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Specification :(In Japanese)人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法及びその通信システム並びにプログラム

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P4041886
Publication number P2005-001052A
Date of registration Nov 22, 2007
Date of issue Feb 6, 2008
Date of publication of application Jan 6, 2005
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法及びその通信システム並びにプログラム
IPC (International Patent Classification) B25J  13/00        (2006.01)
B25J   5/00        (2006.01)
G05D   1/02        (2006.01)
FI (File Index) B25J 13/00 Z
B25J 5/00 A
B25J 5/00 E
G05D 1/02 K
Number of claims or invention 17
Total pages 28
Application Number P2003-166916
Date of filing Jun 11, 2003
Date of request for substantive examination Jun 11, 2003
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】301022471
【氏名又は名称】独立行政法人情報通信研究機構
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】西田 豊明
【氏名】寺田 和憲
Representative (In Japanese)【識別番号】100085419、【弁理士】、【氏名又は名称】大垣 孝
Examiner (In Japanese)【審査官】八木 誠
Document or reference (In Japanese)国際公開第00/67959(WO,A1)
特開2001-209644(JP,A)
特開2002-219676(JP,A)
特開2004-78316(JP,A)
特開2004-188533(JP,A)
特開2004-299025(JP,A)
Field of search B25J1/00-21/02
G05D1/00-1/12
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
複数種の人工物と自律移動制御システムを備える通信システムにおいて実施される、複数種の人工物が選択的に移動するための、人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法であって、
前記自律移動制御システムが、
(a) 複数種の人工物の少なくとも一つが取り込んだ、離間した位置の人間に対する撮像データ及び音声データのいずれか一方又は双方を受信る段階と、
(b)前記受信した撮像データ及び音声データのいずれか一方又は双方を用いて、
前記撮像データを用いる場合は、予め記憶してある、身体動作及び身体的特徴を含む画像認識用の標準パターンと、前記撮像データとの類似程度を比較して類似度の判定を行うことにより、又は、
前記音声データを用いる場合は、予め記憶してある、対象者の発声音声に対する音声認識用の標準パターンと、前記音声データとを比較して発声音声の認識を行うことにより、
前記人間の意図を認識する段階と、
(c)認識した前記人間の外在化した意図に対応して複数種の人工物から少なくとも一つを自動選択する段階と、
(d)前記選択した人工物位置・姿勢を自律的に変位させて、前記認識された意図により示される的位置に移動させる段
を実行することを特徴とする人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法。
【請求項2】
前記自律移動制御システムが、前記人間の意図を認識するにあたり、
通信ネットワーク上で提供される施設内の通路を表示する情報を含む地図情報、人工物が移動する際に考慮するための交通情報及び気象情報を含む支援情報を取り込む段階と、
前記地図情報に基づいて、前記複数種の人工物の少なくとも一つを移動させて、該移動した人工物から受信した撮像データから前記移動先の人間を識別する段階と
をさらに実行することを特徴とする請求項1に記載の人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法。
【請求項3】
前記自律移動制御システムが、複数種の人工物から少なくとも一つを自動選択するにあたり、
前記支援情報に含まれる、前記地図情報、前記交通情報及び気象情報のいずれかに基づいて、前記人工物の自動選択を行うことを特徴とする請求項2に記載の人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法。
【請求項4】
前記人工物位置・姿勢を自律的に変位させて、前記的位置に移動させる際に、
前記自律移動制御システムが、
前記人工物が検出した、移動前方での走行上の障害物についての障害物検出データ受信る段階と、
出した前記障害物を迂回して、前記的位置へ人工物自律的に移動させる段
さらに実行することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法。
【請求項5】
前記人工物が自律的に位置・姿勢を変位させて、前記的位置に移動した際に、
この移動の位置・姿勢の変位による移動経路データを記憶する制御の段階と、
この記憶した移動の位置・姿勢の変位による移動経路を逆に移動して出発した元の位置に復帰するための制御の段階と、
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法。
【請求項6】
自律移動制御システム及び複数種の人工物を含み、人間の外在化した意図に対する推論・検索を含む認識によって、複数種人工物が自律的に移動する人工物移動通信システムであって
前記複数種の人工物の少なくとも一つが、離間した位置の前記人間の外在化した意図を認識するための撮像データを出力する撮影手段と前記意図の認識のための音声データを出力する音声集音手段との一方又は両方と、前記自律移動制御システムから受信した移動指示データに基づいて、認識された意図により示される目的位置に移動するための制御・駆動手段と
を備え、かつ、
前記自律移動制御システムが、
前記人工物から受信した撮像データ及び音声データの一方又は両方から前記人間の意図を識する手段と、
記認識した意図に対応した人工物を複数種から選択する手段と、
記選択した人工物位置・姿勢を変位させる前記移動指示データを算出して送信する手段
備えることを特徴とする人工物移動通信システム。
【請求項7】
前記自律移動制御システムは
通信ネットワーク上から提供される、施設内の通路を表示する情報を有した地図情報、人工物が移動する際に考慮するための交通情報及び気象情報を含む支援情報を取する段をさらに備え
前記人間の意図を認識する手段は、前記地図情報に基づいて、前記複数種の人工物の少なくとも一つを移動させて、該移動した人工物から受信した撮像データから前記移動先の人間を識別する
ことを特徴とする請求項6に記載の人工物移動通信システム。
【請求項8】
前記支援情報に含まれる、前記人工物を選択する手段は、前記地図情報、前記交通情報及び気象情報のいずれかに基づいて、前記人工物の自動選択を行う
ことを特徴とする請求項7に記載の人工物移動通信システム。
【請求項9】
前記人工物が、移動前方での走行上の障害物を検出して障害物検出データを送信する検出手段を備え
前記自律移動制御システムが備える前記移動指示データを算出して送信する手段が、前記障害物検出データを用いて、前記検出手段で検出した障害物を迂回して、前記的位置に人工物が自律的に移動する移動指示データを算出する
ことを特徴とする請求項6~8のいずれか一項に記載の人工物移動通信システム。
【請求項10】
前記制御・駆動手段
人工物位置・姿勢を自律的に変位させて、前記的位置に移動するための、少なくとも二つの車輪及び、この二つの車輪を個別的に回転駆動するための回転駆動手段を備えることを特徴とする請求項6に記載の人工物移動通信システム。
【請求項11】
前記検出手段撮影装置を備えて構成され、
該撮影装置は前記障害物データとして撮像データを生成することを特徴とする請求項9に記載の人工物移動通信システム。
【請求項12】
前記検出手段が、レーザ検出装置を備えて構成され、
前記レーザ検出装置は、レーザ送受信により、反射強度を検出して、該反射強度としきい値から障害物データを生成す
とを特徴とする請求項9に記載の人工物移動通信システム。
【請求項13】
複数種の人工物と自律移動制御システムを備える通信システムで、人間の外在化した意図に対する推論・検索を含む認識によって、複数種の人工物が選択的かつ自律的に移動するための、人間の外在化した意図の推論・検索による人工物の自律的移動制御をコンピュータに実行させるための下記ステップからなるプログラム。
(a)複数種の人工物の少なくとも一つが取り込んだ、離間した位置の人間に対する撮像データ及び音声データのいずれか一方又は双方を受信するステップ、
(b)前記受信した撮像データ及び音声データのいずれか一方又は双方を用いて、
前記撮像データを用いる場合は、予め記憶してある、身体動作及び身体的特徴を含む画像認識用の標準パターンと、前記撮像データとの類似程度を比較して類似度の判定を行うことにより、又は、
前記音声データを用いる場合は、予め記憶してある、対象者の発声音声に対する音声認識用の標準パターンと、前記音声データとを比較して発声音声の認識を行うことにより、
前記人間の意図を認識するステップ、
(c)認識した前記人間の外在化した意図に対応して複数種の人工物から少なくとも一つを選択するステップ、
(d)前記選択した人工物位置・姿勢を自律的に変位させて、前記認識された意図により示される的位置に移動するステップ。
【請求項14】
前記意図を認識するステップにおいて、
通信ネットワーク上から提供される施設内の通路を表示する情報を有した地図情報と、交通情報、及び気象情報の少なくとも一つを含む支援情報を取り込む処理と、
前記地図情報に基づいて、前記複数種の人工物の少なくとも一つを移動させて、該移動した人工物から受信した撮像データから前記移動先の人間を識別する処理と、
をコンピュータに実行させるための請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記複数種の人工物から少なくとも一つを選択するステップにおいて、
前記支援情報に含まれる、前記地図情報、前記交通情報及び気象情報のいずれかに基づいて、前記人工物の自動選択を行う処理
をコンピュータに実行させるための請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記人工物位置・姿勢を自律的に変位させて、前記的位置に移動させる際に、
前記人工物が検出した、移動前方での走行上の障害物についての障害物検出データを受信するステップと、
出した前記障害物を迂回して、前記的位人工物自律的に移動させるステップと、
をさらにコンピュータに実行させるための請求項13~15のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項17】
前記人工物位置・姿勢を自律的に変位させて、前記的位置に自動的に移動した際の移動の位置・姿勢の変位による移動経路データを記憶するステップと、
この記憶した移動の位置・姿勢の変位による移動経路を逆に移動して出発した元の位置に復帰するステップと、
をさらにコンピュータに実行させるための請求項13に記載のプログラム。
Detailed description of the invention (In Japanese)
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に、離間した位置の人間の外在化した意図(適宜発声を含む人間の「しぐさ」と表記する)に対応して選択された人工物(例えば、車椅子、傘立て、図書運搬機)が自動的に位置・姿勢を変位させて、人間の位置へ人工物が自律的に移動するための、人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法及びその通信システム並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、人工物に対する制御、例えば、ワイヤード方式や微弱電波や赤外線を用いた無線方式のリモートコントローラが多用されている。このような受動的な制御とともに、人工物が自律的(能動的)に、その制御によって移動する例も知られている。
【0003】
例えば、離間した位置の、人間の外在化した意図識に対応して人工物が自律的に位置・姿勢を変位させ、その目的とする移動先の人間の近傍位置(所定位置)に移動する例がある(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
この種の意図の認識は、能動的な人工物と人間との間で必要な伝達を暗黙的な身体的な伝達として捉えている。この暗黙の身体的な伝達は、「身体動作、対人接触、対人距離、周辺言語、身体的特徴、衣服、装飾品、沈黙」等の身体及び/又は環境の属性に関する伝達である。
【0005】
また、同種の提案として、二本足走行ロボットの例が知られている。この二本足走行ロボットの例は、複数の認識技術を連携させた画像解析によって、人間の「しぐさ」や環境(走行に対する障害物の認識、かつ、その迂回走行)を理解し、かつ、ネットを使い対話能力を向上させている。すなわち、その正しい走行方向を理解して人工物が自律的に移動するものである(例えば、非特許文献2参照)。
【0006】
【非特許文献1】
寺田和憲・西田豊明、「Harmonic Artifacts(HARMONICAR)」人工知能学会全国大会(第16回)論文集(CD-ROM),1C4-04(2002)
【非特許文献2】
日経BP社発行、「日経エレクトロニクス誌」 2003,1-6号「ヒトのしぐさを理解しネットにつながる新ASIMO」p24-p25
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような上記従来例では、次の(1)、(2)の欠点がある。
(1)前者の非特許文献1の例では、一つの人工物を、一つの人間の外在化した意図に対応するように、人工物が自律的に目的とする移動先の人間の近傍位置に移動するようにしている。したがって、複数種の人工物から、人間の外在化した意図に基づいた推論・検索によって、その適切な選択による、目的とする移動先の人間の近傍位置への自動的な移動が出来ない。換言すれば、多様な人工物を多様な人間に適合させる、使い勝手に優れたシステムとしての利便性が得られなかった。
(2)後者の非特許文献2の例では、一つの人工物を、一つの人間の外在化した意図に対応するように、前記同様に人工物のロボットが自動的に目的位置(例えば、来訪者に対する案内位置)に移動するようになっている。この場合も多様なロボットを多様な人間に適合(選択)させた、その移動が出来ない。すなわち、より使い勝手に優れたシステムとしての利便性が得られなかった。
【0008】
また、後者の非特許文献2の例では、目的位置への走行時に障害物を認識して、その障害物を迂回した走行が可能であり、かつ、ネットワークを通じた情報のやり取りを通じた対話能力の向上を図っているものの、この場合の情報では、例えば、建物内の構造を地図情報とした多様な目的位置までの自律的な走行が出来ない。すなわち、より高度なシステムとしての利便性が得られない。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑み、複数種の人工物が、人間の外在化した意図(ここでは「人間のしぐさ」)の識に基づいた推論・検索によって選択的(一つ又は複数の人工物)かつ自律的な位置・姿勢制御を行って、目的とする移動先の人間の近傍位置に、自律的に移動することが出来るようになり、結果的に多様な人工物を多様な人間に適合できる、使い勝手に優れたシステムとしての利便性が向上する、人間の外在化した意図に対する推論・検索による人工物の自律的な移動制御方法及びその通信システム並びにプログラムの提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法は、複数種の人工物と自律移動制御システムを備える通信システムにおいて実施される、複数種の人工物が選択的かつ自律的に移動するためのものであり、自律移動制御システムが、以下の段階を実行する。
(a)複数種の人工物の少なくとも一つが取り込んだ、離間した位置の人間に対する撮像データ及び音声データのいずれか一方又は双方を受信する。
(b)受信した撮像データ及び音声データのいずれか一方又は双方を用いて、
撮像データを用いる場合は、予め記憶してある、身体動作及び身体的特徴を含む画像認識用の標準パターンと、撮像データとの類似程度を比較して類似度の判定を行うことにより、又は、
音声データを用いる場合は、予め記憶してある、対象者の発声音声に対する音声認識用の標準パターンと、音声データとを比較して発声音声の認識を行うことにより、
人間の外在化した意図を認識す
(c)認識した、人間の外在化した意図に対応して複数種の人工物から少なくとも一つを自動選択する
(d)選択た人工物位置・姿勢を自律的に変位させて、認識された意図により示される的位置に移動する。
【0011】
この発明の人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法では、複数種の人工物が、人間の外在化した意図に基づいた推論・検索により、選択的(一つ又は複数の人工物)、かつ、自律的な位置・姿勢制御を行って、自律的に目的位置に移動させることが出来るようになる。この結果、多様な人工物を多様な人間に適合させる、使い勝手に優れたシステムとしての利便性が向上する。
意図の認識は、目的とする移動先の人間の撮像データと音声データの一方又は両方に対する推論・検索の制御実行と情報の検索の一方又は両方で行うので、複数種の人工物から、人間の外在化した意図に基づく推論・検索をすることによって、選択(一つ又は複数種の人工物)する際の、その選択性が向上する。
【0012】
上記目的を達成する本発明の人工物移動通信システムは、自律移動制御システム及び複数種の人工物を含み、人間の外在化した意図に対する推論・検索を含む認識によって選択された複数種人工物が自律的に移動するものである。前記複数種の人工物の少なくとも一つが、離間した位置の人間の外在化した意図認識ための撮像データを出力する撮影手段と前記意図の認識のための音声データを出力する音声集音手段との一方又は両方と、前記自律移動制御システムから受信した移動指示データに基づいて、認識された意図により示される目的位置に移動するための制御・駆動手段とを備えている。前記自律移動制御システムが、人工物から受信した撮像データ及び音声データの一方又は両方から前記人間の意図を識する手段と、前記認識した意図に対応した人工物を複数種から選択する手段と、前記選択した人工物位置・姿勢を変位させる移動指示データを算出して送信する手段とを備える。
【0013】
この発明の人工物移動通信システムでは、上記した「人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法」と同様に、多様な人工物を多様な人間に適合させる、使い勝手に優れたシステムとしての利便性が向上することになる。
【0014】
上記目的を達成する本発明のプログラムは、複数種の人工物と自律移動制御システムを備える通信システムで、人間の外在化した意図に対する推論・検索を含む認識によって、複数種の人工物が選択的かつ自律的に移動するための、人間の外在化した意図の推論・検索による人工物の自律的な移動制御をコンピュータに実行させるための下記ステップからなるものである。
【0015】
(a)複数種の人工物の少なくとも一つが取り込んだ、離間した位置の人間に対する撮像データ及び音声データのいずれか一方又は双方を受信するステップ、
(b)前記受信した撮像データ及び音声データのいずれか一方又は双方を用いて、
前記撮像データを用いる場合は、予め記憶してある、身体動作及び身体的特徴を含む画像認識用の標準パターンと、前記撮像データとの類似程度を比較して類似度の判定を行うことにより、又は、
前記音声データを用いる場合は、予め記憶してある、対象者の発声音声に対する音声認識用の標準パターンと、前記音声データとを比較して発声音声の認識を行うことにより、
前記人間の意図を認識するステップ、
(c)認識した人間の外在化した意図に対応して複数種の人工物から少なくとも一つを選択するステップ、
(d)この選択た人工物位置・姿勢を自律的に変位させて、認識された意図により示される的位置に移動するステップ。
【0016】
この発明のプログラムでは、本発明が、情報記録媒体(パッケージソフトウェアなど)や通信ネットワーク上からのダウンロード/インストールを通じた提供が可能になる。したがって、当該発明を、種々の装置に搭載されるマイクロコンピュータなどで容易に実施できるようになって、その汎用性が向上する。
【0017】
以下は、上記した「人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法」の技術思想における好適な態様である。
【0018】
信ネットワーク上で提供される施設内の通路を表示する情報を含む地図情報、人工物が移動する際に考慮するための交通情報及び気象情報を含む支援情報を取り込み、地図情報に基づいて、複数種の人工物の少なくとも一つを移動させて、移動した人工物から受信した撮像データから前記移動先の人間を識別し、あるいは、前記地図情報、前記交通情報及び気象情報のいずれかに基づいて、前記人工物の自動選択を行う。この結果、適確に、目的位置に移動させることが出来るようになる。
【0019】
前記人工物位置・姿勢を自律的に変位させて、目的位置に移動させる際に、この人工物が検出した、移動前方での走行上の障害物についての障害物検出データ受信る段階と、この検出した障害物を迂回して、目的位置へ人工物自律的に移動させる段階とをさらに有する。
【0020】
この場合、結果的に、目的位置へ、自動的、かつ、適確に移動させることが出来るようになる。
【0023】
前記人工物が自律的に位置・姿勢を変位させて、目的位置に移動した際に、この移動の位置・姿勢の変位による移動経路データを記憶する制御の段階と、この記憶した移動の位置・姿勢の変位による移動経路を逆に移動して出発した元の位置に復帰するための制御の段階とをさらに有する。
【0024】
この場合、より使い勝手に優れたシステムとしての利便性が向上する。
【0027】
以下は、上記した「人工物移動通信システム」の技術思想における好適な態様である。
【0028】
自律移動制御システムは、通信ネットワーク上から提供される、施設内の通路を表示する情報を有した地図情報、人工物が移動する際に考慮するための交通情報及び気象情報を含む支援情報を取する手段をさらに備える。
また、人間の意図を認識する手段は、前記地図情報に基づいて、前記複数種の人工物の少なくとも一つを移動させて、該移動した人工物から受信した撮像データから前記移動先の人間を識別し、前記人工物を選択する手段は、前記地図情報、前記交通情報及び気象情報のいずれかに基づいて、前記人工物の自動選択を行う。
【0029】
さらに、前記制御・駆動手段によって、選択された人工物が自律的に位置・姿勢を変位させて、認識された意図により示される的位置に移動する際に、この人工物が、移動前方での走行上の障害物を検出して障害物検出データを送信する検出手段を備え移動指示データを算出して送信する手段が、前記障害物検出データを用いて、前記検出手段で検出した障害物を迂回して、目的位置に人工物が自律的に移動する移動指示データを算出る。
【0034】
さらに、前記制御・駆動手段、人工物位置・姿勢を自律的に変位させて、目的位置に移動するための、少なくとも二つの車輪及び、この二つの車輪を個別的に回転駆動するための回転駆動手段を備える。
【0035】
前記検出手段撮影装置を備えて構成され、撮影装置は障害物データとして撮像データを生成する。
【0036】
前記検出手段が、レーザ検出装置を備えて構成され、前記レーザ検出装置は、レーザ送受信により、反射強度を検出して、該反射強度としきい値から障害物データを生成する。
【0037】
この場合、構成の自由度が向上する。
【0041】
以下は、上記した「プログラム」の技術思想における好適な態様である。
【0042】
前記意図の認識のステップにおいて、通信ネットワーク上から提供される施設内の通路を表示する情報を有した地図情報と、交通情報、及び気象情報の少なくとも一つを含む支援情報を取り込む処理と、前記地図情報に基づいて、前記複数種の人工物の少なくとも一つを移動させて、該移動した人工物から受信した撮像データから前記移動先の人間を識別し、あるいは、前記地図情報、前記交通情報及び気象情報のいずれかに基づいて、前記人工物の自動選択を行う処理とをコンピュータに実行させるものである。
【0043】
前記人工物位置・姿勢を自律的に変位させて、認識された意図により示される的位置に移動させる際に、この人工物が検出した、移動前方での走行上の障害物についての障害物検出データを受信するステップと、この検出した障害物を迂回して、目的位置に人工物が自律的に移動するステップとをさらにコンピュータに実行させるものである。
【0045】
前記人工物位置・姿勢を自律的に変位させて、目的位置に移動した際の移動の位置・姿勢の変位による移動経路データを記憶するステップと、この記憶した移動の位置・姿勢の変位による移動経路を逆に移動して出発した元の位置に復帰するステップとをさらにコンピュータに実行させるためのものである。
【0047】
この発明のプログラムでは、本発明が、情報記録媒体(パッケージソフトウェアなど)や通信ネットワーク上からのダウンロード/インストールを通じた提供が可能になる。したがって、当該発明を、種々の装置に搭載されるマイクロコンピュータなどで容易に実施できるようになって、その汎用性が向上する。
【0050】
このような上記した「プログラム」の好適な態様では、汎用性が、より向上するようになる。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、本発明の実施形態について説明する。この説明において、構成及び配置関係については、本発明が理解できる程度に概略的に示している。したがって、本発明は以下の実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載に基づく様々な形態に適用可能である。
【0052】
(第1実施形態の基本的な機能)
図1は、人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法及びその通信システム並びにプログラムの第1実施形態における機能を説明するためのブロック図である。
【0053】
図1を参照すると、この第1実施形態の基本的な機能では、複数種の人工物が、自律移動制御システム及び位置・姿勢アクション部の無線制御によって、離間した位置の人間の外在化した意図に対応して、選択的かつ自律的に、位置・姿勢を変位させて、目的とする移動先の人間の近傍位置(所定位置)に移動する。
【0054】
このため人工物は、目的とする移動先の人間の近傍位置への自律的な移動における位置・姿勢の変位(移動)を行う。このため、複数種の人工物からの撮影画像及び音声データを双方向通信によって、自律移動制御システムに転送する。さらに、人工物は、位置・姿勢の変位により、目的とする移動先の人間の近傍位置へ移する。この移動のため駆動部は、人工物の位置・姿勢を検出したデータを双方向通信によって、位置・姿勢アクション部に転送する。
【0055】
自律移動制御システムは、人工物からの撮影画像及び音声データと駆動部の位置・姿勢を検出したデータに基づいたデータベース(D/B)での推論・検索の推論エンジン及び/又は検索エンジンによる処理を、制御系を通じて実行し、人間が要求した目的とする移動先の人間の近傍位置へ、移動する人工物を複数種から選択決定する。
【0056】
さらに、この選択決定した人工物に対する目的とする移動先の人間の近傍位置まで、自律移動制御システムが位置・姿勢アクション部に無線制御データを転送して、位置・姿勢の制御を無線で連続的に実行する。
【0057】
このようにして、複数種の人工物が、人間の外在化した意図に基づいた推論(検索を含む、適宜、この「検索」の表記を省略する)によって選択され、かつ、自律的な位置・姿勢制御を行って、目的とする移動先の人間の近傍位置に自動的に移動し、結果的に多様な人工物を多様な人間に適合させる、使い勝手に優れた、そのシステムとしての利便性が向上する。
【0058】
なお、ここでは自律移動制御システム4と自律移動人工物1,2,3とを別体の構成して説明したが、この二つを人工物に一体的に組み込んだ構成とすることも出来る。
【0059】
同様に、第2実施形態から第4実施形態では、機能構成及び実現手段(具体例)において、自律移動制御システム4と自律移動人工物1,2,3を別体として説明するが、自律移動制御システム4と自律移動人工物1,2,3との一体的な構成も当業者にとっては設計的な事項であり、本発明に含まれる。
【0060】
以下、この第1実施形態の基本的な機能の実現手段(具体例)について説明する。
【0061】
(第1実施形態の構成及び要部の個別動作)
図2は本発明の第1実施形態の具体的な構成例を示す外観図/ブロック図である。
【0062】
図2を参照すると、この第1実施形態の構成例は、車椅子である自律移動人工物1(適宜、車椅子1とも表記する)と、本(出版物)搬送機である自律移動人工物2(適宜、図書運搬機2とも表記する)と、傘立てとしての自律移動人工物3(適宜、傘立て3とも表記する)とを有している。
【0063】
さらに、第1実施形態の構成例は、自律移動制御システム4(本発明(請求項)における支援情報取得手段、情報付与処理手段に対応する)と、モーションキャプチャシステム(例えば、Ascension Technology社製)としての位置・姿勢アクション制御装置5を有している。
【0064】
上記した車椅子1は、人工物(車椅子)制御系1a(適宜、車椅子制御系1aとも表記する)、及び人工物(車椅子)駆動系1b(適宜、車椅子駆動系1bとも表記する)を備え、図書運搬機2は、人工物(図書運搬機)制御系2a(適宜、図書運搬機制御系2aとも表記する)、及び人工物(図書運搬機)駆動系2b(適宜、図書運搬機駆動系2bとも表記する)を備えている。
【0065】
さらに、傘立て3は、人工物(傘立て)制御系3a(適宜、傘立て制御系3aとも表記する)、及び人工物(傘立て)駆動系3b(適宜、傘立て駆動系3bとも表記する)とを備えている。
【0066】
人工物制御系1a~3a及び人工物駆動系1b~3bは、本発明(請求項)における制御・駆動手段、情報付与処理手段に対応する。
【0067】
図3は、図2中の車椅子1、図書運搬機2及び傘立て3それぞれの人工物制御系1a~3aの内部電気的構成例を示すブロック図である。
【0068】
図3を参照すると、この人工物制御系1a~3aは、ここでの制御を実行し、CPU,プログラムを格納したROM及びワーキング用のRAMからなるMPU(Microprocessing Unit)31と、自律移動制御システム4及び位置・姿勢アクション制御装置5との無線区間(無線通信回線)によるデータ伝送を行うための微弱電波送受信部32と、対象者m(本発明(請求項)における人間に対応する)の撮像データを出力する撮影装置(光学系)33(本発明(請求項)における撮影手段に対応する)と、処理データを記憶するフラッシュメモリなどの固体メモリ(主記憶装置)35と、処理データを記憶するハードディスク装置(HDD)などを用いたD/B装置(補助記憶装置)36とを有している。
【0069】
人工物制御系1a~3aには、対象者mからの車椅子1から傘立て3に対する呼び出し(移動要求)の音声が入力されるマイクロホン37a(本発明(請求項)における音声集音手段に対応する)及びマイクロホン37aからの音声信号を増幅、デジタル変換(A/D)などを行う音声処理部37b(本発明(請求項)における音声集音手段に対応する)が設けられている。
【0070】
図4は、図2中の車椅子1から傘立て3までそれぞれの人工物駆動系1b~3bの内部電気的構成例を示すブロック図である。
【0071】
図4を参照すれば、人工物駆動系1b~3bは、走行(移動)前方の障害物の撮像データを出力する撮影装置(光学系)47a(本発明(請求項)における障害物の検出手段、撮像処理手段に対応する)と、前方の対象者m又は障害物検出を行うためのレーザ検出装置47b(本発明(請求項)における障害物の検出手段、無線検出手段に対応する)と、走行用のバッテリEからの電源供給を制御するための駆動部48a,49a(本発明(請求項)における回転駆動手段に対応する)と、対象者mに向かって位置・姿勢を変更して走行するための車輪回転用のモータ(M)48b,49b(本発明(請求項)における回転駆動手段に対応する)とを有している。
【0072】
図5は図2中の自律移動制御システム4の内部電気的構成例を示すブロック図である。
【0073】
図5を参照すると、この自律移動制御システム4は、ここでの制御を実行するためのCPU,RAM,ROMからなるMPU51(本発明(請求項)における推論・検索手段/選択処理手段に対応する)と、処理データを記憶するフラッシュメモリなどの固体メモリ(主記憶装置)53と、対象者mの意図の認識を行うためのデータベース(D/B)装置54(本発明(請求項)における推論・検索手段/選択処理手段に対応する)と、自律移動制御システム4との微弱電波による無線区間接続(通信回線接続/全二重通信、例えば、Bluetooth方式)を行うための微弱電波送受信部55aと、位置・姿勢アクション制御装置5との微弱電波による無線区間接続(例えば、上記したBluetooth方式)を行うための微弱電波送受信部55bと、処理データを記憶するハードディスク装置(HDD)などのD/B装置(補助記憶装置)56とを有している。意図の認識用のD/B装置54は、推論・検索による対象者mの意図の識を行うための推論処理部54a及び検索処理部54bを有している。
【0074】
(第1実施形態の全体動作)
図6は、第1実施形態の動作のシーケンス図であり、図7は、第1実施形態の人工物制御系1a~3a及び人工物駆動系1b~3bの動作の処理手順を示すフローチャートである。
【0075】
また、図8は、第1実施形態の自律移動制御システム4の動作の処理手順を示すフローチャートである。
【0076】
図2から図5、図6、図7及び図8を参照すると、車椅子1、図書運搬機2及び傘立て3(図2参照)は、それぞれの車椅子制御系1a、図書運搬機制御系2a及び傘立て制御系3a(図2及び図3参照)における撮影装置33が、対象者mを撮影するように、その撮影方向が設定(撮影出来るように設置されている)されており、ここで撮影した撮像データ(フレーム)をMPU31の制御で微弱電波送受信部32を通じて自律移動制御システム4に転送する(ステップS71,S72/図7参照—以下「図7」は未表記)。
【0077】
自律移動制御システム4では、車椅子制御系1a、図書運搬機制御系2a及び傘立て制御系3aからの微弱電波を微弱電波送受信部55aで受信する(ステップS81/図8参照—以下「図8」は表記せず)。
【0078】
次に、微弱電波として受信された撮像データから対象者mの画像データを切り出す(ステップS82)。この切り出した対象者mの画像データにフラグF1を立てて一時的にMPU51のRAMなどに格納する(ステップS83)。微弱電波送受信部55aからの受信信号に対する意図の認識が実行される。まず、MPU51の制御及びD/B装置54における推論処理部54a及び検索処理部54bにおいて、D/Bデータに基づいた推論エンジンと検索エンジンの起動による対象者mの意図の認識が実行される。
【0079】
こでは、暗黙的な身体上の伝達として、撮像データから、対象者mの人間の外在化した意図を推論・検索して、この認識を行う。
【0080】
暗黙的な身体上の伝達は、身体動作、対人接触、対人距離、周辺言語、身体的特徴、衣服、装飾品、沈黙の身体及び/又は環境の属性に関する伝達である。
【0081】
これらにおいて、以下、画像認識(例えば、上記した身体動作、身体的特徴)、及び音声認識(例えば、周辺言語)を意図の認識として説明する。
【0082】
なお、上記した「身体動作、身体的特徴」としては、車椅子1を呼び寄せる(移動要求)場合、車椅子1の置き場方向に対する「手招き」、及び「ベット上に寝ている」状態や、 図書運搬機2を呼び寄せる(移動要求)場合では、本を持った手で、対象者mが、立ったまま手招きを行う状態がある。
【0083】
また、上記した「周辺言語」としては、対象者mによる「車椅子移動」や、「図書運搬機移動」などの発声がある。
【0084】
意図の認識としてここでは以下の(1)、(2)の処理例を取り上げる。
【0085】
(1)車椅子1、図書運搬機2及び傘立て3は、それぞれの機能(例えば、車椅子1は、歩行に困難を伴う対象者mが使用する、その機能に関するデータが図5に示すD/B装置54に予め格納され、又は随時的に格納される。同様に図書運搬機2及び傘立て3のそれぞれの機能に関するデータが格納されている。
【0086】
この機能に関するデータとしては、画像認識及び音声認識のための以下のデータ(1-A)、(1-B)がある。
【0087】
(1-A)画像認識用データとしては、対象者mの撮像を標準パターンとして記憶する。このため(a)対象者mの撮像領域を切り出し、(b)この切り出した撮像を、その大きさ、傾斜などを補正する正規化を行う。そして(c)入力撮像(対象者m)と記憶している標準パターンと、容易性・確実性を向上させて比較するため特徴点抽出を行う。この特徴としては、線成分、エッジ成分の場所とその方位などの局所的な特徴、面積や周囲長、最大幅、最少幅などの形の特徴が周知である。
【0088】
(1-B)音声認識用データとしては、人間の意図の認識のための単語登録を行う。予め対象者mの発声単語をマイクロホン37a及び音声処理部37bを通じてMPU51及びD/B装置54に登録する。これは周波数スペクトルの時系列で標準パターンである。
【0089】
(2)D/B装置54は、上記した画像認識用データ及び音声認識用データに対する推論・検索を推論処理部54aで処理し、かつ、画像認識用データ及び音声認識用データに対する検索を検索処理部54bで処理して、次に説明する意図の認識の推論・検索(2-A)、(2-B)を実行する。
【0090】
(2-A)画像認識用データに対する処理は、上記した対象者mの撮像を標準パターンとして記憶し、かつ、対象者mの撮像領域を切り出し、この切り出した撮像を、その大きさ、傾斜などを補正する正規化を行う。そして、入力撮像(対象者m)と記憶している標準パターンとの、容易性・確実性を向上させて比較するため特徴点抽出を行う。
【0091】
そして、画像認識用データに対する処理である、入力撮像(対象者m)と記憶している標準パターンとの類似程度を比較して、その類似度を判定する。この判定では、パターンの多次元ベクトルにおける、ベクトル間距離や二つのベクトルの角度による類似度を指標にした判定が周知である。
【0092】
(2-B)音声認識用データに対する処理は、対象者mの発声音声をマイクロホン37a及び音声処理部37bを通じてMPU51及びD/B装置54が音声認識を処理する。この音声認識処理では、入力パターン(対象者mの発声音声)と登録している標準パターンと比較して、発生音声を認識する。この場合の音声認識手法としては、時間軸方向の正規化を行いながら入力パターン間の距離を効率的に行うDP(Dynamic Programming)マッチング手法が周知である。
【0093】
この例では、上記した画像認識及び音声認識での意図の認識による「人間の外在化した意図/しぐさ」から車椅子1から傘立て3のいずれを、対象者mが自己位置に移動(呼び寄せる)させたいのかの選択決定をMPU51が実行する(ステップS84)。
【0094】
この選択決定は、例えば、上記した車椅子1の置き場方向に対する「手招き」、及び「ベット上に寝ている」状態や、図書運搬機2を呼び寄せる(移動要求)場合では、本を持った手で、対象者mが、立ったまま手招きを行う状態などによって行う。
【0095】
人間の外在化した意図」が認識できた場合(ステップS85:Yes)、すなわち、人間の外在化した意図から、車椅子1、図書運搬機2及び傘立て3に対する選択決定が行われると、この選択決定データにフラグF2を立てて一時的にMPU51のRAMなどに格納する(ステップS86)。
【0096】
ステップS85で意図の認識ができない場合(No)、ステップS84に戻って推論・検索を繰り返す。
【0097】
次に、MPU51が、位置・姿勢アクション制御装置5からの位置・姿勢認識データを、微弱電波送受信部55bを通じて取り込むと(ステップS87:Yes)、この位置・姿勢認識データにフラグF3を立てて一時的にMPU51のRAMなどに格納する(ステップS88)。
【0098】
位置・姿勢認識データは、例えば、下記(1)~(3)の内容からなるデータ構造である。
(1)対象者mの画像データ(フラグF1)
(2)選択された車椅子1から傘立て3間でのいずれかを示す選択決定データ(フラグF2)
(3)選択された車椅子1から傘立て3における現在の位置・姿勢のデータ、換言すれば、駆動部48a,49aからのモータ(M)48b,49bの回転駆動における選択された車椅子1から傘立て3の、走行開始からの移動量と、走行方向に対応した向きを示す位置・姿勢認識データ(フラグF3)
【0099】
次に、上記したフラグF1(対象者mの画像データ)、フラグF2(選択決定データ)、及びフラグF3(位置・姿勢認識データ)のそれぞれのデータを読み出して、対象者m(画像データにフラグF1)に、選択された車椅子1から傘立て3(選択決定データ/フラグF2)の移動指示データ(その位置・姿勢)の計算を行う(ステップS89)。
【0100】
移動指示データの計算は、例えば、下記(1)~(4)の内容である。
(1)撮影装置33での対象者mの画像データ(フラグF1)が移動に伴って拡大されて、予め定めたサイズになったかの判断(算出)
(2)この撮影装置33での対象者mの画像データ(フラグF1に対応)が、予め定めたサイズになったとともに、レーザ検出装置47bでの検出が、予め定めた直前値を示した場合
(3)選択された車椅子1から傘立て3を示す選択決定データ(フラグF2に対応)
(4)選択された車椅子1から傘立て3(選択決定データ/フラグF2に対応)が対象者mに向かって移動するための位置・姿勢認識データ(フラグF3に対応)
【0101】
このようにして算出された移動指示データ(車椅子1から傘立て3までの選択結果データを含む)が、自律移動制御システム4の微弱電波送受信部55bから位置・姿勢アクション制御装置5に送信される(ステップS90)。移動指示データは、位置・姿勢アクション制御装置5から、車椅子1から傘立て3に転送され、ここで移動指示データを、微弱電波送受信部32を通じて受け取ったMPU31は、車椅子駆動系1b、図書運搬機駆動系2b、傘立て駆動系3bいずれかの駆動部48a,48bに駆動制御信号を出力する。
【0102】
駆動部48a,49aからの通電によってモータ48b,49bが動作し、対象者mに向かって、選択された車椅子1から傘立て3が移動を開始する(ステップS74)。
【0103】
この移動開始における、選択された車椅子1から傘立て3は、予め定めた位置を前方とした姿勢をもって移動する。すなわち、車椅子1から傘立て3までの、それぞれの人工物の機能ごとに異なる、対象者mでの使用上の向きである。例えば、車椅子1は、前方から対象者が座るため、その到着時点(移動停止)で前方が対象者mに対向する姿勢となる向きをもって移動する。
【0104】
書籍運搬機2は、出版物の収納、取り出しが一方向からに限られる。すなわち、蓋が開いた状態で出版物の収納、取り出し(出し入れ)が行われるため、この出し入れ部分がその到着時点(移動停止)で前方が対象者mに対向するような姿勢をもって移動する。
【0105】
また、傘立て3は、どの周囲方向からも、その使用という傘の収納、取り出し(出し入れ)が可能であるため、特に、その到着時点(移動停止)での向きを問わない姿勢をもって移動する。
【0106】
このような、選択決定による車椅子1から傘立て3のいずれかが、移動しながら、MPU31の制御による一定間隔でサンプリングした駆動系(車椅子駆動系1b、図書運搬機駆動系2b、傘立て駆動系3bのいずれか)の動き状態(すなわち、位置・姿勢)を示すデータを位置・姿勢アクション制御装置5に送信する(ステップS75)。
【0107】
なお、この送信は閉ループ制御に対応するものであり、モータ48b,49bが、例えば、ステッピングモータの場合は、開ループ制御を実行する。換言すれば、前記した送信は行わない。
【0108】
さらに、車椅子1から傘立て3のいずれかが、移動しながら、MPU31の制御による一定間隔でサンプリングした撮影装置33からの対象者mの撮像データを位置・姿勢アクション制御装置5に送信する(ステップS76)。
【0109】
位置・姿勢アクション制御装置5から動き状態を示すデータ及び対象者mの撮像データが、自律移動制御システム4に転送される。
【0110】
自律移動制御システム4は、動き状態を示すデータ(位置・姿勢データ)及び対象者mの撮像データを取り込むと(ステップS91,S92)、撮像が、所定の位置・サイズであるか否かをMPU51が判断する(ステップS93)。すなわち、選択決定された車椅子1から傘立て3のいずれかが、対象者mの近傍まで移動し終えたか否かを判断する。
【0111】
ここで所定の位置・サイズでない、選択決定された車椅子1から傘立て3のいずれかが、対象者mの近傍位置まで移動していない場合(ステップS93:No)、移動指示データ(位置・姿勢)の計算(ステップS89)から繰り返す。所定の位置・サイズの場合、すなわち、選択決定された車椅子1から傘立て3のいずれかが、対象者mの近傍位置まで移動した場合(ステップS93:Yes)、移動停止データを生成し、自律移動制御システム4から位置・姿勢アクション制御装置5に転送される(ステップS94)。
【0112】
位置・姿勢アクション制御装置5からの移動停止データの転送を微弱電波送受信部32を通じて受け取った、車椅子1から傘立て3のいずれかの人工物制御系1a~3aにおけるMPU31は、車椅子駆動系1b、図書運搬機駆動系2b、傘立て駆動系3bいずれかの駆動部48a,49aに駆動制御信号を出力して、その位置・姿勢の制御を停止する(ステップS78)。
【0113】
(第1実施形態の利点)
このように、この第1実施形態では、複数種の人工物である、車椅子1、図書運搬機2及び傘立て3から、対象者mの外在化した意図に基づいた推論・検索によって選択しかつ位置・姿勢制御を行い、その目的とする対象者mの近傍位置(対象者mに最も接近)に、人工物が自律的に移動することが出来るようになり、結果的に多様な人工物を多様な人間に適合できる、使い勝手に優れたシステムとしての利便性が向上するようになる。
【0114】
(第2実施形態の基本的な機能)
図9は、第2実施形態における機能を説明するためのブロック図である。
【0115】
図9を参照すると、この第2実施形態の機能では、図1の第1実施形態の機能に、新たに「支援情報提供システム(施設内の地図情報提供システム、交通情報提供システム、気象情報提供システム)」が追加されている。
【0116】
この支援情報提供システムの情報を取り込んで、例えば、雨の場合は人工物としての傘立てを、複数種の人工物から離間した位置の人間の外在化した意図に対応した選択を行う。このようにして選択の適確性を向上させている。この他の機能は、第1実施形態と同じであり、その重複した説明は省略する。
【0117】
以下、この第2実施形態の機能の具体例について説明する。
【0118】
(第2実施形態の構成及び要部の個別動作)
図10は、第2実施形態の要部具体例を示すブロック図である。
【0119】
図10を参照すると、この第2実施形態の具体例では、図2の第1実施形態の具体例(自律移動人工物1,2,3、自律移動制御システム4、位置・姿勢アクション制御装置5)に、新たに、支援情報提供システム6及び無線通信回線網7が追加されている。この無線通信回線網7は有線通信回線網でも以下同様に動作する。
【0120】
支援情報提供システム6は、図9をもって説明したような、地図情報提供システム、交通情報提供システム、気象情報提供システムである。
【0121】
地図情報提供システムは、例えば、GPSナビゲーションにおける走行用として知られている地図情報がある。また、施設(例えば、ビルディング)内の通路を表示する情報を提供する。
【0122】
交通情報提供システムは、交通情報(例えば、道路の交通止め情報、鉄道の季節運行情報、建物の新設・取り壊し情報)を提供する(例えば、道路交通情報通信システム/VICS:Vehicle Information and Communication System)。
【0123】
気象情報提供システムは、各地の天候の状況、天気予報などの気象情報を提供する(例えば、気象資料総合処理システム/CSMS:Computer System for Meteorological Services)。
【0124】
その他の構成は第1実施形態における図3から図5までの説明と同様である。ここでの重複した説明は省略する。
【0125】
(第2実施形態の全体動作)
図11は、第2実施形態におけるシーケンス図であり、図12は、第2実施形態における自律移動制御システム4の動作の要部処理手順を示すフローチャートである。
【0126】
ここでは、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0127】
図10~図12を参照すると、この第2実施形態の動作における要部処理では、第1実施形態と同様にして(図6図7及び図8参照)、自律移動制御システム4が、車椅子制御系1a、図書運搬機制御系2a及び傘立て制御系3aからの微弱電波を受信し、次に、対象者mの画像データを切り出す。この切り出した対象者mの画像データを格納する。
【0128】
この後、対象者mの意図の検出用のD/B装置54における推論処理部54a及び検索処理部54bで、D/Bデータに基づいて、その推論エンジン、検索エンジンの起動による意図の認識が実行される。このような意図の認識によって、車椅子1から傘立て3におけるいずれを、対象者mが自己位置に移動(呼び寄せる)させたいのかの選択決定を行う(この処理は第1実施形態における図8のステップS81~S85と同様)。
【0129】
このような意図の認識にあって、この第2実施形態では、図11及び図12に示すように、自律移動制御システム4が、支援情報提供システム6から、必要な支援情報を取り込む。
【0130】
この必要な支援情報の取り込みは、下記(1)~(3)の内容である。
【0131】
(1)施設内の地図情報提供システムからは、例えば、施設内(介護施設内や図書館内)の通路を表示する情報を取り込む。介護施設内の情報は、例えば、対象者mが物陰などに置かれた車椅子1又は傘立て3を見えない場所から発声のみによって呼び寄せる場合に使用する。
【0132】
この場合、D/B装置54における推論処理部54a及び検索処理部54bは、発声情報(撮影画像データが得られない場合)のみから意図の認識を行う。この際、D/B装置54における推論処理部54a及び検索処理部54bは、発声した対象者mの位置を認識するため、取り込んだ介護施設内の地図情報を参照し、複数種の人工物の少なくとも1つを前後左右に多少移動させ移動した人工物が有する撮影装置33(図3)での撮像データから、予め登録されている対象者mを識別する。この後の目的とする移動先の対象者mの近傍位置への移動は、前記と同じである。
【0133】
また、図書館内の地図情報も、上記した介護施設内の地図情報と同様に図書運搬機2、傘立て3の移動に使用する。
【0134】
(2)交通情報提供システムからは、上記の交通情報(例えば、道路の交通止め情報、鉄道の季節運行情報、建物の新設・取り壊し情報)を取り込む。
【0135】
例えば、対象者mが外との出入口で呼び寄せる「しぐさ」を行い、そのD/B装置54における推論処理部54a及び検索処理部54bでの意図の認識による推論・検索では、対象者mが存在する施設までの道路の交通止め情報を取り込んだ場合、この例では、車椅子1での車両による外出は行われないものとして、車椅子1を除外した選択を行う。さらに、書籍の搬入搬出は行われないものとして、図書運搬機2を除外した選択を行う。結果的に、傘立て3を呼び寄せる推論・検索が行われることになる。
【0136】
(3)気象情報提供システムからは、対象者mの周囲の天
候の状況、天気予報などの気象情報を取り込む。この気象情報を活用した推論・検索をD/B装置54における推論処理部54a及び検索処理部54bが実行する。
【0137】
例えば、雨の場合は傘立て3を、離間した位置の対象者mの外在化した意図に対応して選択する。また、晴れの日は、傘立て3は意図の認識において、その選択を除外する。換言すれば、晴れの日は、車椅子1を優先的に選択する。
【0138】
このようにして支援情報提供システム6からの支援情報に基づいた意図の認識が行われる。
【0139】
この他の自律移動人工物1,2,3(車椅子1から傘立て3)、自律移動制御システム4及び位置・姿勢アクション制御装置5の動作は第1実施形態と同じである。
【0140】
(第2実施形態の利点)
このように、この第2実施形態では、上記した第1実施形態の利点(多様な人工物を多様な人間に適合できる利便性の向上)に併せて、複数種の車椅子1、図書運搬機2及び傘立て3からの推論・検索による選択の適確性が向上する。
【0141】
(第3実施形態の基本的な機能)
図13は、第3実施形態における機能を説明するためのブロック図である。
【0142】
図13を参照すると、この第3実施形態の基本的な機能では、図1をもって説明した第1実施形態と同様に、複数種の人工物が、自律移動制御システム及び位置・姿勢アクション部の無線制御によって、離間した位置の人間の外在化した意図に対応して、選択的かつ人工物が自律的に位置・姿勢を変位させて、目的とする対象者mの近傍位置に自動的に移動する。
【0143】
この自動的な移動において、人工物が、移動前方での走行上の障害物を検出し、かつ、その障害物を迂回して移動するための位置・姿勢を変位させる制御を行う。これ以降の説明は第1実施形態の基本的な機能説明と同様である。
【0144】
この第3実施形態の基本的な機能では、撮像データ、及び駆動部の位置・姿勢の検出データの転送、推論エンジン及び/又は検索エンジンによる対象者が要求した人工物の複数種類からの選択決定、及び、この選択決定した人工物に対する、目的とする移動先の人間の近傍位置までの人工物に対する位置・姿勢制御が連続的に実行される。
【0145】
このようにして、複数種の人工物である車椅子1から傘立て3のいずれかが、対象者mの外在化した意図に基づく推論・検索によって選択され、かつ、位置・姿勢制御を行って、対象者mの近傍位置に、自動的に移動する。この際、人工物が、移動前方での走行上の障害物を検出し、その迂回を行いながら目的とする移動先の人間の近傍位置へ、その位置・姿勢の制御を行って、自律的・適確な移動を行う。
【0146】
以下、この第3実施形態の機能の具体例について説明する。
【0147】
(第3実施形態の構成及び要部の個別動作)
この第3実施形態の具体的構成は、図2に示す第1実施形態の具体例(自律移動人工物1,2,3、自律移動制御システム4、位置・姿勢アクション制御装置5)と同一である。なお、伝送シーケンス、処理流れなどが異なる。
【0148】
その他の構成は、第1実施形態における図3から図5までの説明と同様である。ここでの重複した説明は省略する。
【0149】
(第3実施形態の全体動作)
図14は、第3実施形態におけるシーケンス図である。また、図15は、第3実施形態の人工物制御系1a~3a及び人工物駆動系1b~3bの動作の要部処理手順を示すフローチャートであり、図16は、第3実施形態における自律移動制御システム4の動作の要部処理手順を示すフローチャートである。
【0150】
ここでは第1実施形態の図6から図8と異なる部分(上記した障害物検出による走行)を主に説明する。
【0151】
図2から図5、図14及び図15を参照すると、選択された車椅子1から傘立て3は、それぞれ撮影した撮像データを自律移動制御システム4に転送し、かつ、この移動指示データによって車椅子駆動系1b、図書運搬機駆動系2b、傘立て駆動系3bいずれかの駆動部48a,49aに駆動制御信号を出力する(図7ステップS71)。駆動部48a,49aからの通電によってモータ48b,49bが動作し、対象者mに向かって、選択された車椅子1から傘立て3が移動を開始する(図7ステップS72,S73,S74)。
【0152】
ここで、図14(A)、(B)及び図15を参照して障害物検出について説明する。
【0153】
この障害物検出は、図4に示す(a)撮影装置47aでの撮像データ及び(b)レーザ検出装置47bによるレーザ波の送信と反射波の有無/レベルによって行う。
【0154】
なお、(a)撮影装置47a、(b)レーザ検出装置47bは、当該人工物移動通信システムを適用する環境、例えば、施設内の移動範囲において、走行上での障害物が発生する状況(人間の移動が予想される病院などでの複数人部屋)では、(a)撮影装置47a、(b)レーザ検出装置47bの両方を採用する。
【0155】
また、当該人工物移動通信システムを適用する環境が、人間の移動が極めて少ない病院などでの一人部屋では、(a)撮影装置47a、(b)レーザ検出装置47bの一方を採用する。
【0156】
撮影装置47aは、例えば、1メートル(m)先を焦点とする撮像データに対する画像認識によって障害物を検出する。この場合、対象者mの撮像データ以外を障害物とするパターン認識を実行する。
【0157】
なお、この場合のパターン認識の処理などは、第1実施形態で説明した画像認識と同様であり、ここでは、その重複した説明は省略する。
【0158】
レーザ検出装置47bは、車椅子1から傘立て3における選択されたいずれかが移動を開始すると同時にレーザ送受信を開始し、反射強度を検出し、MPU31(図3)が、最初に検出している、移動すべき対象者mの方位を、意識しながら目的方向を算出する。
【0159】
この場合、障害物が検出された際に、この障害物が、直に通り過ぎる通行人間の場合があるため、一定の時間(人間が通過する程度)、その走行を停止する(ステップS101)。
【0160】
この障害物検出処理において、障害物が検出されない場合(ステップS102:No)は、図7に示す第1実施形態と同様に位置・姿勢データ転送を処理する(ステップS75)。また、ステップS101の障害物検出処理で、障害物が検出された場合(ステップS102:Yes)は、障害物検出データ(レーザ検出装置47bでの反射レベルとしきい値から判定)を自律移動制御システム4に転送(送信)する(ステップS103)。この後は、図7に示す第1実施形態と同様にステップS76~S78を処理し、以降で説明する復帰処理に進む(ステップS104)。
【0161】
このようにして選択された車椅子1から傘立て3の処理に対して、自律移動制御システム4は、図2から図5、図14及び図16において(参照)、ステップS81~S86(図8の第1実施形態のルーチン参照)を処理し、障害物検出データの取り込みを判断する(ステップS111)。障害物検出データを取り込んだ場合(ステップS111:Yes)、この障害物検出データにフラグF21を立てて一時的にMPU51のRAMなどに格納する(ステップS112)。
【0162】
この後、図8の第1実施形態と同様にステップS87,S88を処理して、移動指示データを生成する(ステップS89A)。
【0163】
このステップS89Aでは、上記した図8の第1実施形態と同様に下記(1)~(4)のデータに対する処理を行って移動指示データを生成する。
(1)対象者mの画像データ/フラグF1
(2)選択された車椅子1、図書運搬機2及び傘立て3を示す選択決定データ/フラグF2
(3)選択された車椅子1から傘立て3における現在の位置・姿勢データ/フラグF3
(4)障害物を迂回して走行する(障害物検出データ/フラグF21)ための移動指示データ(位置・姿勢)の計算
【0164】
このようにして算出された移動指示データ(車椅子1から傘立て3の選択結果データを含む)が、図8に示す第1実施形態と同様に自律移動制御システム4から位置・姿勢アクション制御装置5に送信され、第1実施形態と同様にして、選択決定による車椅子1から傘立て3のいずれかが移動して対象者mに到達する(第1実施形態の図8中のステップS90~S94参照)。
【0165】
(第3実施形態の利点)
このように、この第3実施形態では、複数種の人工物である車椅子1から傘立て3のいずれかが、対象者mの外在化した意図に基づく推論・検索によって選択され、この後、位置・姿勢制御を行って、目的である対象者mの位置に、自動的に移動する。この際、車椅子1から傘立て3のいずれかが、移動前方での走行上の障害物を検出し、その迂回を行いながら目的とする移動先の人間の近傍位置へ、その位置・姿勢の制御を行って、その適確な自律的な移動を行うことが出来るようになる。
【0166】
さらに、人工物が、元の位置に移動の位置・姿勢の変位による移動経路を逆に移動して復帰できるようになる。換言すれば、さらに使い勝手に優れ、その利便性が、より向上するようになる。
【0167】
(第4実施形態の基本的な機能)
図17は、第4実施形態における機能を説明するためのブロック図である。
【0168】
図17を参照すると、この第4実施形態の機能では、図13から図16の第3実施形態の機能(障害物の迂回走行)に、新たに「支援情報提供システム(地図情報提供システム、交通情報提供システム及び気象情報提供システム)」が追加されている。
【0169】
この支援情報提供システムの情報を取り込んで、例えば、雨の場合は人工物としての傘立てを、複数種の人工物から離間した位置の人間の外在化した意図に対応して選択し、かつ、障害物を迂回しながら走行する。
【0170】
このようにして複数種の人工物からの、人間の外在化した意図に対応した選択の適確性を向上させ、かつ、障害物を迂回しながら目的とする移動先の人間の近傍位置まで走行する。この他の機能は、第3実施形態と同じであり、その重複した説明は省略する。
【0171】
以下、この第4実施形態の機能の具体例について説明する。
【0172】
(第4実施形態の構成及び要部の個別動作)
この第4実施形態の構成は、上記した第3実施形態と同様の構成(障害物検出走行/図1の第1実施形態の具体例:自律人工物1~3、自律移動制御システム4、位置・姿勢アクション制御装置5)に、さらに、上記した第2実施形態をもって説明した支援情報提供システム6及び無線通信回線網7が追加されている。
【0173】
支援情報提供システム6は、図9をもって説明したような、施設内の地図情報提供システム、交通情報提供システム、気象情報提供システムである(これらの詳細は第2実施形態参照)。
【0174】
その他の構成は第1実施形態における図3から図5までの説明と同様である。ここでの重複した説明は省略する。
【0175】
(第4実施形態の全体動作)
図18は、第4実施形態におけるシーケンス図である。
【0176】
図18を参照すると、この第4実施形態におけるシーケンスでは、図14に示す第3実施形態のシーケンスと同様に、複数種の人工物である車椅子1から傘立て3のいずれかが移動走行する際に、障害物を検出し、かつ、迂回して目的とする対象者mの近傍位置まで走行する。この場合、図11に示す第2実施形態と同様に、支援情報提供システム6からの支援情報に基づいた意図の認識が行われて、対象者mの外在化した意図に対応して車椅子1から傘立て3までのいずれかを選択する。
【0177】
この他の自律移動制御システム4及び位置・姿勢アクション制御装置5の動作は、第2実施形態及び第3実施形態と同様であり、その重複した説明は省略する。
【0178】
(第4実施形態の利点)
このように、この第4実施形態では、複数種の人工物である車椅子1から傘立て3のいずれかが、人間の外在化した意図に基づいた推論・検索によって選択され、かつ、位置・姿勢制御を行って、対象者mの近傍位置に、自動的に移動する。この際、車椅子1から傘立て3のいずれかが、移動前方での走行上の障害物を検出し、その迂回を行いながら目的の対象者mの近傍位置に移動する。したがって、適確な自律的な移動を行うことが出来るようになる。
【0179】
(実施形態の変形例)
上記した第1から第4実施形態では、車椅子1から傘立て3中のいずれか一つが選択的に移動する例をもって説明したが、複数の人工物(例えば、車椅子1から傘立て3中の二つ)を同時的(並列的)に移動させることも出来る。
【0180】
この場合、意図の認識時に、この認識で類似判断(例えば、車椅子1及び図書運搬機2の二つを同時的に選択)する。さらに、選択された人工物の走行中の衝突を避けるために、前記した前方障害物の検出による走行(第3及び第4実施形態を参照)を適用すれば良い。
【0181】
また、上記した第1から第4実施形態では、走行を2系統の駆動部48a,49a及び車輪回転用のモータ(M)48b,49b(図4参照)をもって説明したが、3系統以上の駆動部及び車輪回転用のモータ(M)を採用して、上記した走行及び、その姿勢制御を実行すれば良い。この場合、より精緻な走行、重量のある人工物の走行が可能になる。
【0182】
また、上記した第1から第4実施形態において、図書運搬機2は、蓋部が自動開閉する構成とすることが出来る。これによって、走行中に収納した本が飛び出さないようになり、かつ、走行完了時は、蓋が自動的に開くようになって、使用の利便性が、さらに向上する。
【0183】
この構成としては、図書運搬機2を蓋部、収納部、蓋開閉機構部、蓋開閉機構制御部などで構成する。
【0184】
この構成の図書運搬機2では、対象者mに向かって自動的に移動する走行中において、蓋開閉機構部及び蓋開閉機構制御部が動作して蓋部が閉じられ、かつ、走行停止時に蓋開閉機構部及び蓋開閉機構制御部が動作して蓋が自動的に開く制御を実行する。
【0185】
上記した第1から第4実施形態において、無線区間を微弱電波による通信回線をもって説明したが、赤外線による通信回線でも、その実施形態が可能である。この赤外線による通信回線では、指向性による伝達範囲(サービスエリア)を考慮した設計が必要となる。
【0186】
このような第1から第4実施形態の変形例は、当業者にとって容易に考えられる設計的な事項であり、全て本発明に含まれる。
【0187】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の人間の意図の認識による人工物の自律的な移動制御方法及びその通信システム並びにプログラムによれば、複数種の人工物が、人間の外在化した意図に基づいた推論・検索によって選択的かつ自律的な位置・姿勢制御を行い、人間の位置(所定の範囲位置)に、自律的に移動することが出来るようになる。
【0188】
これによって、多様な人工物を多様な人間に適合できる、使い勝手に優れたシステムとしての利便性が向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における機能を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態の具体的な構成例を示す外観図・ブロック図である。
【図3】図2中の人工物制御系の内部電気的構成例を示すブロック図である。
【図4】図2中の人工物駆動系の内部電気的構成例を示すブロック図である。
【図5】図2中の自律移動制御システムの内部電気的構成例を示すブロック図である。
【図6】第1実施形態の動作のシーケンス図である。
【図7】第1実施形態の人工物制御系及び人工物駆動系の動作の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】第1実施形態の自律移動制御システムの動作の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】第2実施形態における機能を説明するためのブロック図である。
【図10】第2実施形態の要部具体例を示すブロック図である。
【図11】第2実施形態におけるシーケンス図である。
【図12】第2実施形態における自律移動制御システムの動作の要部処理手順を示すフローチャートである。
【図13】第3実施形態における機能を説明するためのブロック図である。
【図14】第3実施形態におけるシーケンス図である。
【図15】第3実施形態の人工物制御系及び人工物駆動系の動作の要部処理手順を示すフローチャートである。
【図16】第3実施形態における自律移動制御システムの動作の要部処理手順を示すフローチャートである。
【図17】第4実施形態における機能を説明するためのブロック図である。
【図18】第4実施形態におけるシーケンス図である。
【符号の説明】
1~3 自律移動人工物(車椅子、図書運搬機、傘立て)
1a 人工物(車椅子)制御系(車椅子制御系)
1b 人工物(車椅子)駆動系(車椅子駆動系)
2a 人工物(図書運搬機)制御系(図書運搬機制御系)
2b 人工物(図書運搬機)駆動系(図書運搬機駆動系)
3a 人工物(傘立て)制御系(傘立て制御系)
3b 人工物(傘立て)駆動系(傘立て駆動系)
4 自律移動制御システム
5 位置・姿勢アクション制御装置
31,51 MPU
32 微弱電波送受信部
33,47a 撮影装置
36,54 D/B装置
37a マイクロホン
37b 音声処理部
47b レーザ検出装置
48a,49a 駆動部
48b,49b モータ(M)
54a 推論処理部
54b 検索処理部
55a,55b 微弱電波送受信部
m 対象者
Drawing
(In Japanese)【図1】
0
(In Japanese)【図2】
1
(In Japanese)【図3】
2
(In Japanese)【図4】
3
(In Japanese)【図5】
4
(In Japanese)【図6】
5
(In Japanese)【図7】
6
(In Japanese)【図8】
7
(In Japanese)【図9】
8
(In Japanese)【図10】
9
(In Japanese)【図11】
10
(In Japanese)【図12】
11
(In Japanese)【図13】
12
(In Japanese)【図14】
13
(In Japanese)【図15】
14
(In Japanese)【図16】
15
(In Japanese)【図17】
16
(In Japanese)【図18】
17