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Specification :(In Japanese)バーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システム

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P4900953
Publication number P2008-292643A
Date of registration Jan 13, 2012
Date of issue Mar 21, 2012
Date of publication of application Dec 4, 2008
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)バーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システム
IPC (International Patent Classification) G09B  19/00        (2006.01)
FI (File Index) G09B 19/00 G
Number of claims or invention 4
Total pages 7
Application Number P2007-136451
Date of filing May 23, 2007
Exceptions to lack of novelty of invention (In Japanese)特許法第30条第1項適用 2007年5月1日 社団法人 交通科学協議会発行の「交通科学研究資料集 第48集(第43回 日本交通科学協議会総会学術講演会 講演集)」に発表
Date of request for substantive examination May 14, 2010
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】504409543
【氏名又は名称】国立大学法人秋田大学
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】吉村 昇
【氏名】水戸部 一孝
【氏名】吉岡 尚文
【氏名】齊藤 正容
Representative (In Japanese)【識別番号】100110537、【弁理士】、【氏名又は名称】熊谷 繁
Examiner (In Japanese)【審査官】加藤 肇
Document or reference (In Japanese)特開2006-330438(JP,A)
特開2000-206862(JP,A)
特開2003-000542(JP,A)
水戸部 一孝,他1名,車道横断体験用シミュレータ 超高齢社会における歩行者交通事故防止のための工学的アプローチ,画像ラボ,日本,日本工業出版株式会社,2007年 1月 1日,第18巻 第1号,p.21-25
水戸部 一孝,他2名,サイバースペースにおける高齢歩行者の危険回避能力検査の試み,電子情報通信学会論文誌,日本,社団法人電子情報通信学会,2006年10月 1日,Vol.J89-D No.10,pp.2174-2182
Field of search G09B 1/00-9/56
G09B 17/00-19/26
A61B 3/00-3/16
A63F 9/00-13/12
A63B 69/00-69/40
G06Q 50/00
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
コンピュータ・グラフィックにより作成した交通環境を視野180°以上に投影する映像呈示ユニットと、
被験者頭部の位置・姿勢を測定する運動計測ユニットと、
被験者頭部の位置に合わせて投影する映像を補正する機能を有し、仮想空間中の任意の位置に一定時間、任意の車両を出現させる機能を有し、被験者の応答を測定するための入力装置を備え、検査後に検査結果を集計し、出力する機能を有する映像呈示・計測用PC
で構成され
前記入力装置は、車両が左に出現したときに押して応答する左のボタン、および右に出現したときに押して応答する右のボタンからなることを特徴とするバーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システム。
【請求項2】
さらに、前記被験者に正面を注視させるための中央スクリーンに呈示された指標を備えたことを特徴とする請求項1に記載の交通視知覚能力検査システム。
【請求項3】
コンピュータ・グラフィックにより作成した交通環境を視野180°以上に投影する正面、左側および右側の3面のスクリーン及び3台のプロジェクタから構成される映像呈示ユニットと、
3面スクリーン中央の被験者頭部の位置・姿勢を3次元デジタイザを用いて測定する運動計測ユニットと、
被験者の応答を測定するための入力装置を備え、被験者頭部の位置に合わせて3面スクリーンに投影する映像を補正する手段を有し、仮想空間中の任意の位置に一定時間、任意の車両を出現させる手段を有し、検査後に検査結果を集計し、出力する手段を有する映像呈示・計測用PCとで構成され
前記入力装置は、車両が左に出現したときに押して応答する左のボタン、および右に出現したときに押して応答する右のボタンからなることを特徴とするバーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システム。
【請求項4】
さらに、被験者に正面を注視させるための中央スクリーンに呈示された指標を備えたことを特徴とする請求項3に記載の交通視知覚能力検査システム。
Detailed description of the invention (In Japanese)【技術分野】
【0001】
本発明は、実際の交通環境を模擬するために視野全体に映像を提示し、車両視知覚能力を定量的に検査するためのバーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両視知覚能力検査は従来の技術としての「視野検査」に相当するが、視野検査の目的が網膜等の眼球の異常の有無を調べる検査であるため、この視野検査は頭部を固定し瞼が目にかからない状態で一定輝度の光点の出現位置を検出できるかどうかを調べる検査となっている。
そのため、特殊な拘束条件の下での検査であり、実際の交通事故に直結する車両の存在に気付くことができるかどうかの能力とは必ずしも一致しなかった。
【0003】
そして、交通事故の中でも高齢歩行者死亡事故数は高い比率のまま推移しており、高齢者講習の必要性が認識された結果、視野計測の重要性が指摘され全国の都道府県に導入が検討されている。
しかしながら、既存の視野計測法では現実の車道横断に要求される視知覚能力を適切に評価することができていなかった。

【特許文献1】特開平8-206063号公報
【特許文献2】特開2005-95572号公報
【特許文献3】特開2005-102946号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、実際の交通環境を模擬するために視野全体に映像を提示し、車両視知覚能力を定量的に検査するためのバーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のバーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システムは以下を要旨とする。
(1)
コンピュータ・グラフィックにより作成した交通環境を視野180°以上に投影する映像呈示ユニットと、
被験者頭部の位置・姿勢を測定する運動計測ユニットと、
被験者頭部の位置に合わせて投影する映像を補正する機能を有し、仮想空間中の任意の位置に一定時間、任意の車両を出現させる機能を有し、被験者の応答を測定するための入力装置を備え、検査後に検査結果を集計し、出力する機能を有する映像呈示・計測用PCと、
で構成され、
前記入力装置は、車両が左に出現したときに押して応答する左のボタン、および右に出現したときに押して応答する右のボタンからなることを特徴とするバーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システム。
(2)
さらに、前記被験者に正面を注視させるための中央スクリーンに呈示された指標を備えたことを特徴とする(1)に記載の交通視知覚能力検査システム。
(3)
コンピュータ・グラフィックにより作成した交通環境を視野180°以上に投影する正面、左側および右側の3面のスクリーン及び3台のプロジェクタから構成される映像呈示ユニットと、
3面スクリーン中央の被験者頭部の位置・姿勢を3次元デジタイザを用いて測定する運動計測ユニットと、
被験者の応答を測定するための入力装置を備え、被験者頭部の位置に合わせて3面スクリーンに投影する映像を補正する手段を有し、仮想空間中の任意の位置に一定時間、任意の車両を出現させる手段を有し、検査後に検査結果を集計し、出力する手段を有する映像呈示・計測用PCとで構成され、
前記入力装置は、車両が左に出現したときに押して応答する左のボタン、および右に出現したときに押して応答する右のボタンからなることを特徴とするバーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システム。
(4)
さらに、被験者に正面を注視させるための中央スクリーンに呈示された指標を備えたことを特徴とする(3)に記載の交通視知覚能力検査システム。
【発明の効果】
【0006】
本発明のバーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システムは実際の車道を横断する状態に近い条件、例えば「瞼の下垂」、「メガネのフレーム」、「帽子やフード等の服装」による影響が反映した条件下で、仮想空間に出現する車両に気付くことができるかどうか検査することができるメリットを有している。
さらに、仮想空間中の任意の位置に出現する車両の見え方を現実の車両のそれと等しくなるように大きさおよび明るさをシミュレーションし、再現している。
本発明のバーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システムは車道横断時に左右から接近する車両を見落として車道に飛び出して交通事故に遭うリスクの高い高齢者を事前に発見し、効果的な交通安全指導、リハビリテーション、またはアシストデバイスの利用により、交通事故数を減少できる。
さらに、蓄積したデータから、高齢者が気づきやすい自動車の設計指針を得ることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明のバーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システムは、コンピュータ・グラフィックにより作成した交通環境を視野180°以上に投影する正面、左側および右側の3面のスクリーン及び3台のプロジェクタから構成される映像呈示ユニットと、3面スクリーン中央の被験者頭部の位置・姿勢を3次元デジタイザを用いて測定する運動計測ユニットと、被験者の応答を測定するための入力装置を備え、被験者頭部の位置に合わせて3面スクリーンに投影する映像を補正する手段を有し、仮想空間中の任意の位置に一定時間、任意の車両を出現させる手段を有し、検査後に検査結果を集計し、出力する手段を有する映像呈示・計測用PCとで構成されている。
本発明で構築したバーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システムの構成例を図1に示す。
バーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システムは、仮想交通環境を映し出す映像呈示ユニット1と、被験者の動作を測定する運動計測ユニット2および映像呈示・計測用のPC3で構成されている。
映像呈示ユニット1は3台のプロジェクタ4および100型スクリーン5で構成される。
PC3から正面、左側および右側の仮想交通環境のCGがプロジェクタ4に送られ、暗室内に設置した3面のスクリーン5に投映される。
運動計測ユニット2は3次元デジタイザ7で構成され、3次元デジタイザ7を用いて、被験者の頭部の位置および姿勢をPC3に取り込むことができる。
被験者の応答を測定するための入力装置を備えるPC3はCGプログラムにより仮想交通環境における出現する車両の車種、色、ヘッドライトの灯火・無灯火、被験者からの距離を自由に設定することができる。
被験者を取り囲む非金属製フレームの転倒防止用枠8により検査中の転倒事故を防止する。
仮想交通環境で車両視知覚能力を検査することのメリットは、被験者の安全性、夕暮れ時等の視環境の再現性および各種パラメータ変更の容易性に加え、瞬時にあらゆる交通環境を簡便に再現できる点にある。
【実施例1】
【0008】
次に、本発明のバーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システムの一実施例を図1に基づいて、詳細に説明する。
バーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システムは、仮想交通環境を映し出す映像呈示ユニット1と、被験者の動作を測定する運動計測ユニット2および映像呈示・計測用のPC3で構成されている。
前記映像呈示ユニット1は3台のプロジェクタ (NEC:VT47J) 4および3面の100型広視野角スクリーン5で構成される。
PC3から2枚のグラフィックカードを介して4種類の映像信号が出力されており、その1つはオペレータ用のLCDディスプレイ6に接続しており、残り3つは3台のプロジェクタ4に送られ、暗室内に設置した3面の100型広視野角スクリーン5に投映される。
【0009】
被験者の頭部の動きは3次元デジタイザ(POLHEMUS:Liberty)7を用いて測定しており、COMポートを介してセンサの位置および回転角をPC3に取り込む。
仮想交通環境はVRML(Virtual Reality Modeling Language)を用いてプログラミングした。VRMLでは長さ(距離)[m]、時間[s]、速度[m/s]、角度[rad]をSI単位系で記述できるので、実際の交通環境に一致した仮想空間を構築することができる。
【0010】
(検査条件)
検査に用いた仮想交通環境は、片側1車線の直線道路であり、被験者が車道に面した状況を再現した。
被験者から左右20、40、60mの距離に車両がランダムに一台ずつ0.2秒間出現する。
出現回数は各位置で5回とした。
なお、車両が出現する間隔は3.5~4.0秒とした。
また、被験者には常に正面を注視していてもらうため、中央スクリーンに点滅する指標を呈示し、検査中の点滅回数を数えるように教示した。
昼、夕、夜の3種類の環境条件下で検査した。
各環境条件下における検査時間は7分程度、計約20分であった。
なお、夜間に限り車両のヘッドライトを点灯させている。
仮想交通環境で危険回避能力を検査することのメリットは、被験者の安全性、交通状況の再現性および各種パラメータ変更の容易性に加え、瞬時にあらゆる交通環境を簡便に再現できる点にある。
【0011】
(教示条件)
被験者に対する教示条件を以下に示す。
1.計測が始まるとランダムなタイミングで左右の任意の距離に車両が出現します。
2.車両に気付いたら左に出現したならば左のボタン、右に出現したならば右のボタンを押して応答してください。
3.検査期間中は常に正面を注視し、正面に提示される光点が何回点滅するか数を数えてください。
4.検査終了後に回数を答えていただきます。
被験者は高齢者8名(65~80歳)、若年者7名(22~24歳)の計15名であった。
【0012】
(結果および考察)
図2に車両視知覚検査の結果を示す。
図2(a)に若年者、同図(b)に高齢者の結果を示す。
縦軸は被験者が車両の存在に気付くことができた確率(車両視知覚率)、横軸は被験者からの車両の出現位置、奥行きは3種類の環境条件を示す。
若年者はほとんど全ての車両に気付いているのに対し、高齢者は車両が離れるに従って見落としが大幅に増加(車両知覚率が減少)している。
この結果は、高齢者が安全確認をしないと、左右から来る車両に気づかずに車道に飛び出して事故に遭う危険性が高いことを示唆している。
図2(b)より、高齢者が夜間に見落としが少ない理由としては、車両のヘッドライトの点灯により背景輝度に対するコントラストが高くなっており、車両の存在をより知覚しやすい条件になっているためと考える。
また、若年者、高齢者共に左車両に比べて右車両の知覚率が減少していることが分かる。
これは、車両位置が被験者から等距離にあっても奥の車線に比べて手前の車線では車両が視野周辺部に位置するため、より見落としやすいことが原因と考える。
【0013】
本発明のバーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システムは、被験者から任意の距離に出現する車両に気付けるかどうかという車両知覚率により、より現実の環境に近い能力を評価できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のバーチャルリアリティ技術を用いた交通視知覚能力検査システムの構成図である。
【図2】(a)若年者、(b)高齢者の車両出現位置・環境条件別の車両視知覚率のグラフ図である。
【符号の説明】
【0015】
1 映像提示ユニット
2 運動計測ユニット
3 PC(パソコン)
4 プロジェクタ
5 スクリーン
6 ディスプレイ
7 3次元デジタイザ
8 転倒防止用枠
Drawing
(In Japanese)【図1】
0
(In Japanese)【図2】
1