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Specification :(In Japanese)植物系材料の改質方法

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P6020882
Publication number P2013-244599A
Date of registration Oct 14, 2016
Date of issue Nov 2, 2016
Date of publication of application Dec 9, 2013
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)植物系材料の改質方法
IPC (International Patent Classification) B27K   5/04        (2006.01)
B27K   3/02        (2006.01)
FI (File Index) B27K 5/04
B27K 3/02 A
Number of claims or invention 2
Total pages 8
Application Number P2012-117264
Date of filing May 23, 2012
Date of request for substantive examination Nov 19, 2014
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】301021533
【氏名又は名称】国立研究開発法人産業技術総合研究所
【識別番号】591123447
【氏名又は名称】岐セン株式会社
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】杉元 宏行
【氏名】三木 恒久
【氏名】重松 一典
【氏名】金山 公三
【氏名】杉野 秀明
Representative (In Japanese)【識別番号】100102211、【弁理士】、【氏名又は名称】森 治
Examiner (In Japanese)【審査官】本村 眞也
Document or reference (In Japanese)特開平07-032312(JP,A)
特開2010-221645(JP,A)
特開2001-328104(JP,A)
Field of search B27K 1/00-9/00
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
含浸工程において植物系材料の細胞内腔を介して細胞壁の一時空隙に溶液を導入するとともに、該含浸工程に続けて行われる乾燥工程において溶媒を揮発させることによって細胞壁内に溶質を導入して植物系材料を改質する方法において、前記乾燥工程の環境の溶媒の相対蒸気圧を50%以上となるように制御することにより、細胞内腔からの溶液の溶媒乾燥速度を遅らせる方向に調節することで、含浸工程における含浸時に細胞壁の一時空隙内の溶液量から算出される量を超える溶質を植物系材料の細胞壁内に導入するようにし、かつ、前記溶質として、ウルシオール、エピクロルヒドリン、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、無水酢酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、ホルムアルデヒド、グリコール、グリオキザール、グルタルアルデヒド、メタクリル酸メチル、PEG、クロム酸ナトリウム、メラミン、タンニンの少なくとも1種を含むことを特徴とする植物系材料の改質方法。
【請求項2】
含浸工程において植物系材料の細胞内腔を介して細胞壁の一時空隙に溶液を導入するとともに、該含浸工程に続けて行われる乾燥工程において溶媒を揮発させることによって細胞壁内に溶質を導入して植物系材料を改質する方法において、前記乾燥工程を密閉空間内で、かつ、密閉空間内の溶媒の相対蒸気圧が0%から飽和蒸気圧に上昇する環境で溶媒の蒸気圧を制御することにより、細胞内腔からの溶液の溶媒乾燥速度を遅らせる方向に調節することで、含浸工程における含浸時に細胞壁の一時空隙内の溶液量から算出される量を超える溶質を植物系材料の細胞壁内に導入するようにし、かつ、前記溶質として、ウルシオール、エピクロルヒドリン、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、無水酢酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、ホルムアルデヒド、グリコール、グリオキザール、グルタルアルデヒド、メタクリル酸メチル、PEG、クロム酸ナトリウム、メラミン、タンニンの少なくとも1種を含むことを特徴とする植物系材料の改質方法。
Detailed description of the invention (In Japanese)【技術分野】
【0001】
本発明は、含浸工程において植物系材料の細胞内腔を介して細胞壁の一時空隙に溶液を導入することによって細胞壁内に溶質を導入して植物系材料を改質する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、植物系材料の高機能化、例えば、形状安定性や強度を増加させたり、不燃性を持たせることを目的として、植物系材料に薬剤を含浸させる技術が汎用されている。
【0003】
その中に、含浸工程において植物系材料の細胞内腔を介して細胞壁の一時空隙に溶液を導入することによって細胞壁内に溶質を導入して植物系材料を改質する技術がある。
この技術は、植物系材料の細胞内腔を介して細胞壁の一時空隙に導入した溶液から溶媒のみを揮発させることによって、細胞壁内に溶質を導入する(残留させる)ものである。
そして、この技術による植物系材料の改質の程度は、細胞壁内に導入された溶質の量に左右されることになる。
【0004】
ところで、細胞壁内に導入される溶質の量を調整する(増大させる)ために、植物系材料を含浸工程の前工程で、オゾンや圧縮により前処理する方法(例えば、特許文献1~2参照。)や含浸工程において、温度、圧力、溶液濃度等の条件を調節することが行われている。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開平5-96512号公報
【特許文献2】特開平7-132505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、植物系材料を含浸工程の前工程や含浸工程において、細胞壁内に導入される溶質の量を調整する(増大させる)提案がなされているが、一方、細胞壁内に導入される溶質の量は、植物系材料の細胞内腔を介して細胞壁の一時空隙に導入した溶液の濃度によって制約を受けるため、仮に、細胞壁内に導入される溶質の量を増大させようとして溶液の濃度を高めると、多くの場合で溶液の粘度が上がり、細胞内腔での溶液の物質移動が困難になる。
このため、細胞内腔を移動可能な程度の粘度の溶液の濃度が限界となり、結果として、従来、含浸工程に続けて行われる溶媒を揮発させる通常の乾燥工程によっては、一時空隙に入ったその濃度の溶液の溶質の量が、細胞壁内に導入される溶質の限界量となり、細胞壁内に導入される溶質の量を増大させる場合の障害となっていた。
【0007】
本発明は、上記の含浸工程及び乾燥工程を含む従来の植物系材料の改質方法の有する問題点に鑑み、含浸工程に続けて行われる溶媒を揮発させる乾燥工程において、含浸工程における含浸時に細胞壁の一時空隙内の溶液量から算出される量を超える溶質を植物系材料の細胞壁内に導入することにより、細胞壁内に導入される溶質の量を増大させることができる植物系材料の改質方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の植物系材料の改質方法は、含浸工程において植物系材料の細胞内腔を介して細胞壁の一時空隙に溶液を導入するとともに、該含浸工程に続けて行われる乾燥工程において溶媒を揮発させることによって細胞壁内に溶質を導入して植物系材料を改質する方法において、前記乾燥工程の環境の溶媒の相対蒸気圧を50%以上となるように制御することにより、細胞内腔からの溶液の溶媒乾燥速度を遅らせる方向に調節することで、含浸工程における含浸時に細胞壁の一時空隙内の溶液量から算出される量を超える溶質を植物系材料の細胞壁内に導入するようにし、かつ、前記溶質として、ウルシオール、エピクロルヒドリン、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、無水酢酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、ホルムアルデヒド、グリコール、グリオキザール、グルタルアルデヒド、メタクリル酸メチル、PEG、クロム酸ナトリウム、メラミン、タンニンの少なくとも1種を含むことを特徴とする。
【0009】
また、同じ目的を達成するため、本発明の植物系材料の改質方法は、含浸工程において植物系材料の細胞内腔を介して細胞壁の一時空隙に溶液を導入するとともに、該含浸工程に続けて行われる乾燥工程において溶媒を揮発させることによって細胞壁内に溶質を導入して植物系材料を改質する方法において、前記乾燥工程を密閉空間内で、かつ、密閉空間内の溶媒の相対蒸気圧が0%から飽和蒸気圧に上昇する環境で溶媒の蒸気圧を制御することにより、細胞内腔からの溶液の溶媒乾燥速度を遅らせる方向に調節することで、含浸工程における含浸時に細胞壁の一時空隙内の溶液量から算出される量を超える溶質を植物系材料の細胞壁内に導入するようにし、かつ、前記溶質として、ウルシオール、エピクロルヒドリン、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、無水酢酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、ホルムアルデヒド、グリコール、グリオキザール、グルタルアルデヒド、メタクリル酸メチル、PEG、クロム酸ナトリウム、メラミン、タンニンの少なくとも1種を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、含浸工程に続けて行われる溶媒を揮発させる乾燥工程において、乾燥工程の環境の溶媒の蒸気圧を制御することにより、細胞内腔からの溶液の溶媒乾燥速度を調節することで、含浸工程における含浸時に細胞壁の一時空隙内の溶液量から算出される量を超える溶質を植物系材料の細胞壁内に導入することが可能となり、細胞壁内に導入される溶質の量を増大させることができる。
これにより、植物系材料の改質の程度を、従来の植物系材料の改質方法と比較して、増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の植物系材料の改質方法の(a)含浸工程及び(b)乾燥工程における植物系材料の細胞内腔及び細胞壁の一時空隙内での溶液濃度の概念図である。
【図2】含浸工程及び乾燥工程による植物系材料の寸法変化の説明図である。
【図3】24時間乾燥処理した試料における、乾燥工程時の相対湿度と相対膨潤率との関係を示す図である。
【図4】乾燥工程時の時間と相対湿度と相対膨潤率との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の植物系材料の改質方法の実施の形態を説明する。

【0013】
図1に、本発明の植物系材料の改質方法の一実施例を示す。
本発明の植物系材料の改質方法は、図1(a)に示す含浸工程において、植物系材料1の細胞内腔11を介して細胞壁12の一時空隙13に溶液を導入するとともに、この含浸工程に続けて行われる、図1(b)に示す乾燥工程において、溶媒を揮発させることによって細胞壁12内に溶質を導入する(残留させる)ことによって、植物系材料1を改質する方法であって、乾燥工程の環境2の溶媒の蒸気圧を制御することにより、細胞内腔11からの溶液の溶媒乾燥速度を調節することで、含浸工程における含浸時に細胞壁12の一時空隙13内の溶液量から算出される量を超える溶質を植物系材料1の細胞壁12内に導入するようにするものである。
ここで、細胞内腔11とは、細胞の内部空間をいい、植物系材料1の種類によって異なるが、一般的には、20~90μmの直径のシリンダ状空隙をしている。
また、一時空隙13とは、水素結合を切断する溶媒によって拡大、生成される細胞壁12の空隙をいい、形状は定まっていないが、一般的には、0.6~4nmの細孔径のシリンダ形状のものとして説明される場合が多い。例えば、一時空隙13の内部表面の親水基を疎水性に改質したり、水が浸入できないように物質を前もって浸入させておくことで、吸湿による植物系材料1の寸法変化を防ぐことができる。

【0014】
この植物系材料の改質方法の原理は、以下のとおり説明できる。
1.含浸工程において、溶液は、植物系材料1の細胞内腔11を経由して、溶液を含浸させることにより一時的に拡大された一時空隙13まで移動する。このとき、一時空隙13の内部に存在する溶液の濃度は、ほぼ細胞内腔11に存在する溶液の濃度と同じである。
2.次に、乾燥工程において、細胞内腔11の溶媒が揮発し始めると、これに伴い、細胞内腔11に残留する溶液濃度が増加する。このとき、溶液中の溶質の拡散速度は低下する。一方、その際の一時空隙13の内部に存在する溶液の濃度は、細胞内腔11に存在する溶液の濃度と比較して相対的に低くなる。
3.この濃度勾配により、細胞内腔11から一時空隙13に溶液中の溶質の拡散が進行する。なお、溶質の拡散が進行する前に溶媒の乾燥が終了した場合には、細胞内腔11から一時空隙13に溶液中の溶質の拡散は生じない。
4.本発明の植物系材料の改質方法は、乾燥工程において、細胞内腔11からの溶液の溶媒乾燥速度を調節する(通常は遅らせる)ことで、細胞内腔11から一時空隙13への溶液中の溶質の拡散を進行する時間を確保し、これによって、細胞内腔11から一時空隙13への溶液中の溶質の移動をより多く生じさせて、含浸工程における含浸時に細胞壁12の一時空隙13内の溶液量から算出される量を超える溶質を植物系材料1の細胞壁12内に導入するようにするものである。
5.ここで、乾燥工程における細胞内腔11からの溶液の溶媒乾燥速度を調節する手段としては、乾燥工程の環境2の圧力、温度、溶媒蒸気の添加、換気状態の少なくとも1つを制御することにより、環境2の溶媒の蒸気圧を制御して行うことを挙げることができる。

【0015】
ここで、本発明を適用することができる植物系材料としては、木材、タケ、ケナフ等の種子植物を挙げることができる。

【0016】
また、溶質としては、植物系材料に、形状安定性、不燃性、高強度性、高硬度性、可塑性、耐腐朽性、耐食蟻性、耐水性、耐光性、染色性、絶縁性、耐摩耗性、磁化性、光透過性、気密・水密性、重量付加性、吸湿性、放湿性、徐放性、耐酸性、耐アルカリ性、耐化学腐食性、化学腐食性を付与する薬剤の少なくとも1種を挙げることができる。
これらの薬剤として、より具体的には、エポキシド(エピクロルヒドリン、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド)、酸無水物(無水酢酸、無水マレイン酸、無水フタル酸)、ホルムアルデヒド、アルコール類(グリコール)、グリオキザール、グルタルアルデヒド、タクリル酸メチル、PEG、リン系(リン酸アンモニウム)、ホウ素系(ホウ酸ナトリウム、ホウ酸塩)、ハロゲン系塩、硫酸グアニジン、塩化亜鉛、硫酸アンモニウム、クロム酸ナトリウム、メラミン、ケイ酸塩、金属アルコキシド、強磁性微粒子(マグネタイトやマンガン亜鉛フェライトなど)、グルコサミン、タンニン、キチン、キトサンを挙げることができる。

【0017】
また、溶媒としては、上記溶質に対応したもので、水、アルコール類(エタノール、メタノール)、アミン類(メチルアミン、エーテルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピペラジン、モルホリン、ピリジン、エチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、アニリン、カテコールアミン)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド)、エーテル類(ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、フラン、ジベンゾフラン、テトラヒドロフラン)、トルエン、ベンゼン、キシレン、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミドを挙げることができる。

【0018】
本発明の植物系材料の改質方法を実施することにより、植物系材料には次のような改質効果が奏される。
植物系材料1の細胞内腔11から一時空隙13への溶液中の溶質の移動をより多く生じさせて、含浸工程における含浸時に細胞壁12の一時空隙13内の溶液量から算出される量を超える溶質を植物系材料1の細胞壁12内に導入することが可能となるため、例えば、溶質として植物系材料1に形状安定性を付与する薬剤(ポリエチレングリコール)を用いた場合、形状安定(寸法安定)効果をより高めることが可能となる。
図2に示すように、植物系材料1は、周囲の湿度変化により、L0とLiとの間で寸法変化が生じるが、細胞壁12内にポリエチレングリコールを導入することにより、LfとLiとの間で変動することになり、さらに、本発明の植物系材料の改質方法を適用することによって細胞壁12内に多量のポリエチレングリコールを導入することにより、変動幅が小さくなり、LsとLiとの間で変動することになる。
なお、植物系材料1の植物細胞の細胞壁12は壁層構造を持っており、最外壁による拘束によって寸法膨潤には限界(Li)がある。
このように、植物系材料1の細胞壁12内により多くの溶質を導入することが可能となるため、架橋等による植物系材料の高機能化が期待できる。
【実施例1】
【0019】
ヒノキ辺材試料(24時間乾燥処理)に対して、溶媒が水で、溶質がPEG(ポリエチレングリコール)1540の溶液を含浸後、乾燥工程の雰囲気(環境)を80℃で相対湿度が0、20、50、80%で乾燥させた後、80℃の真空乾燥器内に24時間静置した。
図3に、得られた試料の乾燥工程時の相対湿度と相対膨潤率との関係を示す。
ここで、相対膨潤率は、水によって膨潤させた場合の試料の膨潤率を分母にし、PEG処理を行った後のPEGによる試料の膨潤率を分子にして計算した値を示す。
図3から明らかなように、乾燥工程の雰囲気(環境)の相対湿度が0、20、50、80%と上昇するほど、すなわち、乾燥速度を遅らせるほど、相対膨潤率が上昇し(PEGの導入量が多くなり)、形状安定(寸法安定)効果が高まることを確認できた。
この実験結果から、乾燥工程の雰囲気(環境)の相対蒸気圧が20%以上、好ましくは、50%以上、より好ましくは、80%以上に制御することによって、形状安定(寸法安定)効果が得られことを確認した。
【実施例1】
【0020】
なお、乾燥工程の雰囲気(環境)の相対湿度は、一定の状態としてもよいが、例えば、図4に示す乾燥時間を加味した実験結果から明らかなように、短時間の乾燥時間では、相対湿度が低い方が相対膨潤率が上昇し、形状安定(寸法安定)効果が高まることを確認できた。
したがって、乾燥工程の雰囲気(環境)の相対湿度を乾燥工程の間に経時的に変化させる、具体的には、最初は低く、その後、高く設定することがより好ましいことが分かった。
【実施例2】
【0021】
ヒノキ辺材試料に対して、溶媒がエタノールで、溶質がウルシオールの溶液を含浸後、80℃で24時間減圧乾燥した場合と、閉鎖空間内で20℃で一週間静置後(閉鎖空間の容積は、閉鎖空間内の相対蒸気圧が0%からほぼ100%に徐々に上昇する大きさに設定。)、80℃で24時間減圧乾燥した場合との比較を行った。その結果、接線方向の寸法変化率で、静置なしの場合は1.3%に対して、静置ありの場合は3.0%であった。また、動的粘弾性測定(100℃での貯蔵弾性率)を行った結果、静置なしの場合は30MPaに対して、静置ありの場合は10MPaであった。
この実験結果から、乾燥速度が遅い方(静置ありの場合)が、ウルシオールの導入量が増加し、細胞壁の軟化が生じていると考えられる。
【実施例2】
【0022】
以上、本発明の植物系材料の改質方法について、その実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施の形態に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明の植物系材料の改質方法は、細胞壁内に導入される溶質の量を増大させることによって植物系材料の高機能化を実現できることから、インテリア、エクステリア等の建築部材、車両(航空機、車、列車)内装、車両部品、おもちゃ、楽器、家電外装、家電部品、家具、食器など多岐に亘る用途に好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0024】
1 植物系材料
11 細胞内腔
12 細胞壁
13 一時空隙
2 環境
Drawing
(In Japanese)【図1】
0
(In Japanese)【図2】
1
(In Japanese)【図3】
2
(In Japanese)【図4】
3