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明細書 :硬化性組成物

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3933322号 (P3933322)
公開番号 特開2000-072869 (P2000-072869A)
登録日 平成19年3月30日(2007.3.30)
発行日 平成19年6月20日(2007.6.20)
公開日 平成12年3月7日(2000.3.7)
発明の名称または考案の名称 硬化性組成物
国際特許分類 C08G  65/28        (2006.01)
C08G  65/18        (2006.01)
C08L  71/00        (2006.01)
C07D 305/06        (2006.01)
FI C08G 65/28
C08G 65/18
C08L 71/00
C07D 305/06
請求項の数または発明の数 3
全頁数 10
出願番号 特願平10-263957 (P1998-263957)
出願日 平成10年9月1日(1998.9.1)
審査請求日 平成17年6月20日(2005.6.20)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】592218300
【氏名又は名称】学校法人神奈川大学
発明者または考案者 【氏名】西久保 忠臣
【氏名】亀山 敦
個別代理人の代理人 【識別番号】100066005、【弁理士】、【氏名又は名称】吉田 俊夫
審査官 【審査官】佐々木 秀次
参考文献・文献 特開平10-212343(JP,A)
特開平11-279277(JP,A)
特開平11-017074(JP,A)
特開平11-061078(JP,A)
特開平11-106606(JP,A)
調査した分野 C08G 65/28
C07D305/06
C08G 65/18
C08L 71/00
C08G 59/00
CA(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
一般式
JP0003933322B2_000012t.gif(ここで、R'は低級アルキル基であり、XCH2O基またはCOO基である)で表わされるビスオキセタン化合物、3-低級アルキル-3-オキセタニルメトキシ基を有するカリックス[4]レゾルシンアレン誘導体または3-低級アルキル-3-オキセタニルメトキシ基を有するp-低級アルキルカリックスアレン誘導体である多官能性オキセタン化合物およびビスフェノール化合物、トリスフェノール化合物またはカリックスアレン類であるポリフェノール化合物よりなる硬化性組成物。
【請求項2】
一般式
JP0003933322B2_000013t.gif(ここで、R'は低級アルキル基であり、XはCH2O基またはCOO基である)で表わされるビスオキセタン化合物、3-低級アルキル-3-オキセタニルメトキシ基を有するカリックス[4]レゾルシンアレン誘導体または3-低級アルキル-3-オキセタニルメトキシ基を有するp-低級アルキルカリックスアレン誘導体である多官能性オキセタン化合物フェノール樹脂および硬化触媒としての4級オニウム塩またはクラウンエーテル錯体よりなる硬化性組成物。
【請求項3】
更に、4級オニウム塩またはクラウンエーテル錯体が硬化触媒として添加された請求項1記載の硬化性組成物。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化性組成物に関する。更に詳しくは、ポリフェノール化合物またはフェノール樹脂を硬化性成分とする硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
3員環および4員環の環状エーテル化合物は、環の歪エネルギーや環内酸素原子の強い電子吸引性によって電荷の片寄りが生ずるため、高い反応性を示すことが知られている。中でも、3員環エーテル構造のエポキシ化合物は、種々の求核的試薬や求電子的試薬とは容易に反応するため、有機合成反応に広く利用されている。一方、4員環の環状エーテル化合物であるオキセタン化合物は、開始剤としてルイス酸等を用いると容易に開環重合し、高分子量のポリエーテルが得られることは良く知られているものの、オキセタン化合物を用いた付加反応などは殆んど報告されていないのが実情である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、4員環の環状エーテル化合物であるオキセタン化合物の新規な反応用途を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、多官能性オキセタン化合物およびポリフェノール化合物、好ましくは更に4級オニウム塩またはクラウンエーテル錯体が硬化触媒として添加された硬化性組成物または多官能性オキセタン化合物、フェノール樹脂および硬化触媒としての4級オニウム塩またはクラウンエーテル錯体よりなる硬化性組成物によって達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】
多官能性オキセタン化合物としては、一般式
JP0003933322B2_000002t.gif R':低級アルキル基
X :CH2O基またはCOO基
で表わされるビスオキセタン化合物[I]、3-低級アルキル-3-オキセタニルメトキシ基を有するカリックス[4]レゾルシンアレン誘導体[II]または低級アルキル-3-オキセタニルメトキシ基を有するp-低級アルキルカリックスアレン誘導体[III]
JP0003933322B2_000003t.gifJP0003933322B2_000004t.gif R',R'':低級アルキル基
n:4~12、好ましくは6~8
であるオクタオキセタン化合物が用いられる。
【0006】
前記一般式で表わされるビスオキセタン化合物[I]は、3-メチル-3-メチロールオキセタン、3-エチル-3-メチロールオキセタン等の3-低級アルキル-3-メチロールオキセタンに、これに対して2倍モル量のp-キシリレンジハライドまたはテレフタル酸ジハライドを反応させることによって製造される。この反応は、第4オニウム塩、第3アミン等を触媒に用いて行われ、p-キシリレンジハライドの場合には、更にNaOH,KOH等も併用される。また、前記一般式で表わされるオキセタン環を有するカリックス[4]レゾルシンアレン誘導体[II]またはオキセタン環を有するp-低級アルキルカリックスアレン誘導体[III]は、それぞれカリックス[4]レゾルシンアレンまたはp-低級アルキルカリックスアレンに3-低級アルキル-3-メチロールオキセタンを反応させることによって製造される。
【0007】
これらの多官能性オキセタン化合物の硬化反応は、ポリフェノール化合物やフェノール樹脂を用いることによって可能となる。
【0008】
ポリフェノール化合物としては、ビスフェノールAまたはそれの3,3′,5,5′-テトラクロロ置換体、ビスフェノ-ルF、ビスフェノールAF、ビスフェノールSまたはそれの3,3′,5,5′-テトラブロモ置換体、水添ビスフェノ-ルA、ビフェノ-ル等のビスフェノール化合物、4,4',4"-メチリデントリスフェノール、4,4',4"-エチリデントリスフェノール等のトリスフェノール化合物またはカリックス[4]レゾルシンアレン、p-メチルカリックス[6]アレン、p-第3ブチルカリックス[8]アレン等のカリックスアレン類が用いられる。
【0009】
これらのポリフェノール化合物の内、カリックス[4]レゾルシンアレン、p-低級アルキルカリックスアレン等のカリックスアレン類化合物を架橋剤に用いた場合には、特に架橋密度が高くなり、また高いガラス転移点(Tg)を有する硬化物が得られるようになる。
【0010】
また、フェノール樹脂としては、一般式
JP0003933322B2_000005t.gifで表わされるノボラック型フェノール樹能、一般式
JP0003933322B2_000006t.gifで表わされるクレゾール型ノボラック樹脂または一般式
JP0003933322B2_000007t.gifで表わされるレゾルシン型フェノール樹詣のいずれをも用いることができる。
【0011】
これらの各種フェノール樹胞において、フェノール類としてはフェノール以外にo-,m-またはp-クレゾール、2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-または3,5-キシレノール、p-第3ブチルフェノール、p-フェニルフェノール、レゾルシノール等の少くとも一種を用いることもできる。
【0012】
多官能性オキセタン化合物は、これらのポリフェノール化合物またはフェノール樹脂の水酸基に対してオキセタン基として、約0.5~2.0、好ましくは約0.8~1.5、特に好ましくは1.0の当量比で用いられる。
【0013】
ポリフェノール化合物またはフェノール樹脂の多官能性オキセタン化合物による硬化反応は、約90~250℃、好ましくは約150~190℃で約30分間乃至8時間、好ましくは約30分間乃至6時間の条件下で行われ、この反応は硬化触媒の不存在下でも行われるが、4級オニウム塩またはクラウンエーテル錯体触媒の存在下で行われることが好ましく、その場合には硬化量の増加や硬化時間の短縮がみられるようになる。
【0014】
触媒として用いられる4級オニウム塩は、次のような一般式で表わされ、好ましくは4級ホスホニウム塩が用いられる。
(RN) または (RP)~R:炭素数1~25のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基またはポリオキシアルキレン基であり、あるいはこれらの内2~3個がNまたはPと共に複素環構造を形成することもできる。
:Cl、Br、I、HSO、HPO、RCOO、ROSO、CO--等のアニオン
【0015】
具体的には、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムアイオダイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムアイオダイド、n-ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムブロマイド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジウムブロマイド、セチルピリジウムサルフェート、テトラエチルアンモニウムアセテート、トリメチルベンジルアンモニウムベンゾエート、トリメチルベンジルアンモニウムボレート、5-ベンジル-1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]-5-ノネニウムクロライド、5-ベンジル-1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]-5-ノネニウムテトラフルオロボレート等の4級アンモニウム塩類、またはテトラフェニルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、トリフェニルメトキシメチルホスホニウムクロライド、トリフェニルメチルカルボニルメチルホスホニウムクロライド、トリフェニルエトキシカルボニルメチルホスホニウムクロライド、トリオクチルベンジルホスホニウムクロライド、トリオクチルメチルホスホニウムクロライド、トリオクチルエチルホスホニウムアセテート、テトラオクチルホスホニウムクロライド、トリオクチルエチルホスホニウムジメチルホスフェート等の4級ホスホニウム塩類が用いられる。
【0016】
多官能性オキセタン化合物のポリフェノール化合物またはフェノール樹能による硬化反応はまた、クラウンエーテル錯体を触媒として用いても行われる。クラウンエーテルとしては、例えば12-クラウン-4、15-クラウン-5、18-クラウン-6、ジベンゾ-18-クラウン-6、21-クラウン-7、24-クラウン-8等が用いられ、これらがKF,KCl,KBr,CsF,CsCl,CsBr、チオシアン酸カリウム、ナトリウムフェノキサイド、カリウムフェノキサイド、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の無機塩類あるいは有機塩類との錯体として用いられる。
【0017】
これらの4級オニウム塩またはクラウンエーテル錯体触媒は、多官能性オキセタン化合物に対して、約1~20モル%、好ましくは約2~10モル%の割合で用いられ、これ以上の割合で使用されても、それ以上格別の効果は認められない。
【0018】
このような触媒の存在下または不存在下での硬化反応は、多官能性オキセタン化合物、ポリフェノール化合物またはフェノール樹脂(および硬化触媒)をテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等の可溶性溶媒中に溶解させ、この溶液を適当な基質上に塗布し、室温乃至約110℃の条件下で乾燥させた後、前記硬化反応条件下で加熱することによって行われるが、3本ロール等のロールを用いて混合することによっても行うことができ、この場合には必ずしも溶媒を用いる必要がない。
【0019】
【発明の効果】
本発明に係る硬化性組成物は、硬化時に体積収縮が少ないため、寸法安定性にすぐれているばかりではなく、耐熱性にもすぐれている。また、後記実施例10~11によれば、オキセタン環とフェノール基との付加反応が進行すると、その反応の末期において、生成したアルコール性水酸基と分子内エステル基とのエステル交換反応も進行するため、効果的な架橋反応が進行したためと考えられる。
【0020】
【実施例】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0021】
参考例1
容量1Lの三口フラスコに、トルエン320mlに溶解させたp-キシリレンジブロマイド14.17g(0.053モル)、3-メチル-3-メチロールオキセタン10.96g(0.107モル)、テトラブチルアンモニウムブロマイド4.99g(0.015モル)および50重量%水酸化ナトリウム水溶液(NaOH85g/HO 85ml)を仕込み、スリーワンモータを用いて50℃で2時間激しく撹拌した。
【0022】
反応終了後、トルエン相と水相とを分け、トルエン相を蒸留水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで一夜乾燥させた。トルエンを留去し、分取クロマトグラフィーを用いて、無色透明な液体として1,4-ビス[3-(3-メチルオキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン[BMOB]を3.56g(収率22%)得た。
JP0003933322B2_000008t.gifJP0003933322B2_000009t.gifH-NMR(200MHz,TMS、CDCl) δ(ppm):
1.34(s,6.0H,-C),3.53(s,4.0H,C-C-OCO),4.45(d,2.1 H,J=5.9Hz,-C-O-,オキセタン),4.65(d,2.0 H,J=5.9Hz,-C-O-,オキセタン),8.14(s,4.0 H,芳香族 H)
【0023】
参考例2
容量500mlの三口フラスコに、3-エチル-3-メチロールオキセタン31.95g(0.350モル)を仕込んだ後、そこにテトラヒドロフラン100mlを加えて3-エチル-3-メチロールオキセタンを溶解させた。その溶液に、テトラヒドロフラン100mlで希釈したテレフタル酸クロライド35.57g(0.175モル)を、氷冷下に約20分間かけて滴下し、更にテトラヒドロフラン100mlで希釈したトリエチルアミン53.13g(0.525モル)を、氷冷下に約20分間かけて滴下し、氷冷しながら約3時間撹拌した。
【0024】
反応終了後、反応混合物を500mlの蒸留水中に注いで生成物を沈殿させ、口別、n-ヘキサン-メチルエチルケトン(容積比1:1)混合溶媒で再結晶し、減圧下で60℃、10時間の乾燥を行った。融点126.0~127.0℃の白色結晶として、ビス[3-(3-エチルオキセタニル)メチル]テレフタレート[BEOT]が23.41g(収率40%)得られた
JP0003933322B2_000010t.gifJP0003933322B2_000011t.gifH-NMR(200MHz,TMS,CDCl) δ(ppm):
1.44(s,6.0 H,-CH),4.43(s,4.0 H,C-CH-O),4.49~4.65(m,12.2 H,-CH-O-,オキセタン,-C-芳香核),8.14(s,4.0 H,芳香族 H)
【0025】
実施例1
サンプル瓶に、3-エチル-3-オキセタニルメトキシ基を有するカリックス[4]レゾルシンアレン誘導体0.05g(オキセタン基として0.167ミリモル)、ビスフェノールA0.04g(フェノール基として0.167ミリモル)およびテトラフェニルホスホニウムブロマイド(0.01ミリモル)を秤り取り、これらを0.3mlのテトラヒドロフランに溶解させた。
【0026】
このテトラヒドロフラン溶液をKBr板に塗布し、室温下で乾燥させた後、150℃、170℃または190℃でそれぞれ5時間加熱した。同時に、赤外線吸収スペクトルによる970cm-1のオキセタン環のエーテル結合に起因する吸収を経時的に測定し、反応率を測定した。
【0027】
反応率は、反応時間および反応温度が上昇するにつれて向上し、反応5時間後の反応率は、150℃では約45%、170℃では約50%、また190℃では約65%に達した。これら5時間加熱後の各ポリマーフィルムは、いずれも前記した4種類の溶媒に不溶性となり、架橋反応が進行していることが確認された。
【0028】
実施例2
実施例1において、ビスフェノールAの代りにノボラック型フェノール樹脂が0.033g(フェノール基として0.3ミリモル)用いられた。反応5時間後の反応率は、150℃で約30%、170℃で約55%、また190℃で約60%に達した。これら5時間加熱後の各ポリマーフィルムは、実施例1と同様に溶媒不溶性で、架橋反応が進行していることが確認された。
【0029】
実施例3
サンプル瓶に、乳鉢を用いて粉砕したノボラック型フェノール樹詣0.022g(フェノール基として0.22ミリモル)、参考例1のBMOB 0.068g(オキセタン基として0.22モル)およびトリフェニルホスホニウムブロマイド0.003g(0.01ミリモル)を秤り取り、これらを0.3mlのテトラヒドロフランに溶解させた。
【0030】
このテトラヒドロフラン溶液を用い、以下実施例1と同様にして所定時間加熱した。反応率は、150℃では8時間後約70%弱であったが、170℃では2~3時間後に約80~85%に、また190℃では約1時間で約90%弱に達した。これら所定時間加熱後の各ポリマーフィルムは、実施例1と同様に溶媒不溶性で、架橋反応が進行していることが確認された。
【0031】
実施例4
サンプル瓶に、3-エチル-3-オキセタニルメトキシ基を有するp-メチルカリックス[6]アレン0.088g(オキセタン基として0.4ミリモル)、3,3′,5,5′-テトラクロロビスフェノールA0.072g(フェノール基として0.2ミリモル)およびテトラフェニルホスホニウムクロライド0.008g(0.02ミリモル)を秤り取り、これらを1mlのジメチルホルムアミドに溶解させた。
【0032】
このジメチルホルムアミド溶液を用い、以下実施例1と同様にして170℃で5時間加熱し、反応率を測定すると約60%弱であった。得られたポリマーフィルムは、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドおよびN-メチル-2-ピロリドンに不溶性であることから、架橋反応が進行していることが確認された。
【0033】
実施例5
サンプル瓶に、3-メチル-3-オキセタニルメトキシ基を有するp-第3ブチルカリックス[8]アレン0.104g(オキセタン基として0.4ミリモル)、3,3′,5,5′-テトラクロロビスフェノールA0.072g(フェノール基として0.2ミリモル)およびテトラフェニルホスホニウムクロライド0.008g(0.02ミリモル)を秤り取り、これらを0.5mlのジメチルアセトアミドに溶解させた。
【0034】
このジメチルアセトアミド溶液を用い、以下実施例1と同様にして180℃で5時間加熱し、反応率を測定すると約55%であった。得られたポリマーフィルムは、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドに不溶性であることから、架橋反応が進行していることが確認された。
【0035】
実施例6
実施例5において、3,3′,5,5′-テトラクロロビスフェノールAの代りに、ノボラック型フェノール樹脂0.048g(フェノール基として0.4ミリモル)を用い、190℃で5時間加熱すると、反応率は約45%であった。得られたポリマーフィルムは、同様に3種類の溶媒に不溶性であることから、架橋反応が進行していることが確認される。
【0036】
実施例7
サンプル瓶に、市販品の1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシメチルベンゼン[BEOB]0.068g(オキセタン基として0.22ミリモル)、クレゾール型ノボラック樹脂0.048g(フェノール基として0.44ミリモル)およびテトラフェニルホスホニウムブロマイド0.005g(0.011ミリモル)を秤り取り、これらを0.2mlのN-メチル-2-ピロリドンに溶解させた。
【0037】
このN-メチル-2-ピロリドン溶液を用い、以下実施例1と同様にして180℃で時間加熱し、反応率を測定すると約50%強であった。得られたポリマーフィルムは、強靱な硬化物であって、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドに不溶性であることから、架橋反応が進行していることが確認された。
【0038】
実施例8
実施例7において、クレゾール型ノボラック樹脂の代りに、カリックス[4]レゾルシンアレン0.03g(フェノール基として0.22ミリモル)を用いると、反応率は約45%強であった。得られたポリマーフィルムは、同様に3種類の溶媒に不溶性であることから、架橋反応が進行していることが確認された。
【0039】
実施例9
実施例8において、触媒としてテトラフェニルホスホニウムブロマイドの代りに18-クラウン-6/KBr0.005g(0.011ミリモル)を用いると、反応率は約30%であった。得られたポリマーフィルムは、同様に3種類の溶媒に不溶性であることから、架橋反応が進行していることが確認された。
【0040】
実施例10
サンプル瓶に、参考例2のBEOT0.080g(オキセタン基として0.22ミリモル)、3,3′,5,5′-テトラクロロビスフェノールA0.081g(フェノール基として0.22ミリモル)およびテトラフェニルホスホニウムブロマイド0.005g(0.011ミリモル)を秤り取り、これらを0.2mlのN-メチル-2-ピロリドンに溶解させた。
【0041】
このN-メチル-2-ピロリドン溶液を用い、以下実施例1と同様にして180℃で1時間加熱し、反応率を測定すると約50%弱であった。得られたポリマーフィルムは、強靱な硬化物であって、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドに不溶性であることから、架橋反応が進行していることが確認された。
【0042】
実施例11
サンプル瓶に、参考例2のBEOT0.080g(オキセタン基として0.22ミリモル)、クレゾール型ノボラック樹脂0.048g(フェノール基として0.44ミリモル)およびテトラフェニルホスホニウムブロマイド0.005g(0.011ミリモル)を秤り取り、これらを0.2mlのN-メチル-2-ピロリドンに溶解させた。
【0043】
このN-メチル-2-ピロリドン溶液を用い、以下実施例1と同様にして180℃で1時間加熱し、反応率を測定すると約40%弱であった。得られたポリマーフィルムは、強靱な硬化物であって、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドに不溶性であることから、架橋反応が進行していることが確認された。