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明細書 :ロタキサンネットワークポリマーを含有するポリマー電解質、及びそれを用いたマグネシウム二次電池

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第6528310号 (P6528310)
公開番号 特開2016-162543 (P2016-162543A)
登録日 令和元年5月24日(2019.5.24)
発行日 令和元年6月12日(2019.6.12)
公開日 平成28年9月5日(2016.9.5)
発明の名称または考案の名称 ロタキサンネットワークポリマーを含有するポリマー電解質、及びそれを用いたマグネシウム二次電池
国際特許分類 H01M  10/0565      (2010.01)
H01M  10/054       (2010.01)
H01M   4/60        (2006.01)
H01M   4/48        (2010.01)
H01M   4/46        (2006.01)
H01B   1/12        (2006.01)
C08F 220/00        (2006.01)
H01B   1/06        (2006.01)
FI H01M 10/0565
H01M 10/054
H01M 4/60
H01M 4/48
H01M 4/46
H01B 1/12 Z
C08F 220/00
H01B 1/06 A
請求項の数または発明の数 3
全頁数 36
出願番号 特願2015-038471 (P2015-038471)
出願日 平成27年2月27日(2015.2.27)
審査請求日 平成29年11月17日(2017.11.17)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304020177
【氏名又は名称】国立大学法人山口大学
発明者または考案者 【氏名】堤 宏守
【氏名】吉本 信子
【氏名】山吹 一大
【氏名】金 仁泰
【氏名】板岡 加成恵
個別代理人の代理人 【識別番号】100107984、【弁理士】、【氏名又は名称】廣田 雅紀
【識別番号】100102255、【弁理士】、【氏名又は名称】小澤 誠次
【識別番号】100096482、【弁理士】、【氏名又は名称】東海 裕作
【識別番号】100188352、【弁理士】、【氏名又は名称】松田 一弘
【識別番号】100131093、【弁理士】、【氏名又は名称】堀内 真
【識別番号】100150902、【弁理士】、【氏名又は名称】山内 正子
【識別番号】100177714、【弁理士】、【氏名又は名称】藤本 昌平
【識別番号】100141391、【弁理士】、【氏名又は名称】園元 修一
【識別番号】100198074、【弁理士】、【氏名又は名称】山村 昭裕
審査官 【審査官】松嶋 秀忠
参考文献・文献 特表2003-531455(JP,A)
特開2005-332686(JP,A)
吉本信子 他,3C08 ロタキサン構造を有するポリマーゲル電解質の調製とマグネシウム二次電池への適用,第54回 電池討論会講演要旨集,2013年10月 7日,p.201
金仁泰 他,1H17 Mg(TFSA)2含有有機電解液中でのMgの電気化学挙動に及ぼす添加剤の影響,第55回 電池討論会講演要旨集,2014年11月19日,p.576
山吹一大 他,1J24 包接構造を有するネットワークポリマーを用いたマグネシウム二次電池用ポリマーゲル電解質の調製と電気化学的挙動の調査,2014年電気化学秋季大会講演要旨集,2014年 9月27日,p.164
調査した分野 H01M 10/0565
C08F 220/00
H01B 1/06
H01B 1/12
H01M 4/46
H01M 4/48
H01M 4/60
H01M 10/054
特許請求の範囲 【請求項1】
正極、負極及び電解質を有するマグネシウム二次電池において、
正極が、 式(VIII)
【化1】
JP0006528310B2_000021t.gif
[式(VIII)中、R’及びR’は、それぞれ独立して、-COO-,-OCO-,-CONH-,-NHCO-,又は-O-で表される連結基、置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~20のアルキレン基、並びに、連結基として-COO-,-OCO-,-CONH-,-NHCO-,及び-O-からなる群より選ばれるいずれか一つ又は二つを有する置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~19のアルキレン基、からなる群より選ばれるいずれか一つを表し、R’は、置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン基、主鎖中に-O-を1以上有する置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン基、置換又は非置換の芳香族基、置換又は非置換の炭素数3~7のシクロアルキレン基、及び次式
【化2】
JP0006528310B2_000022t.gif
(式中、n及びnは、それぞれ独立して、1~4のいずれかの整数であり、
破線の結合はベンゼン環の3位又は4位に結合することを表す)で表される基
からなる群より選ばれるいずれか一つを表す]で表されるジアリル化合物、又は式(IX)
【化3】
JP0006528310B2_000023t.gif
(式中、R’は、置換又は非置換の直鎖又は分枝の炭素数5~20のアルキル基を表す]で表されるモノアリル化合物と、分子状硫黄(S)とのモル比が100:1~0.01:1のラジカル重合反応生成物であって、数平均分子量が500~10,000である含硫黄ポリマー又は五酸化バナジウムであり、
負極がマグネシウム金属であり、
電解質が
(1)式(I)
【化4】
JP0006528310B2_000024t.gif
(式中、R及びRは、同一又は異なって、-O-、-CO-、-COO-又は-CONH-を有していてもよい、飽和又は部分不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素数1~15の炭化水素基を表し、n1は、3又は4の整数を表す。n2は1~30の整数を表す。)で表される部分構造の環状部に、
式(II)
【化5】
JP0006528310B2_000025t.gif
(式中、R及びRは、同一又は異なって、-O-、-CO-、-COO-又は-CONH-を有していてもよい、飽和又は部分不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素数1~15の炭化水素基を表し、Zは対アニオンを表す。)、若しくは
式(II’)
【化6】
JP0006528310B2_000026t.gif
(式中、R及びRは式(II)における定義と同じであり、Rは、求電子剤由来の残基を表す)で表される部分構造が串刺し状に包接されてなる単位(A)を有するロタキサンネットワークポリマー、又は前記単位(A)及びラジカル重合性モノマー由来の単位(B)を有するロタキサンネットワークポリマー、及び
(2)マグネシウム塩を含む電解質溶液
を含むことを特徴とするポリマーゲル電解質
であるマグネシウム二次電池
【請求項2】
(1)ロタキサンネットワークポリマーの単位(A)が、
式(III)
【化7】
JP0006528310B2_000027t.gif
(式中、mは1~13の整数であり、点線部は、ベンゼン環の3位又は4位のいずれか一方に結合することを示す。n2は1~30の整数を表す。)で表される部分構造の環状部に、
式(IV)
【化8】
JP0006528310B2_000028t.gif
(式中、yは1~12の整数を、Zは対アニオンを表す。)で表される部分構造が串刺し状に包接されてなる単位であることを特徴とする請求項1に記載のマグネシウム二次電池
【請求項3】
マグネシウム塩を含む電解質溶液が、Mg(TFSA)のトリエチレングリコールジメチルエーテル(Triglyme)溶液である請求項1又は2に記載のマグネシウム二次電池
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、ロタキサンネットワークポリマー及びマグネシウム塩を含む電解質溶液を含むポリマーゲル電解質に関し、また、当該電解質を用いたマグネシウム二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
マグネシウム二次電池は、マグネシウム金属の高い理論容量(2290mAh/g)と豊富な資源量に加え安全性が高いことから、リチウムイオン二次電池を超える次世代の二次電池として期待されている。しかし、マグネシウムイオンは二価のイオンであることから、一価のリチウムイオンに比べ正極材料との相互作用(アニオンとの静電引力)が強く、電極反応(マグネシウム挿入脱離反応の速度)が極めて遅い点や、負極側では充放電の際に室温でマグネシウムの酸化被膜ができ、電解液と金属マグネシウムとの間の可逆的な溶解析出反応が起こりづらくなる点等、問題がある。そのため、前者の点に関しては、挿入脱離反応が早い正極材料の、後者の点に関しては、繰り返し溶解・析出ができる電解液が必要とされている。
【0003】
マグネシウム二次電池に関して、正極にMgFeSiO、負極にマグネシウム、電解液にMg(TFSA)/Triglymeを用いたマグネシウム二次電池が報告されている(特許文献1)。しかし、特許文献1に報告されているマグネシウム二次電池は、作動温度が100℃と高温であった。作動温度が高温である場合、電池の劣化を起こし、電池の寿命が短くなるという問題点がある。
【0004】
他方、本願の出願人は、リチウム二次イオン電池において、包接型ネットワークポリマー(ロタキサンネットワークポリマー)と電解液から得られるポリマーゲル電解質は、電解液量を従来の5分の1程度に低減させても高いイオン伝導性を示すことを報告している(特許文献1)。ロタキサンネットワークポリマーは、環状分子(回転子:rotator)の開口部を直鎖状分子(軸:axis)で串刺し状に貫通して環状分子を直鎖状分子で包接し、且つ環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両末端に封鎖基を配置して成るポリマーである。
【0005】
しかし、マグネシウム二次電池に、ロタキサンネットワークポリマーを含む電解質が使用できることは知られていない。
【先行技術文献】
【0006】

【特許文献1】国際公開2013/099224号パンフレット
【0007】

【非特許文献1】"High energy density rechargeable magnesium battery using earth-abundant and non-toxic elements" Scientific Reports 4, Article number: 5622 Published 11 July 2014
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、マグネシウム二次電池に使用するための、負極においてマグネシウムが電解液との間で繰り返し溶解・析出ができる電解質を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、包接型ネットワークポリマー(ロタキサンネットワークポリマー)及びマグネシウム塩溶液を含む電解質をマグネシウム二次電池に使用すると、負極のマグネシウム金属と電解質との間でマグネシウムイオンが繰り返し溶解・析出できることを見いだし、本発明を完成するに至った。また、包接型ネットワークポリマー(ロタキサンネットワークポリマー)とマグネシウム塩溶液を含む電解質を使用したマグネシウム二次電池は、室温で作動することが明らかとなった。特に正極に有機硫黄材料を使用した場合は、大容量で安定的に充放電ができる、優れたマグネシウム二次電池を得ることができる。
【0010】
すなわち、本発明は以下に関する。
[1](1)式(I)
【化1】
JP0006528310B2_000002t.gif
(式中、R及びRは、同一又は異なって、-O-、-CO-、-COO-又は-CONH-を有していてもよい、飽和又は部分不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素数1~15の炭化水素基を表し、n1は、3又は4の整数を表す。n2は1~30の整数を表す。)で表される部分構造の環状部に、
式(II)
【化2】
JP0006528310B2_000003t.gif
(式中、R及びRは、同一又は異なって、-O-、-CO-、-COO-又は-CONH-を有していてもよい、飽和又は部分不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素数1~15の炭化水素基を表し、Zは対アニオンを表す。)、若しくは
式(II’)
【化3】
JP0006528310B2_000004t.gif
(式中、R及びRは式(II)における定義と同じであり、Rは、求電子剤由来の残基を表す)で表される部分構造が串刺し状に包接されてなる単位(A)を有するロタキサンネットワークポリマー、又は前記単位(A)及びラジカル重合性モノマー由来の単位(B)を有するロタキサンネットワークポリマー
及び(2)マグネシウム塩を含む電解質溶液
を含むことを特徴とするポリマーゲル電解質。
[2](1)ロタキサンネットワークポリマーの単位(A)が、
式(III)
【化4】
JP0006528310B2_000005t.gif
(式中、mは1~13の整数であり、点線部は、ベンゼン環の3位又は4位のいずれか一方に結合することを示す。n2は1~30の整数を表す。)で表される部分構造の環状部に、
式(IV)
【化5】
JP0006528310B2_000006t.gif
(式中、yは1~12の整数を、Zは対アニオンを表す。)で表される部分構造が串刺し状に包接されてなる単位であることを特徴とする上記[1]に記載のポリマーゲル電解質。
[3]マグネシウム塩を含む電解質溶液が、Mg(TFSA)のトリエチレングリコールジメチルエーテル(Triglyme)溶液である上記[1]又は[2]に記載のポリマーゲル電解質。
[4]上記[1]~[3]のいずれかに記載の電解質を用いることを特徴とするマグネシウム二次電池。
[5]正極が有機硫黄材料又は五酸化バナジウムであり、負極がマグネシウム金属であることを特徴とする上記[4]に記載のマグネシウム二次電池。
[6]正極が含硫黄ポリマーであることを特徴とする上記[5]に記載のマグネシウム二次電池。
【発明の効果】
【0011】
本発明のポリマーゲル電解質をマグネシウム二次電池に用いることにより、充放電を繰り返し行うことができる。また、本発明のマグネシウム二次電池の作動温度は室温で作動するため、高温での作動により起こる電池の劣化を防ぐことができ、寿命が長い電池を得ることができる。さらに、本発明のマグネシウム二次電池の電解質は、ゲル電解質であるため、液漏れ防止効果があり安全である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】正極に有機硫黄材料を使用した実施例2で作成したマグネシウム二次電池の構造を表す図である。
【図2】正極に有機硫黄材料を使用した実施例2で製造したマグネシウム二次電池の充放電測定の結果を表す図である。
【図3】正極に五酸化バナジウムを使用した実施例2で製造したマグネシウム二次電池の充放電測定の結果を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(ポリマーゲル電解質)
本発明のポリマーゲル電解質は、(1)ロタキサンネットワークポリマー及び(2)マグネシウム塩を含む電解質溶液を含むポリマーゲル電解質である。

【0014】
(1)ロタキサンネットワークポリマー
本発明のポリマーゲル電解質に含まれるロタキサンネットワークポリマーは、-N-基を有するネットワークポリマー(ネットワークポリマーP)と-N-基が求電子剤により中和されたネットワークポリマー(ネットワークポリマーQ)を包含する。また、本発明のポリマーゲル電解質は、国際公開2013/099224号パンフレットに記載のロタキサンネットワークポリマーを使用することができる。

【0015】
[-N-基を有するネットワークポリマー(ネットワークポリマーP)]
本発明の中和前のネットワークポリマーは、下記式(I)で表される部分構造の環状部に、下記式(II)で表される部分構造が串刺し状に包接されてなる単位(A)を有するネットワークポリマー(以下、「ネットワークポリマーP-1」という)、又は前記単位(A)及びラジカル重合性モノマー由来の単位(B)を有するネットワークポリマー(以下、「ネットワークポリマーP-2」という)である。

【0016】
【化6】
JP0006528310B2_000007t.gif

【0017】
式中、R及びRは、同一又は異なって、-O-、-CO-、-COO-又は-CONH-を有していてもよい、飽和又は部分不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素数1~15の炭化水素基を表し、n1は、3又は4の整数を表し、n2は1~30の整数を表す。
は、エーテル結合を有するアルキレン基が結合している炭素原子から見て3位又は4位に結合しており、3位又は4位のいずれか一方のみでもよいし、又はそれらの混合物であってもよい。

【0018】
【化7】
JP0006528310B2_000008t.gif

【0019】
式中、R及びRは、同一又は異なって、-O-、-CO-、-COO-又は-CONH-を有していてもよい、飽和又は部分不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素数1~15の炭化水素基を表し、Zは対アニオンを表す。

【0020】
、R、R及びRで表わされる、「-O-、-CO-、-COO-又は-CONH-を有していてもよい、飽和又は部分不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素数1~15の炭化水素基」において、「飽和又は部分不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素数1~15の炭化水素基」としては、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基等のアルキレン基;エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、sec-ブチリデン基、tert-ブチリデン基、n-ペンチリデン基、n-ヘキシリデン基、デカメチリデン基、ペンタデカメチリデン基等のアルキリデン基等を挙げることができるが、飽和又は部分不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素数1~15の炭化水素基であれば、これらに限られるものではないが、立体障害等の点から、炭素数1~11であることがより好ましい。

【0021】
式(II)で表される部分構造において、Zで表される対アニオンとしては、特に限定されないが、式(I)で表される部分構造の環状部に式(II)で表される部分構造が串刺し状に包接されてなるロタキサン構造又はロタキサン構造を構築することができ、且つ前記ロタキサン構造又はロタキサン構造中の式(II)で表される部分構造由来の単位内の-N-基を-NR-基(Rは、求電子剤由来の残基を表す)に変換することが可能な一価の陰イオンが好ましい。
具体的には、BF、PF、AsF、PCl、BCl、AsCl、SbCl、TaCl、NbCl、PBr、BBr、AsBr、AlBr、TaBr、NbBr、SbF、AlF、ClO、AlCl、TaF、NbF、CN、F(HF)(当該式中、mは1以上4以下の数値を表す。)、N(RfSO、C(RfSO、RfSO、RfCO2、N(SOF)等が挙げられる。
N(RfSO、C(RfSO、RfSO又はRfCOで表されるアニオンに含まれるRfは、炭素数1~12のフルオロアルキル基を表し、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル及びノナフルオロブチルなどのフッ素化されたアルキル基が挙げられる。

【0022】
「ラジカル重合性モノマー由来の単位(B)」は、ネットワークポリマーP-2に含まれる構造であり、このラジカル重合性モノマーはラジカル重合性を有する化合物であれば特に限られないが、具体的には次式
CR=CR
(式中、R、R及びRは、同一又は異なり、水素原子又はハロゲン置換もしくは非置換の低級アルキルを示し、Rはアルキル基、アルケニル基、アルキルオキシカルボニル基、アリール基、カルバモイル基等の有機基を示す)で示される化合物の1種又は2種以上の混合物が挙げられる。

【0023】
ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、スチレン及びスチレン誘導体、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸誘導体、(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリルアミド誘導体、(メタ)アクリロニトリル、イソプレン、1,3-ブタジエン、エチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等が挙げられる。

【0024】
スチレン及びその誘導体としては、具体的には、スチレン、tert-ブチルスチレン、tert-ブトキシスチレン、ヒドロキシスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン及びその塩等が挙げられる。

【0025】
(メタ)アクリル酸及びその誘導体としては、具体的には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ペンチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n-ヘプチル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸3-メトキシブチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール等が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等がより好ましく使用される。

【0026】
(メタ)アクリルアミド及びその誘導体としては、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-n-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-tert-ブチル(メタ)アクリルアミド等のN-アルキル(メタ)アクリルアミド;N,N-ジメチルアクリルアミド等のN,N-ジアルキルアクリルアミド等が挙げられる。
中でも、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸ポリエチレングリコール、スチレン及びアクリロニトリルが好ましい。

【0027】
ネットワークポリマーPにおいて、式(I)で表される部分構造の環状部に、式(II)で表される部分構造が串刺し状に包接されてなる単位(A)は、ロタキサン(rotaxane)構造である。ロタキサンは、大環状分子を棒状分子が貫通し、軸の両末端に嵩高い部位を結合させることで、立体障害でリングが軸から抜けなくなったものを言う。その嵩高い部位は、ストッパー、キャップ、又は末端基と呼ばれる。それに対して、ストッパーがない場合や、ストッパーがあっても嵩高さが不十分なものを擬ロタキサン(pseudorotaxane)という。
本発明のネットワークポリマーはストッパー成分がなく、リングと軸のみから構築されている。この意味で、単位(A)は、擬ロタキサン(pseudorotaxane)であるとも言える。しかし、ネットワークを構成することにより、別の擬ロタキサンユニット、又は、ラジカル重合性モノマーを介して結合した別の擬ロタキサンユニットがストッパーの役割を果たしているため、リングと軸が分かれることはなく、ロタキサンに含めている。

【0028】
「ネットワークポリマーP-1」は、単位(A)をその構造中に含む。式(I)で表される部分構造と式(II)で表される部分構造のモル比は、1~10:1、好ましくは1~3:1、より好ましく1:1である。

【0029】
「ネットワークポリマーP-2」は、単位(A)及び単位(B)をその構造中に含む。式(I)で表される部分構造と式(II)で表される部分構造のモル比は、1~10:1、好ましくは1~3:1、より好ましくは1:1である。また、単位(A)と単位(B)のモル比は1:1~100、好ましくは1:2~50、より好ましくは1:5~10である。

【0030】
また、上記ネットワークポリマーPは、水、n-ヘキサン等の炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール等のアルコール類;アセトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類;アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、エチルアセテート等の溶媒に不溶である。

【0031】
式(I)で表される化合物及び式(II)で表される化合物は、市販されているものを用いることができるほか、従来公知の方法(Polymer Journal,Vol.40,No.3,(2008),205-211)によって製造することができる。

【0032】
式(I)で表される部分構造は、好ましくは、下記式(III)で表される部分構造が挙げられる。

【0033】
【化8】
JP0006528310B2_000009t.gif

【0034】
式中、mは1~13の整数であり、点線部は、ベンゼン環の3位又は4位のいずれか一方に結合することを示す。n2は、式(I)における定義と同じである。

【0035】
また、式(II)で表される部分構造は、好ましくは、下記式(IV)で表される部分構造が挙げられる。

【0036】
【化9】
JP0006528310B2_000010t.gif

【0037】
式中、yは1~12の整数を、Zは対アニオンであり、式(II)と同様のものを例示することができる。

【0038】
[-N-基を中和後のネットワークポリマー(ネットワークポリマーQ)]
本発明のネットワークポリマーPの中和後のネットワークポリマー(以下、「ネットワークポリマーQ」という)は、上記記載のネットワークポリマーPを求電子剤(RX)と反応させることにより、式(II)で表される部分構造内の-N-基を式(II’)で表される部分構造内の-NR-基(Rは、求電子剤由来の残基を表す)に変換したネットワークポリマーである。

【0039】
【化10】
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【0040】
ネットワークポリマーQでは、ポリマー中のロタキサン構造の架橋部位において、式(I)で表される部分構造と式(II')で表される部分構造との相互作用が弱まり、ネットワークポリマーの運動性が高まり、イオン電動度が向上する。

【0041】
式(II')中、R及びRは、式(II)中のR及びRと同じ定義であり、式(II)と同様のものを例示することができる。

【0042】
で表される求電子剤由来の残基としては、式(II)で表される化合物由来の繰り返し単位内の-N-基を-NR-基に変換できる求電子剤由来の残基であれば、特に制限されないが、例えばアルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールアルキルカルボニル基、アリールアルキルオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等が挙げられる。また、環状部に対する立体障害を少なくする観点から、Rは、炭素数1~11程度であることが好ましい。

【0043】
アルキル基としては、具体的に、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、シクロプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、i-ブチル基、tert-ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デカニル基、ウンデカニル基等が挙げられる。

【0044】
アルケニル基としては、具体的に、ビニル基、アリル基、メタクリル基、クロトニル基、ブテニル基、ペンテニル基、シクロペンテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デカネニル基、ウンデカネニル基等が挙げられる。

【0045】
アリールアルキル基としては、具体的に、ベンジル基、シンナミル基、ヒドロシンナミル基、ナフタレンメチル基等が挙げられる。

【0046】
アルキルカルボニル基としては、具体的に、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、ブチリル基、イソブチリル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基等が挙げられる。

【0047】
アルコキシカルボニル基としては、具体的に、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、i-プロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、ペントキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、アミロキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。

【0048】
アリールカルボニル基としては、具体的に、ベンゾイル基、トルオイル基、ナフトイル基、フロイル基、チオフェンカルボニル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基等が挙げられる。

【0049】
アリールオキシカルボニル基としては、具体的に、フェノキシカルボニル基、トリルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等が挙げられる。

【0050】
アリールアルキルカルボニル基としては、具体的に、ベンジルカルボニル基、シンナモイル基、ヒドロシンナモイル基、ナフタレニルアセチル基等が挙げられる。

【0051】
アリールアルキルオキシカルボニル基としては、具体的に、ベンジルオキシカルボニル基、9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニル基等が挙げられる。

【0052】
アルキルスルホニル基としては、具体的に、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、カンファースルホニル基等が挙げられる。

【0053】
アリールスルホニル基としては、具体的に、ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基、ナフタレンスルホニル基等が挙げられる。

【0054】
(ネットワークポリマーの製造方法)
ロタキサンネットワークポリマーは、国際公開2013/099224号パンフレットのネットワークポリマーを参考に合成することができる。

【0055】
[ネットワークポリマーPの製造]
(第1段階)
本発明のネットワークポリマーPを製造する第一段階は、下記式(V)で表される環状化合物と、下記式(VI)で表される直鎖状化合物とを混合することである。混合条件は特に限定されないが、通常、クロロホルム、トルエン等の有機溶媒中、室温下で混合する。

【0056】
【化11】
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【0057】
式(V)中、R、R及びn1は、式(I)におけるR、R及びn1と同じ定義であり、式(I)と同様のものを例示することができる。X及びXは同一又は異なって、重合反応時に結合部位として作用する基を表す。

【0058】
【化12】
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【0059】
式中、R、R及びZは、式(II)におけるR、R及びZと同じ定義であり、式(II)と同様のものを例示することができる。X及びXは、同一又は異なって、重合反応時に結合部位として作用する基を表す。

【0060】
~Xの「重合反応時に結合部位として作用する基」としては、重合反応時に結合部位として作用する基であれば特に制限されず、例えば、カチオン重合、アニオン重合、ラジカル重合、配位重合、メタセシス重合、開環重合等に用いられる重合性官能基を挙げることができる。
具体的には、アクリル基、メタクリル基、スチレン基、ビニル基、シアン化ビニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基、アクリルアミド基、メタアクリルアミド基、エポキシ基、グリシジル基、グリシジルエーテル基、オキセタニル基、架橋性シリコン基、ビニルエーテル基、エピスルフィド基、エチレンイミン基、マレイミド基等が挙げられる。

【0061】
及びXの「重合反応時に結合部位として作用しない基」はネットワークポリマーP-2に含まれる構造であり、X及びXとしては、n2=1の場合の式(V)で表される化合物をカチオン重合、アニオン重合、ラジカル重合、配位重合、メタセシス重合、開環重合等により重合してn2=2~30の重合体を製造した後に、重合体末端の重合反応時に結合部位として作用する基の反応を終了させることにより生じる基であり、重合反応性を持たない官能基であれば特に制限はされない。
具体的には、アルキル基、アルコキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アリール基等が挙げられる。

【0062】
また、ネットワークポリマーPの製造には、上記式(V)で表わされる化合物にかえて、その重合体である下記式(VII)で表わされる化合物を用いることもできる。

【0063】
【化13】
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【0064】
式(VII)中、R、R、X、X及びn1は、前記式(I)及び式(V)におけるR、R、X、X及びn1と同じ定義であり、式(I)及び式(V)と同様のものを例示することができる。n2は2~30の整数を表す。

【0065】
式(V)で表される化合物及び式(VI)で表される直鎖状化合物を混合すると、式(V)中の環状部に、式(VI)で表される化合物中のN基が包接された構造(A)、すなわちロタキサン構造を形成する。すなわち、式(V)で表される化合物が大環状化合物として働き、式(VI)で表される化合物が直鎖状化合物として働く。ここで、式(V)で表される化合物と式(VI)で表される化合物の混合比は、モル比で1~10:1、好ましくは1~3:1、より好ましく1:1である。ロタキサン複合体の形成は、H-NMR測定によって確認することができる。

【0066】
式(V)で表される化合物をあらかじめ重合して用いることもできる。この重合体は上記式(VII)で表わされる化合物であり、重合反応としては、式(V)で表される化合物を重合することができる限り特に制限されないが、例えば、カチオン重合、アニオン重合、ラジカル重合、配位重合、メタセシス重合、開環重合等により行うことができ、特にメタセシス重合が好ましい。
なお、式(VII)で表される環状化合物のn2=1で表される単量体であり、X及びXが重合反応時に結合部位として作用しない基である場合も、該化合物を用いて本発明のネットワークポリマーを製造することができる。

【0067】
メタセシス重合反応は式(V)又は式(VII)で表される環状化合物の重合反応時に結合部位として作用する基X及びXが炭素-炭素二重結合を有する場合、触媒の作用によって、二重結合部が組換わることで重合が起きる反応である。触媒としては、メタセシス反応が進行するものであれば特に制限されないが、好適にはグラブス触媒、より好適には第一世代のグラブス触媒である。用いることができる溶媒としては、n2が1である式(VII)で表される化合物及び反応に用いる触媒を溶解することができれば制限されず、好適にはジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、トルエン等であり、より好適にはジクロロメタンである。

【0068】
重合反応後の式(VII)で表される化合物は、重合体末端のX及びXは重合反応時に結合部位として作用する基である。そのため、X及びXを、重合反応時に結合部位として作用しない基へと変換するためには、重合反応後、X及びXにアルキル基、アルコキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アリール基等を導入すること等が挙げられる。この他にも、重合反応終了後に触媒的水素添加反応によりX及びXの炭素-炭素二重結合を飽和することなどが考えられるが、変換方法はこれに限られるものではない。

【0069】
式(VII)で表される化合物及び式(VI)で表される化合物を混合すると、式(VII)で表される化合物の環状部に、式(VI)で表される化合物中のN基が包接された構造(A)、すなわちロタキサン複合体を形成する。ここで、式(VII)で表される化合物と式(VI)で表される化合物の混合比は、モル比で1~10:1、好ましくは1~3:1、より好ましく1:1である。ロタキサン複合体の形成は、H-NMR測定によって確認することができる。

【0070】
構造(A)の形成は、溶媒中で式(VII)で表される化合物及び式(VI)で表される化合物を混合し、これらのH-NMRを測定した際に、式(VI)で表される化合物のアンモニウム塩近傍のプロトンのケミカルシフトが低磁場へシフトすることで確認することができる。

【0071】
(第二段階)
本発明のネットワークポリマーP製造の第二段階は、第一段階で形成した構造(A)を重合させること(ネットワークポリマーP-1の製造)、若しくは構造(A)及びラジカル重合性モノマーを重合させること(ネットワークポリマーP-2の製造)である。
第一段階で形成した擬タキサン複合体は、X~Xの重合性官能基を4方向に配向した構造、又はX及びXの重合性官能基を2方向に配向した構造を持つ。そして、X~Xの重合性官能基の反応性、あるいは重合方法を選択することで、重合後のネットワークポリマーの構造を制御することができる。

【0072】
ネットワークポリマーP-1の製造においては、構造(A)が重合し、生成するネットワークポリマーに式(I)及び式(II)で表わされる部分構造が含まれる限り重合方法は限定されないが、オレフィンメタセシス反応又はラジカル重合反応が好ましい。オレフィンメタセシス反応による重合により生成したネットワークポリマーは、ポリマー主鎖にロタキサンユニットが組み込まれた構造となり、他方、ラジカル重合によるネットワークポリマーは、ポリマー側鎖にロタキサンユニットが組み込まれた構造となる。
ここで、「ポリマー主鎖にロタキサンユニットが組み込まれた構造」とは、ポリマーの伸長方向に沿ってロタキサンユニットが並んだ構造を意味し、「ポリマー側鎖にロタキサンユニットが組み込まれた構造」とは、ポリマーの伸長方向に対して垂直方向にロタキサンユニットが位置することを意味する。

【0073】
また、ネットワークポリマーP-2の製造においては、構造(A)とラジカル重合性モノマーの重合反応は、これらが重合し、生成するネットワークポリマーに式(I)及び式(II)で表わされる部分構造が含まれる限り重合方法は限定されないが、ラジカル重合反応が好ましい。ラジカル重合反応は、式(V)、式(VI)における重合性官能基及びラジカル重合性モノマーが反応し、重合活性点を生じる反応であれば制限されず、例えば、熱や光に曝す方法や、他の活性種を添加する方法などが挙げられ、重合反応時には、重合開始剤や反応活性種の安定剤などを添加してもよい。ここで、ロタキサン複合体とラジカル重合性モノマーの混合比は、モル比で1:1~100、好ましくは1:2~50、より好ましく1:5~10である。反応条件は特に限定されないが、通常、クロロホルム、トルエン等の有機溶媒中、室温~100℃で1~24時間反応させる。

【0074】
上記の方法で製造されたネットワークポリマーの構造は、H-NMR測定、IR測定等により確認することができる。

【0075】
重合反応は、式(V)又は式(VII)、及び式(VI)における重合性官能基が反応し、重合活性点を生じる反応であれば制限されない。例えば、熱や光に曝す方法や、他の活性種を添加する方法などが挙げられ、重合反応時には、重合開始剤や反応活性種の安定剤などを添加してもよい。

【0076】
使用される重合開始剤としては、従来公知のものでよく、たとえば、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2'-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2
-イル)プロパン]二塩酸塩などのアゾ系開始剤;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩系開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素などの過酸化物系開始剤などが挙げられる。
また、特に光重合開始剤としては、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3-メチルアセトフェノン、ベンゾフェノン、4-クロロベンゾフェノン、4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノ-プロパン-1-オン、2-ベンジルー2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1,4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス-(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、オリゴ(2-ヒドロキシ-2-メチル-1-(4-(1-メチルビニル)フェニル)プロパノン)等を挙げることができる。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

【0077】
[ネットワークポリマーQの製造]
上述したネットワークポリマーPに、さらに求電子剤を反応させ、式(II)で表される部分構造の-N-基を、式(II')で表される部分構造の-NR-基(Rは、求電子剤由来の残基を表す。)に変換することで、ネットワークポリマーQを製造することができる。

【0078】
当該求電子剤としては、式(II)で表される部分構造の-N-基を、式(II')で表される部分構造の-NR-基に変換することができるものであれば特に制限されないが、例えば直鎖状若しくは分岐状のアルキルハライド、直鎖状若しくは分岐状のアルケニルハライド、アリールアルキルハライド、酸ハライド、酸無水物、炭酸ハライド、無水炭酸ジエステル、アルキルスルホニルハライド、アリールスルホニルハライド等が挙げられる。環状部に対する立体障害を少なくする観点から、求電子剤としては、炭素数1~11程度であることが好ましい。

【0079】
当該求電子剤としての直鎖状若しくは分岐状のアルキルハライドとしては、具体的には、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチル、塩化n-プロピル、臭化n-プロピル、ヨウ化n-プロピル、塩化i-プロピル、臭化i-プロピル、ヨウ化i-プロピル、塩化シクロプロピル、臭化シクロプロピル、ヨウ化シクロプロピル、塩化n-ブチル、臭化n-ブチル、ヨウ化n-ブチル、塩化sec-ブチル、臭化sec-ブチル、ヨウ化sec-ブチル、塩化i-ブチル、臭化i-ブチル、ヨウ化i-ブチル、塩化tert-ブチル、臭化tert-ブチル、ヨウ化tert-ブチル、塩化シクロブチル、臭化シクロブチル、ヨウ化シクロブチル、塩化ペンチル、臭化ペンチル、ヨウ化ペンチル、塩化ネオペンチル、臭化ネオペンチル、ヨウ化ネオペンチル、塩化アミル、臭化アミル、ヨウ化アミル、塩化シクロペンチル、臭化シクロペンチル、ヨウ化シクロペンチル、塩化ヘキシル、臭化ヘキシル、ヨウ化ヘキシル、塩化シクロヘキシル、臭化シクロヘキシル、ヨウ化シクロヘキシル、塩化ヘプチル、臭化ヘプチル、ヨウ化ヘプチル、塩化オクチル、臭化オクチル、ヨウ化オクチル、塩化ノニル、臭化ノニル、ヨウ化ノニル、塩化デシル、臭化デシル、ヨウ化デシル、塩化ウンデシル、臭化ウンデシル、ヨウ化ウンデシル等が挙げられる。

【0080】
当該求電子剤としての直鎖状若しくは分岐状のアルケニル基としては、具体的に、塩化ビニル、臭化ビニル、ヨウ化ビニル、塩化アリル、臭化アリル、ヨウ化アリル、塩化メタクリル、臭化メタクリル、ヨウ化メタクリル、塩化クロトニル、臭化クロトニル、ヨウ化クロトニル、塩化ブテニル、臭化ブテニル、ヨウ化ブテニル、塩化ペンテニル、臭化ペンテニル、ヨウ化ペンテニル、塩化シクロペンテニル、臭化シクロペンテニル、ヨウ化シクロペンテニル、塩化ヘキセニル、臭化ヘキセニル、ヨウ化ヘキセニル、塩化シクロヘキセニル、臭化シクロヘキセニル、ヨウ化シクロヘキセニル、塩化ヘプテニル、臭化ヘプテニル、ヨウ化ヘプテニル、塩化オクテニル、臭化オクテニル、ヨウ化オクテニル、塩化ノネニル、臭化ノネニル、ヨウ化ノネニル、塩化デセニル、臭化デセニル、ヨウ化デセニル、塩化ウンデセニル、臭化ウンデセニル、ヨウ化ウンデセニル等が挙げられる。

【0081】
当該求電子剤としてのアリールアルキルハライドとしては、具体的に、ベンジルクロリド、ベンジルブロミド、ベンジルヨージド、シンナミルクロリド、シンナミルブロミド、シンナミルヨージド、ヒドロシンナミルクロリド、ヒドロシンナミルブロミド、ヒドロシンナミルヨージド、ナフタレンメチルクロリド、ナフタレンメチルブロミド、ナフタレンメチルヨージド基等が挙げられる。

【0082】
これら直鎖状若しくは分岐状のアルキルハライド、直鎖状若しくは分岐状のアルケニルハライド、又はアリールアルキルハライドを用いた、式(II)で表される部分構造の-N-基の-NR-基への変換方法としては、変換ができる方法であれば、特に制限されないが、例えば、塩基を用いて式(II)で表される部分構造の-N-基を-NH-へと変換した後に、金属ヒドリドを用いて窒素アニオンを生じさせ、直鎖状若しくは分岐状のアルキルハライド、直鎖状若しくは分岐状のアルケニルハライド又はアリールアルキルハライドと反応させる方法が挙げられる。このとき、金属ヨウ化物等を添加することで、窒素アニオンと求核剤との反応性を増しても良い。

【0083】
このとき用いることのできる塩基としては、無機塩基、有機塩基のいずれでもかまわないが、有機塩基が好ましく、三級アミンが好ましい。より具体的には、トリエチルアミン、トリn-ブチルアミン、ジアザビシクロウンデセン(1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene)等が挙げられる。
金属ヒドリドとしては、水素化ナトリウム、水素化リチウム、水素化カリウムが挙げられ、取り扱いの容易さから、油性水素化ナトリウムが好ましい。
反応溶媒としては、活性水素を持たない反応溶媒であれば特に制限はされないが、好ましい溶媒としてテトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等が挙げられる。

【0084】
当該求電子剤としての酸ハライドとしては、ホルミルクロリド、ホルミルブロミド、アセチルクロリド、アセチルブロミド、プロピオニルクロリド、プロピオニルブロミド、アクリロイルクロリド、アクリロイルブロミド、プロピオロイルクロリド、プロピオロイルブロミド、ブチリルクロリド、ブチリルブロミド、イソブチリルクロリド、イソブチリルブロミド、メタクリロイルクロリド、メタクリロイルブロミド、クロトノイルクロリド、クロトノイルブロミド、イソクロトノイルクロリド、イソクロトノイルブロミド、バレリルクロリド、バレリルブロミド、イソバレリルクロリド、イソバレリルブロミド、ピバロイルクロリド、ピバロイルブロミド、安息香酸クロリド、安息香酸ブロミド、トリル酸クロリド、トリル酸ブロミド、ナフタレン酸クロリド、ナフタレン酸ブロミド、フランカルボン酸クロリド、フランカルボン酸ブロミド、チオフェンカルボン酸クロリド、チオフェンカルボン酸ブロミド、ニコチン酸クロリド、ニコチン酸ブロミド、イソニコチン酸クロリド、イソニコチン酸ブロミド、ベンジルカルボニルクロリド、ベンジルカルボニルブロミド、シンナモイルクロリド、シンナモイルブロミド、ヒドロシンナモイルクロリド、ヒドロシンナモイルブロミド、ナフタレニルアセチルクロリド、ナフタレニルアセチルブロミド等が挙げられる。

【0085】
当該求電子剤としての酸無水物としては、ギ酸無水物、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水アクリル酸、無水プロピオール酸、無水ブタン酸、無水イソブタン酸、無水メタクリル酸、無水クロトン酸、無水イソクロトン酸、無水バレル酸、無水イソバレル酸、無水ピバル酸、無水安息香酸、無水トリル酸、無水ナフタレン酸、無水フランカルボン酸、無水チオフェンカルボン酸、無水ニコチン酸、無水イソニコチン酸、無水シンナム酸、無水ヒドロシンナム酸、無水ナフタレニル酢酸等が挙げられる。

【0086】
当該求電子剤としての炭酸ハライドとしては、メトキシカルボニルクロリド、エトキシカルボニルクロリド、n-プロポキシカルボニルクロリド、i-プロポキシカルボニルクロリド、n-ブトキシカルボニルクロリド、tert-ブトキシカルボニルクロリド、ペントキシカルボニルクロリド、ネオペンチルオキシカルボニルクロリド、アミロキシカルボニルクロリド、ヘキシルオキシカルボニルクロリド、フェノキシカルボニルクロリド、ナフチルオキシカルボニルクロリド、ベンジルオキシカルボニルクロリド、トリルオキシカルボニルクロリド、9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルクロリド等が挙げられる。

【0087】
当該求電子剤としての無水炭酸ジエステルとしては、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジn-プロピル、炭酸ジi-プロピル、炭酸ジn-ブチル、炭酸ジtert-ブチル、炭酸ジペンチル、炭酸ジネオペンチル、炭酸ジアミル、炭酸ジヘキシル、炭酸ジフェニル、炭酸ジトリル、炭酸ジナフチル、炭酸ジベンジル、炭酸ジ(9H-フルオレン-9-イルメチル)等が挙げられる。

【0088】
当該求電子剤としてのアルキルスルホニルハライド及びアリールスルホニルハライドとしては、メタンスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホニルクロリド、カンファースルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリド、トルエンスルホニルクロリド、ナフタレンスルホニルクロリド等が挙げられる。

【0089】
酸ハライド、酸無水物、炭酸ハライド、無水炭酸ジエステル、アルキルスルホニルハライド又はアリールスルホニルハライド等を用いた、式(II)で表される部分構造の-N-基の、式(II’)で表される部分構造の-NR-基への変換方法としては、変換ができる方法であれば、特に制限されないが、例えば、塩基と前記酸ハライド、酸無水物、炭酸ハライド、無水炭酸ジエステル、アルキルスルホニルハライド又はアリールスルホニルハライド等を共存させることで、-N-基を-NR-基へと変換できる。

【0090】
このとき用いられる塩基としては、無機塩基、有機塩基のいずれでもかまわないが、有機塩基が好ましく、三級アミンが好ましい。より具体的には、トリエチルアミン、トリn-ブチルアミン、ジアザビシクロウンデセン(1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene)等が挙げられる。
反応溶媒としては、非プロトン系溶媒であれば特に制限はされないが、好ましい溶媒としてアセトニトリル、ジクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。

【0091】
求電子剤の使用量は、式(II)に対して1.0モル当量以上用いるのが好ましく、1.0~100.0モル当量用いることがより好ましい。式(II)由来の繰り返し単位内の-N-基の全てが-NR-基に変換されることが望ましいが、一部のみ-NR-基に変換されたポリマーネットワークも、本発明に包含される。-N-基の-NR-基への変換率は、10%以上であればよく、好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上である。

【0092】
求電子剤と反応する前のネットワークポリマーPは、式(I)で表わされる部分構造中の環状部と、式(II)で表わされる部分構造中の-N-基とが引きつけ合う。そのために、溶液中やゲル中における、クラウンエーテル環の軸方向への移動がある程度制限される。しかし、上記求電子剤との反応によって-N-基を-NR-基に変換することにより、クラウンエーテル環の運動性が向上する。
有機溶媒に対するゲル化能は、上記ネットワークポリマーPと同様である。-N-基の少なくとも一部が-NR-基に変換されていることは、IR測定によって確認できる。

【0093】
上記のネットワークポリマーP及びネットワークポリマーQは、種々の有機溶媒に対してゲル化能を有する。当該有機溶媒としては、例えば、脂肪酸、脂肪族アルコール類、フェノール誘導体類等のプロトン性有機溶媒、グライム、アルケンカーボネート、アルキルカーボネート、環状エーテル、アミド類、ニトリル類、ケトン類、エステル類等の非プロトン性有機溶媒などが挙げられる。具体的には、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、γ-ブチロラクトン、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,3-ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、1,4-ジオキサン、アセトニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、3-メチル-2-オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、ジエチルエ-テル、1,3-プロパンサルトン等の非プロトン性有機溶媒が挙げられる。これらは、2種以上を混合して使用することもできる。
なお、本発明においてゲル化とは、流動性がある液体の流動性が失われた状態になることを指す。

【0094】
(2)マグネシウム塩を含む電解質溶液
マグネシウム塩を含む電解質溶液は、本発明のポリマーゲル電解質に使用できるものであれば特に制限されるものではないが、上記マグネシウム塩としては、例えば、Mg(OH)2、MgCl2、Mg(NO32、Mg(BF42、Mg(PF62、Mg(ClO42、Mg(CF3SO32、Mg(AsF62、Mg(ClO42、MgCl2、Mg(CF3SO32、Mg(TFSA)[Mg(N(CF3SO222]を挙げることができる。特に、Mg(TFSA)が好ましい。上記マグネシウム塩は1種、又は2種以上を混合して用いても良い。

【0095】
マグネシウム塩を含む電解質溶液の調製に用いる溶媒としては、本発明のポリマーゲル電解質に使用でき、上記のマグネシウム塩を溶解することができる溶媒であれば特に制限されるものではないが、例えば、1,2-ジメトキシエタン、アセトニトリル、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、3-メトキシプロピオニトリル、メトキシアセトニトリル、エチレングリコール、プロピレングリコール、デエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチルローラクトン、デメトキシエタン、デメチルカーボネート、1,3-デオキソラン、メチルポローメート、2-メチルテトラハイドロフラン、3-メトキシーオキサゾリデンー2-オン、スルホラン、テトラハイドロフラン、トリエチレングリコールジメチルエーテル(Triglyme)、水などを含むことができる。特に、トリエチレングリコールジメチルエーテル(Triglyme)が好ましい。上記溶媒は1種、又は2種以上を混合して使用することができる。電解質溶液のマグネシウム塩の濃度は、例えば、0.2~3.0mol/L程度が好ましい。

【0096】
本発明のポリマーゲル電解質は、(1)ロタキサンネットワークポリマー及び(2)マグネシウム塩を含む電解質溶液を混合することによって得られる。上記ロタキサンネットワークポリマーは、種々の溶媒に対してゲル化能を有するため、ロタキサンネットワークポリマー及びマグネシウム塩を含む電解質溶液を混合することによって、ポリマーゲル電解質を形成する。

【0097】
具体的には、所定量のマグネシウム塩を含む電解質溶液に所定量のロタキサンネットワークポリマーを加熱溶解させ、冷却するという製造方法が例示される。通常、加熱溶解の際には、完全に溶解させることが好ましい。
上記ロタキサンネットワークポリマーを使用すると、マグネシウム塩を含む電解質溶液の含有量を少なくすることができるが、ネットワークポリマーQを使用するポリマーゲル電解質は、ネットワークポリマーPを使用するポリマーゲル電解質と比して、電解質溶液の含有量をさらに少なくすることができる。
すなわち、ネットワークポリマーPに対するマグネシウム塩を含む電解質溶液の使用量は、ネットワークポリマーP100質量部に対し、マグネシウム塩を含む電解質溶液が10~300質量部、好ましくは100~200質量部である。
それに対して、ネットワークポリマーQに対するマグネシウム塩を含む電解質溶液の使用量は、ネットワークポリマーQ100質量部に対し、マグネシウム塩を含む電解質溶液が10~100質量部、好ましくは10~50質量部である。

【0098】
(マグネシウム二次電池)
本発明のポリマーゲル電解質は、マグネシウム二次電池に使用することができる。本発明のマグネシウム二次電池は、上記ポリマーゲル電解質を使用する以外は、従来公知の非水電解質二次電池で採用されている各種構成要素、構造を適用することができる。

【0099】
本発明のマグネシウム二次電池の正極は、放電時に正イオンを吸収するもの、若しくは負イオンを放出するものであれば特に限定されず、MgFeSiO、五酸化バナジウム(V)等の金属酸化物やポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリパラフェニレン等の導電性高分子やその誘導体、ジスルフィド化合物等の二次電池の正極材料として従来公知のものが使用できる。また、正極として、本願出願人らにより報告されている有機硫黄材料を使用することもできる。
これらの正極の中でも、五酸化バナジウム(V)及び有機硫黄材料が好ましい。

【0100】
有機硫黄材料としては、特願2014-095144に記載された、ジアリル化合物(VIII)又はアリル化合物(IX)と固体硫黄(S)とを反応させることにより得られるネットワークポリマーである以下の含硫黄ポリマーを使用することができる。

【0101】
式(VIII)
【化14】
JP0006528310B2_000015t.gif

【0102】
[式(VIII)中、R’及びR’は、それぞれ独立して、-COO-,-OCO-,-CONH-,-NHCO-,又は-O-で表される連結基、置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~20のアルキレン基、並びに、連結基として-COO-,-OCO-,-CONH-,-NHCO-,及び-O-からなる群より選ばれるいずれか一つ又は二つを有する置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~19のアルキレン基、からなる群より選ばれるいずれか一つを表し、R’は、置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン基、主鎖中に-O-を1以上有する置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン基、置換又は非置換の芳香族基、置換又は非置換の炭素数3~7のシクロアルキレン基、及び次式
【化15】
JP0006528310B2_000016t.gif
(式中、n及びnは、それぞれ独立して、1~4のいずれかの整数であり、
破線の結合はベンゼン環の3位又は4位に結合することを表す)で表される基
からなる群より選ばれるいずれか一つを表す]で表されるジアリル化合物、又は式(IX)
【化16】
JP0006528310B2_000017t.gif
(式中、R’は、置換又は非置換の直鎖又は分枝の炭素数5~20のアルキル基を表す]で表されるモノアリル化合物と、分子状硫黄(S)とを混合して加熱することにより得られる含硫黄ポリマー。

【0103】
上記の含硫黄ポリマーは、ジアリル化合物又はモノアリル化合物と分子状硫黄(S)とを混合して加熱することにより得られるネットワークポリマーであり、前記ジアリル化合物又はモノアリル化合物としては、下記式(VIII)又は(IX)で表される化合物(以下、化合物(VIII)又は(IX)という。他の式番号の化合物についても同様である)であれば特に制限されない。

【0104】
前記、「置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~20のアルキレン基」の「直鎖又は分枝の炭素数1~20のアルキレン基」は、二価の飽和の炭素数1~20の炭素鎖であり、具体的にはメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、へキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、トリデシレン、テトラデシレン、ペンタデシレン、ヘキサデシレン、ヘプタデシレン、オクタデシレン、ノナデシレン、イコシレン等を挙げることができる。

【0105】
前記エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、へキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、トリデシレン、テトラデシレン、ペンタデシレン、ヘキサデシレン、ヘプタデシレン、オクタデシレン、ノナデシレン、イコシレンは、その全ての構造異性体を含む。

【0106】
前記、「置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~20のアルキレン基」の置換基としては、水酸基、フッ素原子、下記に示す芳香族基、ジアルキルアミノ基、アルキルオキシカルボニル基、アルコキシ基、含窒素ヘテロ環基等を挙げることができる。

【0107】
前記、ジアルキルアミノ基、アルキルオキシカルボニル基、及びアルコキシ基におけるアルキルは、直鎖又は分枝の炭素数1~4のアルキルであり、具体的には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、イソブチルである。

【0108】
前記、含窒素ヘテロ環基は、具体的には、ピロリジン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、オキサゾリジン、イソオキサゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン等である。

【0109】
前記、「連結基として-COO-,-OCO-,-CONH-,-NHCO-,及び-O-からなる群より選ばれるいずれか一つ又は二つを有する置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~19のアルキレン基」の「連結基として-COO-,-OCO-,-CONH-,-NHCO-,及び-O-からなる群より選ばれるいずれか一つ又は二つを有する直鎖又は分枝の炭素数1~19のアルキレン基」とは、前記直鎖又は分枝の炭素数1~19のアルキレン基が、エステル結合、アミド結合及び/又はエーテル結合を介してアリル基及びR’と結合する基であり、具体的にはアリル基及びR’との関係において、アリル基-アルキレン基-COO-R’、アリル基-アルキレン基-OCO-R’、アリル基-アルキレン基-CONH-R’、アリル基-アルキレン基-NHCO-R’、アリル基-アルキレン基-O-R’、アリル基-COO-アルキレン基-R’、アリル基-COO-アルキレン基-COO-R’、アリル基-COO-アルキレン基-OCO-R’、アリル基-COO-アルキレン基-CONH-R’、アリル基-COO-アルキレン基-NHCO-R’、アリル基-COO-アルキレン基-O-R’、アリル基-OCO-アルキレン基-R’、アリル基-OCO-アルキレン基-COO-R’、アリル基-OCO-アルキレン基-OCO-R’、アリル基-OCO-アルキレン基-CONH-R’、アリル基-OCO-アルキレン基-NHCO-R’、アリル基-OCO-アルキレン基-O-R’、アリル基-CONH-アルキレン基-R’、アリル基-CONH-アルキレン基-COO-R’、アリル基-CONH-アルキレン基-OCO-R’、アリル基-CONH-アルキレン基-CONH-R’、アリル基-CONH-アルキレン基-NHCO-R’、アリル基-OCO-アルキレン基-O-R’、アリル基-NHCO-アルキレン基-R’、アリル基-NHCO-アルキレン基-COO-R’、アリル基-NHCO-アルキレン基-OCO-R’、アリル基-NHCO-アルキレン基-CONH-R’、アリル基-NHCO-アルキレン基-NHCO-R’、アリル基-NHCO-アルキレン基-O-R’、アリル基-O-アルキレン基-R’、アリル基-O-アルキレン基-COO-R’、アリル基-O-アルキレン基-CONH-R’、アリル基-O-アルキレン基-NHCO-R’、アリル基-O-アルキレン基-OCO-R’、及びアリル基-O-アルキレン基-O-R’で表される。
このとき、酸素原子が結合しているアルキレン基の炭素原子には、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、含窒素ヘテロ環基等ヘテロ原子で置換する置換基が存在しないことが好ましい。

【0110】
前記、「連結基として-COO-,-OCO-,-CONH-,-NHCO-,及び-O-からなる群より選ばれるいずれか一つ又は二つを有する置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~19のアルキレン基」の置換基としては、前記「置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~20のアルキレン基」の置換基と同様の置換基が挙げられる。

【0111】
前記R’及びR’としては、前述のいかなる基であっても構わないが、好ましくは、へキシレン、ヘプチレン、オクチレン、-COO-へキシレン、-COO-ヘプチレン、-COO-オクチレン、-O-へキシレン、-O-ヘプチレン、-O-オクチレン、-OCO-へキシレン、-OCO-ヘプチレン、及び-OCO-オクチレンであり、より好ましくは-COO-へキシレン、-COO-ヘプチレン、-COO-オクチレン、-OCO-へキシレン、-OCO-ヘプチレン、及び-OCO-オクチレンであり、さらに好ましくは-OCO-へキシレン、-OCO-ヘプチレン、及び-OCO-オクチレンであり、最も好ましくは、アリル基及びR’との関係において、アリル基-ヘキシレン-COO-R’、アリル基-ヘプチレン-COO-R’、及びアリル基-オクチレン-COO-R’である。

【0112】
前記、「置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン基」としては、R’及びR’に示した置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~20のアルキレン基と同様のものを挙げることができる。

【0113】
「置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン基」の置換基としては、前記「置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~20のアルキレン基」の置換基と同様である。

【0114】
前記、「主鎖中に-O-を1以上有する置換又は非置換の直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン基」としては、
-(O-直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン)m1-、
-(O-直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン)m1-O-、及び
-直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン-(O-直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン)m2
として表される(ポリ)エーテル基である。
前記m1は1~10のいずれかの整数、前記m2は1~9のいずれかの整数であり、かつ、m1及びm2は前記-O-を1以上有する置換又は非置換の直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン基の主鎖の総炭素数が2~20となるように定められる。

【0115】
前記、-(O-直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン)m1-、-(O-直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン)m1-O-、及び-直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン-(O-直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン)m2-は、R及びRとの関係において、
’-(O-直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン)m1-R’、
’-(直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン-O)m1-R’、
’-(O-直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン)m1-O-R’、
’-直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン-(O-直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン)m2-R’、
’-(直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン-O)m2-直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン-R’等が挙げられる。

【0116】
前記「主鎖中に-O-を1以上有する置換又は非置換の直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン基」の「主鎖中に-O-を1以上有する直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン基」としては、具体的には
-O-エチレン-、-O-エチレン-O-、-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-、-エチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-、-エチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-ペンチレン-、-O-エチレン-O-ペンチレン-O-、-エチレン-O-ペンチレン-、-O-エチレン-O-へキシレン-、-O-エチレン-O-へキシレン-O-、-エチレン-O-へキシレン-、-O-エチレン-O-ヘプチレン-、-O-エチレン-O-ヘプチレン-O-、-エチレン-O-ヘプチレン-、-O-エチレン-O-オクチレン-、-O-エチレン-O-オクチレン-O-、-エチレン-O-オクチレン-、-O-エチレン-O-ノニレン-、-O-エチレン-O-ノニレン-O-、-エチレン-O-ノニレン-、-O-エチレン-O-デシレン-、-O-エチレン-O-デシレン-O-、-エチレン-O-デシレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-、-エチレン-O-プロピレン-O-プロピレン-、-エチレン-O-プロピレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-ブチレン-O-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-ペンチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-ペンチレン-O-、-エチレン-O-プロピレン-O-ペンチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-ヘキシレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-ヘキシレン-O-、-エチレン-O-プロピレン-O-ヘキシレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-ヘプチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-ヘプチレン-O-、-エチレン-O-プロピレン-O-ヘプチレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-ペンチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-ペンチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-ペンチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-プロピレン-O-、-エチレン-O-ブチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-、-エチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-ペンチレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-ペンチレン-O-、-エチレン-O-ブチレン-O-ペンチレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-ヘキシレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-ヘキシレン-O-、-エチレン-O-ブチレン-O-ヘキシレン-、-O-エチレン-O-ペンチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-ペンチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-ペンチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-ペンチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-ペンチレン-O-プロピレン-O-、-エチレン-O-ペンチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-ペンチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-ペンチレン-O-ブチレン-O-、-エチレン-O-ペンチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-ペンチレン-O-ペンチレン-、-O-エチレン-O-ペンチレン-O-ペンチレン-O-、-エチレン-O-ペンチレン-O-ペンチレン-、-O-エチレン-O-ヘキシレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-ヘキシレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-ヘキシレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-ヘキシレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-ヘキシレン-O-プロピレン-O-、-エチレン-O-ヘキシレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-ヘキシレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-ヘキシレン-O-ブチレン-O-、-エチレン-O-ヘキシレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-ヘプチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-ヘプチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-ヘプチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-ヘプチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-ヘプチレン-O-プロピレン-O-、-エチレン-O-ヘプチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-オクチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-オクチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-オクチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ペンチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ペンチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ペンチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ヘキシレン-O-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ヘキシレン-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ヘキシレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-ブチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-ペンチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-ペンチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-ペンチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-プロピレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-ペンチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-ペンチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-ペンチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-ペンチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-ペンチレン-O-プロピレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-ペンチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-ヘキシレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-ヘキシレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-ヘキシレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-、-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-、-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-ペンチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-ペンチレン-O-、-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-ペンチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-ブチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-ブチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-プロピレン-O-ブチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-ペンチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-プロピレン-O-ペンチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-プロピレン-O-ペンチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-、-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-、-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-エチレン-O-、-O-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-、
-エチレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-、-O-プロピレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-、-プロピレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-ブチレン-、-O-プロピレン-O-ブチレン-O-、-プロピレン-O-ブチレン-、-O-プロピレン-O-ペンチレン-、-O-プロピレン-O-ペンチレン-O-、-プロピレン-O-ペンチレン-、-O-プロピレン-O-へキシレン-、-O-プロピレン-O-へキシレン-O-、-プロピレン-O-へキシレン-、-O-プロピレン-O-ヘプチレン-、-O-プロピレン-O-ヘプチレン-O-、-プロピレン-O-ヘプチレン-、-O-プロピレン-O-オクチレン-、-O-プロピレン-O-オクチレン-O-、-プロピレン-O-オクチレン-、-O-プロピレン-O-ノニレン-、-O-プロピレン-O-ノニレン-O-、-プロピレン-O-ノニレン-、-O-プロピレン-O-エチレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-エチレン-O-プロピレン-O-、-プロピレン-O-エチレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-エチレン-O-ブチレン-、-O-プロピレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-、-プロピレン-O-エチレン-O-ブチレン-、-O-プロピレン-O-エチレン-O-ペンチレン-、-O-プロピレン-O-エチレン-O-ペンチレン-O-、-プロピレン-O-エチレン-O-ペンチレン-、-O-プロピレン-O-エチレン-O-ヘキシレン-、-O-プロピレン-O-エチレン-O-ヘキシレン-O-、-プロピレン-O-エチレン-O-ヘキシレン-、-O-プロピレン-O-エチレン-O-ヘプチレン-、-O-プロピレン-O-エチレン-O-ヘプチレン-O-、-プロピレン-O-エチレン-O-ヘプチレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-、-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-ブチレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-ブチレン-O-、-プロピレン-O-プロピレン-O-ブチレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-ペンチレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-ペンチレン-O-、-プロピレン-O-プロピレン-O-ペンチレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-ヘキシレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-ヘキシレン-O-、-プロピレン-O-プロピレン-O-ヘキシレン-、-O-プロピレン-O-ブチレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-ブチレン-O-プロピレン-O-、-プロピレン-O-ブチレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-ブチレン-O-ブチレン-、-O-プロピレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-、-プロピレン-O-ブチレン-O-ブチレン-、-O-プロピレン-O-ブチレン-O-ペンチレン-、-O-プロピレン-O-ブチレン-O-ペンチレン-O-、-プロピレン-O-ブチレン-O-ペンチレン-、-O-プロピレン-O-ペンチレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-ペンチレン-O-プロピレン-O-、-プロピレン-O-ペンチレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-ペンチレン-O-ブチレン-、-O-プロピレン-O-ペンチレン-O-ブチレン-O-、-プロピレン-O-ペンチレン-O-ブチレン-、-O-プロピレン-O-ヘキシレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-ヘキシレン-O-プロピレン-O-、-プロピレン-O-ヘキシレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-、-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-、-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-、-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-、-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-、-O-ブチレン-、-O-ブチレン-O-、-O-ブチレン-O-ブチレン-、-O-ブチレン-O-ペンチレン-、-O-ブチレン-O-ヘキシレン-、-O-ブチレン-O-ヘプチレン-、-O-ブチレン-O-オクチレン-、-O-ブチレン-O-ブチレン-O-、-O-ブチレン-O-ペンチレン-O-、-O-ブチレン-O-ヘキシレン-O-、-O-ブチレン-O-ヘプチレン-O-、-O-ブチレン-O-オクチレン-O-、-ブチレン-O-ブチレン-、-ブチレン-O-ペンチレン-、-ブチレン-O-ヘキシレン-、-ブチレン-O-ヘプチレン-、-ブチレン-O-オクチレン-、-O-ブチレン-O-エチレン-O-ブチレン-、-O-ブチレン-O-エチレン-O-ブチレン-O-、-ブチレン-O-エチレン-O-ブチレン-、-O-ブチレン-O-プロピレン-O-ブチレン-、-O-ブチレン-O-プロピレン-O-ブチレン-O-、-ブチレン-O-プロピレン-O-ブチレン-、-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-、-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-、-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-、-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-、-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-、-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-、-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-、-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-、-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-O-ブチレン-、-O-ペンチレン-、-O-ペンチレン-O-、-O-ペンチレン-O-ペンチレン-、-O-ペンチレン-O-ペンチレン-O-、-ペンチレン-O-ペンチレン-、-O-ペンチレン-O-へキシレン-、-O-ペンチレン-O-へキシレン-O-、-ペンチレン-O-へキシレン-、-O-ペンチレン-O-ヘプチレン-、-O-ペンチレン-O-ヘプチレン-O-、-ペンチレン-O-へキシレン-、-ペンチレン-O-ヘプチレン-、-O-ペンチレン-O-エチレン-O-ペンチレン-、-O-ペンチレン-O-エチレン-O-ペンチレン-O-、-ペンチレン-O-エチレン-O-ペンチレン-、-O-ペンチレン-O-ペンチレン-O-ペンチレン-、-O-ペンチレン-O-ペンチレン-O-ペンチレン-O-、-ペンチレン-O-ペンチレン-O-ペンチレン-、-O-ペンチレン-O-ペンチレン-O-ペンチレン-O-ペンチレン-、-O-ペンチレン-O-ペンチレン-O-ペンチレン-O-ペンチレン-O-、-ペンチレン-O-ペンチレン-O-ペンチレン-O-ペンチレン-、-O-へキシレン-、-O-へキシレン-O-、-O-へキシレン-O-へキシレン-、-O-へキシレン-O-へキシレン-O-、-へキシレン-O-へキシレン-、-O-へキシレン-O-へキシレン-O-へキシレン-、-O-へキシレン-O-へキシレン-O-へキシレン-O-、-へキシレン-O-へキシレン-O-へキシレン-、-O-ヘプチレン-、-O-ヘプチレン-O-、-O-ヘプチレン-O-ヘプチレン-、-O-ヘプチレン-O-ヘプチレン-O-、-ヘプチレン-O-ヘプチレン-、-O-オクチレン-、-O-オクチレン-O-、-O-オクチレン-O-オクチレン-、-O-オクチレン-O-オクチレン-O-、-オクチレン-O-オクチレン-、-O-ノニレン-、-O-ノニレン-O-、-O-ノニレン-O-ノニレン-、-O-ノニレン-O-ノニレン-O-、-ノニレン-O-ノニレン-、-O-デシレン-、-O-デシレン-O-、-O-デシレン-O-デシレン-、-O-デシレン-O-デシレン-O-、-デシレン-O-デシレン-、-O-ウンデシレン-、-O-ウンデシレン-O-、-O-ドデシレン-、-O-ドデシレン-O-、-O-トリデシレン-、-O-トリデシレン-O-、-O-テトラデシレン-、-O-テトラデシレン-O-、-O-ペンタデシレン-、-O-ペンタデシレン-O-、-O-ヘキサデシレン-、-O-ヘキサデシレン-O-、-O-ヘプタデシレン-、-O-ヘプタデシレン-O-、-O-オクタデシレン-、-O-オクタデシレン-O-、-O-ノナデシレン-、-O-ノナデシレン-O-、-O-イコシレン-、-O-イコシレン-O-等を挙げることができる。

【0117】
前記「主鎖中に-O-を1以上有する置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン基」の置換基としては、前記「置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~20のアルキレン基」の置換基と同様である。

【0118】
前記「-O-を1以上有する置換又は非置換の直鎖又は分枝の炭素数2~20のアルキレン基」の置換基が、水酸基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、含窒素ヘテロ環基等であるとき、酸素原子に結合した炭素原子には、前記置換基が存在しないことが好ましい。

【0119】
前記「置換又は非置換の芳香族基」の「芳香族基」は、二価の芳香族環であり、芳香族環として具体的には、ベンゼン、ナフタレン、アズレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、フェナントレン、ピレン、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、インドール、イソインドール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、ベンゾイソキサゾール、ベンズイソチアゾール、ベンゾオキサジアゾール、ベンズチアジアゾール、ピロロピリジン、ピロロピラジン、プリン、キノリン、イソキノリン、シノリン、キナゾリン、キノキサリン等を挙げることができる。

【0120】
前記「置換又は非置換の芳香族基」の置換基としては、前記「置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~20のアルキレン基」の置換基と同様の置換基が挙げられる。

【0121】
前記、ジアルキルアミノ基、アルキルオキシカルボニル基、及びアルコキシ基におけるアルキルは、直鎖又は分枝の炭素数1~4のアルキルであり、具体的には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、イソブチルである。

【0122】
前記「置換又は非置換の炭素数3~7のシクロアルキレン基」の「炭素数3~7のシクロアルキル基」は、二価の環状アルキレン基であり、具体的には、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン等を挙げることができる。

【0123】
前記「置換又は非置換の炭素数3~7のシクロアルキレン基」の置換基としては、前記「置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~20のアルキレン基」の置換基と同様の置換基が挙げられる。

【0124】
前記R’としては、前述のいかなる基であっても構わないが、好ましくは、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ドデシレン、-エチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-、-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-ペンチレン-O-エチレン-、-プロピレン-O-エチレン-O-プロピレン-、-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-、及び-ブチレン-O-ブチレン-、並びに式(A)で表される環状エーテルであり、より好ましくは、エチレン、-エチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-プロピレン-O-エチレン-、-エチレン-O-ブチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-ペンチレン-O-エチレン-、-プロピレン-O-エチレン-O-プロピレン-、-プロピレン-O-プロピレン-O-プロピレン-、及び-ブチレン-O-ブチレン-、並びに式(A)で表される環状エーテルであり、さらに好ましくはエチレン、-エチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、及び-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、並びに式(A)で表される環状エーテルであり、最も好ましくは-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-及び-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-O-エチレン-、並びに式(A)で表される環状エーテルにおいてn及びnが2又は3である環状エーテルである。

【0125】
上記一般式(VIII)で表される化合物は、前述の条件を満たす化合物であればいかなる化合物であっても構わないが、具体的には以下の化合物(VIII-1)~(VIII-12)を挙げることができる。

【0126】
【化17】
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【0127】
式(IX)のR’における、「置換又は非置換の直鎖又は分枝の炭素数5~20のアルキル基」の「直鎖又は分枝の炭素数5~20のアルキル基」は、具体的にはn-ペンチル基、1-メチルブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1,1-ジメチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、3-ペンチル基、n-ヘキシル基、1-メチルヘプチル基、2-メチルヘプチル基、3-メチルヘプチル基、4-メチルヘプチル基、1,1-ジメチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,2-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブタン-2-イル基、2,3-ジメチルブタン-2-イル基、3-ヘキシル基、2-エチルペンチル基、2-メチルペンタン-3-イル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等を挙げることができる。

【0128】
前記「置換又は非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~20のアルキル基」の置換基としては、前記「置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1~20のアルキレン基」の置換基と同様である。

【0129】
前記R’としては、前述のいかなる基であっても構わないが、好ましくは、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、ヒドロキシヘプチル基、ヒドロキシオクチル基、及びヒドロキシノニル基、より好ましくは、ヘプチル基、オクチル基、及びノニル基、最も好ましくはオクチル基である。

【0130】
上記式(IX)で表される化合物は、前述条件を満たす化合物であればいかなる化合物であっても構わないが、具体的には以下の化合物(IX-1)~(IX-3)を挙げることができる。

【0131】
【化18】
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【0132】
式(VIII)及び(IX)で表される化合物が不斉炭素原子をもつとき、かかる化合物は、考えられ得るすべての光学異性体を含み、それら光学異性体は任意の比であってよい。例えば、ある光学活性化合物は、エナンチオマーでもラセミでも任意の割合のエナンチオマー混合物でもよく、不斉点が複数存在するときは、任意の割合のジアステレオマー混合物でもよい。

【0133】
式(VIII)及び(IX)で表される化合物は、特願2014-095144に記載の方法に従って調製することで得られる。

【0134】
含硫黄ポリマーは以下の方法で合成することができる。
含硫黄ポリマー合成の第一段階は、硫黄(S)は、有機溶媒に不溶又は溶解しづらいため、反応容器中で加熱することにより硫黄を融解することである。硫黄は多くの同素体(S8やS6、S12、S18、S20等)を持ち、それぞれが融点を有する。硫黄の最安定な同素体は環状構造をした硫黄(S)であり、3つの結晶形(α硫黄、β硫黄及びγ硫黄)をもち、その融点はそれぞれ112.8℃、119.6℃及び106.8℃である。そのため、少なくとも硫黄の融解には120℃以上の温度で加熱することが必要である。また、硫黄は安定構造のα硫黄から温度の上昇とともにβ硫黄、λ硫黄、μ硫黄へと転移していき、159.4℃以上で環状硫黄のラジカル開裂が進み、2価のラジカルができる。このようにして、硫黄(S)は159.4℃以上の温度でラジカルを発生するため、融解温度は前記温度より低く設定する必要がある。硫黄(S)の融解温度としては、好ましくは120℃~155℃、より好ましくは135℃~155℃、さらに好ましくは145℃~155℃、最も好ましくは150℃~155℃である。

【0135】
含硫黄ポリマー合成の第二段階は、式(VIII)又は(IX)で表されるアリル基を有する修飾剤と硫黄とのラジカル重合である。第一段階で調製した融解した硫黄に前記修飾剤を加えることである。前記修飾剤を加える温度としては、硫黄が融解している温度であれば何℃でもよく、好ましくは130℃~155℃、より好ましくは135℃~155℃、さらに好ましくは145℃~155℃、最も好ましくは150℃~155℃である。前記修飾剤は単独重合性が低いため単独重合は行われず、硫黄のラジカルとの反応が進行していく。よって、硫黄(S)は159.4℃以上の温度でラジカルを発生するため、反応温度を160℃以上に設定して前記修飾剤とのラジカル重合反応を行う。この際、硫黄と前記修飾剤が均一に混ざりあっていることが好ましく、攪拌しながら反応を行うこともできる。前記ラジカル反応を行う温度としては、硫黄(S)がラジカルを発生する温度である159.4℃以上であれば何℃でも構わないが、好ましくは160℃~195℃、より好ましくは165℃~185℃、さらに好ましくは165℃~175℃、最も好ましくは165℃~170℃である。

【0136】
上記方法で合成された含硫黄ポリマーは、ほぼ定量的に反応が進行するため通常は精製作業を必要としない。しかし、非常に高純度の含硫黄ポリマーを必要とする場合は、本化合物が有機溶媒に溶解することを利用し、反応生成物をクロロホルム、N-メチル-2-ピロリドン、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等に溶解し、ろ過を行うことで、有機溶媒に不溶の硫黄を除くことができる。また、ろ過後の溶液を、ゲルろ過クロマトグラフィー等の分子ふるいに供することで、ポリマーとモノマーとを分離することが可能である。

【0137】
上記の方法で製造された含硫黄ポリマーは、溶媒に溶解するためNMR測定が可能である。また、IR測定等の他の分光学的手法により確認することもできる。

【0138】
上記の含硫黄ポリマーは、n-ヘキサン等の炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール等のアルコール類;アセトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類;アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、エチルアセテート等の溶媒に可溶である。

【0139】
本発明の含硫黄ポリマーの数平均分子量(Mn)は、500~10000、好ましくは1000~5000、もっとも好ましくは1000~2000である。

【0140】
本発明の含硫黄ポリマーにおける、硫黄(S)と式(VIII)又は式(IX)で表される化合物とのモル比は、好ましくは1:0.01~1:100であり、より好ましくは、1:0.05~1:20であり、さらに好ましくは1:0.5~1:10である。

【0141】
また、本発明の含硫黄ポリマーはガラス転移温度を有し、前記ガラス転移温度は、式(VIII)又は式(IX)で表される化合物の構造により大きく異なることを特徴とする。本発明の含硫黄ポリマーのガラス転移温度としては、好ましくは40℃~-50℃、より好ましくは30℃~-45℃、さらに好ましくは-15℃~-40℃である。本発明の含硫黄ポリマーのガラス転移温度は、例えば、示差走査熱量測定(DSC)のような周知技術によって測定できる。

【0142】
有機硫黄材料の中でも、好ましくは、化合物VIII-7、式VIII-8、VIII-9、VIII-10、VIII-11及びVIII-12から選択されるジアリル化合物と分子状硫黄(S)とを混合して加熱することにより得られる含硫黄ポリマーである。

【0143】
さらに、正極を形成する際に、上記含硫黄ポリマーを適当な結着剤や導電助剤と混合し、電極層を形成することもできる。また、上記マグネシウム二次電池の正極は、本発明の硫黄系正極活物質、導電助剤、バインダーを混合した正極材料を、撹拌・圧着することによって製造できる。

【0144】
バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PolyVinylidene DiFluoride:PVDF)、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、メタクリル樹脂(PMA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、変性ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルアルコール(PVA)等が挙げられる。好ましくは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)である。

【0145】
導電助剤としては、例えば、気相法炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber:VGCF)、炭素粉末、カーボンブラック(CB)、アセチレンブラック(AB)ポリピロール、ポリアニリン、ケッチェンブラック(KB)、黒鉛、アルミニウムやチタンなどの正極電位において安定な金属の微粉末等が挙げられる。導電助剤は、多孔質カーボンであることが好ましく、ケッチェンブラック(KB)がより好ましい。

【0146】
含硫黄ポリマー、導電助剤(KB)及びバインダー(PVDF、PTFE)の配合する重量比としては、含硫黄ポリマー:導電助剤(KB):バインダー(PVDF、PTFE)の重量比=1~20:1~10:1が好ましく、含硫黄ポリマー:導電助剤(KB):バインダー(PVDF、PTFE)の重量比=5~10:1~5:1がより好ましい。

【0147】
本発明のマグネシウム二次電池の負極は、カチオンを吸蔵・放出可能な材料であれば特に限定されず、マグネシウムが好ましい。

【0148】
本発明のマグネシウム二次電池は、集電体を備えていても良い。上記集電体としては、二次電池用正極に一般に用いられるものを使用すれば良い。例えば、集電体としては、ステンレス箔、ステンレスメッシュ、アルミニウム箔、アルミニウムメッシュ、パンチングアルミニウムシート、アルミニウムエキスパンドシート、ステンレススチール箔、ステンレススチールメッシュ、パンチングステンレススチールシート、ステンレススチールエキスパンドシート、発泡ニッケル、ニッケル不織布、銅箔、銅メッシュ、パンチング銅シート、銅エキスパンドシート、チタン箔、チタンメッシュ、カーボン不織布、カーボン織布等が挙げられる。好ましくはステンレスメッシュである。

【0149】
また、本発明のマグネシウム二次電池では、その形状などについても特に制限はない。例えば、コイン形、ボタン形、シート形、積層形、円筒形、偏平形、角形、電気自動車などに用いる大型のものなど、いずれであってもよい。本発明のポリマーゲル電解質は、電解質溶液の含有量が従来の二次電池に比べて大幅に少ないため、特に大型の電池作製の際に、安全性及び製造コストの面で本発明の効果が顕著に表れる。
【実施例】
【0150】
以下に、実施例において本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術範囲は、これらに限定されるものではない。
【実施例】
【0151】
参考例1.含硫黄ポリマーを含む正極の作成
含硫黄ポリマーの合成は、特願2014-095144を参考に行った。含硫黄ポリマーにおける、硫黄(S)とVIII-11で表される化合物とのモル比が1:0.5のとき、硫黄(S)(0.5g,1.95mmol)を反応容器に入れ、155℃で10分間攪拌した。硫黄が溶解した後に、特願2014-095144に記載の方法により得た化合物VIII-11(0.328g,0.39mmol、)を加え、160~165℃に加熱し攪拌した。当初、液状の反応混合物は、20分程度で固まるが、そのまま反応を続け、60分間、約160℃で加熱反応を行う。さらに、170℃に加熱し撹拌することで、黄褐色ゴム状の含硫黄ポリマーを定量的に得た。前記ポリマーの数平均分子量(Mn)をGPCにより測定したところ、Mn=1600であった。
上記の含硫黄ポリマー(80mg)(S-BUMB24C8と称す)をクロロホルム(0.8g)に溶解した。ポリマーの溶解を確認後、ケッチェンブラック(40mg)を加えた。この反応溶液に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、13mg)を加えた後、混合物を集電体に圧着させることにより、S-BUMB24C8電極を作製した。
【実施例】
【0152】
参考例2.ロタキサンネットワークポリマーの作成
【実施例】
【0153】
【化19】
JP0006528310B2_000020t.gif
【実施例】
【0154】
ロタキサンネットワークポリマーは、国際公開2013/099224号パンフレットを参考に作成した。具体的には、環状化合物(V-1)(20mg)及び直鎖状化合物(VI-1)(13.8mg)のジクロロメタン溶液にグラブス触媒(ベンジリデンビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ジクロロルテニウム、(2.0mg)を添加し、40℃で24時間撹拌した。エチルビニルエーテルを加え、生成物をジクロロメタンとDMFで数回洗浄し、環状化合物(V-1)及び直鎖状化合物(VI-1)から成るロタキサンユニットが重合した構造を有するネットワークポリマーを得た。
【実施例】
【0155】
実施例1.ポリマーゲル電解質の作製
参考例2で得られたネットワークポリマーを不活性ガス(窒素)雰囲気下で0.7MのMg(TFSA)のTryglyme溶液(2mL)に浸し、60℃で12時間放置した。その後、ネットワークポリマーの表面に付着した余分な電解液をろ紙を用いて除去し、ゲル電解質を得た。
【実施例】
【0156】
実施例2.マグネシウム二次電池の作製及び評価
実施例1で得られたポリマーゲル電解質を用い、図1に示されるように、正極に参考例1で作製したS-BUMB24C8電極又は五酸化バナジウム、負極にマグネシウムを備えたマグネシウム二次電池を作成し、充放電測定を行った。なお、五酸化バナジウムの正極は、五酸化バナジウム(Aldrich社製)とケッチェンブラックとポリフッ化ビニリデンを重量比8:1:1の割合で湿式法によりスラリーを作製し、集電体に塗布・乾燥させることで作製した。
S-BUMB24C8電極又は五酸化バナジウムを正極に用いたマグネシウム二次電池の充放電の測定結果をそれぞれ図2、図3に示す。
【実施例】
【0157】
本発明のマグネシウム二次電池の作動温度は25℃であった。また、有機硫黄材料を電極に用いたマグネシウム二次電池は、レートが0.005Cであり、放電容量が350mAh/gであり、充放電サイクルは10サイクルであった。五酸化バナジウムを電極に用いたマグネシウム二次電池は、レートが0.001Cであり、放電容量が650mAh/gであり、充放電サイクルは1サイクルであった。ロタキサンネットワークポリマー中の環分子の動きを利用することで、ゲル状態でも良好な充放電が確認された。
【産業上の利用可能性】
【0158】
本発明のポリマーゲル電解質は、マグネシウム二次電池の充放電の際の負極のマグネシウム金属の酸化被膜の形成を防ぐことができ、充放電を繰り返し行うことができる。また、本発明のマグネシウム二次電池の作動温度は室温で作動するため、高温での作動により起こる電池の劣化を防ぐことができ、寿命が長い電池を得ることができる。さらに、ロタキサンネットワークポリマーをマグネシウム系ゲル電解質として用いることで、液漏れを防止する効果がある安全なマグネシウム二次電池が得られる。

図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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