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明細書 :走査型プローブ顕微鏡

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2018-091695 (P2018-091695A)
公開日 平成30年6月14日(2018.6.14)
発明の名称または考案の名称 走査型プローブ顕微鏡
国際特許分類 G01Q  10/06        (2010.01)
G01Q  10/04        (2010.01)
G01Q  60/24        (2010.01)
FI G01Q 10/06
G01Q 10/04 101
G01Q 60/24
請求項の数または発明の数 8
出願形態 OL
全頁数 15
出願番号 特願2016-234584 (P2016-234584)
出願日 平成28年12月1日(2016.12.1)
発明者または考案者 【氏名】内橋 貴之
【氏名】柴田 幹大
【氏名】古寺 哲幸
出願人 【識別番号】504160781
【氏名又は名称】国立大学法人金沢大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100109210、【弁理士】、【氏名又は名称】新居 広守
審査請求 未請求
要約 【課題】観測画像に歪みが生じるのを抑制することができる走査型プローブ顕微鏡を提供する。
【解決手段】観測試料20を載置する試料ステージ22と、観測試料20の表面状態または動態を観測する探針10と、試料ステージ22を駆動するスキャナ24と、スキャナ24の動作を制御するコンピュータ35とを備え、コンピュータ35は、所定の周期で振幅の増加および減少を繰り返す走査電圧をスキャナ24に印加し、走査電圧は、振幅の増加開始直後の第1の期間における振幅の増加の加速度が正の値である。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
観測試料を載置する試料ステージと、
前記観測試料の表面状態または動態を観測する探針と、
前記試料ステージを駆動するスキャナと、
前記スキャナの動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、所定の周期で振幅の増加および減少を繰り返す走査電圧を前記スキャナに印加し、
前記走査電圧は、振幅の増加開始直後の第1の期間における振幅の増加の加速度が正の値である
走査型プローブ顕微鏡。
【請求項2】
前記走査電圧は、振幅の減少終了直前の第2の期間における振幅の減少の加速度が負の値である
請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡。
【請求項3】
前記プローブ顕微鏡は、前記探針で検出した前記観測試料の表面状態または動態を所定のピクセル数の画像として表示する画像処理部を備え、
前記第1の期間とは、前記走査電圧の振幅の増加開始から前記所定の周期の半周期に対応する前記ピクセル数の5%以上10%以下のピクセル数分の期間である
請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡。
【請求項4】
前記第1の期間における前記走査電圧は、べき関数で増加する
請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡。
【請求項5】
前記第1の期間における前記走査電圧は、5次または6次の関数で増加する
請求項4に記載の走査型プローブ顕微鏡。
【請求項6】
前記第2の期間における前記走査電圧は、2次の関数で減少する
請求項2に記載の走査型プローブ顕微鏡。
【請求項7】
前記画像処理部は、前記走査電圧に対応する出力信号を前記走査電圧のタイミングより第3の期間だけ遅延させて出力する
請求項3に記載の走査型プローブ顕微鏡。
【請求項8】
前記第3の期間は、前記走査電圧の振幅の増加開始から前記所定の周期の半周期に対応する前記ピクセル数の5%以内のピクセル数分の期間である
請求項7に記載の走査型プローブ顕微鏡。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、プローブを走査しながら試料の観測を行う走査型プローブ顕微鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
走査型プローブ顕微鏡は、プローブを試料に対して走査することにより、凹凸などの試料表面の物理情報または試料の化学的性質を信号として取得する顕微鏡である。
【0003】
走査型プローブ顕微鏡には、例えば、原子間力顕微鏡(AFM)、走査型トンネル顕微鏡(STM)、走査型磁気力顕微鏡(MFM)、走査型電気容量顕微鏡(SCaM)、走査型近接場光顕微鏡(SNOM)、走査型熱顕微鏡(SThM)、走査型イオン電動顕微鏡(SICM)などがある。これらの走査型プローブ顕微鏡では、プローブまたは試料を水平方向(XY方向)と垂直方向(Z方向)に走査し、得られた試料の物理情報または化学的性質を順次表示することにより、試料の物理情報または化学的性質を画像として表している。
【0004】
走査型プローブ顕微鏡は、プローブまたは試料を水平方向と垂直方向に走査するために、X、Y、Zの各方向に移動可能な走査機構(Xスキャナ、Yスキャナ、Zスキャナ)を備えている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の走査型プローブ顕微鏡は、水平方向の二次元ラスター走査の走査機構として圧電素子を備えている。当該走査型プローブ顕微鏡では、例えば、X方向の走査について、一定の周期で振幅が変化する三角波の電圧(高周波電圧)を圧電素子からXスキャナに印加することにより、プローブまたは試料をX方向に駆動している。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開2009-276318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した三角波の電圧によるXスキャナの高速駆動では、三角波の山または谷における三角波の電圧に圧電素子が追従せず、観測画像が歪み、観測画像の端にいわゆるミラーイメージが発生するという問題が生じている。
【0007】
上記課題に鑑み、本発明は、観測画像に歪みが生じるのを抑制することができる走査型プローブ顕微鏡を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様にかかる走査型プローブ顕微鏡は、観測試料を載置する試料ステージと、前記観測試料の表面状態または動態を観測する探針と、前記試料ステージを駆動するスキャナと、前記スキャナの動作を制御する制御部とを備え、前記制御部は、所定の周期で振幅の増加および減少を繰り返す走査電圧を前記スキャナに印加し、前記走査電圧は、振幅の増加開始直後の第1の期間における振幅の増加の加速度が正の値である。
【0009】
これにより、走査電圧の電圧増加のスピードが一定の場合に比べて、電圧増加の開始時の電圧増加のスピードを上げることができる。したがって、試料の観測領域の走査往路において、観測領域の一端側でのカンチレバーの試料に対する走査スピードを速くすることができる。よって、試料の観測領域の一端から他端に向けてカンチレバーを試料に相対的に走査する場合、観測領域の一端側において走査方向を切り替えるときに、スキャナの応答遅れの影響により観測領域の一端側近傍において観測画像に歪みが生じるのを抑制することができる。
【0010】
また、前記走査電圧は、振幅の減少終了直前の第2の期間における振幅の減少の加速度が負の値であってもよい。
【0011】
これにより、走査電圧の電圧減少のスピードが一定の場合に比べて、電圧減少の終了時の電圧減少スピードを遅くすることができる。よって、観測領域の走査復路において、観測領域の一端側でのカンチレバーの試料に対する走査スピードを遅くすることができる。
【0012】
また、前記プローブ顕微鏡は、前記探針で検出した前記観測試料の表面状態または動態を所定のピクセル数の画像として表示する画像処理部を備え、前記第1の期間とは、前記走査電圧の振幅の増加開始から前記所定の周期の半周期に対応する前記ピクセル数の5%以上10%以下のピクセル数分の期間であってもよい。
【0013】
これにより、試料の観測領域の走査往路において、走査を開始する一端側の設定ピクセル数(X方向ピクセル数の5%以上10%以下)の領域では、試料を他の領域よりも急峻に他端へと走査し、他の領域では一定のスピードで走査することができる。よって、観測画像に歪みが生じるのを抑制することができる。
【0014】
また、前記第1の期間における前記走査電圧は、べき関数で増加してもよい。
【0015】
これにより、走査電圧の電圧増加のスピードが一定の場合に比べて、電圧増加の開始時の電圧増加のスピードを急峻に上げることができる。したがって、試料の観測領域の走査往路において、観測領域の一端側でのカンチレバーの試料に対する走査スピードを急峻に上げることができる。
【0016】
また、前記第1の期間における前記走査電圧は、5次または6次の関数で増加してもよい。
【0017】
これにより、走査電圧の電圧増加の開始時の電圧増加スピードをより上げることができる。よって、観測領域の走査往路において、観測領域の一端側でのカンチレバーの試料に対する走査スピードをより急峻に上げることができる。
【0018】
また、前記第2の期間における前記走査電圧は、2次の関数で減少してもよい。
【0019】
これにより、走査電圧の電圧減少の終了時の電圧減少スピードをより遅くすることができる。よって、観測領域の走査復路において、観測領域の一端側でのカンチレバーの試料に対する走査スピードをより遅くすることができる。
【0020】
また、前記画像処理部は、前記走査電圧に対応する出力信号を前記走査電圧のタイミングより第3の期間だけ遅延させて出力してもよい。
【0021】
これにより、観測領域の両端に、観測画像が歪むミラー領域を振り分けることができる。よって、観測画像の歪みをより抑制することができる。
【0022】
また、前記第3の期間は、前記走査電圧の振幅の増加開始から前記所定の周期の半周期に対応する前記ピクセル数の5%以内のピクセル数分の期間であってもよい。
【0023】
これにより、観測領域の両端に振り分けられたミラー領域を、目立たなくすることができる。よって、観測画像の歪みをより抑制することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明により、観測画像に歪みが生じるのを抑制することができる走査型プローブ顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡の構成を示すブロック図
【図2】実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡の走査方向を示す図
【図3】実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡の走査信号とスキャナの移動量との関係を示す図
【図4A】実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡の補正前の走査信号を示す図
【図4B】実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡の補正後の走査信号を示す図
【図5A】実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡の補正前の試料観測像を示す図
【図5B】実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡の補正後の試料観測像を示す図
【図6A】実施の形態の変形例にかかる走査型プローブ顕微鏡の試料観測像についてピクセルシフトさせたときの試料観測像の一例を示す図
【図6B】実施の形態の変形例にかかる走査型プローブ顕微鏡の試料観測像についてピクセルシフトさせたときの試料観測像の一例を示す図
【図6C】実施の形態の変形例にかかる走査型プローブ顕微鏡の試料観測像についてピクセルシフトさせたときの試料観測像の一例を示す図
【図6D】実施の形態の変形例にかかる走査型プローブ顕微鏡の試料観測像についてピクセルシフトさせたときの試料観測像の一例を示す図
【図7A】実施の形態の変形例にかかる走査型プローブ顕微鏡の試料観測像について信号速度を変化させる前の試料観測像の一例を示す図
【図7B】実施の形態の変形例にかかる走査型プローブ顕微鏡の試料観測像について信号速度を変化させたときの試料観測像の一例を示す図
【図7C】実施の形態の変形例にかかる走査型プローブ顕微鏡の試料観測像について信号速度を変化させたときの試料観測像の一例を示す図
【図7D】実施の形態の変形例にかかる走査型プローブ顕微鏡の試料観測像について信号速度を変化させかつピクセルシフトを組み合わせたときの試料観測像の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を用いて、本発明にかかる実施の形態について説明する。以下の実施の形態では、走査型プローブ顕微鏡として原子間力顕微鏡(AFM)を例に挙げて説明する。なお、図面において、同一の符号が付された構成要素は、同一または同種の構成要素を示す。

【0027】
また、以下で説明する実施の形態は、本発明の好ましい一具体例を示す。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より望ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。

【0028】
(実施の形態)
[走査型プローブ顕微鏡の構成]
はじめに、本実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡1の構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡1の構成を示すブロック図である。

【0029】
走査型プローブ顕微鏡1は、観測対象である試料20の表面状態、動態等を観測する顕微鏡である。走査型プローブ顕微鏡1は、カンチレバー10の探針10aの先端を試料20に接触させて走査する接触式の顕微鏡としてもよいし、カンチレバー10の探針10aの先端が試料20に間欠的に接触する間欠接触法式でもよい、あるいはカンチレバー10の探針10aの先端から所定間隔離して走査する非接触式の顕微鏡としてもよい。

【0030】
図1に示すように、走査型プローブ顕微鏡1は、カンチレバー10と、試料20を載置する試料ステージ22と、試料ステージ22を三次元方向(X方向、Y方向。Z方向)に走査するスキャナ24と、レーザユニット30と、センサ31と、振幅検出部33と、フィードバック制御部34と、コンピュータ35と、発振器36と、モニタ37とを備えている。ここで、XY方向は、水平面上で直交する方向である。また、Z方向は鉛直方向であり、試料20の凹凸方向(高さ方向)である。

【0031】
カンチレバー10は、例えば、窒化シリコンで構成されている。カンチレバー10は、探針10aと、梁部10bとを有している。探針10aは、梁部10bの一端側の片面に設けられており、先端が尖った形状に形成されている。カンチレバー10は、探針10aが形成された側と反対側の梁部10bの根元部分が支持部(図示せず)に支持され、カンチレバー10の探針10aが配置された側の梁部10bが自由端となっている。探針10aは試料20が配置される試料ステージ22側に向くように配置されている。なお、接触式の走査型プローブ顕微鏡の場合は、探針10aは試料20に当接され、間欠接触式の走査型プローブ顕微鏡の場合は、梁部10bが振動することで、探針10aは試料20に間欠的に接触して走査される。

【0032】
試料ステージ22は、試料20をカンチレバー10の探針側に向けて保持するための試料ホルダである。試料ステージ22は、スキャナ24に搭載されている。また、試料ステージ22は、例えば、吸着機構(図示せず)を備えることにより、試料20を吸着して保持してもよい。なお、試料20は、試料ステージ22に接着されるとしてもよい。

【0033】
スキャナ24は、試料ステージ22をX方向、Y方向、Z方向に移動させることにより試料20を探針10aに対して相対的に走査するための走査機構である。スキャナ24は、例えば、直径が2mm、高さが2mm程度の柱状の圧電素子(ピエゾ素子)により構成されている。スキャナ24のX方向およびY方向の走査は、コンピュータ35により制御され、Z方向の走査は後に詳述するフィードバック制御部34により制御される。

【0034】
具体的には、スキャナ24のX方向およびY方向の走査は、コンピュータ35からスキャナドライバ(図示せず)にX走査信号およびY走査信号(併せてXY走査信号とも呼ぶ。)が供給され、増幅されてスキャナ24に供給される。また、スキャナ24のZ方向の走査は、フィードバック制御部34からスキャナドライバ(図示せず)にフィードバック信号(FB信号)が供給され、増幅されてスキャナ24に供給される。なお、X走査信号およびY走査信号は、電圧信号である。この電圧信号を、走査電圧と呼ぶ。走査電圧は、所定の周期で振幅の増加および減少を繰り返す電圧である。XY走査信号については、後に詳述する。

【0035】
レーザユニット30は、センサ31と共に光てこ式の変位センサを構成している。レーザユニット30は、カンチレバー10にレーザ光を照射するためのレーザ発光装置である。レーザユニット30から出射されたレーザ光は、カンチレバー10の梁部10bの自由端近傍であって探針10aが設けられた面と反対側の面で反射する。カンチレバー10は、試料20の表面の状態または動態に合わせて振動するので、梁部10bの自由端近傍で反射したレーザ光も試料20の表面の状態または動態に合わせて反射位置および反射強度が変化することとなる。

【0036】
センサ31は、例えばフォトダイオードで構成された受光センサである。カンチレバー10において反射したレーザ光は、センサ31で受光される。つまり、センサ31は、カンチレバー10で反射したレーザ光を受光することにより、試料20の表面の状態または動態に対応した変位信号を検出する。

【0037】
発振器36は、カンチレバー10に設置された圧電素子に周波数fの正弦波(sin2πft)を印加するための発振器である。ここで、周波数fは、カンチレバー10の共振周波数近傍に設定され、圧電素子の振動によりカンチレバー10が周波数fで振動する。探針10aが試料に接触すると、梁部10bの変位もしくは振幅信号が変化する。この変位信号に基づいて、後述するようにスキャナ24のZ方向の移動のフィードバック制御が行われる。

【0038】
振幅検出部33は、センサ31で検出された変位信号のうち、振幅変化を検出する振幅検出部である。振幅検出部33で検出された信号は、フィードバック制御部34に供給される。

【0039】
フィードバック制御部34は、振幅が予め設定されたセットポイント(目標値)と一致し続けるように、スキャナ24をZ方向に制御する。フィードバック制御部34は、例えば、振幅からセットポイントを減算して偏差信号を生成する減算器と、偏差信号を増幅するPID回路とを有し、スキャナ24を制御するためのFB信号を生成する。FB信号は、コンピュータ35に供給される。

【0040】
コンピュータ35は、例えばパーソナルコンピュータ等で構成され、走査型プローブ顕微鏡1の全体を制御する。また、コンピュータ35は、ユーザインターフェース機能を提供する。ユーザからの各種の指示がコンピュータ35に入力されると、コンピュータ35はユーザの入力に従ってプローブ顕微鏡1を制御する。また、コンピュータ35は、スキャナ24のX方向およびY方向の移動を制御する制御部である。さらに、コンピュータ35は、フィードバック制御部34から供給された振幅信号に基づいて試料表面の画像を生成し、画像処理部であり、生成した画像をモニタ37に出力する。

【0041】
モニタ37は、供給された信号に基づいて画像を表示する表示部であり、コンピュータ35から出力された試料の表面状態または動態に関する情報を画像として表示する。

【0042】
[走査型プローブ顕微鏡の動作]
次に、走査型プローブ顕微鏡1の動作について説明する。以下では、間欠接触式の走査型プローブ顕微鏡1の動作について説明する。図2は、本実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡1の走査方向を示す図である。図3は、本実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡1の走査信号とスキャナの移動量との関係を示す図である。図4Aは、本実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡1の補正前の走査信号を示す図である。図4Bは、本実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡1の補正後の走査信号を示す図である。

【0043】
はじめに、観測対象である試料20およびカンチレバー10を所定の位置に配置する。試料20は、試料ステージ22の上に載置される。このとき、試料20は、吸着機構または接着材等により試料ステージ22に固定させてもよい。そして、試料20の表面から所定の高さの位置にカンチレバー10を配置させる。なお、接触式の走査型プローブ顕微鏡1の場合には、カンチレバー10を試料20の表面に接触させてもよい。

【0044】
試料20およびカンチレバー10が配置された後、スキャナ24は、コンピュータ35に制御されて、XY方向に試料ステージ22を移動させる。これにより、試料ステージ22は、カンチレバー10に対してXY方向に走査される。つまり、カンチレバー10は、例えば図2に示す軌跡Pおよび軌跡Qに示すように、試料20に対して相対的にXY方向に走査される。なお、図2において軌跡Pで示すスキャナ24の走査を走査往路、軌跡Qで示すスキャナ24の走査を走査復路という。また、軌跡Pの開始側を試料20の観測領域の一端側、軌跡Pの終了側を試料20の観測領域の他端側という。

【0045】
カンチレバー10の試料20に対するXY方向の相対的な位置は、コンピュータ35により制御される。コンピュータ35は、X方向の走査について、所定の周期で振幅が変化するX走査信号をスキャナ24に供給する。ここで、所定の周期とは、試料20の観測領域の一端と他端との間を一往復する走査周期であり、後述するように、例えば6.7msである。また、振幅とは、スキャナ24に印加される電圧の振幅であり、例えば5Vpp(-2.5V以上2.5V以下)である。X走査信号は、図3に示すように、一定期間(期間A)の振幅の増加と一定期間(期間B)の振幅の減少とを繰り返す電圧信号である。なお、X走査信号については、後に詳述する。これにより、スキャナ24は、例えば図2に示すように、振幅が増加する期間AにおいてX方向における正の方向に移動し、振幅が減少する期間BにおいてX方向における負の方向に移動する。なお、期間Aにおけるスキャナ24の走査は、上述した走査往路、期間Bにおけるスキャナ24の走査は、上述した走査復路である。また、図3に示すように、スキャナ24にX走査信号を印加して実際に走査を完了するまでには、一定の遅れ時間が発生する。一定の遅れ時間とは、例えば0.2ms程度である。

【0046】
振幅が減少する期間Bでは、コンピュータ35は、スキャナ24をX方向における負の方向に移動させるとともに、Y方向における正の方向にも移動させる。つまり、期間Bにおいて、コンピュータ35は、カンチレバー10が試料20に対して図2に示す軌跡QのようにX方向およびY方向に相対的に走査されるように、X走査信号に加えてY走査信号をスキャナ24に供給する。Y走査信号は、試料20の一端から他端までX方向の走査が1ライン分終了した後、試料20の他端から一端まで走査するとき、同時にスキャナ24をY方向に所定の距離移動させる信号である。ここで、所定の距離とは、試料20の試料観測像において1ピクセル分に相当する距離である。

【0047】
これにより、カンチレバー10は、図2に示す軌跡Pのように試料20の一端から他端までX方向の正方向に走査された後、図2に示す軌跡QのようにX方向の負の方向およびY方向の正の方向に移動される。このX方向およびY方向の走査を繰り返すことにより、試料20の所定領域内にカンチレバー10を相対的に走査させることができる。

【0048】
ここで、本実施の形態におけるX走査信号は、図4Aに示す線形で振幅の増加および減少を繰り返す三角波に、所定の補正を加えて、図4Bに示すような非線形で振幅の増加および減少を繰り返す略三角波の信号である。

【0049】
図4Aに示すように、補正をしていない三角波の信号は、振幅の増加および減少の傾きの絶対値が同一の電圧信号である。すなわち、スキャナ24に印加される電圧の振幅の増加および減少の割合が同一である。したがって、スキャナ24のX方向の正方向への移動スピードおよび負方向の移動スピードは一定であり、同一である。

【0050】
例えば、図4Aに示す三角波は、振幅の最小値が-2.5V、振幅の最大値が2.5Vであって、6.7msの周期で振幅の増減を繰り返す三角波である。この三角波において、電圧の増加および減少のスピードは、0.37V/msでほぼ一定である。

【0051】
これに対し、図4Bに示すように、補正後の走査型プローブ顕微鏡1では、図4Aに示した三角波において、X走査信号(走査電圧)の増加開始直後の第1の期間における振幅の増加の加速度を正の値としている。ここで、第1の期間とは、例えば、X走査信号の電圧の振幅の増加開始から、X走査信号の増減の周期の半周期に対応するピクセル数の5%のピクセル数の期間である。つまり、図3に示した期間Aに対応するピクセル数の5%のピクセル数の期間である。例えば、期間Aでの全ピクセル数が256ピクセルの場合、第1の期間とは、試料観測像の一端側の13ピクセル分の期間である。

【0052】
また、第1の期間におけるX走査信号の振幅の増加の加速度は、べき関数(指数関数)で表される。

【0053】
これにより、観測領域の走査往路において、電圧増加の開始直後の第1の期間でのX走査信号の振幅の増加スピードを上げることができるので、試料20の観測領域の一端側の領域(一端側から5%のピクセル数の領域)において、試料20を他の領域よりも急峻に他端側へと走査することができる。

【0054】
また、べき関数は、例えば5次の関数である。べき関数の次数を5次とすることにより、X走査信号の振幅の増加開始直後の第1の期間での振幅の増加スピードをより上げることができる。よって、観測領域の走査往路において、観測領域の一端側でのカンチレバー10の試料20に対する走査スピードをより急峻に上げることができる。

【0055】
なお、べき関数の次数は5次に限らず6次であってもよいし、他の次数であってもよい。べき関数の次数を高くするほど、観測領域の一端側でのカンチレバー10の試料20に対する走査スピードをより急峻に上げることができる。

【0056】
また、図4Bに示すように、補正後の走査型プローブ顕微鏡1では、X走査信号の振幅の減少終了直前の第2の期間において、X走査信号の振幅の減少の加速度を負の値としている。ここで、第2の期間とは、例えば、X走査信号の電圧の振幅の増加開始から、X走査信号の増減の周期の半周期に対応するピクセル数の10%のピクセル数の期間である。つまり、図3に示した期間Bに対応するピクセル数の10%の期間である。例えば、期間Bでの全ピクセル数が256ピクセルの場合、電圧の減少終了時の領域は、試料観測像の一端側の25ピクセル程度の領域である。

【0057】
また、第2の期間におけるX走査信号の振幅の減少の加速度は、べき関数で表すことができる。当該べき関数は、例えば2次の関数で表すことができる。

【0058】
これにより、走査領域の走査復路において、電圧減少の終了直前の第2の期間におけるX走査信号の振幅の減少スピードを小さくすることができるので、試料20の観測領域の一端側の領域(一端側から10%のピクセル数の領域)において、試料20を他の領域よりも遅いスピードで一端側へ走査することができる。なお、試料20の一端側の領域以外の領域では、一定の速度で走査することができる。

【0059】
以上のようなX走査信号を用いることにより、試料20の観測領域の一端側と他端側との間でカンチレバー10を試料20に相対的に走査する場合、観測領域の一端側において走査方向を切り替えるときに、スキャナ24の走査方向の切り替え時のスキャナ24(圧電素子)の応答遅れにより、観測領域の一端側近傍において試料観測像に歪みが生じるのを抑制することができる。

【0060】
なお、第1の期間および第2の期間は、電圧増加または電圧減少の全期間に対応する全ピクセル数の5%に限らず、4%であってもよいし、適宜変更してもよい。また、図4Aおよび図4Bに示すX走査信号において、試料20の観測領域の両端において走査方向を逆向きにする際に生じる振動を補正するための逆伝達補正を行ったものであってもよい。

【0061】
XY方向の走査中、センサ31は、レーザユニット30から照射されカンチレバー10で反射した反射光を検出することにより、カンチレバー10の振動信号を検出する。そして、センサ31は、検出した振動振幅を振幅検出部33に供給する。すなわち、カンチレバー10が試料20に対してX方向の正の方向に走査されるときに、カンチレバー10の振動振幅の変化、すなわち、試料20の表面の凹凸情報の検出が行われる。

【0062】
振幅検出部33は、供給された変位信号から振幅を検出してフィードバック制御部34に供給する。フィードバック制御部34は、供給された振幅がセットポイントと一致するように、スキャナ24のZ方向のフィードバック制御を行う。なお、セットポイントとは、あらかじめ定められた振幅の目標値である。

【0063】
フィードバック制御部34では、振幅とセットポイントの差に応じたフィードバック信号が生成され、スキャナ24に供給される。スキャナ24は、フィードバック信号に従ってZ方向に動作する。より詳細には、スキャナドライバ(図示せず)がフィードバック信号に従ってスキャナ24を駆動する。

【0064】
また、振幅は、カンチレバー10と試料20との距離に応じて変化する。したがって、フィードバック制御により、カンチレバー10と試料20の距離が一定に保たれる。

【0065】
このようにして、カンチレバー10と試料の距離を一定に保ちながら、XY走査が行われる。フィードバック信号は、コンピュータ35にも供給される。フィードバック信号は、スキャナ24をZ方向に駆動する信号であり、試料20のZ方向の高さに対応している。したがって、フィードバック信号を得ることにより、試料20の表面の状態の情報(凹凸情報)を得ることができる。

【0066】
さらに、コンピュータ35は、XY走査の制御データと入力されるフィードバック信号とに基づいて、試料表面の凹凸情報を画像として生成し、モニタ37に供給する。これにより、モニタ37に試料表面の凹凸情報が三次元画像として表示される。

【0067】
[走査型プローブ顕微鏡を用いた観測例]
ここで、走査型プローブ顕微鏡1を用いた観測例を示す。以下に示す観測では、試料20として、表面に一定の凹凸のグリッドが形成されたシリコンを用いた。試料20の表面において、グリッドは、1μmの周期で形成されている。グリッドの凹部の大きさは、一例として0.5μmである。なお、試料20は、シリコンに限らず、生体試料、高分子、半導体などどのような材料であってもよい。また、試料20の表面に一定の凹凸のグリッドを形成する場合には、グリッドの大きさ、周期は適宜変更してもよい。

【0068】
図5Aは、実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡1の補正前の試料観測像を示す図である。図5Bは、実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡1の補正後の試料観測像を示す図である。図5Aおよび図5Bにおいて、観測領域は15μm×15μmの領域である。また、図5Aおよび図5Bでは、256×256ピクセルで観測および表示を行っている。観測時のカンチレバー10の試料20に対するX走査信号は、図4Aおよび図4Bに示したX走査信号であり、走査速度は1ライン7.8msである。

【0069】
印加する三角波電圧を補正していないX走査信号(図4A参照)を用いた走査型プローブ顕微鏡1の場合、図5Aの破線の領域に示すように、試料20の試料観測像の一端側、すなわち、上述した三角波の振幅の増加開始直後の第1の期間には、試料観測像に歪みが生じた領域(ミラー領域)が表れている。一方、図5Bに示すように、印加する三角波電圧を補正したX走査信号(図4B参照)を用いた走査型プローブ顕微鏡1では、試料20の試料観測像の一端側には、ミラー領域は表れていない。このことより、上述したように、図4Bに示したX走査信号を用いてスキャナ24を動作させることにより、観測領域の一端で走査方向を切り替えるときに、観測領域の一端近傍において試料観測像にミラー領域が生じるのが抑制されていることがわかる。

【0070】
[効果等]
以上、本実施の形態にかかる走査型プローブ顕微鏡によると、上述したように補正したX走査信号を用いることにより、試料20の観測領域の一端から他端に向けてカンチレバー10を試料20に相対的に走査するときに、観測領域の一端で走査方向を切り替えるときに、スキャナ24の走査方向の切り替えの影響により観測領域の一端近傍において試料観測像に歪みが生じるのを抑制することができる。

【0071】
(変形例1)
なお、走査型プローブ顕微鏡1において、コンピュータ35は、三角波に対応する出力信号を三角波のタイミングより第3の期間遅延させてモニタ37に表示させてもよい。ここで、第3の期間とは、例えば、X走査信号の振幅の増加の期間すなわちX走査信号の振幅の増加開始から振幅の増減周期の半周期に対応するピクセル数の5%以内のピクセル数分の期間である。なお、第3の期間モニタ表示を遅延させることをピクセルシフトと呼ぶ。例えば、ピクセルシフト10%とは、X走査信号の振幅の増加開始から振幅の増減周期の半周期に対応するピクセル数のうちの10%を遅延させてモニタ37に表示することをいう。

【0072】
図6A~図6Dは、試料20として脂質二重膜を用い、プローブ顕微鏡1により試料20の表面を観測したときの試料観測像についてピクセルシフトさせたときの試料観測像の一例である。

【0073】
図6A~図6Dでは、イメージングレートを0.5s/frameとし、ピクセルシフトをそれぞれ0%、5%、10%、15%としたときの試料観測像を示している。

【0074】
ピクセルシフトが0%のときは、図6Bの破線の領域に示すように、試料20の試料観測像の一端側にミラー領域が現れている。

【0075】
ピクセルシフトが5%のときは、図6Bに示すように、試料20の試料観測像の一端側のミラー領域は、狭くなっている。これは、試料20の試料観測像において、上述したミラー領域が試料観測像のX方向の一端側と他端側のそれぞれに振り分けられたためである。つまり、ミラー領域はX方向の両端に分散され、各ミラー領域は小さいため、ミラー領域が目立つのを抑制して違和感のない試料観測像を表示することができる。

【0076】
また、ピクセルシフトが10%のときは、図6Cに示すように、試料20の試料観測像の他端側のミラー領域は、ピクセルシフトが5%のときよりも大きく現れている。

【0077】
さらに、ピクセルシフトが15%のときは、図6Dに示すように、試料20の試料観測像の他端側のミラー領域は、ピクセルシフトが10%のときよりも大きく現れている。

【0078】
試料観測像についてピクセルシフトをさせることにより、試料20の試料観測像において、上述したミラー領域を試料観測像のX方向の両端に振り分けることができるので、試料観測像に歪みが生じるのをより抑制することができる。なお、上述したように、第3の期間が、X走査信号の振幅の増加の期間の5%より大きくなると、試料観測像の両側に振り分けたミラー領域が目立つようになる。したがって、第3の期間は、X走査信号の振幅の増加の期間の5%以内、例えば3%程度とすることが好ましい。

【0079】
また、図7A~図7Dは、試料20として脂質二重膜を用い、プローブ顕微鏡1により試料20の表面を観測したときの試料観測像について、走査信号電圧の増加および減少速度を変化させ、さらにピクセルシフトを組み合わせたときの試料観測像の一例である。

【0080】
図7A~図7Dでは、イメージングレート(信号速度)を0.2s/frameとして、走査信号電圧の増加時に操作信号のピクセル数200の8%、すなわち16ピクセルにおいて5次のべき関数で電圧増加を加速させたとき、走査電圧の減少時において2次関数により減速し、ピクセル数の6%、すなわち12ピクセルで停止させたとき、さらにピクセルシフトを5%としたときの試料観測像を示している。

【0081】
図7Aに示すように、イメージングレートを0.2s/frameとしたとき(イメージングレートを変化させる前)は、図7Aの破線の領域に示すように、試料20の試料観測像の一端側にミラー領域が現れている。

【0082】
走査信号の往路において走査ピクセル数200の8%、すなわち16ピクセルにおいて5次のべき関数により走査信号電圧の増加率を加速させたときは、図7Bの破線に示すように、試料20の試料観測像の一端側に現れたミラー領域は図7Aと比較して狭くなっている。

【0083】
さらに、走査信号の復路において、走査電圧は2次関数で減速され、ピクセル数の6%、すなわち12ピクセルで走査を停止させた場合、図7Cに示すように、試料20の試料観測像の一端側に現れたミラー領域はさらに狭くなっている。

【0084】
また、さらに5%のピクセルシフトを組み合わせたときは、図7Dに示すように、ミラー領域は大きく現れておらず、目立たなくなっている。

【0085】
このように、X走査信号の往復の形状変化とピクセルシフトを組み合わせることにより、試料観測像の両端においてミラー領域が現れるのを抑制することができる。

【0086】
(その他の実施の形態)
以上、本発明にかかる走査型プローブ顕微鏡について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は実施の形態に限定されるものではない。実施の形態に対して当業者が思いつく変形を施して得られる形態、および、複数の実施の形態における構成要素を任意に組み合わせて実現される別の形態も本発明に含まれる。

【0087】
例えば、上述した実施の形態では、図2に示したようにX方向に軌跡Pを取り、カンチレバーを試料に対してX方向に走査したときにZ方向の凹凸情報を観測画像として検出したが、これに限らず、Y方向に軌跡Pを取り、カンチレバーを試料に対してY方向に走査したときにZ方向の凹凸情報を観測画像として検出してもよい。

【0088】
また、上述した実施の形態では、探針としてカンチレバーを備えたプローブ顕微鏡について説明をしたが、探針はカンチレバーに限らず他の構成の探針であってもよい。また、探針以外の手段により試料の表面を走査してもよい。

【0089】
また、走査電圧の増加開始時において、電圧増加の加速度はべき関数であってもよい。また、べき関数の次数は上述したように5次であってもよいし、5次に限らず6次または他の次数であってもよい。べき関数の次数を高くするほど、観測領域の一端側でのカンチレバー10の試料20に対する走査スピードをより急峻に上げることができる。

【0090】
また、走査電圧の減少終了時において、電圧減少の加速度はべき関数であってもよい。

【0091】
また、べき関数の次数は2次のべき関数であってもよいし他の次数であってもよい。べき関数の次数を高くするほど、観測領域の一端側でのカンチレバー10の試料20に対する走査スピードをより遅くすることができる。

【0092】
また、観測領域の大きさおよびピクセル数は、上述した大きさおよびピクセル数に限らず、観測試料に応じて適宜変更してもよい。

【0093】
また、走査型プローブ顕微鏡の構成は、上記したものに限らず、走査型プローブ顕微鏡の種類に応じて適宜変更してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明にかかる走査型プローブ顕微鏡は、試料表面の物理情報または試料の化学的性質を高速で観測する走査型プローブ顕微鏡またはプローブ走査装置に有用である。
【符号の説明】
【0095】
1 走査型プローブ顕微鏡
10 カンチレバー(探針)
10a 探針
10b 梁部
20 試料(観測試料)
22 試料ステージ
24 スキャナ
30 レーザユニット
31 センサ
33 振幅検出部
34 フィードバック制御部
35 コンピュータ(制御部)
36 発振器
37 モニタ
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4A】
3
【図4B】
4
【図5A】
5
【図5B】
6
【図6A】
7
【図6B】
8
【図6C】
9
【図6D】
10
【図7A】
11
【図7B】
12
【図7C】
13
【図7D】
14