TOP > 国内特許検索 > フッ素含有シルセスキオキサン、フッ素含有シルセスキオキサンの製造方法、及び重合体 > 明細書

明細書 :フッ素含有シルセスキオキサン、フッ素含有シルセスキオキサンの製造方法、及び重合体

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2018-080250 (P2018-080250A)
公開日 平成30年5月24日(2018.5.24)
発明の名称または考案の名称 フッ素含有シルセスキオキサン、フッ素含有シルセスキオキサンの製造方法、及び重合体
国際特許分類 C08G  77/44        (2006.01)
C08G  77/24        (2006.01)
C08G  77/50        (2006.01)
C07F   7/21        (2006.01)
FI C08G 77/44
C08G 77/24
C08G 77/50
C07F 7/21 CSP
請求項の数または発明の数 4
出願形態 OL
全頁数 18
出願番号 特願2016-222923 (P2016-222923)
出願日 平成28年11月16日(2016.11.16)
発明者または考案者 【氏名】中 建介
【氏名】井本 裕顕
【氏名】山中 貴大
出願人 【識別番号】504255685
【氏名又は名称】国立大学法人京都工芸繊維大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000796、【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 4H049
4J246
Fターム 4H049VN01
4H049VP08
4H049VQ88
4H049VR21
4H049VR43
4H049VU20
4J246AA03
4J246AA11
4J246AB02
4J246AB07
4J246BA120
4J246BA140
4J246BA14X
4J246BB020
4J246BB021
4J246BB02X
4J246BB130
4J246BB132
4J246BB13X
4J246BB360
4J246BB362
4J246CA01E
4J246CA01U
4J246CA01X
4J246CA230
4J246CA24X
4J246CA330
4J246CA33E
4J246CA33U
4J246CA33X
4J246CA390
4J246CA460
4J246CA46X
4J246FA221
4J246FA321
4J246FA431
4J246FC161
4J246GA01
4J246GA02
4J246GB04
4J246GB33
4J246GC12
4J246GC23
4J246GC24
4J246GC45
4J246GD08
4J246HA11
4J246HA14
4J246HA23
4J246HA36
4J246HA66
要約 【課題】新規な2官能性フッ素含有シルセスキオキサン単量体及び重合体を提供する。
【解決手段】式(I)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサン。
JP2018080250A_000019t.gif
(式中、Rfはフッ化アルキルを示し、X及びYは特定の官能基を示す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
式(I)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサン。
【化1】
JP2018080250A_000015t.gif
(式中、Rfはそれぞれ独立に、フッ化アルキルを示し、
X及びYは、同一又は異なって、水素、水酸基、アルケニル、またはハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、ポリアルキレンオキシ、-COOH、アセチル、2-オキサプロパン-1,3-ジオイル、アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、オキシラニル、3,4-エポキシシクロヘキシル、オキセタニル、オキセタニレン、-NH-、-NH2、-CN、-NCO、アルケニル、アルキニル、シクロアルケニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、ウレタンアクリロイル、ウレタンメタクリロイル、-SH、アルキレンを介した前記水素から前記-SHまでのいずれかの基、又は重合性官能基を示す。)
【請求項2】
式(II)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンを含有する溶液に、塩基を添加し、式(III)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンを生成すること、及び
【化2】
JP2018080250A_000016t.gif
前記式(III)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンに重合性官能基を有する反応性シランを反応させて、式(I)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンを生成すること
を含む式(I)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンの製造方法。
【化3】
JP2018080250A_000017t.gif
(式中、Rfはそれぞれ独立に、フッ化アルキルを示し、
X及びYは、同一又は異なって、水素、水酸基、アルケニル、またはハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、ポリアルキレンオキシ、-COOH、アセチル、2-オキサプロパン-1,3-ジオイル、アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、オキシラニル、3,4-エポキシシクロヘキシル、オキセタニル、オキセタニレン、-NH-、-NH2、-CN、-NCO、アルケニル、アルキニル、シクロアルケニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、ウレタンアクリロイル、ウレタンメタクリロイル、-SH又はアルキレンを介した前記水素から前記-SHまでのいずれかの基、又は重合性官能基を示す。)
【請求項3】
式(IV)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンからなる構成単位を含む重合体。
【化4】
JP2018080250A_000018t.gif
(式中、Rfはそれぞれ独立に、フッ化アルキルを示し、
Zは、-W1SiR12-O-(SiR34-O)m-SiW2- 又は -R5-S-R6-S-R7- であり、
式中、W1、W2は同一又は異なってアルキレン、R1及びR2は同一又は異なってアルキル又はアリール、R3及びR4は同一又は異なってアルキル又はアリールを示す、mは0以上の整数であり、R5及びR7は同一又は異なってアルキレン、R6はアルキレン又はアリールを示す。)
【請求項4】
対角の位置関係にある2つのSiに結合された重合性官能基を介してフッ素含有シルセスキオキサン単量体が重合されてなるフッ素含有シルセスキオキサン重合体を含む光学的透明材料。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、フッ素含有シルセスキオキサン、該フッ素含有シルセスキオキサンの製造方法、及びフッ素含有シルセスキオキサンからなる構成単位を含む重合体に関する。
【背景技術】
【0002】
フルオロアルキル化合物は化学的に安定で、耐熱性、耐薬品性、耐候性、耐酸性に優れ、また分子間凝集力が小さく、表面自由エネルギーが低いために、優れた撥水性、撥油性、非粘着性、防汚性を得ることができる。他方、有機と無機のハイブリッド材料のナノビルディングブロックとして、かご型シルセスキオキサン(POSS)が着目されている。中でも、フッ素を含有するかご型オクタシルセスキオキサン化合物(T8)は、剛直でかさ高いキューブ状の無機骨格に高密度に多数の含フッ素基が導入された構造であるため、短いパーフルオロアルキル鎖であっても分子運動性が抑えられ、フルオロアルキル化合物の上記の性質がより強調される材料が得られる。含フッ素かご型シルセスキオキサン化合物にさらに重合性官能基を導入する応用展開が行われている。
【0003】
しかしながら、含フッ素かご型シルセスキオキサン化合物に重合性官能基を導入する場合は、一つの含フッ素かご型シルセスキオキサン化合物に対し1官能基(特許文献1~3)もしくは3官能基(特許文献4,5)に限られていた。
【0004】
1官能基の場合、含フッ素かご型シルセスキオキサン化合物の結晶性の高さから、これを高分子化させた場合に高密度に含フッ素かご型シルセスキオキサン化合物を含むアモルファスな光学的透明材料を得ることが困難である。
【0005】
また、3官能基の場合、重合により網目状のネットワークポリマーが形成されるため、分子レベルでの重合体構造の完全な制御が困難である。また、かかる重合体は熱硬化性樹脂であり、有機溶媒に不溶で回収不可能である。
【0006】
物性・機能のさらなる向上を目指すために、重合体の分子構造のより微細な制御が必要とされている。
【先行技術文献】
【0007】

【特許文献1】特開2012-1724
【特許文献2】特開2012-86419
【特許文献3】特開2014-65706
【特許文献4】特開2006-298947
【特許文献5】特開2014-152246
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の一つの目的は、フッ素含有シルセスキオキサン重合体の構造の制御が容易なフッ素含有シルセスキオキサン、該フッ素含有シルセスキオキサンの製造方法、及び該フッ素含有シルセスキオキサンを構成単位として含む重合体を提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、有機溶媒に可溶な二官能性の含フッ素かご型シルセスキオキサン重合体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記の目的を達成すべく、機能性新素材である二官能性のフッ素含有シルセスキオキサン単量体の開発に成功した。かかる単量体を重合させて得られるポリマーは分子構造が明確であり、有機溶媒に可溶とすることもできる。
【0011】
本発明によれば、以下の態様が提供される。
[1]式(I)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサン。
【0012】
【化1】
JP2018080250A_000002t.gif

【0013】
(式中、Rfはそれぞれ独立に、フッ化アルキルを示し、
X及びYは、同一又は異なって、水素、水酸基、アルケニル、またはハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、ポリアルキレンオキシ、-COOH、アセチル、2-オキサプロパン-1,3-ジオイル、アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、オキシラニル、3,4-エポキシシクロヘキシル、オキセタニル、オキセタニレン、-NH-、-NH2、-CN、-NCO、アルケニル、アルキニル、シクロアルケニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、ウレタンアクリロイル、ウレタンメタクリロイル、-SH、アルキレンを介した前記水素から前記-SHまでのいずれかの基、又は重合性官能基を示す。)
[2]式(II)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンを含有する溶液に、塩基を添加し、式(III)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンを生成すること、及び
【0014】
【化2】
JP2018080250A_000003t.gif

【0015】
前記式(III)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンに重合性官能基を有する反応性シランを反応させて、式(I)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンを生成すること
を含む式(I)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンの製造方法。
【0016】
【化3】
JP2018080250A_000004t.gif

【0017】
(式中、Rfはそれぞれ独立に、フッ化アルキルを示し、
X及びYは、同一又は異なって、水素、水酸基、アルケニル、またはハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、ポリアルキレンオキシ、-COOH、アセチル、2-オキサプロパン-1,3-ジオイル、アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、オキシラニル、3,4-エポキシシクロヘキシル、オキセタニル、オキセタニレン、-NH-、-NH2、-CN、-NCO、アルケニル、アルキニル、シクロアルケニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、ウレタンアクリロイル、ウレタンメタクリロイル、-SH又はアルキレンを介した前記水素から前記-SHまでのいずれかの基、又は重合性官能基を示す。)
[3]式(IV)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンからなる構成単位を含む重合体。
【0018】
【化4】
JP2018080250A_000005t.gif

【0019】
(式中、Rfはそれぞれ独立に、フッ化アルキルを示し、
Zは、-W1SiR12-O-(SiR34-O)m-SiW2- 又は -R5-S-R6-S-R7- であり、
式中、W1、W2は同一又は異なってアルキレン、R1及びR2は同一又は異なってアルキル又はアリール、R3及びR4は同一又は異なってアルキル又はアリールを示す、mは0以上の整数であり、R5及びR7は同一又は異なってアルキレン、R6はアルキレン又はアリールを示す。)
[4]対角の位置関係にある2つのSiに結合された重合性官能基を介してフッ素含有シルセスキオキサン単量体が重合されてなるフッ素含有シルセスキオキサン重合体を含む光学的透明材料。
【発明の効果】
【0020】
本発明による二官能性のフッ素含有シルセスキオキサン単量体によれば、分子構造が明確に制御されたフッ素含有シルセスキオキサン重合体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】アセトン-d6中のPOSS7F1A (化合物2)の1H-NMR スペクトル。
【図2】アセトン-d6中のPOSS6F1A(化合物3)の1H-NMR スペクトル。
【図3】アセトン-d6中のPOSS6F2A(化合物4)の1H-NMR スペクトル。
【図4】アセトン-d6中の化合物2, 化合物3, 化合物4の29Si-NMRデータ。
【図5】(a)POSS6F2A(化合物4)と銀及び(b)刺激パターンのMS分析。
【図6】溶離液としてテトラヒドロフランを用いた化合物4,化合物5a, 化合物5b,THFにさらに溶解させた化合物5bのGPCトレース。
【図7】実施例のフッ素含有シルセスキオキサン重合体から製造されたガラス状の透明材料の写真。
【図8】本発明のフッ素含有シルセスキオキサン重合体の透過率のグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明のフッ素含有シルセスキオキサンは下記式(I)で表わされる。かご型オクタシルセスキオキサン(T8)の6つのSiにRf基が結合し、残り2つのSiにX,Yの官能基が結合している。X,Yが結合している2つのSiはかご型オクタシルセスキオキサンの対角の位置関係にある。

【0023】
【化5】
JP2018080250A_000006t.gif

【0024】
式中、Rfはそれぞれ独立に、フッ化アルキルを示す。

【0025】
X及びYは、同一又は異なって、水素、水酸基、アルケニル、またはハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、ポリアルキレンオキシ、-COOH、アセチル、2-オキサプロパン-1,3-ジオイル、アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、オキシラニル、3,4-エポキシシクロヘキシル、オキセタニル、オキセタニレン、-NH-、-NH2、-CN、-NCO、アルケニル、アルキニル、シクロアルケニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、ウレタンアクリロイル、ウレタンメタクリロイル、-SH、アルキレンを介した前記水素から前記-SHまでのいずれかの基、又は重合性官能基を示す。

【0026】
X及びYがアルケニル、アルコキシ、ポリアルキレンオキシ、アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルケニル、アルキニル、シクロアルケニルの場合、炭素数は1~10であることが好ましく、1~6であることがより好ましい(シクロアルケニルの場合は3以上)。ハロゲンは塩素、臭素、ヨウ素であることが好ましい。-アルキレンを介して上記水素から上記-SHまでのいずれかの基がつく場合、Siに結合するアルキレンは特に限定されないが、炭素数は1~10であることが好ましく、1~6であることがより好ましい。

【0027】
X及びYは好ましくは、1)アルキレンを介した水素、アルキレンを介した水酸基、アルキレンを介したアルケニル、アルキレンを介したハロゲン、アルキレンを介した-NH-、アルキレンを介した-NH2、アルキレンを介した-SH、又は重合性官能基;2)アルキレンを介したアルコキシ、アルキレンを介したフェノキシ、アルキレンを介したアセチル、アルキレンを介したアクリロイルオキシ、又はアルキレンを介したメタクリロイルオキシ;若しくは3)水素、水酸基、アルケニル、またはハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、ポリアルキレンオキシ、-COOH、アセチル、2-オキサプロパン-1,3-ジオイル、アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、オキシラニル、3,4-エポキシシクロヘキシル、オキセタニル、オキセタニレン、-NH-、-NH2、-CN、-NCO、アルケニル、アルキニル、シクロアルケニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、ウレタンアクリロイル、ウレタンメタクリロイル、-SH;アルキレンを介したポリアルキレンオキシ、アルキレンを介した2-オキサプロパン-1,3-ジオイル、アルキレンを介したアルコキシカルボニル、アルキレンを介したアルケニルオキシカルボニル、アルキレンを介したオキシラニル、アルキレンを介した3,4-エポキシシクロヘキシル、アルキレンを介したオキセタニル、アルキレンを介したオキセタニレン、アルキレンを介した-CN、アルキレンを介した-NCO、アルキレンを介したアルケニル、アルキレンを介したアルキニル、アルキレンを介したシクロアルケニル、アルキレンを介したウレタンアクリロイル、又はアルキレンを介したウレタンメタクリロイルである。

【0028】
重合性官能基には、メタクリロイル、アクリロイル、アリル、スチリル、α-メチルスチリル、ビニル、ビニルエーテル、ビニルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-ビニルアミド 、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、N-置換マレイミド等が含まれる。

【0029】
Rfの炭素数は、溶媒への溶解性を考慮すると、1~10であることが好ましく、1~6であることがより好ましい。また、Rfは直鎖であってもよいし、分岐鎖であってもよい。Rfのアルキルとしては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ヘプチル等が挙げられる。Rfのフッ素の数は1個、2個、3個、4個、5個、又はそれより多くてもよい。直鎖のRfの例として、-CH2CH2CF3、-CH2CH2CF2CF3、-CH2CH2CF2CF2CF3 、-CH2CH2CF2CF2CF2CF3、-CH2CH2CF2CF2CF2CF2 CF3、-CH2CH2CF2CF2CF2CF2CF2CF3、分岐鎖のRfの例として-CH2CH2CF(CF32、-CH2CH(CF3)CF2CF3、-CH(CF3) CH2CF2CF3、-CH2C(CF32CF3、-C(CF32CH2CF3-CH2CH2CF2CF(CF32、-CH2CH2CF(CF3)CF2CF3、-CH2CH2C(CF32CF3等が挙げられる。
好ましくは、Rfはパーフルオロアルキル(Rfの炭素に結合する官能基がすべてフッ素)である。-CF3、-CF2CF3、-CF2CF2CF3、-CF(CF3) 2、-CF2CF2CF2CF3、- CF2CF(CF32、-C(CF3)3、-(CF2)4CF3、-(CF22CF(CF32、-CF2C(CF3)3、-CF(CF3)CF2CF2CF3、-(CF2)5CF3、-(CF2)3CF(CF3)2、-(CF2)4CF(CF32、-(CF2)7CF3、-(CF2)5CF(CF32、-(CF2 )6CF(CF32、-(CF2)9CF3等が挙げられる。

【0030】
本発明者らは、上記の式(I)のフッ素含有シルセスキオキサンを、1つのSiに官能基Xが結合している1官能基性のフッ素含有シルセスキオキサンの当該Siの対角の位置関係にあるSiのSi-O結合を切断してフッ素含有シルセスキオキサンのかご型構造の一角を開口する工程(第1工程。以後、コーナーオープニング反応と称する)、及び、第1工程で開口したフッ素含有シルセスキオキサンに反応性シランを反応させて、重合性官能基を有する形でSiを付加してフッ素含有シルセスキオキサンのかご型構造の上記一角を閉鎖する工程(第2工程、以後、コーナーキャッピング反応と称する)により製造することに成功した。1官能基性のフッ素含有シルセスキオキサンは、公知のものを用いてもよいし、官能基を有しないフッ素含有シルセスキオキサンに公知技術により1官能基を付加することにより調製してもよい。

【0031】
本発明の式(I)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンの製造方法は、
式(II)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンを含有する溶液に、塩基を添加し、式(III)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンを生成すること(第1工程)、及び

【0032】
【化6】
JP2018080250A_000007t.gif

【0033】
上記式(III)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンに重合性官能基を有する反応性シランを反応させて、下記式(I)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンを生成すること(第2工程)
を含む。

【0034】
【化7】
JP2018080250A_000008t.gif

【0035】
式中、Rfはそれぞれ独立に、フッ化アルキルを示し、
X及びYは、同一又は異なって、水素、水酸基、アルケニル、またはハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、ポリアルキレンオキシ、-COOH、アセチル、2-オキサプロパン-1,3-ジオイル、アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、オキシラニル、3,4-エポキシシクロヘキシル、オキセタニル、オキセタニレン、-NH-、-NH2、-CN、-NCO、アルケニル、アルキニル、シクロアルケニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、ウレタンアクリロイル、ウレタンメタクリロイル、-SH、アルキレンを介した前記水素から前記-SHまでのいずれかの基、又は重合性官能基を示す。

【0036】
Rf,X、Yの説明は式(I)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンに関して上述した通りである。

【0037】
第1工程において、フッ素含有シルセスキオキサンを有機溶媒に溶解させて、フッ素含有シルセスキオキサンを含有する溶液を作製する。有機溶媒としては、例えば、アセトン、クロロホルム、HCHC225、イソプロピルアルコール、ペンタン、ヘキサン、ヘプ タン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、1,1,2,2-テトラクロロエタン、1,1,1-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、テトラクロロジフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン等が挙げられる。

【0038】
また、コーナーオープニング反応を促進するために、フッ素含有シルセスキオキサンを含有する溶液に塩基を加えて反応させる。そのような塩基としてはテトラアルキルアンモニウムが好ましく、特にはテトラメチルアンモニウム及びテトラエチルアンモニウムが挙げられる。反応後、ろ過して塩を除去し、有機溶媒を減圧蒸留等の公知の手段より除去し、式(III)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンを得る。

【0039】
第2工程における、重合性官能基を有する反応性シランは、重合性官能基および反応性基を有する。重合性官能基の例は、メタクリロイル、アクリロイル、アリル、スチリル、α-メチルスチリル、ビニル、ビニルエーテル、ビニルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-ビニルアミド 、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、N-置換マレイミド等が含まれる。反応性基の例は、トリクロロシリル基およびトリアルコキシシリル基(アルコキシ基の炭素数は1~5である。)である。

【0040】
重合性官能基を有する反応性シランは、例えば、一般式:A11-A21-Si(A31)3 [式中、A11は重合性官能基であり、A21は直接結合または炭素数1~20(例えば、1~10)のアルキル基であり、A31はハロゲン原子(例えば、塩素原子および臭素原子)またはアルコキシ基(アルコキシ基の炭素数は1~6である。)である。] で示される化合物である。

【0041】
上記の製造方法によれば、対角の位置関係にある2つのSiに官能基が結合された2官能性のフッ素含有シルセスキオキサンを製造することができる。

【0042】
本発明の重合体は、下記の式(IV)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンからなる構成単位を含む。下記の式(IV)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンからなる構成単位は、本発明の式(I)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサン単量体から誘導することができ、該単量体を白金触媒等の触媒下で重合することにより重合体を製造することができる。

【0043】
【化8】
JP2018080250A_000009t.gif

【0044】
(式中、Rfはそれぞれ独立に、フッ化アルキルを示し、
Zは、-W1SiR12-O-(SiR34-O)m-SiW2- 又は -R5-S-R6-S-R7- であり、
式中、W1、W2は同一又は異なってアルキレン、R1及びR2は同一又は異なってアルキル又はアリール、R3及びR4は同一又は異なってアルキル又はアリールを示す、mは0以上の整数であり、R5及びR7は同一又は異なってアルキレン、R6はアルキレン又はアリールを示す。)
1及びW2はメチレン、エチレン、プロピレン、n-ブチレン、イソブチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ドデシレン等であってよい。W1及びW2の炭素数は1~10であることが好ましく、1~6であることがより好ましい。

【0045】
1及びR2がアルキルの場合、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘクチル、オクチル、デシル、ドデシル等が挙げられ、R1及びR2の炭素数が1~10であることが好ましく、1~6であることがより好ましい。R1及びR2がアリールの場合、アリールはフェニル、ビフェニル、アントリル、ピレニル、フルオレニル、ナフチル等が挙げられる。R1及びR2はアルキル又はアリールの場合に、さらにメチル基等の置換基を有していてもよい。

【0046】
3及びR4がアルキルの場合、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘクチル、オクチル、デシル、ドデシル等が挙げられ、R3及びR4の炭素数が1~10であることが好ましく、1~6であることがより好ましい。R3及びR4がアリールの場合、アリールはフェニル、ビフェニル、アントリル、ピレニル、フルオレニル、ナフチル等が挙げられる。R3及びR42はアルキル又はアリールの場合に、さらにメチル基等の置換基を有していてもよい。

【0047】
mの数は特に限定されないが、0以上20以下であることが好ましく、mは0以上10以下であることがより好ましい。

【0048】
5及びR7はメチレン、エチレン、プロピレン、n-ブチレン、イソブチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ドデシレン等であってよい。R5及びR7の炭素数は1~10であることが好ましく、1~6であることがより好ましい。

【0049】
6がアルキルの場合、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘクチル、オクチル、デシル、ドデシル等が挙げられ、R6の炭素数が1~10であることが好ましく、1~6であることがより好ましい。R3及びR4がアリールの場合、アリールはフェニル、ビフェニル、アントリル、ピレニル、フルオレニル、ナフチル等が挙げられる。R6はアルキル又はアリールの場合に、さらにメチル基等の置換基を有していてもよい。

【0050】
得られた重合体の重量平均分子量は特に限定されないが、約500~約1,000,000であることが好ましく、約1,000~100,000であることがより好ましい。重量平均分子量はGPC分析により求めることができる。

【0051】
本発明の式(IV)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンからなる構成単位を含む重合体は、一種類の本発明の2官能性のフッ素含有シルセスキオキサン単量体のみからなる重量体とすることができるし、異なる重合性官能基を有する本発明のフッ素含有シルセスキオキサン単量体同士の共重合体とすることもできるし、本発明のフッ素含有シルセスキオキサン単量体と、フッ素を含有しないシルセスキオキサン単量体の共重合体とすることもできるし、本発明のフッ素含有シルセスキオキサン単量体と、他の一般的な単量体との共重合体とすることもできる。異なる重合性官能基を有するフッ素含有シルセスキオキサン同士の共重合体の場合、いずれのフッ素含有シルセスキオキサンも本発明の2官能性のフッ素含有シルセスキオキサンであってもよいし、2官能性のフッ素含有シルセスキオキサン単量体と、1官能性のフッ素含有シルセスキオキサン単量体との共重合体であってもよいし、2官能性のフッ素含有シルセスキオキサン単量体と、3官能性のフッ素含有シルセスキオキサン単量体との共重合体であってもよい。さらには、本発明の式(IV)で表わされるフッ素含有シルセスキオキサンからなる構成単位を含む重合体は、フッ素含有シルセスキオキサンからなる構成単位を含む重合体と重合可能な、公知の重合性官能基から誘導された構成単位をさらに含んでもよい。

【0052】
本発明によれば、2官能性のフッ素含有シルセスキオキサン単量体を用いて重合体を形成するため、重合体の分子構造の制御が容易である。

【0053】
本発明はまた、対角の位置関係にある2つのSiに結合された重合性官能基を介してフッ素含有シルセスキオキサン単量体が重合されてなるフッ素含有シルセスキオキサン重合体を含む光学的透明材料を含む。そのような重合性官能基としては、X及びYに関して説明した重合性官能基又はZが挙げられる。

【0054】
フッ素含有シルセスキオキサン重合体には、上述の一種類の本発明の2官能性のフッ素含有シルセスキオキサン単量体のみからなる重量体、異なる重合性官能基を有する本発明のフッ素含有シルセスキオキサン単量体同士の共重合体、本発明のフッ素含有シルセスキオキサン単量体と、フッ素を含有しないシルセスキオキサン単量体の共重合体、本発明のフッ素含有シルセスキオキサン単量体と、他の一般的な単量体との共重合体が含まれる。

【0055】
上述の重合体を、真空下又は減圧下で一定時間、一定温度で加熱処理することにより、光学的透明材料であるフッ素含有シルセスキオキサンガラスが得られる。加熱処理の時間は限定されないが例えば1時間~1週間程度である。加熱処理の温度は限定されないが例えば100~200℃である。

【0056】
本発明の光学的透明材料の屈折率は限定されないが、好ましくは1.2~1.5であり、より好ましくは1.25~1.35である。本発明の光学的透明材料は低屈折率を達成することができる。

【0057】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【実施例】
【0058】
実施例1 アリルヘプタ(3,3,3-トリフルオロプロピル)(POSS7F1A)(化合物2)の製造
窒素雰囲気下において、Chem. Lett.,2014, 43, 1532を参考に合成したPOSS7F3Na(化合物1) (4.0 g, 3.52 mmol)とアリルトリクロロシラン(0.76 ml, 5.28 mmol)をTHF (60 ml)に溶解させ、氷浴につけた後トリエチルアミン(0.49 ml, 3.52 mmol)を加えて、氷浴で1時間、室温で3時間攪拌させた。反応後、濾過して塩を取り除いた後減圧下で溶媒を留去し、MeOHで洗浄して化合物2を収率52%で得た。化合物2について1H- NMR、29Si-NMRの測定を行った(図1,図4)。
1H NMR (Acetone-D6, 400 MHz): 5.87-5.80 (m, 1H, Si-CH2-CH-CH2), 5.06-4.94 (m, 2H, Si-CH2-CH-CH2), 2.34-2.29 (m, 14H, Si-CH2-CH2-CF3), 1.79-1.77 (w, 2H, Si-CH2-CH-CH2), 1.03-0.99 (m, 14H, Si-CH2-CH2-CF3) ppm.
29Si NMR (Acetone-D6, 79 MHz): -70.18 (-CH2-SiO1.5), -67.51, -67.48 and -67.33 (CF3-CH2-CH2-SiO1.5) ppm.
【実施例】
【0059】
【化9】
JP2018080250A_000010t.gif
【実施例】
【0060】
実施例2 アリルヘキサ(3,3,3-トリフルオロプロピル)(POSS6F1A)(化合物3)の製造
化合物2 (0.50 g, 0.44 mmol)を酢酸エチル(7.8 mL)中に溶解させ、化合物1と等モル量の25%テトラメチルアンモニウム(TMAOH)水溶液(0.19 ml, 0.44 mmol)を加えたのち室温で4時間撹拌させた。撹拌終了後、1M-HCl を滴下してpH 試験紙によって中性となったことが確認できるまで加えた。その後、少量の硫酸マグネシウムを加えた。硫酸マグネシウムをろ過で取り除いた後、減圧下で溶媒を留去した。得られた固体にメタノールを加えて不溶成分としてろ過で取り除き、ろ液を減圧下で溶媒を留去後、析出した粘性の固体を減圧下で乾燥した。化合物2の対角が加水分解されたものが主成分と考えられる生成物(化合物3)を0.30g 得た。収率は66%であった。化合物3について1H-、 29Si-NMRの測定を行った(図2,図4)。29Si-NMR測定よりSi-OHに相当するシグナルが-59 ppmに観測された。
1H-NMR (Acetone-d6, 400 MHz): δ5.88-5.83 (m, 1H, Si-CH2-CH-CH2), 5.05-4.97 (m, 2H, Si-CH2-CH-CH2), 2.32-2.31 (m, 12H, Si-CH2-CH2-CF3), 1.81-1.78 (w, 2H, Si-CH2-CH-CH2), 1.02-1.01(m, 12H, Si-CH2-CH2-CF3) ppm.
29Si NMR (Acetone-d6, 79 MHz): -71.55, -67.25 and -59.23 ppm.
【実施例】
【0061】
【化10】
JP2018080250A_000011t.gif
【実施例】
【0062】
実施例3.ビスアリルヘキサ(3,3,3-トリフルオロプロピル) (POSS6F2A)の合成
窒素雰囲気下において、化合物3 (0.30 g, 0.29 mmol)とアリルトリクロロシラン(0.05 ml, 0.35 mmol))をTHF (5 ml)に溶解させ、氷浴につけた後トリエチルアミン(0.04 ml, 0.29 mmol)を加えて、氷浴で1時間、室温で3時間攪拌させた。反応後、濾過して塩を取り除いた後減圧下で溶媒を留去し、MeOHで洗浄して生成物(化合物4)を0.16 g 得た。収率は52%であった。化合物4について1H-NMR, 29Si-NMR測定および高分解能質量分析測定によって確認した(図3,4,5)。29Si-NMR 測定において2本のシグナルが観測されたことから対角二頂点に重合性官能基が修飾された化合物4 の構造であることが支持された(図4)。
1H NMR (Acetone-d6, 400 MHz): 5.85-5.83 (m, 2H, Si-CH2-CH-CH2), 4.97-4.95 (m, 4H, Si-CH2-CH-CH2), 2.34-2.28 (m, 12H, Si-CH2-CH2-CF3), 1.79-1.63 (w, 4H, Si-CH2-CH-CH2), 1.03-1.01 (m, 12H, Si-CH2-CH2-CF3) ppm.
29Si NMR (Acetone-d6, 79 MHz): -69.75 and -98.93 ppm.
HR-FAB-MS (m/z): calcd for C28H60O12Si8 [M+Ag]+, 1186.8959; obs,1186.9088.
【実施例】
【0063】
【化11】
JP2018080250A_000012t.gif
【実施例】
【0064】
実施例4.重合体の合成
化合物4 (0.20 g, 0.24 mmol)と1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン (0.043 ml, 0.24 mmol)をTHF(0.83 ml)に溶解させ、Pt(dvs) (0.1 M in xylene, 0.01 ml, 1.0×10-3 mmol)を加え50 °Cで24時間撹拌させることで重合を行った(スキーム4)。得られた重合溶液を分取GPCを用いて低分子量成分を除くことで重合体5a(m=0)を得た。重合体5aのGPC測定を行ったところ、ポリスチレン換算で数平均分子量(Mn)および分子量分布(Mw/Mn)がそれぞれ7.7×103および1.45 に相当するポリマーであることが分かった (図6)。なお、重合体5aをガラス基板にドロップキャストし、ガラス状の透明材料とした例を図7に示す。
【実施例】
【0065】
化合物4 (0.13 g, 0.12 mmol)とポリジメチルシロキサン(Mn~580) (0.076 ml, 0.12 mmol)をTHF(1.2 ml)に溶解させ、Pt(dvs) (0.1 M in xylene, 0.012 ml, 1.2×10-3 mmol)を加え50 °Cで12時間撹拌させることで重合を行った(スキーム4)。溶媒を減圧下で留去することで得られた重合体5b(m=6)にTHF を加え、その可溶成分のGPC測定を行ったところ、ポリスチレン換算で数平均分子量(Mn)および分子量分布(Mw/Mn)がそれぞれ3.3×103および2.68 に相当するポリマーであることが分かった(図6)。さらにTHFを加えた重合体5bを室温で1週間撹拌し続けたところ、ほぼすべて溶解した。そのTHF溶液のGPC測定を行ったところ、数平均分子量(Mn)および分子量分布(Mw/Mn)がそれぞれ1.6×104および1.92に相当するポリマーであることが分かった(図6)。
【実施例】
【0066】
【化12】
JP2018080250A_000013t.gif
【実施例】
【0067】
実施例5.フッ素含有シルセスキオキサン重合体の透過率測定
重合体5aおよび 5bのTHF溶液(10 mg/mL)をガラス基板にスピンコートし、ガラス基板のみをバックグラウンドとし、紫外可視分光光度計にて透過率を測定した(図8)。その結果、透過率は波長依存的であることがわかった。
実施例6.フッ素含有シルセスキオキサン重合体の屈折率測定
重合体5aおよび 5bのTHF溶液をシリコン基板にスピンコートして、サンプルを作製し、分光エリプソメーターにて膜厚と屈折率を測定した(表1)。
【実施例】
【0068】
【表1】
JP2018080250A_000014t.gif
【実施例】
【0069】
以上、本発明の実施形態および実施例について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
【実施例】
【0070】
例えば、上述の実施形態および実施例において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値等はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値等を用いてもよい。
【実施例】
【0071】
また、上述の実施形態の構成、方法、工程、形状、材料および数値等は、本発明の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明による二官能性ヘキサトリフルオロプロピルT8単量体の重合により得られるフッ素含有シルセスキオキサン重合体は、分子構造が明確である。フッ素含有シルセスキオキサン重合体の分子構造を制御された様式で変更可能であることから、目的に応じたフッ素含有シルセスキオキサン重合体を得ることができる。このため、例えば耐熱性に優れた低屈折率な紫外及び/又は可視光透過性の光学的透明材料(ガラス代替材)の用途が想定される。また、低屈折率を有するシルセスキオキサン透明材料、撥水性材料(特に高水蒸気バリア性材料)、撥油性材料、防汚剤、低誘電率層間絶縁膜等の電子材料、ポリマー光ファイバーのクラッド材等の光通信材料、反射防止膜等の光学部材等の用途も想定される。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7