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Specification :(In Japanese)脈理を有する材料に対する超音波材料特性解析装置校正用標準試料の作製方法

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P4560625
Publication number P2006-242741A
Date of registration Aug 6, 2010
Date of issue Oct 13, 2010
Date of publication of application Sep 14, 2006
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)脈理を有する材料に対する超音波材料特性解析装置校正用標準試料の作製方法
IPC (International Patent Classification) G01N  29/00        (2006.01)
G01N  29/30        (2006.01)
FI (File Index) G01N 29/18
G01N 29/22 506
Number of claims or invention 3
Total pages 13
Application Number P2005-058586
Date of filing Mar 3, 2005
Date of request for substantive examination Nov 19, 2007
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】櫛引 淳一
【氏名】荒川 元孝
【氏名】大橋 雄二
【氏名】鈴木 光二
Representative (In Japanese)【識別番号】100066153、【弁理士】、【氏名又は名称】草野 卓
【識別番号】100121706、【弁理士】、【氏名又は名称】中尾 直樹
【識別番号】100128705、【弁理士】、【氏名又は名称】中村 幸雄
Examiner (In Japanese)【審査官】田中 洋介
Document or reference (In Japanese)特開平11-258216(JP,A)
特開平06-016449(JP,A)
特開2004-026587(JP,A)
特許第4036268(JP,B2)
櫛引淳一 他,直線集束ビーム超音波材料解析システムを用いた超低膨張ガラスの線膨張係数の超精密評価法,信学技報,2004年 9月,Vol.104 No.298,pp.49-54
櫛引淳一 他,脈理のある超低膨張ガラス評価のためのLFB超音波材料解析システム用標準試料とその音響特性,第34回EMシンポジウム,2005年 9月21日,pp.41-48
Field of search G01N 29/00-29/52
JSTPlus/JST7580(JDreamII)
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
脈理を有する材料に対する超音波材料特性解析装置校正用標準試料の作製方法であり、
(a) 脈理面に対して垂直な面を有する試料基板を切り出す工程と、
(b) 上記試料基板に対し、所望の超音波周波数において、脈理面に平行な方向に伝搬する縦波音速、横波音速の測定および、密度の測定を行う工程と、
(c) 上記縦波音速、横波音速および密度から弾性定数(c11、c44)を決定する工程と、
(d) 上記弾性定数および密度を用いて、漏洩弾性表面波(LSAW)速度の計算値を求める工程と、
(e) 上記試料基板に対し、超音波材料特性解析装置を用いて、脈理面と平行な方向に伝搬するLSAW速度の測定値を得る工程と、
(f) 上記LSAW速度の計算値と測定値を比較することで、校正量を決定する工程と、
を含む超音波材料特性解析装置校正用標準試料の作製方法。
【請求項2】
上記脈理を有する材料は、化学気相堆積法を用いた直接合成法により製造されたTiO2-SiO2ガラスであることを特徴とする請求項1に記載の標準試料作製方法。
【請求項3】
上記脈理を有する材料は、化学気相堆積法を用いたスート法により製造されたTiO2-SiO2ガラスであることを特徴とする請求項1に記載の標準試料作製方法。
Detailed description of the invention (In Japanese)【技術分野】
【0001】
本発明は、脈理を有するような材料に対して超音波材料特性解析装置を用いた材料評価を行う場合の、適切な絶対校正のための標準試料の作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラス、特に二酸化硅素(SiO2)を多く含む石英系ガラスは、耐熱性、耐薬品性、光学特性に優れており、工業製品、理化学部品、光学部品などとして広く用いられている。線膨張係数(Coefficient of thermal expansion: CTE)が非常に小さい超低膨張ガラスは、大型天体望遠鏡用レンズ材料などに用いられてきた。現在、市販の超低膨張ガラスの主なものとして、アメリカのCorning社によるTiO2-SiO2ガラスであるULE (C-7971/7972)とドイツのSchott社によるLi2O-Al2O3-SiO2系結晶化ガラスであるZerodurが挙げられる。前者はTiO2とSiO2の濃度比を調整すること、後者は化学組成比および結晶化プロセスの条件(温度と時間)を調整することにより、超低膨張係数を実現している。所望のCTE特性を有するガラスを作製するためには、ガラスの特性を高精度に評価し、その評価結果を作製プロセスへフィードバックすることが重要である。
【0003】
ガラスの音響特性はその化学組成および作製プロセスに強く依存し、ガラスの化学的・物理的特性と密接な関係があるため、音響特性を精密に測定することはガラス材料の解析・評価において極めて重要と考える。Corning社はTiO2-SiO2ガラスの縦波音速がTiO2濃度に比例することを利用し、ULEの評価・選別を縦波音速により行なってきた[非特許文献1]。新しい物質・材料特性の解析・評価技術として超音波材料特性解析装置が開発されているが[非特許文献2]、この評価技術は上記課題を克服できる可能性がある。とりわけ集束超音波を用いた定量計測法(V(z)曲線解析法[非特許文献3])が有効である。これは、水を負荷した試料表面に励起される漏洩弾性表面波(LSAW)の伝搬特性(位相速度(VLSAW)と伝搬減衰(αLSAW))を計測することにより材料評価を行う。本手法によれば、非破壊・非接触的にガラス基板面全体の特性分布の高精度測定が可能である。計測のためには、点集束超音波ビーム(PFB)と直線集束超音波ビーム(LFB)が使用できるが、ここでは、LFB超音波材料特性解析装置をとりあげて説明を進める([非特許文献2]、[非特許文献3]参照)。
【0004】
LFB超音波材料特性解析装置の測定原理を説明する。図1Aは、LFB超音波材料特性解析装置の中心的な役割を果たす、超音波トランスデューサ1とLFB音響レンズ2とから成る超音波デバイスとガラス試料3系の断面図である。図1Aにおいてガラス試料3が無い状態で水カプラ4中に結ぶ焦点を原点として座標軸を図に示すようにとる。超音波トランスデューサ1により励振した平面超音波を、LFB音響レンズ2によりくさび状に集束し、水カプラ4を介してガラス試料3表面に照射する。試料を焦点面5より超音波デバイス側へ近づけた場合、ガラス試料3からの反射波のうち、超音波トランスデューサ1の出力に支配的に寄与する成分は、音響レンズ2の開口面の効果により近似的に図1Aに示す#0、#1の経路をとる成分のみとなる。#0の成分は試料からの直接反射成分であり、#1の成分は、LSAWの励振臨界角θLSAWでガラス試料3に入射し、ガラス試料3表面をLSAWとして伝搬する成分である。LFB音響レンズ2とガラス試料3の相対距離zを変化させたときのトランスデューサ出力として、上記2つの成分の干渉波形V(z)曲線が得られる。図2Aに、V(z)曲線の測定例を示す。V(z)曲線解析法[非特許文献3]に基づいて、V(z)曲線から、干渉成分VI(z)曲線(図2B)を抽出し、その波形をFFT解析することでスペクトル分布F(k)(図2C)が得られる。図2Cのスペクトル分布のピーク波数から干渉周期Δzを求め、次式(1)のΔzに代入してLSAW速度VLSAWを求める。
【数1】
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ここで、fは超音波周波数、VWは水中の縦波音速である。VWはV(z)曲線測定時に熱電対により測定される水カプラ温度[非特許文献4]により得ることができる。
【0005】
トランスジューサ出力V(z)曲線に寄与するLSAWが試料表面上を伝搬する領域(超音波測定領域6)は、図1Bのように表すことができ、x方向にLSAWが伝搬する。超音波の集束方向(LSAWの伝搬方向と等価)の測定領域の幅Wは2|z|tanθLSAWで与えられる。ここで、zはV(z)曲線におけるデフォーカス距離、θLSAW = sin-1VW/VLSAWである。一方、非集束方向の測定領域の幅Dは超音波デバイスの動作パラメータに依存する。例えば、200 MHz帯で用いる超音波デバイスの音響レンズは、曲率半径が1 mm、開口半角が60°、ロッド長が12 mm、集束方向の超音波トランスデューサの幅は1.73 mm、非集束方向のそれは1.50 mmであり、100-300 MHzで動作する。この場合、超音波測定領域6の非集束方向の幅Dは約900μmとなる。また、基板深さ方向(図1Bのz軸方向)の分解能はLSAWの波長オーダーとなり、例えば、VLSAWが3300 m/s近傍の材料で、225 MHzの場合には約15μmである。
【0006】
LFB超音波材料特性解析装置によるLSAW速度の測定値は、用いる装置や超音波デバイス、および動作超音波周波数などにより異なる。このため、その絶対値を得るためには、音響関連物理定数(圧電体に対しては弾性定数、圧電定数、誘電率、密度;非圧電体に対しては弾性定数、密度)を高精度に測定した標準試料を用いた絶対校正法により測定値を校正しなければならない[非特許文献5]。この方法では材料のバルク特性の測定値から表面近傍の特性、すなわちLSAW速度を数値計算により求めるため、標準試料が均質であることが理想である。これまで、標準試料として、均質であるGadolinium Gallium Garnet、シリコン、ゲルマニウムなどの単結晶基板や合成石英ガラス基板などを用いてきた[非特許文献6]。また、高精度な絶対値を与えるためには、評価したい試料のLSAW速度が標準試料のそれと近いことが必要であり[非特許文献7]、超低膨張ガラスを評価するためには、それ専用の標準試料を作製する必要がある。しかしながら、TiO2-SiO2ガラスにはその作製プロセスに起因して周期的に脈理が存在するため[非特許文献8]、試料基板上の測定位置によってLSAW速度が異なり、バルク波音速から求められるLSAW速度と一致せず、正確な絶対校正が行えない可能性がある。

【非特許文献1】H. E. Hagy, "High precision photoelastic and ultrasonic techniques for determining absolute and differential thermal expansion of titania-silica glasses," Appl. Opt., Vol. 12, pp. 1440-1446 (1973).
【非特許文献2】J. Kushibiki, Y. Ono, Y. Ohashi, and M. Arakawa, "Development of the line-focus-beam ultrasonic material characterization system," IEEE Trans. Ultrason., Ferroelect., Freq. Contr., Vol. 49, pp. 99-113 (2002).
【非特許文献3】J. Kushibiki and N. Chubachi, "Material characterization by line-focus-beam acoustic microscoope," IEEE Trans. Sonics Ultrason., Vol. SU-32, pp. 189-212 (1985).
【非特許文献4】W. Kroebel and K.-H. Mahrt, "Recent results of absolute sound velocity measurements in pure water and sea water at atmospheric pressure," Acustica, Vol. 35, pp. 154-164 (1976).
【非特許文献5】J. Kushibiki and M. Arakawa, "A method for calibrating the line-focus-beam acoustic microscopy system," IEEE Trans. Ultraoson., Ferroelect., Freq. Contr., Vol. 45, pp. 421-430 (1998).
【非特許文献6】J. Kushibiki, M. Arakawa, and R. Okabe, "High-accuracy standard specimens for the line-focus-beam ultrasonic material characterization system," IEEE Trans. Ultrason., Ferroelect., Freq. Contr., Vol. 49, pp. 827-835 (2002).
【非特許文献7】Y. Ohashi and J. Kushibiki, "Development of an improved calibration method for the LFB ultrasonic material characterization system," IEEE Trans. Ultrason., Ferroelect., Freq. Contr., Vol. 51, pp. 686-694 (2004).
【非特許文献8】K. E. Hrdina, B. Z. Hanson, P. M. Fenn, R. Sabia, "Characterization and characteristics of a ULE(R) glass tailored for the EUVL needs," Proceeding of SPIE Emerging Lithographic Technologies VI, Vol. 4688, pp. 454-461 (2002).
【非特許文献9】J. Kushibiki and M. Arakawa, "Diffraction effects on bulk-wave ultrasonic velocity and attenuation measurements," J. Acoust. Soc. Am., Vol. 108, pp. 564-573 (2000).
【非特許文献10】A. O. Williams, Jr., "The piston source at high frequencies," J. Acoust. Soc. Am., Vol. 23, pp. 1-6 (1951).
【非特許文献11】H. A. Bowman, R. M. Schoonover, and M. W. Jones, "Procedure for high precision density determinations by hydrostatic weighing,," J. Res. Natl. Bur. Stand., vol. 71C, pp. 179-198 (1967).
【非特許文献12】I. A. Viktrov, Rayleigh and Lamb Waves: Physical Theory and Applications (Plenum, New York, 1967), Chap. I, pp. 46-57.
【非特許文献13】J. J. Campbell and W. R. Jones, "Propagation of surface acoustic waves at the boundary between a piezoelectric crystal and fluid medium," IEEE Trans. Sonic Ultrason., Vol. SU-17, pp. 71-76 (1970).
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
超音波材料特性解析装置において標準試料を用いたLSAW速度の絶対校正を行う場合、より正確な校正量を求めるには、測定対象の試料と音響特性が近い同じ材料で標準試料を準備することが望ましい。しかし、測定領域よりも小さな周期の脈理を有するような材料を標準試料とする場合、試料内に音響特性の分布が存在するため、測定位置の違いにより校正量のばらつきを生じる可能性がある。
そこで、本発明においては、超音波材料特性解析装置により正しく校正が行なえるように、脈理を有する試料に対する適切な標準試料の作製法を与える。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明による超音波材料特性解析装置校正用標準試料の作製方法は、
(a) 脈理のような周期的特性分布を有する材料から、脈理面に対して垂直な面を有する試料基板を切り出す工程と、
(b) 上記試料基板に対し、所望の超音波周波数において、厚さ方向(脈理面に平行な方向)に伝搬する縦波音速、横波音速(偏波方向は脈理面に平行)の測定および、密度の測定を行う工程と、
(c) 上記縦波音速、横波音速および密度から弾性定数(c11、c44)を決定する工程と、
(d) 上記弾性定数および密度を用いて、LSAW速度の計算値を求める工程と、
(e) 上記試料基板に対し、超音波材料特性解析装置を用いて、脈理面と平行な方向に伝搬するLSAW速度の測定値を得る工程と、
(f) 上記LSAW速度の計算値と測定値を比較することで、校正量を決定する工程と、
を含む。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によれば、脈理などの周期的な音響特性の分布を有するような材料を標準試料にする場合において、超音波材料特性解析装置や超音波周波数に依存したLSAW速度測定値のずれを、測定位置のずれによる誤差なく正確に校正することができる。この結果、超低膨張ガラスのような脈理が問題となるような材料に対しても、LSAW速度による高精度な評価が適用できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
ここでは、脈理の存在する材料として、超低膨張ガラスの一つであるTiO2-SiO2ガラスを取り上げて、標準試料の作製方法を説明する。
【0011】
TiO2-SiO2ガラスの基板試料は、図3Aに示すような脈理を有するガラスインゴット7から切り出すことで得られる。脈理8は、製造プロセス条件等に依存したTiO2濃度の分布を反映しており、その周期は約0.16 mmである[非特許文献8]。基板試料としては、大きく分けて図3Bと図3Cのように、z軸に対してそれぞれ垂直、平行に切り出すことにより得られる、脈理面に対して基板面が平行な試料と垂直な試料が考えられる。
【0012】
図3Bのように脈理面に対して基板面が平行な試料の場合、LSAW速度は基板表面下一波長程度(約15μm)に存在する脈理層の特性を反映した値が測定され、LSAWの伝搬方向にはほとんど依存しない。脈理層の一周期中の特性の変化が大きい(TiO2濃度分布が大きいことに対応)場合、基板の切り出し位置によって測定されるLSAW速度が大きく変化する。一方、図3Cのように脈理面に対して基板面が垂直な場合、基板の切り出し位置の違いによる影響は小さいが、LSAWの伝搬方向によってLSAW速度の測定値が大きく変わる。図4は、図3Cに示した脈理面が基板面に垂直な試料についてのLSAWの伝搬方向が脈理面に垂直な場合と平行な場合の超音波測定領域6と脈理8との関係を示している。図2Bより、TiO2-SiO2ガラスのLSAWに対して、V(z)曲線の解析に使用できる区間は焦点位置z=0からz=-275μm(=zmax: 最大デフォーカス位置)となり、このとき超音波測定領域6の集束方向の幅Wの最大値Wmaxは280μmとなる。図4AのようにLSAWの伝搬方向を脈理面と垂直にした場合、Wmaxは脈理の変化の周期(0.16 mm)よりわずかに広いだけであるため、超音波測定領域6を脈理8と垂直方向に移動することにより脈理8を反映した周期的な速度変化が捉えられる。しかし、この場合、超音波測定領域6に含まれた約1.8周期分の脈理層の特性が平均化されて捉えられるため、実際のTiO2濃度分布に対応した速度変化よりは小さい速度分布として測定される。一方、図4Bのように、LSAWの伝搬方向を脈理面と平行にした場合、超音波測定領域6の非集束方向の幅Dは脈理8の周期の約6倍となるため、図4Aの場合よりもさらに平均的な値としてLSAW速度が測定される。すなわち、図4Aよりも図4Bの方が、基板試料の平均的な特性を捉えることができる。
【0013】
TiO2-SiO2ガラス基板を標準試料として用いるためには、TiO2-SiO2ガラス基板に対する音響関連物理定数を決定する必要がある。ガラス材料は等方性固体であり、独立な音響関連物理定数は 、弾性定数c11、c44と密度ρであり、次式のような関係で表される。

c11= ρVL2 (2)
c44= ρVS2 (3)

ここで、VLは縦波音速、VSは横波音速である。これより、音響関連物理定数を決定するためには、縦波音速VL、横波音速VS、および密度ρを測定すればよい。しかし、基板表面の特性が反映されるLSAWと同じ特性を有する部分のバルク波音速を測定しなければ、対応する弾性定数を決定できず、校正の誤差が生じることになる。校正方法の詳細は[非特許文献5]を参照。
【0014】
例えば、典型的な200 MHz帯バルク波音速測定用の超音波トランスデューサの直径は2.5 mmである。図3Bのような脈理面が基板面と平行な試料に対してバルク波音速を測定する場合、バルク波を基板の厚さ方向、すなわち脈理面に対して垂直に伝搬させて測定するため、数十周期分の脈理層の平均的な特性が得られると考えられる。しかしこの場合、基板の切り出し位置のわずかな違いによって、基板表面に現れる脈理層の音響特性(音速)が大きく変わり、バルク波音響特性(縦波・横波音速)から計算されるLSAW速度に対し測定値がばらつきやすくなる。一方、図3Cのような脈理面が基板面と垂直な試料に対してバルク波音速を測定する場合、10層以上の平均的な特性が測定され、基板表面の平均的特性と厚さ方向の基板内部の平均的特性が一致しやすく、基板の切り出し位置の違いによる影響を受けにくい。したがって、LSAWの伝搬領域の特性と対応するバルク波音速の測定が可能である。
【0015】
以上より、図3Cに示すような脈理面に垂直な基板面を有する試料に対して、バルク波音速および脈理面に平行な伝搬方向のLSAW速度を測定すれば、正しい校正量を求めることができる。しかし、TiO2-SiO2ガラスには脈理に起因する構造的異方性が存在するため、脈理面に対して試料面が垂直な試料の表面を脈理面に対して平行に伝搬するLSAWを計算するために必要となる伝搬方向および偏波を有するバルク波音速を測定しなければならない。LFB超音波材料特性解析装置により計測できるLSAWは、Rayleighタイプ(粒子変位が伝搬方向に平行な縦波成分と基板面に垂直な横波成分の2つから成る)である。したがって、LSAWの計算値は、脈理面と平行に伝搬する縦波と、脈理面と平行に伝搬し、かつ、脈理面に平行な粒子変位を持った横波の音速から求めればよい。これらは、ともに脈理面が試料面に対して垂直な試料に対して測定可能である。
【0016】
以上のことから、脈理面が試料面と垂直な基板(図3C)を標準試料として用いて、基板の厚さ方向に伝搬するバルク波音速(横波の偏波方向は脈理面に平行)と、脈理面と平行な伝搬方向のLSAW速度(図4B)を測定することにより、バルク波音速、LSAW速度とも試料の平均的な特性を求めることができ、正確な校正量を与えることができる。
【実施例】
【0017】
ここでは、市販されているCorning社製の2つのグレードの異なる(プレミア厶グレードおよびミラーグレード)TiO2-SiO2超低膨張ガラス(C-7972)インゴット(1500 mmφ×120 mmt )から用意した試料を取り上げて説明する。これらのインゴットは、化学気相堆積(CVD)法を用いた直接合成法により製造されている。これらのインゴットのカタログ仕様は、線膨張係数の絶対値が0±30 ppb/Kであり、インゴット内の均一性はプレミアムグレードでは10 ppb/K、ミラーグレードでは15 ppb/Kである。図3Aに示すようなz方向と垂直に脈理面を有するインゴットから、図3Bと図3Cに示すように、脈理面に対して試料面が平行な基板と垂直な基板を用意した。プレミア厶グレードのインゴットから脈理面と平行に切り出した基板を試料A(46 mm×60 mm×4.8 mmt)、垂直に切り出した基板を試料B(61 mm×47 mm×4.8 mmt)、ミラーグレードのインゴットから脈理面と平行に切り出したブロックを試料C(30 mm×100 mm×50 mmt)、垂直に切り出した基板を試料D(55 mm×50 mm×4.8 mmt)とする。すべての試料は両面平行光学研磨されている。
【0018】
試料の中心付近において、超音波周波数f を225 MHzとしてLSAW速度の二次元分布の測定を行なった結果を図5(a)に示す。図5(a)においてLSAWの伝搬方向は、試料Aと試料Cに対してはx軸方向、試料Bと試料Dに対してはz軸方向である。また、試料Bと試料Dに対しては2 mm×2 mmの範囲をz方向に0.05 mm、y 方向に0.5 mm毎に、試料Aに対しては34 mm×48 mmの範囲をx方向に1 mm、y 方向に2 mm毎、試料Cに対しては14 mm×84 mmの範囲をx, y方向とも1 mm毎に測定を行なった。試料A, B, C, Dに対して、LSAW速度の最大差はそれぞれ12.83 m/s、3.74 m/s、2.66 m/s、0.94 m/sとなり、平均値はそれぞれ3307.90 m/s、3308.28 m/s、3307.34 m/s、3308.09 m/sとなった。また、図5(a)に白点線で示した測定ライン上において、LSAWの伝搬方向を測定ラインと平行および垂直として、LSAW速度分布測定を行なった結果を図5(b)の実線および点線でそれぞれ示す。その速度分布は、試料Aに対しては、どちらのLSAW伝搬方向に対してもほとんど同じで実線と点線は重なり、その速度変動幅は他の試料と比べて非常に大きい。また、プレミアムグレードのインゴットから切り出した試料(試料Aと試料B)は、ミラーグレードのインゴットから切り出した試料(試料Cと試料D)よりも速度分布が大きい。スペック上は、プレミアムグレードの方が分布が小さいはずであるが、図5の結果はその逆の傾向を示している。脈理面に対して試料面を垂直に切り出した試料B,Dは、z方向において周期的な速度分布が見られた。試料Aの結果(図5A)において、速度変化の周期は超音波測定領域6に比べて十分大きく、また、LSAWの波長が脈理の周期に比べて十分短いことから、脈理面が完全な平面となっておらず曲面であり、周期的にTiO2濃度が変化する層のどの部分が表面に現れるかによってLSAW速度の測定値が大きく変化することがわかる。試料Cの結果(図5C)も同様の理由で速度分布が生じているが、速度変化は試料Aよりも小さい。
【0019】
試料Bの結果(図5B(b)の実線)に対しては0.17 mm周期の速度分布が明確に捉えられた。試料Dの結果(図5D(b)の実線)に対しても速度変化は小さいものの、z = -0.5 mmから1.0 mmの範囲で同様の周期的な速度分布が見られる。C-7972のLSAWに対して、zmax=-275 μmであり、このときWmaxは280 μmとなる。図5B(b)と図5D(b)において、実線の結果が図4A、点線の結果が図4Bの測定状況に対応する。図4AのようにLSAWの伝搬方向を脈理面と垂直にした場合、超音波測定領域6の集束方向の幅Wmaxは脈理の変化の周期(0.17 mm)より約1.6倍広いため、図5B(b)や図5D(b)に示した実線の結果には、脈理8を反映した周期的な速度変化が捉えられている。しかしこの場合、超音波測定領域6に含まれた部分の脈理層の特性が平均化されて捉えられるため、試料Bの速度分布(図5B(b)の実線)は試料Aの速度分布(図5A(b)の実線)より、また試料Dの速度分布(図5D(b)の実線)は試料Cの速度分布(図5C(b)の実線)よりも小さくなったと考える。一方、図4BのようにLSAWの伝搬方向を脈理面と平行(y方向)にした場合、超音波測定領域6の非集束方向の幅Dは脈理8の周期の約5倍広い範囲の平均的なLSAW速度の測定値が得られる。このため、図5B(b)や図5D(b)の結果において、点線で示す速度分布(LSAW伝搬方向が脈理面に平行)が実線で示す速度分布(LSAW伝搬方向が脈理面に垂直)に比べて小さくなったと考えられる。
【0020】
以上より、脈理面が試料面に対して垂直な試料である試料Bおよび試料Dを標準試料にする。LFB超音波デバイスを平面超音波デバイスに交換し、50 MHzから270 MHzの周波数範囲においてバルク波音速の測定を行なった。横波の偏波方向は脈理面と平行にした。測定方法は[非特許文献9]に詳しい。それぞれの試料に対する23℃における測定結果を図6Aと図6Bに示す。音速測定における回折の影響はWilliamsの厳密式[非特許文献10]を用いた数値計算により補正した[非特許文献9]。試料Dに対しては、縦波音速、横波音速とも、測定周波数範囲内においてほぼ一定値であったが、試料Bに対してはわずかに速度変動を示した。この試料Bに対する結果は、脈理面が完全に垂直ではないことや、試料の層状構造に起因して見掛け上の周波数依存性が現れたものと考えられる。試料Dに対して20, 23, 26℃において測定を行った結果を図6Cに示す。最小二乗法による直線近似により音速の温度係数を求めた結果、縦波音速は+0.75 (m/s)/℃、横波音速は+0.30 (m/s)/℃と求まった。また、密度をアルキメデスの原理[非特許文献11]に基づき測定した結果、試料Bに対しては2197.76 kg/m3、試料Dに対しては2197.74 kg/m3と求まった。これらの結果をもとに、[非特許文献12]、[非特許文献13]の方法に基づき計算した23℃におけるLSAW速度を図7に示す。LSAW速度の計算結果は、バルク波音速の特性を反映し、試料Dに対しては速度分散がほとんどなく、試料Bに対しては見掛け上の周波数依存性を示した。したがって、試料Bを標準試料として用いる場合は、使用する周波数毎に対応する計算値(図7Bの結果)を用いてわずかではあるが校正量を決定する必要がある。
【0021】
基板面内に速度分布を有する試料をLFB超音波材料特性解析装置校正用の標準試料として用いる場合、試料設置時の位置および角度の違いにより、基準となるLSAW速度の変化が生じうる。試料Dに対して伝搬方向を脈理面に平行(図4B)とし、2 mm×2 mmの範囲をy, z方向ともに0.1 mm毎に二次元分布の測定を行なった結果を図8Aに示す。LSAW速度の平均値は3308.20 m/sとなり、最大差は0.47 m/sとなった。1 mm×1 mmの領域における音速の最大差は0.44 m/s、0.4 mm×0.4 mmの領域におけるそれは0.27 m/sとなった。実験的に測定位置を0.4 mm×0.4 mmの範囲内に調整することは容易であり、試料Dを標準試料とした場合に試料の設置位置がずれることによる影響は0.27 m/s以内と考えられる。さらに、図4Bの状態を0°として、LFB音響レンズ2(超音波測定領域6)を固定したままx軸を中心に試料(ガラス基板9)を2°、5°、10°回転して0.4 mm×0.4 mmの領域をy, z方向ともに0.1 mmおきに測定した結果、LSAW速度の平均値はそれぞれ3308.13 m/s、3308.14 m/s、3308.15 m/sとほとんど変わらなかった。また、LSAW速度の最大差はそれぞれ0.35 m/s、0.25 m/s、0.24 m/sであり、上記0°の場合の結果も含めた全体の最大差は0.42 m/sであった。このため、角度が変わっても±10°以内であれば測定値にほとんど影響しないことがわかる。この結果、試料の中心に対して±0.2 mm以内および±10°以内に設置することにより、±0.21 m/s以内の絶対値が得られる。試料Dに対し、LSAW速度を50回繰り返し測定した結果、その再現性は±2σ(σ:標準偏差)で±0.14 m/s(±0.0041%)となった。これより、試料Dに対するLSAW速度の分布は測定再現性とほぼ同程度であることがわかる。
【0022】
同様に、試料Bに対して伝搬方向を脈理と平行(図4B)として、2 mm×2 mmの範囲をy、z方向とも0.1 mm毎にLSAW速度の二次元分布の測定を行なった結果を図8Bに示す。LSAW速度の平均値は3308.33 m/sとなり、最大差は1.04 m/sとなった。試料Dより速度分布が大きいものの、LSAWの伝搬方向を脈理と垂直にした場合(図5B(a))と比較して分布が1/3以下になり、試料の平均的な特性が得られていることがわかる。
【0023】
ここで、本発明による標準試料の作製法および校正法による効果を調べるために、図5のLSAW速度分布の結果を踏まえて校正量の不確定性を見積もる。プレミアムグレードのインゴットから、試料A(脈理面と平行な基板面)を標準試料とした場合の校正量の不確定性は±6.4 m/s、試料B(脈理面と垂直な基板面)に対しLSAWの伝搬方向を脈理面に垂直に測定した場合の不確定性は±1.9 m/s、同じく試料Bに対しLSAWの伝搬方向を脈理面に平行に測定した場合の不確定性は±0.5 m/sである。同様にして、ミラーグレードのインゴットから、試料C(脈理面と平行な基板面)を標準試料とした場合の校正量の不確定性は±1.3 m/s、試料D(脈理面と垂直な基板面)に対しLSAWの伝搬方向を脈理面に垂直に測定した場合の不確定性は±0.5 m/s、同じく試料Dに対しLSAWの伝搬方向を脈理面に平行に測定した場合の不確定性は±0.2 m/sである。標準試料としてはできるだけ均一であることが理想的であるため、試料Dの方が試料Bよりも、より正確な校正量を与える標準試料と考えられる。しかし、試料Bのように脈理などの周期的な大きな不均一がある場合でも、上記のように基板試料の切り出し方とLSAWの伝搬方向を考慮することにより、その影響を低減できることがわかる。
【0024】
ここで例として取り上げた試料は、CVD法を用いた直接合成法により製造されたTiO2-SiO2ガラスであるが、CVD法を用いたスート法により製造されたガラスの場合でも本発明による標準試料の作製法および校正法が適用可能である。
【0025】
以上のように説明した実施例に基づいて、この発明による周期的な特性分布を有する材料の評価を行なうための標準試料の作製方法の基本的な処理手順を図9に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
ステップS1:脈理を有する材料から、脈理面に垂直な基板面の標準試料を切り出す。
ステップS2:ステップS1の標準試料に対し、所望の超音波周波数fにおいて、縦波音速VL、横波音速VS(偏波方向は脈理面に平行)、および密度ρを測定する。
ステップS3:ステップS2で得られた縦波音速VL、横波音速VS、密度ρから、(2)式、および(3)式を用いて、弾性定数c11およびc44を決定する。
ステップS4:ステップS3で決定した弾性定数c11およびc44を用いて、[非特許文献13]の計算方法に基づいて、LSAW速度VLSAW(std.calc.)を計算する。
ステップS5:ステップS1の標準試料に対し、ステップS2で測定した縦波音速、横波音速の測定位置および超音波周波数において、脈理面に平行な伝搬方向のLSAW速度VLSAW(std.meas.)を測定する。
第1の方法
ステップS6-1:式(1)を用いて、ステップS4で得られた計算値VLSAW(std.calc.)とステップS5で得られた測定値VLSAW(std.meas.)に対応するVI(z)曲線の干渉周期Δzを、それぞれΔzLSAW(std.calc.)、ΔzLSAW(std.meas.)として求める。
ステップS7-1:ステップS6-1で得られたΔzLSAW(std.calc.)、ΔzLSAW(std.meas.)を用いて、校正係数Kz(LSAW)=ΔzLSAW(std.calc.)/ΔzLSAW(std.meas.)を求める。
ステップS8-1:被評価試料に対して測定したVI(z)曲線の干渉周期ΔzLSAW(measured)と、ステップS7-1で得られたKz(LSAW)から、被評価試料に対する真の干渉周期ΔzLSAW(calibrated)=Kz(LSAW)・ΔzLSAW(measured)を得る。
ステップS9-1:ステップS8-1で得られたΔzLSAW(calibrated)を式(1)のΔzに代入して、被評価試料に対するLSAW速度の真値VLSAW(calibrated)を得る。
第2の方法
ステップS6-2:ステップS4で得られた計算値VLSAW(std.calc.)とステップS5で得られた測定値VLSAW(std.meas.)から、校正係数KV(LSAW)=VLSAW(std.calc.)/VLSAW(std.meas.)を求める。
ステップS7-2:被評価試料に対して測定したLSAW速度VLSAW(measured)と、ステップS6-2で得られたKV(LSAW)から、被評価試料に対するLSAW速度の真値VLSAW(calibrated)=KV(LSAW)・VLSAW(measured)を得る。
【産業上の利用可能性】
【0026】
超低膨張ガラスのような脈理が問題となる材料基板に対し、超音波材料特性解析装置による絶対的な均質性評価が可能になり、材料の均質性改善のための製造条件へのフィードバックが可能になる。これにより、インゴット全体にわたって均一なゼロ膨張係数を有する理想的な材料の実現に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】V(z)曲線の形成原理図と測定領域を示す図であり、AはLFB音響レンズの断面図、Bは試料表面を伝搬するLSAWの領域を示す図。
【図2】V(z)曲線解析手順を示す図であり、AはV(z)曲線の例を示す図、BはV(z)曲線から抽出した干渉成分VI(z)曲線を示す図、CはVI(z)曲線をFFT解析することによって得られる周波数スペクトラム分布を示す図。
【図3】TiO2-SiO2ガラス試料の準備方法を説明する図であり、Aはインゴットの概観を示す図、Bはインゴットから切り出した試料面が脈理面に対して平行な試料を示す図、Cはインゴットから切り出した試料面が脈理面に対して垂直な試料を示す図。
【図4】脈理面に対して試料面が垂直な試料に対するLFB超音波デバイスによるLSAWの伝搬方向と測定領域を示す図であり、Aは脈理面に対してLSAWの伝搬方向が垂直の場合を示す図、Bは脈理面に対してLSAWの伝搬方向が平行の場合を示す図。
【図5】C-7972試料に対するLSAW速度分布 ( f = 225 MHz)の測定結果を示す図であり、(a)は二次元分布を示す図、(b)は(a)において白点線で示す直線上分布(実線:LSAW伝搬方向が脈理に垂直、点線:LSAW伝搬方向が脈理に平行)を示す図、Aは試料Aの結果を示す図、Bは試料Bの結果を示す図、Cは試料Cの結果を示す図、Dは試料Dの結果を示す図。
【図6】C-7972試料のバルク波音速(実線は縦波音速、点線は横波音速)を示す図であり、Aは試料D (23℃)の結果を示す図、Bは試料B (23℃)の結果を示す図、Cは試料Dに対する温度依存性の結果を示す図。
【図7】C-7972試料に対するLSAW速度の数値計算値 (23℃)を示す図であり、Aは試料Dの結果を示す図、Bは試料Bに対する結果を示す図。
【図8】C-7972試料に対するLSAW速度の二次元分布(f = 225 MHz、伝搬方向:y方向)を示す図であり、Aは試料Dの結果を示す図、Bは試料Bの結果を示す図。
【図9】脈理を有する試料に対する標準試料の作製と校正法を示すフロー図。
【符号の説明】
【0028】
1:超音波トランスデューサ、2:LFB音響レンズ、3:ガラス試料、4:水カプラ、5:焦点面、6:超音波測定領域、7:ガラスインゴット、8:脈理、9:ガラス基板、10:LSAWの伝搬方向
Drawing
(In Japanese)【図1】
0
(In Japanese)【図2】
1
(In Japanese)【図3】
2
(In Japanese)【図4】
3
(In Japanese)【図5】
4
(In Japanese)【図6】
5
(In Japanese)【図7】
6
(In Japanese)【図8】
7
(In Japanese)【図9】
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