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Specification :(In Japanese)ニトリル化合物の製造方法

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P5526431
Publication number P2011-168551A
Date of registration Apr 25, 2014
Date of issue Jun 18, 2014
Date of publication of application Sep 1, 2011
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)ニトリル化合物の製造方法
IPC (International Patent Classification) C07C 253/00        (2006.01)
C07C 255/52        (2006.01)
C07C 255/58        (2006.01)
C07C 255/54        (2006.01)
C07D 209/42        (2006.01)
C07D 207/34        (2006.01)
C07D 333/38        (2006.01)
C07D 307/84        (2006.01)
FI (File Index) C07C 253/00
C07C 255/52
C07C 255/58
C07C 255/54
C07D 209/42
C07D 207/34
C07D 333/38
C07D 307/84
Number of claims or invention 3
Total pages 7
Application Number P2010-035162
Date of filing Feb 19, 2010
Date of request for substantive examination Feb 19, 2013
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】304021831
【氏名又は名称】国立大学法人 千葉大学
【識別番号】392000888
【氏名又は名称】合同資源産業株式会社
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】東郷 秀雄
【氏名】牛島 荘輔
【氏名】宮本 充彦
Representative (In Japanese)【識別番号】100120868、【弁理士】、【氏名又は名称】安彦 元
Examiner (In Japanese)【審査官】斉藤 貴子
Document or reference (In Japanese)特開2010-64985(JP,A)
特開平06-157552(JP,A)
特開2005-132728(JP,A)
Field of search C07C C07D
JSTPlus(JDreamIII)
JST7580(JDreamIII)
JSTChina(JDreamIII)
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
芳香族化合物と、ホルムアミド化合物と、酸ハロゲン化物と、アンモニア水と、ヨウ素化剤とを混合することにより、上記芳香族化合物をワンポットでシアノ化すること
を特徴とする芳香族ニトリル化合物の製造方法。
【請求項2】
上記ホルムアミド化合物は、HCONR1R2であり(R1、R2はそれぞれ独立にアルキル基、水素原子の何れかを示す。)、
上記酸ハロゲン化物は、塩化チオニル、臭化チオニル、ホスゲン、塩化オキサリル、臭化オキサリル、オキシ塩化リン、オキシ臭化リンの何れかであること
を特徴とする請求項1記載のニトリル化合物の製造方法。
【請求項3】
混合時には、溶液の温度を-10~120℃に保持すること
を特徴とする請求項1又は2記載のニトリル化合物の製造方法。
Detailed description of the invention (In Japanese)【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香族化合物を原料として、ニトリル化合物を製造するためのニトリル化合物の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
芳香族ニトリル化合物は、医薬、農薬、機能性色素および機能性ポリマーなどの中間体、及びエステル、アミン、アミド、或いはイソシアネート等の中間原料として有用な化合物である。
このような芳香族ニトリル化合物を製造する方法において、芳香族環の無置換位置に直接シアノ基を導入する反応例は殆ど報告されておらず、僅かにフリーデルクラフツ反応による製造方法(例えば、非特許文献1、2参照。)、アンモニア存在下、周期表第8族元素を担体に担持した触媒を使用して製造する方法(例えば、特許文献1参照。)が報告されているのみである。これらの方法は、金属触媒を使用し、例えば特許文献1では400℃以上の高温条件が必要となるなど、工業的には不利な点を有する。このため、金属廃液を生成させることなく、温度条件に関する制約を緩和することができ、出発物質の芳香族環の無置換位へ直接シアノ基を導入する方法の開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開平6-293715号公報
【0004】

【非特許文献1】Helv.Chim.Acta.2巻、482-486頁(1919年)
【非特許文献2】Helv.Chim.Acta.3巻、261-272頁(1920年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、金属触媒を使用することなく、温度条件に関する制約を緩和することができ、しかも芳香族化合物の無置換位置に直接シアノ基を導入することが可能な、芳香族ニトリル化合物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上述した課題を解決するために鋭意検討を行ったところ、芳香族化合物と、ホルムアミド化合物と、酸ハロゲン化物と、アンモニア水と、ヨウ素化剤とをワンポットで混合することにより、上記芳香族化合物をシアノ化できることを新たに見出した。
請求項1に係るニトリル化合物の製造方法は、芳香族化合物と、ホルムアミド化合物と、酸ハロゲン化物と、アンモニア水と、ヨウ素化剤とを混合することにより、上記芳香族化合物をワンポットでシアノ化することを特徴とする。
請求項2に係るニトリル化合物の製造方法は、請求項1に係る発明において、上記ホルムアミドは、HCONR1R2であり(R1、R2はそれぞれ独立に、アルキル基、水素原子の何れかを示す)、上記酸ハロゲン化物は、塩化チオニル、臭化チオニル、ホスゲン、塩化オキサリル、臭化オキサリル、オキシ塩化リン、オキシ臭化リンの何れかであることを特徴とする。
請求項3に係るニトリル化合物の製造方法は、請求項1又は2に係る発明において、混合時には、溶液の温度を-10~120℃に保持することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、芳香族化合物と、ホルムアミド化合物と、酸ハロゲン化物と、アンモニア水と、ヨウ素化剤とを混合することにより、最終生成物たるニトリル化合物をワンポットで製造することが可能となる。このため、中間生成物をその都度単離して、これを次の工程で利用する2ポット以上の工程が不要となり、かつ金属廃液を生成することなく、より安全で低労力のニトリル化合物の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明を適用したニトリル化合物の製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態として、ニトリル化合物の製造方法について詳細に説明をする。
本発明を適用したニトリル化合物の製造方法では、出発原料としての芳香族化合物から、以下の一般式(2)のニトリル化合物を製造するものである。
より具体的には、
一般式(1):Ar-H (1)
(式(1)中、Arは、置換されていてもよい芳香族基を示す)で示される芳香族化合物と、ホルムアミド化合物と、酸ハロゲン化物と、アンモニア水と、ヨウ素化剤とを混合する。その結果、一般式(2)で示されるニトリル化合物を製造することが可能となる。
一般式(2):Ar-CN (2)
(式(2)中Arは上記の意味を示す)
ここで、芳香族基とは、芳香族炭化水素環基又は芳香族複素環基が挙げられ、具体的にはフェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フリル基、チエニル基、キノリル基、インドリル基、ベンゾフラニル基等が挙げられる。
置換されていてもよい芳香族基における置換基の数は、置換可能であれば特に制限はなく、1又は複数であり、置換してもよい基としてはハロゲン原子、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシル基、アルコキシ基、シアノ基又はニトロ基等が挙げられる。
ホルムアミド化合物は、HCONR1R2の式で表される。ここでいうR1、R2は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を示す。
酸ハロゲン化物は、塩化チオニル、臭化チオニル、ホスゲン、塩化オキサリル、臭化オキサリル、オキシ塩化リン、オキシ臭化リンなどが挙げられる。
ヨウ素化剤とは、酸化能を有するヨウ素化合物が挙げられ、具体的にはヨウ素単体、1-ヨードピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジヨード-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン、一塩化ヨウ素等が挙げられる。
本発明において式(2)に示される化合物は、式(1)で示される化合物に、ホルムアミド化合物と、酸ハロゲン化物と、アンモニア水と、ヨウ素化剤を加えて反応させることによって製造する。反応は、無溶媒で行うことができるが、溶媒を用いて行うこともできる。反応に用い得る溶媒としては、反応を阻害しないものであれば良く、例えば、ジメチルホルムアミド、クロロアルカン、クロロアルケンもしくはクロロベンゼン等が挙げられる。
なお、反応温度は-20℃以上が好ましく、より好ましくは-10℃から120℃であり、通常0.5時間から24時間程度で完了する。また反応時における圧力は常圧又は加圧のいずれでもよい。
特に本発明では、出発原料としての芳香族化合物から、ニトリル化合物を製造する上で、芳香族環の無置換位に直接シアノ基を導入することにより、対応するニトリル化合物をワンポットで得ることが可能となり、製法の汎用化を推し進める上で好適となる。
本発明を適用したニトリル化合物の製造方法は、例えば図1に示すフローチャートに基づいて実行される。
先ず、ステップS1において、芳香族化合物と、ホルムアミド化合物と、酸ハロゲン化物とを混合する。このステップS1における混合は、例えば混合槽等の容器に、順次、又は同時に添加していく。このとき、これら3つの混合種の混合順序はいかなるものであってもよい。
次にステップS2へ移行し、ヨウ素化剤と、アンモニア水を混合槽内へ添加する。仮に混合槽内に酸ハロゲン化物が残存している場合にアンモニア水を加えると酸ハロゲン化物が分解する場合があり、収率の低下を招く。このため、アンモニア水の添加をあえてステップS2としたものである。但し、ヨウ素化剤と、アンモニア水を後段のステップS2において添加することは必須の要件ではなく、ステップS1において、他の3つの混合種と同時に添加してもよい。
次にステップS3へ移行し、反応混合溶液を熟成させる。このときの熟成温度は-20~200℃、好ましくは-10~120℃で、且つ熟成時間は0.5~24時間、好ましくは1~12時間がよい。
このステップS3の工程終了後に、一般式(2)で示されるニトリル化合物が製造されることになる。
このように、本発明によれば、芳香族化合物と、ホルムアミド化合物と、酸ハロゲン化物と、アンモニア水と、ヨウ素化剤とを混合することにより、最終生成物たるニトリル化合物をワンポットで製造することが可能となる。このため、中間生成物をその都度単離して、これを次の工程で利用する2ポット以上の工程が不要となり、かつ金属廃液を生成することなく、より安全で低労力のニトリル化合物の製造方法を提供することが可能となる。
【実施例】
【0010】
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
1,3,5-トリメトキシベンゼン1.0g(6mmol)、オキシ塩化リン1.01g(6.6mmol)、DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)1.75g(24mmol)を0℃で混合し、その後、40℃で3時間攪拌した。この反応液にヨウ素3.05g(12mmol)、28~30%アンモニア水12mlを加え、室温で3時間攪拌した後、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液へ注いだ。クロロホルムで抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、2,4,5-トリメトキシベンゾニトリル1.16g(収率99%)を得た。
実施例2~14
実施例1において使用した1,3,5-トリメトキシベンゼンに代わり、表1に示す原料(Ar-H)6mmolを用い、オキシ塩化リン1.01g(6.6mmol)、DMF1.75g(24mmol)を0℃で混合し、その後、表1に示す温度と時間で攪拌した。この反応液にヨウ素3.05g(12mmol)、28~30%アンモニア水12mlを加え、室温で3時間攪拌した後、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液へ注いだ。クロロホルムで抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、表1に示すニトリル化合物(Ar-CN)をそれぞれ表1に示す収率で得た。
【表1】
JP0005526431B2_000002t.gif
Drawing
(In Japanese)【図1】
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