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Specification :(In Japanese)マイクロミキサー、マイクロミキサーエレメントおよびその製造方法

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P5864236
Publication number P2013-119064A
Date of registration Jan 8, 2016
Date of issue Feb 17, 2016
Date of publication of application Jun 17, 2013
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)マイクロミキサー、マイクロミキサーエレメントおよびその製造方法
IPC (International Patent Classification) B01F   5/00        (2006.01)
B24B  19/02        (2006.01)
FI (File Index) B01F 5/00 D
B24B 19/02
Number of claims or invention 6
Total pages 13
Application Number P2011-268280
Date of filing Dec 7, 2011
Date of request for substantive examination Dec 5, 2014
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】000003458
【氏名又は名称】東芝機械株式会社
【識別番号】503360115
【氏名又は名称】国立研究開発法人科学技術振興機構
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】田中 克敏
【氏名】中嶋 敦
【氏名】角山 寛規
Representative (In Japanese)【識別番号】110000637、【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
Examiner (In Japanese)【審査官】鈴木 充
Document or reference (In Japanese)米国特許出願公開第2003/0015194(US,A1)
実開昭62-075830(JP,U)
特開2009-136847(JP,A)
特開2011-183512(JP,A)
Field of search B01F 5/00
B24B 19/02
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
マイクロミキサーに組み込まれて交互配置された分岐通路を形成するマイクロミキサーエレメントであって、
第1板材と、第2板材と、第1板材および第2板材の間に挟まれた中間板材とを有し、
前記第1板材、前記第2板材および前記中間板材は、それぞれ主端面に各板材の表面から裏面まで連続する所定深さの溝が形成され、
前記第1板材の溝は前記中間板材の溝の一つおきに連通され、
前記第2板材の溝は前記中間板材の溝のうち前記第1板材の溝が連通しないものに連通されていることを特徴とするマイクロミキサーエレメント。
【請求項2】
請求項1に記載のマイクロミキサーエレメントにおいて、
前記第1板材の溝および前記第2板材の溝は、それぞれ同じ溝ピッチに形成され、
前記中間板材の溝は、前記第1板材の溝の半分の溝ピッチで形成されていることを特徴とするマイクロミキサーエレメント。
【請求項3】
請求項2に記載のマイクロミキサーエレメントにおいて、前記第1板材の溝、前記第2板材の溝および前記中間板材の溝は、互いに同じ溝幅および同じ溝深さに形成されていることを特徴とするマイクロミキサーエレメント。
【請求項4】
マイクロミキサーに組み込まれて交互配置された分岐通路を形成するマイクロミキサーエレメントの製造方法であって、
第1板材、第2板材および中間板材の主端面に、各板材の表面から裏面まで連続する所定深さの溝を形成する工程と、
前記第1板材、前記中間板材、前記第2板材を順次重ね合わせ、この際に前記第1板材の溝は前記中間板材の溝の一つおきに連通させ、前記第2板材の溝は前記中間板材の溝のうち前記第1板材の溝が連通しないものに連通させる工程と、を有することを特徴とするマイクロミキサーエレメントの製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載したマイクロミキサーエレメントの製造方法において、前記溝を形成する工程では、第1板材、第2板材および中間板材の主端面に、円盤状砥石で切込みを入れて前記溝を形成することを特徴とするマイクロミキサーエレメントの製造方法。
【請求項6】
請求項1から請求項3の何れかに記載したマイクロミキサーエレメントを収容する本体ブロックを有し、
前記本体ブロックには、前記マイクロミキサーエレメントを収容するエレメント収容部と、前記マイクロミキサーエレメントの前記第1板材の溝に面して配置された第1流入通路と、前記マイクロミキサーエレメントの前記第2板材の溝に面して配置された第2流入通路と、前記マイクロミキサーエレメントの前記中間板材の溝に面して配置されたミキシング通路と、を有することを特徴とするマイクロミキサー。
Detailed description of the invention (In Japanese)【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の流体を精密に混合するためのマイクロミキサー、マイクロミキサーエレメントおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の流体とくに液体を混合するために、攪拌や振動を用いる各種のミキサーが知られている。このような攪拌や振動を用いるミキサーでは、機械的な動作が必要であるうえ、混合された流体にムラが生じることがある。
このような混合ムラが避けられるミキサーとして、微細な交互層流を形成するマイクロミキサーが開発されている。
【0003】
特許文献1には、このような交互層流を形成するマイクロミキサーの一例が示されている。
特許文献1の構成では、隔壁でキャビティを2つに仕切るとともに、隔壁をジグザグ形状として微細な幅で枝分かれした分岐通路を形成し、これらの分岐通路が交互に2つのキャビティ部分の何れかの側に連通するように構成する。2つのキャビティ部分にそれぞれA液およびB液を注入すると、各液はそれぞれ分岐通路に流入し、これらの分岐通路を横断するように配置されたミキシング通路へとA液およびB液が流出する。各分岐通路は、A液およびB液が交互に並んでいるため、ミキシング通路へと流出する微細な流れはA液およびB液が交互に層流を形成することになる。
【0004】
このような微細な分岐通路が交互配置されたマイクロミキサーは、多様な液体の精密混合に利用されており、なかでもドイツ国IMM社製のものが知られている(特許文献2,3参照)。
【0005】
前述したマイクロミキサーの製造にあたっては、ベース材料の表面に切削を行ってキャビティを形成し、その際に交互に分岐通路を形成するジグザグ状の隔壁を削り残すことで、これらを一体に形成することがなされている。
特に、マイクロミキサーでは、分岐通路の通路幅が細くなるほど、ミキシング通路に流出する液体の交互層流を細密とすることができ、混合速度あるいは混合精度を高くすることができるため、放電加工による微細な切削が行われている。
このような放電加工による分岐通路の最小幅は40μmまで実用化されており、その際の溝深さは300μm程度とされている。
【先行技術文献】
【0006】

【特許文献1】特開2003-210957号公報
【特許文献2】特開2005-187450号公報
【特許文献3】特開2005-54023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述したマイクロミキサーにおいて、更なる高精度化の要求があるが、前述したように、放電加工による分岐通路の最小幅は40μmが限界となっていた。
また、放電加工では、切削跡が平滑にならず、面粗さ1μmRz程度までが限界であり、微少な凹凸が残って通過する流体に対して抵抗あるいは変質などの影響を少なからず生じていた。
【0008】
本発明の目的は、分岐通路をさらに微少化できかつ通路を平滑にできるマイクロミキサー、マイクロミキサーエレメントおよびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では、分岐通路の加工に微少な幅の円盤状砥石を用いる。ただし、このような砥石を用いると、従来のマイクロミキサーの分岐通路のようなミクロンオーダーで立ち上がる微細な端部を加工することができない。これに対し、本発明では、分岐通路を形成するジグザグ状態の隔壁を削り残すのではなく、分岐通路を形成するエレメントを複数の板材で構成し、これらの板材に分岐通路となる溝を形成したうえ、溝が形成された板材を重ね合わせることで交互配置された分岐通路を構成するものである。
【0010】
本発明のマイクロミキサーエレメントは、マイクロミキサーに組み込まれて交互配置された分岐通路を形成するマイクロミキサーエレメントであって、第1板材と、第2板材と、第1板材および第2板材の間に挟まれた中間板材とを有し、前記第1板材、前記第2板材および前記中間板材は、それぞれ主端面に各板材の表面から裏面まで連続する所定深さの溝が形成され、前記第1板材の溝は前記中間板材の溝の一つおきに連通され、前記第2板材の溝は前記中間板材の溝のうち前記第1板材の溝が連通しないものに連通されていることを特徴とする。
【0011】
このような本発明では、第1板材の溝(第1溝)は、中間板材の溝(中間溝)の一つおきに連通され、第1溝に連通する中間溝は、第1板材と反対側を第2板材によって閉鎖され、これらの第1溝および中間溝により第1板材から連続する第1分岐通路が形成される。
一方、第2板材の溝(第2溝)は、中間板材の溝の他の一つおき(第1溝が連通する中間溝とは別のもの)に連通され、第2溝に連通する中間溝は、第2板材と反対側を第1板材によって閉鎖され、これらの第2溝および中間溝により第2板材から連続する第2分岐通路が形成される。
このような第1分岐通路および第2分岐通路は、中間板材の主端面において互いに交互に配置され、これにより従来のマイクロミキサーと同様に流体の交互層流を形成することができる。
【0012】
第1分岐通路および第2分岐通路は、それぞれ他の第2板材および第1板材によって閉鎖されることで終端を形成される。このため、各溝を形成する際に微細な端部を形成する必要性を解消できる。
このため、第1板材、第2板材および中間板材にそれぞれ溝を加工する際には、各板材において主端面からの切込みを行えばよく、数十ミリ以上の半径の円盤状砥石を用いることができる。
このような円盤状砥石の利用により、第1板材、第2板材および中間板材に加工できる溝幅を20μm程度まで微細化し、表面粗さを0.14μmRz程度まで平滑化することが可能となる。
【0013】
本発明のマイクロミキサーエレメントにおいて、前記第1板材の溝および前記第2板材の溝は、それぞれ同じ溝ピッチに形成され、前記中間板材の溝は、前記第1板材の溝の半分の溝ピッチで形成されていることが望ましい。
このような本発明では、前述した第1板材、第2板材および中間板材による3枚重ね構造とした際に、第1板材および第2板材を互いに半ピッチ分ずらすことで、第1溝および第2溝を中間溝の一つおきに確実に連通させることができる。
【0014】
本発明のマイクロミキサーエレメントにおいて、前記第1板材の溝、前記第2板材の溝および前記中間板材の溝は、互いに同じ溝幅および同じ溝深さに形成されていることが望ましい。
このような本発明では、互いに連通する溝幅および溝深さを揃えることができ、段差のない第1分岐通路および第2分岐通路を形成することができる。
【0015】
本発明のマイクロミキサーエレメントの製造方法は、第1板材、第2板材および中間板材の主端面に、各板材の表面から裏面まで連続する所定深さの溝を形成する工程と、前記第1板材、前記中間板材、前記第2板材を順次重ね合わせ、この際に前記第1板材の溝は前記中間板材の溝の一つおきに連通させ、前記第2板材の溝は前記中間板材の溝のうち前記第1板材の溝が連通しないものに連通させる工程と、を有することを特徴とする。
このような本発明の製造方法によれば、前述した本発明のマイクロミキサーエレメントを製造することができる。
【0016】
本発明のマイクロミキサーエレメントの製造方法において、前記溝を形成する工程では、第1板材、第2板材および中間板材の主端面に、円盤状砥石で切込みを入れて前記溝を形成することが望ましい。
このような本発明の製造方法によれば、円盤状砥石の利用により前述した本発明のマイクロミキサーエレメントについて説明した通りの効果を得ることができる。
【0017】
本発明のマイクロミキサーは、前述した本発明のマイクロミキサーエレメントを収容する本体ブロックを有し、前記本体ブロックには、前記マイクロミキサーエレメントを収容するエレメント収容部と、前記マイクロミキサーエレメントの前記第1板材の溝に面して配置された第1流入通路と、前記マイクロミキサーエレメントの前記第2板材の溝に面して配置された第2流入通路と、前記マイクロミキサーエレメントの前記中間板材の溝に面して配置されたミキシング通路と、を有することを特徴とする。
このような本発明のマイクロミキサーによれば、前述した本発明のマイクロミキサーエレメントについて説明した通りの効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態のマイクロミキサーを示す斜視図。
【図2】前記実施形態のマイクロミキサーを示す他の角度から見た斜視図。
【図3】前記実施形態のマイクロミキサーの内部構造を示す縦断面図。
【図4】前記実施形態のマイクロミキサーの内部構造を示す他の部分の縦断面図。
【図5】前記実施形態のマイクロミキサーのエレメント部分を示す縦断面図。
【図6】前記実施形態のマイクロミキサーのエレメント部分を示す他の方向の縦断面図。
【図7】前記実施形態のマイクロミキサーのエレメント部分を示す平断面図。
【図8】前記実施形態のマイクロミキサーのエレメント部分を示す他の部分の平面図。
【図9】前記実施形態のマイクロミキサーエレメントを示す斜視図。
【図10】前記実施形態のマイクロミキサーエレメントを示す拡大正面図。
【図11】前記実施形態のマイクロミキサーエレメントを示す拡大平面図。
【図12】前記実施形態のマイクロミキサーエレメントを示す拡大断面図。
【図13】前記実施形態のマイクロミキサーエレメントを示す他の部分の拡大断面図。
【図14】前記実施形態のマイクロミキサーエレメントの動作状態を示す平面図。
【図15】前記実施形態のマイクロミキサーエレメントの溝の加工を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1から図4には、本実施形態のマイクロミキサーの本体ブロックの構成が示されている。図5から図8には、本実施形態のマイクロミキサーにおけるエレメントおよびその収容部分の構成が示されている。図9から図15には、本実施形態のマイクロミキサーエレメントが示されている。

【0020】
図1から図4に示すように、本実施形態のマイクロミキサー1は、金属製の本体ブロック10を有する。
図1および図2に示すように、本体ブロック10は、上から第1ブロック11、第2ブロック12、第3ブロック13を積層したものである。各ブロックはハステロイあるいはステンレス鋼などの耐食性を有する金属材料あるいはセラミックス材料から削り出し等の加工により製造される。

【0021】
図2および図3に示すように、第3ブロック13および第2ブロック12は、第3ブロック13の底面から延びるボルト14により連結される。
図4に示されるように、第1ブロック11には上面のボルト孔15Aからボルト15が挿通され、このボルト15は第2ブロック12を貫通して第3ブロック13に螺合されている。
これらのボルト14,15により、第1ブロック11から第3ブロック13までが積層状態で一体化されている。
なお、第1ブロック11から第3ブロック13を積層する際に仮止めあるいは位置合わせを行うために、各ブロックには第3ブロック13の底面から第1ブロック11まで貫通する2本の挿通孔10Aが形成されている。

【0022】
図5から図8に示すように、本実施形態のマイクロミキサー1は、本体ブロック10内に収容されたマイクロミキサーエレメント20を有する。
詳細は後述するが、マイクロミキサーエレメント20は、3枚の板材つまり第1板材21,第2板材22,中間板材23を重ね合わせたものである。
第2ブロック12には、マイクロミキサーエレメント20を収容するために、第2ブロック12の中央を貫通するスリット12Aが形成されている。
図1、図2および図7に示すように、第2ブロック12には、側方からマイクロミキサーエレメント20を固定するためのボルト19が配置されている。マイクロミキサーエレメント20は、スリット12A内に収容された状態において、ボルト19で押し付けられることにより、スリット12Aの一方の側面に押し付けられて固定される。

【0023】
図8および図5に示すように、第2ブロック12の上面(第1ブロック11と接合される面)には、扁平な凹部からなる第1供給通路31および第2供給通路32が形成されている。
第1供給通路31は、スリット12A内に固定された第1板材21の上端縁(第1ブロック11に近い辺縁)に臨んでおり、第2供給通路32は、スリット12A内に固定された第2板材22の上端縁(第1ブロック11に近い辺縁)に臨んでいる(図5参照)。
第1供給通路31および第2供給通路32は、それぞれ平面形状がマイクロミキサーエレメント20に臨む側が拡がった二等辺三角形状とされている(図8参照)。

【0024】
図5および図1に示すように、第1ブロック11には、前述した第1供給通路31および第2供給通路32の二等辺三角形状の頂点に連通する流入ポート16,17が形成されている。
流入ポート16は、第1ブロック11の上面に形成された傾斜部16Aに開口され、外部からの図示しない第1液配管が接続され、これにより第1液が第1供給通路31に供給される。
流入ポート17は、第1ブロック11の上面に形成された傾斜部17Aに開口され、外部からの図示しない第2液配管が接続され、これにより第2液が第2供給通路32に供給される。

【0025】
図5および図6に示すように、第1ブロック11の下面側には、マイクロミキサーエレメント20の中間板材23の中央部分に臨むミキシング通路33が形成されている。ミキシング通路33は、上方に向かって二等辺三角形状に縮小し、その頂点は第1ブロック11の上面中央に形成された流出ポート18に連通されている。
流出ポート18は、外部からの図示しない混合液配管が接続され、これにより第1液と第2液との混合液が取り出される。

【0026】
図9から図15に示すように、マイクロミキサーエレメント20は、3枚の板材つまり第1板材21,第2板材22,中間板材23を重ね合わせたものである。
第1板材21,第2板材22,中間板材23は、それぞれ同じ幅、高さおよび厚さを有するセラミックス製の板材である。
これらの板材のセラミックス材料としては、アルミナ、ジルコニア等が利用できる。

【0027】
これらの第1板材21、第2板材22、中間板材23は、各々の第1ブロック11側の端面が主端面21A,22A,23Aとされ、各主端面には各板材の表面から裏面まで連続する所定深さの第1溝21B、第2溝22B、中間溝23Bが形成されている。
図10および図11に示すように、第1溝21Bおよび第2溝22Bは互いに同じ溝ピッチで形成され、中間溝23Bは第1溝21Bおよび第2溝22Bのピッチの半分の溝ピッチで形成されている。
第1溝21B、第2溝22Bおよび中間溝23Bは、それぞれ同じ溝幅および溝深さで形成されている。これらの溝深さは第1供給通路31および第2供給通路32の深さと略同じである。
これらの第1溝21B、第2溝22Bおよび中間溝23Bは、それぞれ第1供給通路31、第2供給通路32、ミキシング通路33の幅(図10、図11で横方向)の範囲内に複数が配列されている。

【0028】
図12および図14に示すように、第1板材21と中間板材23とは、互いに接合された状態で、各々の第1溝21Bと中間溝23Bの一つおきのものとが互いに連通される。第1溝21Bに連通する中間溝23Bは、第1板材21と反対側を第2板材22によって閉鎖され、これらの第1溝21Bおよび中間溝23Bにより、第1供給通路31から連通しかつ分岐状に細くなりながら第1板材21を通って中間板材23まで連続する第1分岐通路が形成される。
図13および図14に示すように、第2板材22と中間板材23とは、互いに接合された状態で、各々の第2溝22Bと中間溝23Bの他の一つおきのもの(第1溝21Bが連通する中間溝23Bとは別のもの)とが互いに連通される。第2溝22Bに連通する中間溝23Bは、第2板材22と反対側を第1板材21によって閉鎖され、これらの第2溝22Bおよび中間溝23Bにより、第2供給通路32から連通しかつ分岐状に細くなりながら第2板材22を通って中間板材23まで連続する第2分岐通路が形成される。

【0029】
図14に示すように、このような第1分岐通路(第1溝21Bおよび中間溝23B)および第2分岐通路(第2溝22Bおよび中間溝23B)は、中間板材23の主端面23Aにおいて互いに交互に配置され、これによりミキシング通路33内において従来のマイクロミキサーと同様に流体の交互層流を形成することができる。

【0030】
ところで、前述した第1分岐通路および第2分岐通路は、それぞれ他の第2板材22および第1板材21によって閉鎖されることで終端を形成される。このため、各板材21~23においては、主端面21A~23Aに溝を形成する際に微細な端部を形成する必要がない。
図15に示すように、例えば、中間板材23の主端面23Aに、数十ミリ以上の半径の円盤状砥石9を用いて切込みを入れれば、これを中間溝23Bとすることができる。このような加工を行った中間板材23を第1板材21に接合すれば、中間溝23Bの終端を第1板材21(第1溝21Bの間の領域)の側面で閉鎖することができ、これにより第2分岐通路の終端としてミクロンオーダーの立ち上がりを形成することができる。

【0031】
同様にして、第1板材21の主端面21Aに第1溝21Bを形成し、第2板材22の主端面22Aに第2溝22Bを形成することができ、これらは他の板材との接合の際に、適宜他の溝と連通され、あるいは終端として閉鎖されるようにすることができる。
このような円盤状砥石9による各溝21B~23Bの加工は、マイクロミキサーエレメント20を3枚の板材21~23に分割して組み立てるようにしたから可能になったものである。
さらに、このような円盤状砥石の利用により、第1板材21、第2板材22および中間板材23に加工できる溝幅を20μm程度まで微細化し、表面粗さを0.14μmRz程度まで平滑化することが可能となる。

【0032】
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態のマイクロミキサーエレメント20における第1板材21、第2板材22および中間板材23の材質、寸法は任意であり、適用する機器、適用する流体などに応じて適宜選択すればよい。
同様に、マイクロミキサーエレメント20における各板材21~23に形成される第1溝21B、第2溝22Bおよび中間溝23Bの溝ピッチ、溝幅および溝深さも任意であり、適用する機器、適用する流体などに応じて適宜選択すればよい。

【0033】
前記実施形態では、各溝21B~23Bを同じ溝幅および溝深さとしたが、これらを異なる寸法としてもよい。但し、揃えておくことで、第1分岐通路および第2分岐通路としての内面の連続性を確保できる。
前記実施形態では、第1溝21Bと第2溝22Bとを同じ溝ピッチで配列し、中間溝23Bを半分のピッチとすることで、第1溝21Bおよび第2溝22Bが中間溝23Bの一つおきに交互に連通するようにしたが、これらの配列パターンは変更することができる。例えば、中間溝23Bの配列に対して第1溝21Bが2つ連通したのち第2溝22Bが1つ連通するパターンで配列してもよい。このような配列により、第1液が2/3で第2液が1/3となるように混合する等の設定も可能である。

【0034】
前記実施形態のマイクロミキサー1における第1ブロック11、第2ブロック12、第3ブロック13の材質、寸法も任意であり、適用する機器、適用する流体などに応じて適宜選択すればよい。
マイクロミキサー1の本体ブロック10は、3つのブロック11~13による構成に限らず、例えば第2ブロック12と第3ブロック13を一体化し、その上面にスリット12Aを加工してマイクロミキサーエレメント20を収容してもよい。あるいは内部構成によっては、更に多数のブロックに分割してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、複数の流体を精密に混合するためのマイクロミキサー、マイクロミキサーエレメントおよびその製造方法として利用できる。
【符号の説明】
【0036】
1…マイクロミキサー
9…円盤状砥石
10…本体ブロック
10A…挿通孔
11…第1ブロック
12…第2ブロック
12A…スリット
13…第3ブロック
14,15,19…ボルト
15A…ボルト孔
16,17…流入ポート
16A,17A…傾斜部
18…流出ポート
20…マイクロミキサーエレメント
21…第1板材
21A…主端面
21B…第1溝
22…第2板材
22A…主端面
22B…第2溝
23…中間板材
23A…主端面
23B…中間溝
31…第1供給通路
32…第2供給通路
33…ミキシング通路
Drawing
(In Japanese)【図1】
0
(In Japanese)【図2】
1
(In Japanese)【図3】
2
(In Japanese)【図4】
3
(In Japanese)【図5】
4
(In Japanese)【図6】
5
(In Japanese)【図7】
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(In Japanese)【図8】
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(In Japanese)【図9】
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(In Japanese)【図10】
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(In Japanese)【図11】
10
(In Japanese)【図12】
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(In Japanese)【図13】
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(In Japanese)【図14】
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(In Japanese)【図15】
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