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明細書 :表面検査装置および表面検査方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第6420180号 (P6420180)
公開番号 特開2016-161331 (P2016-161331A)
登録日 平成30年10月19日(2018.10.19)
発行日 平成30年11月7日(2018.11.7)
公開日 平成28年9月5日(2016.9.5)
発明の名称または考案の名称 表面検査装置および表面検査方法
国際特許分類 G01B  11/30        (2006.01)
G01N  21/88        (2006.01)
G01B  11/00        (2006.01)
FI G01B 11/30 A
G01N 21/88 J
G01B 11/00 H
請求項の数または発明の数 8
全頁数 19
出願番号 特願2015-038571 (P2015-038571)
出願日 平成27年2月27日(2015.2.27)
審査請求日 平成29年11月13日(2017.11.13)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304019399
【氏名又は名称】国立大学法人岐阜大学
発明者または考案者 【氏名】加藤 邦人
【氏名】伊藤 優太
個別代理人の代理人 【識別番号】100076048、【弁理士】、【氏名又は名称】山本 喜幾
【識別番号】100141645、【弁理士】、【氏名又は名称】山田 健司
審査官 【審査官】佐々木 祐
参考文献・文献 特開2010-122158(JP,A)
特開2012-83151(JP,A)
特開2013-31650(JP,A)
特開2003-240539(JP,A)
特開2015-232485(JP,A)
調査した分野 G01B 11/00 - 11/30
G01N 21/84 - 21/958
特許請求の範囲 【請求項1】
被検査体の凹凸を検査する表面検査装置であって、
前記被検査体の測定領域に光を照射する光照射部と、
前記光照射部により光を照射した状態で前記被検査体を撮像して測定領域の画像データを取得する撮像手段と、
前記撮像手段が撮像した画像データに基づいて前記測定領域内の測定点の面法線ベクトルを算出する面法線ベクトル算出手段と、
前記面法線ベクトル算出手段が算出した面法線ベクトルを内積することにより指標値を算出する指標値算出手段と、
前記指標値算出手段により算出された指標値に基づいて測定領域内の凹凸位置を特定する座標特定手段とを備え、
面法線ベクトルを内積する位置を示す算定点および当該算定点に基づいて算出される指標値が対応する基準点を定めた指標値設定フィルタが設定されて、
前記測定領域内の測定点において前記指標値設定フィルタの算定点を合わせる測定点を順に変更して、変更毎の算定点に一致する判定点の面法線ベクトルを内積することで対応する基準点の指標値を前記指標値算出手段が算出することにより、指標値の算出毎に基準点が位置する測定領域の座標と当該座標の指標値を特定するよう構成され、
前記指標値算出手段により算出された指標値の内で、基準範囲から外れた指標値に対応する前記測定領域の座標を前記座標特定手段が特定するよう構成された
ことを特徴とする表面検査装置。
【請求項2】
前記指標値設定フィルタには、前記基準点を中心とした環状に前記算定点が配置され、
前記指標値設定フィルタにおいて基準点を挟むように位置する算定点に一致する測定点の面法線ベクトルを内積することで、当該基準点の指標値を前記指標値算出手段が算出するよう構成された請求項1記載の表面検査装置。
【請求項3】
前記指標値設定フィルタには、前記基準点を中心とした環状に複数組の算定点が配置され、
前記指標値算出手段は、各組の算定点に位置する測定点毎に面法線ベクトルを内積した内積値の平均値を算出することで、基準点の指標値を算出するよう構成された請求項1記載の表面検査装置。
【請求項4】
前記指標値算出手段により算出された任意の指標値を基準指標値として、当該基準指標値を含んだ所定の比較領域内にある指標値の内で基準指標値が極小値か否かを判定し、極小値の場合に当該基準指標値を有効指標値とする有効指標値設定手段を備え、
前記有効指標値設定手段は、前記指標値算出手段により算出された各指標値を順に基準指標値として有効指標値か否かを判定するよう構成され、
前記有効指標値設定手段により有効指標値と判定された指標値の内で、基準範囲から外れた指標値に対応する前記測定領域の座標を前記座標特定手段が特定するよう構成された請求項1~3の何れか一項に記載の表面検査装置。
【請求項5】
被検査体の凹凸を検査する表面検査方法であって、
撮像手段で撮像した画像データに基づいて被検査体の測定領域内の測定点の面法線ベクトルを算出し、
面法線ベクトルを内積する位置を示す算定点および当該算定点に対応する基準点を定めた指標値設定フィルタの算定点を前記測定領域内の測定点に合わせて、算定点に一致する測定点の面法線ベクトルを内積することで基準点に対応する指標値を算出すると共に、
指標値を算出する毎に、指標値設定フィルタの算定点を合わせる測定点を変更して変更毎の基準点に対応する指標値を算出することで、当該測定領域の各座標に対応する指標値を特定し、
前記測定領域において基準範囲から外れた指標値に対応する座標を特定することで被検出体の凹凸位置を検出する
ことを特徴とする表面検査方法。
【請求項6】
前記基準点を中心とする環状に前記算定点が配置された指標値設定フィルタに基づいて、基準点を挟むように位置する算定点に一致する測定点の面法線ベクトルを内積することにより基準点に対応する指標値を算出する請求項5記載の表面検査方法。
【請求項7】
前記基準点を中心とする環状に複数組の前記算定点が配置された指標値設定フィルタに基づいて、各組の算定点に一致する測定点毎に面法線ベクトルを内積した内積値の平均値を基準点に対応する指標値として算出する請求項5または6記載の表面検査方法。
【請求項8】
各指標値を順に基準指標値とした場合に当該基準指標値を含む所定の比較領域内で極小値となる基準指標値を有効指標値とし、前記測定領域において基準範囲から外れた有効指標値に対応する座標を特定することで被検出体の凹凸位置を検出する請求項5~7の何れか一項に記載の表面検査方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、被検出体の表面凹凸を検査する表面検査装置および表面検査方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
様々な生産現場において金属材に対して圧延や切削、押出し等の適宜の金属加工を施すことで所要の金属部品が製造され、また樹脂材に対して射出成型やブロー成型、押出成型等の適宜の樹脂成形加工を施すことで所要の樹脂製部品が製造されている。このような金属部品や樹脂製部品は、その製造工程や部品の搬送等において多部材との接触等により打痕や欠け、擦り疵といった凹凸が部品表面に生じたり、塗装時等に際して気泡や塵等が混入することによって部品表面に凹凸が生じることがある。また樹脂製部品では、樹脂材の成形時の収縮による凹み(いわゆるヒケ)によっても部品表面に凹凸が生じてしまう。このような部品表面の凹凸は、外観上好ましくないばかりでなく、部品の性能に影響を及ぼすことがある。このため、製造過程において部品の表面状態を検査して、一定品質を維持するようになっている。このような製品の表面の検査は、多くの場合では作業者の目視検査により行われているが、近年では検査面に対して光を照射して表面の凹凸を検査する方法も提案されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2000-28339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、作業者による検査では、凹凸の判定結果にばらつきが生じたり、作業者の疲労や集中力低下によって検査漏れが生じる懸念がある。また、部品に求められる品質も高まり、より僅かな表面の凹凸を検査することが求められるものの、作業者の目視により検査を行う場合には検出可能な凹凸の大きさには自ずと限界がある。一方、特許文献1は、レーザスリット光を用いて表面凹凸を検査する検査装置であり、凹凸部分と凹凸のない部分の境目で散乱した散乱光をカメラで撮影することで凹凸を検出するものと考えられるものの、レーザスリット光を表面全体に照射する必要があり、表面全体を検査するために多大な検査時間を要する問題がある。
【0005】
すなわち、本発明は、従来技術に内在する前記問題に鑑み、これらを解決するべく提案されたものであって、被検査体の凹凸を精度よく検出可能な表面検査装置および表面検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る表面検査装置は、
被検査体の凹凸を検査する表面検査装置であって、
前記被検査体の測定領域に光を照射する光照射部と、
前記光照射部により光を照射した状態で前記被検査体を撮像して測定領域の画像データを取得する撮像手段と、
前記撮像手段が撮像した画像データに基づいて前記測定領域内の測定点の面法線ベクトルを算出する面法線ベクトル算出手段と、
前記面法線ベクトル算出手段が算出した面法線ベクトルを内積することにより指標値を算出する指標値算出手段と、
前記指標値算出手段により算出された指標値に基づいて測定領域内の凹凸位置を特定する座標特定手段とを備え、
面法線ベクトルを内積する位置を示す算定点および当該算定点に基づいて算出される指標値が対応する基準点を定めた指標値設定フィルタが設定されて、
前記測定領域内の測定点において前記指標値設定フィルタの算定点を合わせる測定点を順に変更して、変更毎の算定点に一致する判定点の面法線ベクトルを内積することで対応する基準点の指標値を前記指標値算出手段が算出することにより、指標値の算出毎に基準点が位置する測定領域の座標と当該座標の指標値を特定するよう構成され、
前記指標値算出手段により算出された指標値の内で、基準範囲から外れた指標値に対応する前記測定領域の座標を前記座標特定手段が特定するよう構成されていることを要旨とする。
このように、被検査体の測定領域における各測定点に対応した面法線ベクトルを算出すると共に、テンプレートの算定点に位置する測定点の面法線ベクトルを内積することで、当該テンプレートにおける基準点の位置の凹凸の度合いを示す指標値を算出することができ、更に算定点に一致させる測定点を測定領域における測定点の間隔で順に変更することで、測定領域の各座標位置に対応した指標値を求めることができる。従って、基準範囲から外れた指標値に対応した座標を特定することで、被検査体の凹凸位置を精度よく検出することができる。また、測定領域の広範囲に光を照射した状態で撮像した画像データに基づいて、当該測定領域内の各測定点に対応した面法線ベクトルを算出することができるから、凹凸位置を算出する処理速度を高めて、被検査体に存在する凹凸位置を短時間で特定することが可能となる。
【0007】
請求項2に係る表面検査装置は、
前記指標値設定フィルタには、前記基準点を中心とした環状に前記算定点が配置され、
前記指標値設定フィルタにおいて基準点を挟むように位置する算定点に一致する測定点の面法線ベクトルを内積することで、当該基準点の指標値を前記指標値算出手段が算出するよう構成されたことを要旨とする。
このように、基準点を挟んで位置する算定点に一致する測定点の面法線ベクトルを内積して指標値を算出することで、基準点が凹凸位置にある場合の指標値と、基準点が凹凸位置にない場合の指標値との差を顕著にすることができ、凹凸位置の座標を精度良く特定できる。
【0008】
請求項3に係る表面検査装置は、
前記指標値設定フィルタには、前記基準点を中心とした環状に複数組の算定点が配置され、
前記指標値算出手段は、各組の算定点に位置する測定点毎に面法線ベクトルを内積した内積値の平均値を算出することで、基準点の指標値を算出するよう構成されたことを要旨とする。
このように、複数組の面法線ベクトルを内積して算出される内積値の平均値を基準点の指標値とすることで、指標値を算出する時点で基準点が位置する周辺の表面状態を指標値に適切に反映することができ、当該指標値を用いて凹凸位置をより精度良く特定することが可能となる。
【0009】
請求項4に係る表面検査装置は、
前記指標値算出手段により算出された任意の指標値を基準指標値として、当該基準指標値を含んだ所定の比較領域内にある指標値の内で基準指標値が極小値か否かを判定し、極小値の場合に当該基準指標値を有効指標値とする有効指標値設定手段を備え、
前記有効指標値設定手段は、前記指標値算出手段により算出された各指標値を順に基準指標値として有効指標値か否かを判定するよう構成され、
前記有効指標値設定手段により有効指標値と判定された指標値の内で、基準範囲から外れた指標値に対応する前記測定領域の座標を前記座標特定手段が特定するよう構成されたことを要旨とする。
このように、所定の比較領域内で極小値となる有効基準値に基づいて凹凸位置を特定することで、被検査体の表面に生じた凹凸部の中心を精度良く特定できる。また、1つの凹凸部について凹凸位置として検出される座標を抑制することができる。
【0010】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明の請求項5に係る表面検査方法は、
被検査体の凹凸を検査する表面検査方法であって、
撮像手段で撮像した画像データに基づいて被検査体の測定領域内の測定点の面法線ベクトルを算出し、
面法線ベクトルを内積する位置を示す算定点および当該算定点に対応する基準点を定めた指標値設定フィルタの算定点を前記測定領域内の測定点に合わせて、算定点に一致する測定点の面法線ベクトルを内積することで基準点に対応する指標値を算出すると共に、
指標値を算出する毎に、指標値設定フィルタの算定点を合わせる測定点を変更して変更毎の基準点に対応する指標値を算出することで、当該測定領域の各座標に対応する指標値を特定し、
前記測定領域において基準範囲から外れた指標値に対応する座標を特定することで被検出体の凹凸位置を検出することを要旨とする。
このように、被検査体の測定領域における各測定点に対応した面法線ベクトルを算出すると共に、テンプレートの算定点に位置する測定点の面法線ベクトルを内積することで、当該テンプレートにおける基準点の位置の凹凸の度合いを示す指標値を算出し、当該算定点に一致させる測定点を測定領域における測定点の間隔で順に変更することで、測定領域の各座標位置に対応した指標値を求めることができる。従って、基準範囲から外れた指標値に対応した座標を特定することで、被検査体の凹凸位置を精度よく自動検出することができる。また、測定領域の広範囲に光を照射した状態で撮像した画像データに基づいて、当該測定領域内の各測定点に対応した面法線ベクトルを算出することができるから、凹凸位置を算出する処理速度を高めて、被検査体に存在する凹凸位置を短時間で特定することが可能となる。
【0011】
請求項6に係る表面検査方法は、
前記基準点を中心とする環状に前記算定点が配置された指標値設定フィルタに基づいて、基準点を挟むように位置する算定点に一致する測定点の面法線ベクトルを内積することにより基準点に対応する指標値を算出することを要旨とする。
このように、基準点を挟んで位置する算定点に一致する測定点の面法線ベクトルを内積して指標値を算出することで、基準点が凹凸位置にある場合の指標値と、基準点が凹凸位置にない場合の指標値との差を顕著にすることができ、凹凸位置の座標を精度良く特定できる。
【0012】
請求項7に係る表面検査方法は、
前記基準点を中心とする環状に複数組の前記算定点が配置された指標値設定フィルタに基づいて、各組の算定点に一致する測定点毎に面法線ベクトルを内積した内積値の平均値を基準点に対応する指標値として算出することを要旨とする。
このように、複数組の面法線ベクトルを内積して算出される内積値の平均値を基準点の指標値とすることで、指標値を算出する時点で基準点が位置する周辺の表面状態を指標値に適切に反映することができ、当該指標値を用いて凹凸位置をより精度良く特定することが可能となる。
【0013】
請求項8に係る表面検査方法は、
各指標値を順に基準指標値とした場合に当該基準指標値を含む所定の比較領域内で極小値となる基準指標値を有効指標値とし、前記測定領域において基準範囲から外れた有効指標値に対応する座標を特定することで被検出体の凹凸位置を検出することを要旨とする。
このように、所定の比較領域内で極小値となる有効基準値に基づいて凹凸位置を特定することで、被検査体の表面に生じた凹凸部の中心を精度良く特定できる。また、1つの凹凸部について凹凸位置として検出される座標を抑制することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る表面検査装置および表面検査方法は、被検査体の凹凸を精度よく検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例に係る表面検査装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】(a)は平面領域における面法線ベクトルの状態を示し、(b)は凸部における面法線ベクトルの状態を示し、(c)は凹部における面法線ベクトルの状態を示す概略図である。なお、(c)には凹凸部および指標値設定フィルタの関係を合わせて示してある。
【図3】(a)は一例としての直径7ピクセルの円環状の指標値設定フィルタにおいて組になる算定点と基準点の関係を示し、(b)は一例として一辺が6ピクセルの矩形状の指標値設定フィルタにおいて組になる算定点と基準点の関係を示している。
【図4】(a)は各測定点における面法線ベクトルを算出した面法線ベクトルマップに対して指標値設定フィルタを移動しながら当て嵌めて指標値を算出する状態を示す概念図であり、(b)は指標値設定フィルタに基づいて算出された各座標の指標値の対応関係を示す概念図であり、(c)は各座標に指標値を対応させた指標値マップに基づいて比較領域フィルタを当て嵌めて有効指標値を判定する状態を示す概念図である。
【図5】指標値マップの基準値に基づいて有効指標値を判定する状態を示す概念図であって、(a)は有効指標値の判定前の指標値マップおよび有効指標値マップを示し、(b)は指標値マップの座標(RA2,LA2)の指標値について有効指標値か否かを判定する状態を示し、(c)は指標値マップの座標(RA2,LA3)の指標値について有効指標値か否かを判定する状態を示し、(d)は指標値マップの各座標の指標値について有効指標値か否かを判定して有効指標値判定手段を作成した状態を示す。
【図6】指標値マップにおける指標値の分布を、縦軸を指標値の値とし、横軸を座標位置として三次元表示したグラフ図である。
【図7】実験例に係るサンプル(a)~(j)を示す表である。
【図8】実験例に係るサンプル(a)~(j)について算出した面法線ベクトルの向きに応じて色分け表示した画像であり、凹凸位置の中心に「×」を付してある。
【図9】実験例に係るサンプル(a)~(j)について算出した指標値の大きさに応じて色分け表示した画像であり、凹凸位置の中心に「×」を付してある。
【図10】実施例の表面検査装置で行われる表面検査処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明に係る表面検査装置および表面検査方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。本発明は、カメラ20で撮像した被検査体10の画像データに基づいて被検査体10の測定領域Lに含まれる測定点Tの面法線ベクトルを算出して、算出した面法線ベクトルを内積することにより凹凸度合いを示す指標値を測定領域Lの座標と対応付けて算出すると共に、測定領域Lにおいて基準範囲から外れた指標値に対応する座標を特定することにより、被検査体10の凹凸位置を検出するようになっている。具体的には、面法線ベクトルを内積する測定点Tの位置を示す算定点IPおよび当該算定点IPに対応する基準点M1を定めた指標値設定フィルタFRの算定点IPを測定領域Lの測定点Tに合わせて、算定点IPに一致する測定点Tの面法線ベクトルを内積することで基準点M1に対応する指標値を算出すると共に、指標値を算出する毎に、指標値設定フィルタFRの算定点IPを合わせる測定点Tを測定領域L内で変更して変更毎の基準点M1に対応する指標値を算出することで、当該測定領域Lの各座標に対応する指標値を特定し、これに基づいて測定領域Lにおいて基準範囲から外れた指標値となる座標を特定することで被検査体100の凹凸位置を検出するものである。そこで、本発明の表面検査方法を用いた表面検査装置について説明することで、当該表面検査方法の具体的方法を合わせて説明する。

【0017】
図1は、実施例に係る表面検査装置10の全体構成を示す概略図である。実施例の表面検査装置10は、被検査体100の測定領域Lに光を照射する光照射部12,14,16と、当該光照射部12,14,16により光を照射した状態で被検査体100を撮像して画像データを取得するカメラ(撮像手段)22と、該カメラ20で取得した画像データ基づいて測定領域Lにある凹凸位置を特定する制御装置30とを備えている。ここで、実施例の表面検査装置10は、被検査体100の測定領域Lに対して互いに異なる方向から光を照射する3つの光照射部12,14,16を備えており、各光照射部12,14,16の夫々が単独で光を照射した測定領域Lを前記カメラ20により撮像することで、被検査体100の同じ測定領域Lを撮像した光源方向が異なる3種類の画像データを取得するよう構成されている。そして、前記カメラ20で撮像した被検査体100の各光照射部12,14,16に対応した各画像データに基づいて、当該被検査体100の測定領域Lに対応した各画素(測定点T)の明るさおよび各画像データの光源方向の情報から各測定点Tの面法線ベクトルを前記制御装置30が算出し、当該面法線ベクトルに基づいて測定領域L内の平面領域に対する凹凸領域(凹凸部104)の凹凸度合いを指数化することにより、凹凸部104の位置(凹凸位置)を特定するよう構成されている。

【0018】
(光照射部およびカメラについて)
ここで、各光照射部12,14,16には、同じ波長の光を照射する光源を用いてもよく、また異なる波長の光を照射する光源を採用することもでき、また光の波長としては、広帯域の波長の光(白色光)や、特定波長の光(赤色光や青色光の可視光、或いは赤外線等の不可視光等)を採用することも可能である。実施例では、各光照射部12,14,16の光源として、同一色で発光するLEDランプが採用されている。また、前記カメラ20としては、撮像素子として電荷結合素子(CCD)を利用したCCDイメージセンサや相補性金属酸化膜半導体(CMOS)を利用したCMOSイメージセンサ等の採用することができ、光照射部12,14,16から照射されて被検査体100で反射した光を感知し得るものであればよい。そして、前記カメラ20により撮像された画像データは、被検査体100における所定の測定領域Lに含まれる各画素の少なくとも明るさ(輝度)を量子化した値を二次元配列形式で並べたラスターデータとして制御装置30が備えるデータ記憶手段42に記憶するようになっている。なお、前記データ記憶手段42は、RAM等の一時記憶装置である。また、表面検査装置10は、制御装置30に接続するよう液晶ディスプレイ等の表示装置50が設けられており、前記カメラ20により撮像された被検査体100の画像を表示装置50に表示し得るようになっている。

【0019】
(制御装置について)
図1に示すように、前記制御装置30は、カメラ20が撮像した画像データに基づいて測定領域Lの各測定点Tの面法線ベクトルを算出する面法線ベクトル算出手段32と、面法線ベクトル算出手段32が算出した面法線ベクトルに基づいて指標値を算出する指標値算出手段34と、当該指標値算出手段34により算出された指標値に基づいて測定領域Lにおける凹凸部104の位置(凹凸位置)を特定する座標特定手段36とを備えている。ここで、前記指標値算出手段34は、後述のように測定領域L内の座標毎に指標値を算出するよう構成されており、当該指標値が所定の基準範囲に含まれるか否かを座標特定手段36が判定することにより凹凸部104の位置を特定するようになっている。

【0020】
(面法線ベクトル算出手段について)
前記面法線ベクトル算出手段32は、前記カメラ20から入力された光源方向が異なる各画像データに基づいて、照度差ステレオ法により測定点Tの面法線ベクトルデータを算出するよう構成されている。ここで、照度差ステレオ法とは、計測面(被検査体100の表面)に照射した光の反射光の輝度(明るさ)に基づいて、該計測面の面法線ベクトルを算出する画像処理方法である。この照度差ステレオ法の原理について、以下、簡単に説明する。なお、照度差ステレオ法は、計測面が完全拡散反射面(ランバート反射面)であると仮定して、観測される計測面の明るさが光源(光照射部12,14,16)に対する向きによって変化することを利用して計測面の面法線ベクトルを推定する手法である。

【0021】
図1に示すように、計測面の面法線方向を基準として異なる方向から複数(3つ)の光源を交互に発光して計測面を照らすことで各画像データを取得した場合に、光源の明るさをL、当該計測面の反射率をρ、カメラで撮像された計測面(測定点T)の明るさをVとすると、下記数1の式(1)および式(2)が成り立つことから、これにより数2の式(3)が求められる。なお、ベクトルnは、計測面における任意の測定点Tにおける面法線ベクトルを示し、ベクトルsは、当該測定点Tに対する光源方向ベクトルを示している。各式では、符号の上側に付した矢印記号によりベクトルを表している。すなわち、光源方向が異なる少なくとも3つの画像データを撮像することで、各画素(測定点T)の明るさおよび各画像データの光源方向の情報から式(3)に基づいて各測定点Tの面法線ベクトルを求めることができる。そして、前記測定領域L内に含まれる各測定点Tについて面法線ベクトル算出手段32が面法線ベクトルを算出することで、各測定点Tに面法線ベクトルが対応した測定領域Lの面法線ベクトルマップMP1(図4参照)が作成されて前記データ記憶手段42に記憶される。なお、図4では、各測定点Tに対応する位置を矩形のマスで表してある。

【0022】
【数1】
JP0006420180B2_000002t.gif

【0023】
【数2】
JP0006420180B2_000003t.gif

【0024】
(指標値算出手段34について)
図1に示すように、前記指標値算出手段34は、前記面法線ベクトル算出手段32によって算出された面法線ベクトルに基づいて、前記測定領域Lの座標毎の凹凸度合いを表す指標値を算出するよう構成される。ここで、図2(a)に示すように、被検査体100の測定領域Lにおける平坦な領域(平面領域)では、各測定点Tの面法線ベクトルが基本的に同じ方向を向くことから、面法線ベクトル間に角度の差は殆ど生じない。一方で、被検査体100の測定領域Lにおける凸または凹となる部分(すなわち凹凸部104)では、測定点Tの面法線ベクトルが同じ方向を向かず、面法線ベクトル間に角度の差が生ずる(図2(b),(c)参照)。すなわち、前記測定領域Lにおいて平面領域にある座標の周囲にある測定点Tの面法線ベクトルを内積した値と、測定領域Lにおいて凹凸部104にある座標の周囲にある測定点Tの面法線ベクトルを内積した値とでは異なる値となる。そこで、前記指標値算出手段34は、前記測定領域Lの任意の座標の周囲に位置する面法線ベクトルを内積することにより指標値を算出することで、当該座標位置が平面領域か、凹凸部104かを区別し得るようにしている。

【0025】
具体的に、内積する一方の面法線ベクトルを「a」とし、他方の面法線ベクトルを「b」とし、両面法線ベクトルの交差角度を「θ」とすると、下記数3の式(4)が成り立つ。また、面法線ベクトル算出手段32が算出する面法線ベクトルを単位ベクトルに正規化しておくと、|a||b|=1となる。すなわち、面法線ベクトルの成分をベクトルa=(Nax,Nay,Naz)、ベクトルb=(Nbx,Nby,Nbz)として、指標値算出手段34が下記数4の式(5)に基づいて内積値を算出するよう設定されている。すなわち、被検査体100では、平面領域にある測定点Tの面法線ベクトルを内積することで求められる指標値が「1」に近い値となる一方で、凹凸部104にある測定点Tの面法線ベクトルを内積することで求められる指標値が「1」より低い値となる。

【0026】
【数3】
JP0006420180B2_000004t.gif

【0027】
【数4】
JP0006420180B2_000005t.gif

【0028】
(面法線ベクトルを内積する測定点Tの特定について)
ここで、前記制御装置30には、前記指標値算出手段34が面法線ベクトルを内積する組合せ位置を示す算定点IPおよび当該算定点IPに基づいて算出される指標値が対応する基準点M1を定めた指標値設定フィルタFRが設定されている(図3参照)。ここで、前記指標値設定フィルタFRは、面法線ベクトルマップMP1における測定点Tの間隔に合わせて各算定点IPが配置されており、当該フィルタFRに設定された各算定点IPを面法線ベクトルマップMP1における測定点Tの位置に一致させ得るよう設定される。すなわち、指標値を算出する際に指標値算出手段34が前記指標値設定フィルタFRを面法線ベクトルマップMP1に当て嵌めることで、当該フィルタFRの算定点IPに基づいて面法線ベクトルを内積する測定点Tが特定されると共に測定領域Lにおいて基準点M1が位置する座標が特定されるよう構成されている。言い換えると、指標値設定フィルタFRを面法線ベクトルマップMP1に当て嵌めた際に基準点M1が位置する測定領域Lの座標に対応した指標値が、当該フィルタFRにおいて組になる算定点IPに一致する測定点Tの面法線ベクトルを内積することで算出される。なお、図3において、指標値設定フィルタFRの算定点IPを矩形のマスにより表しており、また組合せ位置となる算定点IPのマスに同一の記号を付してある。

【0029】
また、前記測定領域L内(面法線ベクトルマップMP1)の測定点Tにおいて前記指標値設定フィルタFRの算定点IPを合わせる測定点Tを指標値算出手段34が順に変更して、変更毎の算定点IPに一致する判定点Tの面法線ベクトルを内積することで、対応する基準点M1の指標値を算出するよう設定されている(図4参照)。すなわち、前記測定領域L(面法線ベクトルマップMP1)における測定点Tの設定間隔に応じて前記指標値設定フィルタFRを移動して指標値を算出することにより、当該指標値算出手段34が指標値を算出するタイミングで指標値設定フィルタFRの基準点M1が位置する測定領域Lの座標が定まるようになっている。そして、指標値算出手段34により算出された指標値は、測定領域Lの座標および当該座標の指標値を特定する指標値マップMP2(図4(b)参照)として前記データ記憶手段42に記憶される。なお、図4(b)では、各基準点M1が対応する座標位置を矩形のマスで表すと共に、各座標に対応して記憶される指標値を三角印で示してある。

【0030】
ここで、前記指標値設定フィルタFRは、図3に示すように、前記基準点M1を中心とする環状に複数の算定点IPが配置されており、当該フィルタFRにおいて基準点M1を挟んで位置する算定点IPが面法線ベクトルを内積する測定点Tを示す組合せ位置となるよう設定されている。すなわち、基準点M1を挟んで位置する算定点IPに位置する面法線ベクトルを内積することで指標値を算出するようにすることで、当該基準点M1位置の凹凸の度合いを指標値により表すことができる。また、前記指標値設定フィルタFRには、組合せ位置を示す算定点IPが複数組定められており、各組合せの算定点IPに一致する測定点Tの面法線ベクトルを指標値算出手段34が内積すると共に、算出した複数の内積値の平均値を指標値算出手段34が前記指標値として算出するよう設定されている。なお、図3(a)は、算定点IPを円状に並べた直径が7ピクセルの円環状の指標値設定フィルタFRの一例を示し、図3(b)は、算定点IPを正方形状に並べた一辺が6ピクセルの矩形環状の指標値設定フィルタFRの一例を示している。

【0031】
前記指標値設定フィルタFRにおける基準点M1から算定点IPまでの間隔は、検出対象とする凹凸部104の大きさ(径)に合わせて設定される。すなわち、図2(b),(c)に示すように、被検査体100に凹凸部104がある場合は、当該凹凸部104において、最も凹んだ部分または最も凸になる部分(以下、最大変形点Zという)を挟んで位置する平面領域との境界の面法線ベクトルの角度差が大きくなる。一方で、凹凸部104は最大変形点Zの近傍に近づくにつれて変形量が低減し、最大変形点Zの近傍において面法線ベクトルの向きが平面領域の面法線ベクトルの向きに近づくことから、面法線ベクトルの角度差が小さくなる。このため、凹凸部104の最大変形点Zに基準点M1が位置する場合に当該凹凸部104の境界部分(外縁)に算定点IPが位置するように、指標値設定フィルタFRにおける算定点IPおよび基準点M1の設定位置を、検出対象とする凹凸部104の大きさに合わせて設定することが好ましい(図2(c)参照)。

【0032】
また、前記指標値設定フィルタFRに環状に配置される算定点IPは、検出対象とする凹凸部104の境界部分(外縁)の形状に合わせて並ぶよう設定することが好ましい。例えば、平面領域との境界部分(外縁)が円形に近い凹凸部104を検出する場合には、前記測定領域L内(面法線ベクトルマップMP1)において二次元配列状に並ぶ任意の測定点Tを基準点M1とした場合に、当該基準点M1からほぼ等距離に位置する測定点Tが算定点IPとなるように、基準点M1を中心とする円環状に複数の算定点IPが位置するよう設定される。すなわち、図2(c)に示すように、基準点M1を中心とする円状に並ぶように算定点IPを配置した円環状の指標値設定フィルタFRとすることで、凹凸部104の最大変形点Zを基準点M1とした場合に、当該凹凸部104の境界部分に各算定点IPを位置させることが可能になり、凹凸部104の検出精度を向上することができる。特に、被検査体100の表面102に微少な凹凸部104が形成される場合は、当該凹凸部104の境界部分(外縁)が円形に近くなる割合が高くなることから、指標値設定フィルタFRを円環状にすることで、凹凸部104の検出精度を高めることができる。なお、前述したように、面法線ベクトルマップMP1は、二次元配列状に測定点Tが配置されていることから、基準点M1を中心とする円周上または当該円周に隣接する測定点Tを算定点IPが指示するように指標値設定フィルタFRが設定される。

【0033】
また、実施例では、指標値設定フィルタFRにおいて基準点M1を挟んで点対称に位置する算定点IPに一致する測定点Tの面法線ベクトルを指標値算出手段34が内積するよう設定することが好ましい。このように、基準点M1を挟んで点対称に位置する算定点IPにより面法線ベクトルが内積される測定点Tの組合せを指示することで、基準点M1を最大変形部Zに位置させた際に内積される面法線ベクトルの角度差を大きくして、算出される指標値を顕著な値にすることが可能となる。

【0034】
ここで、前記指標値設定フィルタFRは、前記測定領域L内(面法線ベクトルマップMP1)において二次元配列状に並ぶ任意の測定点T(画素)に対して、縦横方向に奇数ピクセル分(例えば3×3ピクセルや、5×5ピクセル等)の算定点IPを有する環状に設定することで、指標値設定フィルタFRの基準点M1および算定点IPの夫々を、面法線ベクトルマップMP1上の測定点Tの位置に一致させることができる。すなわち、縦横方向に奇数ピクセル分の算定点IPが設定された指標値設定フィルタFRでは、前記測定領域Lに含まれる各測定点Tの位置を基準点M1に合わせて指標値算出手段34が指標値を算出することができる。この場合には、図4(a),(b)のように、指標値算出手段34により生成される指標値マップMP2の座標を、測定領域L(面法線ベクトルマップMP1)における測定点Tの座標と一致させることができ、指標値マップMP2に基づいて測定領域Lの座標を容易に特定することが可能となる。一方で、前記測定領域L内(面法線ベクトルマップMP1)において二次元配列状に並ぶ任意の測定点T(画素)に対して、縦横方向に偶数ピクセル分(例えば2×2ピクセルや、4×4ピクセル等)の算定点IPを有する環状に設定した場合には、面法線ベクトルマップMP1上の測定点Tに算定点IPを一致させた際に、当該面法線ベクトルマップMP1における測定点Tの間に基準点M1を位置させることができる。すなわち、縦横方向に偶数ピクセル分の算定点IPが設定された指標値設定フィルタFRでは、前記測定領域Lにおける各測定点Tの間に位置する座標の指標値を算出することができる。

【0035】
(座標特定手段)
前記座標特定手段36は、前記指標値算出手段34が算出した指標値が所定の基準範囲外の値か否かを判定して、基準範囲から外れた指標値に対応する前記測定領域Lの座標を特定することで、測定領域Lにおける凹凸部104の位置を特定するよう構成される。ここで、面法線ベクトルを内積する測定点Tが歪みのない理想的な平面領域にある場合には前記式(5)に基づいて算出される指標値が「1」となる一方で、当該測定点Tが凹凸部104にある場合に同式(5)に基づいて算出される指標値は「1」より低い値となる。従って、基準値を「1」とし、指標値算出手段34により算出された測定領域Lの各座標の指標値(指標値マップMP2における各座標の指標値)が当該基準値より低い値(基準範囲外の値)か否かを判定して、基準範囲から外れた指標値に対応する座標を座標特定手段36が特定することで、測定領域L内の凹凸部104の位置(座標)を検出することが可能である。

【0036】
そして、前記制御装置30は、前記座標特定手段36が基準範囲から外れた指標値に対応した前記測定領域Lの座標を特定した場合に、前記表示装置50に表示された画像における当該座標位置に指示マークを表示するよう構成されている。このように、表示手段52に表示された画像上に凹凸位置を示す指示マークを表示することで、被検査体100における測定領域Lにおける凹凸部104の位置を、検査作業者が視覚的に把握し得るようになっている。ここで、前記制御装置30は、前記データ記憶手段42に記憶されたデータに基づいて前記表示装置50に表示する画像を制御する表示制御手段44を備えており、当該表示制御手段44の制御に基づいて、面法線ベクトルマップMP1の面法線ベクトルの向きに応じて色分け表示した面法線ベクトル分布画像(図8参照)や、前記指標値マップMP2の指標値の値に応じて色分け表示した指標値分布画像(図9参照)を表示し得ると共に、当該面法線ベクトル分布画像や指標値分布画像上に凹凸位置を示す指示マークを表示し得るようになっている。

【0037】
ここで、指標値算出手段34により算出された測定領域Lの指標値の分布を、縦軸を指標値の値とし、横軸を測定領域Lの座標位置として三次元表示した図6から明らかなように、現実には被検査体100は、平面領域であっても必ずしも平坦でなく僅かに傾斜していたり、カメラ20で撮像した画像データに基づいて前記面法線ベクトル算出手段32が算出する面法線ベクトルの誤差等に起因して、現実的には平面領域にある測定点Tの面法線ベクトルを内積することで求められる指標値が必ずしも精度良く「1」とはならないため、基準値を「1」とした場合には、凹凸部104以外の座標を凹凸部104として検出してしまいノイズが増える。このため、指標値算出手段34により算出された指標値に対し、凹凸部104を十分に検出可能で、かつノイズ部分を検出しない基準値を設定することで、凹凸部104を精度良く検出することが可能となる。具体的には、平面領域に測定点Tの面法線ベクトルを内積することで求められる指標値の最小値より小さい値を基準値として設定することが好ましい。ここで、被検査体100の表面状態は、検出対象とする被検査体100の材質等により変化することから、検出対象とする被検査体100に合わせた基準値が予め設定される。なお、測定領域L内に凹凸部104がない基準被検査体を用いて前述のように指標値マップMP2を作成し、当該指標値マップMP2において最小値となる指標値を予め求めることで、検出対象とする被検査体100に適した基準値を設定することができる。この基準値を「1」に近づけることで、僅かな凹凸部104による指標値の変化を座標特定手段36で識別できると共に、基準値を「1」から離れた値とすることで、平面領域から一定の深さ(高さ)がある凹凸部104による指標値の変化を座標特定手段36で識別できるようになる。

【0038】
(有効指標値判定手段)
また、前記制御装置30は、図1に示すように、前記指標値算出手段34が算出した指標値の内で、前記座標特定手段36により基準値と比較される指標値(有効指標値という)を判定する有効指標値判定手段38を備えている。ここで、凹凸部104では、最大変形部Zに対応する座標の指標値が基準値から外れた値となるだけでなく、当該最大変形部Zの周囲に位置する座標の指標値も基準値から外れた値となる。このため、前記指標値マップMP2に含まれる全ての座標の指標値について座標特定手段36が基準値と比較して判定すると、基準値から外れた指標値となる座標数が増大し、座標特定手段36により凹凸位置として検出される座標が増える要因となる。そこで、前記指標値マップMP2に含まれる指標値の内で前記座標特定手段36により基準値と比較される有効指標値を有効指標値判定手段38が絞り込むことで、凹凸部104を正確に検出しつつ、1つの凹凸部104に対して凹凸位置として検出される座標を抑制するようになっている。

【0039】
前記有効指標値判定手段38は、図4(c)、図5に示すように、前記指標値算出手段34により算出された任意の座標の指標値を基準指標値とした場合に、前記指標値マップMP2において当該基準指標値を含んだ所定ピクセル範囲の比較領域にある指標値の内で基準指標値が極小値か否かを判定するよう構成され、基準指標値が極小値の場合に、当該基準指標値を有効指標値とする非極小点抑制処理を実行するよう設定されている。具体的に、前記制御装置30には、前記有効指標値判定手段38が基準指標値とする位置を示す基準点M2および当該基準点M2の基準指標値と指標値を比較する位置(比較領域)を示す比較点Hを定めた比較領域フィルタHFが設定されている(図4、図5参照)。すなわち、有効指標値判定手段38は、指標値マップMP2において任意の座標を基準点M2に合わせることで、基準点M2に位置する指標値(基準指標値)と、比較点Hに位置する指標値を比較して有効指標値とするか否かを判定するようになっている。ここで、凹凸部104の中心を特定するためには、比較領域フィルタHFにおける基準点M2を囲むように比較点Hを定めることが好ましい。

【0040】
また、前記測定領域L内(指標値マップMP2)において前記比較領域フィルタの基準点M2を合わせる座標を有効指標値判定手段38が順に変更して、変更毎の基準点M2に一致する指標値が比較領域内の指標値と比較するよう設定されている。すなわち、有効指標値判定手段38は、前記指標値マップMP2に含まれる前記指標値算出手段34により算出された各指標値の全てについて順に基準指標値として判定するよう構成され、測定領域Lの座標および有効指標値を特定する有効指標値マップMP3(図5参照)として前記データ記憶手段42に記憶するよう構成されている。すなわち、座標特定手段36は、前記有効指標値マップMP3に基づいて基準範囲から外れた指標値に対応した前記測定領域Lの座標を特定することで、凹凸部104の位置を正確に検出することができる。なお、前記有効指標値マップMP3の各座標は、前記指標値マップMP2の座標と一致するよう設定される。すなわち、比較領域は、凹凸部104の検出単位となっており、この比較領域の設定範囲を広く設定することで凹凸部104として検出される座標を減らすことができ、反対にこの比較領域の設定範囲を狭く設定することで凹凸部104として検出される座標を増やすことができる。ここで、算定点IPが環状に配置された指標値設定フィルタFRよりも比較領域フィルタHFの比較領域を小さな領域に設定することが好ましい。なお、図4(c)では、有効指標値マップMP3における各座標を矩形のマスで表している。

【0041】
ここで、図5を参照して、指標値マップMP2の座標(RA1~RA5,LA1~LA5)の範囲のデータについて、中心に基準点M2が設定された比較領域フィルタHFを(行,列)=(基準点M2の座標の行数-1~基準点M2の座標の行数+1,基準点M2の座標の列数-1~基準点M2の座標の列数+1)となる3×3ピクセルの領域を比較点H(比較領域)とした場合に、前記有効指標値判定手段38が有効指標値マップMP3の座標(RB1~RB5,LB1~LB5)の範囲のデータを生成する状態を説明する。指標値マップMP2の座標(RA2,LA2)のデータを基準指標値(0.8)とした場合には、指標値マップMP2における(RA1~RA3,LA1~LA3)の座標範囲を比較領域として、当該比較領域の内で基準指標値が極小値か否かを有効指標値判定手段38が判定する。この場合は、指標値マップMP2の座標(RA2,LA3)に基準指標値(0.8)より低い値の指標値(0.7)が含まれていることから、当該基準指標値を有効指標値にしないものとして有効指標値判定手段38が判定し、有効指標値マップMP3の対応する座標(RB2,LB2)に、非凹凸部を示す値(すなわち前記基準値より大きな値。この例では「1」)を設定する。

【0042】
また、指標値マップMP2の座標(RA2,LA3)のデータを基準指標値(0.7)とした場合には、指標値マップMP2における(RA1~RA3,LA2~LA4)の座標範囲を比較領域をとして、当該比較領域の内で基準指標値が極小値か否かを有効指標値判定手段38が判定する。この場合は、この比較領域内に基準指標値(0.7)より小さい値が存在しないことから、当該基準指標値を有効指標値にするものとして有効指標値判定手段38が判定し、有効指標値マップMP3における対応する座標(RB2,LB3)に、有効指標値として基準指標値を設定する。同様に、指標値マップMP2の各座標のデータを基準指標値として、比較領域の内で基準指標値が極小値か否かを有効指標値判定手段38が判定することで、指標値マップMP2の各座標に対応する有効指標値マップMP3の各座標に、有効指標値または非凹凸部を示す値の何れかを設定する。図5の例では、指標値マップMP2において座標(RA2,LA3)の他に座標(RA4,LA4)のデータを基準指標値(0.6)とした場合に、対応する比較領域(RA3~RA5,LA3~LA5)の内で基準指標値が極小値となることから、有効指標値マップMP3において対応の座標(RA2,LA3)および座標(RB4,LB4)の夫々に、基準指標値が有効指標値として設定され、その他の座標には非凹凸部を示す値が設定される。

【0043】
(実施例の作用)
次に、前述した表面検査装置および表面検査方法の作用について、以下説明する。各光照射部12,14,16の夫々が単独で被検査体100に光を照射した状態で被検査体100をカメラ20で撮像して、被検査体100の同じ測定領域Lに対する光の照射方向が異なる複数(3種類以上)の画像データを取得する。そして、図10に示すように、取得した各画像データにおいて測定領域Lに対応する位置の各画素(測定点T)について、明るさおよび光源方向の情報から各測定点Tの面法線ベクトルを算出して(ステップS1)、当該測定領域Lの各測定点Tと面法線ベクトルとを対応させた面法線ベクトルマップMP1を作成すると共に、算出した面法線ベクトルを内積することで測定領域Lの各座標の凹凸度合いを示す指標値を算出する。この場合に、被検査体100の測定領域Lの全体に光を照射した状態で撮像した画像データに基づいて、当該測定領域L内の各測定点Tに対応した面法線ベクトルを算出することができるから、当該測定領域Lにスリット光を照射して走査するよう測定する構成と比べて、凹凸位置を算出する処理速度を高めて、被検査体に存在する凹凸位置を短時間で特定することが可能となる。

【0044】
ここで、指標値を算出する場合に、面法線ベクトルを内積する測定点Tの位置を示す算定点IPおよび当該算定点IPに対応する基準点M1を定めた指標値設定フィルタFRを、前記測定領域Lにおいて前記測定点Tの間隔(すなわち1ピクセル間隔)で算定点IPを合わせるよう移動させて前記面法線ベクトルマップMP1に適用し、当該フィルタFRの各適用位置において算定点IPに位置する測定点Tの面法線ベクトルを内積することで基準点M1に対応する指標値を算出する(ステップS2)。面法線ベクトルマップMP1は、測定領域Lの各測定点Tにおける面法線ベクトルの値を示すものであるから、指標値設定フィルタFRに定めた算定点IPを測定点Tに合わせるよう面法線ベクトルマップMP1に適用することで、この時点で基準点M1が位置する測定領域Lの座標が特定される。すなわち、面法線ベクトルマップMP1に基づいて測定領域L内を走査するよう指標値設定フィルタFRを適用することで、指標値設定フィルタFRの各適用位置での基準点M1が位置する測定領域Lの座標と、当該座標位置に対応する指標値とを対応させた指標値マップMP2を作成することができる。

【0045】
前記指標値は、面法線ベクトルを内積することで求められる値であるから、平面領域にある測定点Tの面法線ベクトルを内積して算出される指標値は「1」に近い値となる一方で、凹凸部104にある測定点Tの面法線ベクトルを内積して算出される指標値は「1」よりも低い値となる。すなわち、基準点M1に対応した座標の凹凸度合いを示す指標値を算出し、前記測定領域Lにおいて基準範囲から外れた指標値(基準値より低い値)が対応する座標を特定することで(ステップS4)、当該測定領域Lにおいて凹凸部104の位置を精度良く検出することができ、被検査体100の表面状態を検査することが可能となる。

【0046】
また、前記指標値を算出する際(指標値マップMP2を作成する際)に、基準点M1を中心とする環状に複数の算定点IPを配置した指標値設定フィルタFRを適用し、当該基準点M1を挟んで位置する算定点IPに一致する測定点Tの面法線ベクトルを内積することで、平面領域にある測定点Tの面法線ベクトルを内積して算出される指標値の値と、凹凸部104にある測定点Tの面法線ベクトルを内積して算出される指標値の値との差を顕著にすることができる。すなわち、被検査体100に形成された凹凸部104は、最大変形部Zが変曲点となることから、図2(b),(c)のように最大変形部Zを挟んで位置する表面部分が反対側を向き、当該表面部分での面法線ベクトルの角度差が大きくなる。このため、指標値設定フィルタFRの基準点M1が凹凸部104の最大変形部Zに一致する状態において、当該基準点M1(最大変形部Z)を挟んで位置する測定点Tを算定点IPとして面法線ベクトルを内積することで算出される指標値の値を、凹凸部104の最大変形部Z以外の位置に基準点M1がある状態で算出される指標値よりも小さい値(極小値)とすることができる。従って、前記測定領域Lにおいて基準範囲から外れた指標値(基準値より低い値)が対応する凹凸位置の座標を精度良く検出することが可能となる。

【0047】
ところで、現実の被検査体100は、一様に表面状態が変化することは稀であり、またカメラ20で撮像した画像データに基づいて算出される面法線ベクトルの誤差を完全に排除することは困難である。このため、例えば1組の測定点Tの面法線ベクトルを内積して指標値を算出する場合には、測定領域Lにおける僅か2つ測定点Tの面法線ベクトルにより、基準点M1が位置する座標の指標値が定まることになり、表面状態が指標値に正確に反映されないことも生じかねない。そこで、1つの指標値設定フィルタFRに、面法線ベクトルを内積する一対の測定点Tの位置を示す算定点IPが複数組定めて、前記面法線ベクトルマップMP1において当該フィルタFRを適用すると共に、各組の算定点IPに一致する測定点T毎に面法線ベクトルを内積した内積値の平均値を、基準点M1に対応する指標値として算出することで、指標値を算出する時点で基準点M1が位置する周辺の表面状態(面法線ベクトル)を、指標値に適切に反映することができ、当該指標値を用いて凹凸部104の位置をより精度良く検出することが可能となる。

【0048】
特に、基準点M1を中心とする環状に複数の算定点IPを配置して、当該基準点M1を挟んで位置する算定点IPに一致する複数組の測定点Tの面法線ベクトルを内積した内積値の平均値を指標値とすることで、当該複数の算定点IPで囲まれた領域(測定領域Lにおいて指標値設定フィルタFRで囲まれる領域)の表面状態を、その中心位置の指標値とすることができる。

【0049】
また、図10のステップ3に示すように、前記測定領域Lにおいて基準範囲から外れた指標値(基準値より低い値)が対応する座標を特定する前段階として、面法線ベクトルを内積することで算出された各指標値(指標値マップMP2の各座標の各指標値)を順に基準指標値として、比較領域にある指標値の内で基準指標値が極小値か否かを判定すると共に、極小値となる基準指標値を有効指標値として測定領域Lにおいて基準範囲から外れた有効指標値(基準値より低い値)が対応する座標を特定することにより、1つの凹凸部104について凹凸位置として特定される座標を抑制することができる。また、前述のように、凹凸部104の最大変形部Z(すなわち凹凸部104の中心)に基準点M1がある状態で算出される指標値が極小値となるから、比較領域において極小値となる指標値が有効指標値となるよう選別することで、凹凸部104の中心を検出することができる。そして、比較領域を検出対象とする凹凸部104の大きさに合わせることで、1つの凹凸部104について1つの有効指標値が含まれるようにでき、凹凸部104に合わせて特定の座標を凹凸位置として検出することが可能となる。また、比較領域を検出対象とする凹凸部104より小さく設定した場合には、1つの凹凸部104に対して複数の有効指標値が含まれることにより、複数座標が凹凸位置として検出され得るものの、被検査体100の凹凸部104を検出することができる。

【0050】
(実験例)
次に、本発明に係る表面検査装置10および表面検査方法を用いて被検査体100の表面検査実験を行った。この実験例では、床面から90cmの定位置に配置された被検査体100に対して、5m離れた位置に各光照射部12,14,16を配置すると共に、カメラ20を床面から90cmの高さ位置で被検査体100に対して1m離れた位置に配置した。なお、カメラ20としては、ViewPLUS社製のCMOSイメージセンサを利用した18bit高感度カメラ(型式18G-01C-S)を用いた。なお、カメラ20の解像度は、(横)1280ピクセル×(縦)1024ピクセルである。また、被検査体100として、(縦)50mm×(横)50mmの金属板の中心に、図7の(a)~(e)に示す深さの凹を形成した5種類のサンプルと、同じく表1の(f)~(j)に示す深さの凸を形成した5種類のサンプルを用意した。

【0051】
そして、各サンプルの表面全体を測定領域Lとして面法線ベクトルを算出すると共に、直径9ピクセルの指標値設定フィルタFRを利用して測定領域Lの各座標の指標値を算出して指標値マップMP2を作成すると共に、5×5ピクセルの領域を比較領域として有効指標値を算出し、当該有効指標値の内で基準値(0.99988)より小さい値を凹凸位置の座標とする処理を行った。図8は、算出された面法線ベクトルの向きに応じて色分け表示した各サンプルの画像であり、図9は、測定領域Lに対応する指標値マップMP2において、凹凸位置の座標として特定された位置を中心とする円(指示マーク)で囲んだものである。なお、図8および図9における「×」位置は、凹凸位置の中心を示している。すなわち、各サンプルにおいて中央に形成された凹凸部が検出されていることがわかる。また、サンプル(e)のように、0.06mmの極微少な凹凸を検出できることがわかる。なお、比較的大きな凹凸が形成されたサンプル(a)、(b)、(f)、(d)では、1つの凹凸に対して複数の座標が特定されているが、何れも凹凸部に含まれていることがわかる。すなわち、検出された座標位置に合わせて検査員が被検査体を確認することで、実際の凹凸の状態を容易に確認できる。

【0052】
(変更例)
(1) 実施例では、光照射部の光源としてLEDを採用したが、必ずしも、LEDに限定されるものではない。すなわち、光照射部の光源としては、ハロゲンランプ、色素レーザー、発光ダイオード(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)等、他を採用することが可能である。但し、コストや発熱の観点からLEDが特に好ましく用いられる。
(2) 実施例では、3つの光照射部で被検査体に光を照射するよう構成したが、4つ以上の光照射部を設けて、光照射部により光を照射した状態で被検査体を撮像して各光照射部に対応した被検査体の表面の画像データを取得するようにすることもできる
(3) 実施例では、複数の光照射部が被検査体に対して順に光を照射して、光照射部毎に対応した画像データを取得するように構成したが、これに限られるものでなく、照度差ステレオ法により面法線ベクトルを算出し得るように、光源方向が異なる少なくとも3種類の画像データを取得し得る構成であればよい。具体的には、複数の光照射部に波長の異なる光を発する光源を採用し、各色を分光して分光画像データを取得し得る3CCDカメラ等の撮像手段を採用する構成であってもよい。
(4) 実施例では、面法線ベクトルを内積する測定点の位置を示す算定点および当該算定点に基づいて算出される指標値が対応する基準点を定めた環状の指標値設定フィルタとして、算定点が円状に並ぶ円環状や、正方形状に並ぶ矩形環状の指標値設定フィルタを示したが、これに限られるものではなく、三角形状その他の多角形状に算定点が並ぶようにしてもよく、また楕円状に算定点が並ぶようにしてもよい。なお、算定点を環状に並べた指標値設定フィルタを採用する場合には、検査対象とする凹凸部の輪郭形状に合わせた環状のものを採用することが好ましく、検査対象とする凹凸部の輪郭形状が不明の場合には円環状のものを採用することが好しい。
(5) また、前記指標値設定フィルタには、面法線ベクトルを内積する測定点の位置を示す少なくとも2つの算定点と、当該算出される指標値が対応する基準点とを定めるものであればよい。
(6) 被検査体としては、金属部品に限られるものではなく、ポリプロピレン製やポリエチレン製その他各種の合成樹脂部品やフィルムを検査対象とすることができ、また紙類を検査対象とすることも可能である。
(7) 実施例では、照度差ステレオ法を利用して被検査体の測定領域における測定点の面法線ベクトルを算出したが、これに限られるものではなく、面法線ベクトルを算出することが可能な従来公知の各種手法を採用することが可能である。
【符号の説明】
【0053】
12,14,16 光照射部,20 カメラ(撮像手段),32 面法線ベクトル算出手段
34 指標値算出手段,36 座標特定手段,38 有効指標値判定手段,
100 被検査体,FR 指標値設定フィルタ,IP 算定点,M1 基準点
L 測定領域,T 測定点
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
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