【0060】 工程(a)における一実施形態では、標的遺伝子の標的配列に対して十分に相補的な配列からなるアンチセンス鎖を設計する。できる限り標的遺伝子のみの発現を抑制するため、まず標的遺伝子中でその遺伝子に特異的な領域を標的配列として選択することが好ましい。ここで「特異的な領域」とは、標的遺伝子の発現抑制を行う細胞内において、他の核酸分子には見られない配列を有する領域を意味する。このため、既知の生物種(例えばヒト、マウス、ラット等)の適切なゲノムデータベースと比較し、他の配列に対する有意な相同性を有するいずれの標的配列も考慮から排除する。そのような配列相同性検索のための1つの方法はBLASTとして公知であり、これは、National Center for Biotechnology Informationウェブサイト(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)で利用可能である。次いで、上記選択した標的配列に対して十分に相補的な配列をアンチセンス鎖として設計する。この場合の「十分に相補的な配列」の詳細は、「1-3.二本鎖核酸分子の構成」に述べる通りであり、完全に相補的である必要はなく、1つ又は複数のミスマッチ等を含んでよい。