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明細書 :単一モ—ドレ—ザ光のパルス化増幅装置および方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B1)
特許番号 特許第3035613号 (P3035613)
登録日 平成12年2月25日(2000.2.25)
発行日 平成12年4月24日(2000.4.24)
発明の名称または考案の名称 単一モ—ドレ—ザ光のパルス化増幅装置および方法
国際特許分類 H01S  3/105     
FI H01S 3/105
請求項の数または発明の数 8
全頁数 6
出願番号 特願平11-007354 (P1999-007354)
出願日 平成11年1月14日(1999.1.14)
審査請求日 平成11年1月14日(1999.1.14)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】593087983
【氏名又は名称】神戸大学長
発明者または考案者 【氏名】加藤 肇
個別代理人の代理人 【識別番号】100059258、【弁理士】、【氏名又は名称】杉村 暁秀 (外8名)
審査官 【審査官】小原 博生
参考文献・文献 特開 平8-264870(JP,A)
特開 平2-156690(JP,A)
特開 平4-72686(JP,A)
特開 平9-205244(JP,A)
特公 昭46-16192(JP,B1)
特公 昭47-37797(JP,B1)
調査した分野 H01S 3/10 - 3/109
要約 【課題】 単一モードレーザ光から単色性の良い高出力化したレーザパルス光を得る装置および方法を提供する。
【解決手段】 単一モードレーザ1から出射したレーザ光4を導入される光共振器2の共振器長(鏡M1 および鏡M2 間の距離)Lを、共振器長制御器3によって信号発生器3aからの制御用波形信号に基づいて変化させる間、光共振器2の共振器長Lが導入されたレーザ光4の半波長であるλ/2の整数倍に等しくなったときに限り光波の共振現象が発生して、光共振器2から光強度を増幅した単一モードのレーザパルス光5が出力される。
特許請求の範囲 【請求項1】
単一モードのレーザ光を発生する単一モードレーザと、該単一モードレーザから出射したレーザ光が導入される光共振器と、該光共振器の共振器長を制御用波形信号である非対称三角形状繰り返し波形信号に基づいて変化させる共振器長制御器とを具え、前記共振器長を変化させることにより、光共振器から光強度を増幅した単一モードのレーザパルス光を出力するようにしたことを特徴とする、単一モードレーザ光のパルス化増幅装置。

【請求項2】
単一モードのレーザ光を発生する単一モードレーザと、該単一モードレーザから出射したレーザ光が導入される光共振器と、前記単一モードレーザおよび光共振器間の光路を遮断する光路遮断手段と、前記光共振器の共振器長を制御用波形信号に基づいて変化させる共振器長制御器と、前記光共振器から出力されるレーザパルス光の立ち上がり時から所定遅延時間経過後に前記光路遮断手段を一定時間作動させる駆動手段とを具え、前記共振器長を変化させることにより、光共振器から光強度を増幅するとともに立ち下がり時間を短縮した単一モードのレーザパルス光を出力するようにしたことを特徴とする、単一モードレーザ光のパルス化増幅装置。

【請求項3】
前記制御用波形信号は、非対称三角形状繰り返し波形信号であることを特徴とする、請求項2記載の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置。

【請求項4】
前記光共振器内に倍波発生用素子を設け、前記光共振器から出力されるレーザパルス光を倍波化するようにしたことを特徴とする、請求項1~3の何れか1項記載の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置。

【請求項5】
単一モードレーザから出射したレーザ光を光共振器に導入し、該光共振器の共振器長を制御用波形信号である非対称三角形状繰り返し波形信号に基づいて変化させることにより、光共振器から光強度を増幅した単一モードのレーザパルス光を出力することを特徴とする、単一モードレーザ光のパルス化増幅方法。

【請求項6】
単一モードレーザから出射したレーザ光を光共振器に導入し、該光共振器の共振器長を制御用波形信号に基づいて変化させることにより光共振器からレーザパルス光を出力し、該レーザパルス光の立ち上がり時から所定遅延時間経過後に前記単一モードレーザおよび光共振器間の光路を一定時間遮断することにより、光共振器から光強度を増幅するとともに立ち下がり時間を短縮した単一モードのレーザパルス光を出力することを特徴とする、単一モードレーザ光のパルス化増幅方法。

【請求項7】
前記制御用波形信号は、非対称三角形状繰り返し波形信号であることを特徴とする、請求項6記載の単一モードレーザ光のパルス化増幅方法。

【請求項8】
前記光共振器内に倍波発生用素子を設け、前記光共振器から出力されるレーザパルス光を倍波化することを特徴とする、請求項5~7の何れか1項記載の単一モードレーザ光のパルス化増幅方法。
発明の詳細な説明 【発明の詳細な説明】

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単一モードレーザが発生した連続発振レーザ光を、単色性を損なうことなくパルス化および高出力化して出力する装置および方法に関するものである。

【0002】
【従来の技術】近年、パルス発振レーザの開発および発展はめざましく、種々の極短時間発振のパルスレーザが提案されている。このようなパルスレーザにあっては、不確定性原理がエネルギーと時間との問に成立するので、極短時間発振になるにつれてレーザ光の線幅は広くなり、単色性は悪くなる。この点を考慮して、連続発振の単色性の良い単一周波数レーザからのレーザ光をパルス化するようにすれば、発振時間の短時間化には一定の限界があるものの、単色性の良さを保持しつつ、パルス化する(短時間の光出力を行う)ことが可能になる。

【0003】
連続発振のレーザ光をパルス化する従来技術としては、(1)穴の空いた円盤を回転させて穴を通過するとき以外は光を遮断するようにしたメカニカルチョッバを用いる方法や、(2)電気光学(Electro Optic:EO)素子や音響光学(Acusto Optical:AO)素子で光の偏光方向を変化させることにより、その後方に設置した偏光素子を光が通過しなくなる現象を利用した光学チョッバが用いられている。

【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述したようにメカニカルチョッバや光学チョッバを用いて連続発振レーザ光をパルス化した場合、光の振幅(光の強度)はパルス化前後で変化しないため、得られるレーザパルス光のパワー(出力)が低くなってしまい、光の振幅(光の強度)の増幅作用は実現できない。

【0005】
本発明は、単一モードレーザ光から単色性の良い高出力化したレーザパルス光を得る装置および方法を提供することを目的とする。

【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的のため、請求項1に記載の第1発明は、単一モードのレーザ光を発生する単一モードレーザと、該単一モードレーザから出射したレーザ光が導入される光共振器と、該光共振器の共振器長を制御用波形信号である非対称三角形状繰り返し波形信号に基づいて変化させる共振器長制御器とを具え、前記共振器長を変化させることにより、光共振器から光強度を増幅した単一モードのレーザパルス光を出力するようにしたことを特徴とする。

【0007】
上記目的のため、請求項2に記載の第2発明は、単一モードのレーザ光を発生する単一モードレーザと、該単一モードレーザから出射したレーザ光が導入される光共振器と、前記単一モードレーザおよび光共振器間の光路を遮断する光路遮断手段と、前記光共振器の共振器長を制御用波形信号に基づいて変化させる共振器長制御器と、前記光共振器から出力されるレーザパルス光の立ち上がり時から所定遅延時間経過後に前記光路遮断手段を一定時間作動させる駆動手段とを具え、前記共振器長を変化させることにより、光共振器から光強度を増幅するとともに立ち下がり時間を短縮した単一モードのレーザパルス光を出力するようにしたことを特徴とする。

【0008】
請求項3に記載の第3発明は、前記第2発明における制御用波形信号は、非対称三角形状繰り返し波形信号であることを特徴とする。

【0009】
請求項4に記載の第4発明は、前記第1~第3発明における光共振器内に倍波発生用素子を設け、前記光共振器から出力されるレーザパルス光を倍波化するようにしたことを特徴とする。

【0010】
上記目的のため、請求項5に記載の第5発明は、単一モードレーザから出射したレーザ光を光共振器に導入し、該光共振器の共振器長を制御用波形信号である非対称三角形状繰り返し波形信号に基づいて変化させることにより、光共振器から光強度を増幅した単一モードのレーザパルス光を出力することを特徴とする。

【0011】
上記目的のため、請求項6に記載の第6発明は、単一モードレーザから出射したレーザ光を光共振器に導入し、該光共振器の共振器長を制御用波形信号に基づいて変化させることにより光共振器からレーザパルス光を出力し、該レーザパルス光の立ち上がり時から所定遅延時間経過後に前記単一モードレーザおよび光共振器間の光路を一定時間遮断することにより、光共振器から光強度を増幅するとともに立ち下がり時間を短縮した単一モードのレーザパルス光を出力することを特徴とする。

【0012】
請求項7に記載の第7発明は、前記第6発明における前記制御用波形信号は、非対称三角形状繰り返し波形信号であることを特徴とする。

【0013】
請求項8に記載の第8発明は、前記第5~第7発明における光共振器内に倍波発生用素子を設け、前記光共振器から出力されるレーザパルス光を倍波化することを特徴とする。

【0014】
【発明の効果】第1発明によれば、単一モードレーザから出射したレーザ光が導入される光共振器の共振器長は、共振器長制御器により制御用波形信号である非対称三角形状繰り返し波形信号に基づいて変化する。この光共振器の共振器長の変化の間、共振器長が入射レーザ光の半波長の整数倍になったときに光強度の増幅が起こり、それ以外のときには光強度は0になる。したがって、光共振器の出力として、高出力化した単一モードのレーザパルス光を得ることができる。

【0015】
第2発明によれば、単一モードレーザから出射したレーザ光が導入される光共振器の共振器長は、共振器長制御器により制御用波形信号に基づいて変化する。この光共振器の共振器長の変化の間、共振器長が入射レーザ光の半波長の整数倍になったときに光強度の増幅が起こり、それ以外のときには光強度は0になるため、光共振器からレーザパルス光が出力される。そして、このレーザパルス光の立ち上がり時から所定遅延時間経過後に、前記単一モードレーザおよび光共振器間の光路を遮断する光路遮断手段を駆動手段が一定時間作動させるから、光共振器の出力として、高出力化するとともに立ち下がり時間を短縮した単一モードのレーザパルス光を得ることができる。

【0016】
第3発明によれば、前記制御用波形信号として非対称三角形状繰り返し波形信号を用いるから、前記光共振器の共振器長の変化の過程において1つの非対称三角形状波形につき2個所で共振器長が入射レーザ光の半波長の整数倍になるように設定することにより、共振器長の変化速度が速い場合よりも遅い場合の方が光強度の強いレーザパルス光が得られ、2つのレーザパルス光間の光強度差が大きくなる。

【0017】
第4発明によれば、前記光共振器内に倍波発生用素子を設けるから、この倍波発生用素子によって、光共振器から出力されるレーザパルス光を倍波化することができる。

【0018】
第5発明によれば、単一モードレーザから出射したレーザ光が導入される光共振器の共振器長は、制御用波形信号である非対称三角形状繰り返し波形信号に基づいて変化し、この光共振器の共振器長の変化の間、共振器長が入射レーザ光の半波長の整数倍になったときに光強度の増幅が起こり、それ以外のときには光強度は0になる。したがって、光共振器の出力として、高出力化した単一モードのレーザパルス光を得ることができる。

【0019】
第6発明によれば、単一モードレーザから出射したレーザ光が導入される光共振器の共振器長は、制御用波形信号に基づいて変化し、この光共振器の共振器長の変化の間、共振器長が入射レーザ光の半波長の整数倍になったときに光強度の増幅が起こり、それ以外のときには光強度は0になるため、光共振器からレーザパルス光が出力される。そして、このレーザパルス光の立ち上がり時から所定遅延時間経過後に、前記単一モードレーザおよび光共振器間の光路を一定時間遮断するから、光共振器の出力として、高出力化するとともに立ち下がり時間を短縮した単一モードのレーザパルス光を得ることができる。

【0020】
第7発明によれば、前記制御用波形信号として非対称三角形状繰り返し波形信号を用いるから、前記光共振器の共振器長の変化の過程において1つの非対称三角形状波形につき2個所で共振器長が入射レーザ光の半波長の整数倍になるように設定することにより、共振器長の変化速度が速い場合よりも遅い場合の方が光強度の強いレーザパルス光が得られ、2つのレーザパルス光間の光強度差が大きくなる。したがって、出力されるレーザパルス光において増幅度を大きくする上で有利になる。

【0021】
第8発明によれば、前記光共振器内に倍波発生用素子を設けるから、この倍波発生用素子によって、前記光共振器から出力されるレーザパルス光を倍波化することができる。

【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明の第1実施形態の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置の構成を示す図である。本実施形態の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置は、単一モードレーザ1と、光共振器2と、共振器長制御器3とを具備して成る。

【0023】
上記単一モードレーザ1としては、連続発振の単色性の良い単一周波数レーザを用いており、本実施形態ではレーザ出力=1~1000mW、レーザ波長λ=400~2000nmのチタンサファイアレーザを用いるものとするが、代わりに半導体レーザ、色素レーザ、固体レーザ、気体レーザ等を用いてもよい。

【0024】
上記光共振器2は、ハウジング2aと、ハウジング2aの長手方向に対向配置される1対の鏡M1 ,M2 と、鏡M1 に対し鏡M2 を所定微少距離だけ相対移動させる移動機構2bとを具備して成り、上記移動機構2bとしては例えばピエゾ素子を用いる。この光共振器2の共振器長L(図1に示す鏡M1 および鏡M2 間の距離)は、図2(a)に示すように最小値Lmin から最大値Lmax まで連続的に変化し、それに伴い光共振器の形状も連続的に変化するようになっている。

【0025】
上記共振器長制御器3は、制御用波形信号を発生する信号発生器3aを内蔵しており、この制御用波形信号に基づいて光共振器2の移動機構2bを駆動することにより共振器長Lが連続的(周期的)に変化する。本実施形態では、上記信号発生器3aとしてファンクションジェネレータを用い、上記制御用波形信号として図2(a)に例示するような非対称三角形状繰り返し波形信号を用いている。この非対称三角形状繰り返し波形信号においては、非対称三角形の立ち上がり部分の方が立ち下がり部分よりも共振器長Lを変化させる速度が速くなるように設定されている。

【0026】
次に、本実施形態の作用を説明する。単一モードレーザ1からの出射したレーザ光(連続発振光)4を光共振器2に導入し、共振器長制御器3によって共振器長Lを連続的に変化させる。具体的には、信号発生器3aによって図2(a)に例示するような非対称三角形状繰り返し波形信号を発生させ、この信号を用いて共振器長Lを最小値Lmin から最大値Lmax まで周期的に変化させる。この間、光共振器2の共振器長Lが導入されたレーザ光4の半波長であるλ/2の整数倍に等しくなったとき(図2(a)の例ではL=L0 =nλ/2のとき、ただしnは整数)に限り、光波の共振現象が発生して光強度の増大が起こる。この光強度の増大に伴い、光共振器2からレーザパルス光5が出力される。このレーザパルス光5においては、図2(b)に例示するように、共振器長Lを変化させる速度が速い場合(図2(a)の非対称三角形状の左斜辺に対応するレーザパルスである場合)よりも遅い場合(右斜辺に対応するレーザパルスである場合)の方が、より強い光強度のパルス光となるので、光強度差を大きくして光強度が大きい方のパルス光のみを抽出する等の利用方法を取ることができる。

【0027】
上記において、L0 を約20cmとし、繰り返し周波数を400Hzとして上記非対称三角形状繰り返し波形信号を発生させた場合、λ=約638nmのレーザ光に対し光共振器2の出力として図3に例示するような波形のレーザパルス出力が得られる(なお、図3には、図2(b)に示す2つのレーザパルス出力の内の大きい方のみを表わしている)。この場合、光の強度は約50倍に増幅され、レーザパルス出力の立ち上がりから立ち下がりまでの時間幅は約60μsであり、立ち下がり時間は約30μsである。

【0028】
本実施形態の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置は、従来技術に対し以下のような利点を有している。すなわち、上述したような従来のメカニカルチョッバや光学チョッバを用いて図4(c)に示すような連続発振レーザ光をパルス化することにより図4(d)に示すようなレーザパルス光を得る場合には、光の振幅(光の強度)はパルス化前後で同一となるが、本実施形態の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置を用いて図4(a)に示すような連続発振レーザ光をパルス化した場合、単一モードレーザの単色性の良さを損なうことなく、図4(b)に示すような光の強度(光の振幅)を高増幅度で増幅したレーザパルス光が得られる(なお、図4(b)は図2(b)に示す2つのレーザパルス出力の内の大きい方のみを抽出した場合の波形を表わしている)。また、本実施形態の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置は、レーザ変調器、経時変化測定装置、各種光学機器等に適用することができる。さらに、本実施形態の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置は、上記非対称三角形状繰り返し波形信号の形状を適宜調整することにより、光共振器2から出力されるレーザパルス光のパルス幅および発生時間間隔を変更することができる。

【0029】
図5は本発明の第2実施形態の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置の構成を示す図である。本実施形態の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置は、上記第1実施形態に対し、単一モードレーザ1および光共振器2間の光路を遮断する光路遮断素子6と、光共振器2から出力されるレーザパルス光5の立ち上がり時から所定遅延時間経過後に光路遮断素子6を一定時間作動させる駆動器7とを追加したものであり、それ以外の部分は上記第1実施形態と同様に構成する。なお、本実施形態では上記光路遮断素子6として電気光学(EO)素子を用いるものとするが、代わりに音響光学(AO)素子を用いてもよい。

【0030】
本実施形態は、光励起後の経時変化を測定する経時変化測定装置として構成する場合には立ち下がり時間が短いほうが望ましいことを考慮したものである。このような立ち下がり時間の短縮を実現するため、光共振器2から出力されるレーザパルス光5の立ち上がり時から所定遅延時間経過後に駆動器7が光路遮断素子6を一定時間作動させるようにしている。

【0031】
具体的には、レーザパルス光5の立ち上がり時を検出することは困難であるため、レーザパルス光5の立ち上がり時以後の光強度がしきい値P1 を超えた時点を基準として20μsの遅延時間を置いた後、光路遮断素子としての電気光学素子により光共振器2への入射レーザ光4をカットするようにしている。この場合、電気光学素子の立ち下り時間は短いので、図6に示すような立ち下がり時間の短いレーザパルス光を得ることができる。なお、図示例では、レーザパルス光の立ち下り時間(光強度がピーク値からほぼ0に低下するまでの時間)は約0.01μsである。

【0032】
本実施形態の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置によれば、上記第1実施形態の作用効果が得られる上に、第1実施形態よりも立ち下がり時間を短縮したレーザパルス光が得られるため、本実施形態の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置を経時変化測定装置に適用する際に特に有利になる。

【0033】
図7は本発明の第3実施形態の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置の構成を示す図である。本実施形態の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置は、上記第2実施形態に対し、光共振器2の鏡M1 および鏡M2 間に倍波発生用素子として倍波発生用結晶8を追加したものであり、それ以外の部分は上記第2実施形態と同様に構成する。なお、上記第1実施形態に対し、光共振器2の鏡M1 および鏡M2 間に倍波発生用結晶8を追加してもよい。

【0034】
本実施形態の単一モードレーザ光のパルス化増幅装置によれば、光共振器2内ではレーザパワーが増幅されているので、光共振器2内に設けた倍波発生用結晶8の作用により、倍波化したパルスレーザ光を効率良く発生させることができる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図6】
3
【図4】
4
【図5】
5
【図7】
6