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明細書 :ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法及びキット

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第6713594号 (P6713594)
公開番号 特開2017-093367 (P2017-093367A)
登録日 令和2年6月8日(2020.6.8)
発行日 令和2年6月24日(2020.6.24)
公開日 平成29年6月1日(2017.6.1)
発明の名称または考案の名称 ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法及びキット
国際特許分類 C12Q   1/68        (2018.01)
C12Q   1/6876      (2018.01)
C12N  15/09        (2006.01)
FI C12Q 1/68 ZNA
C12Q 1/6876 Z
C12N 15/09 Z
請求項の数または発明の数 6
全頁数 14
出願番号 特願2015-230126 (P2015-230126)
出願日 平成27年11月25日(2015.11.25)
審査請求日 平成30年11月22日(2018.11.22)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】598041566
【氏名又は名称】学校法人北里研究所
【識別番号】501168814
【氏名又は名称】国立研究開発法人水産研究・教育機構
発明者または考案者 【氏名】吉永 龍起
【氏名】藤原 篤志
個別代理人の代理人 【識別番号】100106909、【弁理士】、【氏名又は名称】棚井 澄雄
【識別番号】100188558、【弁理士】、【氏名又は名称】飯田 雅人
審査官 【審査官】牧野 晃久
参考文献・文献 特開2011-000061(JP,A)
特開平11-276179(JP,A)
TANAKA, C. et al.,Genetic identification method for two gsubspecies of the Indonesian short-finned eel, Anguilla bicolor, using an allelic discrimination technique,Zoological Studies,2014年 9月14日,Vol.53, No.57,p.1-7
吉永 龍起ら,飼育水を用いた異種鰻混入判別技術の開発,鰻供給安定化事業のうち「遺伝情報を活用した鰻資源管理育種等技術開発事業」 平成26年度実施概要報告,遺伝情報を活用した鰻資源管理育種等技術開発共同研究機関,2014年 3月,第23~26頁
DDBJ/EMBL/GenBand databases[online], Accession No.AB278878,2014年 1月 8日,[検索日 2019年10月25日], インターネット:<URL: http://getentry.ddbj.nig.ac.jp/getentry/na/AB038556/?format=flatfile&filetype=html&trace=true&show_suppressed=false&limit=10>
調査した分野 C12Q 1/00- 3/00
C12N 15/00- 15/90
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq
特許請求の範囲 【請求項1】
ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法であって、
前記ウナギのミトコンドリア16S rRNAの塩基配列を決定する工程と、
決定した前記塩基配列のうち、配列番号1に記載の塩基配列に対応する領域の塩基配列と、配列番号1に記載の塩基配列との配列同一性を算出する工程と、
前記配列同一性が95%以上であった場合に前記ウナギはニホンウナギであると判定し、前記配列同一性が95%未満であった場合に前記ウナギはニホンウナギでないと判定する工程と、
を備える方法。
【請求項2】
ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法であって、
前記ウナギのミトコンドリアDNAを鋳型として、
配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1193~1195番目のいずれかの塩基を3’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1193~1195番目のいずれかの塩基を3’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるセンスプライマーと、
配列番号2に記載の塩基配列の第1211~1704番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列の第1211~1704番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるアンチセンスプライマーと、
を用いた遺伝子増幅反応を行う工程と、
前記遺伝子増幅反応により遺伝子断片の増幅が認められた場合に前記ウナギはニホンウナギであると判定し、遺伝子断片の増幅が認められなかった場合に前記ウナギはニホンウナギでないと判定する工程と、
を備える方法。
【請求項3】
ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法であって、
前記ウナギのミトコンドリアDNAを鋳型として、
配列番号2に記載の塩基配列の第1~1178番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列の第1~1178番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるセンスプライマーと、
配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1192~1194番目のいずれかの塩基を5’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1192~1194番目のいずれかの塩基を5’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるアンチセンスプライマーと、
を用いた遺伝子増幅反応を行う工程と、
前記遺伝子増幅反応により遺伝子断片の増幅が認められた場合に前記ウナギはニホンウナギであると判定し、遺伝子断片の増幅が認められなかった場合に前記ウナギはニホンウナギでないと判定する工程と、
を備える方法。
【請求項4】
配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1193~1195番目のいずれかの塩基を3’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1193~1195番目のいずれかの塩基を3’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるセンスプライマーと、
配列番号2に記載の塩基配列の第1211~1704番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列の第1211~1704番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるアンチセンスプライマーと、
を備える、ウナギがニホンウナギであるか否かの判定用キット。
【請求項5】
配列番号2に記載の塩基配列の第1~1178番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列の第1~1178番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるセンスプライマーと、
配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1192~1194番目のいずれかの塩基を5’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1192~1194番目のいずれかの塩基を5’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるアンチセンスプライマーと、
を備える、ウナギがニホンウナギであるか否かの判定用キット。
【請求項6】
配列番号2に記載の塩基配列において、前記センスプライマーと、前記アンチセンスプライマーとに挟まれる領域内の連続する15~40ヌクレオチド又は前記ヌクレオチドに相補的なヌクレオチドからなり、5’末端又は3’末端の一方に蛍光物質を有し、他方に消光物質を有するプローブを更に備える、請求項4又は5に記載のキット。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法及びキットに関する。
【背景技術】
【0002】
ウナギはウナギ属に属する魚であり、東南アジアを中心に世界で19種・亜種が知られている。ウナギの養殖は、天然のウナギの稚魚(シラスウナギ)を河口で漁獲して蓄養することにより行われる。一般的に、ニホンウナギの方が他の外国種のウナギより高価で取引されることから、ニホンウナギ以外のウナギの稚魚をニホンウナギと偽って販売する例が後を絶たない。このため、消費者の食の安心・安全の確保、生産者の商品力維持、悪質な食品関連業者への牽制等の観点から、ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する技術が求められている。
【0003】
また、ニホンウナギの稚魚は、1960年代から激減しており、現在は絶滅危惧種に指定されている。このため、ニホンウナギがワシントン条約の附属書リストに登録される可能性がある。リストに登録された場合には、税関等でウナギがニホンウナギであるか否かを判定することが必要になる。
【0004】
例えば、特許文献1には、ウナギの稚魚を撮像する撮像手段と、該撮像手段で撮像した画像に基づいてウナギの稚魚の種を判別する判別手段と、を具備した種判別装置が記載されている。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開2015-104379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ウナギ属の形態には変異が乏しく、形態で種を判定することは困難な場合がある。そこで、本発明は、ウナギがニホンウナギであるか否かを高い精度で容易に判定することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は以下の態様を含む。
(1)ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法であって、前記ウナギのミトコンドリア16S rRNAの塩基配列を決定する工程と、決定した前記塩基配列のうち、配列番号1に記載の塩基配列に対応する領域の塩基配列と、配列番号1に記載の塩基配列との配列同一性を算出する工程と、前記配列同一性が95%以上であった場合に前記ウナギはニホンウナギであると判定し、前記配列同一性が95%未満であった場合に前記ウナギはニホンウナギでないと判定する工程と、を備える方法。
(2)ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法であって、前記ウナギのミトコンドリアDNAを鋳型として、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1193~1195番目のいずれかの塩基を3’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1193~1195番目のいずれかの塩基を3’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるセンスプライマーと、配列番号2に記載の塩基配列の第1211~1704番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列の第1211~1704番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるアンチセンスプライマーと、を用いた遺伝子増幅反応を行う工程と、前記遺伝子増幅反応により遺伝子断片の増幅が認められた場合に前記ウナギはニホンウナギであると判定し、遺伝子断片の増幅が認められなかった場合に前記ウナギはニホンウナギでないと判定する工程と、を備える方法。
(3)ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法であって、前記ウナギのミトコンドリアDNAを鋳型として、配列番号2に記載の塩基配列の第1~1178番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列の第1~1178番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるセンスプライマーと、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1192~1194番目のいずれかの塩基を5’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1192~1194番目のいずれかの塩基を5’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるアンチセンスプライマーと、を用いた遺伝子増幅反応を行う工程と、前記遺伝子増幅反応により遺伝子断片の増幅が認められた場合に前記ウナギはニホンウナギであると判定し、遺伝子断片の増幅が認められなかった場合に前記ウナギはニホンウナギでないと判定する工程と、を備える方法。
(4)配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1193~1195番目のいずれかの塩基を3’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1193~1195番目のいずれかの塩基を3’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるセンスプライマーと、配列番号2に記載の塩基配列の第1211~1704番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列の第1211~1704番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるアンチセンスプライマーと、を備える、ウナギがニホンウナギであるか否かの判定用キット。
(5)配列番号2に記載の塩基配列の第1~1178番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列の第1~1178番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるセンスプライマーと、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1192~1194番目のいずれかの塩基を5’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1192~1194番目のいずれかの塩基を5’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるアンチセンスプライマーと、を備える、ウナギがニホンウナギであるか否かの判定用キット。
(6)配列番号2に記載の塩基配列において、前記センスプライマーと、前記アンチセンスプライマーとに挟まれる領域内の連続する15~40ヌクレオチド又は前記ヌクレオチドに相補的なヌクレオチドからなり、5’末端又は3’末端の一方に蛍光物質を有し、他方に消光物質を有するプローブを更に備える、(4)又は(5)に記載のキット。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ウナギがニホンウナギであるか否かを高い精度で容易に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実験例1において、各種のウナギの16S rRNAの塩基配列をアラインメントした結果を示す図である。
【図2】ニホンウナギの種内変異を示す図である。
【図3】ルソンウナギの種内変異を示す図である。
【図4】(a)及び(b)は実験例2の結果を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法]
(第1実施形態)
ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法の第1実施形態は、対象のウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法であって、前記ウナギのミトコンドリア16S rRNAの塩基配列を決定する工程と、決定した前記塩基配列のうち、配列番号1に記載の塩基配列に対応する領域の塩基配列と、配列番号1に記載の塩基配列との配列同一性を算出する工程と、前記配列同一性が95%以上であった場合に前記ウナギはニホンウナギであると判定し、前記配列同一性が95%未満であった場合に前記ウナギはニホンウナギでないと判定する工程と、を備える方法である。

【0011】
発明者らは、ニホンウナギ、ルソンウナギ、オオウナギ及びバイカラウナギの多数(n=200~300)の個体について、ミトコンドリア16SリボソームRNA(16S rRNA)の塩基配列を同定し比較することにより、種間変異及び種内変異の存在を明らかにした。これらの塩基配列データに基づき、ニホンウナギの種内変異の存在に関わらず、ニホンウナギとそれ以外のウナギを特異的に判別することが可能な塩基配列領域を見出し、本発明を完成させた。

【0012】
配列番号1に、ニホンウナギのミトコンドリア16S rRNAの塩基配列のうち、発明者らが特定した領域の塩基配列を示す。発明者らは、ニホンウナギのミトコンドリア16S rRNAの配列番号1に対応する領域には、種内変異を考慮しても最大1つの塩基変異しか存在しないことを明らかにした。

【0013】
一方、例えばルソンウナギの場合この領域には最低でも5つの変異が存在する。また、オオウナギの場合この領域には最低でも7つの変異が存在する。また、バイカラウナギの場合この領域には最低でも4つの変異が存在する。

【0014】
したがって、対象のウナギのミトコンドリア16S rRNAの塩基配列を同定し、配列番号1に記載の塩基配列に対応する領域の塩基配列と、配列番号1に記載の塩基配列との配列同一性を算出することにより、対象のウナギがニホンウナギであるか否かを判定することができる。

【0015】
ここで、基準塩基配列に対する、対象塩基配列の配列同一性は、例えば次のようにして求めることができる。まず、基準塩基配列及び対象塩基配列をアラインメントする。ここで、各塩基配列には、配列同一性が最大となるようにギャップを含めてもよい。続いて、基準塩基配列及び対象塩基配列において、一致した塩基の塩基数を算出し、下記式(1)にしたがって、配列同一性を求めることができる。
配列同一性(%)=一致した塩基数/対象塩基配列の総塩基数×100 (1)

【0016】
上述したように、ニホンウナギのミトコンドリア16S rRNAの場合、配列番号1に記載の塩基配列に対応する領域には、最大でも1つの変異しか存在しない。また、配列番号1の総塩基数は92塩基である。このため、対象のウナギがニホンウナギである場合には、下記式(2)に示すように、少なくとも98.9%の配列同一性がある。
91/92×100=98.91% (2)

【0017】
したがって、配列番号1に記載の塩基配列との配列同一性が95%以上であった場合には、対象のウナギはニホンウナギであると判定し、配列同一性が95%未満であった場合に対象のウナギはニホンウナギでないと判定することができる。

【0018】
対象のウナギのミトコンドリア16S rRNAの塩基配列を同定するためには、まず、ウナギのミトコンドリアDNAを調製して試料とする。試料は、ミトコンドリアDNAを含んでいればよく、ウナギのゲノムDNAを試料として使用してもよい。あるいは、ウナギのミトコンドリアDNAを抽出して試料として用いてもよい。あるいは、ウナギの全RNAを抽出し、逆転写酵素を用いてcDNAに逆転写して試料として用いてもよい。これらの試料の調製には、市販のキット等を使用することができる。

【0019】
試料の調製は、生体のウナギの組織から行ってもよい。あるいは、加熱・調理されたウナギの組織から試料を調製することもできる。あるいは、ウナギが入っていた容器内に存在する糞や、ウナギから剥がれた組織等から試料を調製してもよい。

【0020】
続いて、調整した試料を鋳型として、ミトコンドリア16S rRNAの塩基配列を同定する。例えば、一般的な魚類のミトコンドリア16S rRNAを増幅することができる、配列番号3に記載のセンスプライマー及び配列番号4に記載のアンチセンスプライマーを用いた遺伝子増幅により、ミトコンドリア16S rRNA遺伝子を増幅し、常法により塩基配列を決定してもよい。

【0021】
(第2A実施形態)
ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法の第2A実施形態は、対象のウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法であって、前記ウナギのミトコンドリアDNAを鋳型として、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1193~1195番目のいずれかの塩基を3’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1193~1195番目のいずれかの塩基を3’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるセンスプライマーと、配列番号2に記載の塩基配列の第1211~1704番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列の第1211~1704番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるアンチセンスプライマーと、を用いた遺伝子増幅反応を行う工程と、前記遺伝子増幅反応により遺伝子断片の増幅が認められた場合に前記ウナギはニホンウナギであると判定し、遺伝子断片の増幅が認められなかった場合に前記ウナギはニホンウナギでないと判定する工程と、を備える方法である。

【0022】
上述したように、発明者らは、複数の種のウナギの多数の個体について、ミトコンドリア16S rRNAの塩基配列を同定した。配列番号2に、ニホンウナギのミトコンドリア16S rRNAの塩基配列を示す。なお、配列番号1に記載の塩基配列は、配列番号2に記載の塩基配列の第1169~1260番目の塩基配列に対応する。

【0023】
発明者らは、配列番号2に記載の塩基配列において、第1193~1194番目の「G(グアニン)T(チミン)」の塩基配列が、ニホンウナギに特有のものであることを明らかにした。したがって、対象のウナギのミトコンドリアDNAを鋳型とし、配列番号2の第1193~1195番目のいずれかの領域を3’末端とするセンスプライマーを用いた遺伝子増幅を行うことにより、遺伝子断片の増幅が認められた場合に前記ウナギはニホンウナギであると判定し、遺伝子断片の増幅が認められなかった場合に前記ウナギはニホンウナギでないと判定することができる。なお、配列番号2の第1195番目の塩基を3’末端とするセンスプライマーを上記判定に用いることができるのは、遺伝子増幅においてはセンスプライマーの3’末端がアニーリングすることが特に重要であるためである。

【0024】
第2A実施形態の判定方法は、センスプライマーの3’末端が鋳型DNAにアニーリングすることができるか否かによって、対象のウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法である。

【0025】
本明細書において、センスプライマー及びアンチセンスプライマーの塩基配列は、16S rRNA遺伝子を増幅することができれば配列番号2に記載の塩基配列と完全に一致している必要はなく、配列番号2に記載の塩基配列に対して変異を有していてもよい。ここで、変異としては置換変異が挙げられる。

【0026】
すなわち、センスプライマーは、配列番号2に記載の塩基配列の第1193~1195番目のいずれかの塩基を3’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列からなるものであってもよいし、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1193~1195番目のいずれかの塩基を3’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるものであってもよい。

【0027】
同様に、アンチセンスプライマーは、配列番号2に記載の塩基配列の第1211~1704番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列からなるものであってもよいし、配列番号2に記載の塩基配列の第1211~1704番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるものであってもよい。

【0028】
本明細書において、1若しくは数個とは、1~5個であってもよく、1~4個であってもよく、1~3個であってもよく、1~2個であってもよい。また、プライマーの3’末端から2塩基には塩基置換が存在しないことが好ましい。

【0029】
プライマーの長さは、16S rRNA遺伝子を増幅することができれば特に制限されないが、15~40塩基であり、15~35塩基であってもよく、15~30塩基であってもよく、15~25塩基であってもよい。

【0030】
遺伝子増幅反応による遺伝子断片の増幅の検出は、例えば、アガロースゲル電気泳動、ポリアクリルアミドゲル電気泳動等により、増幅された遺伝子断片を観察することにより行ってもよい。あるいは、SYBRグリーン等のインターカレーター色素の存在下で遺伝子増幅反応を行い、インターカレーター色素の蛍光を検出する、リアルタイムPCR法により行ってもよい。

【0031】
(第2B実施形態)
ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法の第2B実施形態は、対象のウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法であって、前記ウナギのミトコンドリアDNAを鋳型として、配列番号2に記載の塩基配列の第1~1178番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列の第1~1178番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるセンスプライマーと、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1192~1194番目のいずれかの塩基を5’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1192~1194番目のいずれかの塩基を5’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるアンチセンスプライマーと、を用いた遺伝子増幅反応を行う工程と、前記遺伝子増幅反応により遺伝子断片の増幅が認められた場合に前記ウナギはニホンウナギであると判定し、遺伝子断片の増幅が認められなかった場合に前記ウナギはニホンウナギでないと判定する工程と、を備える方法である。

【0032】
第2B実施形態の判定方法は、アンチセンスプライマーの3’末端が鋳型DNAにアニーリングすることができるか否かによって、対象のウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法であり、その他の点は第2A実施形態の判定方法と同様である。

【0033】
[ウナギがニホンウナギであるか否かの判定用キット]
(第1A実施形態)
対象のウナギがニホンウナギであるか否かの判定用キットの第1A実施形態は、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1193~1195番目のいずれかの塩基を3’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1193~1195番目のいずれかの塩基を3’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるセンスプライマーと、配列番号2に記載の塩基配列の第1211~1704番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列の第1211~1704番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるアンチセンスプライマーと、を備えるものである。

【0034】
第1A実施形態のキットにおいて、センスプライマー及びアンチセンスプライマーは、上述した、ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法の第2A実施形態におけるものと同様である。本実施形態の判定用キットを用いることにより、上述した、ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法の第2A実施形態を実施することができる。

【0035】
(第1B実施形態)
対象のウナギがニホンウナギであるか否かの判定用キットの第1B実施形態は、配列番号2に記載の塩基配列の第1~1178番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列の第1~1178番目の塩基配列のうち、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるセンスプライマーと、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1192~1194番目のいずれかの塩基を5’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列、又は、配列番号2に記載の塩基配列のうち、第1192~1194番目のいずれかの塩基を5’末端とし、連続する15~40ヌクレオチドからなる塩基配列の相補配列において、1若しくは数個の塩基置換を有する塩基配列からなるアンチセンスプライマーと、を備えるものである。

【0036】
第1B実施形態のキットにおいて、センスプライマー及びアンチセンスプライマーは、上述した、ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法の第2B実施形態におけるものと同様である。本実施形態の判定用キットを用いることにより、上述した、ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法の第2B実施形態を実施することができる。

【0037】
(第2実施形態)
対象のウナギがニホンウナギであるか否かの判定用キットの第2実施形態は、上述した第1A実施形態のキット又は第2A実施形態のキットが、プローブを更に備えるものである。

【0038】
プローブとしては、上述した第1A実施形態のキット又は第2A実施形態のキットの、センスプライマーとアンチセンスプライマーとに挟まれる配列番号2の塩基配列上の領域内の、連続する15~40ヌクレオチド又は前記ヌクレオチドに相補的なヌクレオチドからなり、5’末端又は3’末端の一方に蛍光物質を有し、他方に消光物質を有するものが挙げられる。

【0039】
プローブとしては、TaqMan(登録商標)プローブを用いることもできる。使用可能な蛍光物質としては、FAM、Yakima Yellow(登録商標)、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、VIC(登録商標)等が挙げられる。また、使用可能な消光物質としては、カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA)等が挙げられる。

【0040】
上記のプローブの存在下で遺伝子増幅反応を行うと、プローブが増幅対象のDNA断片にアニーリングする。そして、DNAポリメラーゼの5’→3’エキソヌクレアーゼ活性によりプローブが分解される。その結果、プローブ分子上で近接して存在していた消光物質と蛍光物質が離れ、蛍光物質が蛍光を発するようになる。この蛍光を定量することにより、遺伝子増幅反応の進行を定量的に測定することができる。

【0041】
本実施形態のキットにおけるプローブの長さは、センスプライマー及びアンチセンスプライマーよりも先に鋳型DNAにアニーリングすることができれば(センスプライマー及びアンチセンスプライマーよりも融解温度(Tm)が高ければ)特に制限されず、例えば15~40塩基であってもよく、15~35塩基であってもよく、15~30塩基であってもよく、15~25塩基であってもよい。

【0042】
本実施形態のキットを用いることにより、上述した、ウナギがニホンウナギであるか否かを判定する方法の第2A実施形態又は第2B実施形態をリアルタイムPCR法により実施することができる。
【実施例】
【0043】
次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0044】
[実験例1]
(ニホンウナギの16S rRNAの塩基配列の検討)
ニホンウナギ(Anguilla japonica)、便宜的和名:ルソンウナギ(Anguilla luzonensis)、オオウナギ(Anguilla marmorata)、ヨーロッパウナギ(Anguilla anguilla)、アメリカウナギ(Anguilla rostrata)、便宜的和名:インド洋型バイカラウナギ(Anguilla bicolor bicolor)、便宜的和名:太平洋型バイカラウナギ(Anguilla bicolor pacifica)、便宜的和名:東方オーストラリアウナギ(Anguilla australis australis)、便宜的和名:西方オーストラリアウナギ(Anguilla australis schmidti)、便宜的和名:東方ベンガレンシスウナギ(Anguilla bengalensis bengalensis)、便宜的和名:西方ベンガレンシスウナギ(Anguilla bengalensis labiata)、便宜的和名:セレベスウナギ(Anguilla celebesensis)、便宜的和名:ディフェンバッキウナギ(Anguilla dieffenbachii)、便宜的和名:インテリオリスウナギ(Anguilla interioris)、便宜的和名:メガストマウナギ(Anguilla megastoma)、便宜的和名:モザンビークウナギ(Anguilla mossambica)、便宜的和名:レインハルディウナギ(Anguilla reinhardtii)、便宜的和名:ボルネオウナギ(Anguilla borneensis)、便宜的和名:オブスキュラウナギ(Anguilla obscura)について、ミトコンドリア16SリボソームRNA(16S rRNA)の塩基配列を比較した。特に、ニホンウナギ(n=408)、オオウナギ(n=487)、ルソンウナギ(n=207)、インド洋型バイカラウナギ(n=215)、太平洋型バイカラウナギ(n=430)、ヨーロッパウナギ(n=87)、アメリカウナギ(n=50)については、多数の個体の塩基配列を同定して比較した。図1は、各種のウナギの16S rRNAの塩基配列をアラインメントした結果を示す図である。
【実施例】
【0045】
その結果、ニホンウナギに特有の塩基配列を有する領域が明らかとなった。また、各種のウナギには種内変異が存在することが明らかとなった。
【実施例】
【0046】
図2は、ニホンウナギの種内変異を示す図である。多数の個体のミトコンドリア16S rRNAの塩基配列を同定した結果、図2中、JAP-HT01~JAP-HT13と示す13種類の種内変異を同定することができた。
【実施例】
【0047】
また、図3は、ルソンウナギの種内変異を示す図である。多数の個体のミトコンドリア16S rRNAの塩基配列を同定した結果、図3中、LUZ-HT01~LUZ-HT05と示す5種類の種内変異を同定することができた。
【実施例】
【0048】
[実験例2]
(特異的検出用プライマーを用いたニホンウナギの判定)
各種のウナギのゲノムDNAを鋳型としたPCR反応を行い、ニホンウナギであるか否かの判定を行った。
【実施例】
【0049】
具体的には、まず、ウナギの尾部周辺の組織(約2mm角)を摘出し、アルカリ溶液中で溶解した後に中和して、ゲノムDNAを調製し試料とした。ウナギとしては、ニホンウナギ(Anguilla japonica)、ヨーロッパウナギ(Anguilla anguilla)、太平洋型バイカラウナギ(Anguilla bicolor pacifica)、ルソンウナギ(Anguilla luzonensis)及びオオウナギ(Anguilla marmorata)を用いた。ウナギは、各種について数検体ずつ用いた。
【実施例】
【0050】
続いて、各試料を鋳型として、一般的な魚類のミトコンドリア16S rRNAを増幅することができるセンスプライマー(配列番号3)及びアンチセンスプライマー(配列番号4)を用いたPCR反応を行い、PCR増幅産物をアガロースゲル電気泳動により解析した。
【実施例】
【0051】
図4(a)は、アガロースゲル電気泳動の結果を示す写真である。図4中、「+」は陽性対照を表し、「N」は陰性対照を表す。陽性対照としては以前に遺伝子増幅が見られることが確認されたニホンウナギのゲノムDNAを用いた。また、陰性対照としては蒸留水を用いた。その結果、全てのウナギ試料について遺伝子増幅が認められ、ミトコンドリア16S rRNAの存在が確認された。
【実施例】
【0052】
続いて、各試料を鋳型として、ニホンウナギの特異的検出用プライマーを用いたPCR反応を行い、PCR増幅産物をアガロースゲル電気泳動により解析した。プライマーとしては、ニホンウナギのミトコンドリア16S rRNAを特異的に増幅することができるセンスプライマー(配列番号5)及びアンチセンスプライマー(配列番号6)を用いた。
【実施例】
【0053】
図4(b)は、アガロースゲル電気泳動の結果を示す写真である。その結果、ニホンウナギ特異的に遺伝子増幅が認められた。この結果は、特異的検出用プライマーを用いた遺伝子増幅反応により、ニホンウナギを特異的に検出できることを示す。
【実施例】
【0054】
[実験例3]
(TaqMan(登録商標)プローブを用いたニホンウナギの判定)
TaqMan(登録商標)プローブを用いたリアルタイムPCR反応を行い、ニホンウナギであるか否かの判定を行った。
【実施例】
【0055】
まず、実験例2と同様にして、ニホンウナギ(Anguilla japonica)、ヨーロッパウナギ(Anguilla anguilla)、太平洋型バイカラウナギ(Anguilla bicolor pacifica)、ルソンウナギ(Anguilla luzonensis)及びオオウナギ(Anguilla marmorata)のゲノムDNAを調製し試料とした。
【実施例】
【0056】
続いて、各試料を鋳型として、センスプライマー(配列番号5)、アンチセンスプライマー(配列番号6)及びTaqMan(登録商標)プローブ(配列番号7)を用いたリアルタイムPCR反応を行った。なお、TaqMan(登録商標)プローブ(配列番号7)は27merであり、Tm値は63.5℃であった。また、センスプライマー(配列番号5)及びアンチセンスプライマー(配列番号6)のTm値は、それぞれ54.4℃及び56.1℃であった。
【実施例】
【0057】
リアルタイムPCR反応の反応液(20μL)の組成は、10μLのTaqMan(登録商標)universal PCR master mix(ABI社)、900nMセンスプライマー、900nMアンチセンスプライマー、200nM TaqMan(登録商標)プローブ、3μLの鋳型DNA(10ng/μL)とした。また、リアルタイムPCR反応は、50℃2分間、95℃10分間の処理後、95℃10秒間と60℃60秒間の反応を50回繰り返すことにより行った。反応及び解析にはリアルタイムPCR装置(型式「ABI PRISM 7300」、ABI社)を用いた。
【実施例】
【0058】
その結果、ニホンウナギのゲノムDNAを鋳型に用いた場合には、Ct値が30弱であったのに対し、その他の種のゲノムDNAを鋳型に用いた場合には、Ct値が40以上であったか又はシグナルが確認されなかった。
【実施例】
【0059】
この結果は、TaqMan(登録商標)プローブを用いたリアルタイムPCR反応により、ニホンウナギを特異的に検出できることを示す。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明によれば、ウナギがニホンウナギであるか否かを高い精度で容易に判定することができる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3