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Specification :(In Japanese)抗ヘルペスウイルス活性を有するヌクレオシド誘導体

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P5070550
Date of registration Aug 31, 2012
Date of issue Nov 14, 2012
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)抗ヘルペスウイルス活性を有するヌクレオシド誘導体
IPC (International Patent Classification) C07H  19/173       (2006.01)
A61K  31/7076      (2006.01)
A61P  31/22        (2006.01)
FI (File Index) C07H 19/173 CSP
A61K 31/7076
A61P 31/22
Number of claims or invention 7
Total pages 19
Application Number P2008-510904
Date of filing Mar 30, 2007
International application number PCT/JP2007/057206
International publication number WO2007/119624
Date of international publication Oct 25, 2007
Application number of the priority 2006111397
Priority date Apr 13, 2006
Claim of priority (country) (In Japanese)日本国(JP)
Date of request for substantive examination Mar 24, 2010
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】504173471
【氏名又は名称】国立大学法人北海道大学
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】市川 聡
【氏名】藤室 雅弘
【氏名】松田 彰
Representative (In Japanese)【識別番号】230104019、【弁護士】、【氏名又は名称】大野 聖二
【識別番号】100106840、【弁理士】、【氏名又は名称】森田 耕司
【識別番号】100105991、【弁理士】、【氏名又は名称】田中 玲子
【識別番号】100114465、【弁理士】、【氏名又は名称】北野 健
【識別番号】100119183、【弁理士】、【氏名又は名称】松任谷 優子
【識別番号】100156915、【弁理士】、【氏名又は名称】伊藤 奈月
Examiner (In Japanese)【審査官】伊藤 幸司
Document or reference (In Japanese)特開2000-7695(JP,A)
特開2000-95793(JP,A)
JOURNAL OF MEDICINAL CHEMISTRY,1993年,36(26),pp.4183-4189
TETRAHEDRON,1997年,53(24),pp.8085-8104
TETRAHEDRON,1992年,48(9),pp.1683-1694
Field of search C07H 19/173
A61K 31/7076
A61P 31/22
CAPLUS/REGISTRY/MEDLINE/BIOSIS/EMBASE(STN)
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
式I:
【化21】
JP0005070550B2_000022t.gif
[式中、Rは、ヒドロキシ、C1-6のアルコキシ、ハロゲン、NR1R2(ここで、R1およびR2は、独立して、水素またはC1-3のアルキルである)、シアノまたはフェニルである]
で表される化合物またはその塩。
【請求項2】
式Iにおいて、Rは、ヒドロキシ、C1-6のアルコキシ、ハロゲンまたはアミノである、請求項1記載の化合物またはその塩。
【請求項3】
化合物が、2-アミノ-9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-6-メトキシプリン、9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-2,6-ジアミノプリン、2-アミノ-9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-6-クロロプリン、および9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)グアニンからなる群より選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
式I:
【化22】
JP0005070550B2_000023t.gif
[式中、Rは、ヒドロキシ、C1-6のアルコキシ、ハロゲン、NR1R2(ここで、R1およびR2は、独立して、水素またはC1-3のアルキルである)、シアノまたはフェニルである]
で表される化合物またはその塩を有効成分として含有する、ヘルペスウイルス感染症を予防または治療するための医薬組成物。
【請求項5】
式Iにおいて、Rは、ヒドロキシ、C1-6のアルコキシ、ハロゲンまたはアミノである、請求項4記載の医薬組成物。
【請求項6】
化合物が、2-アミノ-9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-6-メトキシプリン(1a)、9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-2,6-ジアミノプリン(1b)、2-アミノ-9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-6-クロロプリン(1c)および9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)グアニン(1g)からなる群より選択される、請求項4記載の医薬組成物。
【請求項7】
ヘルペスウイルス感染症がエプスタインバーウイルス感染症またはカポジ肉腫関連ヘルペスウイルス感染症である、請求項4-6のいずれかに記載の医薬組成物。
Detailed description of the invention (In Japanese)【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘルペスウイルス感染症を予防または治療するための薬剤に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘルペスウイルスには、単純ヘルペスウイルス(HSV)、サイトメガロウイルス(CMV)、95%の日本人がすでに感染しているエプステイン・バー・ウイルス(EBV)、水疱瘡や帯状疱疹を引き起こす水痘帯状疱疹ウイルス(HHV3)、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(Kaposi’s Sarcoma-associated Herpesvirus, KSHV)などが含まれる。これらのウイルス感染症の治療には、アシクロビルやガンシクロビル、インターフェロン等の抗ウイルス薬が用いられている。しかしながら、これらの抗ウイルス剤はEBVやKSHVに対しては有効ではなく、EBVやKSHV感染に対してはこれまでに有効な治療法は確立されていない。
【0003】
EBVは、バーキットリンパ腫患者から単離されたウイルスである。EBVによる感染は一般には不顕性感染であるが、悪性腫瘍との関連性が示唆されている。臓器移植後のEBVによる日和見感染に対しては、有効な治療法がなく、免疫療法などが試みられている。KSHVは、カポジ肉腫の原因ウイルスである。KSHVによる感染は、感染細胞の癌化を引き起こし、特に、免疫抑制剤を使用しているヒトにおいてカポジ肉腫やリン腫瘍を発症することが知られている。このため、KSHV感染は、エイズ患者における日和見感染症のみならず、臓器移植において深刻な問題となっている。カポジ肉腫の治療に現在用いられている方法は、皮膚病変に対しては切除、選択された部位の病変に対しては放射線治療または凍結療法である。また、化学療法としては、固形癌のカポジ肉腫に対してはアントラサイクリン系の抗がん剤であるドキソルビシンが有効であるが,この治療法には、骨髄機能抑制や血液毒性等の重篤な副作用が伴う。
【0004】
抗ウイルス活性を持つヌクレオシド誘導体としては、例えば、以下のものが知られている:AZT(抗HIV薬)Antimicrobial agents and chemotherapy 1987 31(2)274-280、アシクロビル(抗ヘルペス薬)Antiviral research 1984 4(3)99-117、BVDU(抗ヘルペス薬)Antimicrobial agents and chemotherapy 1980 17(1)8-12。しかし、これまでに抗EBV活性または抗KSHV活性を有する化合物は知られていない。
【0005】
本明細書において引用される参考文献は以下のとおりである。これらの文献に記載される内容はすべて本明細書の一部としてここに引用する。これらの文献のいずれかが、本明細書に対する先行技術であると認めるものではない。

【非特許文献1】Antimicrobial agents and chemotherapy 1987 31(2)274-280
【非特許文献2】Antiviral research 1984 4(3)99-117
【非特許文献3】Antimicrobial agents and chemotherapy 1980 17(1)8-12
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、EBVやKSHVをはじめとするヘルペスウイルス感染症の予防または治療に有効な薬剤、ならびにヘルペスウイルス感染症の治療方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、ある種のヌクレオシド類似体がヘルペスウイルス感染細胞特異的に殺細胞活性を示すことを見いだした。本発明は、式I:
【化1】
JP0005070550B2_000002t.gif
[式中、Rは、ヒドロキシ、C1-6のアルコキシ、ハロゲン、NR1R2(ここで、R1およびR2は、独立して、水素またはC1-3のアルキルである)、シアノまたはフェニルである]
で表される化合物またはその塩を提供する。本発明はまた、上記式Iの化合物またはその塩を有効成分として含有する、ヘルペスウイルス感染症を予防または治療するための医薬組成物を提供する。
【0008】
好ましくは、式Iにおいて、Rは、ヒドロキシ、C1-6のアルコキシ、ハロゲンまたはアミノである。より好ましくは、式Iの化合物は、2-アミノ-9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-6-メトキシプリン(1a)、9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-2,6-ジアミノプリン(1b)、2-アミノ-9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-6-クロロプリン(1c)および9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)グアニン(1g)からなる群より選択される。
【0009】
さらに別の観点においては,本発明は,上記式Iの化合物またはその塩を投与することにより、ヘルペスウイルス感染症を予防または治療する方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は本発明の化合物のEBV感染細胞およびKSHV感染細胞の増殖抑制効果を示す。

【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の化合物は、式I:
【化2】
JP0005070550B2_000003t.gif
[式中、Rは、ヒドロキシ、C1-6のアルコキシ、ハロゲン、NR1R2(ここで、R1およびR2は、独立して、水素またはC1-3のアルキルである)、シアノまたはフェニルである]
で表される9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-1-β-D-アラビノペントフラノシル)プリン誘導体である。好ましくは、式Iの化合物において、Rは、ヒドロキシ、C1-3のアルコキシ、ハロゲンまたはアミノである。より好ましくは、式Iの化合物において、Rはヒドロキシ、メトキシ、クロロ、またはアミノである。
【0012】
本発明の式Iの9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-1-β-D-アラビノペントフラノシル)プリン誘導体は、以下のようにして製造することができる。まずグアノシンの3’および5’のヒドロキシル基を適切に保護し、プリン環の6位に所望のR基を導入した式II:
【化3】
JP0005070550B2_000004t.gif
[式中、Rは式Iで定義したとおりであり、Pgはヒドロキシル基の保護基である]
のグアノシン誘導体を製造する。次に、2’位にシアノ基を導入して式III:
【化4】
JP0005070550B2_000005t.gif
のシアノ化2‘デオキシグアノシン誘導体とし、最後にこれを脱保護することにより製造することができる。ヌクレオシドの3’および5’のヒドロキシル基の種々の保護基、およびその導入方法および脱保護方法は、当該技術分野においてよく知られている。なお、上記の方法は本発明を限定するものではなく、有機化学の分野の当業者であれば、他の方法を用いて本発明の化合物を容易に合成することができる。
【0013】
式IIのグアノシン誘導体は、グアノシンから出発して、公知の方法により製造することができる。Rがアルコキシである式IIの化合物(2a)は、市販の2-アミノ-6-クロルプリンリボシドから出発して、文献(Org.Biomol.Chem.,2004,2,120-126)に記載の方法にしたがって合成することができる。Rがアミノである式IIの化合物(2b)は、2-アミノ-6-クロルプリンリボシドから出発して、文献(Tetrahedron 2000,56,1047-1056)に記載の方法により合成することができる。Rがハロゲンである式IIの化合物(2c)は、2-アミノ-6-クロルプリンリボシドから出発して、文献(Can. J.Chem.,1983,61,1911-1920)に記載の方法により合成することができる。Rがモノアルキルアミノまたはジアルキルアミノである式IIの化合物(2d)は、対応する2-アミノ-6-アルキルアミノプリンリボシドに保護基を付加することにより容易に合成することができる。Rがシアノまたはフェニルである式IIの化合物は、ハロゲン化化合物(2c)から容易に誘導することができる。
【0014】
式IIIのシアノ化グアノシン誘導体は、式IIのグアノシン誘導体の2’位にシアノ基を導入することにより合成することができる。簡単には、3’-5’-水酸基をテトライソプロピルジシロキサン基にて保護した6-置換-2-アミノプリンリボシドの2’-水酸基を酸化しケトン体へと導く。このケトン体に対してテトラブチルアンモニウムシアニドを反応させシアノヒドリンへと変換し、生じた水酸基をチオノカーボネート化する。続いてトリブチルチンヒドリドを用いたラジカル還元を行う事で、2’-β位選択的にシアノ基を導入できる。
【0015】
次に、式IIIのシアノ化グアノシン誘導体を脱保護して、所望の式Iの化合物を得ることができる。また、Rがヒドロキシである式Iの化合物(1g)は、Rがメトキシである化合物(1a)にアデノシンデアミナーゼを作用させることにより製造することができる。
【0016】
本発明の化合物は、ヘルペスウイルスの増殖を阻害する活性を有し、ヘルペスウイルス感染症の治療に有用である。下記の実施例において示されるように、本発明の化合物は、EBVおよびKSHVの増殖を有意に阻害することができる。本発明の化合物により増殖が阻害されるヘルペスウイルスとしては、HSV、CMV、EBV、HHV3、KSHVなどが含まれる。
【0017】
本発明の医薬組成物は、当業者に公知の方法で製剤化することができる。例えば、本発明の化合物を、薬学的に許容しうる担体もしくは媒体、具体的には、滅菌水や生理食塩水、植物油、乳化剤、懸濁剤、界面活性剤、安定剤、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、結合剤などと適宜組み合わせて、一般に認められた製薬実施に要求される単位用量形態で混和することによって製剤化することができる。
【0018】
経口投与用には、本発明の化合物またはその塩を当該技術分野においてよく知られる薬学的に許容しうる担体と混合することにより、錠剤、丸薬、糖衣剤、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液等として処方することができる。担体としては、当該技術分野において従来公知のものを広く使用することができ、例えば、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、グルコース、尿素、澱粉、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦形剤;水、エタノール、プロパノール、単シロップ、グルコース液、澱粉液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の結合剤、乾燥澱粉、アルギン酸ナトリウム、寒天末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、澱粉、乳糖等の崩壊剤;白糖、ステアリンカカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤;第4級アンモニウム塩類、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤;グリセリン、澱粉等の保湿剤;澱粉、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤;精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコール等の潤沢剤等を用いることができる。さらに錠剤は、必要に応じ、通常の剤皮を施した錠剤、例えば、糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠、あるいは二重錠、多層錠とすることができる。
【0019】
非経口投与用には、本発明の化合物またはその塩を当該技術分野においてよく知られる薬学的に許容しうるベヒクルを用いて通常の製剤実施に従って処方することができる。
【0020】
注射剤用の水溶性ベヒクルとしては、例えば生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液、例えばD-ソルビトール、D-マンノース、D-マンニトール、塩化ナトリウムが挙げられ、適当な溶解補助剤、例えばアルコール、具体的にはエタノール、ポリアルコール、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、非イオン性界面活性剤、例えばポリソルベート80(TM)、HCO-50と併用してもよい。
【0021】
油性ベヒクルとしてはゴマ油、大豆油があげられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールと併用してもよい。また、緩衝剤、例えばリン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液、無痛化剤、例えば、塩酸プロカイン、安定剤、例えばベンジルアルコール、フェノール、酸化防止剤と配合してもよい。調製された注射液は通常、適当なアンプルに充填させる。
【0022】
本発明の医薬組成物の適当な投与経路には、限定されないが、経口、直腸内、経粘膜、または腸内投与、または筋肉内、皮下、骨髄内、鞘内、直接心室内、静脈内、硝子体内、腹腔内、鼻腔内、または眼内注射が含まれる。投与経路は、患者の年齢や病状、併用する他の薬剤等を考慮して適宜選択することができる。
【0023】
本発明の医薬組成物の投与量としては、1回投与あたり0.001mg~10mg/kg体重の範囲で選ぶことが可能である。あるいは、1回投与あたり0.1~100mgの範囲で投与量を選ぶことができるが、これらの数値に必ずしも制限されるものではない。投与量、投与方法は、患者の体重や年齢、症状、併用する他の薬剤など等を考慮して担当の医師が適宜選択することができる。
【0024】
本明細書において明示的に引用される全ての特許および参考文献の内容は全て本明細書の一部としてここに引用する。また,本出願が有する優先権主張の基礎となる出願である日本特許出願2006-111397号の明細書および図面に記載の内容は全て本明細書の一部としてここに引用する。
【実施例】
【0025】
以下に実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0026】
実施例1
9-[2-C-シアノ-2-デオキシ-3,5-O-(テトライソプロピルジシロキサン-1,3-ジイル)-β-D-アラビノペントフラノシル]-6-メトキシプリン(3a)の合成
【化5】
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【0027】
アルゴン雰囲気下、CrO3(490mg,4.86mmol)及びMS4A(1.3g)をCH2Cl2(16mL)に懸濁させ、0℃にてピリジン(0.79mL,9.72mmol)を加え30分撹拌した。Ac2O(0.92ml,9.72mmol)を加え更に20分撹拌した後、2a(875mg,1.62mmol,Org.Biomol.Chem.,2004,2,120-126)のCH2Cl2(2mL)溶液を滴下し15分撹拌した。反応液をEt2O(50mL)に滴下し、Et2O溶液をセライト・フロリジル濾過した。濾液を0.1N HCl水溶液、飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をCH2Cl2(16mL)に溶解し、0℃下にてBu4NCN(651mg,2.43mmol)を加え15分撹拌した。反応液をEt2Oで希釈した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮した。
【0028】
アルゴン雰囲気下、CH2Cl2(16mL)にDMAP(297mg, 2.43mmol)、PhOSCCl(0.34ml, 2.43mmol)を加え、0℃下にて得られた残渣及びEt3N(0.34ml,2.43mmol)を加え20分撹拌した。反応液に飽和重層水を加え反応を停止させ、15分激しく撹拌した。有機層を飽和重層水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ4×10cm,ヘキサン:EtOAc=3:1)にて粗精製後、生成物の含まれる画分を減圧下濃縮し薄黄色泡状物質を得た。
【0029】
得られた泡状物質をトルエン(6.3mL)に溶解し、AIBN(156mg,0.95mmol)及びBu3SnH(0.22ml,0.94mmol)を加え、100 ℃に加温し 15分撹拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ3×7cm, ヘキサン:EtOAc=3:1-2:1) にて精製し、無色泡状物質 3a(122mg, 4工程 14%)を得た。
1H NMR(CDCl3, 500MHz) δ 7.90(s, 1H, H-8), 6.35(d, 1H, H-1’, J1’,2’=7.3Hz), 5.07(t, 1H, H-3’, J3’,2’=J3’,4’=8.5Hz), 4.87(brs, 2H, NH2), 4.15(dd, 1H, H-5’a, J5’a,4’=3.7Hz, J5’a,5’b=12.0Hz, 4.10-4.05(m, 4H, H-5’b, OMe), 3.87(ddd, 1H, J4’,3’=8.5Hz, J4’,5’a=J4’,5’b=12.0Hz), 3.70(dd, 1H, H-2’, J2’,1’=7.3Hz, J2’,3’=8.5Hz), 1.18-0.98(m, 28H, イソプロピル×4);
13C NMR(CDCl3, 125MHz) δ161.71, 159.44, 153.04, 136.50, 115.84, 115.27, 84.09, 80.78, 73.11, 60.07, 53.91, 42.90. 17.41, 17.31, 17.26, 17.24, 16.98, 16.89, 16.83, 13.40, 12.99, 12.41.
【0030】
実施例2
9-[2-C-シアノ-2-デオキシ-3,5-O-(テトライソプロピルジシロキサン-1,3-ジイル)-β-D-アラビノペントフラノシル]-2,6-ジアミノプリン(3b) の合成
【化6】
JP0005070550B2_000007t.gif

【0031】
アルゴン雰囲気下、CrO3(490mg, 4.86mmol)及びMS4A(1.3g)をCH2Cl2(16mL)に懸濁させ、0℃にてピリジン(0.79mL, 9.72mmol)を加え30分撹拌した。Ac2O(0.92ml, 9.72mmol)を加え更に 20分撹拌した後、2b(875mg, 1.62mmol, Tetrahedron 2000,56,1047-1056)のCH2Cl2(2mL) 溶液を滴下し 15分撹拌した。反応液をEt2O(50mL)に滴下し、Et2O溶液をセライト・フロリジル濾過した。濾液を0.1N HCl水溶液、飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をCH2Cl2(16mL)に溶解し、0℃下にてBu4NCN(651mg, 2.43mmol)を加え 15分撹拌した。反応液をEt2Oで希釈した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮した。
【0032】
アルゴン雰囲気下、CH2Cl2(16mL)にDMAP(297mg, 2.43mmol)、PhOSCCl(0.34ml, 2.43mmol)を加え、0℃下にて得られた残渣及びEt3N(0.34ml, 2.43mmol)を加え20分撹拌した。反応液に飽和重層水を加え反応を停止させ、15分激しく撹拌した。有機層を飽和重層水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ4×10cm, ヘキサン:EtOAc=3:1)にて粗精製後、生成物の含まれる画分を減圧下濃縮し薄黄色泡状物質を得た。
【0033】
得られた泡状物質をトルエン(6.3mL)に溶解し、AIBN(156mg, 0.95mmol)及びBu3SnH(0.22ml, 0.94mmol)を加え、100℃に加温し15分撹拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(3×7cm,ヘキサン:EtOAc=3:1-2:1)にて精製し、無色泡状物質 3b(122mg, 4工程 14%)を得た。
1H NMR(CDCl3, 500MHz) δ 7.81(s, 1H, H-8), 6.34(d, 1H, H-1’, J1’,2’=7.5Hz), 5.65(brs, 2H, NH2), 5.03(t, 1H, H-3’, J3’,2’=J3’,4’=8.5Hz), 4.81(brs, 2H, NH2), 4.14(dd, 1H, H-5’a, J5’a,4’=3.8Hz, J5’a,5’b=13.0Hz, 4.06(dd, 1H, H-5’b, J5’b,4’=3.8Hz, J5’b,5’a=13.0Hz), 3.85(ddd, 1H, J4’,3’=8.5Hz, J4’,5’a=J4’,5’b=13.0Hz), 3.70(dd, 1H, H-2’, J2’,1’=7.5Hz, J2’,3’=8.5Hz), 1.18-0.98(m, 28H, イソプロピル×4);
13C NMR(CDCl3, 125MHz) δ161.54, 157.55, 152.95, 136.81, 117.10, 115.93, 85.62, 82.24, 74.99, 62.39, 44.53, 18.99, 18.91, 18.87, 18.82, 18.61, 18.52, 18.49, 18.43, 15.03, 14.59, 14.52, 14.01.
【0034】
実施例3
2-アミノ-9-[2-C-シアノ-2-デオキシ-3,5-O-(テトライソプロピルジシロキサン-1,3-ジイル)-β-D-アラビノペントフラノシル)-6-クロロプリン(3c) の合成
【化7】
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【0035】
アルゴン雰囲気下、CrO3(245mg, 2.45mmol)及びMS4A(0.70g)をCH2Cl2(5.00mL)に懸濁させ、0℃にてピリジン(0.40mL, 4.90mmol)を加え30分撹拌した。Ac2O(0.46ml, 4.90mmol)を加え更に20分撹拌した後、2c(380mg, 0.70mmol, Can.J.Chem.,1983,61,1911-1920)のCH2Cl2(1mL) 溶液を滴下し15分撹拌した。反応液をEt2O(15.0mL)に滴下し、Et2O溶液をセライト・フロリジル濾過した。濾液を0.1N HCl 水溶液、飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過後、濾液にCH2Cl2(16mL)及び、Bu4NCN(380mg, 1.40mmol)を加え室温にて30分撹拌した。反応液をEt2Oで希釈した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮した。
【0036】
アルゴン雰囲気下、CH2Cl2(7.00mL)にDMAP(130mg, 1.05mmol)、PhOSCCl(0.15ml, 2.05mmol)を加え、0℃下にて得られた残渣及びEt3N(0.15ml, 1.05mmol)を加え20分撹拌した。反応液に飽和重層水を加え反応を停止させ、15分激しく撹拌した。有機層を飽和重層水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ3×8cm, ヘキサン:EtOAc=5:1-4:1)にて粗精製後、生成物の含まれる画分を減圧下濃縮し薄黄色泡状物質を得た。
【0037】
得られた泡状物質をトルエン(3.60mL)に溶解し、AIBN(88mg, 0.54mmol)及びBu3SnH(0.13ml, 0.54mmol)を加え、100℃に加温し15分撹拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ3×10cm, ヘキサン:EtOAc=5:1-2:1)にて精製し、無色泡状物質 3c(126mg, 4工程 33%)を得た。
1H NMR(CDCl3, 500MHz) δ 8.07(s, 1H, H-8), 6.37(d, 1H, H-1’, J1’,2’=7.5Hz), 5.09(brs, 2H, NH2), 5.02(t, 1H, H-3’, J3’,2’=J3’,4’=9.0Hz), 4.16(dd, 1H, H-5’a, J5’a,4’=3.0Hz, J5’a,5’b=13.1Hz, 4.08(dd, 1H, H-5’b, J5’b,4’=3.0Hz, J5’b,5’a=13.1Hz), 3.89(ddd, 1H, J4’,3’=9.0Hz, J4’,5’a=J4’,5’b=13.1Hz), 3.72(dd, 1H, H-2’, J2’,1’=7.5Hz, J2’,3’=9.0Hz), 1.18-0.94(m, 28H, イソプロピル×4);
13C NMR(CDCl3, 125MHz) δ160.14, 153.86, 152.58, 140.13, 126.02, 115.90, 84.63, 81.36, 72.97, 60.56, 42.85, 17.56, 17.42, 17.38, 17.31, 17.25, 16.99, 16.91, 16.85, 13.58, 13.44, 12.95, 12.65.
【0038】
実施例4
2-アミノ-9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-6-メトキシプリン(1a) の合成
【化8】
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【0039】
0℃下にて3a(200mg, 0.37mmol)をTHF(4.0mL)に溶解し、AcOH(42μL, 0.37mmol) 及びBu4NF(0.73mL, 0.73mmol)を加え1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ2×7cm, CHCl3:MeOH=15:1)にて精製した。生成物を含む画分を濃縮し、CHCl3にて結晶化を行い、白色結晶1a(81mg, 73%)を得た。
1H NMR(DMSO-d6, 500MHz) δ 8.14(s, 1H, H-8), 6.52(brs, 2H, NH2), 6.35(d, 1H, H-1’, J1’,2’=7.5Hz), 6.25(brd, 1H, OH-3’, JOH-3’,3’=5.8Hz), 5.14(brt, 1H, OH-5’, JOH-5’,5’a= JOH-5’,5’b=5.3Hz), 4.76(ddd, 1H, H-3’, J3’,2’=8.4Hz, J3’,4’=6.5Hz, J3’,OH-3’=5.8Hz), 4.03(dd, 1H, H-2’, J2’,1’=7.5Hz, J2’,3’=8.4Hz), 3.81 - 3.78(m, 1H, H-4’), 3.77-3.73(m, 1H, H-5’a). 3.69-3.65(m, 1H, H-5’b);
13C NMR(DMSO-d6, 125MHz) δ 160.67, 159.90, 153.36, 137.94, 117.05, 113.58, 113.49, 85.35, 84.89, 81.25, 80.20, 79.91, 71.17;
FAB-LRMS m/z 307.1(MH); FAB-HRMS(DMSO) 計算値:C12H14N6O4306.277, 実測値:307.1152(MH)
【0040】
実施例5
9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-2,6-ジアミノプリン(1b) の合成
【化9】
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【0041】
0 ℃下にて 3b(200mg, 0.37mmol)をTHF(4.0mL)に溶解し、AcOH(42μL, 0.37mmol) 及びBu4NF(0.73mL, 0.73mmol)を加え 1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ2×7cm, CHCl3:MeOH=15:1)にて精製した。生成物を含む画分を濃縮し、CHCl3にて結晶化を行い、白色結晶1b(81mg, 73%)を得た。
【0042】
1H NMR(DMSO-d6, 500MHz) δ 7.96(s, 1H, H-8), 6.76(brs, 2H, NH2), 6.29(d, 1H, H-1’, J1’,2’=7.4Hz), 6.23(brd, 1H, OH-3’, JOH-3’,3’=5.8Hz), 5.81(brs, 2H, NH2), 5.18(brt, 1H, OH-5’, JOH-5’,5’a=JOH-5’,5’b=5.3Hz), 4.77(dd, 1H, H-3’, J3’,2’=8.4Hz, J3’,4’=5.3Hz), 3.99(t, 1H, H-2’, J2’,1’=J2’,3’=7.4Hz), 3.95 - 3.76(m, 1H, H-4’), 3.73-3.23(m, 1H, H-5’a). 3.68-3.63(m, 1H, H-5’b);
13C NMR(DMSO-d6, 125MHz) δ 160.29, 156.17, 151.12, 135.79, 134.12, 117.19, 112.91, 85.23, 84.79, 81.08, 79.76, 71.71, 71.19;
FAB-LRMS m/z 292.1(MH); FAB-HRMS(DMSO) 計算値:C11H13N7O3291.266, 実測値:292.1154(MH);
【0043】
実施例6
2-アミノ-9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-6-クロロプリン(1c) の合成
【化10】
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【0044】
0℃下にて3c(271mg, 0.50mmol)をTHF(5.0mL)に溶解し、AcOH(62μL, 1.08mmol)及びBu4NF(1.00mL, 1.00mmol)を加え1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ2×20cm, CHCl3:MeOH=12:1)にて精製した。生成物を含む画分を濃縮し、EtOAc.MeOHにて結晶化を行い、白色結晶1c(110mg, 73%)を得た。
1H NMR(DMSO-d6, 500MHz) δ 8.41(s, 1H, H-8), 7.04(brs, 2H, NH2), 6.38(d, 1H, H-1’, J1’,2’=7.4Hz), 6.31(brd, 1H, OH-3’, JOH-3’,3’=3.7Hz), 5.18(brs, 1H, OH-5’), 4.77(dd, 1H, H-3’, J3’,2’=7.4Hz, J3’,4’=3.8Hz), 4.08(t, 1H, H-2’, J2’,1’=J2’,3’=7.4Hz), 3.82-3.80(m, 1H, H-4’), 3.77-3.74(m, 1H, H-5’a). 3.69-3.65(m, 1H, H-5’b);
13C NMR(DMSO-d6, 125MHz) δ159.85, 153.21, 149.72, 141.31, 139.68, 123.19, 123.10, 117.01, 86.06, 81.37, 80.55, 71.32;
FAB-LRMS m/z 311.1(MH); FAB-HRMS(DMSO) 計算値:C11H11ClN6O3310.696, 実測値:311.0633(MH).
【0045】
実施例7
2-アミノ-9-[3,5-O-(テトライソプロピルジシロキサン-1,3-ジイル)-β-D-アラビノペントフラノシル]-6-メチルアミノプリン(2d)の合成
【化11】
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9-アミノ-6-メチルアミノ-9-(2’-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)プリン(1.39g, 4.68mmol)のピリジン(47mL)溶液に、アルゴン雰囲気下0℃にてTIPDSCl2(1.8mL, 5.62mmol)を滴下し、室温下6時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣をEtOAcで希釈した後、有機層を飽和重曹水・飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ6.5×7cm, ヘキサン:EtOAc=1:1-1:3-1:5-0:1)にて精製し、白色泡状物質2d(2.13g, 92%)を得た。
1H NMR(CDCl3, 500MHz) δ7.62(s, 1H, H-8), 5.85(s, 1H, H-1’), 5.59(brs, 1H, NHMe), 4.87(dd, 1H, H-3’, J3’,2’=5.5Hz, J3’,4’=6.1Hz), 4.68(brs, 2H, NH2), 4.54(d, 1H, H-2’, J2’,3’=5.5Hz), 4.09-4.02(m, 3H, H-4’, H-5’), 3.36(brs, 1H, OH-2’), 3.10(brs, 3H, NHMe), 1.11-1.00(m, 28H, イソプロピル×4);
【0046】
実施例8
2-アミノ-9-[2-C-シアノ-2-デオキシ-3,5-O-(テトライソプロピルジシロキサン-1,3-ジイル)-β-D-アラビノペントフラノシル]-6-メチルアミノプリン(3d) の合成
【化12】
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【0047】
アルゴン雰囲気下、CrO3(650mg, 6.51mmol)及びMS4A(1.9g)をCH2Cl2(10mL)に懸濁させ、0℃にてピリジン(1.00mL, 13.0mmol)を加え30分撹拌した。Ac2O(1.30ml, 13.0mmol)を加え更に20分撹拌した後、2d(1.00g, 1.86mmol)のCH2Cl2(4mL)溶液を滴下し15分撹拌した。反応液をEt2O(30mL)に滴下し、Et2O溶液をセライト・フロリジル濾過した。濾液を0.1N HCl水溶液、飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をCH2Cl2(16mL)に溶解し、0℃下にてBu4NCN(651mg, 2.43mmol)を加え15分撹拌した。反応液をEt2Oで希釈した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶液を濾過後、濾液にCH2Cl2(19mL) 及び、Bu4NCN(1.25g, 4.65mmol)を加え室温にて30分撹拌した。反応液をEt2Oで希釈した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮した。
【0048】
アルゴン雰囲気下、CH2Cl2(19mL)にDMAP(340mg, 2.79mmol)、PhOSCCl(0.39ml, 2.79mmol)を加え、0℃下にて得られた残渣及びEt3N(0.39ml, 2.79mmol)を加え20分撹拌した。反応液に飽和重層水を加え反応を停止させ、15分激しく撹拌した。有機層を飽和重層水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ4×7cm, ヘキサン:EtOAc=1:1)にて粗精製後、生成物の含まれる画分を減圧下濃縮し薄黄色泡状物質を得た。
【0049】
得られた泡状物質をトルエン(1.0mL)に溶解し、AIBN(25mg, 0.15mmol)及びBu3SnH(0.035ml, 0.15mmol)を加え、100℃に加温し15分撹拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ1×7cm, ヘキサン:EtOAc= 1:1-1:2) にて精製し、無色泡状物質3d(19.2mg, 4工程 1.9%)を得た。
1H NMR(CDCl3, 500MHz) δ 7.73(s, 1H, H-8), 6.33(d, 1H, H-1’, J1’,2’=7.3Hz), 5.72(brs, 1H, NHMe), 5.07(t, 1H, H-3’, J3’,2=J3’,4’=8.5Hz), 4.82(brs, 2H, NH2), 4.14(dd, 1H, H-5’a, J5’a,4’=4.3Hz, J5’a,5’b=12.8Hz, 4.06(dd, 1H, H-5’b, J5’b,4’=4.5Hz, J5’b,5’a=12.8Hz), 3.85(ddd, 1H, J4’,3’=8.3Hz, J4’,5’a=4.3Hz, J4’,5’b=4.5Hz), 3.69(dd, 1H, H-2’, J2’,1’=7.3Hz, J2’,3’=8.3Hz), 3.11(brs, 3H, NHMe), 1.23-1.03(m, 28H, イソプロピル×4);
13C NMR(CDCl3, 125MHz) δ158.88, 134.42, 115.52, 84.01, 80.57, 79.52, 73.63, 61.47, 60.95, 55.65, 43.03, 17.40, 17.32, 17.29, 17.24, 17.03, 16.95, 16.90, 16.85, 13.43, 13.02, 12.92, 12.62, 12.42;
FAB-LRMS 計算値:C24H41N7O4Si2533.771, 実測値:m/z 548.3(MH);
【0050】
実施例9
2-アミノ-9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-6-メチルアミノプリン(1d) の合成
【化13】
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【0051】
0℃下にて3d(18mg, 0.033mmol)をTHF(0.33mL)に溶解し、AcOH(4.0μL, 0.072mmol)及びBu4NF(72μL, 0.072mmol)を加え1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣をPTLC(CHCl3:MeOH=3:1)にて精製し、白色結晶1d(6.6mg, 65%)を得た。
1H NMR(DMSO-d6, 500MHz) δ 7.94(s, 1H, H-8), 7.27(brs, 1H, NHMe), 6.29(d, 1H, H-1’, J1’,2’=7.5Hz), 6.29(brs, 1H, OH-3’), 5.89(brs, 2H, NH2), 5.21(brs, 1H, OH-5’), 4.77(dd, 1H, H-3’, J3’,2’=7.5Hz, J3’,4’=8.2Hz), 4.00(t, 1H, H-2’, J2’,1’=J2’,3’=7.5Hz), 3.79-3.64(m, 3H, H-4’, H-5’), 2.87(brs, 3H, NHMe);
13C NMR(DMSO-d6, 125MHz) δ160.29, 155.39, 135.37, 117.16, 85.16, 84.79, 81.04, 79.72, 71.66, 71.17, 59.49, 57.52;
FAB-LRMS 計算値:C12H15N7O3305.293, 実測値:m/z 306.3(MH);
【0052】
実施例10
2-アミノ-9-[3,5-O-(テトライソプロピルジシロキサン-1,3-ジイル)-β-D-アラビノペントフラノシル]-6-シアノプリン(2e) の合成
【化14】
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【0053】
アルゴン雰囲気下、MeCN(1.00mL) に2c( 54mg, 0.1mmol)を溶解し、Me3N・HCl(20mg, 0.2 eq), Et4NCN(24mg, 0.15eq)及びEt3N(56 μL, 0.4eq)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液を減圧下濃縮後EtOAcで希釈し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ2×5cm, ヘキサン:EtOAc=3:1) にて精製し、白色泡状物質2e(51mg, 94%)を得た。
1H NMR(CDCl3, 500MHz) δ 8.11(s, 1H, H-8), 5.95(d, 1H, H-1’, J1’,2’=1.1Hz), 5.33(brs, 2H, NH2), 4.72(dd, 1H, H-3’, J3’,2’=5.5Hz, J3’,4’=8.0Hz), 4.48(dd, 1H, H-2’, J2’,1’=1.1Hz, J2’,3’=5.5Hz), 4.16-4.04(m, 3H, H-4’, H-5’), 3.08(brs, 1H, OH-2’), 1.11-1.01(m, 28H, イソプロピル×4);
13C NMR(CDCl3, 125MHz) δ159.61, 154.07, 143.33, 131.84, 130.21, 113.56, 88.87, 81.99, 74.70, 70.26, 61.13, 17.38, 17.34, 17.30, 17.23, 17.12, 17.04, 16.97, 16.86, 13.36, 13.04, 12.88, 12.61;
FAB-LRMS 計算値:C23H38N5O5Si2534.244, 実測値:m/z 535.4(MH);
【0054】
実施例11
2-アミノ-9-[2-C-シアノ-2-デオキシ-3,5-O-(テトライソプロピルジシロキサン-1,3-ジイル)-β-D-アラビノペントフラノシル]-6-シアノプリン(3e) の合成
【化15】
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【0055】
アルゴン雰囲気下、CrO3(290mg, 2.88mmol)及びMS4A(0.80g)をCH2Cl2(4.00mL)に懸濁させ、0℃にてピリジン(0.47mL, 5.76mmol)を加え30分撹拌した。Ac2O(0.54ml, 5.76mmol)を加え更に20分撹拌した後、2e(440mg, 0.82mmol)のCH2Cl2(2mL)溶液を滴下し15分撹拌した。反応液をEt2O(15.0mL) に滴下し、Et2O溶液をセライト・フロリジル濾過した。濾液を0.1N HCl水溶液、飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過後、濾液にCH2Cl2(8.0mL)及び、Bu4NCN(440mg, 1.64mmol)を加え室温にて30分撹拌した。反応液をEt2Oで希釈した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮した。
【0056】
アルゴン雰囲気下、CH2Cl2(8.00mL)にDMAP(150mg, 1.23mmol)、PhOSCCl(0.17ml, 1.23mmol)を加え、0℃下にて得られた残渣及びEt3N(0.17ml, 1.23mmol)を加え 20分撹拌した。反応液に飽和重層水を加え反応を停止させ、15分激しく撹拌した。有機層を飽和重層水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ3×8cm, ヘキサン:EtOAc=3:1)にて粗精製後、生成物の含まれる画分を減圧下濃縮し薄黄色泡状物質を得た。
【0057】
得られた泡状物質をトルエン(8.0mL)に溶解し、AIBN(202mg, 1.23mmol)及びBu3SnH(0.29ml, 1.23mmol)を加え、100℃に加温し15分撹拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ3×10cm, ヘキサン:EtOAc=4:1-3:1-2:1) にて精製し、無色泡状物質3e(145mg, 4工程 33%)を得た。
1H NMR(CDCl3, 500MHz) δ 8.24(s, 1H, H-8), 6.40(d, 1H, H-1’, J1’,2’=7.2Hz), 5.24(brs, 2H, NH2), 4.99(t, 1H, H-3’, J3’,2’=J3’,4’=8.7Hz), 4.17(dd, 1H, H-5’a, J5’a,4’=2.8Hz, J5’a,5’b=13.2Hz), 4.09(dd, 1H, H-5’b, J5’b,4’=2.9Hz, J5’b,5’a=13.1Hz), 4.09(ddd, 1H, J4’,3’=8.7Hz, J4’,5’a=2.8Hz, J4’,5’b= 2.9Hz), 3.72(dd, 1H, H-2’, J2’,1’=7.2Hz, J2’,3’=8.7Hz), 1.18-0.94(m, 28H, イソプロピル×4);
13C NMR(CDCl3, 125MHz) δ159.62, 154.19, 142.05, 132.19, 129.67, 115.05, 113.46, 84.37, 80.89, 72.45, 60.14, 42.66, 17.52, 17.38, 17.27, 17.22, 16.94, 16.86, 16.82, 13.58, 13.45, 12.96, 12.73, 12.40;
FAB-LRMS m/z 544.4(MH); FAB-HRMS(CHCl3) 計算値:C24H37N7O4Si2543.245, 実測値:545.2520(MH);
【0058】
実施例12
2-アミノ-9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-6-シアノプリン(1e) の合成
【化16】
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【0059】
0℃下にて3e(44mg, 0.08mmol)をTHF(5.0mL)に溶解し、AcOH(62μL, 1.08mmol) 及びBu4NF(1.00mL, 1.00mmol)を加え1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ2×15cm, CHCl3:MeOH=10:1)にて精製した。生成物を含む画分を濃縮し、EtOAcにて結晶化を行い、白色結晶1e(11.6mg, 75%)を得た。
1H NMR(DMSO-d6, 500MHz) δ 8.63(s, 1H, H-8), 7.24(brs, 2H, NH2), 6.42(d, 1H, H-1’, J1’,2’=7.5Hz), 6.31(brd, 1H, OH-3’, JOH-3’,3’=5.8Hz), 5.18(brt, 1H, OH-5’, JOH-5’,5’a’=JOH-5’,5’b’=5.3Hz), 4.77(dd, 1H, H-3’, J3’,2’=8.7Hz, J3’,4’=5.7Hz), 4.10(dd, 1H, H-2’, J2’,1’= 7.5Hz, J2’,3’=8.7Hz), 3.84-3.82(m, 1H, H-4’), 3.75-3.74(m, 1H, H-5’a). 3.69-3.66(m, 1H, H-5’b);
FAB-LRMS m/z 302.0(MH); FAB-HRMS(DMSO) 計算値:C12H11N7O3301.092, 実測値:302.1006(MH);
【0060】
実施例13
2-アミノ-9-[3,5-O-(テトライソプロピルジシロキサン-1,3-ジイル)-β-D-アラビノペントフラノシル]-6-フェニルプリン(2f) の合成
【化17】
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【0061】
アルゴン雰囲気下、Pd(PPh3)Cl2(130mg, 0.184mmol)及びPPh3(100mg, 0.37mmol) のトルエン(18mL) 溶液を室温下遮光して1時間撹拌した。2c(1.00g, 1.84mmol), フェニルボロン酸(450mg, 3.68mmol)及びK2CO3(380mg, 2.76mmol)を加え、100℃にて24時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後減圧下溶媒を留去し、残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ4×20cm, ヘキサン:EtOAc=3:1)にて精製し、白色泡状物質2f(723mg, 72%)を得た。
1H NMR(CDCl3, 500MHz) δ 8.63-8.61(m, 2H, Ph), 7.94(s, 1H, H-8), 7.54-7.47(m, 3H, Ph), 5.96(d, 1H, H-1’, J1’,2’=1.6Hz), 4.99(brs, 2H, NH2), 4.90(t, 1H, H-3’, J3’,2’=J3’,4’=5.7Hz), 4.63(dd, 1H, H-2’, J2’,1’=1.6Hz, J2’,3’=5.7Hz), 4.12-4.06(m, 3H, H-4’, H-5’), 3.15(brd, 1H, OH-2’, JOH-2’,2’= 3.15Hz), 1.13-1.02(m, 28H, イソプロピル×4);
FAB-LRMS m/z 586.3(MH); FAB-HRMS(CHCl3) 計算値:C28H43N5O5Si 2585.280, 実測値:586.2885(MH);
【0062】
実施例14
2-アミノ-9-[2-C-シアノ-2-デオキシ-3,5-O-(テトライソプロピルジシロキサン-1,3-ジイル)-β-D-アラビノペントフラノシル]-6-フェニルプリン(3f) の合成
【化18】
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【0063】
アルゴン雰囲気下、CrO3(341mg, 3.41mmol) 及びMS4A(1.0g)をCH2Cl2(5.0mL)に懸濁させ、0℃にてピリジン(0.55mL, 6.82mmol)を加え30分撹拌した。Ac2O(0.65ml, 6.82mmol)を加え更に20分撹拌した後、2f(570mg, 0.97mmol)のCH2Cl2(2.5mL)溶液を滴下し15分撹拌した。反応液をEt2O(15.0mL)に滴下し、Et2O溶液をセライト・フロリジル濾過した。濾液を0.1N HCl水溶液、飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過後、濾液にCH2Cl2(8.0mL)及び、Et4NCN(305mg, 1.94mmol)を加え室温にて30分撹拌した。反応液をEt2Oで希釈した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮した。
【0064】
アルゴン雰囲気下、CH2Cl2(10.0mL) にDMAP(180mg, 1.46mmol)、PhOSCCl(0.20ml, 1.46mmol)を加え、0℃下にて得られた残渣及びEt3N(0.20ml, 1.46mmol)を加え20分撹拌した。反応液に飽和重層水を加え反応を停止させ、15分激しく撹拌した。有機層を飽和重層水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過後、濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ3×8cm, ヘキサン:EtOAc=5:1)にて粗精製後、生成物の含まれる画分を減圧下濃縮し薄黄色泡状物質を得た。
【0065】
得られた泡状物質をトルエン(4.4mL)に溶解し、AIBN(108mg, 0.66mmol)及びBu3SnH(0.15ml, 0.66mmol)を加え、100℃に加温し15分加熱還流した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ3×10cm, ヘキサン:EtOAc=4:1) にて精製し、無色泡状物質3f(80mg, 4工程 14%)を得た。
1H NMR(CDCl3, 500MHz) δ 8.64(d 2H, Ph, J=7.0Hz), 8.06(s, 1H, H-8), 7.54-7.48(m, 3H, Ph), 6.45(d, 1H, H-1’, J1’,2’=7.3Hz), 5.04(brs, 2H, NH2), 5.10(t, 1H, H-3’, J3’,2’=J3’,4’=8.3Hz), 4.16(dd, 1H, H-5’a, J5’a,4’=4.1Hz, J5’a,5’b=12.8Hz), 4.09(dd, 1H, H-5’b, J5’b,4’=3.0Hz, J5’b,5’a=12.8Hz), 3.90(ddd, 1H, J4’,3’=8.3Hz, J4’,5’a=4.1Hz, J4’,5’b=3.0Hz), 3.74(dd, 1H, H-2’, J2’,1’=7.3Hz, J2’,3’=8.3Hz), 1.18-1.01(m, 28H, イソプロピル×4);
13C NMR(CDCl3, 125MHz) δ159.62, 154.19, 142.05, 132.19, 129.67, 115.05, 113.46, 84.37, 80.89, 72.45, 60.14, 42.66, 17.52, 17.38, 17.27, 17.22, 16.94, 16.86, 16.82, 13.58, 13.45, 12.96, 12.73, 12.40;
FAB-LRMS m/z 595.4(MH); FAB-HRMS(CHCl3) 計算値:C29H42N6O4Si2594.281, 実測値:595.2897(MH);
【0066】
実施例15
9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)-6-フェニルプリン(1f) の合成
【化19】
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【0067】
3f(62mg, 0.114mmol)をMeOH(1.1mL)に溶解し、NH4F(42mg, 1.14mmol)を加え60℃にて1時間加熱還流した。反応液を濃縮し、残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(φ3×5+1cm, CHCl3:MeOH=10:1) にて精製した。生成物を含む画分を濃縮し、EtOAcにて結晶化を行い、白色結晶1f(17.5mg, 44%)を得た。
1H NMR(DMSO-d6, 500MHz) δ 8.70-8.68(m 2H, Ph), 8.44(s, 1H, H-8), 7.56-7.53(m, 3H, Ph), 6.65(brs, 2H, NH2), 6.46(d, 1H, H-1’, J1’,2’=7.4Hz), 6.29(brd, 1H, OH-3’, JOH-3’,3’=5.9Hz), 5.18(brt, 1H, OH-5’, JOH-5’,5’a’=JOH-5’,5’b’=5.4Hz), 4.82(dd, 1H, H-3’, J3’,2’=7.4Hz, J3’,4’=6.1Hz), 4.10(t, 1H, H-2’, J2’,1’=J2’,3’=7.4Hz), 4.12-4.06(m, 1H, H-4’. H-5’);
FAB-LRMS m/z 353.1(MH); FAB-HRMS(DMSO) 計算値:C17H16N6O3352.128, 実測値:352.1354(MH);
【0068】
実施例16
9-(2-C-シアノ-2-デオキシ-β-D-アラビノペントフラノシル)グアニン(1g) の合成
【化20】
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【0069】
1a(25mg, 0.082mmol)をKH2PO4-Na2HPO4 バッファ(pH=7.0)(8.2mL)に溶解しアデノシンデアミナーゼ(0.125mL)を加え、37℃にて24時間恒温槽にてインキュベート した。反応液に活性炭を加え酵素及び生成物を吸着した後、H2Oにて活性炭を洗浄した。MeOHにて生成物を溶出し、MeOHを減圧下留去した。残渣をC18逆相HPLC(YMC-Pack D-ODS-5-A, 250×20mm, 5%MeCN, 0.1%AcOH in H2O)にて精製し、白色固体1g(5.1mg, 22%)を得た。
1H NMR(DMSO-d6, 500MHz) δ 10.74(brs, 1H, NH), 7.98(s, 1H, H-8), 6.34(brs, 2H, NH2), 6.28(brs, 1H, OH-3’), 6.24(d, 1H, H-1’, J1’,2’=7.0Hz), 5.14(brs, 1H, OH-5’), 4.71(t, 1H, H-3’, J3’,2’=J3’,4’=8.5Hz), 4.02(dd, 1H, H-2’, J2’,1’=7.0Hz, J2’,3’=8.5Hz), 3.78-3.63(m, 1H, H-4’. H-5’);
AB-LRMS 計算値:C11H12N6O4292.092, 実測値:m/z 293.14(MH);
【0070】
実施例16
EBVおよびKSHV増殖抑制効果の評価
合成したCNDAG誘導体1a~gについて、以下のようにしてKSHV感染細胞増殖抑制効果を評価した。DG75(EBV- KSHV-)細胞およびRaji(EBV+ KSHV-)細胞は5000 個/ウエルの濃度で、BC2(EBV+ KSHV+)細胞およびBC3(EBV- KSHV+)細胞は10000個/ウエルの濃度で96ウエルプレートに播種した。播種と同時に化合物をそれぞれの最終濃度になるように加えた。5日間培養後、WST-8(Cell counting kit, Dojindo)をそれぞれのウエルに10μl加え、3時間インキュベートした後、吸光度(Ws:450nm、Wr:650 nm)を測定した。結果を図1に示す。3回行った結果のS.D.をエラーバーで示した。
【0071】
その結果、1a,1b,1c,1gがEBV感染細胞およびKSHV感染細胞に対して細胞増殖抑制効果を示すことを見いだした。同様にガンシクロビルやアシクロビルについても活性を評価したが、EBVまたはKSHV感染細胞の増殖抑制効果は見られなかった。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明の化合物は、臓器移植手術時における免疫抑制剤投薬時の感染予防、またHIV潜伏感染患者のエイズ発症時の日和見感染症の治療に有用である。
Drawing
(In Japanese)【図1】
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