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明細書 :筒状折り畳み構造物の製造方法、筒状折り畳み構造物の製造装置、及び、筒状折り畳み構造物

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第6256867号 (P6256867)
公開番号 特開2015-033772 (P2015-033772A)
登録日 平成29年12月15日(2017.12.15)
発行日 平成30年1月10日(2018.1.10)
公開日 平成27年2月19日(2015.2.19)
発明の名称または考案の名称 筒状折り畳み構造物の製造方法、筒状折り畳み構造物の製造装置、及び、筒状折り畳み構造物
国際特許分類 B31F   1/08        (2006.01)
B31D   5/04        (2017.01)
FI B31F 1/08
B31D 5/04
請求項の数または発明の数 11
全頁数 41
出願番号 特願2013-164614 (P2013-164614)
出願日 平成25年8月7日(2013.8.7)
審査請求日 平成28年6月9日(2016.6.9)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】801000027
【氏名又は名称】学校法人明治大学
発明者または考案者 【氏名】萩原 一郎
【氏名】石田 祥子
【氏名】野島 武敏
個別代理人の代理人 【識別番号】100064908、【弁理士】、【氏名又は名称】志賀 正武
【識別番号】100106909、【弁理士】、【氏名又は名称】棚井 澄雄
【識別番号】100108578、【弁理士】、【氏名又は名称】高橋 詔男
【識別番号】100126882、【弁理士】、【氏名又は名称】五十嵐 光永
審査官 【審査官】西堀 宏之
参考文献・文献 特開2007-308994(JP,A)
特開平03-141479(JP,A)
特開平07-052968(JP,A)
特許第4253145(JP,B2)
特開2006-256264(JP,A)
特開2002-328959(JP,A)
調査した分野 B31F 1/08
B31D 5/04
B65D 5/00- 5/76
特許請求の範囲 【請求項1】
平面展開部が、
3次元空間に仮想的に表現される筒状構造物を軸方向と直交する方向で複数の筒状部材に分割して、分割した前記筒状部材を2次元平面に展開し、展開された前記筒状部材に対応する帯板展開図を少なくとも1つ含む2次元展開図を作成し、
折線作成部が、
前記平面展開部が分割した前記筒状部材の軸方向の幅と同じ長さの幅を有する複数の対称帯板図形を含み、予め決められた角度で対称軸に交わる折線が前記対称帯板図形内に設けられた2次元折線図を作成し、
折線展開図作成部が、
前記平面展開部により作成された前記2次元展開図と、前記折線作成部により作成された前記2次元折線図とに基づいて、前記筒状部材の軸方向の幅における中心を通過する中心軸に対して左右対称となるように、前記帯板展開図に折線を設けた折線展開図を作成する
ことを特徴とする筒状折り畳み構造物の製造方法。
【請求項2】
前記折線展開図作成部が、
前記筒状部材を展開した前記帯板展開図の外縁と前記折線とが交わる点を連結した接続線を描画して前記折線展開図を作成することを特徴とする請求項1に記載の筒状折り畳み構造物の製造方法。
【請求項3】
前記折線展開図作成部は、
前記接続線によって囲まれた領域を接合部と決定することを特徴とする請求項2に記載の筒状折り畳み構造物の製造方法。
【請求項4】
前記折線展開図作成部は、
前記折線展開図に基づき作成された前記筒状折り畳み構造物において、前記接合部が平面状態となるような折線を前記接合部に設けることを特徴とする請求項3に記載の筒状折り畳み構造物の製造方法。
【請求項5】
前記折線展開図作成部が、
前記対称帯板図形の前記対称軸と前記筒状部材の前記中心軸とを一致させた状態で前記帯板展開図と前記対称帯板図形を重ねて、前記筒状部材を展開した前記帯板展開図の外縁と前記折線とが交わる点を連結した前記接続線を描画することを特徴とする請求項2から4のうちいずれか一項に記載の筒状折り畳み構造物の製造方法。
【請求項6】
前記折線展開図作成部は、
前記帯板展開図の外縁を等角写像変換して湾曲した湾曲帯板展開図を作成するとともに、前記対称帯板図形を等角写像変換して湾曲した湾曲帯板図形を作成し、前記湾曲帯板展開図と前記湾曲帯板図形を重ねて、前記湾曲帯板展開図の外縁と前記湾曲帯板図形の折線とが交わる点を連結した前記接続線を描画することを特徴とする請求項5に記載の筒状折り畳み構造物の製造方法。
【請求項7】
前記折線展開図作成部は、
前記中心軸上に設けられる谷折り節点に接続される谷折り線と、前記中心軸上に前記谷折り節点と交互に設けられる山折り節点に接続される山折り線とを前記折線展開図に設けるともに、前記谷折り線節点に接続される前記谷折り線の数よりも2つ少ない山折り線を前記谷折り節点に接続させ、前記山折り線節点に接続される前記山折り線の数よりも2つ少ない谷折り線を前記山折り節点に接続させることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか一項に記載の筒状折り畳み構造物の製造方法。
【請求項8】
前記平面展開部は、
前記軸方向と直交する方向に異なる長さで前記複数の筒状部材に分割して、分割した前記筒状部材を2次元平面に展開し、展開された前記筒状部材に対応する帯板展開図を少なくとも1つ含む2次元展開図を作成することを特徴とする請求項1から7のうちいずれか一項に記載の筒状折り畳み構造物の製造方法。
【請求項9】
前記折線展開図作成部は、
前記筒状構造物が一定曲率で湾曲している場合、前記中心軸に対して左右対称となるように前記帯板展開図に折線を設けた帯板折線図を複製して、複数の前記帯板折線図を連結させることにより、前記折線展開図を作成することを特徴とする請求項1から7のうちいずれか一項に記載の筒状折り畳み構造物の製造方法。
【請求項10】
請求項1から8のうちいずれか一項に記載の筒状折り畳み構造物の製造方法によって作成された前記折線展開図に基づき製造されたことを特徴とする湾曲した筒状折り畳み構造物。
【請求項11】
3次元空間に仮想的に表現される筒状構造物を軸方向と直交する方向で複数の筒状部材に分割して、分割した前記筒状部材を2次元平面に展開し、展開された前記筒状部材に対応する帯板展開図を少なくとも1つ含む2次元展開図を作成する平面展開部と、
前記平面展開部が分割した前記筒状部材の軸方向の幅と同じ長さの幅を有する複数の対称帯板図形を含み、予め決められた角度で対称軸に交わる折線が前記対称帯板図形内に設けられた2次元折線図を作成する折線作成部と、
前記平面展開部により作成された前記2次元展開図と、前記折線作成部により作成された前記2次元折線図とに基づいて、前記筒状部材の軸方向の幅における中心を通過する中心軸に対して左右対称となるように、前記帯板展開図に折線を設けた折線展開図を作成する折線展開図作成部と、
を備えることを特徴とする筒状折り畳み構造物の製造装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、筒状折り畳み構造物の製造方法、筒状折り畳み構造物の製造装置、及び、筒状折り畳み構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、外形が小さくなる折り畳み状態と、外形が大きくなる展開状態との間で変形するように折り畳み/展開可能な折り畳み構造物として、折り線に囲まれた各パーツを重ね合せるように折り畳むことが可能な筒状(円筒状、角筒状、円錐状及び角錐状)折り畳み構造物が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、従来の筒状折り畳み構造物には、展開した状態で軸線が湾曲する筒形状(トーラス形状)となる構造物が知られている(例えば非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特許第4253145号公報
【0004】

【非特許文献1】舘知宏,“可展性および平坦可折性を保持した(非)ディスク折紙の自由形状変形”,日本折紙学会,第2巻,第1号 (2012), p. 45-58
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のトーラス形状の筒状折り畳み構造物では、その折り線のパターンに規則性が無いため、湾曲した筒状体(湾曲筒状体)となる筒状折り畳み構造物を利用した各種製品の設計が複雑化する、という問題がある。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みたものであって、展開状態で湾曲筒状体となる筒状折り畳み構造物を容易かつ自由に設計可能な筒状折り畳み構造物の製造方法、筒状折り畳み構造物の製造装置、及び、筒状折り畳み構造物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造方法において、平面展開部が、3次元空間に仮想的に表現される筒状構造物を軸方向と直交する方向で複数の筒状部材に分割して、分割した前記筒状部材を2次元平面に展開し、展開された前記筒状部材に対応する帯板展開図を少なくとも1つ含む2次元展開図を作成し、折線作成部が、前記平面展開部が分割した前記筒状部材の軸方向の幅と同じ長さの幅を有する複数の対称帯板図形を含み、予め決められた角度で対称軸に交わる折線が前記対称帯板図形内に設けられた2次元折線図を作成し、折線展開図作成部が、前記平面展開部により作成された前記2次元展開図と、前記折線作成部により作成された前記2次元折線図とに基づいて、前記筒状部材の軸方向の幅における中心を通過する中心軸に対して左右対称となるように、前記帯板展開図に折線を設けた折線展開図を作成する。
【0008】
また、上述の筒状折り畳み構造物の製造方法において、前記折線展開図作成部が、前記筒状部材を展開した前記帯板展開図の外縁と前記折線とが交わる点を連結した接続線を描画して前記折線展開図を作成する。
【0009】
また、上述の筒状折り畳み構造物の製造方法において、前記折線展開図作成部は、前記接続線によって囲まれた領域を接合部と決定する。
【0010】
また、上述の筒状折り畳み構造物の製造方法において、前記折線展開図作成部は、前記折線展開図に基づき作成された前記筒状折り畳み構造物において、前記接合部が平面状態となるような折線を前記接合部に設ける。
【0011】
また、上述の筒状折り畳み構造物の製造方法において、前記折線展開図作成部が、前記対称帯板図形の前記対称軸と前記筒状部材の前記中心軸とを一致させた状態で前記帯板展開図と前記対称帯板図形を重ねて、前記筒状部材を展開した前記帯板展開図の外縁と前記折線とが交わる点を連結した前記接続線を描画する。
【0012】
また、上述の筒状折り畳み構造物の製造方法において、前記折線展開図作成部は、前記帯板展開図の外縁を等角写像変換して湾曲した湾曲帯板展開図を作成するとともに、前記対称帯板図形を等角写像変換して湾曲した湾曲対称帯板図形を作成し、前記湾曲帯板展開図と前記湾曲対称帯板図形を重ねて、前記湾曲帯板展開図の外縁と前記湾曲対称帯板図形の折線とが交わる点を連結した前記接続線を描画する。
【0013】
また、上述の筒状折り畳み構造物の製造方法において、前記折線展開図作成部は、前記中心軸上に設けられる谷折り節点に接続される谷折り線と、前記中心軸上に前記谷折り節点と交互に設けられる山折り節点に接続される山折り線とを前記折線展開図に設けるともに、前記谷折り線節点に接続される前記谷折り線の数よりも2つ少ない山折り線を前記谷折り節点に接続させ、前記山折り線節点に接続される前記山折り線の数よりも2つ少ない谷折り線を前記山折り節点に接続させる。
【0014】
また、上述の筒状折り畳み構造物の製造方法において、前記平面展開部は、前記軸方向と直交する方向に異なる長さで前記複数の筒状部材に分割して、分割した前記筒状部材を2次元平面に展開し、展開された前記筒状部材に対応する帯板展開図を少なくとも1つ含む2次元展開図を作成する。
【0015】
また、上述の筒状折り畳み構造物の製造方法において、前記折線展開図作成部は、前記筒状構造物が一定曲率で湾曲している場合、前記中心軸に対して左右対称となるように前記帯板展開図に折線を設けた帯板折線図を複製して、複数の前記帯板折線図を連結させることにより、前記折線展開図を作成する。
【0016】
この課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る筒状折り畳み構造物は、上述の筒状折り畳み構造物の製造方法のいずれか一つによって作成された前記折線展開図に基づき製造されたことを特徴とする湾曲した筒状折り畳み構造物。
【0017】
この課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造装置は、3次元空間に仮想的に表現される筒状構造物を軸方向と直交する方向で複数の筒状部材に分割して、分割した前記筒状部材を2次元平面に展開し、展開された前記筒状部材に対応する帯板展開図を少なくとも1つ含む2次元展開図を作成する平面展開部と、前記平面展開部が分割した前記筒状部材の軸方向の幅と同じ長さの幅を有する複数の対称帯板図形を含み、予め決められた角度で対称軸に交わる折線が前記対称帯板図形内に設けられた2次元折線図を作成する折線作成部と、前記平面展開部により作成された前記2次元展開図と、前記折線作成部により作成された前記2次元折線図とに基づいて、前記筒状部材の軸方向の幅における中心を通過する中心軸に対して左右対称となるように、前記帯板展開図に折線を設けた折線展開図を作成する折線展開図作成部と、を備える。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、規則性を有する折線展開図を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第一実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造装置の概略ブロック図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造方法の概要を説明するための参考図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係る筒状構造物の一例であるトーラスの模式図の一例を示す図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係る帯板展開図の一例を示す図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係る2次元展開図の一例を示す図である。
【図6】本発明の第一実施形態に係る2次元折線図の一例を示す図である。
【図7】本発明の第一実施形態に係る2次元折線図と2次元展開図を重ねた状態を示す図である。
【図8】本発明の第一実施形態に係る2次元折線図上に接続線を描写した図の一例を示す。
【図9】本発明の第一実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造方法の一例について説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の第一実施形態に係る2次元折線図の他の例を示す図である。
【図11】本発明の第一実施形態に係る2次元折線図と2次元展開図を重ねた状態を示す図である。
【図12】本発明の第一実施形態に係る2次元折線図上に接続線を描写した図の一例を示す。
【図13】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物を構成する一つの帯板(1節点4折り線(タイプ1))を示す図である。
【図14】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物を構成する一つの帯板(1節点4折り線(タイプ2))を示す図である。
【図15】本発明の第一実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造方法の一例について説明するためのフローチャートである。
【図16】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物を構成する一つの帯板(1節点6折り線)を示す図である。
【図17】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点4折り線(タイプ1))の折線展開図である。
【図18】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点4折り線(タイプ1))を展開した筒状体を示す図である。
【図19】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点4折り線(タイプ1))を折り畳んだ板状体を示す図である。
【図20】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点4折り線(タイプ2))の折線展開図である。
【図21】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点4折り線(タイプ2))を展開した筒状体を示す図である。
【図22】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点4折り線(タイプ2))を折り畳んだ板状体を示す図である。
【図23】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点6折り線)の折線展開図である。
【図24】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点6折り線)を展開した筒状体を示す図である。
【図25】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点6折り線)を折り畳んだ板状体を示す図である。
【図26】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物の第一変形例の制作方法を示す説明図である。
【図27】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物の第一変形例の制作方法を示す説明図である。
【図28】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物の第一変形例の制作方法を示す説明図である。
【図29】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物の第一変形例の折線展開図である。
【図30】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物の第一変形例を展開した筒状体を示す図である。
【図31】図30の状態から筒状折り畳み構造物を折り畳む途中過程を示す図である。
【図32】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物の第二変形例の折線展開図である。
【図33】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物の第二変形例を展開した筒状体を示す図である。
【図34】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物の第二変形例を折り畳んだ板状体を示す図である。
【図35】図32~34に示す筒状折り畳み構造物の制作方法を示す説明図である。
【図36】図32~34に示す筒状折り畳み構造物の制作方法を示す説明図である。
【図37】本発明の第一実施形態による筒状折り畳み構造物の第三変形例の折線展開図である。
【図38】図37の状態から筒状折り畳み構造物を折り畳む途中過程を示す図である。
【図39】本発明の第二実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点4折り線(タイプ1))の折線展開図である。
【図40】隣り合う接合用パーツを接合せずに図39の折り畳み展開図を組み立てた筒状折り畳み構造物(1節点4折り線(タイプ1))を展開した筒状体を示す図である。
【図41】本発明の第二実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点4折り線(タイプ1))を展開した筒状体を示す図である。
【図42】本発明の第二実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点4折り線(タイプ1))を折り畳んだ板状体を示す図である。
【図43】本発明の第二実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点6折り線)の折線展開図の第一例(δi>0)である。
【図44】本発明の第二実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点6折り線)の折線展開図の第二例(δi<0)である。
【図45】本発明の第二実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点6折り線)の折線展開図の第三例(δi=0)である。
【図46】隣り合う接合用パーツを接合せずに図43~45の折り畳み展開図を組み立てた筒状折り畳み構造物(1節点6折り線)を展開した筒状体を示す図である。
【図47】本発明の第二実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点6折り線)を展開した筒状体を示す図である。
【図48】本発明の第二実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点6折り線)を折り畳んだ板状体を示す図である。
【図49】本発明の第三実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造方法の一例について説明するための図である。
【図50】本発明の第三実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点4折り線(タイプ1))の折線展開図である。
【図51】本発明の第三実施形態による筒状折り畳み構造物(1節点4折り線(タイプ1))を展開した筒状体を示す図である。
【図52】図51の状態から筒状折り畳み構造物を折り畳む途中過程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造装置100の概略ブロック図である。図1に示す通り、本実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造装置100は、平面展開部101と、折線作成部102と、折線展開図作成部103とを備える。また、この筒状折り畳み構造物の製造装置100は、印刷装置200と接続されている。なお、本実施形態では、折線展開図が印刷される媒体として、紙や金属箔、プラスチックシート等のように弾性変形しないが折り曲げ可能なシートを用いることができる。

【0029】
ここで、各構成の説明の前に、本実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造装置100が実行する筒状折り畳み構造物の製造方法の概要について、図2を参照して先に説明する。図2は、本実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造方法の概要を説明するための参考図である。

【0030】
平面展開部101は、筒状折り畳み構造物を作成するためのモデルデータ(以下、湾曲する筒状構造物という)の3次元データを入力する。この3次元データは、例えば、図2(a)に示すように、3次元空間に仮想的に表現される筒状構造物のデータである。図示の例では、一定の曲率で湾曲する筒状構造物を示す。また、この筒状構造物の軸線をAX1とし、軸線AX1の曲率中心をAX2とする。
この平面展開部101は、図2(a)に示す筒状構造物を、図2(b)に示す通り、軸線AX1方向と直交する方向で複数の筒状部材に分割する。これにより、平面展開部101は、図2(c)に示すような筒状部材を得る。この筒状部材には、図示の通り、軸線AX1方向の幅における中心を通過する中心軸Sが定義されている。
そして、平面展開部101は、筒状部材を2次元平面に展開し、図2(d)に示すような、筒状部材に対応する帯板展開図を作成する。図示の例では、各筒状部材の曲率中心AX2から最も遠い外周面の一部を、軸線AX1に沿う方向に切断している。
なお、平面展開部101は、筒状部材を多面体に近似させて帯板展開図を作成するものであってもよく、筒状部材の円断面の円周に相当する境界曲線をそのまま含む帯板展開図を作成するものであってもよい。この平面展開部101は、作成した帯板展開図を連結させて2次元展開図を作成し、折線展開図作成部103に出力する。

【0031】
折線展開図作成部103は、筒状部材の軸線AX1方向の幅における中心を通過する中心軸Sに対して左右対称となるように、帯板展開図に折線を設けて、図2(e)に示すような帯板折線図を作成する。この折線展開図作成部103は、この帯板折線図を複数作成する。
そして、折線展開図作成部103は、複数の帯板折線図を連結させて、図2(f)に示すような折線展開図を作成する。

【0032】
次に、各構成部について、具体的に説明する。
平面展開部101は、例えば、入力した3次元画像データに基づき、湾曲した筒状構造物を多面体に近似させて2次元展開図を生成し、折線展開図作成部103に出力する。なお、この平面展開部101は、湾曲する筒状構造物として、例えば、一定の曲率で湾曲する筒状構造物(例えばトーラス)の3次元データや、一定でない曲率で湾曲する筒状構造物(例えばアルキメデス螺旋)の3次元データを入力し、それぞれの筒状構造物を展開した平面図を作成することができる。
以下、一定の曲率で湾曲するトーラス形状の筒状構造物の3次元データを利用する例について説明する。なお、一定でない曲率で湾曲する筒状の折り畳みモデルを利用する例については、後述する。

【0033】
図3に、トーラスの模式図の一例を示す。図3に示すトーラスは、XYZの仮想3次元空間内に位置しており、表面上の点は、このXYZ空間のXYZ座標値で定義されている。
このトーラスを、曲率中心AX2を含む平面で分割すると、断面は真円である。平面展開部101は、このトーラスの円断面を、正u角形で近似する。なお、uは、任意に設定可能であって、大きい値であることが好ましい。本実施形態では、簡単のためuを偶数とし、正u角形の頂点の1つは、トーラスの径が最も大きくなる点を通るものとする。
この平面展開部101は、まず、トーラスの円断面の円周dを正u角形に近似させて、正u角形の頂点AA~AAのXYZ座標値を取得する。そして、平面展開部101は、トーラスの円断面の円周dの位置から、曲率中心AX2周りに角度θだけ回転させ、トーラスの円断面の円周dを正u角形に近似させた正u角形の頂点AB~ABのXYZ座標値を取得する。つまり、頂点AB~ABは、頂点AA~AAを有する円断面を角度θだけ回転させた円断面を、正u角形で近似した頂点である。
そして、平面展開部101は、各辺の長さが変化しないように、u個の四角形要素を2次元平面に展開し、帯板展開図を作成する。なお、この帯板展開図の一例を、図4に示す。

【0034】
図4(a)は、u個の四角形要素を平面に展開した帯板展開図の一例を示す図である。図4(a)に示す帯板展開図は、xy座標系で示される2次元平面上に作成される。帯板展開図は、筒状構造物の軸線AX1方向とx軸が平行となるように、xy座標系に展開される。言い換えると、筒状構造物の円周方向とy軸とが平行となるように、xy座標系に展開されている。本実施形態に係るトーラスの場合、xy座標系において、頂点AA~AAu+1の位置と、頂点AB~ABu+1の位置とが、対称軸Sに対して左右対称な位置となる。つまり、図4に示すように、帯板展開図の外縁によって示される図形は、対称軸Sに対して対称な図形である。また、図4において、頂点AA~AAu+1を結ぶ線は、トーラスの円断面の円周dに近似しており、頂点AB~ABm+1を結ぶ線は、トーラスの円断面の円周dに近似している。
なお、直線AAAB(i=1,…,u)は、トーラスの曲率中心AX2を中心とする円弧に近似する直線である。トーラスの径が最大となる点を含む円弧が、線分AAAB=(AAi+1ABi+1)に対応し、トーラスの径が最少となる点を含む円弧が、線分AAu/2ABu/2に対応する。

【0035】
また、本実施形態に係る平面展開部101は、図4(b)に示す通り、境界曲線dと境界曲線dとを含む帯状展開図を作成するものであってもよい。

【0036】
この平面展開部101は、さらに回転角θだけ回転させて次の帯板展開図を作成する。この平面展開部101は、複数枚の帯板展開図を作成し、湾曲する筒状構造物の3次元データ上において同一の位置で示される頂点同士を接続し、2次元展開図を完成させる。平面展開部101は、作成した2次元展開図のデータを折線展開図作成部103に出力する。
なお、本実施形態では、一定の曲率で湾曲する筒状の折り畳みモデル(トーラスモデル)を用いているため、平面展開部101は、図4(b)に示した帯板展開図を複製して、複数枚の帯板展開図を作成することができる。そして、平面展開部101は、頂点AAとAB、頂点AAu+1とABu+1をそれぞれ接続して、2次元展開図を完成させる。

【0037】
次に、図5を参照して、完成された2次元展開図の一例について説明する。図5は、完成された2次元展開図の一例を示す図である。
図5には、図4に示す帯板展開図を複数枚コピーして並べた一例を示す。なお、隣り合う帯板展開図は、隣り合う頂点AAとAB、頂点AAu+1とABu+1とで連結されている。

【0038】
折線作成部102は、予め決められた折線モデルに応じた2次元折線図を作成し、折線展開図作成部103に出力する。本実施形態において、折線作成部102は、平面展開部101が分割した筒状部材の軸方向の幅と同じ長さの幅を有する複数の対称帯板図形を含み、予め決められた角度で対称軸に交わる折線が対称帯板図形内に設けられた2次元折線図を作成する。
具体的に説明すると、この折線作成部102は、1点4折線からなる折線モデルに応じた2次元折線図を作成することができる。なお、この1点4折線からなる折線モデルには、ミウラ折りタイプと、蛇腹タイプとがあり、折線作成部102は、両者のうち少なくともいずれか1つに基づく2次元折線図を作成することができる。
この折線作成部102は、折線モデルに応じて規則性を有する折線を平面に描画する。ただし、2次元展開図において変則的な処理が行われた場合、この2次元展開図に応じて、折線の規則性を変更することができる。なお、詳細については、等角写像法を併用した場合の変形例のところで説明する。

【0039】
ここでは、図6を参照して、1点4折線からなるミウラ折りタイプの折線モデルに応じた2次元折線図を作成する一例について説明する。
図6は、1点4折線からなるミウラ折りタイプの折線モデルに応じた2次元折線図の一例を示す。図6に示す2次元折線図は、xy座標系で示される2次元平面上に作成される。図示の例では、実線が山折り、一点鎖線が山折りを示している。また、1点4折線からなるミウラ折りタイプの折線モデルに応じた2次元折線図では、y軸方向に平行な対称軸Sを含む複数の対称帯板図形が連続して並列に配置されている。この対称帯板図形は、対称軸Sに対して角度αで交わる谷折り線と、対称軸Sに対して角度αで交わる山折り線と、隣り合う対称帯板図形と接する側線によって形成されている。なお、対称軸S上には、3本の谷折り線が交わる谷折り節点と、3本の山折り線が交わる山折り節点とが、交互に位置されている。この谷折り節点には、対称軸Sと平行な1本の山折り線が交わっており、山折り節点には、対称軸Sと平行な1本の谷折り線が交わっている。
また、対称軸S上において、谷折り線の長さをL、山折り線の長さをLとする。

【0040】
なお、折線作成部102は、(条件1)対称軸S上において隣り合う節点同士が、異なる距離LとLで交互に配置され、その合計が初期の全体の展開図の長さLtotに等しく、かつ、(条件2)谷折りとなる角度α及び山折りとなる角度αの折りによって辺はそれぞれ-2αおよび2αずつ回転していくことから合計が2πに等しくなることの2つの条件を満たすように、山折り折線と谷折り線を作成する。なお、長さLtotは、帯板展開図の長手方向(対称軸方向)の長さであって、3次元データである筒状構造物の円周に等しい値である。

【0041】
この条件1は、以下の式で示される。

【0042】
【数1】
JP0006256867B2_000002t.gif

【0043】
また、条件2は、以下の式で示される。

【0044】
【数2】
JP0006256867B2_000003t.gif

【0045】
なお、式1と式2において、mは、後述する接続線BA,接続線BB・・・上における節点の数(言い換えると、対称軸S上における節点の数)を示している。
これにより、立体に組み立てたとき、後述する線分BABBと、線分BAm+1BBm+1は、同一線分であるため、折り畳んだ時にもこれらの線分が互いに離れず同位置に存在することができる。
なお、図6に示す2次元折線図は、条件1と条件2を満たす一例であって、条件1と条件2を満たす複数の対称帯状図形を並べて表示し、一定の曲率で湾曲した筒の折線展開図を示したものである。複数枚並べて表示するとわかるように、一定の曲率で湾曲した筒の折線展開図は、湾曲していない円筒の展開図に対し、曲がって要素の長さが短くなった分だけ接合部を中抜きしたものである。左右対称に中抜きするので、組み立てた時に貼り合わせるべき点の不連続性は生まれない。また、曲率を一定にするとは中抜き形状を一定にすることと言い換えることができる。

【0046】
折線展開図作成部103は、平面展開部101から入力する2次元展開図のデータと、折線作成部102から入力する2次元折線図のデータとに基づき、2次元折線図上に2次元展開図に対応する接続線を描写した折線展開図を作成する。この折線展開図作成部103は、筒状部材を展開した帯板展開図の外縁と帯板折線図の折線とが交わる点を連結した接続線を描画して折線展開図を作成する。また、折線展開図作成部103は、接続線によって囲まれた領域を接合部と決定する。なお、折線展開図作成部103は、折線展開図に基づき作成された筒状折り畳み構造物において、接合部が平面状態となるような折線を接合部に設けるものであってもよい。

【0047】
具体的に説明すると、折線展開図作成部103は、帯板展開図の対称軸Sと対称帯板図形の対称軸Sとを一致させるようにして、2次元展開図と2次元折線図とを重ねて、2次元折線図のxy座標面上に、2次元展開図を仮描写する。この状態を、図7に示す。
そして、折線展開図作成部103は、2次元展開図の外縁と交わる2次元折線図上の山折り線と谷折り線との交点を接合点BA~BAm+1、BB~BBm+1とする。なお、mは、2次元折線図に応じて予め決められている値である。この折線展開図作成部103は、接合点BA~BAm+1を結んだ線(以下、接続線BAという)と、接合点BB~BBm+1を結んだ線(以下、接続線BBという)とを、本描写する。そして、折線展開図作成部103は、2次元折線図上に仮描写された2次元展開図を削除し、2次元折線図上に接続線BAと接続線BBとが描写された図を折線展開図として作成する。

【0048】
図8には、2次元折線図上に接続線BAと接続線BBとが描写された図の一例を示す。折線展開図作成部103は、この接続線BAと接続線BBにより囲まれた領域を、接合部と決定する。本実施形態において、折線展開図作成部103は、図8に示す通り、接合部を中抜きにした折線展開図を作成する。この折線展開図は、筒状折り畳み構造の設計図となる図面である。この折線展開図作成部103は、作成した折線展開図のデータを印刷装置200に出力する。
なお、本発明はこれに限られず、折線展開図作成部103は、接続線BAと接続線BBとを接合するためののりしろを、接合部に設けるものであってもよい。

【0049】
また、折線展開図作成部103は、予め決められた設定に基づき、図8に示すように接合部を中抜きにした折線展開図(以下、中抜き折線展開図という)、又は、接合部を折り込む折線展開図(以下、折り込み折線展開図という)のうち少なくともいずれか一方を作成する。
本実施形態では、折線展開図作成部103が切抜き折線展開図を作成する一例について説明する。なお、折線展開図作成部103が折り込み折線展開図を作成する一例については、第2実施形態を参照して後述する。

【0050】
次に、図9を参照して、本実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造方法の一例について説明する。図9は、本実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造方法の一例について説明するためのフローチャートである。
(ステップST1)
平面展開部101は、対象となる構造物のデータと、湾曲する筒状構造物の3次元データとを入力する。例えば、対象となる構造物が、一定の曲率の筒状構造物を複数つなぎ合わせたような構造である場合、平面展開部101は、入力した湾曲する筒状構造物の3次元データに基づき、入力した対象の筒状構造物を、一定の曲率の筒状構造物を複数つなぎ合わせたものと近似させる。そして、一定の曲率の筒状構造物ごとに、以下の処理を実行する。なお、対象となる構造物が、湾曲した筒状構造物と湾曲していない筒状構造物とつなぎ合わせた構造である場合、これらを分割して、分割した構造物毎に、以下の処理を実行する。なお、本発明はこれに限られず、対象となる構造物が、一定の曲率の筒状構造物と、一定でない曲率の筒状構造物と、湾曲していない筒状構造物とをつなぎ合わせた構成であっても、同様にして、これらを分割して、分割した構造物毎に、以下の処理を実行することができる。

【0051】
(ステップST2)
次いで、平面展開部101は、筒状構造物を、軸線AX1方向と直交する方向で複数の筒状部材に分割するための円断面を決定する。例えば、平面展開部101は、上述した頂点AA~AAの正u角形を含む円断面と、頂点AB~ABの正u角形を含む円断面とを決定する。そして、平面展開部101は、前者の円断面の円周dに相当する境界曲線dと、後者の円断面の円周dに相当する境界曲線dとを取得する。なお、平面展開部101は、曲率中心AX2から決められた角度θだけ回転させて次の筒状部材を分割するための円断面を決定し、複数の筒状部材を分割する。そして、分割された複数の筒状部材間の境界曲線を、それぞれ取得する。

【0052】
(ステップST3)
そして、平面展開部101は、境界曲線dと境界曲線dとよって囲まれた筒状部材を2次元平面に展開し、帯板展開図を作成する。また、平面展開部101は、ステップST2の処理により分割される複数の円断面に基づき、隣り合う筒状部材を展開して、複数の帯板展開図を作成する。
次いで、平面展開部101は、複数の帯板展開図を接続して、2次元展開図を完成させる。平面展開部101は、完成した2次元展開図のデータを、折線展開図作成部103に出力する。

【0053】
(ステップST4)
一方、折線作成部102は、予め決められた折線モデルに応じた2次元折線図を作成し、折線展開図作成部103に出力する。例えば、折線作成部102は、図6に示したような2次元折線図を作成し、作成した2次元折線図のデータを折線展開図作成部103に出力する。

【0054】
(ステップST5)
そして、折線展開図作成部103は、平面展開部101から入力する2次元展開図のデータと、折線作成部102から入力する2次元折線図のデータとに基づき、2次元折線図上に2次元展開図に対応する接続線を描写した折線展開図を作成する。この折線展開図作成部103は、作成した折線展開図のデータを印刷装置200に出力する。

【0055】
(ステップST6)
印刷装置200は、入力した折線展開図のデータに基づき、印刷媒体に折線展開図を印刷する。

【0056】
次に、図10を参照して、1点4折線からなる蛇腹タイプの折線モデルに応じた2次元折線図を作成する一例について説明する。
図10は、1点4折線からなる蛇腹タイプの折線モデルに応じた2次元折線図の一例を示す。図10に示す2次元折線図は、xy座標系で示される2次元平面上に作成される。図示の例では、実線が山折り、一点鎖線が山折りを示している。また、1点4折線からなる蛇腹タイプの折線モデルに応じた2次元折線図では、y軸方向に平行な対称軸Sを含む複数の対称帯板図形が連続して並列に配置されている。この対称帯板図形は、対称軸Sに対して角度αで交わる山折り線を含む。この対称軸S上には、3本の山折り線が交わる山折り節点が、連続して位置している。この山折り節点には、対称軸Sと平行な1本の谷折り線が交わっている。
また、この対称帯板図形は、隣の対称帯図形と線を共有しており、この共有している線を接続線という。山折り線は、この接続線に対して角度αで交わる。この接続線上には、3本の山折り線と、接続線に平行な1本の谷折り線が交わる山折り節点が位置している。

【0057】
なお、折線作成部102は、以下の式3を満たすという条件3を、上述の条件1に加えて満たすように、山折り折線と谷折り線を作成する。

【0058】
【数3】
JP0006256867B2_000004t.gif

【0059】
角度αを一定にすることにより、後述する線分CACBと、後述する線分CAm+1CBm+1は、立体時及び折り畳み時の両方において、同一線分であるため、折り畳んだ時にもこれらの線分が互いに離れず同位置に存在することができる。

【0060】
次いで、折線展開図作成部103は、帯板展開図の対称軸Sと対称帯板図形の対称軸Sとを一致させるようにして、2次元展開図と2次元折線図と重ねて、2次元折線図のxy座標面上に、2次元展開図を仮描写する。この状態を、図11に示す。
なお、図11に示す例では、境界曲線d,d・・・によって形成される帯状展開図を複数備える2次元展開図を重ねた例である。

【0061】
折線展開図作成部103は、2次元展開図の境界曲線d,d・・・と交わる2次元折線図上の山折り線と谷折り線との交点を接合点CA~CAm+1、CB~CBm+1とする。なお、mは、2次元折線図に応じて予め決められている値である。この折線展開図作成部103は、接合点CA~CAm+1を結んだ線(以下、接続線CAという)と、接合点CB~CBm+1を結んだ線(以下、接続線CBという)とを、本描写する。そして、折線展開図作成部103は、2次元折線図上に仮描写された2次元展開図を削除し、2次元折線図上に接続線CAと接続線CBとが描写された図を折線展開図として作成する。

【0062】
図12には、2次元折線図上に接続線CAと接続線CBとが描写された図の一例を示す。折線展開図作成部103は、この接続線CAと接続線CBにより囲まれた領域を、接合部と決定する。本実施形態において、折線展開図作成部103は、図12に示す通り、接合部を中抜きにした折線展開図を作成する。この折線展開図は、筒状折り畳み構造の設計図となる図面である。この折線展開図作成部103は、作成した折線展開図のデータを印刷装置200に出力する。
なお、本発明はこれに限られず、折線展開図作成部103は、接続線CAと接続線CBとを接合するためののりしろを、接合部に設けるものであってもよい。

【0063】
次に、上記方法によって製造される筒状折り畳み構造物について説明する。ここでは、筒状折り畳み構造物を構成する一つの帯板(帯板展開図)に形成される折り線パターンについて説明する。ここでは、図13,14を参照して、二つの折り線パターン(図8に例示した折り線パターン、及び、図12に例示した折り線パターン)に分けて説明する。
なお、図13,14においては、帯板の折り線パターンのうち、山折りによる折り線(山折り線)を実線で表し、谷折りによる折り線(谷折り線)を破線で表している。また、図13,14に示す帯板10,20において、その長手方向(対称軸S方向)両端の辺は、帯板10,20を筒状部に組み立てる際に接続する接続線(周方向接続線)BD,BE、CD,CEである。また、帯板10,20の幅方向(対称軸Sの直交方向)両端の辺は、軸線AX1方向(図3参照)に隣り合う筒状部(帯板10,20)同士を接続するための接続線(軸方向接続線)BA,BB、CA,CBである。

【0064】
次に、上記方法によって製造される筒状折り畳み構造物について説明する。ここでは、筒状折り畳み構造物を構成する一つの帯板(帯板展開図)に形成される折り線パターンについて説明する。ここでは、図13,14を参照して、二つの折り線パターン(図8に例示した折り線パターン、及び、図12に例示した折り線パターン)に分けて説明する。
なお、図13,14においては、帯板の折り線パターンのうち、山折りによる折り線(山折り線)を実線で表し、谷折りによる折り線(谷折り線)を破線で表している。また、図13,14に示す帯板10,20において、その長手方向(対称軸S方向)両端の辺は、帯板10,20を筒状部に組み立てる際に接続する接続線(周方向接続線)BD,BE、CD,CEである。また、帯板10,20の幅方向(対称軸Sの直交方向)両端の辺は、軸線AX1方向(図3参照)に隣り合う筒状部(帯板10,20)同士を接続するための接続線(軸方向接続線)BA,BB、CA,CBである。

【0065】
(1)1節点4折り線(タイプ1)
図13は、図4に例示した帯板(帯板展開図)に、筒状構造物の折り畳みを可能とする折り線パターンの第一例として、1節点に4本の折り線が集まる折り線パターンの代表的な例の一つであるミウラ折りを適用した図である。

【0066】
図13に示す折り線パターンでは、各節点に集まる山折り線の数と谷折り線の数との差が2となるように帯板10に形成される折り線、及び周方向接続線BD,BE、軸方向接続線BA,BBにおける折り線が設定されている。図13の折り線パターンでは、1節点に4本の折り線が集まるため、1節点に3本の山折り線及び1本の谷折り線が集まる、あるいは、1節点に山折り線1本及び谷折り線3本が集まっている。

【0067】
図13の帯板10では、各軸方向接続線BA,BBから対称軸Sまで延びる山折り線(軸方向山折り線BML1)及び谷折り線(軸方向谷折り線BVL1)が、帯板の長手方向に間隔をあけて交互に配列されている。
帯板10の長手方向に配列された複数の軸方向山折り線BML1と軸方向接続線BA,BBとの交点である複数の節点(接続線第一節点BAi,BBi(i=1,3,5…))は、帯板10の長手方向に沿って間隔をあけて配列されている。また、これら複数の軸方向山折り線BML1と対称軸Sとの交点である複数の節点(対称軸第一節点BCi,BCi(i=1,3,5…))は、帯板の長手方向に沿って等間隔に配列されている。その上で、各軸方向山折り線BML1は、対称軸Sに対して一定の角度αで傾斜している。すなわち、帯板10の長手方向に配列された複数の軸方向山折り線BML1は互いに平行している。本実施形態では、帯板10の上下の周方向接続線BD,BEにも軸方向山折り線BML1が形成されている。これら二つの周方向接続線BD,BEにおける軸方向山折り線BML1は、帯板10を筒状部に組み立てた状態で同一線分となる。

【0068】
また、帯板10の長手方向に配列された複数の軸方向谷折り線BVL1と軸方向接続線BA,BBとの交点である複数の節点(接続線第二節点BAi+1,BBi+1(i=1,3,5…))は、帯板の長手方向に沿って間隔をあけて配列されている。接続線第二節点BAi+1,BBi+1は接続線第一節点BAi,BBiの間に位置している。また、これら複数の軸方向谷折り線BVL1と対称軸Sとの交点である複数の節点(対称軸第二節点BCi+1,BCi+1(i=1,3,5…))は、帯板10の長手方向に沿って等間隔に配列されている。対称軸第二節点BCi+1,BCi+1は対称軸第一節点BCi,BCiの間に位置している。その上で、各軸方向谷折り線BVL1は、対称軸Sに対して一定の角度αで傾斜している。すなわち、帯板10の長手方向に配列された複数の軸方向谷折り線BVL1は互いに平行している。
これら軸方向山折り線BML1及び軸方向谷折り線BVL1は、対称軸Sを中心に左右対称となるように形成されている。

【0069】
さらに、図13に示す帯板10の対称軸S上には、対称軸S方向に延びる周方向山折り線BML2及び周方向谷折り線BVL2が交互に配列されている。これら周方向山折り線BML2及び周方向谷折り線BVL2は、対称軸S上の対称軸第一節点BCi,BCiや対称軸第二節点BCi+1,BCi+1を境界として交互に配列されている。これにより、対称軸S上の節点に集まる山折り線の数と谷折り線の数との差が2となる。

【0070】
また、図13に示す帯板10の各軸方向接続線BA,BB上には、軸方向接続線BA,BBに沿って延びる接続山折り線BML3及び接続谷折り線BVL3が交互に配列されている。これら接続山折り線BML3及び接続谷折り線BVL3は、軸方向接続線BA,BB上の接続線第一節点BAi,BBiや接続線第二節点BAi+1,BBi+1を境界として交互に配列されている。これにより、軸方向接続線BA,BB上の節点に集まる山折り線の数と谷折り線の数との差が2となる。

【0071】
以上のように折り線パターンを形成した帯板10は、板状に形成されると共に折り線によって囲まれた複数の多角形パーツ11(四角形パーツ)によって構成されている。すなわち、各多角形パーツ11の外側辺は帯板10の折り線パターンによって構成されている。
以上のように折線パターンが形成された帯板10の上下の周方向接続線BD,BE同士を接続して組み立てた筒状部においてこれを折り畳んだ際に、これら上下の周方向接続線BD,BEが互いに離れずに同位置に存在するためには、前述した式(1)、(2)を満たせばよい。

【0072】
(2)1節点4折り線(タイプ2)
図14は、図4に例示した帯板(帯板展開図)に、筒状構造物の折り畳みを可能とする折り線パターンの第二例として、1節点に4本の折り線が集まる別の折り線パターンを適用した図である。図14における折り線パターンは、筒状構造物において蛇腹(べローズ)形状となるものである。

【0073】
図14に示す折り線パターンでは、各節点に集まる山折り線の数と谷折り線の数との差が2となるように、帯板20に形成される折り線、並びに、周方向接続線CD,CE及び軸方向接続線CA,CBにおける折り線が設定されている。図14の折り線パターンでは、図13の場合と同様に、1節点に4本の折り線が集まるため、1節点に3本の山折り線及び1本の谷折り線が集まる、あるいは、1節点に山折り線1本及び谷折り線3本が集まっている。

【0074】
図14の帯板20では、各軸方向接続線CA,CBから対称軸Sまで延びる山折り線(軸方向山折り線CML1)が、帯板20の長手方向に間隔をあけて複数配列されている。複数の軸方向山折り線CML1と軸方向接続線CA,CBとの交点である複数の節点BAi,BBi(i=1,2…m)は、帯板20の長手方向に沿って間隔をあけて配列されている。
帯板20の長手方向に隣り合う軸方向山折り線CML1は、対称軸Sに対して互いに逆向きに傾斜している。対称軸Sに対する複数の軸方向山折り線CML1の角度αは、互いに等しい。本実施形態では、帯板20の上下の周方向接続線CD,CEにも軸方向山折り線CML1が形成されている。これら二つの周方向接続線CD,CEにおける軸方向山折り線CML1は、帯板20を筒状部に組み立てた状態で同一線分となる。
これら複数の軸方向山折り線CML1は、対称軸Sを中心に左右対称となるように形成されている。

【0075】
さらに、図14に示す帯板20の対称軸S上には、対称軸S方向に延びる周方向山折り線CML2及び周方向谷折り線CVL2が交互に配列されている。これら周方向山折り線CML2及び周方向谷折り線CVL2は、対称軸Sと軸方向山折り線CML1との節点CCi(i=1,2…m)を境界として交互に配列されている。これにより、対称軸S上の節点CCiに集まる山折り線の数と谷折り線の数との差が2となる。

【0076】
また、図14に示す帯板20の各軸方向接続線CA,CB上には、軸方向接続線CA,CBに沿って延びる接続山折り線CML3及び接続谷折り線CVL3が交互に配列されている。これら接続山折り線CML3及び接続谷折り線CVL3は、軸方向接続線CA,CB上の節点BAi,BBiを境界として交互に配列されている。これにより、軸方向接続線CA,CB上の節点BAi,BBiに集まる山折り線の数と谷折り線の数との差が2となる。
以上のように折り線パターンを形成した帯板20は、板状に形成されると共に折り線によって囲まれた複数の多角形パーツ21(四角形パーツ)によって構成されている。すなわち、各多角形パーツ21の外側辺は帯板20の折り線パターンによって構成されている。

【0077】
そして、以上のように折線パターンが形成された帯板20の上下の周方向接続線CD,CE同士を接続して組み立てた筒状部においてこれを折り畳んだ際に、これら上下の周方向接続線CD,CEが互いに離れずに同位置に存在するためには、前述した式(1)、式(3)を満たせばよい。

【0078】
次に、図15を参照して、本実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造方法の他の例について説明する。図15は、本実施形態に係る筒状折り畳み構造物の製造方法の他の例について説明するためのフローチャートである。
なお、ステップST11~13,15の処理は、ステップST1~3,6の処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
(ステップST14)
折線展開図作成部103は、(条件4)対称軸S上の複数の節点が等間隔に並び、節点同士の距離の合計が初期の全体の展開図の長さLtotに等しく、かつ、(条件5)対称軸S上の各節点と交わる谷折り線と山折り線とのなす角度αであって、対称軸S上のすべての節点(m個)に対応する角度α(i=1,2,・・・,m)の合計がπになることの2つの条件を満たすように、山折り折線と谷折り線を、平面展開部101から入力する2次元展開図に描画する。なお、長さLtotは、帯板展開図の長手方向(対称軸方向)の長さであって、3次元データである筒状構造物の円周に等しい値である。

【0079】
この条件4は、以下の式で示される。

【0080】
【数4】
JP0006256867B2_000005t.gif

【0081】
また、条件5は、以下の式で示される。

【0082】
【数5】
JP0006256867B2_000006t.gif

【0083】
なお、式4と式5において、mは、以下に示す接続線DA,接続線DB・・・上における節点の数(言い換えると、対称軸S上における節点の数)を示している。

【0084】
つまり、折線展開図作成部103は、2次元展開図の各帯板展開図に対して、条件4と条件5を満たすようなm+1個の節点を対称軸S上に決定するとともに、m+1個の節点を境界曲線dと境界曲線d上に決定する。なお、対称軸S上、境界曲線d上、境界曲線d上にそれぞれ決定される節点は、4本の山折り線と2本の谷折り線とが交わる山折り節点である。そして、折線展開図作成部103は、各節点に交わる折線が、4本の山折り線と2本の谷折り線とで構成される規則性を有する山折り線と谷折り線とを、各帯板展開図の上に描画する。
なお、境界曲線dと境界曲線d上に点をとるという条件のもとでは、角度α(i,2,・・・,m)の大きさは各節点において異なるため、折線展開図作成部103は、式(4)を満たすようにまずLを決定し、対称軸S上の点を上下にシフトさせながら、式(5)を満たすように設計変数を数値的に求める。

【0085】
次に、上記方法によって製造される筒状折り畳み構造物について説明する。ここでは、筒状折り畳み構造物を構成する一つの帯板(帯板展開図)に形成される折り線パターンについて、図16を参照して説明する。なお、図16においても、図13,14の場合と同様に、帯板の折り線パターンのうち、山折りによる折り線(山折り線)を実線で表し、谷折りによる折り線(谷折り線)を破線で表している。また、図16に示す帯板30において、その長手方向(対称軸S方向)両端の辺は、帯板30を筒状部に組み立てる際に接続する接続線(周方向接続線)DD,DEである。また、帯板30の幅方向(対称軸Sの直交方向)両端の辺は、軸線AX1方向(図3参照)に隣り合う筒状部(帯板30)同士を接続するための接続線(軸方向接続線)DA,DBである。

【0086】
(3)1節点6折り線
図16は、図4に例示した帯板(帯板展開図)に、筒状構造物の折り畳みを可能とする折り線パターンの第三例として、1節点に6本の折り線が集まる折り線パターンを適用した図である。

【0087】
図16に示す折り線パターンでは、各節点に集まる山折り線の数と谷折り線の数との差が2となるように帯板30に形成される折り線、並びに、周方向接続線DD,DE及び軸方向接続線DA,DBにおける折り線が設定されている。図16の折り線パターンでは、1節点に6本の折り線が集まるため、1節点に4本の山折り線及び2本の谷折り線が集まる。

【0088】
図16の帯板30では、各軸方向接続線DA,DBから対称軸Sまで延びる山折り線(軸方向山折り線DML1)及び谷折り線(軸方向谷折り線DVL1)が、帯板30の長手方向に間隔をあけて交互に配列されている。
帯板30の長手方向に配列された複数の軸方向山折り線DML1と軸方向接続線DA,DBとの交点である複数の節点(接続線節点DAi,DBi(i=1,2…m))は、帯板30の長手方向に沿って配列されている。
また、これら複数の軸方向山折り線DML1と対称軸Sとの交点である複数の節点(対称軸節点DCi(i=1,2…m))は、帯板30の長手方向に沿って等間隔に配列されている。これら複数の軸方向山折り線DML1は、対称軸Sに対して同じ向きに傾斜している。ただし、対称軸Sに対する複数の軸方向山折り線DML1の傾斜角度α(i=1,2…m)は互いに異なる。本実施形態では、帯板30の上下の周方向接続線DD,DEにも軸方向山折り線DML1が形成されている。これら二つの周方向接続線DD,DEにおける軸方向山折り線DML1は、帯板30を筒状部に組み立てた状態で同一線分となる。

【0089】
各軸方向谷折り線DVL1は、対称軸S、軸方向接続線DA,DB、及び、帯板30の長手方向に隣り合う二つの軸方向山折り線DML1によって囲まれる四角形パーツの対角線となるように、また、複数の軸方向谷折り線DVL1が対称軸Sに対して軸方向山折り線DML1と同じ向きに傾斜するように、形成されている。これにより、各軸方向谷折り線DML1と対称軸Sとの交点が上述した対称軸節点DCiに一致し、また、各軸方向谷折り線DML1と軸方向接続線DA,DBとの交点が接続線節点DAi,DBiに一致している。
これら軸方向山折り線DML1及び軸方向谷折り線DVL1は、対称軸Sを中心に左右対称となるように形成されている。

【0090】
さらに、図16に示す帯板30の対称軸S上には、対称軸S方向に延びる周方向山折り線DML2が対称軸節点DCiを境界として複数配列されている。これにより、対称軸S上の節点に集まる山折り線の数と谷折り線の数との差が2となる。
また、図16に示す帯板30の各軸方向接続線DA,DB上には、軸方向接続線DA,DBに沿って延びる接続山折り線DML3が接続線節点DAi,DBiを境界として複数配列されている。これにより、軸方向接続線DA,DB上の節点に集まる山折り線の数と谷折り線の数との差が2となる。

【0091】
以上のように折り線パターンを形成した帯板30は、板状に形成されると共に折り線によって囲まれた複数の多角形パーツ31(四角形パーツ)によって構成されている。すなわち、各多角形パーツ31の外側辺は帯板30の折り線パターンによって構成されている。
そして、以上のように折線パターンが形成された帯板の上下の周方向接続線同士を接続して組み立てた筒状部においてこれを折り畳んだ際に、これら上下の周方向接続線が互いに離れずに同位置に存在するためには、前述した式(4)、式(5)を満たせばよい。

【0092】
なお、図13,14,16を参照した帯板10,20,30では、その上下の周方向接続線BD,BE,DD,DE,DD,DEに、軸方向山折り線BML1,CML1,DML1が形成されているが、例えば軸方向谷折り線BVL1,CVL1,DVL1が形成されてもよいし、例えば折り線が形成されなくてもよい。

【0093】
(1)1節点4折り線(タイプ1)の折り線パターンによって構成される筒状折り畳み構造物
図17~19は、図13の帯板10を複数用いて制作される筒状折り畳み構造物の一例である。図17に示す筒状折り畳み構造物の折線展開図は、図13の帯板10をその幅方向に複数配列したものである。

【0094】
図17に示す折線展開図では、隣り合う二つの帯板10,10において互いに対向する二つの軸方向接続線BA,BBが、帯板10の長手方向の一部のみにおいて接続されている。二つの軸方向接続線BA,BBは、帯板10の幅方向寸法が最大となる帯板10の長手方向位置において接続されている。図17では、帯板10の周方向接続線BD,BEが帯板10の幅方向寸法が最大となる位置に設定されているため、二つの軸方向接続線BA,BBが長手方向の両端において接続されている。これにより、隣り合う二つの帯板10,10間(二つの軸方向接続線BA,BB間)には、隙間領域15が形成される。
また、折線展開図では、二つの軸方向接続線BA,BBによって形成される帯板10,10間の隙間の寸法が、帯板10の幅方向寸法が最小となる位置において最大となる。

【0095】
図17の折線展開図では、全ての帯板10の形状及び大きさが等しく設定されている。言い換えれば、隣り合う二つの帯板10,10において互いに対向する二つの軸方向接続線BA,BBの長さ及び形状は同一となっている。また、隣り合う二つの帯板10,10間の隙間領域15の大きさ及び形状も同一となっている。

【0096】
図18,19に示す筒状折り畳み構造物は、図17の折線展開図において、各帯板10の周方向接続線BD,BE同士を接続して帯板10を筒状部に組み立てると共に、互いに隣り合う帯板10,10(筒状部)の軸方向接続線BA,BBを接続することで制作される。
この筒状折り畳み構造物は、図18に示すように、隣り合う多角形パーツ11,11同士を山折り線及び谷折り線(図17参照)に沿って開いた展開状態において、軸線AX1が湾曲した筒状体となる。前述したように図17の折線展開図では、帯板10の形状及び大きさが等しく設定されているため、図18における筒状体の軸線AX1の曲率は一定となる。
また、この筒状折り畳み構造物は、軸線AX1方向に縮めるように隣り合う多角形パーツ11,11同士を山折り線及び谷折り線(図17参照)に沿って折り畳むことができる。この折り畳み状態では、図19に示すように、筒状折り畳み構造物が平面視環状の板状体となる。なお、図19においては、AR方向が板状体の厚み方向に相当している。

【0097】
(2)1節点4折り線(タイプ2)の折り線パターンによって構成される筒状折り畳み構造物
図20~22は、図14の帯板20を複数用いて制作される筒状折り畳み構造物の一例である。図20に示す筒状折り畳み構造物の折線展開図は、図14の帯板20をその幅方向に複数配列したものである。

【0098】
図20に示す折線展開図では、隣り合う二つの帯板20,20において互いに対向する二つの軸方向接続線CA,CBが、帯板20の長手方向の一部のみにおいて接続されている。二つの軸方向接続線CA,CBは、帯板20の幅方向寸法が最大となる帯板20の長手方向位置において接続されている。図20では、帯板20の周方向接続線CD,CEにおいて帯板20の幅方向寸法が最大となる位置に設定されているため、二つの軸方向接続線CA,CBが長手方向の両端において接続されている。これにより、隣り合う二つの帯板20,20間(二つの軸方向接続線CA,CB間)には、隙間領域25が形成される。
また、折線展開図では、二つの軸方向接続線CA,CBによって形成される帯板20,20間の隙間の寸法が、帯板20の幅方向寸法が最小となる位置において最大となる。

【0099】
図20の折線展開図では、全ての帯板20の形状及び大きさが等しく設定されている。言い換えれば、隣り合う二つの帯板20,20において互いに対向する二つの軸方向接続線CA,CBの長さ及び形状は同一となっている。また、隣り合う二つの帯板20,20間の隙間領域25の大きさ及び形状も同一となっている。

【0100】
図21,22に示す筒状折り畳み構造物は、図20の折線展開図において、各帯板20の周方向接続線CD,CE同士を接続して帯板20を筒状部に組み立てると共に、互いに隣り合う二つの帯板20,20(筒状部)の軸方向接続線CA,CBを接続することで制作される。
この筒状折り畳み構造物は、図21に示すように、隣り合う多角形パーツ21,21同士を山折り線及び谷折り線(図20参照)に沿って開いた展開状態において、軸線AX1が湾曲した筒状体となる。前述したように図20の折線展開図では、帯板20の形状及び大きさが等しく設定されているため、図21における筒状体の軸線AX1の曲率は一定となる。
また、この筒状折り畳み構造物は、軸線AX1方向に縮めるように隣り合う多角形パーツ21,21同士を山折り線及び谷折り線(図20参照)に沿って折り畳むことができる。この折り畳み状態では、図22に示すように、筒状折り畳み構造物が平面視環状の板状体となる。なお、図22においては、AR方向が板状体の厚み方向に相当している。

【0101】
(3)1節点6折り線の折り線パターンによって構成される筒状折り畳み構造物
図23~25は、図16の帯板30を複数用いて制作される筒状折り畳み構造物の一例である。図23に示す筒状折り畳み構造物の折線展開図は、図16の帯板30をその幅方向に複数配列したものである。

【0102】
図23に示す折線展開図では、隣り合う二つの帯板30,30において互いに対向する二つの軸方向接続線DA,DBが、帯板30の長手方向の一部のみにおいて接続されている。二つの軸方向接続線DA,DBは、帯板30の幅方向寸法が最大となる帯板30の長手方向位置において接続されている。図23では、帯板30の周方向接続線DD,DEが帯板30の幅方向寸法が最大となる位置に設定されているため、二つの軸方向接続線DA,DBが長手方向の両端において接続されている。これにより、隣り合う二つの帯板30,30間(二つの軸方向接続線DA,DB間)には、隙間領域35が形成される。
また、折線展開図では、二つの軸方向接続線DA,DBによって形成される帯板30,30間の隙間の寸法が、帯板30の幅方向寸法が最小となる位置において最大となる。

【0103】
図23の折線展開図では、全ての帯板30の形状及び大きさが等しく設定されている。言い換えれば、隣り合う二つの帯板30において互いに対向する二つの軸方向接続線DA,DBの長さ及び形状は同一となっている。また、隣り合う二つの帯板30,30間の隙間領域35の大きさ及び形状も同一となっている。

【0104】
図24,25に示す筒状折り畳み構造物は、図23の折線展開図において、各帯板30の周方向接続線DD,DE同士を接続して帯板30を筒状部に組み立てると共に、互いに隣り合う二つの帯板30,30(筒状部)の軸方向接続線DA,DBを接続することで制作される。
この筒状折り畳み構造物は、図24に示すように、隣り合う多角形パーツ31,31同士を山折り線及び谷折り線(図23参照)に沿って開いた展開状態において、軸線AX1が湾曲した筒状体となる。前述したように図23の折線展開図では、帯板30の形状及び大きさが等しく設定されているため、図13における筒状体の軸線AX1の曲率は一定となる。
また、この筒状折り畳み構造物は、軸線AX1方向に縮めるように隣り合う多角形パーツ31,31同士を山折り線及び谷折り線(図23参照)に沿って折り畳むことができる。この折り畳み状態では、図25に示すように、筒状折り畳み構造物が平面視環状の板状体となる。なお、図25においては、AR方向が板状体の厚み方向に相当している。

【0105】
《第一変形例》
上述した本実施形態の設計手法を応用することで、例えば図30,31に示すように、軸線AX1の曲率半径が漸次変化する筒状折り畳み構造物を制作することも可能である。以下、曲率半径が漸次変化する筒状折り畳み構造物の制作方法について詳細に説明する。ここでは、図26に示すアルキメデス螺旋を用いて説明する。
アルキメデス螺旋は、θを回転角、Rを半径、aを定数とした極座標を用いて次式で定義される螺旋である。

【0106】
【数6】
JP0006256867B2_000007t.gif

【0107】
平面展開部101は、図27に示すように、アルキメデス螺旋の筒状構造物を同じ長さの線分bの間隔に分割して、アルキメデス螺旋を離散化する。そして、平面展開部101は、隣り合う線分b同士を接続する点EA1,EB1,EC1,ED1,…を設定する。なお、設定された点EA1,EB1,EC1,ED1,…は、筒状構造物の外周上に位置しており、XYZ座標値で表すことができる。なお、隣り合う二つの線分bのなす角度を二等分する角度φi(i=1,2…)は次式で表される。

【0108】
【数7】
JP0006256867B2_000008t.gif

【0109】
ここで離散化された回転角θi(i=1,2…)は初期値θ1に対し次式で表される数列である。

【0110】
【数8】
JP0006256867B2_000009t.gif

【0111】
そして、平面展開部101は、図28に示すように、隣り合う二つの線分bのなす角度を二等分する直線を含み、筒状構造物の軸線AX1と直交する平面ESiを複数設定する。
具体的に説明すると、平面展開部101は、はじめに、平面ES上に筒状構造物上の点EA1が頂点の一つとなるm角形を配置し,m角形の頂点をEAj(j=1,2…m)とする。次いで、平面展開部101は、平面ESに形成した正m角形を線分二つの点EA,EB間の線分bに沿って平行に押し出すように、平面ESにおける頂点EAjを平面ESに射影した点をEBj(j=1,2…m)とすることで、平面ES上に点EBjを頂点とした新たなm角形を得る。平面展開部101は、この処理を、i=1,2…と繰り返すことにより、アルキメデス螺旋に沿った湾曲した筒を定義することが可能となる。なお、このように得られたm角形断面は、正m角形とはならない。

【0112】
そして、平面展開部101は、筒状構造物をその軸線AX1方向と直交する方向で複数の筒状部材に分割するための断面を、平面ES,ES,・・・に決定する。そして、平面展開部101は、平面ESの外周に相当する境界曲線d、平面ESの外周に相当する境界曲線d・・・・等の各平面ESの外周に相当する境界曲線を取得する。そして、平面展開部101は、軸線AX1方向に隣り合う二つの境界曲線によって囲まれた筒状部材を2次元平面に展開し、帯板展開図を作成する。
一方、折線作成部102は、上述した通り、図6に示したような2次元折線図を作成し、作成した2次元折線図のデータを折線展開図作成部103に出力することができる。
折線展開図作成部103は、平面展開部101から入力する2次元展開図のデータと、折線作成部102から入力する2次元折線図のデータとに基づき、2次元折線図上に2次元展開図に対応する接続線を描写した折線展開図を作成する。この折線展開図作成部103は、作成した折線展開図のデータを印刷装置200に出力する。これにより得られた折線展開図の一例を図29に示す。

【0113】
図29に示す折線展開図では、図17に示す折線展開図と同様に、複数の帯板10´がその幅方向に配列されている。なお、図29においては、第一帯板10´#1が螺旋の中心に最も近い帯板であり、この第一帯板10´#1に隣り合せて配列される他の帯板10´が第一帯板10´#1から離れるほど、螺旋の中心から離れた位置に配される帯板10´となる(図30参照)。
図29に示す折線展開図では、曲率半径が最も小さく螺旋の中心付近をなす二つの帯板10´#1、10´#2間の隙間領域15´が最も大きく、螺旋が中心から離れるにしたがって曲率半径が大きくなっていくため、螺旋の中心から離れて位置する二つの帯板10´,10´(例えば10´#16,10´#17)の間の隙間領域15´が小さくなる。また、最も螺旋の中心から離れて位置する二つの帯板10´#33,10´#34の間の隙間領域15´が最も小さくなる。言い換えれば、隣り合う二つの帯板10´,10´間の隙間領域15´(隙間寸法)を大きく設定することで、筒状折り畳み構造物における軸線AX1の曲率半径は小さくなる。また、折線展開図において、隣り合う二つの帯板間の隙間領域15´(隙間寸法)を小さく設定することで、筒状折り畳み構造物における軸線AX1の曲率半径は大きくなる。
なお、このように隙間領域15´が変化しているため、帯板10´の対称軸Sを中心とした各帯板10´の幅方向の対称性は崩れている。

【0114】
図29の折線展開図によって作成される筒状折り畳み構造物は、図30に示すように、隣り合う多角形パーツ11´,11´同士を山折り線及び谷折り線(図29参照)に沿って開いた展開状態において、軸線AX1の曲率半径が、軸線AX1方向に沿って漸次変化する筒状体となる。
また、この筒状折り畳み構造物は、図31に示すように、軸線AX1方向に縮めるように隣り合う多角形パーツ11´,11´同士を山折り線及び谷折り線(図29参照)に沿って折り畳むことで、筒状折り畳み構造物を図19のものと同様に平面視環状の板状体とすることが可能である。

【0115】
図29に示す折り線パターン等のように、前述した「(1)1節点4折り線(タイプ1)」あるいは「(2)1節点4折り線(タイプ2)」において示した条件を満たす折り線パターンが帯板に形成されていることで、折り線によって囲まれる各多角形パーツ11´が柔軟性を有していなくても、曲率半径が漸次変化する筒状折り畳み構造物を制作することが可能である。(これら折り線パターンを利用せず、例えば図28に示す断面m角形の筒状部材をそのまま用いて筒状折り畳み構造物を制作する場合には、図29のような折線展開図における左右の対称性(帯板における幅方向の対称性)が崩れるため、図30のように膨張させた状態で、各筒状部材の表面をなす四角形要素が平面を維持できない。すなわち、柔軟な材料により筒状折り畳み構造物を制作しなければならない。)

【0116】
《第二変形例》
また、本実施形態の製造方法を応用することで、図33のように展開状態で軸線AX1が湾曲した円錐体(筒状体)となり、図34のように折り畳み状態で平面視環状の板状体となる筒状折り畳み構造物を制作することも可能である。円錐体は、湾曲する軸線AX1方向に沿って径寸法が漸次変化するように形成されている。以下、図33,34に示す筒状折り畳み構造物の制作方法について説明する。

【0117】
等角写像変換の一つである渦糸の流れの変換を用いることで、湾曲しない円筒の展開図から円錐の展開図を得ることは知られている。ただし、この等角写像変換を図17,20,23に例示する折線展開図に単純に適用すると誤差が生じてしまうため、以下の手順で行う。ここでは、図9を参照して説明した筒状折り畳み構造物の製造方法と異なるところについて説明する。なお、同様の処理については、説明を省略する。
平面展開部101は、境界曲線dと境界曲線dとよって囲まれた筒状部材を2次元平面に展開し、帯板展開図を作成する。その後、平面展開部101は、作成した帯板展開図に基づき、図35,36に示すように、図4に示すものと同様の境界曲線d1、d2を等角写像変換によって、図36に示す湾曲境界曲線d1´、d2´に変換する。
一方、折線作成部102は、作成した2次元折線図を、それぞれ、対称帯板図形に分割する。そして、折線作成部102は、分割した対称帯板図形を、等角写像変換によって、帯板展開図と同じように湾曲した対称帯板図形に変換し、データを折線展開図作成部103に出力する。つまり、折線作成部102は、図6に示すものと同様の対称帯板図形13を等角写像変換によって図36に示す湾曲帯板図形13´に変換する。

【0118】
その後、折線展開図作成部103は、平面展開部101から入力する湾曲境界曲線を含む帯板展開図のデータと、折線作成部102から入力する湾曲帯板図形を含む帯板折線図のデータとに基づき、同じ曲率で湾曲している帯板展開図と帯板折線図同士を重ね合わせて、帯板折線図上に帯板展開図に対応する接続線を描写した折線展開図を作成する。この折線展開図作成部103は、作成した折線展開図のデータを印刷装置200に出力する。つまり、折線展開図作成部103は、各々の等角写像変換によって得られた湾曲境界曲線d1´、d2´と、湾曲帯板図形13´とを重ね合せることで、図32に示すように、湾曲境界曲線d1´、d2´に倣って形成された軸方向接続線FA、FBを有する湾曲帯板10´´を得る。このようにして得られた複数の湾曲帯板10´´をその幅方向に配列し、隣り合う軸方向接続線FA、FB同士を接続することで、図33,34に示す筒状折り畳み構造物を得ることができる。

【0119】
以上の説明では、図13に例示する「(1)1節点4折り線(タイプ1)」の折り線パターンを一例として取り上げているが、例えば「(2)1節点4折り線(タイプ2)」や「(3)1節点6折り線」の折り線パターンであっても、同様の筒状折り畳み構造物を得ることができる。
なお、第二変形例の円錐体は、例えば第一変形例のように軸線AX1の曲率半径が軸線AX1方向に沿って漸次変化してもよい。

【0120】
《第三変形例》
本実施形態の製造方法を用いることで、例えば、図37のように展開状態で軸線AX1が湾曲する湾曲筒部10Aと軸線AX1が直線状となる直線筒部10Bとを接続した筒状体となり、図38のように軸線AX1方向に縮めるように隣り合う多角形パーツ同士を山折り線及び谷折り線に沿って折り畳むことで、平面視環状の板状体とすることが可能な筒状折り畳み構造物を制作することができる。

【0121】
湾曲筒部10Aとしては、例えば図18,21,24に示す筒状体を採用することが可能である。また、直線筒部10Bとしては、例えば図6,10に示す2次元折線図を組み立てることで得られる従来の筒状体を採用することが可能である。湾曲筒部10A及び直線筒部10Bに形成される折り線パターンは同じであることが好ましい。
なお、図37に示す筒状体の湾曲筒部10Aでは、その軸線AX1の曲率半径が一定であるが、例えば図30のように軸線AX1の曲率半径が漸次変化してもよい。また、図37に示す湾曲筒部10Aは、その径寸法が一定であるが、例えば図33のように径寸法が漸次変化する円錐体であってもよい。

【0122】
第三変形例によれば、展開状態の筒状体を様々な部分に対して簡単に配置することが可能となる。例えば、部屋の壁面が凹凸を有していても、容易に筒状体を壁面の凹凸に沿って配置することが可能となる。

【0123】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
本実施形態において制作される筒状折り畳み構造物は、第一実施形態の筒状折り畳み構造物と比較して、折線展開図において、互いに隣り合う帯板の軸方向接続線間の隙間領域が接合板部によって埋められている点のみ異なり、その他の点については同様である。本実施形態では、この相違点について説明し、その他の説明については同じ符号を付す等して省略する。

【0124】
(1)1節点4折り線(タイプ2)
図39~42は、図14の帯板20を複数用いて制作される筒状折り畳み構造物の一例である。図39に示す筒状折り畳み構造物の折線展開図では、図20に示す折線展開図と同様に、図14の帯板20がその幅方向に複数配列される。さらに、図39に示す展開図では、互いに隣り合う二つの帯板20,20の軸方向接続線CB,CAの間に接合板部27が設けられている。

【0125】
接合板部27は、互いに隣り合う二つの帯板20,20の軸方向接続線CB,CA間の隙間を埋めている。接合板部27は、その幅方向中央において帯板20の対称軸Sに平行に延びる中間線Sを軸として左右対称に形成されている。また、接合板部27は、平面視多角形(平面視四角形あるいは三角形)の板状に形成された複数の接合用パーツ28からなる。さらに、接合板部27は、隣り合う接合用パーツ28,28の外側辺を接続すると共に、この接続部分に折り畳み可能な複数の折り線を形成して構成されている。

【0126】
図39に示す折り線パターンでは、各節点に集まる山折り線の数と谷折り線の数との差が2となるように、帯板20に形成される折り線、接合板部27に形成される折り線、並びに、帯板20の軸方向接続線CA,CB、及び、周方向接続線CD,CEにおける折り線が設定されている。図39の折り線パターンでは、図14の場合と同様に、1節点に4本の折り線が集まるため、1節点に3本の山折り線及び1本の谷折り線が集まる、あるいは、1節点に山折り線1本及び谷折り線3本が集まる。

【0127】
帯板20に形成される折り線、並びに、帯板20の軸方向接続線CA,CB、及び、周方向接続線CD,CEにおける折り線は図14のものと同様である。
さらに、図39の接合板部27には、各軸方向接続線CA,CB上の節点から中間線Sまで延びる山折り線(軸方向山折り線CML4)が、接合板部27の長手方向に間隔をあけて複数配列されている。接合板部27の長手方向に隣り合う軸方向山折り線CML4は、中間線Sに対して互いに逆向きに傾斜している。また、接合板部27に形成された複数の軸方向山折り線CML4は、中間線Sを中心に左右対称となるように形成されている。

【0128】
さらに、図39に示す接合板部27の中間線S上には、中間線Sの長手方向に延びる周方向山折り線CML5及び周方向谷折り線CVL5が交互に配列されている。これら周方向山折り線CML5及び周方向谷折り線CVL5は、中間線Sと軸方向山折り線CML4との節点を境界として交互に配列されている。これにより、中間線S上の節点に集まる山折り線の数と谷折り線の数との差が2となる。

【0129】
以上のように折線パターンが形成された帯板20及び接合板部27からなるシート部材において、各帯板20の上下の周方向接続線CD,CE同士のみを接続して組み立てた場合、筒状折り畳み構造物は、図40に示すように、隣り合う多角形パーツ21,21同士を山折り線及び谷折り線に沿って開いた展開状態において、直線状の筒状体となる。図41に示すように、筒状折り畳み構造物が、展開状態で軸線AX1が湾曲した筒状体となるためには、接合板部27に形成された折り線において隣り合う接合用パーツ28,28同士を折り畳み、中間線Sの両側に位置する一対の接合用パーツ28,28を重ねて接着、溶接等により接合すればよい。このように接合した場合、接合板部27の周方向谷折り線CVL5の両側に位置する接合用パーツ28,28は、筒状体の内側に突出し、接合板部27の周方向山折り線CML5の両側に位置する接合用パーツ28,28は、筒状体の外側に突出して配される。これにより、互いに隣り合う二つの帯板20の軸方向接続線CB,CA同士が接続される。
また、この筒状折り畳み構造物は、軸線AX1方向に縮めるように隣り合う多角形パーツ21,21同士を山折り線及び谷折り線(図39参照)に沿って折り畳むことができる。この折り畳み状態では、図42に示すように、筒状折り畳み構造物が平面視環状の板状体となる。なお、図42においては、AR方向が板状体の厚み方向に相当している。

【0130】
なお、図41、42に示す筒状折り畳み構造物とするためには、図39に示す折線展開図において、第一実施形態に示した式(1)及び式(3)を満たせばよい。隣り合う二つの帯板20,20において互いに対向する二つの軸方向接続線CB,CAを隙間なく接続し、かつ、中間線Sの両側に位置する一対の接合用パーツ28,28を重ねて接合するためには、以下の式を満たせばよい。

【0131】
【数9】
JP0006256867B2_000010t.gif

【0132】
上記の式(9)において、βi(i=2、…m)は帯板20の軸方向山折り線CML1と軸方向接続線CA,CBの接続山折り線CML3との角度である。また、γi(i=2、…m)は、接合板部27の軸方向山折り線CML4と軸方向接続線CA,CBの接続線谷折り線CVL3との角度であり、βiとγiとは互いに向かい合っている。また、mは軸方向接続線CA,CBにおける節点の数である。
本実施形態において、折線展開図作成部103は、式9を満たすように、接合部に折線を描画する。言い換えると、折線展開図作成部103は、接続線上の節点における角度に応じた角度で節点と交わる折線を、接合部に描画する。

【0133】
(2)1節点6折り線
図43~48は、図16の帯板30を複数用いて制作される筒状折り畳み構造物の一例である。図43~45に示す筒状折り畳み構造物の折線展開図では、図23に示す折線展開図と同様に、図16の帯板30がその幅方向に複数配列される。さらに、図43~45に示す折線展開図では、互いに隣り合う二つの帯板30の軸方向接続線DA,DBの間に接合板部37が設けられている。
接合板部37は、互いに隣り合う二つの帯板30の軸方向接続線DA,DB間の隙間を埋めている。接合板部37は、その幅方向中央において帯板30の対称軸Sに平行に延びる中間線Sを軸として左右対称に形成されている。また、接合板部37は、平面視多角形(平面視四角形あるいは三角形)の板状に形成された複数の接合用パーツ38からなり、隣り合う接合用パーツ38の外側辺を接続すると共に、この接続部分に折り畳み可能な複数の折り線を形成して構成されている。

【0134】
図43~45に示す折り線パターンでは、各節点に集まる山折り線の数と谷折り線の数との差が2となるように、帯板30に形成される折り線、接合板部37に形成される折り線、並びに、軸方向接続線DA,DB及び周方向接続線DD,DEにおける折り線が設定されている。図43~45の折り線パターンでは、図16の場合と同様に、対称軸S上や軸方向接続線DA,DB上の1節点に6本の折り線が集まるため、1節点に4本の山折り線及び2本の谷折り線が集まる、あるいは、1節点に山折り線2本及び谷折り線4本が集まる。また、中間線S上の1節点には4本の折り線が集まるため、1節点に3本の山折り線及び1本の谷折り線が集まる、あるいは、1節点に山折り線1本及び谷折り線3本が集まる。

【0135】
帯板30に形成される折り線、並びに、軸方向接続線DA,DB及び周方向接続線DD,DEにおける折り線は図16のものと同様である。
さらに、図43~45の接合板部37には、各軸方向接続線DA,DB上の節点から中間線Sまで延びる山折り線(軸方向山折り線DML4)及び谷折り線(軸方向谷折り線DVL4)が、接合板部37の長手方向に間隔をあけて交互に配列されている。この接合板部37の軸方向山折り線DML4及び軸方向谷折り線DVL4は、軸方向接続線DA,DB上の同一の節点から一つずつ伸びている。

【0136】
複数の軸方向山折り線DML4は、中間線Sに対して同じ向きに傾斜している。ただし、中間線Sに対する複数の軸方向山折り線DML4の傾斜角度は互いに異なる。複数の軸方向谷折り線DVL4は、中間線Sに対して同じ向きに傾斜している。ただし、中間線Sに対する複数の軸方向谷折り線DVL4の傾斜角度は互いに異なる。
以上のように接合板部37に形成された軸方向山折り線DML4及び軸方向谷折り線DVL4は、中間線Sを中心に左右対称となるように形成されている。

【0137】
また、図43~45の接合板部37の中間線S上には、中間線Sの長手方向に延びる周方向山折り線CML5及び周方向谷折り線CVL5が、前述した軸方向山折り線CML4や軸方向谷折り線CVL4と中間線Sとの交点である節点(中間線節点)を境界として交互に配列されている。これにより、中間線S上の節点に集まる山折り線の数と谷折り線の数との差が2となる。

【0138】
以上のように折線パターンが形成された帯板30及び接合板部37からなるシートにおいて、各帯板30の上下の周方向接続線DD,DE同士のみを接続して組み立てた場合、筒状折り畳み構造物は、図46に示すように、隣り合う多角形パーツ31,31同士を山折り線及び谷折り線に沿って開いた展開状態において、直線状の筒状体となる。図47に示すように、筒状折り畳み構造物が、展開状態で軸線AX1が湾曲した筒状体となるためには、接合板部37に形成された折り線において隣り合う接合用パーツ38,38同士を折り畳み、中間線Sの両側に位置する一対の接合用パーツ38,38を重ねて接合すればよい。このように接合した場合、接合板部37は、筒状体の内側に突出し、外方に露出しない。
また、この筒状折り畳み構造物は、軸線AX1方向に縮めるように隣り合う多角形パーツ31,31同士を山折り線及び谷折り線(図43~45参照)に沿って折り畳むことができる。この折り畳み状態では、図48に示すように、筒状折り畳み構造物が平面視環状の板状体となる。なお、図48においては、矢印AR方向が板状体の厚み方向に相当している。

【0139】
なお、図47、48に示す筒状折り畳み構造物とするためには、図43~45に示す折線展開図において、前述した第一実施形態の式(4)及び式(5)を満たせばよい。隣り合う二つの帯板30,30において互いに対向する二つの軸方向接続線DB,DAを隙間なく接続し、かつ、中間線Sの両側に位置する一対の接合用パーツ38,38を重ねて接合するためには、以下の式を満たせばよい。

【0140】
【数10】
JP0006256867B2_000011t.gif

【0141】
式(10)において、mは各軸方向接続線DA,DBにおける節点の数であり、各軸方向接続線DA,DBにおける接続線山折り線DML3の数である。θi(i=2、…m)は、i番目の接続線山折り線DML3と、i+1番目の接続線山折り線DML3とがなす角度であり、反時計周りを正とする。例えば、図43に示す折線展開図では、θ、θが負となる。βi(i=2、…m)は、軸方向接続線DA,DBの同一節点から延びる帯板30の軸方向山折り線DML1と軸方向谷折り線DVL1との角度である。γi(i=2、…m)は、軸方向接続線DA,DBの同一節点から延びる接合板部37の軸方向山折り線DML4と軸方向谷折り線DVL4との角度である。
なお、図43~45において、帯板30や接合板部37の幅方向に対する接合板部37の軸方向山折り線DML4の傾斜角度δi(i=2、…m)は、式(10)を満たしていれば任意に設定できる。すなわち、接合板部37に形成される軸方向山折り線DML4及び軸方向谷折り線DVL4の折り線パターンは、図43~45に例示したものに限らず、無数に存在する。例えば、接合板部37に形成される軸方向山折り線DML4及び軸方向谷折り線DVL4の折り線パターンは、図43~45に示したものを適宜組み合わせてもよい。

【0142】
本実施形態によれば、帯板20,20(30,30)間に配されて互いに隣り合う接合用パーツ28,28(38,38)同士を接合するだけで、互いに隣り合う筒状部(帯板20,20(30,30))の軸方向接続線CA,CB(DA,DB)同士を接続できるため、容易に折線展開図を筒状体や板状体に組み立てることが可能となる。
また、互いに隣り合う筒状部の軸方向接続線CA,CB(DA,DB)間の隙間が接合板部27(37)によって埋められることで、筒状体に組み立てた状態で、軸方向接続線CA,CB(DA,DB)間の隙間により筒状体の内外に連通する孔が形成されてしまうことを防止できる。したがって、筒状体内部に空気や液体を満たす場合、これら空気や液体が外部に漏れることを確実に防止でき、有用である。

【0143】
本実施形態において、折線展開図作成部103は、式10を満たすように、接合部に折線を描画する。言い換えると、折線展開図作成部103は、接続線上の節点における角度に応じた角度で節点と交わる折線を、接合部に描画する。

【0144】
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
本実施形態において制作される筒状折り畳み構造物は、第一実施形態の第一変形例(図29~31参照)と同様に、軸線AX1の曲率半径が漸次変化する筒状折り畳み構造物であるが、その制作の途中段階における折線展開図について異なる。
すなわち、第一実施形態の第一変形例では、軸線AX1の曲率半径が漸次変化する筒状折り畳み構造物を制作するために、折線展開図(図29)において、隣り合う二つの帯板10´,10´間の隙間領域15´の大きさ(隙間寸法)を異ならせている(帯板10´の軸方向接続線の形状を異ならせている)。これに対し、本実施形態では、折線展開図(図50)において、隣り合う二つの帯板10´,10´の幅寸法を異ならせている。以下、この点について図49~52を参照して説明する。

【0145】
図51のように軸線Rの曲率半径が漸次変化する筒状折り畳み構造物は、例えば、図50に示す折線展開図において、幅方向に配列される複数の帯板10´の幅寸法を隣り合う帯板10´,10´間で異ならせることで、制作することが可能である。なお、図50において、各帯板10´に形成される折り線パターンは、第一実施形態の図13に例示した「(1)1節点4折り線(タイプ1)」の折り線パターンと同様である。
図50では、最も左側に位置する二つ一組の帯板10´,10´の幅寸法Rが最も小さく、二つ一組の帯板10´,10´の単位で、帯板10´の幅寸法がR,Rと漸次大きくなっている。この場合、隣り合う二つの帯板10´,10´間の隙間領域15´(隙間寸法)の大きさや形状は、複数の隙間領域15´の間で同じであってよい。

【0146】
図51,52に示す筒状折り畳み構造物は、図50の折線展開図において、各帯板10´の周方向接続線BD,BE同士を接続して帯板10´を筒状部に組み立てると共に、互いに隣り合う二つの帯板10´,10´(筒状部)の軸方向接続線BB,BAを接続することで制作されたものである。
この筒状折り畳み構造物は、図51に示すように、隣り合う多角形パーツ11´,11´同士を山折り線及び谷折り線に沿って開いた展開状態において、軸線AX1の曲率半径が、軸線AX1方向に沿って漸次変化する筒状体となる。図51に示す筒状体では、筒状部の軸方向寸法(帯板10´の幅寸法)が小さいほど筒状体の曲率半径が小さくなり、筒状部の軸方向寸法(帯板10´の幅寸法)が大きいほど筒状体の曲率半径が大きくなっている。
また、この筒状折り畳み構造物は、図52に示すように、軸線AX1方向に縮めるように隣り合う多角形パーツ11´,11´同士を山折り線及び谷折り線に沿って折り畳むことで、筒状折り畳み構造物を第一実施形態の場合と同様に平面視環状の板状体とすることが可能である。

【0147】
なお、図50~52に例示した帯状折り畳み構造物では、帯板10´の折り線パターンが図13に例示する「(1)1節点4折り線(タイプ1)」の折り線パターンとなっているが、例えば帯板10´の折り線パターンが図14に例示する「(2)1節点4折り線(タイプ2)」の折り線パターンであってもよい。

【0148】
ここで、図9を参照して説明した筒状折り畳み構造物の製造方法と異なるところについて説明する。なお、同様の処理については、説明を省略する。
ステップST2において、平面展開部101は、筒状構造物を、軸線AX1方向と直交する方向で複数の筒状部材に分割するための円断面を決定する際、筒状部材の軸線AX1方向の長さを徐々に長くする。つまり、平面展開部101は、図49に示すように、初めの2つ筒状部材の軸線AX1方向の長さをR、次の2つ筒状部材の軸線AX1方向の長さをR、その次の2つ筒状部材の軸線AX1方向の長さをRとする。ただし、R<R<Rである。
また、ステップST4において、折線作成部102は、筒状部材の軸線AX1方向の長さに合わせて、対称帯板図形の幅を設定する。
そして、ステップST5において、折線展開図作成部103が、平面展開部101から入力する2次元展開図のデータと、折線作成部102から入力する2次元折線図のデータとに基づき、2次元折線図上に2次元展開図に対応する接続線を描写した折線展開図を作成する。これにより、折線展開図作成部103は、図50に示すような折線展開図を作成することができる。

【0149】
上述の通り、平面展開部101によって作成されて2次元展開図に基づき、折線展開図作成部103は、筒状部材の軸方向の幅における中心を通過する中心軸に対して左右対称となるに、帯板展開図に折れ線を設けた折線展開図を作成する。これにより、折線展開図作成部103は、規則性を有する折線展開図を作成することができ、筒状折り畳み構造物の製造工程を簡略化することができるようになった。

【0150】
本発明の筒状折り畳み構造物によれば、軸線が湾曲した筒状体を様々な製品に利用可能である。例えば救命浮具、救命いかだ、パラグライダー、衣服、照明器具などに利用することが可能である。
例えば、一般の救命浮具としてはドーナツ状のものが知られているが、本発明の筒状折り畳み構造物を利用すれば、周方向の一部に切欠部を有するC字状の救命浮具を構成できる。この場合、身体(胴部)を切欠部に通すことで救命浮具を容易に脱着することが可能である。
また、例えばU字状(半トーラス状)の筒状体を、多数連結することで、底壁及び側壁を有する救命いかだや、救命いかだの上部を覆う屋根部を構成することが可能となる。この場合、多数の筒状体のうち一つが破損して浸水しても、救命いかだが致命的なダメージを受けることを防止できる。

【0151】
さらに、上記した救命いかだや屋根部の構造は、例えば避難所における簡易ベッドや、簡易ベッドの屋根部にも応用することが可能であり、プライベートスペースを確保することも可能である。筒状体内部の空気層が断熱層としての役割を果たすことで、プライベートスペースにおける快適性も向上できる。
また、軸線が湾曲した筒状体は、例えばパラグタイダー等のパラシュートを構成するキャノピー(膜部分)にも使用することが可能である。

【0152】
そして、上記のように様々な用途に用いることが可能な筒状折り畳み構造物を搬送する際には、板状体となるように非常に小さく折り畳んで収納性能が向上するため、容易に搬送することが可能である。例えば、を船舶や航空機における救命浮具や救命いかだ、非常用のパラシュートの収納スペースが小さくなることで、船舶や航空機の室内スペースを有効に活用することも可能である。また、例えば、遠方の被災地であっても、大量の簡易ベッドを同時に搬送できる。さらに、家庭内においても簡易ベッドを避難用のバッグに容易に収納することが可能である。
弾性変形可能な材料によって形成された軸線が直線状の筒状体を湾曲させた場合と比較して、例えば筒状折り畳み構造物に応力がかからないため、劣化しないという利点もある。

【0153】
また、本発明の筒状折り畳み構造物は、例えば、平面(板状体)に折り畳めて、収納や旅行に適する衣服に応用することも可能である。特に、本発明の筒状折り畳み構造物は、軸線が湾曲した筒状体を作ることができるため、これを利用した衣服では、人体(例えば腕や脚、胴体)への適合性が良好である。
また、本発明の筒状折り畳み構造物は、複雑な形状を平面(板状体)に折り畳むことができるため、例えば、照明器具のシェード、ランプシェード等に応用することが可能である。本発明を利用することにより、収納が容易であり、かつデザイン性に優れた照明器具が得られる。
【符号の説明】
【0154】
100 筒状折り畳み構造物の製造装置
101 平面展開部
102 折線作成部
103 折線展開図作成部
200 印刷装置
10,10´,20,30, 帯板
10´´ 湾曲帯板
10A 湾曲筒部
10B 直線筒部
13 対称帯板図形
13´ 湾曲帯板図形
11,11´,21,31 多角形パーツ
15,15´,25,35 隙間領域
27,37 接合板部
28,38 接合用パーツ
BA,BB,CA,CB,DA,DB 軸方向接続線
BD,BE,DD,DE,DD,DE 周方向接続線
AX1 軸線
対称軸
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16
【図18】
17
【図19】
18
【図20】
19
【図21】
20
【図22】
21
【図23】
22
【図24】
23
【図25】
24
【図26】
25
【図27】
26
【図28】
27
【図29】
28
【図30】
29
【図31】
30
【図32】
31
【図33】
32
【図34】
33
【図35】
34
【図36】
35
【図37】
36
【図38】
37
【図39】
38
【図40】
39
【図41】
40
【図42】
41
【図43】
42
【図44】
43
【図45】
44
【図46】
45
【図47】
46
【図48】
47
【図49】
48
【図50】
49
【図51】
50
【図52】
51