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明細書 :変形性関節症の治療、予防又は緩和用組成物

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2018-172287 (P2018-172287A)
公開日 平成30年11月8日(2018.11.8)
発明の名称または考案の名称 変形性関節症の治療、予防又は緩和用組成物
国際特許分類 A61K  31/045       (2006.01)
A61K  36/752       (2006.01)
A61P  19/02        (2006.01)
A23L  33/105       (2016.01)
FI A61K 31/045 ZNA
A61K 36/752
A61P 19/02
A23L 33/105
請求項の数または発明の数 7
出願形態 OL
全頁数 14
出願番号 特願2017-069437 (P2017-069437)
出願日 平成29年3月31日(2017.3.31)
発明者または考案者 【氏名】檜井 栄一
【氏名】朴 奎珍
【氏名】杉浦 実
出願人 【識別番号】504160781
【氏名又は名称】国立大学法人金沢大学
【識別番号】501203344
【氏名又は名称】国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
個別代理人の代理人 【識別番号】100088904、【弁理士】、【氏名又は名称】庄司 隆
【識別番号】100124453、【弁理士】、【氏名又は名称】資延 由利子
【識別番号】100135208、【弁理士】、【氏名又は名称】大杉 卓也
審査請求 未請求
テーマコード 4B018
4C088
4C206
Fターム 4B018LB10
4B018MD08
4B018MD52
4B018ME05
4B018ME14
4B018MF01
4C088AB62
4C088AC04
4C088BA32
4C088MA52
4C088NA14
4C088ZA96
4C206AA01
4C206AA02
4C206CA13
4C206KA01
4C206MA01
4C206MA04
4C206MA72
4C206NA14
4C206ZA96
要約 【課題】変形性関節症の治療、予防又は緩和用組成物の提供。
【解決手段】キサントフィルを有効成分として含む、変形性関節症の治療、予防又は緩和用組成物。キサントフィルが、β‐クリプトキサンチンである組成物。β-クリプトキサンチンがミカン抽出物に由来する、組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
キサントフィルを有効成分として含む、変形性関節症の治療、予防又は緩和用組成物。

【請求項2】
キサントフィルが、β‐クリプトキサンチンである、請求項1に記載の組成物。

【請求項3】
前記組成物が、変形性関節症の予防又は緩和用食品である、請求項1又は2に記載の組成物。

【請求項4】
前記組成物が、変形性関節症の治療、予防又は緩和用治療剤である、請求項1又は2に記載の組成物。

【請求項5】
前記変形性関節症が、変形性膝関節症、変形性股関節症又は変形性肘関節症である、請求項1~4のいずれか一に記載の組成物。

【請求項6】
前記β‐クリプトキサンチンが、ミカン抽出物に由来する、請求項2~5のいずれか一に記載の組成物。

【請求項7】
経口投与用組成物である、請求項1~6のいずれか一に記載の組成物。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、キサントフィル、特にβ‐クリプトキサンチンを有効成分として含む、変形性関節症の治療、予防又は緩和用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
<β-クリプトキサンチン>
「カロテノイド」は、動植物が有する黄色や赤色等の天然色素のグループである。
β-クリプトキサンチンは、8個のイソプレン単位及びβ-環を有し、主としてウンシュウミカン(Citrus unshiu Marc.)等の柑橘類から得られ、ヒト血清中に恒常的に存在する主要なカロテノイドである(非特許文献1、2)。
β-クリプトキサンチンの血清レベルは、ヒト及び他の動物において、高β-クリプトキサンチン食品の摂取量を反映する(非特許文献1)。
【0003】
<変形性関節症>
変形性関節症(osteoarthritis;OA)は、全世界で約2億5000万人の患者がいる、最も一般的な変性関節疾患である(非特許文献3)。
変形性関節症は、進行性関節軟骨破壊を特徴とし、関節損傷、肥満、加齢を含む様々な因子により引き起こされ、高齢者における能力喪失や凝り(硬化)の原因となる(非特許文献4)。国内での変形性膝関節症の患者数は、自覚症状を有する患者数で約1000万人、潜在的な患者数(X線診断による患者数)で約3000万人と推定される。発病率は高齢になるほど増加し、50歳以上の患者男女比では、女性の方が男性よりも1.5~2倍多い。
膝変形性関節症は、高齢者における主要な運動機能障害の1つであり、多くの場合、特別な援助あるいは看護を必要とする。
【0004】
変形性関節症の進展に対するβ-クリプトキサンチンの効果については知られていない。
変形性膝関節症の治療方法としては、運動療法、ヒアルロン酸注射、ステロイド注射及び手術が知られている。
これまで、変形性関節症軟骨破壊を予防する、有効な医学療法や予防補給(preventive supplementation)は開発されておらず、関節疼痛を低減し、病状の進行を遅らせるための新しい治療及び予防アプローチが望まれている。
運動により大腿四頭筋を鍛えることや、コラーゲン、ヒアルロン酸、ω3脂肪酸等のサプリメントによる予防が知られているが、十分な効果は得られていなかった。
また、軟骨成分であるグルコサミンやコンドロイチン硫酸塩の補給が、関節における疼痛を和らげ、あるいは、軟骨変性を遅らせるために使用されてきた(非特許文献5、6)。
しかし、最近、グルコサミン、コンドロイチン硫酸塩、さらにはそれらの組合せでさえ、知覚される関節疼痛又は関節空間の狭化に対する臨床的に関連する効果がないことが報告されている(非特許文献7)。さらに、鎮痛剤及び非ステロイド性抗炎症薬を用いた変形性関節症患者の長期間の治療は、胃腸及び循環器系の有害事象を引き起こす恐れがある。
【先行技術文献】
【0005】

【非特許文献1】Journal of the Pharmaceutical Society of Japan. 2015; 135(1): 67-76.
【非特許文献2】Burri BJ. Beta-cryptoxanthin as a source of vitamin A. Journal ofthe science of food and agriculture. 2014.
【非特許文献3】SHEN J., et al. Recent progress in osteoarthritis research. The Journal of the American Academy of Orthopaedic Surgeons, 2014; 22(7): 467-468.
【非特許文献4】Tsezou A. Osteoarthritis year in review 2014: genetics and genomics. Osteoarthritis and cartilage, 2014; 22(12): 2017-2024.
【非特許文献5】Clegg DO., et al. Glucosamine, chondroitin sulfate, and the two in combination for painful knee osteoarthritis. N engl j Med, 2006; 354: 795-808.
【非特許文献6】Bruyere O., et al. Glucosamine and chondroitin sulfate as therapeutic agents for knee and hip osteoarthritis. Drugs & aging. 2007; 24(7): 573-580.
【非特許文献7】Vasiliadis H., et al. Glucosamine and chondroitin for the treatment of osteoarthritis. World Journal of Orthopedics. 2017; 8(1): 1-11.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、変形性関節症の治療、予防又は緩和用組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、β-クリプトキサンチンが、変形性関節症の進展を抑制することを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の通りである。
1.キサントフィルを有効成分として含む、変形性関節症の治療、予防又は緩和用組成物。
2.キサントフィルが、β‐クリプトキサンチンである、前項1に記載の組成物。
3.前記組成物が、変形性関節症の予防又は緩和用食品である、前項1又は2に記載の組成物。
4.前記組成物が、変形性関節症の治療、予防又は緩和用治療剤である、前項1又は2に記載の組成物。
5.前記変形性関節症が、変形性膝関節症、変形性股関節症又は変形性肘関節症である、前項1~4のいずれか一に記載の組成物。
6.前記β‐クリプトキサンチンが、ミカン抽出物に由来する、前項2~5のいずれか一に記載の組成物。
7.経口投与用組成物である、前項1~6のいずれか一に記載の組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明の変形性関節症の治療、予防又は緩和用組成物は、変形性関節症を予防することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例1におけるβ-クリプトキサンチンの経口補給による変形性関節症の改善の評価。8週齢オスC57BL/6Jマウスに変形性関節症(OA)を誘発し、8週間連続(0~8weeks)で、1 mg/L又は10 mg/Lのβ-クリプトキサンチン(β—CRY)を含有する水(β—CRY 1 mg/L群又はβ—CRY 10 mg/L群)又はβ-クリプトキサンチンを含有しない水(Vehicle群)を毎日経口補給した(Vehicle:n=15、β-CRY 1 mg/L:n=15、β-CRY 10 mg/L:n=16)。(A)試験期間中における各群の水摂取量の変化(g)。縦軸に水摂取量(g)、横軸に経過期間(週)を示す。(B)試験期間中における各群の体重の変化(g)。縦軸に体重(g)、横軸に経過期間(週)を示す。(C)サフラニンO(safranin-O)染色の代表的な結果を示す。OAは、外科的に変形性関節症(OA)を誘発した関節から得た組織切片の染色像、shamは、偽手術を受けた関節から得た組織切片の染色像を示す(倍率:10倍)。(D)OARSIにより推奨されている組織学的スコアリングシステムを用いてデータ解析して得たスコア(OAスコア)を示す。外科的に変形性関節症(OA)を誘発した関節において、β—CRY群(β—CRY 1 mg/L群及びβ—CRY 10 mg/L群)は、Vehicle群と有意差がみられた。**はP<0.01を示す。
【図2】実施例2におけるβ-クリプトキサンチンによる軟骨細胞における細胞生存率に影響しない炎症性サイトカイン発現抑制の評価。(A)初代培養軟骨細胞を、0、10、20、25及び50μMの濃度のβ-クリプトキサンチン(β—CRY)で培養後、MTTアッセイによりMTT減少を測定した結果(n=4)。(B)初代培養軟骨細胞を、10 ng/mLのIL-1β存在下又は非存在下、かつ、50 μMのβ-クリプトキサンチン(β—CRY)の存在下又は非存在下において培養した後のTnfaのmRNA発現の測定結果。(C)初代培養軟骨細胞を、10 ng/mLのIL-1β存在下又は非存在下、かつ、50 μMのβ-クリプトキサンチン(β—CRY)の存在下又は非存在下において培養した後のIl6のmRNA発現の測定結果。(D)初代培養軟骨細胞を、10 ng/mLのIL-1β存在下又は非存在下、かつ、50 μMのβ-クリプトキサンチン(β—CRY)の存在下又は非存在下において培養した後のIl1bのmRNA発現の測定結果。(E)初代培養軟骨細胞を、10 ng/mLのIL-1β存在下又は非存在下、かつ、50 μMのβ-クリプトキサンチン(β—CRY)の存在下又は非存在下において培養した後のAdamts5のmRNA発現の測定結果。(F)初代培養軟骨細胞を、10 ng/mLのIL-1β存在下又は非存在下、かつ、50 μMのβ-クリプトキサンチン(β—CRY)の存在下又は非存在下において培養した後のMmp13のmRNA発現の測定結果。(B)~(F)において、n=10~17であり、+は存在(添加)、-は非存在(無添加)を示し、IL-1β及びβ—CRYの両方が非存在(--)の場合とIL-1β存在かつβ—CRY非存在(+-)の場合との間には有意差がみられ、IL-1β存在かつβ—CRY非存在(+-)の場合とIL-1β及びβ—CRYの両方が存在(++)の場合との間には有意差がみられた。**はP<0.01、#はP<0.05、##はP<0.01を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の変形性関節症の治療、予防又は緩和用組成物(以下、本発明の組成物と称する場合がある)を、以下で詳細に説明する。

【0012】
<有効成分>
本発明の組成物は、キサントフィル、特にβ-クリプトキサンチンを有効成分として含有する。なお、本明細書においてβ-クリプトキサンチンは、化学式がC4056Oである化合物、若しくはその医薬的に許容される誘導体若しくは異性体を指す。
また、β-クリプトキサンチン以外のキサントフィルとして、アスタキサンチン、カンタキサンチン、カプサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、α-クリプトキサンチン等を例示することができるが特に限定されない。

【0013】
<有効成分の含有量>
本発明の組成物に含まれる有効成分の含有量は、特に限定されないが、単回投与による投与量にして、例えば、食品1gあたり、以下の範囲よりそれぞれ選択される量を含めることができる。
キサントフィル又はβ-クリプトキサンチン:2 ng/g食品~0.2 g/g食品、0.01 μg~100 μg、0.1 μg~100 μg又は0.1 μg~50 μg。

【0014】
<β-クリプトキサンチンを含有する植物>
本発明の組成物に含まれるβ-クリプトキサンチンは、ミカン抽出物自体又は該抽出物に由来してもよい。
本明細書において、「ミカン」は、柑橘類、好ましくはミカン属、より好ましくはウンシュウミカン(Citrus unshiu Marc.)を指す。本発明に用いられるウンシュウミカンの品種は限定されない。
なお、「柑橘類」の例としては、ウンシュウミカン、キシュウミカン、オレンジ、イヨカン、ダイダイ、シラヌヒ、ナツミカン、ハッサク、ハナユズ、ヒュウガナツ、ブンタン、ポンカン、マンダリンオレンジ、キノット、コウジ、ジャバラ、タチバナ、タンゴール、グレープフルーツ、レモン、ライム、カボス、サンボウカン、ヒラミレモン、シトロン、スダチ、ユズ等を挙げることができるが、これらに限定されない。

【0015】
<ミカン抽出物の抽出方法>
本明細書において、「抽出物」の形態には、果実、好ましくはパルプ、遠心パルプ、果皮、搾汁残渣又は果汁由来である、抽出液、酵素分解物、搾汁、搾粕若しくはそれら混合物の形態、並びに、該酵素分解物、該抽出液、該搾汁、該搾粕若しくはそれら混合物を濃縮、希釈及び/又は乾燥した、濃縮物、希釈物又は乾燥物の形態が含まれる。
本発明の組成物に含まれるβ-クリプトキサンチンが、ミカン抽出物に由来する場合、その調製方法は、特に限定されないが、例えば、以下の方法が挙げられる。
(1)ウンシュウミカンのパルプにペクチナーゼ含有酵素剤及び/又はセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素剤を添加し、撹拌して室温で、静置反応を行う。
(2)前記反応により得られた反応液を遠心分離し、上清を除去した後、水を添加して撹拌する。
(3)再度遠心分離により上清を除去し、沈殿物としてミカン抽出物を得られる。必要に応じて、凍結乾燥により乾燥し、自体公知の方法により粉砕後の粉砕物として得ることができる。前記粉砕物は、必要に応じて、さらに、篩等を用いて、サイズを揃えてもよい。

【0016】
<β-クリプトキサンチンの抽出方法>
ミカンからβ-クリプトキサンチンを抽出する場合の方法は、特に限定されないが、公知のいずれをも適用でき、有機溶媒を用いた抽出方法等、例えば、以下の方法が挙げられる(参考:PloS one. 2014; 9(5): e98294.)。
(1)ミカンのパルプ、遠心パルプ又は果皮を、酵素分解に供した後、必要に応じて破砕・均質化し、遠心分離し、沈殿物を回収する。
「パルプ」、「遠心パルプ」又は「果皮」は、例えば、ミカン製品(例えば、ジュース等)を製造する工程で生じたものを使用してもよい。
「酵素」は、例えば、アクレモニウムセルラーゼ含有酵素剤、ペクチナーゼ含有酵素剤等が使用できる。「アクレモニウムセルラーゼ含有酵素剤」は、市販されているアクレモニウムセルラーゼ含有の酵素剤であってもよい。市販されているアクレモニウムセルラーゼ含有の酵素剤としては、例えば、協和化成株式会社製の「アクレモセルラーゼKM」(商品名)等を用いることができる。
(2)回収した沈殿物に、沈殿物と同程度の体積の有機溶媒を加え、振盪(混和)する。
「有機溶媒」としては、例えば、ヘキサン、アセトン、エタノール又はそれらの混合物等を使用できる。
(3)振盪後、遠心分離し、得られた上清を回収し、沈殿物に同程度の体積の有機溶媒を加え、振盪(混和)する。この操作を必要に応じて1回~複数回繰り返す。
(4)上記操作にて得られた上清を濃縮し、水酸化カリウムで加水分解する。
(5)加水分解後、反応溶液に水を加え、混和後に遠心分離し、上層(有機溶媒層)を濃縮物として回収する。
(6)濃縮物を超音波処理によって、ヘキサン中に分散させる。不溶性物質を濾過し、エタノールから再結晶し、β-クリプトキサンチン(非エステル化β-クリプトキサンチン)を得られる。必要に応じて、HPLC分析により、得られるβクリプトキサンチンの純度を測定する。

【0017】
<β-クリプトキサンチンの入手方法>
本発明の有効成分であるβ-クリプトキサンチンは、上記の他に、市販品を使用してもよい。
さらに、本発明の有効成分であるβ-クリプトキサンチンは、他の成分との混合物である、市販されているミカン抽出物(ミカンエキス)を使用してもよい。
市販されているミカン抽出物としては、例えば、オリザ油化社製の「温州みかんエキス-P」(商品名)等を用いることができる。

【0018】
<食品の形態>
本発明の組成物は、食品の形態で用いることができる。ここで、食品の形態には、特に限定されないが、例えば、サプリメント、ジュース、果汁飲料、米飯類、パン類、穀類、野菜、食肉、各種加工食品、菓子類、牛乳、清涼飲料水、アルコール飲料、ゼリー、ガム、タブレット、栄養補助食品、食品添加物等が含まれる。なお、食品には、機能性食品、健康食品、健康志向食品等も含まれる。

【0019】
<他の成分>
本発明の組成物は、全体が上記有効成分のみからなるものであってもよいし、上記有効成分と他の成分とを含むものであってもよい。「他の成分」は、食品において許容される成分である限り特に限定されず、例えば、目的の食品を構成する諸成分、油性成分、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、着色剤、発色剤、矯味剤、着香剤、酸化防止剤、防腐剤、呈味剤、酸味剤、甘味剤、強化剤、ビタミン剤、膨張剤、増粘剤、界面活性剤等を挙げることができ、本発明の組成物の形態に応じて、適当なものを選択し、適宜組み合わせて用いることができる。

【0020】
<治療剤の形態>
本発明の組成物は、治療剤の形態で用いることができる。
剤形は、特に限定されず、種々の剤形とすることができる。例えば、溶液製剤として使用できる他に、これを凍結乾燥化し保存し得る状態にした後、用時、水や生理的食塩水等を含む緩衝液等で溶解して適当な濃度に調製した後に使用することもできる。また持続性剤形及び徐放性剤形であってもよい。
本発明の治療剤は、ヒト、その他の哺乳動物(ウマ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコ等)又は鳥類(ニワトリ等)に用いることができ、通常の医薬(製剤)に用いられる担体、賦形剤等の添加剤を用いて調製される。

【0021】
本発明の治療剤の投与経路は、全身投与及び局所投与のいずれも選択することができる。この場合、疾患、症状等に応じた適当な投与経路を選択する。本発明に係る治療剤は、経口経路及び非経口経路のいずれによっても投与できる。本発明の治療剤の投与は、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等の形態での経口投与、又は注射剤(例えば、静注、筋注等)、坐剤、経皮剤、経鼻剤、吸入剤等の形態での非経口投与であり得る。

【0022】
本発明による経口投与のための治療剤は、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等の固体製剤であり得る。このような製剤は、一つ又はそれ以上の活性物質を不活性な賦形剤、滑沢剤、崩壊剤、又は溶解補助剤等と混合することにより常法に従って製造される。賦形剤は、例えば、乳糖(ラクトース)、セルロース、マンニトール、ブドウ糖であり得る。滑沢剤は、例えば、ステアリン酸マグネシウムであり得る。崩壊剤は、例えば、カルボキシメチルスターチナトリウムであり得る。錠剤又は丸剤は、必要により糖衣又は胃溶性若しくは腸溶性コーティング剤で被膜してもよい。

【0023】
経口投与のための治療剤は、薬理的に許容されるエキス剤、乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、酒精剤、又はエリキシル剤等の液体製剤であり得る。このような製剤は、一般的に用いられる不活性な溶剤(例えば、精製水、エタノール等)を含有し、さらに可溶化剤、湿潤剤、懸濁化剤、甘味剤、矯味剤、芳香剤、緩衝剤(例えば、クエン酸ナトリウム等)、安定化剤又は防腐剤を含有してもよい。

【0024】
非経口投与のための治療剤は、無菌の水性若しくは非水性の液剤、懸濁剤、若しくは乳剤等の注射剤、軟膏及びローション、口腔内投与のための舌下剤、口腔貼付剤、経鼻投与のためのエアゾール剤又は坐剤であり得る。
注射剤の場合、通常の静脈内投与、動脈内投与の他、皮下、皮内、筋肉内等への注射により投与できる。注射剤用の水性の溶剤は、例えば、蒸留水又は生理食塩水であり得る。注射剤用の非水性の溶剤は、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類、又はポリソルベート80(局方名)であり得る。このような製剤は、さらに等張化剤(例えば、塩化ナトリウム、ブドウ糖等)、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、pH調節剤(例えば、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等)、緩衝剤、局所麻酔剤(例えば、塩酸プロカイン、塩酸リドカイン等)又は溶解補助剤を含有してもよい。
これらの製剤は、例えば、バクテリア保留フィルターによる濾過、殺菌剤の配合、又は放射線照射によって無菌化され得る。また、無菌の固体組成物を使用前に無菌の水又は注射用溶媒に溶解又は懸濁して得られた組成物をこれらの製剤として使用することもできる。これらの製剤は、製剤工程において通常用いられる公知の方法により製造することができる。

【0025】
<変形性関節症>
本発明の組成物の対象とする変形性関節症は、特に限定されないが、例えば、変形性膝関節症、変形性股関節症、変形性肘関節症等を例示することができる。
変形性関節症の治療対象は、ヒト、その他の動物(特に、哺乳動物)であるが、その他の動物としては、例えば、家畜(牛、豚、鶏)、愛玩動物、より詳しくは、豚、犬、猫、魚、鳥類{鶏(特に、雛、ブロイラー、採卵鶏)}、乳牛、肉牛、F1(ホルスタインと和牛との交配種)等の肥育牛、搾乳牛、馬、マウス等を例示することができるが特に限定されない。

【0026】
<変形性関節症を抑制する方法>
本発明の治療剤の投与量又は摂取量については、本発明の効果が得られるものであれば特に限定されるものではなく、含有される成分の有効性、投与形態、投与経路、疾患の種類、対象の性質(体重、年齢、性別、病状および他の医薬の使用の有無等)、及び担当医師の判断等に応じて適宜選択される。
本発明の治療剤の投与量は、経口投与の場合、通常成人1回当たり0.0001 mg/kg体重~100 mg/kg体重、0.0001 mg/kg体重~50 mg/kg体重又は0.0001 mg/kg体重~20 mg/kg体重であり、静脈投与の場合、通常成人1回当たり0.0001 mg/kg体重~10 mg/kg体重である。
投与回数は、通常1日1回~6回、又は1日1回~7日に1回である。透析を受けている患者への投与は、当該患者が受ける各透析の前後(好適には、透析の前)に1回行なわれることも好ましい。

【0027】
<各被検者における変形性関節症に対する予防効果の評価方法>
各被検者における変形性関節症に対する予防効果の評価方法は、特に限定されないが、炎症性サイトカインの発現に対する影響を解析することにより評価できる。
より詳しくは、各被検者由来の単離細胞、例えば単離軟骨細胞を、β-クリプトキサンチンの存在下かつインターロイキン-1β(IL-1β)の存在下、β-クリプトキサンチンの非存在下かつIL-1βの非存在下、β-クリプトキサンチンの存在下かつIL-1βの非存在下、及びβ-クリプトキサンチンの非存在下かつIL-1βの存在下で培養し、培養後の細胞における、例えばTnfa(腫瘍壊死因子アルファをコードする遺伝子)、Il6(インターロイキン6をコードする遺伝子)及びIl1b(インターロイキン-1βをコードする遺伝子)等の炎症性サイトカインをコードする遺伝子、及び/又は例えばAdamts5(トロンボスポンジンモチーフを有するディスインテグリン及びメタロプロテアーゼ,5;a disintegrin and metalloproteinase with thrombospondin motifs,5をコードする遺伝子)及びMmp13(マトリックスメタロプロテアーゼ13をコードする遺伝子)等の細胞外マトリックスの分解に重要な酵素をコードする遺伝子の発現の変化を、例えば培養後の細胞から抽出した全RNAを用いた定量的逆転写PCR法(RT-qPCR)等の公知の方法により解析した結果から評価できる。
評価は、例えば、炎症性サイトカインをコードする遺伝子及び/又は細胞外マトリックスの分解に重要な酵素をコードする遺伝子の発現が、β-クリプトキサンチンの存在下かつIL-1βの存在下で培養した場合において、β-クリプトキサンチンの非存在下かつIL-1βの非存在下、β-クリプトキサンチンの存在下かつIL-1βの非存在下、及び/又はβ-クリプトキサンチンの非存在下かつIL-1βの存在下で培養した場合と比較して、阻害(抑制)されたとき、変形性関節症に対する予防効果(進展抑制効果)を有すると評価する。

【0028】
<β-クリプトキサンチンの変形性関節症に対する予防効果のメカニズム>
β-クリプトキサンチンは、軟骨細胞において、変形性関節症の発症に伴い発現が上昇するTnfa、Il6、Il1b、Adamts5及びMmp13のうちの少なくとも1の遺伝子(又はタンパク質)の発現上昇を阻害することにより、変形性関節症に対する予防効果を発揮する。
【実施例】
【0029】
以下に示す実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
すべての実施例は、日本薬理学会のガイドラインを満たし、金沢大学動物実験委員会(the Committee for Ethical Use of Experimental Animals at KanazawaUniversity)により承認済である。
【実施例】
【0030】
(試薬)
非エステル化β-クリプトキサンチンは、公知の方法により調製及び加工し、その純度は、HPLC解析によれば96%であった(参考:PloS one. 2014; 9(5): e98294.)。
リコンビナントマウスインターロイキン-1β(IL-1β)は、Cell Signaling Technology社より入手した。
THUNDERBIRD SYBR qPCR Mixは、東洋紡株式会社より入手した。
その他の試薬は、市販されている中で最も高純度のものを使用した。
【実施例1】
【0031】
[変形性膝関節症に対する予防効果の評価]
以下の方法により、β-クリプトキサンチンの経口補給によりマウスモデルにおける変形性膝関節症の進展に対する予防効果を評価した。
【実施例1】
【0032】
(変形性関節症モデルの作製)
8週齢オスC57BL/6Jマウスを、公知の方法により、膝関節を不安定化させることにより、変形性関節症(OA)を外科的に誘発した(参照:Iezaki T., et al. ATF3 deficiency in chondrocytes alleviates osteoarthritis development. The Journal of pathology. 2016; 239(4): 426-437.)。
より具体的には、全身麻酔下での内側側副靭帯の切除及び膝蓋骨につながる内側半月板の除去により、右膝関節を不安定化した。左膝関節には偽手術を行った。
【実施例1】
【0033】
(β-クリプトキサンチンの投与)
変形性関節症(OA)モデルマウスに、β-クリプトキサンチンを1 mg/L又は10 mg/Lの濃度で新しく溶解した0.5%ポリソルベート80含有飲水を、8週間毎日経口補給させた(β-CRY群)。対照として、一部のOAモデルマウスには、0.5%ポリソルベート80含有飲水を使用した(Vehicle群)。
【実施例1】
【0034】
(形状観察)
施術8週間後にマウスを屠殺し、公知の方法によりβ-CRY群(β-CRY 1 mg/L群及びβ-CRY 10 mg/L群)及びVehicle群における変形性関節症を誘発した膝関節及び偽手術を受けた関節の組織切片を作製した。公知の方法によりサフラニンO染色を行い、光学顕微鏡下で観察した。
【実施例1】
【0035】
(軟骨組織維持評価)
変形性関節症進行度をOsteoarthritis Research Society International(OARSI)histopathology grading system(組織学的スコアリングシステム)により定量化し、軟骨組織維持を評価した(参照:Glasson SS., et al. The OARSI histopathology initiative - recommendations for histological assessments of osteoarthritis in the mouse. Osteoarthritis and cartilage. 2010; 18 Suppl 3, S17-S23.)。簡潔に述べると、サフラニンO染色の強度に基づいて、0~6の8段階で評価するブラインドテストを行った。
より詳しくは、下記の8段階でスコア化した。
0:正常
0.5:形に変化はなくサフラニンO染色部分が減る
1:軟骨の損失はなく、線維化が起こる
2:軟骨が削られたり、ひびが入って表面に凹凸ができる
3:軟骨が垂直に割れたり、摩耗する(<25%)
4:軟骨が垂直に割れたり、摩耗する(25-50%)
5:軟骨が垂直に割れたり、摩耗する(50-75%)
6:軟骨が垂直に割れたり、摩耗する(>75%)
【実施例1】
【0036】
(結果)
β-クリプトキサンチンの濃度に関わりなく、マウスによる飲水の毎日の摂取量の有意な変化は観察されなかった(図1A)。
また、β-クリプトキサンチンの投与は、マウスの体重に影響を与えず(図1B)、マウスの自発行動にも影響を与えなかった。
サフラニンO染色の結果、本実験条件下で、偽(Sham)手術を受けた関節において、Vehicle群とβ-CRY群との間で大きな形態的変化はみられなかった(図1C上段3パネル)。
Vehicle群において、外科的に変形性関節症(OA)を誘発した関節は、偽手術を受けた関節と比較して、サフラニンO染色による軟骨基質の染色が弱く、顕著な軟骨変性が観察された(図1C左側2パネル)。逆に、β-CRY群において、1 mg/L投与の場合及び10 mg/L投与の場合の両方で、外科的にOAを誘発した関節は、軟骨変性の顕著な改善が観察された(図1C下段3パネル)。
OARSIにより推奨されている組織学的スコアリングシステムを用いたデータ解析の結果、β-CRY群は、1 mg/L投与の場合及び10 mg/L投与の場合の両方で、Vehicle群よりも、変形性関節症損傷について有意に低いスコアを示した(図1D)。
これらの結果より、毎日の経口β-クリプトキサンチン処理により変形性関節症の進展が抑制されたことを、視覚的観点及び定量的観点から確認した。
【実施例2】
【0037】
[軟骨細胞における炎症性サイトカイン発現抑制の評価]
以下の方法により、β-クリプトキサンチンの軟骨細胞における炎症性サイトカイン発現抑制を評価した。
より詳しくは、in vivoでの変形性関節症の進展に対するβ-クリプトキサンチンの予防効果を確認するため、in vitroで軟骨細胞における遺伝子発現プロファイルに対する効果を調べた。
【実施例2】
【0038】
(初代培養軟骨細胞の調製)
マウス初代培養軟骨細胞(primary chondrocytes;単離した軟骨細胞)を、連続酵素消化法(sequential enzymatic digestion method)により、出生後3~5日齢マウスの胸郭から調製した(参照:Wang L., et al. Abolition of chondral mineralization by group III metabotropic glutamate receptors expressed in rodent cartilage. British journal of pharmacology. 2005; 146: 732-743.)。
簡潔に述べると、解剖して得た胸郭を0.3%コラゲナーゼで90分間インキュベートし、軟部組織を除去した。さらに胸郭を0.3%コラゲナーゼで6時間消化し、初代培養軟骨細胞を得た。
初代培養軟骨細胞は、50 μg/mLアスコルビン酸、1 mMピルビン酸及び1 mMシステインを含有する分化誘導剤混合物を使用して培養した。
【実施例2】
【0039】
(MTTアッセイ)
初代培養軟骨細胞を終濃度0、10、20、25及び50μMのβ-クリプトキサンチンを添加して、4時間培養した。
培養後の細胞について、公知の方法により、3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニル-2H-テトラゾリウムブロミド(MTT)アッセイを行った(参照:Yamamoto T., et al. The natural polyamines spermidine and spermine prevent bone loss through preferential disruption of osteoclastic activation in ovariectomized mice. British journal of pharmacology. 2012; 166: 1084-1096.)。
【実施例2】
【0040】
(IL-1β及びβ-クリプトキサンチン存在下/非存在下での初代培養軟骨細胞の培養)
10 ng/mLのIL-1β存在下又は非存在下において、かつ、50 μMのβ-クリプトキサンチンの存在下又は非存在下において、初代培養軟骨細胞を37℃、4時間培養した。
【実施例2】
【0041】
(RT-qPCR)
全RNAを細胞から抽出した後、逆転写酵素及びオリゴ-dTプライマーを用いて、cDNAを合成した(参照:Fujimori S., et al. Functional GABA(B) receptors expressed in cultured calvarial osteoblasts. Biochemical and biophysical research communications. 2002; 293: 1445-1452.)。cDNAサンプルは、リアルタイムPCR解析のためのテンプレートとして、その後使用した。リアルタイムPCR解析は、表1に示す各遺伝子特異的プライマーを用いて、MX3005P(登録商標)リアルタイム定量PCRシステム(Agilent Technologies)により行った。調べた各遺伝子の発現レベルは、各サンプルの内部標準として36b4の発現レベルを用いて標準化した。
【実施例2】
【0042】
(RT-qPCRで使用したプライマーのリスト)
【表1】
JP2018172287A_000002t.gif
【実施例2】
【0043】
(データ解析)
全ての結果は、平均±標準誤差として表した。統計学的有意差は、Bonferroni/Dunnett post hoc testを用いた分散(ANOVA)のone-way解析により、決定した。
【実施例2】
【0044】
(結果)
β-クリプトキサンチン処理は、軟骨細胞において、試験した濃度で(50 μMでさえも)、細胞生存率の指標である、MTTの色の変化に影響を与えなかった(図2A)。
そこで、50 μMβ-クリプトキサンチンの存在下又は非存在下において、10 ng/mLのIL-1β刺激又は無刺激での初代培養軟骨細胞の遺伝子発現を測定した結果、IL-1βは、軟骨細胞における炎症性サイトカインのTnfa、Il6及びIl1bの発現を顕著に上昇させたが、これらの誘導は、β-クリプトキサンチンで処理した軟骨細胞において有意に低下(改善)した(図2B-D)。
さらに、β-クリプトキサンチンは、軟骨細胞において、IL-1βにより誘導されたAdamts5発現を有意に阻害した(図2E)。また、β-クリプトキサンチンは、軟骨細胞において、IL-1βにより誘導されたMmp13発現を阻害した(図2F)。
Tnfa、Il6及びIl1b、並びにAdamts5及びMmp13の発現を阻害したことから、β-クリプトキサンチンの変形性関節症に対する予防効果及び進展抑制効果を確認した。
【実施例2】
【0045】
[総論]
以上の実施例1~2の結果をまとめると、β-クリプトキサンチンが、日常的な経口補給(経口投与)により、外科的に膝関節不安定症を誘発することにより進展させた変形性関節症を緩和・予防することが明らかになった。すなわち、β-クリプトキサンチンは、変形性関節症を緩和・予防することが明らかになった。
さらに、in vitroで、β-クリプトキサンチンが、初代培養軟骨細胞において、IL-1βにより誘導された炎症性サイトカイン及び細胞外マトリックスの分解に重要な酵素の発現を顕著に阻害することを示した。
これらの結果から、β-クリプトキサンチンの経口補給が、膝の健康の維持並びに変形性関節症の予防及び進展の抑制に有益であることが確認できた。
マウスは、本実施例において、β-クリプトキサンチンを8週間連続で毎日1 mg/L投与することにより変形性関節症を改善した。マウスは、約5 mL/日の飲水を摂取したことを考慮すると、本実施例において、β-クリプトキサンチンを毎日9.0 nmol投与した。
したがって、本実施例で使用されたβ-クリプトキサンチンの用量は、高β-クリプトキサンチン食品の1日摂取量の薬理学的妥当性の観点から適切である。
高β-クリプトキサンチン食品の長期間の摂取は、ヒト及び他の動物の両方において、血中β-クリプトキサンチンレベルを徐々に上昇させる(Journal of the Pharmaceutical Society of Japan. 2015; 135(1): 67-76.)。
したがって、本発明の組成物の日常的な摂取により、本実施例におけるβ-クリプトキサンチンの使用と同等の薬理的な服用量に到達可能である。
以上より、β-クリプトキサンチンを有効成分として含む、本発明の組成物の適切な摂取は、関節の健康維持及び変形性関節症の予防、緩和及び治療のために有効であることが明らかになった。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明の組成物は、キサントフィル、特にβ‐クリプトキサンチンを有効成分として含む、変形性関節症の治療、予防又は緩和に有用である。
図面
【図1】
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【図2】
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