子特異的な配列を有する2種類のプローブを用意し、PCR反応を行うことで実施するリアルタイムPCRにより調べる、請求項に記載の方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、盲導犬に適した犬を選別する方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、グルタミン酸トランスポーターGLT-1遺伝子が有する特定の一塩基多型を調べることで盲導犬に適した犬を選別する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
我が国の盲導犬の実働数は約1,000頭である。一方、盲導犬の需要は5,000~8,000頭と推定されており、慢性的な盲導犬不足が続いている。この慢性的不足の要因は多々存在するが、そのひとつに、きわめて低率な合格率が挙げられる。盲導犬候補犬の訓練後の合格率は約30%に過ぎない。そのため、訓練開始前の適当な予備選抜方法の開発が望まれていた。
【0003】
これに対して、特開2004-201542号公報(特許文献1)には、ドーパミン受容体DRD4のエクソン1の多型が有用犬の選抜に有効に利用し得ると記載されている。

【特許文献1】特開2004-201542号公報
【非特許文献1】Shashidharan et al. Molecular cloning of human brain glutamate/aspartate transporter II. BBA 1191, 393-396, 1994
【非特許文献2】Rothstein et al. Localization of neuronal and glial glutamate transporters. Neuron 13, 713-725, 1994
【非特許文献3】Maragakis et al. Altered expression of the glutamate transporter EAAT2b in neurological disease. Ann Neurol 55, 469-477, 2004
【非特許文献4】Trotti et al. Glutamate transporters are oxidant-vulnerable: a molecular link between oxidative and excitotoxic neurodegeneration? TiPS 19, 328-334, 1998
【非特許文献5】Deng et al. Association study of polymorphisms in the excitatory amino acid transporter 2 gene (SLC1A2) with schizophrenia. BMC Psychiatry 6; 4; 21, 2004
【非特許文献6】Sato et al. Inherited defects of sodium-dependent glutamate transport mediated by glutamate/aspartate transporter in canine red cells due to a decreased level of transporter protein expression. J. Biol. Chem. 275(9), 6620-6627, 2000
【非特許文献7】Ogata et al. Polymorphisms in the canine glutamate transporter-1 gene: identification and variation among five dog breeds. J. Vet. Med. Sci. 68(2), 157-159, 2006
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかるに、本発明者の検討によれば、ドーパミン受容体DRD4のエクソン1の多型が有用犬の選抜に有効ではなかった(後述の比較例参照)。
【0005】
そこで本発明の目的は、盲導犬の選抜に有効な方法を提供することにある。
【0006】
本発明者は上記目的を達成するために鋭意検討した。その結果、犬のグルタミン酸トランスポーターGLT-1をコードする遺伝子多型の内、特定の多型を検出することで、盲導犬に適した犬の選抜が可能であることを見いだして本発明を完成させた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下のとおりである。
[1]盲導犬として有益な遺伝的資質を備えたイヌを選別するための犬の選別方法であって、被検査イヌの個体のグルタミン酸トランスポーターGLT-1遺伝子の471番目の塩基の対立遺伝子に存在する一塩基多型を調べ、該対立遺伝子に存在する一塩基多型に基づいて盲導犬に適した犬を選別することを含む、犬の選別方法。
[2]前記471番目の塩基の遺伝子型がT/Tである被検査イヌの個体を盲導犬に適した犬であると判定する、[1]に記載の方法。
[3]前記471番目の塩基の対立遺伝子がTである被検査イヌの個体を盲導犬に適した犬であると判定する、[1]または[2]に記載の方法。
[4]被検査イヌの個体から前記一塩基多型を含むDNAを抽出し、抽出したDNAに含まれる対立遺伝子に存在する一塩基多型を調べる[1]~[3]のいずれかに記載の方法。
[5]対立遺伝子に存在する一塩基多型は、前記一塩基多型を含む塩基配列の外側に結合する特異的な配列を有する一対のPCRプライマーとリアルタイムPCR機検出用の蛍光標識された対立遺伝子特異的な配列を有する2種類のプローブを用意し、PCR反応を行うことで実施するリアルタイムPCRにより調べる、[4]に記載の方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の方法によれば、盲導犬に適した犬の選抜が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
グルタミン酸は、神経系では、興奮性神経伝達物質としての機能と、内因性興奮毒としての性質を持ち、記憶・学習などの脳高次機能に重要な役割を果たしている。しかし、その機能的な重要性の反面、過剰なグルタミン酸は神経細胞障害作用を持ち、様々な神経疾患に伴う神経細胞死などの原因と考えられている。グルタミン酸トランスポーターは、グリア細胞やシナプス前のグルタミン酸作動性神経末端に局在する膜タンパク質で(Shashidharan et al. 1994、非特許文献1)、細胞外のグルタミン酸濃度制御にとって重要な分子であり、シナプス前部から放出されたグルタミン酸をシナプス間隙から取り除き、細胞外濃度を低く保つことによってグルタミン酸の興奮毒性から神経細胞を保護する役割を担っている。グルタミン酸トランスポーターは、配列、薬理学的、組織分布、チャネル様性質の違いによって4つのサブタイプに分類されている(Rothstein et al. 1994, 非特許文献2、Maragakis et al. 2004、非特許文献3)。その中の一つであるGLT-1は、ヒトにおいて、アルツハイマー病(Trotti et al. 1998、非特許文献4)や統合失調症(Deng et al. 2004、非特許文献5)との関連が示唆されている。イヌにおいては、2000年に遺伝子配列が同定された(Sato et al. 2000、非特許文献6)。そして、2006年にアミノ酸置換を伴わない一塩基多型T471Cが同定され、T471C多型が行動様式の犬種差と関連する可能性が示された(Ogata et al. 2006、非特許文献7)。
【0010】
イヌのグルタミン酸トランスポーターGLT-1遺伝子は、図1に示すように、1695bp(配列番号1)である。翻訳領域471番目にSNP(T471C)が認められる。
【0011】
本発明は、盲導犬として有益な遺伝的資質を備えたイヌを選別するための犬の選別方法であって、本発明の犬の選別方法は、被検査イヌの個体のグルタミン酸トランスポーターGLT-1遺伝子の471番目の塩基の対立遺伝子に存在する一塩基多型を調べ、該対立遺伝子に存在する一塩基多型に基づいて盲導犬に適した犬を選別することを含む。
【0012】
より具体的には、前記471番目の塩基の遺伝子型がT/Tである被検査イヌの個体を盲導犬に適した犬であると判定することができる。実施例で詳述するように、T/Tである被検査イヌの個体の訓練後の盲導犬合格率は約66%であるのに対して、T/CまたはC/Cである個体の訓練後の盲導犬合格率は約40%であった。
【0013】
さらに、前記471番目の塩基の対立遺伝子がTである被検査イヌの個体を盲導犬に適した犬であると判定することができる。実施例で詳述するように、Tである被検査イヌの個体の訓練後の盲導犬合格率は約60%であるのに対して、Cである個体の訓練後の盲導犬合格率は約40%であった。
【0014】
それに対して、上記非特許文献7には、ラブラドール、ゴールデン・レトリーバーにおけるGLT-1 T471C多型の遺伝子型および対立遺伝子頻度について以下の表1のデータが示されている。このデータによれば、試験したラブラドール及びゴールデン・レトリーバーには、遺伝子型がT/Tのものは含まれず、遺伝子型がT/Tのイヌの頻度が非常に低いことが分かる。また、対立遺伝子が、Tのものもラブラドールでは15%、ゴールデン・レトリーバーでは9%と非常に低い。このデータは、ラブラドール及びゴールデン・レトリーバーにおけるGLT-1 T471C多型の遺伝子型および対立遺伝子の一般的な頻度であると考えられ、それに対して、上記本発明による、471番目の塩基の遺伝子型がT/Tである被検査イヌの個体を盲導犬に適した犬であると判定すること、及び471番目の塩基の対立遺伝子がTである被検査イヌの個体を盲導犬に適した犬であると判定することの優位性が極めて顕著であることが分かる。
【表1】
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各遺伝子型および対立遺伝子について、左の欄は個数、右の欄の括弧内はパーセンテージである。
【0015】
上記対立遺伝子における一塩基多型の検出は、検査イヌの個体から被検体を採取し、この被検体に含まれる上記対立遺伝子を検査する。被検体は、例えば、検査イヌの個体から採取した血液であることができる。但し、被検体は、上記対立遺伝子を含む遺伝子を採取できる限り、血液以外の検査イヌの個体の組織等であってもよい。
【0016】
上記対立遺伝子における一塩基多型の検出は、一塩基多型部分の塩基配列を決定することによって行うことができる。一塩基多型部分の塩基配列の決定には、例えば、TaqMan法(リアルタイムPCR)、ダイレクトシークエンス法、PCR-制限酵素断片長多型による方法(PCR-RFLP解析)、MALDI-TOF/MSによるSNPタイピング法、DNAチップを用いた方法などを挙げることができる。各方法に用いるプローブやプライマーはイヌのグルタミン酸トランスポーターGLT-1遺伝子(配列番号1)に基づいて適宜調製できる。
【0017】
上記対立遺伝子における一塩基多型の検出は、例えば、被検査イヌの個体から前記一塩基多型を含むDNAを抽出し、次いで、対立遺伝子に存在する一塩基多型の検出を例えば、TaqMan法で行うことで実施できる。より具体的には、被検査イヌの個体から前記一塩基多型を含むDNAを抽出し、前記一塩基多型を含む塩基配列の外側に結合する特異的な配列を有する一対のPCRプライマーとリアルタイムPCR機検出用の蛍光標識された対立遺伝子特異的な配列を有する2種類のプローブを用意し、PCR反応を行うことで実施することができる。TaqMan法(リアルタイムPCR)に用いる蛍光標識されたプローブの具体的な例は、実施例に示す。
【0018】
上記対立遺伝子における一塩基多型の検出には、例えば、ダイレクトシークエンス法を用いることもできる。具体的には、上記対立遺伝子における一塩基多型の検出は、例えば、被検査イヌの個体から前記一塩基多型を含むDNAを抽出し、前記一塩基多型を含む塩基配列の外側に結合する特異的な配列を有する一対のPCRプライマーを用いてPCR反応を行い、得られたPCR産物の塩基配列をシークエンサーで決定することで行うことができる。
【0019】
グルタミン酸トランスポーターGLT-1遺伝子の471番目の塩基対立遺伝子に存在する一塩基多型を調べる場合には、プライマーとして、例えば、フォワード: 5'-GGCAGGTTATGGGTATGCAG-3'(配列番号2)とリバース: 5'-CTGGTACACTGAAACACTCTCC-3'(配列番号3)を用いることができる。
【実施例】
【0020】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
【0021】
盲導犬の適性検査方法(材料および方法)
材料
本解析は、105頭の盲導犬と83頭の非盲導犬のゲノムDNAを用いて行った。盲導犬群は、盲導犬テストに合格した犬、現役盲導犬、引退盲導犬を示し、非盲導犬群は、盲導犬テストに不合格した犬を示す。2群共に犬種は、ラブラドール・レトリーバー、ゴールデン・レトリーバー、そしてそれら2種のF1である。
【0022】
方法
GLT-1 T471C SNPの遺伝子型判定には、TaqMan SNP genotyping assayを用いた。Assayに使用したイヌゲノムDNAは、PI-50α核酸自動分離装置(KURABO, Tokyo, Japan)を使用し、付属のマニュアルに従って血液より抽出したもの、あるいはFTAカード(Whatman Inc., Clifton, NJ)に血液あるいは口腔粘膜細胞をトランスファーしたものを使用した。20μlのPCR反応液中に5-20ngのゲノムDNAを使用した。SNP領域の増幅には、TaqMan Universal PCR Master Mix, No UNG(Applied Biosystems Inc., Foster City, CA)、Custom TaqMan SNP Genotyping Assays(Applied Biosystems Inc., Foster City, CA)を使用し、PCRの反応液組成は各キット付属のプロトコールに従った。TaqMan probeの配列は、T allele specific(5'-VIC-CAGGAAGGCATCCAG-3')(配列番号4)・C allele specific(5'-FAM-CAGGAAGGCGTCCAG-3')(配列番号5)、プライマーの配列は、フォワード(5'-CCTGGGAAGAAGAATGATGAAGTGT-3')(配列番号6)・リバース(5'-GGACCAGGTTTTCAGGAAAGAGATT-3')(配列番号7)であった。PCR反応条件は、95℃で10分間反応させた後、増幅ステップ (92℃・15秒、58℃・1分) を50サイクル行った。PCR産物の蛍光レベルは、ABI PRISM 7900HT Sequence Detection System(Applied Biosystems Inc., Foster City, CA)を用いて測定した。
【0023】
統計解析
統計解析には、カイ二乗検定を用い、p<0.05は有意な差を示すとみなした。【0024】
【表2】
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【0025】
上記表2に示すように、GLT-1 471番目の塩基の遺伝子型がT/Tである被検査イヌの個体の訓練後の盲導犬合格率は約66%であるのに対して、T/CまたはC/Cである個体の訓練後の盲導犬合格率は約40%であった。この結果から、GLT-1の471番目の塩基の遺伝子型がT/Tである被検査イヌの個体を盲導犬に適した犬であると判定することができる。
【0026】
【表3】
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【0027】
さらに、上記表3に示すように、GLT-1 471番目の塩基の対立遺伝子がTである被検査イヌの個体の訓練後の盲導犬合格率は約60%であるのに対して、Cである個体の訓練後の盲導犬合格率は約40%であった。この結果から、GLT-1の471番目の塩基の対立遺伝子がTである被検査イヌの個体を盲導犬に適した犬であると判定することができる。
【0028】
比較例
DRD4 exon IとIII多型
DRD4 exon IとIIIの多型領域は、PCRによって増幅した。PCRに使用したイヌゲノムDNAは、PI-50α核酸自動分離装置(KURABO, Tokyo, Japan)を使用し、付属のマニュアルに従って血液より抽出したもの、あるいはFTAカード(Whatman Inc., Clifton, NJ)に血液あるいは口腔粘膜細胞をトランスファーしたものを使用した。20μlのPCR反応液中に5-50ngのゲノムDNAを使用した。DRD4 exon I多型領域の増幅には、TaKaRa LA Taq with GC Buffer(TaKaRa Co. Ltd., Kyoto, Japan)を使用し、PCRの反応液組成は付属のプロトコールに従った(2 X GC Buffer IIを使用)。プライマーは、0.2μMの蛍光標識フォワードプライマー(5'-VIC-CGCCATGGGGAACCGCAG-3'(配列番号8))とリバースプライマー(5'-CGGCTCACCTCGGAGTAGA-3'(配列番号9))を用いた(Ito et al. 2004)。PCR反応条件は、95℃で5分間反応させた後、増幅ステップ (95℃・30秒、60℃・30秒、72℃・30秒) を35-45サイクル行い、最後に72℃で7分間伸長反応を行った。
【0029】
DRD4 exon III多型領域の増幅に用いたPCRの反応液組成は、0.5μMの蛍光標識フォワードプライマー(5'-FAM-TTCTTCCTACCCTGCCCGCTCATG-3'(配列番号10))とリバースプライマー(5'-CCGCGGGGGCTCTGCAGGGTCG-3'(配列番号11))、250μMのdATPとdCTPとdTTP、125μMのdGTP、125μMの7-deaza-dGTP(Boehringer-Mannheim, Germany)、5%のdimethyl sulfoxide、20mMのTris-HCl(pH 8.8)、10mMのKCl、2mMのMgSO4、0.1%のTriton X-100、2μgのBSA、2UのPfu Turbo DNA Polymerase(STRATAGENE, U.S.A.)であった(Ito et al. 2004)。また、同じ長さの対立遺伝子を区別するために、蛍光標識フォワードプライマー(5'-FAM-TTCTTCCTACCCTGCCCGCTCATG-3'(配列番号12))とリバースプライマー(5'-TGGGCTGGGGGTGCCGTCC-3'(配列番号13))を用いて増幅させた(Ito et al. 2004)。PCR反応条件は、98℃で3分間反応させた後、増幅ステップ (98℃・1分、65℃・1分、74℃・1分) を30サイクル行い、最後に74℃で5分間伸長反応を行った。PCR産物のサイズ測定には、ABI 3730 DNA analyzer(Applied Biosystems, CA, USA)を用いた。結果を表4及び5に示す。
【0030】
【表4】
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【0031】
【表5】
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【0032】
上記表4及び5に示すように、DRD4 exon III 多型対立遺伝子頻度及びDRD4 exon I多型遺伝子型および対立遺伝子頻度と盲導犬合格率との間に有意な差は見いだせなかった。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は盲導犬の育成に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】イヌのグルタミン酸トランスポーターGLT-1遺伝子を示す。
図面
【図1】
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