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Specification :(In Japanese)鳥類の誘導営巣具

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P4852701
Publication number P2007-330126A
Date of registration Nov 4, 2011
Date of issue Jan 11, 2012
Date of publication of application Dec 27, 2007
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)鳥類の誘導営巣具
IPC (International Patent Classification) A01K  31/14        (2006.01)
H02G   7/00        (2006.01)
FI (File Index) A01K 31/14
H02G 7/00 V
Number of claims or invention 6
Total pages 8
Application Number P2006-164204
Date of filing Jun 14, 2006
Date of request for substantive examination Feb 26, 2009
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】304036743
【氏名又は名称】国立大学法人宇都宮大学
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】杉田 昭栄
Representative (In Japanese)【識別番号】100095739、【弁理士】、【氏名又は名称】平山 俊夫
Examiner (In Japanese)【審査官】小島 寛史
Document or reference (In Japanese)特開平08-182457(JP,A)
特開平08-000153(JP,A)
特開2002-186379(JP,A)
特開2001-028999(JP,A)
Field of search A01K 31/14
H02G 7/00
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
下方に金属製棒状の主軸が立設され、前記主軸の頂部から少なくとも3個の金属製棒状の分枝が分岐して斜め上方に向かって放射状に突設され、前記各分枝先端部によって囲繞される営巣空間が確保可能とされていることを特徴とする鳥類の誘導営巣具。

【請求項2】
分枝の数が4乃至5個であることを特徴とする請求項1に記載の鳥類の誘導営巣具。

【請求項3】
分枝先端部によって囲繞される営巣空間は直径35cm~45cmにとられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鳥類の誘導営巣具。

【請求項4】
分枝を下部分枝と上部分枝とに分割し中間に継手を介在させ、前記継手は軸方向に通し孔が穿設され側面にスリットが形成された本体を有し、前記上部分枝の下端部に間隔をおいてねじ孔が穿設され、前記通し孔下側に前記下部分枝の先端が固着され上側に前記上部分枝の下端部分が上下に摺動可能に挿着され、前記スリットから固着具を前記ねじ孔に螺合して前記上部分枝を前記本体に固着して前記分枝長さを調整可能としたことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の鳥類の誘導営巣具。

【請求項5】
分枝の表面に凹凸部及び/又は小枝状の細分枝を形成したことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の鳥類の誘導営巣具。

【請求項6】
主軸の頂部に略多角体状の金属製ブロック材の支持体をおき、前記支持体の中央部から側周面に直交する方向に分枝数と同じ狭幅の溝部が穿設され、各溝部にそれぞれに各分枝が摺動可能に挿着され、前記溝部の一辺側は垂直平坦面にとられ他辺側は上向き広がり勾配の傾斜平坦面にとられ、前記垂直平坦面は中央部寄りにおかれ、前記傾斜平坦面は前記側周面側におかれ、前記各分枝は前記各溝部の底面を支点として移動可能とされ、前記各側周面に間隔をおいて穿設されたねじ孔から固着具をねじ込んで前記各溝部に挿着された前記各分枝を横垂直方向に押圧して前記各分枝の傾斜角を調整可能としたことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の鳥類の誘導営巣具。
Detailed description of the invention (In Japanese)【技術分野】
【0001】
本発明は、鳥類特にカラス、カササギ等による送電線への営巣による被害防止のための誘導営巣具の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明者の著書である下記非特許文献に詳述されてるとおり、電力会社において送電線の鉄塔にカラス、カササギ等によって巣が作られ、該巣の中に木の枝だけではなく針金や金属製ハンガー等が混入することがあり、これに起因して送電線をショートさせて大きな停電事故を惹起したことがあった。(第65~67頁の記載)
この送電線へ事故対策として、コイルを電線に巻き付けるとか、電線に回転する管を通すとかして、送電線にカラスが止まろうとすると回転するようにした所謂カラス返しを設けるという提案がある。又、カラスの止まりやすい場所にテグスを張るとか、カラスが止まったり営巣してもよい場所(充電部から遠い比較的安全な部分)を設けることでカラスとの共存を図ることがなされている。(第68~69頁の記載)
このカラスとの共存を図る試みとして送電線から離れた鉄塔の内側隅部に四角形のテラス状又は皿状の誘導営巣具を配設固着したものがある。

【非特許文献1】杉田昭栄著「カラスとかしこく付き合う法」株式会社草思社2002年12月2日発行 第65~69頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記した従来の送電線へ事故対策のうち、送電線回りにカラス返しを設けるのは対象箇所の特定が困難で且つ膨大であり設備費が嵩み、その効果も不確定である。
又鉄塔の内側隅部に四角形のテラス状又は皿状の誘導営巣具を設けるのは、設置場所が鉄塔の適所部分であって比較的限定されているために、設備費はそれ程でもないが、構造がカラスの営巣に適合していないために、実際に営巣に至るのは極く稀であって失敗例が大部分であるのが実情ある。
これに対し本発明は、送電線へ事故対策として、簡易な構造であるが鳥類の特性に合わせ営巣に至りやすいカラス等鳥類の誘導営巣具(以下、単に「誘導営巣具」と略称する。)を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的を達成するために、
請求項1に記載の発明にあっては、下方に金属製棒状の主軸が立設され、前記主軸の頂部から少なくとも3個の金属製棒状の分枝が分岐して斜め上方に向かって放射状に突設され、前記各分枝先端部によって囲繞される営巣空間が確保可能とされている鳥類の誘導営巣具により解決した。
請求項2に記載の発明にあっては、分枝の数が4乃至5個である請求項1に記載の鳥類の誘導営巣具とするのが好ましい。
請求項3に記載の発明にあっては、分枝先端部によって囲繞される営巣空間は直径35cm~45cmにとられている請求項1又は2に記載の鳥類の誘導営巣具とするのが好ましい。
請求項4に記載の発明にあっては、分枝を下部分枝と上部分枝とに分割し中間に継手を介在させ、前記継手は軸方向に通し孔が穿設され側面にスリットが形成された本体を有し、前記上部分枝の下端部に間隔をおいてねじ孔が穿設され、前記通し孔下側に前記下部分枝の先端が固着され上側に前記上部分枝の下端部分が上下に摺動可能に挿着され、前記スリットから固着具を前記ねじ孔に螺合して前記上部分枝を前記本体に固着して前記分枝長さを調整可能とした求項1~3のいずれかに記載の鳥類の誘導営巣具とすることができる。
請求項5に記載の発明にあっては、分枝の表面に凹凸部及び/又は小枝状の細分枝を形成した請求項1~4のいずれかに記載の鳥類の誘導営巣具とすることができる。
請求項6に記載の発明にあっては、主軸の頂部に略多角体状の金属製ブロック材の支持体をおき、前記支持体の中央部から側周面に直交する方向に分枝数と同じ狭幅の溝部が穿設され、各溝部にそれぞれに各分枝が摺動可能に挿着され、前記溝部の一辺側は垂直平坦面にとられ他辺側は上向き広がり勾配の傾斜平坦面にとられ、前記垂直平坦面は中央部寄りにおかれ、前記傾斜平坦面は前記側周面側におかれ、前記各分枝は前記各溝部の底面を支点として移動可能とされ、前記各側周面に間隔をおいて穿設されたねじ孔から固着具をねじ込んで前記各溝部に挿着された前記各分枝を横垂直方向に押圧して前記各分枝の傾斜角を調整可能とした請求項1~5のいずれかに記載の鳥類の誘導営巣具とすることができる。
【発明の効果】
【0005】
本発明の鳥類の誘導営巣具は、簡易な構造であるが、鳥類の営巣行動を効果的に誘導し営巣に至りやすく、送電線への事故対策用として有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一例の誘導営巣具の平面図及び側面図である。
図2は、図1の誘導営巣具を鉄塔へ設置した状態を示す概略斜視図である。
図3は、図1の誘導営巣具に付加され、分枝長さを調整するための構成及び分枝の表面形態を変化するための構成の各斜視図である。
図4は、図1の誘導営巣具に付加され、分枝傾斜角を調整するための構成の平面図及び側面図である。
以下において上下方向は、本発明の鳥類の誘導営巣具の使用状態においての上下として説明する。
【0007】
図1に基づき本発明の一例の最もシンプルで基本的な誘導営巣具1を説明する。
誘導営巣具1は、本発明者によって主としてカラスの営巣について、全国多数の実体を調査、観察した結果より得られたカラスの営巣行動を誘引するのに最も適したものであるので、ここでは選択してカラスを対象として説明する。
誘導営巣具1は、下方に断面略円形棒状の主軸2が略鉛直状に立設され、該主軸2の頂部から複数の断面略円形棒状の分枝3が分岐して斜め上方に向かって放射状に突設されるが、本例では分枝3は4個の断面略円形棒状の分枝31、32、33、34として放射状に突設されている。各分枝3の先端は、平面視において図1(a)に示すとおり主軸2の軸芯を中心とする略円弧上に沿っておかれ、側面視において図1(b)に示すとおり略同一面上におかれている。この状態で、各分枝先端部によって囲繞形成される図1に二点鎖線で示す比較的大きな洗面器B状のものが載置可能な営巣空間が確保され、この営巣空間がカラスの営巣行動を誘導するのに有効である。経験上から各分枝3の上端部の大きさは、例えば直径35~45cm程度にとるのが最も効果的である。
ここで誘導営巣具1の主軸2及び分枝3の素材は、耐風圧、対候性、強度等の必要性から金属例えばアルミ材、鋼材等が用いられる。断面は略円形棒状として説明したが、その他多角形や異形の単独又はそれぞれを組合わせた棒状であっても許容されるが、略円形が最も好ましい。又、主軸2及び分枝3は、自然の木を模した茶褐色等の色とするのが望ましい。
本発明者による全国における多数の観察結果より、カラスの営巣は分枝の分岐点付近でなされるのが大部分であり、分岐数は少なくとも3個は必要で、好ましくは4~5個であり、3個未満では空間が多過ぎて巣床が形成困難であり風圧に耐えられず、5個を超えると敬遠されやすく製造のコストアップにもなる。又前記した分枝3の先端は、平面視において略円弧上おかれるのと、側面視において略同一面上におかれるとして説明したが、いずれも厳密なものではなく、多少のずれがあっても許容される。
【0008】
図2に示すのは、誘導営巣具1を鉄塔Tへ設置した状態であって、鉄塔Tを形成する縦鋼材10と他の縦鋼材とを連結する水平方向のアングル11、11とが示されている。アングル11、11は縦鋼材10を介して互いに直交しておかれている。
板状の腕木12、12をアングル11、11の端部に固着し、三角形の支え板13、13で下面を支持し、略水平方向に突出し縦鋼材10の内側において略直角に交差せしめる。腕木12、12の交差部上面に丸孔を有する筒状の支持具14を固着立設し、支持具14の丸孔に誘導営巣具1の主軸2下端末を嵌合して腕木12、12上に固着することにより、4個の分枝3が上方に広がって配設される。この状態において、分枝3の分岐点上方に営巣空間が確保され、この空間によりカラスの営巣行動を効果的に誘導する。
ここで、支持具14を介して誘導営巣具1を鉄塔Tへ設置しているが、主軸2の下端末に腕木に代わるものを直結して直接アングル11、11に固着する構成としてもよい。
【0009】
図3、4に示すのは、誘導営巣具1の使い勝手を向上させるための付加的構成である。 図3(a)の記載は、分枝長さを調整するための構成であって、分枝3を下部分枝3aと上部分枝3bに分割し、中間に継手4を介在させている。継手4は、本体4aが断面の大きさを下部分枝3a及び上部分枝3bより僅かに大きく軸方向長手にとり、軸方向に通し孔4bが穿設され、本体4aの側面に短冊状のスリット4cが形成されている。上部分枝3bの下端部に雌のねじ孔3cが僅かな間隔をおいて穿設されている。通し孔4bには下側に下部分枝3aの先端が固着され、通し孔4bの上側には上部分枝3bの下端末部分が挿着されるがマイナス公差にとられており、上部分枝3bは通し孔4b内を上下方向に摺動可能とされる。ねじ孔3cはスリット4cから露出状態におかれており、上部分枝3bの位置を所望する高さに調整した上でスリット4cからボルト等の頭付き雄ねじを有する固着具4dをねじ孔3cに螺合して本体4aと上部分枝3bとを不動状態に固着する。 更に上部分枝3bの位置を変更したいときには、固着具4dを緩めて上部分枝3bを移動した後、再度固着具4dを締めることにより、分枝全長を所望する長さに変更調整することができる。この継手4は、4個の各分枝全てに付加してもよいし、いずれかの分枝を選択して付加してもよい。
本付加的構成により、分枝の長さを適宜調整して営巣の最適長を容易に見出だことができる。
【0010】
図3(b)、(c)は分枝3の表面形態を変化させた構成で、図3(b)に示すのは分枝3の表面を凹凸部3dに形成したもので、図3(b)に示すのは分枝3の表面に小枝状の細分枝3eに形成したものである。凹凸部3d及び細分枝3eの配置は、規則的であってもランダムであってもよい。細分枝3eは、経験上分枝3の分岐点より50cm以上離れた位置に設けるのが最も効果的である。又、凹凸部3d及び細分枝3eはそれぞれ単独でも、両者併せて形成してもよい。
この凹凸部3d及び細分枝3eは、分枝3に天然木との類似感をもたせるのと、鳥類の営巣に用いられる素材に対し摩擦抵抗を高める等の作用効果が得られる。
【0011】
図4は、分枝傾斜角を調整するための構成であって、主軸2′と分枝3′の間に傾斜調整具5が介在して、主軸2′及び分枝3′が一体でなく分離されている。ここでは分枝3′が4個の各分枝31′、32′、33′、34′とされている例で説明する。
傾斜調整具5は、略方形体状の支持体51と、4本の固着具52、53、54、55とを有している。
支持体51は、略四角体状の金属製ブロック材で、平坦な下面中央部の下方に主軸2′の頂部が固着され、平坦な上面は略水平に保持される。支持体51の上面には、図4(a)に示す平面視において、主軸2′に対応する中央部から支持体51の側周面に直交する方向に十字形に4個の狭幅の溝部51a、51b、51c、51dが穿設され、各溝部それぞれに分枝31′、32′、33′、34′が摺動可能に挿着される。各溝部は、図4(b)に示す平面視において、断面が底面狭幅で上面広幅の略台形で一辺側は垂直平坦面にとられ、他辺側は上向き広がり勾配の傾斜平坦面にとられている。各溝部はいずれも垂直平坦面は主軸2′に対応する中央部寄りにおかれ、傾斜平坦面は支持体51の側周面側におかれ、これにより溝部51a、51b、51c、51dにそれぞれ挿入された分枝31′、32′、33′、34′は支持体51の底面を支点として中央部と側周面側の間を移動し傾斜角を例えばα又はβに調整可能とされる。
【0012】
そして、溝部51a、51b、51c、51d側面上部がそれぞれ対応する円弧状の空隙部51e、51f、51g、51hに繋がりそこから側周面に穿設され雌ねじが切ってあるねじ孔51i、51j、51k、51mに達している。これにより固着具52、53、54、55をそれぞれ対応するねじ孔51i、51j、51k、51mにねじ込んで各溝部に挿入された分枝31′、32′、33′、34′を横から垂直方向に押圧して所望の傾斜角度に固定可能とされる。ねじ孔51i、51j、51k、51mはそれぞれ対応する各空隙部に対して、変化する傾斜角に対応可能なように通常数個穿設されている。
固着具52、53、54、55にはそれぞれ対応するねじ孔51i、51j、51k、51mに螺合可能な雄ねじが切ってあり、頭はねじ込み用角又は丸頭にとられている。
ここで、分枝の分岐数が4個でないときは、その数に対応して支持体51を略四角体状から対応する分岐数に合わせた角数の形状に変えればよい。
本付加的構成により、分枝の斜め上方の傾斜角を適宜調整して営巣に最適の角度を容易に見出だすことができる。
【産業上の利用可能性】
【0013】
本発明の誘導営巣具は、送電線に類似する箇所への事故対策としても有効利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】

【図1】本発明の一例の誘導営巣具の(a)平面図、(b)側面図である。
【図2】図1の誘導営巣具を鉄塔へ設置した状態を示す概略斜視図である。
【図3】図1の誘導営巣具に付加される構成で、(a)分枝の長さ調整、(b)分枝の表面凹凸部、(c)分枝の表面細分枝についての各一部斜視図である。
【図4】図1の誘導営巣具に付加される分枝の傾斜角調整のための構成で、(a)平面図、(b)側面図である。
【符号の説明】
【0015】

1 誘導営巣具

2、2′ 主軸

3、3′、31~34、31′~34′ 分枝

3a 下部分枝

3b 上部分枝

3d 凹凸部

3e 細分枝

4 継手

4a 本体

4b 通し孔

4c スリット

4d、52~55 固着具

5 傾斜調整具

51a~51d 溝部

51e~51h 空隙部
10 縦鋼材
11 アングル

T 鉄塔

α、β 傾斜角
Drawing
(In Japanese)【図1】
0
(In Japanese)【図2】
1
(In Japanese)【図3】
2
(In Japanese)【図4】
3