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明細書 :クロスカップリング方法、及び該クロスカップリング方法を用いた有機化合物の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 平成29年11月24日(2017.11.24)
発明の名称または考案の名称 クロスカップリング方法、及び該クロスカップリング方法を用いた有機化合物の製造方法
国際特許分類 C07C 303/40        (2006.01)
C07C 311/48        (2006.01)
C07D 333/36        (2006.01)
C07D 495/04        (2006.01)
C07D 263/50        (2006.01)
C07D 307/82        (2006.01)
C07D 221/10        (2006.01)
C07D 239/49        (2006.01)
C07D 473/12        (2006.01)
C07D 311/18        (2006.01)
C07D 311/22        (2006.01)
C07D 413/04        (2006.01)
C07D 277/52        (2006.01)
C07D 487/22        (2006.01)
C07B  61/00        (2006.01)
FI C07C 303/40
C07C 311/48
C07D 333/36
C07D 495/04 101
C07D 263/50
C07D 307/82
C07D 221/10
C07D 239/49
C07D 473/12
C07D 311/18
C07D 311/22
C07D 413/04
C07D 277/52
C07D 487/22
C07B 61/00 300
国際予備審査の請求
全頁数 61
出願番号 特願2016-573412 (P2016-573412)
国際出願番号 PCT/JP2016/053310
国際公開番号 WO2016/125845
国際出願日 平成28年2月4日(2016.2.4)
国際公開日 平成28年8月11日(2016.8.11)
優先権出願番号 62/272,038
2015021444
優先日 平成27年12月28日(2015.12.28)
平成27年2月5日(2015.2.5)
優先権主張国 アメリカ合衆国(US)
日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , ST , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IR , IS , JP , KE , KG , KN , KP , KR , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT , TZ , UA , UG , US
発明者または考案者 【氏名】伊丹 健一郎
【氏名】村上 慧
【氏名】川上 貴大
【氏名】ムサエフ ジャマラディン ジー.
【氏名】ハイネス ブランドン イ—.
出願人 【識別番号】504139662
【氏名又は名称】国立大学法人名古屋大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000796、【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 4C023
4C034
4C037
4C050
4C056
4C062
4C063
4C071
4H006
4H039
Fターム 4C023GA01
4C034CE01
4C037QA07
4C050PA02
4C056AA01
4C056AB01
4C056AC02
4C056AD01
4C056AE03
4C056BA03
4C056BB13
4C056BC01
4C062EE28
4C062EE50
4C063AA01
4C063BB01
4C063CC52
4C063DD12
4C071AA01
4C071BB01
4C071CC22
4C071DD04
4C071EE13
4C071FF23
4C071HH17
4C071JJ01
4C071KK11
4H006AA02
4H006AC52
4H006BA05
4H006BA37
4H006BA47
4H006BB12
4H006BB45
4H006BD60
4H039CA71
4H039CD20
要約 芳香族化合物と、特定のスルホンイミド化合物とを、銅化合物と、特定の配位子の存在下で反応させることで、種々多様な基質を用いて、安全且つ簡便に、芳香族化合物とスルホンイミド化合物とをクロスカップリングさせることができる。
特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(1):
【化1】
JP2016125845A1_000061t.gif
[式中、Rは置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。Ar1及びAr2は同一又は異なって、置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。]
で表されるスルホンイミド化芳香族化合物の製造方法であって、
一般式(2):
R-H (2)
[式中、Rは前記に同じである。]
で示される芳香族化合物と、
一般式(3):
【化2】
JP2016125845A1_000062t.gif
[式中、Ar1及びAr2は前記に同じである。Xはハロゲン原子を示す。]
で表されるスルホンイミド化合物とを、
銅化合物と、一般式(4):
【化3】
JP2016125845A1_000063t.gif
[式中、Z1及びZ2は同一又は異なって、複素芳香環を示す。R1、R2、R3及びR4は同一又は異なって、電子吸引基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。n1及びn2は、同一又は異なって、それぞれ0又は1を示す。m1及びm2は同一又は異なって、それぞれ0~3の整数を示す。n1及びn2がいずれも1の場合、R1とR2は互いに結合して、置換されていてもよい2価の炭化水素基を形成していてもよい。]
で表される配位子の存在下で反応させるクロスカップリング工程
を備える、製造方法。
【請求項2】
前記銅化合物がハロゲン化銅である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記配位子が、一般式(4A):
【化4】
JP2016125845A1_000064t.gif
[式中、R1~R4、n1~n2及びm1~m2は前記に同じである。]
で示される配位子である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記配位子が、一般式(4A1):
【化5】
JP2016125845A1_000065t.gif
[式中、R3a及びR4aは同一又は異なって、置換されていてもよい炭素数1~3のアルキル基を示す。R3b及びR4bは同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。R3c及びR4cは同一又は異なって、水素原子又は置換されていてもよい炭素数1~3のアルキル基を示す。]
で示される配位子、又は
一般式(4A2):
【化6】
JP2016125845A1_000066t.gif
[式中、R1b及びR2bは互いに結合して、置換されていてもよい2価の炭化水素基を形成している。R3d及びR4dは同一又は異なって、水素原子又は電子吸引基を示す。R3e及びR4eは同一又は異なって、水素原子、電子吸引基、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。R3f及びR4fは同一又は異なって、電子吸引基、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。]
で表される配位子である、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
前記クロスカップリング工程において、さらに、塩基を使用する、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
【請求項6】
一般式(1):
【化7】
JP2016125845A1_000067t.gif
[式中、Rは置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。Ar1及びAr2は同一又は異なって、置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。]
で表されるスルホンイミド化芳香族化合物の製造方法であって、
一般式(2):
R-H (2)
[式中、Rは前記に同じである。]
で示される芳香族化合物と、
一般式(3):
【化8】
JP2016125845A1_000068t.gif
[式中、Ar1及びAr2は前記に同じである。Xはハロゲン原子を示す。]
で表されるスルホンイミド化合物とを、
10族金属元素及び/又は11族金属元素を含有する化合物と、
一般式(4A1):
【化9】
JP2016125845A1_000069t.gif
[式中、R3a及びR4aは同一又は異なって、置換されていてもよい炭素数1~3のアルキル基を示す。R3b及びR4bは同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。R3c及びR4cは同一又は異なって、水素原子又は置換されていてもよい炭素数1~3のアルキル基を示す。]
で示される配位子、又は
一般式(4A2):
【化10】
JP2016125845A1_000070t.gif
[式中、R1b及びR2bは互いに結合して、置換されていてもよい2価の炭化水素基を形成している。R3d及びR4dは同一又は異なって、水素原子又は電子吸引基を示す。R3e及びR4eは同一又は異なって、水素原子、電子吸引基、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。R3f及びR4fは同一又は異なって、電子吸引基、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。]
で表される配位子の存在下で反応させるクロスカップリング工程
を備える、製造方法。
【請求項7】
一般式(5D):
【化11】
JP2016125845A1_000071t.gif
[式中、Ar1及びAr2は前記に同じである。Y2及びY3はいずれかが窒素原子でいずれかが酸素原子を示す。R13及びR14は同一又は異なって、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。実線と破線で表わされる結合は単結合又は二重結合を示す。]
で表される化合物。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、クロスカップリング方法(具体的には芳香族化合物とスルホンイミド化合物とのクロスカップリング反応)、及び該クロスカップリング方法を用いた有機化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
芳香族化合物にアミノ基を導入したアリールアミン化合物は、感光体、トランジスタ、発光ダイオード、有機EL等の電子デバイス材料、太陽電池用材料、蛍光材料、医薬材料等として有用であることから、簡便な合成方法が求められている。例えば、以下の化合物(1)はポルフィリン増感太陽電池用材料として使用されており、以下の化合物(2)は薬剤耐性細菌用の抗生物質として使用されており、以下の化合物(3)はペロブスカイト増感太陽電池用ホール輸送材料として使用されており、以下の化合物(4)は生細胞の超解像度イメージングのための蛍光色素分子として使用されている。
【0003】
【化1】
JP2016125845A1_000002t.gif

【0004】
このアリールアミン化合物は、スルホンイミド化芳香族化合物に対して、エタノール中でマグネシウム金属の存在下に還元的脱保護を行うことにより容易に合成することができる(例えば、非特許文献1等)ことから、スルホンイミド化芳香族化合物を簡便に合成できる方法が求められている。
【0005】
従来から、種々の化合物を合成するに際して、原料化合物である2種類の基質を、適当な触媒の存在下に反応させる方法(クロスカップリング反応)が知られており、スルホンイミド化芳香族化合物についても、クロスカップリング反応を用いて合成することができれば、簡便にスルホンイミド化芳香族化合物を得ることができ、結果的にアリールアミン化合物を容易に合成することができると考えられる。
【0006】
このようなスルホンイミド化芳香族化合物の合成方法としては、例えば、芳香族化合物と、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(NFSI)とを、パラジウム触媒及びビス(2,2’-ビピリジル)銀(II)過塩素酸塩(Ag(bipy)2ClO4)の存在下に反応させることにより、芳香族化合物にイミド基を導入する方法が知られている(例えば、非特許文献1等)。また、スルホンイミド化芳香族化合物の合成方法としては、チオフェン化合物、フラン化合物、ピロール化合物等の五員環ヘテロ芳香環化合物と、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(NFSI)とを、銅触媒の存在下、配位子を使用せずに、反応させることにより、芳香族化合物にイミド基を導入する方法も知られている(例えば、非特許文献2等)。
【先行技術文献】
【0007】

【非特許文献1】J. Am. Chem. Soc. 2013, 135, 13278-13281
【非特許文献2】Org. Lett. 2014, 16, 5648-5651
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、非特許文献1の方法では、高価な銀触媒が必要であるとともに、必須とされている銀触媒は爆発性の過塩素酸塩であることから、多環芳香族炭化水素等の有機材料のコアになる化合物の修飾を行うことが非常に困難である。
【0009】
また、非特許文献2の方法では、基質の適用範囲が五員環ヘテロ芳香環化合物(特に、チオフェン化合物、フラン化合物及びピロール化合物)に限定されており、さらに、フェニル基等の嵩高い置換基を有する基質を使用した場合には反応はほとんど進行しない。このため、種々多様なスルホンイミド化芳香族化合物を合成することができない。また、この方法では、溶媒の種類によっては、反応が進行しないこともある。
【0010】
このため、本発明は、種々多様な基質を用いて、安全且つ簡便に、芳香族化合物とスルホンイミド化合物とをクロスカップリングさせることができる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、芳香族化合物と、特定のスルホンイミド化合物とを、銅化合物の存在下、特定の配位子を使用することにより、種々多様な基質に対して、安全且つ簡便に、イミド化することができることを見出した。この配位子のなかでも、特に優れた配位子を使用した場合は、銅化合物以外の10族金属元素及び/又は11族金属元素を含有する化合物の存在下であっても反応を進行することができる。本発明者らは、このような知見に基づき、さらに研究を重ね、本発明を完成した。すなわち、本発明は以下の構成を包含する。
【0012】
項1.一般式(1):
【0013】
【化2】
JP2016125845A1_000003t.gif

【0014】
[式中、Rは置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。Ar1及びAr2は同一又は異なって、置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。]
で表されるスルホンイミド化芳香族化合物の製造方法であって、
一般式(2):
R-H (2)
[式中、Rは前記に同じである。]
で示される芳香族化合物と、
一般式(3):
【0015】
【化3】
JP2016125845A1_000004t.gif

【0016】
[式中、Ar1及びAr2は前記に同じである。Xはハロゲン原子を示す。]
で表されるスルホンイミド化合物とを、
銅化合物と、一般式(4):
【0017】
【化4】
JP2016125845A1_000005t.gif

【0018】
[式中、Z1及びZ2は同一又は異なって、複素芳香環を示す。R1、R2、R3及びR4は同一又は異なって、電子吸引基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。n1及びn2は、同一又は異なって、それぞれ0又は1を示す。m1及びm2は同一又は異なって、それぞれ0~3の整数を示す。n1及びn2がいずれも1の場合、R1とR2は互いに結合して、置換されていてもよい2価の炭化水素基を形成していてもよい。]
で表される配位子の存在下で反応させるクロスカップリング工程
を備える、製造方法。
【0019】
項2.前記銅化合物がハロゲン化銅である、項1に記載の製造方法。
【0020】
項3.前記配位子が、一般式(4A):
【0021】
【化5】
JP2016125845A1_000006t.gif

【0022】
[式中、R1~R4、n1~n2及びm1~m2は前記に同じである。]
で示される配位子である、項1又は2に記載の製造方法。
【0023】
項4.前記配位子が、一般式(4A1):
【0024】
【化6】
JP2016125845A1_000007t.gif

【0025】
[式中、R3a及びR4aは同一又は異なって、置換されていてもよい炭素数1~3のアルキル基を示す。R3b及びR4bは同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。R3c及びR4cは同一又は異なって、水素原子又は置換されていてもよい炭素数1~3のアルキル基を示す。]
で示される配位子、又は
一般式(4A2):
【0026】
【化7】
JP2016125845A1_000008t.gif

【0027】
[式中、R1b及びR2bは互いに結合して、置換されていてもよい2価の炭化水素基を形成している。R3d及びR4dは同一又は異なって、水素原子又は電子吸引基を示す。R3e及びR4eは同一又は異なって、水素原子、電子吸引基、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。R3f及びR4fは同一又は異なって、電子吸引基、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。]
で表される配位子である、項1~4のいずれかに記載の製造方法。
【0028】
項5.前記クロスカップリング工程において、さらに、塩基を使用する、項1~4のいずれかに記載の製造方法。
【0029】
項6.一般式(1):
【0030】
【化8】
JP2016125845A1_000009t.gif

【0031】
[式中、Rは置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。Ar1及びAr2は同一又は異なって、置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。]
で表されるスルホンイミド化芳香族化合物の製造方法であって、
一般式(2):
R-H (2)
[式中、Rは前記に同じである。]
で示される芳香族化合物と、
一般式(3):
【0032】
【化9】
JP2016125845A1_000010t.gif

【0033】
[式中、Ar1及びAr2は前記に同じである。Xはハロゲン原子を示す。]
で表されるスルホンイミド化合物とを、
10族金属元素及び/又は11族金属元素を含有する化合物と、
一般式(4A1):
【0034】
【化10】
JP2016125845A1_000011t.gif

【0035】
[式中、R3a及びR4aは同一又は異なって、置換されていてもよい炭素数1~3のアルキル基を示す。R3b及びR4bは同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。R3c及びR4cは同一又は異なって、水素原子又は置換されていてもよい炭素数1~3のアルキル基を示す。]
で示される配位子、又は
一般式(4A2):
【0036】
【化11】
JP2016125845A1_000012t.gif

【0037】
[式中、R1b及びR2bは互いに結合して、置換されていてもよい2価の炭化水素基を形成している。R3d及びR4dは同一又は異なって、水素原子又は電子吸引基を示す。R3e及びR4eは同一又は異なって、水素原子、電子吸引基、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。R3f及びR4fは同一又は異なって、電子吸引基、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。]
で表される配位子の存在下で反応させるクロスカップリング工程
を備える、製造方法。
【0038】
項7.一般式(5D):
【0039】
【化12】
JP2016125845A1_000013t.gif

【0040】
[式中、Ar1及びAr2は前記に同じである。Y2及びY3はいずれかが窒素原子でいずれかが酸素原子を示す。R13及びR14は同一又は異なって、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。実線と破線で表わされる結合は単結合又は二重結合を示す。]
で表される化合物。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、芳香族化合物とスルホンイミド化合物とを、銅化合物と特定の配位子の存在下で反応させることにより、スルホンイミド化芳香族化合物を安価に合成することができる。
【0042】
また、金属化合物の種類を選択することにより、クロスカップリング反応の速度をより向上させることも可能である。
【0043】
上記配位子のなかでも、特に優れた配位子を使用した場合は、銅化合物以外の10族金属元素及び/又は11族金属元素を含有する化合物の存在下であっても反応を進行することができる。
【0044】
また、爆発性の過塩素酸塩を使用せずに反応を進行させることができるため、安全且つ簡便にクロスカップリング反応を進行させることも可能である。
【0045】
さらに、本発明の方法では、基質の種類が限定されることはなく、種々多様な芳香族化合物に対して、イミド化を行うことが可能であることから、汎用性が高い。
【0046】
また、基質、配位子、溶媒、反応温度等を適切に選択することにより、非常に高収率にクロスカップリング反応を行うことも可能である。この場合、選択性も高いので、より省エネ法へとつながる可能性も高い。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】熱振動楕円体作画ソフト(ORTEP)による、N-(フルオランテン-3-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1a)の構造を示す図面である(楕円は50%の原子存在)。
【図2】熱振動楕円体作画ソフト(ORTEP)による、N-(1-コラヌレニル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1f)の構造を示す図面である(楕円は50%の原子存在)。
【図3】熱振動楕円体作画ソフト(ORTEP)による、及びN-(2-アセチル-4-メチルチオフェン-5-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2B)の構造を示す図面である(楕円は50%の原子存在)。
【図4】実施例8において、各銅化合物を用いた場合のFTIRによる反応速度の比較の結果である。
【図5】実施例11において、2-フェニルチオフェン、及び重水素で標識した2-フェニルチオフェンを用いた場合の反応速度の比較の結果である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
1.スルホンイミド化芳香族化合物の製造方法及びカップリング方法
本発明においては、銅化合物と、特定の配位子の存在下に、芳香族化合物と特定のスルホンイミド化合物とを効果的にカップリング反応させて、特定のスルホンイミド化芳香族化合物を合成することができる。この場合、多様な基質を原料に用いて芳香族化合物と特定のスルホンイミド化合物とのカップリング反応を進行させて様々なスルホンイミド化芳香族有機化合物を得ることも可能である。

【0049】
本カップリング反応においては、通常、銅化合物と特定の配位子の存在下、芳香族化合物と特定のスルホンイミド化合物とを反応させて特定のスルホンイミド化芳香族化合物を得ることができる。具体的には、反応溶媒中、銅化合物と特定の配位子の存在下、芳香族化合物と特定のスルホンイミド化合物とを反応させて特定のスルホンイミド化芳香族化合物を得ることができる。

【0050】
上記配位子のなかでも、特に優れた配位子を使用した場合は、銅化合物以外の10族金属元素及び/又は11族金属元素を含有する化合物の存在下であっても反応を進行することができる。つまり、反応溶媒中、10族金属元素及び/又は11族金属元素を含有する化合物と特定の配位子の存在下、芳香族化合物と特定のスルホンイミド化合物とを反応させて特定のスルホンイミド化芳香族化合物を得ることができる。

【0051】
反応に供される芳香族化合物としては、一般式(2):
R-H (2)
[式中、Rは置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。]
で表される芳香族化合物(以下、「芳香族化合物(2)」と言うこともある)を採用できる。

【0052】
一般式(2)において、Rで示されるアリール基としては、例えば、フェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アントラセニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、フェナントレニル基、ベンゾアントラセニル基、ピレニル基、ペリレニル基、トリフェニレニル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、フェナレニル基、フルオランテニル基、コロネニル基等が挙げられる。

【0053】
また、Rで示されるアリール基が有していてもよい置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子)、アルキル基(メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の鎖状又は分岐鎖C1-6アルキル基、特に鎖状又は分岐鎖C1-4アルキル基)、ハロアルキル基(トリフルオロメチル基等のC1-6ハロアルキル基、特にC1-4ハロアルキル基)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等のC1-6アルコキシ基、特にC1-4アルコキシ基)、アルキルカルボニル基(メチルカルボニル基、エチルカルボニル基等の(C1-6アルキル)カルボニル基、特に(C1-4アルキル)カルボニル基)、シリル基(t-ブチルジメチルシリル基等のトリアルキルシリル基等)、-COOR25(R25はメチル基、エチル基等のアルキル基)で表される基等が挙げられる。また、上記した置換基で置換されていてもよい上述のアリール基、上記した置換基で置換されていてもよい後述のヘテロアリール基等を置換基として有していてもよい。これら置換基としては、反応性の観点から、上記した置換基で置換されていてもよい上述のアリール基が好ましい。この置換基を有する場合、置換基の数は、1~6個が好ましく、1~3個がより好ましい。ただし、Rで示されるアリール基がフェニル基である場合には、反応性の観点から、上記置換基を有さないことが好ましい。

【0054】
上記のRで示されるアリール基としては、特に制限されず、反応性の観点から、フェニル基を採用する場合は、上記置換基を有さないフェニル基が好ましい。一方、フェニル基以外のアリール基(以下、「他のアリール基」と言うこともある)を採用する場合は、上記置換基で置換された他のアリール基及び非置換の他のアリール基のいずれも好適に使用できるが、反応性の観点から、上記置換基で置換された他のアリール基がより好ましい。

【0055】
一般式(2)において、Rで示されるヘテロアリール基としては、例えば、ピロリル基、ピロリジル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、フラニル基、チオフェニル基等の五員単環複素芳香族基;ピペリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、ピリダジル基、ピペラジル基、トリアジニル基、モルホリル基等の六員単環複素芳香族基;インドリル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾイミダゾリル基、キナゾリル基、フタラジル基、プリニル基、プテリジル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、チエノチオフェニル基、キサンチニル基、クマリニル基、クロメニル基等の二環複素芳香族基;ポルフィリニル基等が挙げられる。

【0056】
また、Rで示されるヘテロアリール基が有していてもよい置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子)、アルキル基(メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の鎖状又は分岐鎖C1-6アルキル基、特に鎖状又は分岐鎖C1-4アルキル基)、ハロアルキル基(トリフルオロメチル基等のC1-4ハロアルキル基等)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等のC1-6アルコキシ基、特にC1-4アルコキシ基)、アルキルカルボニル基(メチルカルボニル基、エチルカルボニル基等の(C1-6アルキル)カルボニル基、特に(C1-4アルキル)カルボニル基)、シリル基(t-ブチルジメチルシリル基等のトリアルキルシリル基等)、-COOR25(R25はメチル基、エチル基等のアルキル基)で示される基等が挙げられる。また、上記した置換基で置換されていてもよい上記のアリール基、上記した置換基で置換されていてもよい上記のヘテロアリール基等を置換基として有していてもよい。この置換基を有する場合、置換基の数は、1~6個が好ましく、1~3個がより好ましい。

【0057】
上記のRで示されるヘテロアリール基としては、特に制限されず、反応性の観点から、上記置換基で置換されたヘテロアリール基が好ましい。

【0058】
このような条件を満たす基質としての芳香族化合物としては、例えば、

【0059】
【化13】
JP2016125845A1_000014t.gif

【0060】
[式中、t-Buはt-ブチル基;以下同様である。]
等が挙げられる。

【0061】
反応に供されるスルホンイミド化合物としては、一般式(3):

【0062】
【化14】
JP2016125845A1_000015t.gif

【0063】
[式中、Ar1及びAr2は同一又は異なって、置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。Xはハロゲン原子を示す。]
で表されるスルホンイミド化合物(以下、「スルホンイミド化合物(3)」と言うこともある)を採用できる。

【0064】
一般式(3)において、Ar1及びAr2で示されるアリール基としては、上記したものを採用できる。置換基の種類及び数についても同様である。なかでも、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)、反応後のイミド基の脱離しやすさ、入手容易性等の観点から、非置換のアリール基が好ましく、フェニル基がより好ましい。また、Ar1とAr2とは同一でも異なっていてもよいが、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)と反応後のイミド基の脱離しやすさ、入手容易性等の観点から、同一であることが好ましい。

【0065】
一般式(3)において、Xで示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。なかでも、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)、入手容易性等の観点から、フッ素原子が好ましい。

【0066】
このようなスルホンイミド化合物(3)としては、種々のスルホンイミド化合物を使用することができるが、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)と反応後のイミド基の脱離しやすさ、入手容易性等の観点から、

【0067】
【化15】
JP2016125845A1_000016t.gif

【0068】
[式中、Phはフェニル基を示す。以下同様である。]
等が好ましい。

【0069】
スルホンイミド化合物(3)の使用量は、特に制限されず、収率の観点から、例えば、芳香族化合物(2)1モルに対して、通常、0.1~10モル程度が好ましく、0.2~5モル程度がより好ましく、0.5~3モル程度がさらに好ましい。

【0070】
銅化合物(銅触媒)としては、特に制限されないが、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率、反応速度等)の観点から、ハロゲン化銅が好ましく、CuF2、CuCl、CuBr、CuBr2、CuI等がより好ましく、CuCl、CuBr、CuI等がさらに好ましい。これらの銅化合物は、単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。

【0071】
なお、金属化合物としては、銅化合物(銅触媒)が最も好ましいが、配位子として後述の一般式(4A1)で表される配位子又は一般式(4A2)で表される配位子を使用する場合には、銅化合物(銅触媒)の代わりに10族金属元素及び/又は11族金属元素を含有する化合物(銅化合物以外の金属化合物)を使用した場合にも同様に反応を進行することができる。

【0072】
10族金属元素及び/又は11族金属元素を含有する化合物としては、特に制限されず、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、パラジウム化合物、ニッケル化合物、銀化合物、金化合物等が好ましい。

【0073】
パラジウム化合物(パラジウム触媒)としては、特に制限されず、金属パラジウムをはじめ、有機化合物(高分子化合物を含む)等の合成用触媒として公知のパラジウム化合物等が挙げられる。パラジウム化合物としては、0価パラジウムを含む化合物及びII価パラジウムを含む化合物のいずれでもよい。なお、0価パラジウムを含む化合物を用いた場合には、当該0価パラジウムは、系中で酸化されてII価パラジウムになる。使用できるパラジウム化合物としては、具体的には、Pd(PPh3)4、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(pd2(dba)3)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、ビス(トリt-ブチルホスフィノ)パラジウム(0)、酢酸パラジウム(Pd(OAc)2(Acはアセチル基を示す。以下同様である。))、ハロゲン化パラジウム(PdCl2、PdBr2、PdI2)、PdCl2(PPh3)2、Pd(OTf)2(Tfはトリフルオロメチルスルホニル基を示す。)等が挙げられる。本発明においては、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、酢酸パラジウムが好ましい。これらのパラジウム化合物は、単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。

【0074】
ニッケル化合物としては、特に限定されず、様々なものを使用でき、0価のNiの塩又は2価のNiの塩が好ましい。これらは、1種単独であるいは2種以上を組合せて用いることができる。これらの錯体は、試薬として投入するもの及び反応中で生成するものの両方を意味する。

【0075】
上記0価のNiの塩としては、特に制限されず、Ni(cod)2(codは1,5-シクロオクタジエンを示す。以下同様である。)、Ni(CO)2(PPh3)2、ニッケルカルボニル等が挙げられる。

【0076】
また、上記2価のNiの塩としては、酢酸ニッケル(II)、トリフルオロ酢酸ニッケル(II)、硝酸ニッケル(II)、ハロゲン化ニッケル(II)(フッ化ニッケル(II)、塩化ニッケル(II)、臭化ニッケル(II)等)、ニッケル(II)アセチルアセトナート、過塩素酸ニッケル(II)、クエン酸ニッケル(II)、シュウ酸ニッケル(II)、シクロヘキサン酪酸ニッケル(II)、安息香酸ニッケル(II)、ステアリン酸ニッケル(II)、スルファミンニッケル(II)、炭酸ニッケル(II)、チオシアン酸ニッケル(II)、トリフルオロメタンスルホン酸ニッケル(II)、ビス(4-ジエチルアミノジチオベンジル)ニッケル(II)、シアン化ニッケル(II)、ホウ酸ニッケル(II)、次亜リン酸ニッケル(II)、硫酸アンモニウムニッケル(II)、水酸化ニッケル(II)、シクロペンタジエニルニッケル(II)、及びこれらの水和物、並びにこれらの混合物等が挙げられる。

【0077】
これらのなかでも、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、2価のNiの塩が好ましく、ハロゲン化ニッケルがより好ましく、臭化ニッケルが特に好ましい。

【0078】
銀化合物(銀触媒)としては、特に制限されず、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、ハロゲン化銀(フッ化銀、塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀)、硝酸銀、硫酸銀、酸化銀、硫化銀等が好ましく、ハロゲン化銀がより好ましく、ヨウ化銀がさらに好ましい。これらの銀化合物は、単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。なお、従来は、銀化合物として爆発性の過塩素酸銀を使用しないと芳香族イミド化が進行しない(J. Am. Chem. Soc. 2013, 135, 13278.)とされていたが、本発明では過塩素酸銀を使用せずとも反応を進行することができる。

【0079】
金化合物(金触媒)としては、特に制限されず、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、ハロゲン化金(フッ化金、塩化金、臭化金、ヨウ化金)、塩化金酸、テトラクロロ金(III)酸塩(テトラクロロ金(III)酸ナトリウム、テトラクロロ金(III)酸カリウム、テトラクロロ金(III)酸アンモニウム等)、シアン化金、水酸化金等が好ましく、ハロゲン化金がより好ましく、塩化金がさらに好ましい。これらの金化合物は、単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。

【0080】
これら銅化合物以外の10族金属元素及び/又は11族金属元素を含有する化合物は、単独の金属化合物のみを使用することもでき、複数の金属化合物を組合せて使用することもできる。また、前記銅化合物と、銅化合物以外の10族金属元素及び/又は11族金属元素を含有する化合物とを併用することもできる。これら金属化合物のなかでも、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、パラジウム化合物、ニッケル化合物、銅化合物、銀化合物、金化合物等が好ましく、パラジウム化合物、銅化合物、銀化合物、金化合物等がより好ましく、銅化合物、金化合物等がさらに好ましく、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)が高くより安価であることから、銅化合物がさらに好ましい。

【0081】
上記金属化合物の使用量は、基質の種類により適宜選択することが可能であり、例えば、基質である芳香族化合物(2)1モルに対して、通常、0.01~1モル程度が好ましく、0.02~0.5モル程度がより好ましく、0.03~0.3モル程度がさらに好ましい。なお、複数の金属化合物を使用する場合には、合計使用量が上記範囲内となるように調整することが好ましい。

【0082】
本発明においては、上記金属化合物(特に銅化合物)とともに、使用する金属化合物が有する金属原子(パラジウム原子、ニッケル原子、銅原子、銀原子、金原子等)に配位し得る配位子を使用する。配位子を使用しない場合には、本発明のクロスカップリング反応はほとんど進行しないが、特定の配位子を使用することにより、クロスカップリング反応を進行させることができる。特に、配位子の種類を選択することにより、クロスカップリング反応を非常に高収率に行うことも可能である。具体的には、配位子の種類を選択することで、銅化合物以外の10族金属元素及び/又は11族金属元素を含有する化合物を使用した場合もクロスカップリング反応を進行させることができる。

【0083】
このような配位子は、一般式(4):

【0084】
【化16】
JP2016125845A1_000017t.gif

【0085】
[式中、Z1及びZ2は同一又は異なって、複素芳香環を示す。R1、R2、R3及びR4は同一又は異なって、電子吸引基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。n1及びn2は、同一又は異なって、それぞれ0又は1を示す。m1及びm2は同一又は異なって、それぞれ0~3の整数を示す。n1及びn2がいずれも1の場合、R1とR2は互いに結合して、置換されていてもよい2価の炭化水素基を形成していてもよい。]
で表される配位子(以下、「配位子(4)」と言うこともある)である。

【0086】
一般式(4)において、Z1及びZ2は複素芳香環であり、特に制限はなく、ピラゾール環等の五員単環複素芳香環;ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピペラジン環、トリアジン環等の六員単環複素芳香環;インドール環、キノリン環、イソキノリン環、ベンゾイミダゾール環、キナゾリン基、フタラジン環、プリン環、プテリジン基等の二環複素芳香環等が挙げられ、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、単環複素芳香環が好ましく、六員単環複素芳香環がより好ましく、ピリジン環がさらに好ましい。また、Z1とZ2とは同一でも異なっていてもよく、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)と合成しやすさの観点から、同一であることが好ましい。

【0087】
一般式(4)において、R1~R4で示される電子吸引基としては、例えば、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、置換されていてもよいカルボニル基、置換されていてもよいベンゼンスルホニル基等が挙げられる。

【0088】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。

【0089】
ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、2-クロロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチル基等が挙げられる。

【0090】
置換されていてもよいカルボニル基としては、カルボニル基、上記したアルキル基を有するアルキルカルボニル基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等のC1-6アルコキシ基、特にC1-4アルコキシ基)を有するアルコキシカルボニル基等が挙げられる。

【0091】
置換されていてもよいベンゼンスルホニル基としては、ベンゼンスルホニル基、上記したアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホニル基等が挙げられる。

【0092】
一般式(4)において、R1~R4で示されるアルキル基としては、例えば、鎖状又は分岐状のC1-10アルキル基、好ましくはC1-8アルキル基が挙げられる。具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。

【0093】
また、R1で示されるアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等のC1-6アルコキシ基、特にC1-4アルコキシ基)、アルキルカルボニル基(メチルカルボニル基、エチルカルボニル基等の(C1-6アルキル)カルボニル基、特に(C1-4アルキル)カルボニル基)、シリル基(t-ブチルジメチルシリル基等のトリアルキルシリル基等)、-COOR25(R25はメチル基、エチル基等のアルキル基)で示される基等が挙げられる。また、上記した置換基で置換されていてもよい上記のアリール基、上記した置換基で置換されていてもよい上記のヘテロアリール基等を置換基として有していてもよい。これら置換基としては、爆発性の過塩素酸銀を使用せずとも反応が進行する観点から非配位性の置換基が好ましく、例えばハロゲン原子等が好ましい。置換基を有する場合の置換基の数は、1~6個が好ましく、1~3個がより好ましい。

【0094】
一般式(4)において、R1~R4で示されるアリール基としては、上記したものを採用できる。置換基の種類及び数についても同様である。なかでも、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、非置換のアリール基が好ましく、フェニル基がより好ましい。また、R1~R4は同一でも異なっていてもよく、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、R1~R2は同一であることが好ましく、R3~R4は同一であることが好ましい。

【0095】
一般式(4)において、R1~R4で示されるヘテロアリール基としては、上記したものを採用できる。置換基の種類及び数についても同様である。また、R1~R4は同一でも異なっていてもよく、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、R1~R2は同一であることが好ましく、R3~R4は同一であることが好ましい。

【0096】
一般式(4)において、R1とR2とが結合して2価の炭化水素基を形成している場合、この2価の炭化水素基は、1-アルケニレン基(特にC2-10の1-アルケニレン基)が好ましく、具体的には、

【0097】
【化17】
JP2016125845A1_000018t.gif

【0098】
等が挙げられる。

【0099】
この2価の炭化水素基における置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等のC1-6アルコキシ基、特にC1-4アルコキシ基)、アルキルカルボニル基(メチルカルボニル基、エチルカルボニル基等の(C1-6アルキル)カルボニル基、特に(C1-4アルキル)カルボニル基)、シリル基(t-ブチルジメチルシリル基等のトリアルキルシリル基等)、-COOR25(R25はメチル基、エチル基等のアルキル基)で示される基等が挙げられる。また、上記した置換基で置換されていてもよい上記のアリール基、上記した置換基で置換されていてもよい上記のヘテロアリール基等を置換基として有していてもよい。置換基を有する場合の置換基の数は、1~6個が好ましく、1~3個がより好ましい。

【0100】
上記の一般式(4)におけるR1~R2としては、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、アルキル基であるか、互いに結合して2価の炭化水素基を形成していることが好ましく、C1-10アルキル基であるか、互いに結合して1-アルケニル基を形成していることがより好ましく、C1-8アルキル基であるか、互いに結合してC2-10の1-アルケニル基を形成していることがさらに好ましい。また、上記の一般式(4)におけるR3~R4としては、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率、反応速度等)の観点から、電子吸引基、置換されていてもよいアルキル基、又は置換されていてもよいアリール基が好ましく、ハロゲン原子又は置換されていてもよいC1-10アルキル基がより好ましく、フッ素原子又は置換されていてもよいC1-8アルキル基がさらに好ましい。

【0101】
一般式(4)において、n1~n2は0又は1である。n1とn2とは同一でも異なっていてもよく、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)、合成しやすさの観点から、同一であることが好ましい。なお、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、n1及びn2が1である場合には、R1とR2とは互いに結合して置換されていてもよい2価の炭化水素基(特に1-アルケニル基)を形成していることが好ましい。

【0102】
一般式(4)において、m1~m2は0~3の整数、好ましくは0~2の整数、より好ましくは0又は1である。m1とm2とは同一でも異なっていてもよく、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)、合成しやすさの観点から、同一であることが好ましい。

【0103】
なお、一般式(4)において、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)、合成しやすさの観点から、n1、n2、m1及びm2の合計は1~8の整数であることが好ましい。つまり、R1、R2、R3及びR4を合計で少なくとも1つ有することが好ましい。

【0104】
上記のような観点から、本発明で使用する配位子(4)としては、一般式(4A):

【0105】
【化18】
JP2016125845A1_000019t.gif

【0106】
[式中、R1~R4、n1~n2及びm1~m2は前記に同じである。]
で表される配位子(以下、「配位子(4A)」と言うこともある)が好ましく、一般式(4A1):

【0107】
【化19】
JP2016125845A1_000020t.gif

【0108】
[式中、R3a及びR4aは同一又は異なって、置換されていてもよい炭素数1~3のアルキル基を示す。R3b及びR4bは同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。R3c及びR4cは同一又は異なって、水素原子又は置換されていてもよい炭素数1~3のアルキル基を示す。]
で表される配位子(以下、「配位子(4A1)」と言うこともある)、又は
一般式(4A2):

【0109】
【化20】
JP2016125845A1_000021t.gif

【0110】
[式中、R1b及びR2bは互いに結合して、置換されていてもよい2価の炭化水素基を形成している。R3d及びR4dは同一又は異なって、水素原子又は電子吸引基を示す。R3e及びR4eは同一又は異なって、水素原子、電子吸引基、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。R3f及びR4fは同一又は異なって、電子吸引基、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を示す。]
で表される配位子(以下、「配位子(4A2)」と言うこともある)がより好ましい。

【0111】
一般式(4A1)及び(4A2)におけるアルキル基、アリール基、2価の炭化水素基、それらの置換基としては、上記したものが採用できる。

【0112】
このような条件を満たす配位子(4)としては、例えば、

【0113】
【化21】
JP2016125845A1_000022t.gif

【0114】
[式中、n-Buはn-ブチル基を示す。以下同様である。]
等が挙げられる。これらの配位子(4)は、単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。

【0115】
これらのなかでも、基質となる芳香族化合物(2)が芳香族炭化水素化合物である場合(一般式(2)におけるRが置換されていてもよいアリール基である場合)には、配位子(4)は、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、

【0116】
【化22】
JP2016125845A1_000023t.gif

【0117】
等が好ましく、

【0118】
【化23】
JP2016125845A1_000024t.gif

【0119】
等がより好ましい。

【0120】
また、基質となる芳香族化合物(2)が複素環式化合物である場合(一般式(2)におけるRが置換されていてもよいヘテロアリール基である場合)には、配位子(4)は、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、

【0121】
【化24】
JP2016125845A1_000025t.gif

【0122】
等が好ましく、

【0123】
【化25】
JP2016125845A1_000026t.gif

【0124】
等がより好ましい。

【0125】
配位子(4)の使用量は、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、上記金属化合物(特に銅化合物)1モルに対して、0.1~10モルが好ましく、0.5~5モルがより好ましく、1~3モルがさらに好ましい。

【0126】
本発明においては、上記金属化合物(特に銅化合物)とともに、塩基を使用することもできる。本発明のカップリング反応においては、一般式(1)で表されるスルホンイミド化芳香族化合物を合成することができるが、副生成物として、ハロゲン化水素(フッ化水素、塩化水素、臭化水素等;例えば、一般式(3)において、Xがフッ素原子の場合はフッ化水素)も生成する。このため、本発明において、塩基を併用することにより、本発明のカップリング反応を進行させつつ、副生成物として生成するハロゲン化水素を中和することができる。この際、本発明のカップリング反応の収率を維持することが可能である。

【0127】
このような塩基としては、例えば、フッ化カリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属ハロゲン化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;ナトリウムメトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の金属炭酸塩;リン酸カリウム等のアルカリ金属リン酸塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム等のアルカリ(土類)金属酢酸塩等が挙げられる。これらのうち、収率やハロゲン化水素の中和の効率等の観点から、金属炭酸塩が好ましく、炭酸カリウムがより好ましい。これらの塩基は、単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。

【0128】
塩基を使用する場合、その使用量は、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)及びハロゲン化水素の中和効率の観点から、基質である芳香族化合物(2)1モルに対して、通常、1~20モルが好ましく、1~10モルがより好ましい。

【0129】
溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;脂肪族ハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等)、ニトロメタン等の脂肪族置換炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル、t-ブチルメチルエーテル等の鎖状エーテル類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類;酢酸エチル、プロピオン酸エチル等のエステル類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらは、単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。これらのうち、本発明では、クロスカップリング工程の反応性(収率、選択率等)の観点から、ラジカル種をクエンチしない溶媒が好ましい。具体的には、脂肪族炭化水素類、脂肪族置換炭化水素類、環状エーテル類、ニトリル類等が挙げられ、脂肪族炭化水素類、脂肪族置換炭化水素類、ニトリル類等が好ましく、脂肪族炭化水素類、脂肪族ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類等がより好ましく、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロメタン、n-ヘキサン、アセトニトリル等がさらに好ましく、ジクロロエタン、n-ヘキサン、アセトニトリル等が特に好ましく、ジクロロエタンが最も好ましい。

【0130】
本発明のカップリング工程においては、上記成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、適宜添加剤を使用することもできる。

【0131】
本発明のカップリング工程は、無水条件下且つ不活性ガス雰囲気(窒素ガス、アルゴンガス等)下で行うことが好ましく、反応温度は、通常、0~200℃程度が好ましく、20~150℃程度がより好ましく、50~100℃程度がさらに好ましい。反応時間は、クロスカップリングが進行する時間とすることができ、通常、10分~72時間程度が好ましく、1~48時間程度がより好ましい。

【0132】
本発明は、芳香族化合物(2)の芳香環に直接結合する炭素-水素結合と、スルホンイミド化合物(3)の窒素-ハロゲン結合とを切断しながら2つの分子をつなぐクロスカップリング反応である。本発明においては、基質である芳香族化合物(2)中に、他の官能基(ハロゲン原子、アルコキシ基、カルボニル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基等)を有していたとしても、上記結合を選択的に切断し、位置選択的にクロスカップリング反応が進行する。このため、他の官能基の保護をせずともクロスカップリング反応を効率的に進行させることができるため、より工程数を低減することができるため簡便である。

【0133】
反応終了後は、通常の単離及び精製工程を経て、目的化合物を得ることができる。本発明によれば、種々の有用なスルホンイミド化芳香族化合物を得ることができる。

【0134】
2.スルホンイミド化芳香族化合物
上記のようにして得られるスルホンイミド化芳香族化合物は、一般式(5A):

【0135】
【化26】
JP2016125845A1_000027t.gif

【0136】
[式中、Ar1及びAr2は同一又は異なって、置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基;R5~R9は以下の(1)~(3)のいずれかの要件を満たす。
(1)R5、R8及びR9は同じか又は異なり、それぞれ水素原子又はアルキル基を示す。R6とR7は互いに結合して5~6員の不飽和環を形成する。該不飽和環には、さらに単環又は縮合環の芳香環が縮合していてもよい。
(2)R8及びR9は同一又は異なって、水素原子又はアルキル基を示す。R5とR6は互いに結合して、置換基を有していてもよい芳香環を形成する。R6とR7は互いに結合して、芳香環を形成する。
(3)R5及びR6は同一又は異なって、水素原子又はアルキル基を示す。R7は水素原子又はハロゲン原子を示す。R8とR9は互いに結合して芳香環を形成する。]
で表される化合物(以下、「化合物(5A)と言うこともある」)とすることもできる。

【0137】
一般式(5A)において、(1)の要件を満たす場合のR5、R8及びR9で示されるアルキル基としては、上記したものを採用できる。この場合、R6とR7は互いに結合して5~6員の不飽和環を形成するが、該不飽和環には、さらに単環又は縮合環の芳香環が縮合していてもよい。単環の芳香環としては、具体的には、ベンゼン環等が挙げられる。また、縮合環の芳香環としては、具体的には、ナフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環等が挙げられる。

【0138】
一般式(5A)において、(2)の要件を満たす場合のR8及びR9で示されるアルキル基、R7で示されるハロゲン原子としては、上記したものを採用できる。この場合、R5とR6は互いに結合して芳香環(ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環等)を形成するが、この芳香環には、上記したハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、シリル基、-COOR25で示される基等の置換基で置換されていてもよい。また、R6とR7は互いに結合して芳香環(ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環等)を形成する。

【0139】
一般式(5A)において、(3)の要件を満たす場合のR5及びR6で示されるアルキル基、R7で示されるハロゲン原子としては、上記したものを採用できる。この場合、R8とR9は互いに結合して芳香環(ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環等)を形成する。

【0140】
また、上記のようにして得られるスルホンイミド化芳香族化合物は、一般式(5B):

【0141】
【化27】
JP2016125845A1_000028t.gif

【0142】
[式中、Ar1及びAr2は前記に同じである。]
で表される化合物(以下、「化合物(5B)」と言うこともある)とすることもできる。

【0143】
また、上記のようにして得られるスルホンイミド化芳香族化合物は、一般式(5C):

【0144】
【化28】
JP2016125845A1_000029t.gif

【0145】
[式中、Ar1及びAr2は前記に同じである。Y1は硫黄原子又は酸素原子を示す。R10は水素原子、又はアルキルカルボニル基を示す。R11及びR12は同一又は異なって、水素原子、アルキル基、又はアリール基を示す。R10とR11とは互いに結合して芳香環を形成してもよい。]
で表される化合物(以下、「化合物(5C)」と言うこともある)とすることもできる。

【0146】
一般式(5C)において、R10で示されるアルキルカルボニル基、R11及びR12で示されるアルキル基及びアリール基としては、上記したものを採用できる。また、R10とR11は互いに結合して芳香環(ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環、チオフェン環等)を形成してもよい。

【0147】
このような化合物としては、例えば、一般式(5C1):

【0148】
【化29】
JP2016125845A1_000030t.gif

【0149】
[式中、Ar1及びAr2は前記に同じである。Y1は硫黄原子又は酸素原子を示す。R10は水素原子又はアルキルカルボニル基を示す。R11及びR12は同一又は異なって、R11は水素原子、アルキル基又はアリール基を示し、R12はアルキル基又はアリール基を示す。R10とR11とは互いに結合して芳香環を形成してもよい。]
で表される化合物、一般式(5C2):

【0150】
【化30】
JP2016125845A1_000031t.gif

【0151】
[式中、Ar1及びAr2は前記に同じである。Y1は硫黄原子又は酸素原子を示す。R10とR11とは互いに結合してナフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環又はチオフェン環を形成している。]
で表される化合物等が挙げられる。

【0152】
また、上記のようにして得られるスルホンイミド化芳香族化合物のうち、一般式(5D):

【0153】
【化31】
JP2016125845A1_000032t.gif

【0154】
[式中、Ar1及びAr2は前記に同じである。Y2及びY3はいずれかが窒素原子でいずれかが酸素原子を示す。R13及びR14は同一又は異なって、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいヘテロアリール基を示す。実線と破線で表わされる結合は単結合又は二重結合を示す。]
で表される化合物(以下、「化合物(5D)」と言うこともある)は文献未記載の新規化合物である。

【0155】
一般式(5D)において、R13及びR14で示されるアルキル基、アリール基及びヘテロアリール基としては、上記したものを採用できる。アリール基の置換基も同様のものを採用できる。

【0156】
また、上記のようにして得られるスルホンイミド化芳香族化合物は、一般式(5E):

【0157】
【化32】
JP2016125845A1_000033t.gif

【0158】
[式中、Ar1及びAr2は前記に同じである。R15はハロゲン原子を示す。R16~R17は同一又は異なって、アルコキシ基を示す。]
で表される化合物(以下、「化合物(5E)」と言うこともある)とすることもできる。

【0159】
一般式(5E)において、R15で示されるハロゲン原子、R16~R17で示されるアルコキシ基としては、上記したものを採用できる。

【0160】
また、上記のようにして得られるスルホンイミド化芳香族化合物は、一般式(5F):

【0161】
【化33】
JP2016125845A1_000034t.gif

【0162】
[式中、Ar1及びAr2は前記に同じである。R18及びR20は同一又は異なって、置換されていてもよいアリール基を示す。R19はハロゲン原子を示す。]
で表される化合物(以下、「化合物(5F)」と言うこともある)とすることもできる。

【0163】
一般式(5F)において、R18及びR20で示されるアリール基、R19で示されるハロゲン原子としては、上記したものを採用できる。アリール基の置換基も同様のものを採用できる。

【0164】
また、上記のようにして得られるスルホンイミド化芳香族化合物のうち、一般式(5G):

【0165】
【化34】
JP2016125845A1_000035t.gif

【0166】
[式中、Ar1及びAr2は前記に同じである。R21~R24は同一又は異なって、置換されていてもよいアリール基を示す。]
で表される化合物(以下、「化合物(5G)」と言うこともある)とすることもできる。

【0167】
一般式(5G)において、R21~R24で示されるアリール基としては、上記したものを採用できる。

【0168】
上記のような条件を満たす化合物(5A)~(5G)としては、具体的には、

【0169】
【化35】
JP2016125845A1_000036t.gif

【0170】
等が挙げられる。
【実施例】
【0171】
以下、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
【実施例】
【0172】
1H NMR(600 MHz)スペクトル及び13C NMR(151 MHz)スペクトルは、JEOL ECA-600分光計で、CDCl3中で記録した。1H NMRの化学シフト(δ)はテトラメチルシラン(δ0.00 ppm)の相対的な百万分率(ppm)で表し、13C NMRの化学シフトはCDCl3(δ77.2 ppm)の相対的な百万分率(ppm)で表した。マススペクトルは、Thermo Fisher Scientific Exactiveにより得た。分析用薄層クロマトグラフィー(TLC)は、E. Merckシリカゲル60 F254の0.25 mmの層を配置した市販のガラスプレートを用いて行った。特に制約しない限り、材料は市販品を精製することなく使用した。CuBrはナカライテスク(株)から購入した。N-フルオロベンゼンスルホンイミド(NFSI)及び6,6'-ジメチルビピリジン(6,6'-Me2bpy)は東京化成工業(株)(TCI)から購入した。無水1,2-ジクロロエタン(DCE)はアルドリッチから購入した。カラムクロマトグラフィーには、シリカゲル(Wakogel 300 mesh)を使用した。全ての反応は、標準的な真空ライン技法を用いて、フレームドライしたガラス容器中で、窒素(N2)ガス雰囲気下に乾燥溶媒を用いて行った。In situの赤外分光法(IR)を用いた速度実験には、反応スペクトルは、Mettra-Toredo AutoChemから得たIC 15を用いて記録した。データ処理は、Mac ver. 14.2.5用のMicrosoft(登録商標)のExcel(登録商標)で行った。
【実施例】
【0173】
[実施例1]
実施例1-1
【実施例】
【0174】
【化36】
JP2016125845A1_000037t.gif
【実施例】
【0175】
シュレンク管に、窒素ガス雰囲気下で、フルオランテン(40 mg, 0.20 mmol)、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(NFSI; 82 mg, 0.26 mmol, 1.3当量)、CuBr(2.8 mg, 0.020 mmol, 10 mol%)、及び6,6'-ジメチルビピリジン(6,6'-Me2bpy; 4.4 mg, 0.024 mmol, 12 mol%)を投入した。このシュレンク管に1,2-ジクロロエタン(DCE; 3.0 mL)を添加し、混合物を70℃で12時間加熱した。その後、混合物を25℃まで冷却した。粗生成物をシリカゲルのパッドでろ過し、Na2SO4で乾燥し、真空下に濃縮した。その後、粗生成物を、シリカゲル(n-ヘキサン/酢酸エチル(EtOAc)=5/1~2/1)を用いたクロマトグラフィーにより精製し、CH2Cl2/メタノール(MeOH)からの再結晶により、目的物であるN-(フルオランテン-3-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1a)を得た(77 mg, 0.155 mmol, 77%)。また、CuBrと同時に炭酸カリウムを2当量(0.4 mmol)添加すること以外は上記と同様の処理を行っても、同様に、同程度の収率で反応を進行させることができた。
N-(フルオランテン-3-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1a)
1H NMR (CDCl3) δ 7.24-7.28 (m, 2H), 7.36-7.41 (m, 3H), 7.53 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.68 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.82-7.88 (m, 4H), 7.95-7.97 (m, 4H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 119.60, 120.83, 121.92, 122.26, 123.87, 128.11, 128.71, 129.15 (Three peaks merged), 130.09, 130.47, 132.83, 133.70, 134.26, 137.21, 138.53, 139.30, 139.89, 140.23 ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 520.0627. calcd for C28H19NO4S2Na : 520.0648 [M + Na]+
【実施例】
【0176】
実施例1-2
CuBrの代りに種々の触媒を使用すること、6,6'-ジメチルビピリジン(6,6'-Me2bpy)の代りに種々の配位子を使用すること、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(NFSI)の添加量を1.05当量とすること、反応時間を12時間ではなく9時間行うこと以外は、実施例1-1と同様の処理を行い、N-(フルオランテン-3-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1a)を得た。結果を表1に示す。
【実施例】
【0177】
【表1】
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【実施例】
【0178】
実施例1-3
基質を種々変更する他は実施例1-1と同様の処理を行った。結果を表2に示す。
【実施例】
【0179】
【表2】
JP2016125845A1_000039t.gif
【実施例】
【0180】
N-(フェニルスルホニル)-N-(ピレン-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(1b)
1H NMR (CDCl3) δ 7.54 (t, J= 7.8 Hz, 4H), 7.60 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.69-7.71 (m, 3H), 7.87 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 7.8 Hz, 4H), 8.05 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 8.04-8.12 (m, 2H), 8.18 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 8.25 (d, J = 7.8 Hz, 1H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 122.96, 124.26, 124.81, 125.68, 126.27, 126.38, 126.67, 127.12, 127.66, 128.87, 129.21, 129.23, 129.43, 129.73, 130.71, 131.02, 131.88, 132.95, 134.27, 139.48 ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 520.0628. calcd for C28H19NO4S2Na: 520.0648 [M + Na]+
N-(フェニルスルホニル)-N-(2,7-ジ(t-ブチル)ピレン-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(1c)
1H NMR (CDCl3) δ 1.48 (s, 9H), 1.56 (s, 9H), 7.42-7.47 (m, 5H), 7.52 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.65-7.68 (m, 2H), 7.96 (t, J= 9.6 Hz, 1H), 8.01 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 8.05-8.06 (m, 2H), 8.18 (s, 1H), 8.41 (s, 1H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 32.06, 33.75, 35.39, 38.41, 122.22, 122.73, 123.18, 124.08, 125.68, 126.44, 126.94, 127.01, 128.49, 128.85, 129.47, 130.01, 130.82, 130.95, 132.02, 132.85, 134.36, 139.38, 149.25, 149.56 ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 632.1877. calcd for C36H35NO4S2Na: 632.1900 [M + Na]+
N-(10-ブロモ-9-アントラセニル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1d)
1H NMR (CDCl3) δ 7.19-7.22 (m, 2H), 7.48-7.54 (m, 6H), 7.59 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.69 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.93-7.95 (m, 4H), 8.57 (d, J = 9.0 Hz, 2H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 125.36, 127.01, 127.41, 127.52, 127.57, 128.30, 129.14, 129.92, 131.22, 132.70, 134.54, 139.13 ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 573.9737. calcd for C26H18BrNO4S2Na: 573.9753 [M + Na]+
N-(フェニルスルホニル)-N-(7-ベンゾ[a]アントラセニル)ベンゼンスルホンアミド(1e)
1H NMR (CDCl3) δ 7.24-7.26 (m, 1H), 7.35 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.47-7.50 (m, 5H), 7.59-7.63 (m, 2H), 7.66-7.71 (m, 3H), 7.76-7.73 (m, 1H), 7.96-7.98 (m, 4H), 8.11 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.82 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 9.32 (s, 1H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 123.07, 123.19, 124.90, 125.40, 126.10, 126.95, 127.57, 127.60, 127.74, 128.72, 128.83, 129.10, 129.53, 129.89, 130.24, 131.38, 131.93, 132.18, 132.33, 134.41, 139.37 (One signal was not observed because of overlapping.) ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 546.0785. calcd for C30H21NO4S2Na: 546.0804 [M + Na]+
N-(1-コラヌレニル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1f)
1H NMR (CDCl3) δ 7.24-7.26 (m, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.54-7.57 (m, 4H), 7.62 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.70-7.73 (m, 2H), 7.77 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.81-7.87 (m, 4H), 8.00 (d, (d, J = 7.2 Hz, 4H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 125.02, 126.89, 127.39, 127.50, 127.81, 127.87, 128.17, 129.21, 129.27, 130.04, 130.21, 131.11, 131.15, 131.30, 131.90, 132.03, 134.36, 135.39, 135.49, 136.12, 136.19, 136.46, 139.34 (One signal was not observed because of overlapping.) ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 568.0630. calcd for C32H19NO4S2Na : 568.0648 [M + Na]+
【実施例】
【0181】
[実施例2]
実施例2-1
【実施例】
【0182】
【化37】
JP2016125845A1_000040t.gif
【実施例】
【0183】
シュレンク管に、窒素ガス雰囲気下で、2-ブロモチオフェン(22μL, 0.20 mmol)、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(NFSI; 66 mg, 0.21 mmol, 1.05当量)、CuBr(2.8 mg, 0.020 mmol, 10 mol%)、及び6,6'-ジメチルビピリジン(6,6'-Me2bpy; 4.4 mg, 0.024 mmol, 12 mol%)を投入した。このシュレンク管に1,2-ジクロロエタン(DCE; 1.0 mL)を添加し、混合物を70℃で9時間加熱した。その後、混合物を25℃まで冷却した。得られた溶液をシリカゲルのパッドでろ過し、Na2SO4で乾燥し、真空下に濃縮した。その後、粗生成物を、シリカゲル(n-ヘキサン/酢酸エチル(EtOAc)=5/1)を用いたクロマトグラフィーにより精製し、目的物であるN-(2-ブロモチオフェン-5-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2a)を得た(78.4 mg, 0.17 mmol, 85%)。なお、N-(2-ブロモチオフェン-5-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2A)は公知の化合物(Org. Lett. 2014,16, 5648)であり、スペクトルデータは既報に従う。
【実施例】
【0184】
実施例2-2
基質として、2-ブロモチオフェンの代りに3-フェニルチオフェンを使用すること、CuBrの代りに種々の触媒を使用すること、6,6'-ジメチルビピリジン(6,6'-Me2bpy)の代りに種々の配位子を使用すること以外は、実施例2-1と同様の処理を行い、N-(3-フェニルチオフェン-2-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2d)を得た。結果を表3に示す。
【実施例】
【0185】
【表3】
JP2016125845A1_000041t.gif
【実施例】
【0186】
実施例2-3
基質を種々変更する他は実施例2-1と同様の処理を行った。結果を表4に示す。
【実施例】
【0187】
【表4】
JP2016125845A1_000042t.gif
【実施例】
【0188】
【化38】
JP2016125845A1_000043t.gif
【実施例】
【0189】
【化39】
JP2016125845A1_000044t.gif
【実施例】
【0190】
【化40】
JP2016125845A1_000045t.gif
【実施例】
【0191】
化合物(2B)~(2C)は公知の化合物(Org. Lett. 2014,16, 5648)であり、スペクトルデータは既報に従う。また、化合物(2J)は公知の化合物(J. Am. Chem. Soc. 2013,135, 13278)であり、スペクトルデータは既報に従う。
N-(2-アセチル-4-メチルチオフェン-5-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2D)
1H NMR (CDCl3) δ 1.71 (s, 3H), 2.52 (s, 3H), 7.39 (s, 1H), 7.51 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.71 (tt, J = 7.8 Hz, J = 1.2 Hz, 2H), 7.97 (d, J = 7.8 Hz, 4H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 13.50, 26.57, 129.00, 129.42, 133.08, 134.71, 135.74, 138.88, 143.30, 144.14, 190.62 ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 458.0148. calcd for C19H17NO5S3Na: 458.0161 [M + Na]+
N-(3-フェニルチオフェン-2-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2E)
1H NMR (CDCl3) δ 7.07 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.18-7.23 (m, 3H), 7.36-7.39 (m, 5H), 7.44 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.56 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.83 (d, J = 7.2 Hz, 4H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 127.37, 128.08, 128.38, 128.51, 128.66, 128.77, 128.86, 129.39, 134.06, 134.27, 138.82, 144.55 ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 478.0198. calcd for C22H17NO4S3Na : 478.0212 [M + Na]+
N-(チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2F)
1H NMR (CDCl3) δ 6.99 (s, 1H), 7.23 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 7.71 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 8.03 (d, J = 7.2 Hz, 4H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 119.93, 124.78, 129.01, 129.19, 129.32, 134.27, 134.53, 135.79, 138.87, 140.18 ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 457.9609. calcd for C18H13NO4S4Na: 457.9620 [M + Na]+
N-(3-メチルベンゾフラン-2-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2G)
1H NMR (CDCl3) δ 1.78 (s, 3H), 7.28 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.39 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 7.71 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 8.03 (dd, J = 7.2, 1.2 Hz, 4H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 7.91, 111.93, 119.17, 120.62, 123.08, 126.55, 128.84, 128.92, 129.35, 134.53, 138.02, 139.42, 153.12 ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 450.0425. calcd for C21H17NO5S2Na: 450.0440 [M + Na]+
N-(2,5-ジフェニルオキサゾール-4-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2H)
1H NMR (CDCl3) δ 7.21-7.27 (m, 3H), 7.42 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.47-7.50 (m, 3H), 7.57 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.65 (d, J = 7.8, 2H), 8.00 (d, J = 7.8 Hz, 4H), 8.05 (m, 2H) ppm; 125.88, 126.14, 126.70, 126.93, 128.42, 128.80, 128.93, 129.00, 129.18, 129.60, 131.14, 134.25, 139.65, 149.57, 158.81 ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 539.0690. calcd for C27H20N2O5S2Na: 530.0706 [M + Na]+
N-(2,4-ジフェニルオキサゾール-5-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2I)
1H NMR (CDCl3) δ 7.16-7.19 (m, 2H), 7.21-7.24 (m, 1H), 7.44-7.53 (m, 7H), 7.61 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.70 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.97-8.00 (m, 6H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 126.89, 126.98, 128.57, 129.04, 129.10, 129.14, 129.37, 131.46, 133.21, 134.67, 139.29, 140.92, 160.74 (Two signals were not observed because of overlapping.) ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 539.0693. calcd for C27H20N2O5S2Na: 539.0706 [M + Na]+
N-(2-クロロ-4,6-ジメトキシピリミジン-5-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2K)
1H NMR (CDCl3) δ 3.69 (s, 6H), 7.55 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.67 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 8.00 (d, J = 7.8 Hz, 4H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 55.49, 100.54, 128.82, 129.10, 134.11, 140.02, 159.51, 169.04 ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 492.0044. calcd for C18H16ClN3O6S2Na: 492.0061 [M + Na]+
N-(1,3,7-トリメチルキサンチン-6-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2L;カフェイン)
1H NMR (CDCl3) δ 3.42 (s, 3H), 3.48 (s, 3H), 3.72 (s, 3H), 7.53 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.71 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.90 (d, J = 7.8 Hz, 4H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 28.27, 30.02, 108.99, 129.25, 129.34, 135.02, 138.11, 138.17, 146.48, 151.52, 155.41 ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 512.0654. calcd for C20H19N5O6S2Na: 512.0699 [M + Na]+
N-(5,7-ジメトキシ-8-クマリニル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2M、シトロプテン)
1H NMR (CDCl3) δ 3.87 (s, 3H), 3.88 (s, 3H), 6.29 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 6.40 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.52-7.55 (m, 4H), 7.65-7.68 (m, 2H), 7.98 (s, 1H), 7.99-8.01 (m, 4H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 56.23, 56.28, 93.08, 95.46, 103.98, 115.77, 129.06, 129.28, 134.33, 139.08, 143.25, 157.29, 158.04, 158.87, 165.80 ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 524.0430. calcd for C23H29NO8S2Na : 524.0444 [M + Na]+
N-(4-オキソ-2-フェニル-4H-クロメン-3-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2N、フラボン)
1H NMR (CDCl3) δ 7.33-7.37 (m, 6H), 7.44 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.52-7.55 (m, 3H), 7.72-7.75 (m, 1H), 7.82 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.89-7.91 (m, 2H), 8.13-8.15 (m, 1H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 118.28, 119.46, 123.70, 126.04, 126.60, 128.46, 128.55, 129.23, 129.80, 131.07, 131.60, 133.98, 134.64, 139.37, 155.76, 168.47, 174.76 ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 540.0533. calcd for C27H19NO6S2Na : 540.0546 [M + Na]+
N-(チオフェン-2-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2O)
1H NMR (CDCl3) δ 6.73 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 6.94 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.56 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 7.69 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.99 (d, J = 7.2 Hz, 4H); 13C NMR (CDCl3) δ 125.89, 128.94, 129.06, 129.24, 131.50, 134.12, 134.41, 138.90。
N-(2-カルボキシオキサゾール-5-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2P)
1H NMR (CDCl3) δ 6.77 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.68 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.71 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.98 (d, J = 7.8 Hz, 4H); 13C NMR (DMSO) δ 128.21, 129.85, 131.53, 133.08, 135.33, 137.21, 137.34, 137.67, 161.97。
N-(ベンゾチオフェン-2-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2Q)
1H NMR (CDCl3) δ 7.02 (s, 1H), 7.37-7.41 (m, 2H), 7.58 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.70-7.76 (m, 4H), 8.04 (d, J = 7.8 Hz, 4H); 13C NMR (CDCl3) δ 122.62, 124.98, 126.30, 128.95, 129.05, 129.33, 129.48, 134.41, 134.54, 136.97, 138.97, 140.52。
N-(4-フェニル-2-(ピリジン-3-イル)オキサゾール-5-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2R)
1H NMR (CDCl3) δ 7.19 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.25 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.43 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 7.46 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.63 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.71 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 7.97 (d, J = 9.0 Hz, 4H), 8.30 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.74 (dd, J = 1.8 Hz, 4.8 Hz, 1H), 9.16 (s, 1H) ; 13C NMR (CDCl3) δ 123.29, 123.84, 127.02, 128.67, 129.00, 129.11, 129.22, 129.37, 134.02, 134.08, 134.82, 139.19, 141.07, 148.07, 152.07, 158.51。
N-(4-フェニル-2-(4-メチルフェニル)オキサゾール-5-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2S)
1H NMR (CDCl3) δ 2.43 (s, 3H), 7.17 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.22 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.44 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 7.60 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.70 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.87 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.96 (d, J = 8.4 Hz, 4H); 13C NMR (CDCl3) δ 21.82, 124.31, 126.86, 127.00, 128.56, 129.05, 129.11, 129.49, 129.76, 131.45, 132.90, 134.62, 139.34, 140.84, 141.93, 160.99。
N-(4-フェニル-2-(4-tert-ブチルフェニル)オキサゾール-5-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2T)
1H NMR (CDCl3) δ 1.37 (s, 9H), 7.17 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.22 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.50 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.61 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.70 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 7.91 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.96 (d, J = 7.8 Hz, 4H) ; 13C NMR (CDCl3) δ 31.36, 35.24, 124.27, 126.01, 126.73, 127.02, 128.56, 129.02, 129.11, 129.52, 132.93, 134.61, 139.35, 140.87, 155.03, 160.42 (One signal was not observed because of overlapping.)。
N-(4-フェニル-2-(4-クロロフェニル)オキサゾール-5-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2U)
1H NMR (CDCl3) δ 7.18 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.23 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.46 (m, 6H), 7.62 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.69 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 7.92 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 7.96 (d, J = 7.8 Hz, 4H); 13C NMR (CDCl3) δ 125.48, 126.98, 128.15, 128.62, 129.12, 129.16, 129.22, 129.43, 133.47, 134.73, 137.72, 139.27, 141.02, 159.81 (One signal was not observed because of overlapping)。
N-(5-フェニルオキサゾール-2-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2V)
1H NMR (CDCl3) δ 7.14 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.20 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.43 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.58-7.61 (m, 4H), 7.94 (m, 4H); 13C NMR (CDCl3) δ 126.83, 128.61, 128.72, 128.91, 129.00, 129.19, 134.41, 134.74, 139.05, 139.15, 150.75。
N-(4,5-メチルチアゾール-2-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2W)
1H NMR (CDCl3) δ 2.32 (s, 3H), 2.37 (s, 3H), 7.56 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.69 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 8.06 (d, J = 7.2 Hz, 4H) ; 13C NMR (CDCl3) δ 11.98, 14.92, 129.19, 132.51, 134.45, 139.21, 147.95, 148.54 (One signal was not observed because of overlapping.)。
N-(ナフタレン-1-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2X)
IR (neat) 1371, 1352, 1163, 1081, 929, 886, 857, 768, 718, 682 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 7.11 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.28 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.51-7.55 (m, 5H), 7.68 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.85 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.94-7.96 (m, 5H); 13C NMR (CDCl3) δ 124.12, 125.16, 126.71, 127.17, 128.29, 129.12, 129.26, 130.74, 131.18, 131.34, 132.98, 134.26, 134.84, 139.32; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 446.0475. calcd for C22H17NO4S2Na: 446.0491 [M + Na]+
N-(フラン-2-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2Y)
1H NMR (CDCl3) δ 6.23 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 6.45 (t, J = 3.4 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 7.57 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 7.69 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.99 (d, J = 7.2 Hz, 4H); 13C NMR (CDCl3) δ 112.06, 112.48, 128.83, 129.27, 134.44, 139.21, 139.42, 143.49。
N-(5-ブチルフラン-2-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2Z)
1H NMR (CDCl3) δ 0.93 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.34 (sext., J = 7.2 Hz, 2H), 1.55 (sext., J = 7.2 Hz, 2H), 2.57 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 6.04 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 6.13 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.56 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.68 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.99 (d, J = 7.8 Hz, 4H); 13C NMR (CDCl3) δ 13.99, 22.27, 28.11, 29.92, 107.34, 113.32, 128.81, 129.17, 134.29, 137.06, 139.41, 157.93。
N-(4-クロロチオフェン-2-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2AA)
1H NMR (CDCl3) δ 6.66 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 7.71 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.99 (d, J = 7.2 Hz, 4H); 13C NMR (CDCl3) δ 123.63, 124.22, 128.96, 129.39, 131.48, 134.42, 134.68, 138.62。
N-(3-クロロチオフェン-2-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2AB)
1H NMR (CDCl3) δ 6.89 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.55 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 7.69 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 8.02 (d, J = 7.2 Hz, 4H); 13C NMR (CDCl3) δ 127.06, 127.93, 128.78, 129.05, 129.25, 130.18, 134.58, 139.12。
【実施例】
【0192】
実施例2-4
基質を種々変更し、基質(ポルフィリン)の量を0.050 mmolとし、CuBrの量を20 mol%とし、6,6’-Me2bpyの量を24 mol%とし、DCEの量を2.0 mLとし、反応時間を12時間とする他は実施例2-1と同様の処理を行った。結果を表5に示す。なお、精製としては、シリカゲルカラムクロマトグラフィーの溶離液として、n-ヘキサン/酢酸エチル(EtOAc)の代りにn-ヘキサン/CH2Cl2(2/1~1/1)の混合物を用いた。
【実施例】
【0193】
【表5】
JP2016125845A1_000046t.gif
【実施例】
【0194】
N-(15-ブロモ-10,20-ビス[3,5-ジ(t-ブチル)フェニル])-5-ポルフィリニル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(3AC)
1H NMR (CDCl3) δ -2.67 (s, 2H), 1.55 (s, 36H), 7.52 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.45 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.82 (s, 2H), 7.96-8.01 (m, 8H), 8.56-8.59 (broad d, J = 9.0 Hz, 4H), 8.86 (broad s, 2H), 9.66 (d, J = 4.2 Hz, 2H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 31.93, 35.29, 106.48, 108.39, 121.58, 123.40, 129.03, 129.12, 130.01, 130.08, 130.37, 130.43, 134.47, 138.42, 140.56, 149.18 (One sp2 signal was not observed because of overlapping.) ppm; HR-MS (ESI-MS, positive): m/z = 1082.3306. calcd for C36H35NO4S2Na : 1082.3319 [M + Na]+
化合物(3AD)
1H NMR (CDCl3) δ 1.42 (s, 18H), 1.43 (s, 18H), 1.46 (s, 18H), 1.46 (s, 18H), 7.15 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 7.24-7.26 (m, 2H), 7.41 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 7.64-7.66 (m, 3H), 7.69 (s, 2H), 7.75 (s, 1H), 7.82 (d, J = 9.0 Hz, 4H), 7.89 (s, 2H), 7.94 (s, 1H), 8.53-8.54 (m, 2H), 8.64 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 8.74 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 8.75 (d, J = 5.4 Hz, 1H) ppm; 13C NMR (CDCl3) δ 31.83, 31.85, 31.91, 35.08, 35.17, 35.20, 119.20, 119.92, 121.25, 121.34, 121.38, 121.46, 128.25, 128.29, 128.64, 128.84, 129.42, 129.95, 132.43, 132.72, 132.99, 133.11, 133.17, 133.60, 134.92, 135.27, 136.66, 137.69, 138.28, 138.37, 139.44, 139.63, 141.90, 143.13, 143.27, 143.46, 145.15, 148.06, 149.02, 149.22, 149.28 (Two sp3 and five sp2 signals were not observed because of overlapping.) ppm; HR-MS (APCI-MS, positive): m/z =364.1934. calcd for C26H24N2: 364.1939 [M]+
【実施例】
【0195】
[実施例3:グラムスケール合成]
実施例3-1
【実施例】
【0196】
【化41】
JP2016125845A1_000047t.gif
【実施例】
【0197】
シュレンク管に、窒素ガス雰囲気下で、フルオランテン(810 mg, 4. 0 mmol)、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(NFSI; 1.6 g, 5.2 mmol, 1.3当量)、CuBr(28 mg, 0.20 mmol, 5.0 mol%)、及び6,6'-ジメチルビピリジン(6,6'-Me2bpy; 44 mg, 0.24 mmol, 6.0 mol%)を投入した。このシュレンク管に1,2-ジクロロエタン(DCE; 20 mL)を添加し、混合物を70℃で12時間加熱した。その後、25℃で、反応をNaHCO3水溶液でクエンチした。有機化合物を酢酸エチル(EtOAc)で3回抽出し、有機層を食塩水で洗浄した。有機混合物をNa2SO4で乾燥し、真空下に濃縮した。その後、粗生成物を、シリカゲル(n-ヘキサン/酢酸エチル(EtOAc)=5/1~2/1)を用いたクロマトグラフィーにより精製し、CH2Cl2/メタノール(MeOH)からの再結晶により、目的物であるN-(フルオランテン-3-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1a)を得た(1.6 g, 3.2 mmol, 80%)。
【実施例】
【0198】
実施例3-2
基質として2-ブロモチオフェンを用いること以外は実施例3-1と同様に処理を行った。なお、精製処理は、シリカゲルのパッドでろ過し、混合物を蒸留することで固体を得た後、この固体をメタノール(MeOH)からの再結晶により、粗生成物を得た(1.35 g, 2.95 mmol)。その後、ろ液を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル(EtOAc)=5/1)により精製し、目的物であるN-(2-ブロモチオフェン-5-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2a)を得た(0.21 g, 0.47 mmol, 86%)。
【実施例】
【0199】
[実施例4:反応性の比較]
実施例4-1
【実施例】
【0200】
【化42】
JP2016125845A1_000048t.gif
【実施例】
【0201】
基質として、2-ブロモチオフェン(0.20 mmol)を使用する代わりに、2-アセチルチオフェン(0.20 mmol)及び2-フェニルチオフェン(0.20 mmol)の混合物を使用すること以外は、実施例2-1と同様の処理を行った。その結果、2-フェニルチオフェンがスルホンイミド基で置換された化合物(2c)が88%の収率で得られた(基質である2-フェニルチオフェンは0%)のに対し、2-アセチルチオフェンがスルホンイミド基で置換された化合物(2b)の収率は0%(基質である2-アセチルチオフェンは0%)であり、反応が進行しなかった。このように、2-ブロモチオフェン及び2-アセチルチオフェンは、いずれも単独で基質として用いた場合にはスルホンイミド化することが可能であるが、2-ブロモチオフェン及び2-アセチルチオフェンの混合物を基質として用いた場合は2-フェニルチオフェンを基質として使用したほうが反応性が高いことが理解できる。
【実施例】
【0202】
実施例4-2
【実施例】
【0203】
【化43】
JP2016125845A1_000049t.gif
【実施例】
【0204】
基質として、2-ブロモチオフェン(0.20 mmol)を使用する代わりに、2-アセチルチオフェン(0.20 mmol)及び2-アセチル-4-メチルチオフェン(0.20 mmol)の混合物を使用すること以外は、実施例2-1と同様の処理を行った。その結果、2-アセチルチオフェンがスルホンイミド基で置換された化合物(2b)が21%(基質である2-アセチルチオフェンは72%)、2-アセチル-4-メチルチオフェンがスルホンイミド基で置換された化合物(2d)が72%(基質である2-アセチル-4-メチルチオフェンは18%)の収率で得られた。このように、2-アセチルチオフェン及び2-アセチル-4-メチルチオフェンは、いずれも単独で基質として用いた場合にはスルホンイミド化することが可能であるが、2-ブロモチオフェン及び2-アセチルチオフェンの混合物を基質として用いた場合は2-アセチルチオフェンを基質として使用したほうが反応性が高いことが理解できる。
【実施例】
【0205】
試験例:N-(フルオランテン-3-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1a)、N-(1-コラヌレニル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1f)、及びN-(2-アセチル-4-メチルチオフェン-5-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2B)のX線構造解析
リガク社製CCD単結晶自動X線構造解析装置「Saturn」(商品名)を用いて、N-(フルオランテン-3-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1a)、N-(1-コラヌレニル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1f)、及びN-(2-アセチル-4-メチルチオフェン-5-イル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2B)のX線構造解析を行った。それぞれの熱振動楕円体作画ソフト(ORTEP)による構造を図1~3に示す。
【実施例】
【0206】
[実施例5]
【実施例】
【0207】
【化44】
JP2016125845A1_000050t.gif
【実施例】
【0208】
シュレンク管に、窒素ガス雰囲気下で、フルオランテン(40 mg, 0.20 mmol)、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(NFSI; 82 mg, 0.26 mmol, 1.3当量)、酢酸パラジウム(Pd(OAc)2; 4.5 mg, 0.020 mmol, 10 mol%)、及び6,6'-ジメチルビピリジン(6,6'-Me2bpy; 4.4 mg, 0.024 mmol, 12 mol%)を投入した。このシュレンク管に1,2-ジクロロエタン(DCE; 1.0 mL)を添加し、混合物を70℃で12時間加熱した。その後、混合物を25℃まで冷却した。粗生成物をシリカゲルのパッドでろ過し、Na2SO4で乾燥し、真空下に濃縮した。内部標準としてベンジルフェニルエーテル(PhOCH2Ph)を用いた1H NMRにより、目的物を22%の収率で得たことを確認した。なお、この反応において、配位子を使用しなかった場合は、収率が0%であり、反応が進行しなかった。
【実施例】
【0209】
[実施例6]
【実施例】
【0210】
【化45】
JP2016125845A1_000051t.gif
【実施例】
【0211】
シュレンク管に、窒素ガス雰囲気下で、フルオランテン(40 mg, 0.20 mmol)、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(NFSI; 82 mg, 0.26 mmol, 1.3当量)、遷移金属化合物(0.020 mmol, 10 mol%)、及び6,6'-ジメチルビピリジン(6,6'-Me2bpy; 4.4 mg, 0.024 mmol, 12 mol%)を投入した。このシュレンク管に1,2-ジクロロエタン(DCE; 1.0 mL)を添加し、混合物を70℃で12時間加熱した。その後、混合物を25℃まで冷却した。粗生成溶液をシリカゲルのパッドでろ過し、Na2SO4で乾燥し、真空下に濃縮した。内部標準としてベンジルフェニルエーテル(PhOCH2Ph)を用いた1H NMRにより、目的物を得たことを確認した。結果を表6に示す。
【実施例】
【0212】
【表6】
JP2016125845A1_000052t.gif
【実施例】
【0213】
なお、上記実施例6のentry 3(Pd(OAc)2を使用した例)において、配位子(6,6'-ジメチルビピリジン)を使用しなかったこと以外は同様の処理を行ったところ、上記反応は全く進行しなかった。
【実施例】
【0214】
[実施例7]
【実施例】
【0215】
【化46】
JP2016125845A1_000053t.gif
【実施例】
【0216】
基質として上記実施例2-3における化合物C(2-フェニルチオフェン)を用い、溶媒を種々変更し、反応時間を12時間とする他は実施例2-1と同様の処理を行った。結果を表7に示す。
【実施例】
【0217】
【表7】
JP2016125845A1_000054t.gif
【実施例】
【0218】
[実施例8]
【実施例】
【0219】
【化47】
JP2016125845A1_000055t.gif
【実施例】
【0220】
基質として上記実施例2-3における化合物C(2-フェニルチオフェン)を用い、銅化合物を種々変更した(CuBr、CuCl、CuI、CuBr2、CuF2)他は実施例2-1と同様の処理を行った。これらの銅化合物を使用した場合、いずれも、CuBrの場合と同様に、87~88 %の収率(1H NMR収率)でイミド化化合物が得られた。なお、臭化物(CuBr又はCuBr2)を用いた場合は副生成物(臭素含有化合物)が生成したが、フッ化物(CuF2)を用いた場合は副生成物(フッ素含有化合物)は生成しなかった。
【実施例】
【0221】
さらに、これらの反応における反応速度をFTIRで測定した。結果を図4に示す。その結果、反応の初期段階(0~60分程度)においては、CuClが最も反応速度が大きく、次いで、CuBr2、CuBr、CuI、CuF2の順に反応速度が大きいが、約100分以上経過後には、CuBr、CuCl、CuI及びCuF2の反応速度が同程度に大きく、CuBr2の反応速度が遅い結果となった。
【実施例】
【0222】
[実施例9]
【実施例】
【0223】
【化48】
JP2016125845A1_000056t.gif
【実施例】
【0224】
基質として上記実施例2-3における化合物C(2-フェニルチオフェン)を用い、配位子を種々変更した他は実施例2-1と同様の処理を行った。結果を表8に示す。
【実施例】
【0225】
【表8】
JP2016125845A1_000057t.gif
【実施例】
【0226】
[実施例10]
【実施例】
【0227】
【化49】
JP2016125845A1_000058t.gif
【実施例】
【0228】
基質として上記実施例2-3における化合物C(2-フェニルチオフェン)を用い、コンピュータによる研究で6,6'-ジメチルビピリジンより効果的であると判断された6,6'-ジ(t-ブチル)ビピリジンを用い、銅化合物を種々変更し、反応時間を22時間とする他は実施例2-1と同様の処理を行った。結果を表9に示す。
【実施例】
【0229】
【表9】
JP2016125845A1_000059t.gif
【実施例】
【0230】
[実施例11]
基質として2-フェニルチオフェン、又は重水素で標識した2-フェニルチオフェンを用いた他は実施例2-1と同様の処理を行い、反応速度を比較した。結果を表10及び図5に示す。その結果、KH(2-フェニルチオフェンの反応速度)/kD(重水素で標識した2-フェニルチオフェン)が1.23であることが理解できる。
【実施例】
【0231】
【表10】
JP2016125845A1_000060t.gif
【実施例】
【0232】
[実施例12]
実施例2-3のentry 26(化合物Zを基質に用いた場合)について、配位子として6,6'-ジメチルビピリジンではなく実施例9の配位子L5を使用したところ、収率が48 %に向上した。
【実施例】
【0233】
実施例2-3のentry 11(化合物Kを基質に用いた場合)について、配位子として6,6'-ジメチルビピリジンではなく実施例9の配位子L5を使用したところ、銅化合物の使用量を10 mol%に半減し、配位子の量を12 mol%に半減し、NFSIの量を1.05当量に半減し、反応時間を12時間に低減しても収率は48 %と維持できていた。
【実施例】
【0234】
このため、配位子L5は特に好ましい配位子であることが理解できる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4