TOP > 国内特許検索 > 2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体およびその製造法 > 明細書

明細書 :2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体およびその製造法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第6453050号 (P6453050)
公開番号 特開2015-117233 (P2015-117233A)
登録日 平成30年12月21日(2018.12.21)
発行日 平成31年1月16日(2019.1.16)
公開日 平成27年6月25日(2015.6.25)
発明の名称または考案の名称 2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体およびその製造法
国際特許分類 C07D 309/28        (2006.01)
C07D 309/30        (2006.01)
C07D 495/04        (2006.01)
A61P  43/00        (2006.01)
A61P  31/16        (2006.01)
A61K  31/351       (2006.01)
A61K  31/4184      (2006.01)
FI C07D 309/28 CSP
C07D 309/30 Z
C07D 495/04 103
A61P 43/00 111
A61P 31/16
A61K 31/351
A61K 31/4184
請求項の数または発明の数 7
全頁数 29
出願番号 特願2014-227212 (P2014-227212)
出願日 平成26年11月7日(2014.11.7)
優先権出願番号 2013236357
優先日 平成25年11月15日(2013.11.15)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成29年11月1日(2017.11.1)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】305060567
【氏名又は名称】国立大学法人富山大学
発明者または考案者 【氏名】畑中 保丸
【氏名】千葉 順哉
【氏名】友廣 岳則
【氏名】中山 純
個別代理人の代理人 【識別番号】100114074、【弁理士】、【氏名又は名称】大谷 嘉一
審査官 【審査官】山本 吾一
参考文献・文献 特表平11-501908(JP,A)
特表2013-528160(JP,A)
特表平05-507068(JP,A)
特表2012-532894(JP,A)
AMANN, FRANZ et al.,New potent sialyltransferase inhibitors - synthesis of donor and of transition-state analogs of sialyl donor CMP-Neu5Ac,Chemistry - A European Journal,1998年,4(6),1106-1115
調査した分野 C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)

特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(1)
【化1】
JP0006453050B2_000034t.gif
「式中、Rは、保護されていてもよいチオカルボキシル基、チオアミド基、アシルスルホンアミド基またはスルホニルアミジン基を;Rは、保護されていてもよいヒドロキシル基、アミノ基またはグアニジノ基を、R、RおよびRは、同一または異なって水素原子または保護基を;Rは、水素原子または保護基を、それぞれ、意味する。」
で表される2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体。
【請求項2】
が、保護されていてもよいチオカルボキシル基またはチオアミド基である請求項1に記載の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体。
【請求項3】
が、アシルスルホンアミド基またはスルホニルアミジン基である請求項1に記載の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体。
【請求項4】
が、保護されていてもよいヒドロキシル基である請求項1~3のいずれかに記載の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体。
【請求項5】
が、アミノ基またはグアニジノ基である請求項1~3のいずれかに記載の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体。
【請求項6】
一般式(1a′)
【化2】
JP0006453050B2_000035t.gif
「式中、Rは、保護されていてもよいヒドロキシル基、アミノ基またはグアニジノ基を、
、RおよびRは、同一または異なって水素原子または保護基を;Rは、水素原子または保護基を、それぞれ、意味する。」
で表される2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体に、
一般式(2)
【化3】
JP0006453050B2_000036t.gif
「式中、Rは、有機基を意味する」
で表されるアジド化合物を反応させることを特徴とする
一般式(1b)
【化4】
JP0006453050B2_000037t.gif
「式中、Rは、有機基を;Rは、保護されていてもよいヒドロキシル基、アミノ基またはグアニジノ基を、R、RおよびRは、同一または異なって水素原子または保護基を;Rは、水素原子または保護基を、それぞれ、意味する。」
で表される2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体の製造方法。
【請求項7】
一般式(1c)
【化5】
JP0006453050B2_000038t.gif
「式中、Rは、保護されていてもよいヒドロキシル基、アミノ基またはグアニジノ基を;
は、水素原子または保護基を;R、RおよびRは、同一または異なって水素原子または保護基を、それぞれ、意味する。」
で表される2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体に、
一般式(2)
【化6】
JP0006453050B2_000039t.gif
「式中、Rは、有機基を意味する」
で表されるアジド化合物を反応させることを特徴とする
一般式(1d)
【化7】
JP0006453050B2_000040t.gif
「式中、Rは、有機基を;Rは、保護されていてもよいヒドロキシル基、アミノ基またはグアニジノ基を、R、RおよびRは、同一または異なって水素原子または保護基を;Rは、水素原子または保護基を、それぞれ、意味する。」
で表される2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体およびその製造法、より具体的にはC-1位にアシルスルホンアミドまたはスルホニルアミジンを導入した2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体およびそれらのクリック反応による製造方法並びに、2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体の多価性構造体およびその製造法に関する。
【背景技術】
【0002】
インフルエンザ治療薬として使用されているオセルタミビル(Oseltamivir)やザナミビル(Zanamivir)は、ノイラミニダーゼが触媒するシアリル糖鎖からのシアル酸切断反応の遷移状態アナローグを基に開発された。
遷移状態アナローグの代表的な1つの構造に、Zanamivir の母骨格にもなっている2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸骨格があり、ノイラミニダーゼ阻害剤開発研究において汎用されている。
シアル酸C-1位のカルボン酸は生理的条件下でマイナスの電荷を持っており、阻害剤開発研究の分子設計段階においてはこの電荷とノイラミニダーゼアミノ酸側鎖との水素結合が重要視されてきた(非特許文献1)。
従って、カルボン酸には手を加えずそのまま利用するか、プロドラッグ化してエステル結合に変換する手法が多用されてきた(非特許文献2)。
最近、C-1位にリン酸基(非特許文献3)やアミド結合(非特許文献4)を導入した例が報告された。
リン酸基そのものが導入された例では、マイナス電荷は保持されたがC-1位の構造多様性は無い。またアミド結合の導入ではマイナス電荷が犠牲にされており、いくつかの誘導体が示されているものの、その構造はアミノ酸側鎖程度の小さなものばかりであった。
Zanamivirのグアニジンユニットの代わりにスルホニルアミジンがC-4位に導入された例はあるものの(非特許文献5)、スルホニルアミジンのC-1位への導入は達成されていない。
【0003】
一方、本発明者らは、チオアミドを用いる新規クリック型反応を報告している(非特許文献6)。
【先行技術文献】
【0004】

【非特許文献1】J. N. Varghese et al. Protein Sci., 1995, 4, 1081-1087.
【非特許文献2】Z. Y. Liu et al. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2007, 17, 4851-4854.
【非特許文献3】J. J. Shie et al. J. Am. Chem. Soc., 2011,133, 17959-17965.
【非特許文献4】E. Feng et al. J. Med. Chem., 2013, 56, 671-684.
【非特許文献5】R. Nishino et al. Bioorg. Med. Chem., 2011, 19, 2418-2427.
【非特許文献6】M. Aswad et al. Chem, Commun., 2013,49, 10242-10244
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
シアル酸遷移状態アナローグのC-1位に構造多様性を持たせたシアル酸誘導体の開発はまだほとんど未開拓であり、新規なノイラミニダーゼ阻害剤となりうる可能性を秘めている。
また近年、薬剤耐性をもつ変異ウィルスが実際に出現したり、強毒性変異ウィルスの出現が懸念されたりしていることから、変異ウィルスの出現に対して迅速に対応できる化合物ライブラリーや、その作製における簡便な合成戦略が新たなニーズとして生じている現状にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
アシルスルホンアミドやスルホニルアミジンをC-1位に導入したシアル酸遷移状態アナローグ(2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体)を作製し、C-1位へ電荷や水素結合ユニットを導入しつつ、多価性構造を含む構造多様性を持たせることで、前述の課題を解決する。
アシルスルホンアミドの合成ではスルホクリック反応を、また、スルホニルアミジンの合成ではチオアミドを用いたクリック反応を利用して、多価性構造を含む構造多様性を持たせるための合成簡略化を達成しつつ、ライブラリー化する。
得られた化合物のノイラミニダーゼ阻害活性評価を、同様に作成した光プローブを用いて簡単にスクリーニングする。
以下に本発明を詳細に説明する。
【0007】
本発明において、アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチルおよびヘキシル基などの直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル基;アリール基とは、フェニル、インデニル、ナフチルなどを;アルアルキル基とは、ベンジルトリチルなどのアリール基が置換したアルキル基を;アシル基とは、アセチル、ベンゾイなどのアルキル基またはアリール基が置換したカルボニル基を;有機基とは、アルキル基、アシルアミノ基で置換されていてもよいアリール基、光アフィニティ分子、ポリエチレングリコール誘導体、アクリル酸系ポリマー、デンドロン、デンドリマーを代表例とする高分子化合物を意味する。
【0008】
本発明に使用されるチオカルボキシル基の保護基としては、通常のカルボキシル基の保護基として使用される基であればよく、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1,1-ジメチルプロピル、ブチルおよびtert-ブチルなどの低級アルキル基;フェニルおよびナフチルなどのアリール基;ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、p-ニトロベンジル、p-メトキシベンジル、フルオレニルメチル、2,4,6-トリメトキシベンジルおよびビス(p-メトキシフェニル)メチルなどが挙げられる。
【0009】
本発明に使用されるヒドロキシル基の保護基としては、通常のヒドロキシル基の保護基として使用される基であればよく、例えば、アセチル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ピバロイル、ベンゾイル、ベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、1,1-ジメチルプロポキシカルボニルおよびジフェニルメトキシカルボニルなどのアシル基;メチル、tert-ブチル、2,2,2-トリクロロエチルおよび2-トリメチルシリルエチルなどの低級アルキル基;アリルなどの低級アルケニル基;ベンジル、p-メトキシベンジル、ジフェニルメチルおよびトリチルなどのアル低級アルキル基;テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニルおよびテトラヒドロチオピラニルなどの含酸素および含硫黄複素環式基などが挙げられる。
【0010】
本発明に使用されるアミノ基の保護基としては、通常のアミノ基の保護基として使用される基であればよく、例えば、アセチル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ピバロイル、ベンゾイル、ベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、1,1-ジメチルプロポキシカルボニルおよびジフェニルメトキシカルボニルなどのアシル基が挙げられる。
【0011】
本発明は、一般式[1]で表される2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体およびそれらの多価性構造体並びにそれらの製造法である。
【化1】
JP0006453050B2_000002t.gif

【0012】
「式中、Rは、保護されていてもよいチオカルボキシル基、チオアミド基、アシルスルホンアミド基またはスルホニルアミジン基を;Rは、保護されていてもよいヒドロキシル基、アミノ基またはグアニジノ基を、R、RおよびRは、同一または異なって水素原子または保護基を;Rは、水素原子または保護基を、それぞれ、意味する。」
【0013】
本発明における多価性構造とは、1分子中の2カ所以上に一般式[1]のシアル酸誘導体が導入された骨格を意味する。その母骨格としては、例えば、ポリエチレングリコール誘導体、アクリル酸系ポリマー、デンドロン、デンドリマーを代表例とする高分子化合物などが挙げられる。
さらに詳細には、本発明の第一の発明は、
【0014】
【化2】
JP0006453050B2_000003t.gif

【0015】
「式中、R1aは、水素原子または保護基を;Rは、保護されていてもよいヒドロキシル基、アミノ基またはグアニジノ基を、R、RおよびRは、同一または異なって水素原子または保護基を;Rは、水素原子または保護基を、それぞれ、意味する。」
で表される新規な2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体[1a]である。さらに
【0016】
【化3】
JP0006453050B2_000004t.gif

【0017】
「式中、Rは、保護されていてもよいヒドロキシル基、アミノ基またはグアニジノ基を;
は、水素原子または保護基を;R、RおよびRは、同一または異なって水素原子または保護基を;R7は、有機基を、それぞれ、意味する。」
で表される2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体[1b]および以下の製造法である。
【0018】
【化4】
JP0006453050B2_000005t.gif

【0019】
「式中、Rは、保護されていてもよいヒドロキシル基、アミノ基またはグアニジノ基を;
は、水素原子または保護基を;R、RおよびRは、同一または異なって水素原子または保護基を;R7は、有機基を、それぞれ、意味する。」
さらに、本発明の第二の発明は、
【0020】
【化5】
JP0006453050B2_000006t.gif

【0021】
「式中、Rは、保護されていてもよいヒドロキシル基、アミノ基またはグアニジノ基を;
は、水素原子または保護基を;R、RおよびRは、同一または異なって水素原子または保護基を、それぞれ、意味する。」
で表される新規な2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体[1c]である。さらに
【0022】
【化6】
JP0006453050B2_000007t.gif

【0023】
「式中、Rは、保護されていてもよいヒドロキシル基、アミノ基またはグアニジノ基を;
は、水素原子または保護基を;R、RおよびRは、同一または異なって水素原子または保護基を;R7は、有機基を、それぞれ、意味する。」
で表される2,3-デヒドロシアル酸誘導体[1d]および以下の製造方法である。
【0024】
【化7】
JP0006453050B2_000008t.gif

【0025】
「式中、Rは、保護されていてもよいヒドロキシル基、アミノ基またはグアニジノ基を;
は、水素原子または保護基を;R、RおよびRは、同一または異なって水素原子または保護基を;R7は、有機基を、それぞれ、意味する。」
【発明の効果】
【0026】
本発明は以下の効果を発揮する。
1.マイナス電荷を持つアシルスルホンアミドをC-1位へクリック導入できる。
2.アシルスルホンアミドをC-1位へ導入した光プローブをクリック作製できる。
3.水素結合能を持つスルホニルアミジンをC-1位へクリック導入できる。
4.スルホニルアミジンをC-1位へ導入した光プローブをクリック作製できる。
5.作製した光プローブを用いて簡便な阻害活性スクリーニングを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】ウェルシュ菌由来のノイラミニダーゼに対する光プローブのラベル化
【図2】光プローブを利用した阻害剤簡易スクリーニング
【図3】蛍光測定による阻害剤活性評価
【発明を実施するための形態】
【0028】
2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体[1a]の製造方法について説明する
【化8】
JP0006453050B2_000009t.gif

【0029】
「式中、R2a、保護されたヒドロキシル基またはグアニジノ基を;R1aa、R3a、R4a、R5aおよびR6aは、同一または異なって保護基を、それぞれ意味を有する。」
なお、2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体[1a]は、[1aa]を適宜脱保護することで得ることができる。

【0030】
一般式[3a]のシアル酸化合物に、トリフェニルホスフィン水素化臭素塩を溶媒中で反応させることで一般式「4a」の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物を得ることができる。
この反応で用いられる溶媒は、反応に悪影響を及ぼさない限り特に限定されないが、特に限定されないが、例えば、アセトニトリル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
反応温度は、使用される溶媒により適宜決めればよいが、0℃~90℃、好ましくは60℃~80℃である。

【0031】
一般式「4a」の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物に、ジイミダゾールケトンのような縮合剤でトリメトキシメタンチオールなどのチオールを溶媒中で反応させることにより一般式[1aa]のC1-アシルスルホンアミド-2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物を得ることができる。
この反応で用いられる溶媒は、反応に悪影響を及ぼさない限り特に限定されないが、例えば、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、エーテルなどが挙げられる。
反応温度は、使用される溶媒により適宜決めればよいが、0℃~50℃、好ましくは10℃~35℃である。

【0032】
次に、2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体[1b]の製造方法について説明する
【化9】
JP0006453050B2_000010t.gif

【0033】
「式中、R1a’は保護基を、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は、上記と同様の意味を有する。」

【0034】
一般式[1a’]を一般式[1a”]のチオカルボン酸とした後、一般式[2]のスルホニルアジド誘導体を、溶媒中で反応させることにより一般式[1b]のC1-アシルスルホンアミド-2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物を得ることができる。
この反応で用いられる溶媒は、反応に悪影響を及ぼさない限り特に限定されないが、例えば、メタノールなどアルコールが挙げられる。
反応温度は、使用される溶媒により適宜決めればよいが、0℃~90℃、好ましくは10℃~35℃である。

【0035】
次に、2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体[1c]の製造方法について説明する
【化10】
JP0006453050B2_000011t.gif

【0036】
「式中、R2aは、保護されたヒドロキシル基またはグアニジノ基を;R2bは、ヒドロキシル基またはグアニジノ基を;R、R、R3a、R4a、R5aおよびR6aは、同一または異なって保護基を、それぞれ意味を有する。」
なお、2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体[1c]は、[1ca]を適宜脱保護することで得ることができる。

【0037】
一般式[3b]のシアル酸化合物に、トリフェニルホスフィン水素化臭素塩を溶媒中で反応させることで一般式「4a」の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物を得ることができる。
この反応で用いられる溶媒は、反応に悪影響を及ぼさない限り特に限定されないが、特に限定されないが、例えば、アセトニトリル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
反応温度は、使用される溶媒により適宜決めればよいが、0℃~90℃、好ましくは60℃~80℃である。

【0038】
一般式[4b]の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物の保護されたアミノ基をさらに別種の保護基を導入して一般式[4c]の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物を得ることができる。
この反応は、アミノ基に保護基を導入する公知の方法に準じて行えばよい。

【0039】
一般式[4c]の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物をアンモニア水で処理することにより一般式[5a]の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物を得ることができる。
この反応は、メタノールなどの溶媒中で、室温で行えばよい。

【0040】
一般式[5a]の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物の水酸基に保護基を導入することにより一般式[5b]の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物を得ることができる。
この反応は、水酸基に保護基を導入する公知の方法に準じて行えばよい。

【0041】
一般式[5b]の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物にローソン試薬を反応させることにより一般式[1ca]のC1-チオアミド-2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物を得ることができる。
この反応で用いられる溶媒は、反応に悪影響を及ぼさない限り特に限定されないが、特に限定されないが、例えば、テトラヒドロフランなどエーテル類やトルエンなどが挙げられる。
反応温度は、使用される溶媒により適宜決めればよいが、0℃~110℃、好ましくは20℃~50℃である。

【0042】
2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体[1d]の製造方法について説明する
【化11】
JP0006453050B2_000012t.gif

【0043】
「式中、Rは、保護されていてもよいヒドロキシル基、アミノ基またはグアニジノ基を;
は、水素原子または保護基を;R、RおよびRは、同一または異なって水素原子または保護基を;R7は、有機基を、それぞれ、意味する。」

【0044】
一般式[1c]のC1-チオアミド-2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物に、一般式[2]のスルホニルアジド誘導体を、溶媒中で反応させることにより一般式[1d]のC1-スルホニルアミジン-2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸化合物を得ることができる。
この反応で用いられる溶媒は、反応に悪影響を及ぼさない限り特に限定されないが、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、水、含水溶媒、アルコール類が挙げられる。
反応温度は、使用される溶媒により適宜決めればよいが、0℃~100℃、好ましくは10℃~35℃である。
以下、本発明を実施例で説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例】
【0045】
実施例1
<C1-チオカルボニル-2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体の合成>
【化12】
JP0006453050B2_000013t.gif
【実施例】
【0046】
(1)D-glycero-D-ido-Nonulopyranosonic acid,5-(acetylamino)-2,6-anhydro-3,5- dideoxy-, metyl ester,2,4,7,8,9-pentaacetateシアル誘導体[3b-2](2.60g, 5.0mmol)とトリフェニルホスフィン臭化水素塩「PPh3・HBr:Triphenylphosphine hydrobromide」(170mg, 0.5mmol)を、窒素雰囲気下、脱水したアセトニトリル(25mL)と無水酢酸(2mL)に溶解し、80℃で19時間撹拌した。炭酸水素ナトリウム(5 g)を加えて反応を停止し、不溶物を濾別した後、溶媒を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(0.5%の酢酸を含む酢酸エチル:メタノール=20:1)にて精製し、D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 5-(acetylamino)2,6-anhydro-3,5-dideoxy-, 4,7,8,9-tetraacetate [4b-2]の無色固体(2.27g, 99%)を得た。
【実施例】
【0047】
ESI-MS : calcd for MNa+, C19H25NO12SNa : 482.1274; found 482.0816.
【実施例】
【0048】
(2)[4b-2] (919 mg, 2.0mmol)、ジイミダゾールケトン(CDI, 400mg, 2.4mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP, 60mg, 0.2mmol)を、窒素雰囲気下、脱水したジクロロメタン(20mL)に溶解し、室温で90分撹拌した。この溶液に、2,4,6-トリメトキシベンジルチオール(833mg, 4.0mmol)の脱水ジクロロメタン溶液(30mL)を加え、その後室温で16時間撹拌した。溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=50:1)にて精製し、D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid,5-(acetylamino)2,6-anhydro-3,5-dideoxy-, 4,7,8,9-tetraacetate, (2,4,6-trimethoxyphenyl)methyl ester [1a-1]
無色固体(945mg, 72%)を得た。
【実施例】
【0049】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) : 6.10(s,2H),5.89(d,J=5.5Hz,1H),5.48-5.51(m,2H),
5.31-5.40(m,2H),4.37-4.50(m,3H),4.24(s,2H),4.17(dd,J=20.0,10.0Hz,1H),3.81(s,6H),
3.80(s,3H),2.09(s,3H),2.08(s,3H),2.04(s,3H),1.95(s,3H),1.93 ppm (s,3H)
ESI-MS:calcd for MNa+,C29H37NO14SNa:678.1832;found 677.9701.
【実施例】
【0050】
実施例2
<C1-アシルスルホンアミドを持つ2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体のスルホクリック合成>
【化13】
JP0006453050B2_000014t.gif
【実施例】
【0051】
[1a-1] (100mg, 0.153 mmol) 、トリエチルシラン(32μL)、トリフルオロ酢酸(384μL)をジクロロメタン6.4mLに溶解し、室温で24時間撹拌後、溶媒留去、真空乾燥した。
次いで、ベンゼンスルホニルアジド(R = H, 74.8mg, 0.425mmol)またはp-トルエンスルホニルアジド(R = Me, 77.4mg, 0.425mmol)と、メタノール2.0mL、2,6-ルチジン64μLを加え、室温で17時間撹拌した。溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール:酢酸エチル=1:10) で精製して、[1b-1] (R=H;69.7mg, 67%)の無色固体および(R = Me ;91.1mg, 97%)) の無色固体をそれぞれ得た。
【実施例】
【0052】
・R=Hの[1b-1]
1H NMR (300 MHz, CDCl3 + 2 drops of CD3OD):8.13(d,J=7.8Hz,2H),7.67(t,J=7.8Hz,1H),
7.56(t,J=7.8Hz,2H),5.91(d,J=2.4Hz,1H),5.34-5.58(m,3H),4.22-4.42(m,3H),4.12
(dd,J=13.5,6.0Hz,1H),2.13(s,3H),2.10(s,3H),2.05(s,3H),2.04(s,3H),1.87 ppm (s,3H)
ESI-MS:calcd for MNa+,C25H30N2O13SNa:621.1,found 621.0.
【実施例】
【0053】
・R=Meの[1b-1]
ESI-MS:calcd for MNa+,C26H32N2O13SNa:635.2;found 635.0.
【実施例】
【0054】
実施例3
<スルホクリックによるアシルスルホンアミド型光プローブの合成>
【化14】
JP0006453050B2_000015t.gif
【実施例】
【0055】
(1)2-(2-(2-(2-(5-(2-oxohexahydro-1H-thieno[3,4-d]imidazole-4-yl)pentanamido) ethoxy)- ethoxy)-4-(3-(trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl) benzensulfonyl azide [7b]
アジ化ナトリウム(51mg, 0.78mmol)に水(0.1mL)、トルエン(1mL)を加えて、氷冷下で撹拌した。そこにトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.11mL, 0.65mmol)を加えて、氷冷下で3時間撹拌した。炭酸水素ナトリウム(17mg)加え、塩基性であることを確認した。さらに炭酸水素ナトリウム(66mg)、水(0.2mL)、トルエン(0.1mL)、2-(2-(2-(2-(5-(2-oxohexahydro- 1H-thieno[3, 4-d] imidazole-4-yl)pentanamido)ethoxy)- ethoxy)-4-(3- (trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl) benzensulfonylamido (95mg, 0.15mmol)、tertブチルアルコール(1mL)を加えて、室温で50時間撹拌した。クロロホルム(10mL)を加え硫酸マグネシウムで乾燥後、エバポレーターで濃縮した反応液を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルム~メタノール:クロロホルム=1:30~1:15)で精製して、2-(2-(2-(2-(5-(2-oxohexahydro-1H-thieno[3, 4-d]imidazole-4-yl) pentanamido)ethoxy) ethoxy)-4-(3-(trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl)benzensulfonyl azide [7b]の白色固体 (98mg, 98%)を得た。
【実施例】
【0056】
1H NMR (300 MHz,CD3OD)δ:7.61(d,J=8.5Hz,1H),6.94(d,J=8.5Hz,1H),6.91(s,1H),
4.51(dd,J=5.2Hz,7.4Hz,1H),4.41(dd,J=4.4Hz,7.7Hz,1H),3.95(dd,J=4.7Hz,4.4Hz,2H),
3.71(dd,J=3.0Hz,6.3Hz,2H),3.64(dd,J=2.2Hz,5.5Hz,2H),3.55(t,5.2Hz,2H),
3.40(t,J=6.6Hz,3H),3.20-3.14(m,1H),2.93(dd,J=4.9Hz,12.9Hz,1H),2.74(d,J=7.1Hz,1H),
2.20(t.J=7.1Hz,2H),1.74-1.59(m,4H),1.44(dd,J=1.4Hz,5.5Hz,2H)
ESI-MS m/z:calcd for C24H31F3N8O7S2Na:687.16;found 687.16
【実施例】
【0057】
(2)[1a-1](14.4mg, 0.022mmol) 、トリエチルシラン(4.5μL)、トリフルオロ酢酸(58μL)をジクロロメタン(1.5mL)に溶解し、室温で24時間撹拌後、溶媒留去、真空乾燥した。
次いで、[7b] (31.3mg, 0.044mmol)、メタノール0.5mL、2,6-ルチジン(10μL)を加え、室温で22時間撹拌した。溶媒留去後、分取TLC(PLC)(5%の濃アンモニア水を含むメタノール:クロロホルム=1:5)で精製して、[1b-2]の淡黄色油状物(15.5mg, 65%) を得た。
【実施例】
【0058】
ESI-MS :calcd for MNa+,C43H56F3N7O18S2Na:1102.2973;found 1102.1980.
【実施例】
【0059】
(3)[1b-2](7mg, 0.007mmol)に、0.5mLのメタノールと28%メトキシナトリウム/メタノール(50μL, 0.014mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。溶媒留去後、逆相HPLCで精製して、[1b-3]の白色固体(1.46mg, 23%)を得た。
【実施例】
【0060】
ESI-MS:calcd for MH+,C35H49F3N7O14S2:912.2731;found 912.2730.
【実施例】
【0061】
実施例4
<C1-チオアミド基を持つ2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体の合成1>
【化15】
JP0006453050B2_000016t.gif
【実施例】
【0062】
・D-glycero-D-ido-Nonulopyranosonic acid,
5-(acetylamino)-2,6-anhydro-3,5-dideoxy-, metyl ester, 4,7,8,9-tetraacetate [3b-1]
D-glycero-D-ido-Nonulopyranosonic acid,5-(acetylamino)-2,6-anhydro-3,5-dideoxy-,
metyl ester (3.2g, 10mmol)にピリジン(35mL)と無水酢酸(40mL)を加え、窒素下、室温で14時間撹拌した。反応液をエバポレーターで濃縮し、酢酸エチルで希釈して1N-塩酸で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルムおよびメタノール:クロロホルム= 1:50)で精製して、D-glycero-D-ido-Nonulopyranosonic acid,5-(acetylamino)-2,6-anhydro-3,5-dideoxy-, metyl ester,4,7,8,9-tetraacetate [3b-1]の白色固体(5.0g, 93%)を得た。
【実施例】
【0063】
・D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 5-(acetylamino)2,6-anhydro-3,5-dideoxy-, metyl ester, 4,7,8,9-tetraacetate [4b-1]
[3b-1] (5.0g 9.4mmol)にトリフェニルホスフィン・臭化水素(0.3g, 0.9mmol)とアセトニトリル(50mL)を加え、アルゴン雰囲気下、60℃で20時間撹拌した。炭酸水素ナトリウムでクエンチして溶液を濾過し、溶媒を減圧留去後ジクロロメタンで希釈して飽和炭酸水素水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル=1:5)で精製して、D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid,5-(acetylamino)2,6-anhydro-3,5-dideoxy-, metyl ester,4,7,8,9-tetraacetate [4b-1]の白色固体(3.9g, 88%)を得た。
【実施例】
【0064】
・D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 5-[acetyl[(1,1-dimetylethoxy)carbonyl]amino]-2,6-anhydro-3,5-dideoxy-, metyl ester, 4,7,8,9-tetraacetate [4c-1]
[4b-1](2.0g, 4.2mmol)に二炭酸ジ-tert-ブチル(2.8g, 8.4mmol)とN,N-ジメチル-4-アミノピリジン(1.0g, 4.2mmol)とテトラヒドロフラン(40mL)を加え、アルゴン雰囲気下で3時間還流した。反応液を室温に戻してから減圧留去後、塩化メチレンで希釈して冷やした0.5 N-塩酸と飽和炭酸水素水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (エタノール:塩化メチレン=1:20)で精製して、D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid,5-[acetyl[(1,1-dimetylethoxy)carbonyl]amino]-2,6-anhydro-3,5-dideoxy-, metyl ester, 4,7,8,9-tetraacetate [4c-1]の茶色油状物質(2.3g, 97%)を得た。
【実施例】
【0065】
・D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5-[[(1,1-dimetylethoxy)carbonyl]amino]-amide [5a-1]
[4c-1](2.2g, 3.8mmol)にアンモニア水(10mL)とメタノール(3mL)を加え、室温で2時間撹拌後、アンモニア水(5mL)を追加しさらに5時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、メタノールとエチルエーテルを用いた再沈殿より精製して、D-glycero-D-galacto-Non-2- enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5-[[(1,1-dimetylethoxy)carbonyl]amino]-amide [5a-1]の薄茶色固体(0.85g, 63%)を得た。
【実施例】
【0066】
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 標準物質 TMS) δ:5.80(d,J=2.5Hz,1H),4.61(s,1H),
4.35(dd,J=2.5Hz,8.8Hz,1H),4.16(d,J=10.7Hz,1H),3.87-3.81(m,2H),3.73-3.65(m,4H),
1.47(s,9H)
ESI-MS m/z calcd for C14H24N2O8Na: 371.14;found 371.05,
calcd for C14H24N2O8K:387.12;found 387.03
【実施例】
【0067】
・D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid,2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5- [[(1,1-dimetylethoxy)carbonyl]amino]-amide, 4,7,8,9-tetraacetate [5b-1]
[5a-1](0.83g, 2.4mmol)にピリジン(10mL)と無水酢酸(15mL)を加え、窒素雰囲気下、室温で24時間撹拌した。反応液をエバポレーターで濃縮し、酢酸エチルで希釈して1N塩酸と飽和食塩液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して、D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5- [[(1,1-dimetylethoxy)carbonyl]amino]-amide, 4,7,8,9-tetraacetate [5b-1]の茶色固体(1.1g, 93%)を得た。
【実施例】
【0068】
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 標準物質 TMS)δ:6.84(s,1H),5.94(d,J=2.5Hz,1H),5.57-5.54(m,2H),5.48-5.47(s,br,2H),4.49(d,J=9.6Hz,1H),4.37(d,J=11.2,1H),4.25(d,J=11.5Hz,1H),4.13-4.02(m,3H),2.15(s,3H),2.11(s,3H),2.06(s,6H),1.41(s,9H)
ESI-MS m/z calcd for C22H32N2O12Na:539.19;found 539.12
【実施例】
【0069】
・D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5- [[(1,1-dimetylethoxy)carbonyl]amino]-thioamide, 4,7,8,9-tetraacetate [1ca-1]
[5b-1] (1.1g, 2.2mmol)にローソン試薬(0.68g, 1.7mmol)とテトラヒドロフラン(8mL)を加え、アルゴン雰囲気下、40℃で4時間撹拌した。反応液をエバポレーターで濃縮し、塩化メチレンで希釈して水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製して、D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5- [[(1,1-dimetylethoxy)carbonyl]amino]-thioamide, 4,7,8,9-tetraacetate [1ca-1]の黄色固体(0.75g, 63%)を得た。
【実施例】
【0070】
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 標準物質 TMS)δ:8.15(s,1H),7.57(s,1H),6.41(d,J=2.7Hz,1H),5.57(dd,J=2.5Hz,6.5Hz,1H),5.49-5.47(m,2H),4.43(d,J=8.9Hz,1H),4.29(dd,J=11Hz,4Hz,2H),4.13-3.99(m,2H),2.15(s,3H),2.08(s,3H),2.06(s,3H),2.05(s,3H),1.41(s,9H)
ESI-MS m/z calcd for C14H24N2O11SNa:555.16;found555.13, calcd for C14H24N2O11SK:571.14;found 571.18
【実施例】
【0071】
実施例5
・D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5-amino-thioamide, 4,7,8,9-tetraacetate [1ca-2]
【化16】
JP0006453050B2_000017t.gif
【実施例】
【0072】
[1ca-1](0.15g, 0.3mmol)にトリフルオロ酢酸/塩化メチレン(50%)溶液を1mL加えて、室温で1時間30分撹拌した。塩化メチレンで希釈して飽和炭酸水素水溶液と飽和食塩液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル=1:5~1:10)で精製して、D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5-amino-thioamide, 4,7,8,9-tetraacetate [1ca-2]の黄色油状 (91mg, 75%)を得た。
【実施例】
【0073】
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 標準物質 TMS)δ:8.09(s,1H),7.55(s,1H),6.34(d,J=2.5Hz,1H), 5.56-5.52(m,3H),5.35(dd,J=2.8Hz,8.5Hz,1H),4.31-4.13(m,3H),3.94(d,J=10.4Hz,1H), 2.98(dd,J= 8.5Hz,10.5Hz,1H),2.18(s,3H),2.14(s,6H),2.08(s,3H)
ESI-MS m/z calcd for C17H25N2O9S:433.13;found 433.13
【実施例】
【0074】
実施例6
・(1S,2R)-1-((2S,3R,4S)-3-acetamido-4-acetoxy-6-carbamothioyl-3, 4-dihydro-2H- pyran-2-yl)propane-1,2,3-triyltriacetate D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5-(acetylamino)-thioamide, 4,7,8,9-tetraacetate [1ca-3]
【化17】
JP0006453050B2_000018t.gif
【実施例】
【0075】
[1ca-2] (90mg, 0.21mmol)に無水酢酸(0.3mL)、ピリジン(1.5mL)を加えて、窒素雰囲気下、室温で2時間30分撹拌した。酢酸エチルで希釈して1N塩酸と飽和食塩液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン: 酢酸エチル=1:10)で精製して、(1S,2R)-1-((2S,3R,4S)-3-acetamido-4-acetoxy-6-carbamothioyl-3, 4-dihydro-2H- pyran-2-yl)propane-1,2,3-triyltriacetate D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5-(acetylamino)-thioamide, 4,7,8,9-tetraacetate [1ca-3]の黄色油状(54mg, 59%)を得た。
【実施例】
【0076】
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 標準物質 TMS)δ:8.15(s,1H),7.55(s,1H),6.41(d,J=2.5Hz,1H), 5.67(dd,J=2.7Hz,8.8Hz,1H),5.50-5.44(m,1H),5.39(d,J=2.0Hz,1H),5.36(t,J=1.9Hz,1H), 4.42-4.29(m,4H),4.09(dd,J=6.9Hz,12.4Hz,1H),2.15(s,3H),2.13(s,3H),2.08(s, H), 2.06(s,3H)
ESI-MS m/z calcd for C19H26N2O10SNa:497.12;found 497.12
【実施例】
【0077】
実施例7
・D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5-(acetylamino)- thioamide [1ca-4]
【化18】
JP0006453050B2_000019t.gif
【実施例】
【0078】
[1ca-3](49mg, 0.10mmol)にメトキシナトリウム(50μL)、メタノール(0.5mL)を加えて、窒素雰囲気下、室温で3時間撹拌した。反応液に活性化したイオン交換樹脂を加えて10分撹拌した。溶液を濾過後、溶媒を減圧留去し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール:水=1:3)で精製して、D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5-(acetylamino)- thioamide [1ca-4]の黄色固体(18mg, 58%)を得た。
【実施例】
【0079】
1H NMR (300 MHz,CD3OD)δ:6.32(d,J= 2.8Hz,1H),4.41(dd,J=2.7Hz,8.8Hz,1H),4.19(dd,J=1.1Hz,10.9Hz,1H),3.96(dd,J=8.9Hz,10.7Hz,1H),3.84-3.79(m,3H),3.67(dd,J= 5.2Hz,11.3Hz,1H),3.56(d,J=11.3Hz,1H),2.05(s,3H)
ESI-MS m/z calcd for C11H18N2O6SNa:329.08;found 329.08
【実施例】
【0080】
実施例8
・D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5-[[(1,1-dimetylethoxy)carbonyl]amino]-4,7,8,9-tetraacetate-benzene-sulfamoylpropanimidamide [1da-1]
【化19】
JP0006453050B2_000020t.gif
【実施例】
【0081】
[1ca-1](40mg, 0.075mmol)にベンゼンスルホニルアジド(69mg, 0.38mmol)、クロホホルム(1.5mL)を加えて、47時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、残渣をPTLC (ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製して、D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5-[[(1,1-dimetylethoxy)carbonyl]amino]-4,7,8,9-tetraacetate-benzene-sulfamoylpropanimidamide [1da-1]の白色個体(37mg, 76%)を得た。
【実施例】
【0082】
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 標準物質 TMS)δ:8.18(br,s,1H),7.94(d,J=8.5Hz,1H),7.51(m,3H),7.29(br,s,1H),6.07(d,J=2.5Hz,1H),5.54(dd,J=2.0Hz,8.8Hz,1H),5.45-5.44(m,2H),4.44(d,J=10.2H,1H),4.34(dd,J=13.5Hz,1H),4.24(d,J=10.4Hz,1H),4.03-3.99(m,2H),2.13(s,3H),2.11(s,3H),2.06(s,3H),2.05(s,3H),1.39(s,9H)
ESI-MS m/z calcd for C28H37N3O13SNa:678.19;found 678.09, calcd for C28H37N3O13SK:694.17; found 694.04
【実施例】
【0083】
実施例9
・D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5-[[(1,1-dimetylethoxy)carbonyl]amino]-4,7,8,9-tetraacetate-(p-acetoamidobenzene)-sulfamoylpropanimidamide [1da-2]
【化20】
JP0006453050B2_000021t.gif
【実施例】
【0084】
[1da-2](120mg, 0.23mmol)に4-acetamidobenzenesulfonyl azide (24mg, 0.10mmol)、クロロホルム(1mL)を加えて、52時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル=1:1~1:2~酢酸エチル)で精製して、・D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5-[[(1,1-dimetylethoxy)carbonyl]amino]-4,7,8,9-tetraacetate-(p-acetoamidobenzene)-sulfamoylpropanimidamide [1da-2]の白色固体(51mg, 72%)を得た。
【実施例】
【0085】
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 標準物質 TMS)δ:8.12(s,1H),8.07(br,s,1H),7.82(d,J=8.5Hz,2H),7.63(d,J=8.7Hz,2H),7.34(s,1H),5.99(d,J=2.5Hz,1H),5.54(dd,J=2.5Hz,11.5Hz,1H),5.44(br,s,1H),4.70(br,s,1H),4.30 (dd,J=8.5Hz,13.1Hz,2H),4.02(m,2H),2.20(s,H),2.13(s,3H),2.11(s,3H),2.05(s,3H),2.04(s,3H),1.39(s,9H)
ESI-MS m/z calcd for C31H40N4O14S:713.23;found 712.87, calcd for C30H40N4O14SNa:735.22;found 734.78, calcd for C30H40N4O14SK:751.19;found 750.71
【実施例】
【0086】
実施例10
・D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5-[[(1,1-dimetyl-ethoxy)carbonyl]amino]-(p-acetoamidobenzene)-sulfamoylpropanimidamide [1da-3]
【化21】
JP0006453050B2_000022t.gif
【実施例】
【0087】
[1da-2](51mg, 0.07mmol)にメトキシナトリウム(0.1mL)、メタノール(1mL)を加えて、窒素雰囲気下、室温で4時間撹拌した。水でクエンチして溶媒を減圧留去し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール: 水=1:1)で精製して、D-glycero-D-galacto- Non-2-enonic acid, 2,6-anhydro-3,5-dideoxy-5-[[(1,1-dimetylethoxy)carbonyl]amino]- (p-acetoamidobenzene)-sulfamoylpropanimidamide [1da-3]の白色固体(29mg, 76%)を得た。
【実施例】
【0088】
1H NMR (300 MHz,CD3OD)δ:7.84(d,J=8.8Hz,2H),7.70(d,J=8.8Hz,2H),5.87(d,J=2.2Hz,1H),4.32(dd,J=2.5Hz,8.8Hz,1H),4.13(d,J=10.8Hz,1H),3.85-3.79(m,2H),3.70-3.60(m,3H),2.15(s,3H),1.45(s,9H)
ESI-MS m/z calcd for C22H32N4O10SNa:567.17;found 567.13
【実施例】
【0089】
実施例11
・D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 5-acetylamino-2,6-anhydro-3,5-dideoxy-benzene-sulfamoylpropanimidamide [1db-1]
【化22】
JP0006453050B2_000023t.gif
【実施例】
【0090】
[1ca-4](20mg, 0.065mmol)とベンゼンスルホニルアジド(0.33mmol)とを水(1mL)に溶解し、80℃で45時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 5-acetylamino-2,6-anhydro-3,5-dideoxy-benzene-sulfamoylpropanimidamide [1db-1] (50%)を得た。
【実施例】
【0091】
1H NMR (300 MHz, CD3OD):7.91(d,J= 1.7Hz,2H),7.60-7.51(m,3H),5.96(d,J=4.7Hz,1H),4.40(dd,J=2.4Hz,8.8Hz,1H),4.19(d,J=9.4Hz,2H),3.97(dd,J=8.8Hz,10.7Hz,1H),3.83-3.78(m,2H),3.63(dd,J=5.8Hz,11.8Hz,1H),3.58(d,J=9.1Hz,1H),2.03 ppm(s,3 H).
ESI-MS:calcd for [MH+]-,C17H22N3O8S:428.1133;found 428.1144.
【実施例】
【0092】
実施例12
実施例11と同様にして以下の化合物を得た。
・D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 5-acetylamino-2,6-anhydro-3,5-dideoxy--p-acetylaminobenzene-sulfamoylpropanimidamide [1db-2]
【化23】
JP0006453050B2_000024t.gif
【実施例】
【0093】
1H NMR (300 MHz, CD3OD):7.85(d,J=9.1Hz,2H),7.73(d,J=9.1Hz,2H),5.97(d,J=2.5Hz,1H),4.40(dd,J=2.5Hz,8.5Hz,1H),4.18(dd,J=1.1Hz,11.0Hz,1H),3.95(dd,J=8.8Hz,10.7Hz,1H),3.82-3.78(m,2H),3.67(dd,J=6.1Hz,12.1Hz,1H),3.58(d,J=0.9Hz,9.1Hz,1H),2.15(s,3H),2.03 ppm(s,3H).
ESI-MS:calcd for [MH+]- ,C19H25N4O9S:485.1342 ;found 485.1436.
【実施例】
【0094】
実施例13
実施例11と同様にして以下の化合物を得た。
・D-glycero-D-galacto-Non-2-enonic acid, 5-acetylamino-2,6-anhydro-3,5-dideoxy--methansulfamoylpropanimidamide [1db-2]
【化24】
JP0006453050B2_000025t.gif
【実施例】
【0095】
1H NMR (300 MHz, CD3OD):6.00(d,J=2.5Hz,1H),4.46-4.42(m,1H),4.42(d,J=10.7Hz,1H),
3.99(t,J=11.7Hz,1H),3.84-3.81(m,2H),3.71-3.60(m,3 H),2.98(s,3H),2.05 ppm(s,3H).
ESI-MS : calcd for MNa+,C12H21N3O8SNa:390.0947;found 390.0353.
【実施例】
【0096】
実施例14
<クリック反応によるプローブの合成>
【化25】
JP0006453050B2_000026t.gif
【実施例】
【0097】
(1)[1ca-3] (8mg, 0.017mmol) と[7a] (33mg, 0.050mmol) をエタノール(0.5mL)に溶解し、27 時間加熱還流した。溶媒留去後、分取用TLC (メタノール:クロロホルム=1:10)で精製して、淡黄色油状物質[1dc-1] (3mg, 17%) を得た。
【実施例】
【0098】
ESI-MS :calcd for MNa+,C43H57F3N8O17S2Na:1101.3133;found 1101.3130.
【実施例】
【0099】
(2)[1dc-1](3mg, 0.003mmol) に28%ナトリウムメトキド/メタノール(10μL, 0.002mmol) を加え、150μLのメタノールに溶解し、アルゴン雰囲気下、室温で2.5 時間撹拌した。5% 酢酸水溶液を加えてクエンチし、溶媒留去後、逆相HPLCで精製して白色固体[1dc-2](0.4mg, 15%) を得た。
【実施例】
【0100】
ESI-MS:calcd for MH+ ,C35H50F3N8O13S2:911.2891;found 911.2896.
【実施例】
【0101】
実施例15
<4位にグアニジノ基を導入したシアル酸誘導体の合成>
・(2R,3R,4S)-S-2,4,6-trimethoxybenzyl 3-acetamido-4-guanidino-2-((1S,2R)-1,2,3-trihydroxypropyl)-3,4-dihydro-2H-pyran-6-carbothioate [1e]
【化26】
JP0006453050B2_000027t.gif
【実施例】
【0102】
ザナミビル水和物(120mg、1水和物として 0.34mmol)にDMSO(3mL)を加えて、加熱溶解後、室温まで冷却した。この溶液に、2,4,6-トリメトキシベンジルチオール(364mg, 1.7mmol)とDMT-MM(141mg、0.51mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。途中、4時間後、8時間後にそれぞれDMT-MM(70mg、0.25mmol)加えた。この反応溶液にイオン交換水(30mL)を加え、CHCl3(10mL)で5回洗浄後、水層をエバポレートした。続いて、残渣中のDMSOを真空減圧留去した。残渣を少量のMeOHに溶解し、EtOAc より再沈殿させ、生成した固体を濾別したのち真空乾燥して、淡黄色固体[1e](165mg, 92%)を得た。
【実施例】
【0103】
1H NMR (400MHz,CD3OD):6.18(s,3H),5.71(d,J=2.0Hz,1H),4.45-4.40(m,2H),4.24-4.17(m,3H),
3.88-3.80(m,2H),3.79(s,3H),3.78(s,6H),3.66-3.62(m,2H),2.00ppm(s,3H).
HRESI-MS : calcd for MH+,C22H33N4O9S:529.1968;found 529.1958.
【実施例】
【0104】
実施例16
・(2R,3R,4S)-3-acetamido-4-guanidino-N-(methylsulfonyl)-2-((1S,2R)-1,2,3- trihydroxypropyl)-3,4-dihydro-2H-pyran-6-carboxamide [1f]
【化27】
JP0006453050B2_000028t.gif
【実施例】
【0105】
化合物[1e](42mg,0.08mmol)に、CH2Cl2(1mL)、TFA(1mL)、Et3SiH(0.25mL)を加えて、室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後に、3時間真空乾燥した。残渣にイオン交換水(2mL)とMeOH(1mL)を加え、続いてメタンスルホニルアジド(48mg, 0.4mmol)と2,6-ルチジン(0.5mL)を加えて、室温で6時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (イオン交換水)で精製した。得られた固体にMeOHを加えて遠心分離し、上清をエバポレートして真空乾燥することで、[1f]を白色固体(22mg, 68%)として得た。
【実施例】
【0106】
1H NMR (300MHz,D2O):5.93(d,J=2.0Hz,1H),4.58-4.52(m,2H),4.32(d,J=10.7Hz,1H),
3.92-3.86(m,2H),3.78-3.64(m,2H),3.39(s,3H),2.03ppm(s,3H).
HRESI-MS : calcd for MH+,C13H24N5O8S:410.1346;found 410.1328.
【実施例】
【0107】
実施例17
【化28】
JP0006453050B2_000029t.gif
【実施例】
【0108】
(1)市販のPEG-diamine(60mg,0.096mmol)のジオキサン(1.5mL)溶液に、4-スルホニルアジド安息香酸スクシンイミジルエステル(93mg、0.29mmol)を室温で加え、50℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧留去後、分取薄層液体クロマトグラフィー(PLC、メタノール:クロロホルム=1:8)により精製し、[1g]を無色油状物質(57mg, 57%)として得た。
【実施例】
【0109】
1H NMR (300MHz,CDCl3):8.11(d,J=8.1Hz,4H), 8.11(d,J=8.1Hz,4H), 7.87(t,J=5.4Hz,2H), 7.08(t,J=5.4Hz,2H), 3.98(s,4H), 3.70-3.57(m,28H), 3.53-3.44(m,8H), 3.33(dd,J=6.6,13.5Hz 4H), 1.91(quint,J=5.7Hz, 4H), 1.75ppm(quint,J=6.6Hz,4H).
HRESI-MS : calcd for MNa+,C42H64N10O17S2Na:1067.3790;found 1067.3792.
【実施例】
【0110】
(2)アルゴン雰囲気下、[1a-1](26mg, 0.04mmol)にジクロロメタン(0.2mL)、トリエチルシラン(0.25mL)、TFA(0.6mL)を0℃で加えて20分間撹拌後、室温で1.5時間撹拌した。溶媒を減圧留去後、アセトニトリルとメタノールでそれぞれ共沸した。残渣に、[1g](10mg, 0.01mmol)、MeOH(1mL)、2,6-ルチジン(6mL)を加えてアルゴン雰囲気下、室温で21時間撹拌した。溶媒を減圧留去後、分取薄層液体クロマトグラフィー(PLC、メタノール:クロロホルム=1:5)により精製し、[1h-2]を無色油状物質(16mg, 86%)として得た。
【実施例】
【0111】
1H NMR (300MHz,CD3OD): 8.09(d,J=8.7Hz,4H), 7.94(d,J=8.7Hz,4H), 5.82(d,J=2.7Hz,2H), 4.64-4.55(m,6H), 4.34(d,J=6.9Hz,2H), 4.12(d,J=10.5Hz,2H), 3.99(s,4H), 3.84-3.78(m,4H), 3.68-3.47(m,40H), 2.01(s,6H), 1.89(quint,J=6.6Hz,4H), 1.76ppm(quint,J=6.6Hz,4H).
ESI-MS : calcd for [M-H+]-,C80H113N8O39S2:1873.6546;found 1873.6901.
【実施例】
【0112】
(3)[1h-2](7.6mg, 4.1mmol)にメタノール(1mL)と28% NaOMe/MeOH溶液(8mL, 41mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。陽イオン交換カラム(Dowex50W x 8)と逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール:水=2:3)により精製し、[1h-1]を無色油状物質(5.03mg, 80%)として得た。
【実施例】
【0113】
1H NMR (300MHz,CD3OD): 8.02(d,J=8.7Hz,4H), 7.89(d,J=8.7Hz,4H), 5.71(d,J=2.7Hz,2H), 5.55(m,6H), 4.47-4.36(m,4H), 4.28-4.18(m,4H), 3.98(s,4H), 3.68-3.47(m,20H), 3.37-3.28(m,20H), 2.09(s,6H), 2.05(s,6H), 2.03(s,6H), 2.01(s,6H), 1.92-1.87(m,10H), 1.76ppm(quint,J=6.0Hz,4H).
ESI-MS : calcd for [M-H+]-,C64H97N8O31S2:1537.5701;found 1537.5940.
【実施例】
【0114】
実施例18

【化29】
JP0006453050B2_000030t.gif
【実施例】
【0115】
アルゴン雰囲気下、化合物[1e](95mg, 0.18mmol)にジクロロメタン(1mL)を加えて、氷浴で10分間撹拌後、TFA(2mL)とトリエチルシラン(1mL)を加えた。氷浴を外した後、室温で12時間撹拌し、溶媒を減圧留去して、6時間真空乾燥した(反応容器A)。その間、別の反応容器を用いて、PEGを誘導化した。PEG-diamine2(33mg, 0.04mmol)をDMF(1.35mL)に溶解し、トリエチルアミン(32mL、0.24mmol)と4-スルホニルアジド安息香酸スクシンイミジルエステル(65mg、0.2mmol)を加え、室温で2.5時間撹拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣にメタノール(0.5mL x 3回)を加えて溶解し、その溶液を前述の反応容器Aに加えた。続けてイオン交換水(2mL)と2,6-ルチジン(0.25mL)を加え、室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(H2O~H2O:MeOH = 1:1)にて精製した。得られた無色物質にイオン交換水と28%アンモニア水を数滴加え、クロロホルムで5回洗浄した。水層を凍結乾燥し、化合物[1i]を無色固体(41.2mg、89%)として得た。
【実施例】
【0116】
1H NMR (300MHz,D2O): 8.16(d,J=8.4Hz,4H), 8.05(d,J=8.4Hz,4H), 5.90(d,J=2.4Hz,2H), 5.55(m,6H), 4.63(d,J=9.3Hz,2H), 4.56(d,J=10.5Hz,2H), 4.39(t,J=9.9Hz,2H), 4.15-4.04(m,4H), 3.93(t,J=6.0Hz,4H), 3.85-3.76(m,32H), 3.72-3.65(m,8H), 3.42(t,J=6.9Hz,4H), 2.67(t,J=6.3Hz,4H), 2.22(s,6H), 2.10(quint,J=6.3Hz,4H), 1.93ppm(quint,J=6.6Hz,4H).
HRESI-MS : calcd for M+2H+,C72H118N14O31S2:1738.7529;found 869.3807 (z=2).
【実施例】
【0117】
実施例19
<アミジン光プローブによるウェルシュ菌由来ノイラミニダーゼの特異的光ラベル>
【実施例】
【0118】
氷冷下でPCR用チューブに表1のように溶液を調製した。37 ℃で30 分間インキュベーションし、365nmで15 秒間光照射、その後5×SDS sample bufferを2.5μL加えて1 時間の室温変性を行った。10% SDS PAGE (24mA、1 時間) を行うことで分子量ごとにタンパクを分けて、ブロッティング (20V、45分) をしてタンパクをメンブレンに転写した。ブロッティング後のメンブレンをカゼイン溶液で1 時間ブロッキングした。カゼイン溶液を捨て、10mLのTPBSにストレプトアビジン-HRP5μL加えてよく混ぜたものを加えて30 分振とうした。ストレプトアビジン溶液を捨て、TPBSで10 分洗浄を3 回行い、洗浄後のメンブレンにイムノスター試薬を加えることで化学発光を検出した。結果を図1に示す。
【実施例】
【0119】
【表1】
JP0006453050B2_000031t.gif
【実施例】
【0120】
実施例20
<アミジン光プローブとウェルシュ菌由来ノイラミニダーゼによるアミジン導入シアル酸誘導体の阻害効果の評価>
【化26】
JP0006453050B2_000032t.gif
【実施例】
【0121】
氷冷下でPCR用チューブに表2のように溶液を調製した。37 ℃で30 分間インキュベーションし、365 nmで15 秒間光照射、その後5×SDS sample bufferを2.5 μL加えて1 時間の室温変性を行った。10% SDS PAGE (24 mA、1 時間) を行うことで分子量ごとにタンパクを分けて、ブロッティング (20 V、45 分) をしてタンパクをメンブレンに転写した。ブロッティング後のメンブレンをカゼイン溶液で1 時間ブロッキングした。カゼイン溶液を捨て、10 mLのTPBSにストレプトアビジン・HRPを5 μL加えてよく混ぜたものを加えて30 分振とうした。ストレプトアビジン溶液を捨て、TPBSで10 分洗浄を3 回行い、洗浄後のメンブレンにイムノスター試薬を加えることで化学発光を検出した。結果を図2に示す。
【実施例】
【0122】
【表2】
JP0006453050B2_000033t.gif
【実施例】
【0123】
実施例21
<蛍光測定によるアシルスルホンアミド導入シアル酸誘導体のノイラミニダーゼ阻害効果の評価>
市販のヒト細胞由来ノイラミニダーゼ(Recombinant influenza A H5N1, Shanghai-2013)を 1U/mL、化合物[1f]については、0,2,4,8,16,32,64,128,200,400,1000 nM、化合物[1h-1]については、0, 2, 4, 8, 16, 32, 64, 128, 200, 400, 1000 mMおよび化合物[1i]については、0,1,10,25,50,80,100,200,500,1000 nMをとなるように緩衝液(32.5mM MES, 4mM CaCl2, pH 6.5)を用いて溶液調製した。37℃で10分間インキュベーションした後、MUNANA(2-(4-Methylumbelliferyl)-a-D-N-acetylneuraminic acid sodium salt hydrate)の緩衝溶液を 10 mMとなるように加え、さらに同温度で30分間インキュベーションした。阻害剤濃度が異なるそれぞれの溶液をグリシン緩衝液(pH 10.7)で希釈後、蛍光測定(励起波長 365nm、観測波長 450nm)を行った。結果を図3に示した。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本発明の2-デオキシ-2,3-ジデヒドロシアル酸誘導体は、新たな抗ウィルス薬として、また、その開発段階における母骨格として有用である。また、本発明の光プローブを利用して治療薬候補化合物のスクリーニングを行うことができる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2