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明細書 :ネットワーク装置、ネットワークシステム、及びその作動方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 平成30年2月8日(2018.2.8)
発明の名称または考案の名称 ネットワーク装置、ネットワークシステム、及びその作動方法
国際特許分類 H04L  12/741       (2013.01)
H04W  40/20        (2009.01)
FI H04L 12/741
H04W 40/20
国際予備審査の請求 未請求
全頁数 31
出願番号 特願2017-501935 (P2017-501935)
国際出願番号 PCT/JP2016/000958
国際公開番号 WO2016/136242
国際出願日 平成28年2月23日(2016.2.23)
国際公開日 平成28年9月1日(2016.9.1)
優先権出願番号 2015033304
優先日 平成27年2月23日(2015.2.23)
優先権主張国 日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , ST , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IR , IS , JP , KE , KG , KN , KP , KR , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT , TZ , UA , UG , US
発明者または考案者 【氏名】佐藤 拓朗
【氏名】津田 俊隆
【氏名】亀山 渉
【氏名】甲藤 二郎
【氏名】フェンテス ナカリノ ハイロ エドアルド ロペス
出願人 【識別番号】899000068
【氏名又は名称】学校法人早稲田大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100073184、【弁理士】、【氏名又は名称】柳田 征史
【識別番号】100090468、【弁理士】、【氏名又は名称】佐久間 剛
審査請求 未請求
テーマコード 5K030
5K067
Fターム 5K030GA12
5K030HC09
5K030JL01
5K030JT09
5K030KA05
5K030LB05
5K067AA21
5K067DD19
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067FF02
5K067HH22
要約 【課題】移動するユーザの移動先が不定である場合であっても、ユーザの移動先の認識を可能とする。
【解決手段】末端ネットワーク装置(10)は、ユーザ端末装置(50)と無線通信を行う。末端ネットワーク装置(10)は、ユーザ端末装置(50)から送信された登録要求を受信し、ユーザ端末装置(50)にノードネームを割り当てる。末端ネットワーク装置(10)は、他の末端ネットワーク装置(10)の無線サービスエリアから移動したユーザ端末装置(50)から再登録要求を受信し、ユーザ端末装置(50)に新たなノードネームを割り当てる。末端ネットワーク装置(10)は、旧ノードネームと新ノードネームとを含む通知を、旧ノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置(10)に向けて送信する。末端ネットワーク装置(10)は通知を受信すると、旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けたノードネームペアテーブルのエントリを作成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
ユーザ端末装置と無線通信を行う複数の末端ネットワーク装置を有するネットワークシステムであって、
前記複数の末端ネットワーク装置のうちの少なくとも1つの末端ネットワーク装置が、
自装置の無線サービスエリア内に存在する1つのユーザ端末装置から最初に送信された登録要求を受信する登録要求受信部と、
前記登録要求を送信したユーザ端末装置に、当該ユーザ端末装置をネットワーク内で一意に識別するためのノードネームを割り当て、該割り当てたノードネームを含む応答を前記ユーザ端末装置に送信する名前割当部と、
他の末端ネットワーク装置の無線サービスエリアから自装置の無線サービスエリアに移動し、かつ前記他の末端ネットワーク装置により1つのノードネームが割り当てられていたユーザ端末装置から再登録要求を受信する再登録要求受信部と、
前記再登録要求を送信したユーザ端末装置に新たなノードネームを割り当て、該割り当てた新たなノードネームを含む応答を前記ユーザ端末装置に送信する名前再割当部と、
前記再登録要求を送信する前に前記ユーザ端末装置に割り当てられていた前記1つのノードネームを旧ノードネームとして、さらに名前再割当部が新たに前記ユーザ端末装置に割り当てた前記新たなノードネームを新ノードネームとして含む通知を生成して、前記旧ノードネームを割り当てた前記他の末端ネットワーク装置に向けて送信する通知送信部と、
他の末端ネットワーク装置から前記通知と同様にして生成して送信された通知を受信し、該受信した通知に含まれる旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けたノードネームペアテーブルのエントリを作成し、該作成したエントリをテーブル記憶部に記憶する通知受信部とを有することを特徴とするネットワークシステム。
【請求項2】
前記末端ネットワーク装置は、前記名前割当部によって割り当てたノードネームを用いて前記ユーザ端末装置と無線通信する請求項1に記載のネットワークシステム。
【請求項3】
1以上の末端ネットワーク装置に接続された1以上の上位ネットワーク装置を更に有し、
前記上位ネットワーク装置が、
前記末端ネットワーク装置から前記旧ノードネームを割り当てた他の末端ネットワーク装置に向けて送信された通知を受信すると、該受信した通知を前記旧ノードネームを割り当てた他の末端ネットワーク装置に向けて転送し、かつ、前記通知に含まれる旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けてノードネームペアテーブルとしてテーブル記憶部に記憶する通知転送部を有する請求項1又は2に記載のネットワークシステム。
【請求項4】
前記末端ネットワーク装置に含まれる前記通知送信部は、少なくとも1つの上位ネットワーク装置を経由して前記旧ノードネームを割り当てた他の末端ネットワーク装置に通知を送信する請求項3に記載のネットワークシステム。
【請求項5】
前記旧ノードネームを割り当てた他の末端ネットワーク装置に向けて送信された通知が前記新ノードネームの有効期限に関する情報を含み、前記上位ネットワーク装置のテーブル記憶部に記憶されたノードネームペアテーブルは前記有効期限が経過した後に前記テーブル記憶部から削除される請求項3又は4に記載のネットワークシステム。
【請求項6】
前記末端ネットワーク装置が、
前記ノードネームおよび取得を希望するコンテンツの名前を含むコンテンツ取得要求を前記ユーザ端末装置から受信するコンテンツ取得要求受信部と、
コンテンツデータを記憶するキャッシュ部と、
前記キャッシュ部に前記コンテンツ取得要求に含まれるコンテンツの名前のコンテンツデータが存在するときは、前記キャッシュ部から前記コンテンツデータを取得し、該取得したコンテンツデータと前記コンテンツ取得要求に含まれていたノードネームとを含む応答を前記コンテンツ取得要求に対する応答として生成するコンテンツデータ取得部と、
前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームに基づいて、前記コンテンツ取得要求に対する応答を前記ユーザ端末装置に送信するコンテンツデータ送信部とを更に有し、
前記コンテンツデータ送信部は、前記末端ネットワーク装置のテーブル記憶部を参照して、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームが前記ノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断し、一致するエントリが存在しない場合は前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信し、一致するエントリが存在する場合は、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームを当該エントリの新ノードネームに書き換え、該新ノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信する請求項3から5何れか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項7】
前記末端ネットワーク装置が、前記コンテンツ要求受信部が受信したコンテンツ取得要求を前記上位ネットワーク装置に転送するコンテンツ取得要求転送部を更に有し、
前記コンテンツ取得部は、前記キャッシュ部に前記コンテンツ取得要求に含まれるコンテンツの名前のコンテンツデータが存在しないときは、前記コンテンツ取得要求転送部に前記コンテンツ取得要求の転送を指示し、転送先の上位ネットワーク装置から前記コンテンツ取得要求に対する応答を受信する請求項6に記載のネットワークシステム。
【請求項8】
前記上位ネットワーク装置が、
前記末端ネットワーク装置から転送されたコンテンツ取得要求を受信するコンテンツ取得要求受信部と、
前記コンテンツデータを記憶するキャッシュ部と、
前記キャッシュ部に前記コンテンツ取得要求に含まれるコンテンツの名前のコンテンツデータが存在するときは、前記キャッシュ部から前記コンテンツデータを取得し、該取得したコンテンツデータと前記コンテンツ取得要求に含まれていたノードネームとを含む応答を前記コンテンツ取得要求に対する応答として生成するコンテンツデータ取得部と、
前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームに基づいて、前記コンテンツ取得要求に対する応答をユーザ端末装置に向けて送信するコンテンツデータ送信部とを有し、
前記コンテンツデータ送信部は、前記上位ネットワーク装置のテーブル記憶部を参照して、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームが前記ノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断し、一致するエントリが存在しない位場合は前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信し、一致するエントリが存在する場合は、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームを当該エントリの新ノードネームに書き換え、該新ノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信する請求項7に記載のネットワークシステム。
【請求項9】
前記上位ネットワーク装置が、前記コンテンツ要求受信部が受信したコンテンツ取得要求を他の上位ネットワーク装置に転送するコンテンツ取得要求転送部を更に有し、
前記コンテンツ取得部は、前記キャッシュ部に前記コンテンツ取得要求に含まれるコンテンツの名前のコンテンツデータが存在しないときは、前記コンテンツ取得要求転送部に前記コンテンツ取得要求の転送を指示し、該転送したコンテンツ取得要求に対する応答として、前記コンテンツデータと前記ノードネームとを含む応答を前記他の上位ネットワーク装置から受信する請求項8に記載のネットワークシステム。
【請求項10】
前記ノードネームは、該ノードネームを割り当てた前記末端ネットワーク装置に固有の部分を含む請求項1から9何れか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項11】
前記登録要求が前記ユーザ端末装置の識別情報を含み、前記再登録要求が前記ユーザ端末装置の識別情報と前記割り当てられたノードネームとを含む請求項1から10何れか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項12】
ユーザ端末装置と無線通信を行う末端ネットワーク装置であって、
自装置の無線サービスエリア内に存在する1つのユーザ端末装置から最初に送信された登録要求を受信する登録要求受信部と、
前記登録要求を送信したユーザ端末装置に、当該ユーザ端末装置をネットワーク内で一意に識別するためのノードネームを割り当て、該割り当てたノードネームを含む応答を前記ユーザ端末装置に送信する名前割当部と、
他の末端ネットワーク装置の無線サービスエリアから自装置の無線サービスエリアに移動し、かつ前記他の末端ネットワーク装置により1つのノードネームが割り当てられていたユーザ端末装置から再登録要求を受信する再登録要求受信部と、
前記再登録要求を送信したユーザ端末装置に新たなノードネームを割り当て、該割り当てた新たなノードネームを含む応答を前記ユーザ端末装置に送信する名前再割当部と、
前記再登録要求を送信する前に前記ユーザ端末装置に割り当てられていた前記1つのノードネームを旧ノードネームとして、さらに名前再割当部が新たに前記ユーザ端末装置に割り当てた前記新たなノードネームを新ノードネームとして含む通知を生成して、前記旧ノードネームを割り当てた前記他の末端ネットワーク装置に向けて送信する通知送信部と、
他の末端ネットワーク装置の前記通知と同様にして生成して送信された通知を受信し、該受信した通知に含まれる旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けたノードネームペアテーブルのエントリを作成し、該作成したエントリをテーブル記憶部に記憶する通知受信部とを有することを特徴とする末端ネットワーク装置。
【請求項13】
前記ノードネームおよび取得を希望するコンテンツの名前を含むコンテンツ取得要求を前記ユーザ端末装置から受信するコンテンツ取得要求受信部と、
コンテンツデータを記憶するキャッシュ部と、
前記キャッシュ部に前記コンテンツ取得要求に含まれるコンテンツの名前のコンテンツデータが存在するときは、前記キャッシュ部から前記コンテンツデータを取得し、該取得したコンテンツデータと前記コンテンツ取得要求に含まれていたノードネームとを含む応答を前記コンテンツ取得要求に対する応答として生成するコンテンツデータ取得部と、
前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームに基づいて、前記コンテンツ取得要求に対する応答を前記ユーザ端末装置に送信するコンテンツデータ送信部とを更に有し、
前記コンテンツデータ送信部は、前記テーブル記憶部を参照して、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームが前記ノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断し、一致するエントリが存在しない位場合は前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信し、一致するエントリが存在する場合は、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームを当該エントリの新ノードネームに書き換え、該新ノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信する請求項12に記載の末端ネットワーク装置。
【請求項14】
請求項13に記載の末端ネットワーク装置に接続される上位ネットワーク装置であって、
前記末端ネットワーク装置から前記旧ノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置に向けて送信された前記通知を受信すると、該受信した通知を前記旧ノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置に向けて転送し、かつ、前記通知に含まれる旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けてノードネームペアテーブルとしてテーブル記憶部に記憶する通知転送部を備えることを特徴とする上位ネットワーク装置。
【請求項15】
前記転送されたコンテンツ取得要求を受信するコンテンツ取得要求受信部と、
前記コンテンツデータを記憶するキャッシュ部と、
前記キャッシュ部に前記コンテンツ取得要求に含まれるコンテンツの名前のコンテンツデータが存在するときは、前記キャッシュ部から前記コンテンツデータを取得し、該取得したコンテンツデータと前記コンテンツ取得要求に含まれていたノードネームとを含む応答を前記コンテンツ取得要求に対する応答として生成するコンテンツデータ取得部と、
前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームに基づいて、前記コンテンツ取得要求に対する応答をユーザ端末装置に向けて送信するコンテンツデータ送信部とを有し、
前記コンテンツデータ送信部は、前記テーブル記憶部を参照して、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームが前記ノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断し、一致するエントリが存在しない位場合は前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信し、一致するエントリが存在する場合は、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームを当該エントリの新ノードネームに書き換え、該新ノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信する請求項14に記載の上位ネットワーク装置。
【請求項16】
ユーザ端末装置と無線通信を行うネットワーク装置を有するネットワークシステムの作動方法であって、
前記ネットワーク装置が、自装置の無線サービスエリア内に存在するユーザ端末装置から送信された登録要求を受信する登録要求受付ステップと、
前記ネットワーク装置が、前記登録要求を送信したユーザ端末装置に、当該ユーザ端末装置をネットワーク内で一意に識別するためのノードネームを割り当て、該割り当てたノードネームを含む応答を前記ユーザ端末装置に送信する名前割当ステップと、
前記ネットワーク装置が、他のネットワーク装置の無線サービスエリアから自装置の無線サービスエリアに移動し、かつ前記他のネットワーク装置により1つのノードネームが割り当てられていたユーザ端末装置から再登録要求を受信する再登録要求受付ステップと、
前記ネットワーク装置が、前記再登録要求を送信したユーザ端末装置に新たなノードネームを割り当て、該割り当てた新たなノードネームを含む応答を前記ユーザ端末装置に送信する名前再割当ステップと、
前記ネットワーク装置が、前記再登録要求を送信する前に前記ユーザ端末装置に割り当てられていた前記1つのノードネームを旧ノードネームとし、新たに前記ユーザ端末装置に割り当てた前記新たなノードネームを新ノードネームとして含む通知を、前記旧ノードネームを割り当てた前記他のネットワーク装置に向けて送信する通知送信ステップと、
前記ネットワーク装置が、他のネットワーク装置から前記通知と同様にして生成して送信された通知を受信し、該受信した通知に含まれる旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けたノードネームペアテーブルのエントリを作成し、該作成したエントリをテーブル記憶部に記憶する通知受信ステップとを有することを特徴とするネットワークシステムの作動方法。
【請求項17】
前記ネットワーク装置が、前記ノードネームを用いて宛先のユーザ端末装置が指定されたコンテンツデータを受信するステップと、
前記ネットワーク装置が、前記テーブル記憶部を参照して、前記コンテンツデータの宛先として指定されたノードネームが前記ノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断し、一致するエントリが存在する場合は、前記コンテンツデータの宛先を当該エントリの新ノードネームに書き換え、該新ノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツデータを送信するステップとを更に有する請求項16に記載のネットワークシステムの作動方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークシステム及びネットワーク装置に関し、更に詳しくは、ユーザ端末装置に対するコンテンツ配信に用いられるネットワークシステム及びネットワーク装置に関する。また、本発明はネットワークシステムの作動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、インターネットを流れるトラヒックの多くは、ウェブトラヒックやP2Pトラヒックなどコンテンツ流通に関連するトラヒックである。一方で、インターネットの基本通信モデルは、「どこと」通信するかに重きを置いたロケーションオリエンテッド通信モデルに基づいて設計されている。コンテンツ流通という観点で見れば、ユーザはコンテンツそのものに関心があり、どこからコンテンツが得られるかという点には関心がない。すなわち、ユーザはコンテンツオリエンテッド通信モデルによるコンテンツを期待している。
【0003】
これまでに、アプリケーション層でコンテンツオリエンテッドな通信サービスをサポートする様々な取り組みがなされてきた。しかしながら、そのような通信サービスを支える情報転送基盤(ネットワーク)は依然としてロケーションオリエンテッドなアーキテクチャに基づいており、上下階層の乖離が生じていた。近年、この乖離がもたらす問題点を解決する手法として、送受信されるデータを中心としたネットワークであるコンテンツオリエンテッドネットワークの研究が活発に進められている。
【0004】
コンテンツオリエンテッドネットワークの一種として、CCN(Content Centric Network)又はICN(Information Centric Network)が知られている(例えば特許文献1を参照)。例えばCCNでは、ユーザは、コンテンツ名を含むインタレストをCCNに送信する。CCNは、コンテンツ名に基づいてインタレストをルーティングし、要求されたコンテンツを保有するネットワークノードを発見し、そのネットワークノードからユーザにコンテンツを転送する。
【0005】
CCNでは、CCNルータが、ユーザが送信したインタレスト及びユーザに転送するコンテンツを中継する。その際、CCNルータはコンテンツをキャッシュする。CCNルータは、他のユーザから同じコンテンツに対する要求があったときは、キャッシュからコンテンツを取得してユーザに転送する。ユーザは近くのCCNルータからコンテンツを取得できるため、ネットワークのトラヒック量を削減することができる。
【0006】
CCNに関連し、非特許文献1に、交通機関を活用したコンテンツ配信が記載されている。非特許文献1では、ユーザ端末と無線通信回線を介して接続するルータを列車内に設け、駅に列車内のルータと無線通信する装置を設ける。列車の運行スケジュールに合わせてコンテンツを各停車駅に先回り配信し、列車が停車駅に到達したときに停車駅の装置から列車内のルータにコンテンツを転送する。列車内のユーザは、列車内のルータからコンテンツを受信する。
【先行技術文献】
【0007】

【特許文献1】特開2009-278624号公報
【0008】

【非特許文献1】「交通機関を活用したコンテンツ配信システム」、佐藤拓朗ら、電子情報通信学会総合大会、B-6-88、2014年3月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ここで、ユーザがCCNを構成するノード(無線アクセスポイントノード)に無線通信で接続し、無線アクセスポイントノードからコンテンツデータを受信することを考える。ユーザは、接続した無線アクセスポイントノードにインタレストを送信する。CCNは、インタレストに含まれるコンテンツ名のコンテンツデータを保持するノードを検索し、コンテンツデータの検索後、検索された経路を逆向きにたどることでユーザ端末にコンテンツデータを送信する。しかしながら、ユーザが移動し、ユーザ端末がインタレストを送信した無線アクセスポイントノードとは異なる無線アクセスポイントノードに接続していると、移動前の無線アクセスポイントノードからユーザにコンテンツデータを送信することができなくなる。ネットワークはユーザの移動を認識するための手段を備えておらず、ユーザ端末は、タイムアウトを待って、移動後に接続した無線アクセスポイントノードにインタレストを再送信することになり、効率的なコンテンツ配信ができないという問題が生じる。
【0010】
非特許文献1では、ユーザは列車に乗車しているため、ユーザが移動したとしても、列車内のルータにコンテンツデータを転送すればユーザにコンテンツデータを届けることができる。また、列車はスケジュールに沿って移動するため、各停車駅からコンテンツデータを事前に用意しておき、列車が停車駅に到着した後に列車内のルータにコンテンツデータを送信することが可能である。しかしながら、ユーザが自由に移動できるとすると、インタレスト送信後のユーザの居場所を特定することはできず、コンテンツデータを移動後に接続した無線アクセスポイントノードに事前に用意しておくことはできない。従って、非特許文献1に記載されている方法では、自由に移動するユーザの移動先を認識することはできないし、また、移動したユーザに効率的にコンテンツ配信を行うこともできない。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑み、移動するユーザの移動先が不定である場合であっても、ユーザの移動先の認識が可能なネットワークシステム及びネットワーク装置を提供することを目的とする。また、本発明は、ネットワークシステムの作動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明は、ユーザ端末装置と無線通信を行う複数の末端ネットワーク装置を有するネットワークシステムであって、前記複数の末端ネットワーク装置のうちの少なくとも1つの末端ネットワーク装置が、自装置の無線サービスエリア内に存在する1つのユーザ端末装置から最初に送信された登録要求を受信する登録要求受信部と、前記登録要求を送信したユーザ端末装置に、当該ユーザ端末装置をネットワーク内で一意に識別するためのノードネームを割り当て、該割り当てたノードネームを含む応答を前記ユーザ端末装置に送信する名前割当部と、他の末端ネットワーク装置の無線サービスエリアから自装置の無線サービスエリアに移動し、かつ前記他の末端ネットワーク装置により1つのノードネームが割り当てられていたユーザ端末装置から再登録要求を受信する再登録要求受信部と、前記再登録要求を送信したユーザ端末装置に新たなノードネームを割り当て、該割り当てた新たなノードネームを含む応答を前記ユーザ端末装置に送信する名前再割当部と、前記再登録要求を送信する前に前記ユーザ端末装置に割り当てられていた前記1つのノードネームを旧ノードネームとして、さらに名前再割当部が新たに前記ユーザ端末装置に割り当てた前記新たなノードネームを新ノードネームとして含む通知を生成して、前記旧ノードネームを割り当てた前記他の末端ネットワーク装置に向けて送信する通知送信部と、他の末端ネットワーク装置から前記通知と同様にして生成して送信された通知を受信し、該受信した通知に含まれる旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けたノードネームペアテーブルのエントリを作成し、該作成したエントリをテーブル記憶部に記憶する通知受信部とを有することを特徴とするネットワークシステムを提供する。
【0013】
本発明のネットワークシステムでは、前記末端ネットワーク装置は、前記名前割当部によって前記割り当てたノードネームを用いて前記ユーザ端末装置と無線通信することが好ましい。
【0014】
本発明のネットワークシステムは、1以上の末端ネットワーク装置に接続された1以上の上位ネットワーク装置を更に有し、前記上位ネットワーク装置が、前記末端ネットワーク装置から前記旧ノードネームを割り当てた他の末端ネットワーク装置に向けて送信された通知を受信すると、該受信した通知を前記旧ノードネームを割り当てた他の末端ネットワーク装置に向けて転送し、かつ、前記通知に含まれる旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けてノードネームペアテーブルとしてテーブル記憶部に記憶する通知転送部を有することが好ましい。
【0015】
本発明のネットワークシステムでは、前記末端ネットワーク装置に含まれる前記通知送信部は、少なくとも1つの上位ネットワーク装置を経由して前記旧ノードネームを割り当てた他の末端ネットワーク装置に前記通知を送信することが好ましい。
【0016】
本発明のネットワークシステムでは、前記旧ノードネームを割り当てた他の末端ネットワーク装置に向けて送信された前記通知が前記新ノードネームの有効期限に関する情報を含んでいてもよく、前記上位ネットワーク装置のテーブル記憶部に記憶されたノードネームペアテーブルは前記有効期限が経過した後に前記テーブル記憶部から削除されることとしてもよい。
【0017】
本発明のネットワークシステムでは、前記末端ネットワーク装置は、前記ノードネームおよび取得を希望するコンテンツの名前を含むコンテンツ取得要求を前記ユーザ端末装置から受信するコンテンツ取得要求受信部と、コンテンツデータを記憶するキャッシュ部と、前記キャッシュ部に前記コンテンツ取得要求に含まれるコンテンツの名前のコンテンツデータが存在するときは、前記キャッシュ部から前記コンテンツデータを取得し、該取得したコンテンツデータと前記コンテンツ取得要求に含まれていたノードネームとを含む応答を前記コンテンツ取得要求に対する応答として生成するコンテンツデータ取得部と、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームに基づいて、前記コンテンツ取得要求に対する応答を前記ユーザ端末装置に送信するコンテンツデータ送信部とを更に有することが好ましく、前記コンテンツデータ送信部は、前記末端ネットワーク装置のテーブル記憶部を参照して、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームが前記ノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断し、一致するエントリが存在しない場合は前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信し、一致するエントリが存在する場合は、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームを当該エントリの新ノードネームに書き換え、該新ノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信することが好ましい。
【0018】
本発明のネットワークシステムでは、前記末端ネットワーク装置が、前記コンテンツ要求受信部が受信したコンテンツ取得要求を前記上位ネットワーク装置に転送するコンテンツ取得要求転送部を更に有することが好ましい。その場合、前記コンテンツ取得部は、前記キャッシュ部に前記コンテンツ取得要求に含まれるコンテンツの名前のコンテンツデータが存在しないときは、前記コンテンツ取得要求転送部に前記コンテンツ取得要求の転送を指示し、転送先の上位ネットワーク装置から前記コンテンツ取得要求に対する応答を受信することが好ましい。
【0019】
本発明のネットワークシステムは、前記上位ネットワーク装置が、前記末端ネットワーク装置から転送されたコンテンツ取得要求を受信するコンテンツ取得要求受信部と、前記コンテンツデータを記憶するキャッシュ部と、前記キャッシュ部に前記コンテンツ取得要求に含まれるコンテンツの名前のコンテンツデータが存在するときは、前記キャッシュ部から前記コンテンツデータを取得し、該取得したコンテンツデータと前記コンテンツ取得要求に含まれていたノードネームとを含む応答を前記コンテンツ取得要求に対する応答として生成するコンテンツデータ取得部と、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームに基づいて、前記コンテンツ取得要求に対する応答をユーザ端末装置に向けて送信するコンテンツデータ送信部とを有することが好ましい。この場合、前記コンテンツデータ送信部は、前記上位ネットワーク装置のテーブル記憶部を参照して、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームが前記ノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断し、一致するエントリが存在しない場合は前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信し、一致するエントリが存在する場合は、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームを当該エントリの新ノードネームに書き換え、該新ノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信することが好ましい。
【0020】
本発明のネットワークシステムでは、前記上位ネットワーク装置が、前記コンテンツ要求受信部が受信したコンテンツ取得要求を他の上位ネットワーク装置に転送するコンテンツ取得要求転送部を更に有することが好ましい。その場合、前記コンテンツ取得部は、前記キャッシュ部に前記コンテンツ取得要求に含まれるコンテンツの名前のコンテンツデータが存在しないときは、前記コンテンツ取得要求転送部に前記コンテンツ取得要求の転送を指示し、該転送したコンテンツ取得要求に対する応答として、前記コンテンツデータと前記ノードネームとを含む応答を前記他の上位ネットワーク装置から受信することが好ましい。
【0021】
本発明のネットワークシステムでは、前記ノードネームは、該ノードネームを割り当てた前記末端ネットワーク装置に固有の部分を含むことが好ましい。
【0022】
本発明のネットワークシステムでは、前記登録要求が前記ユーザ端末装置の識別情報を含むことが好ましく、前記再登録要求が前記ユーザ端末装置の識別情報と前記割り当てられたノードネームとを含むことが好ましい。
【0023】
本発明は、また、ユーザ端末装置と無線通信を行う末端ネットワーク装置であって、自装置の無線サービスエリア内に存在する1つのユーザ端末装置から最初に送信された登録要求を受信する登録要求受信部と、前記登録要求を送信したユーザ端末装置に、当該ユーザ端末装置をネットワーク内で一意に識別するためのノードネームを割り当て、該割り当てたノードネームを含む応答を前記ユーザ端末装置に送信する名前割当部と、他の末端ネットワーク装置の無線サービスエリアから自装置の無線サービスエリアに移動し、かつ前記他の末端ネットワーク装置により1つのノードネームが割り当てられていたユーザ端末装置から再登録要求を受信する再登録要求受信部と、前記再登録要求を送信したユーザ端末装置に新たなノードネームを割り当て、該割り当てた新たなノードネームを含む応答を前記ユーザ端末装置に送信する名前再割当部と、前記再登録要求を送信する前に前記ユーザ端末装置に割り当てられていた前記1つのノードネームを旧ノードネームとして、さらに名前再割当部が新たに前記ユーザ端末装置に割り当てた前記新たなノードネームを新ノードネームとして含む通知を生成して、前記旧ノードネームを割り当てた前記他の末端ネットワーク装置に向けて送信する通知送信部と、他の末端ネットワーク装置の前記通知と同様にして生成して送信された通知を受信し、該受信した通知に含まれる旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けたノードネームペアテーブルのエントリを作成し、該作成したエントリをテーブル記憶部に記憶する通知受信部とを有することを特徴とする末端ネットワーク装置を提供する。
【0024】
上記末端ネットワーク装置は、前記ノードネームおよび取得を希望するコンテンツの名前を含むコンテンツ取得要求を前記ユーザ端末装置から受信するコンテンツ取得要求受信部と、コンテンツデータを記憶するキャッシュ部と、前記キャッシュ部に前記コンテンツ取得要求に含まれるコンテンツの名前のコンテンツデータが存在するときは、前記キャッシュ部から前記コンテンツデータを取得し、該取得したコンテンツデータと前記コンテンツ取得要求に含まれていたノードネームとを含む応答を前記コンテンツ取得要求に対する応答として生成するコンテンツデータ取得部と、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームに基づいて、前記コンテンツ取得要求に対する応答を前記ユーザ端末装置に送信するコンテンツデータ送信部とを更に有することが好ましく、前記コンテンツデータ送信部は、前記テーブル記憶部を参照して、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームが前記ノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断し、一致するエントリが存在しない場合は前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信し、一致するエントリが存在する場合は、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームを当該エントリの新ノードネームに書き換え、該新ノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信することが好ましい。
【0025】
さらに、本発明は、上記本発明の末端ネットワーク装置に接続される上位ネットワーク装置であって、前記末端ネットワーク装置から前記旧ノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置に向けて送信された前記通知を受信すると、該受信した通知を前記旧ノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置に向けて転送し、かつ、前記通知に含まれる旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けてノードネームペアテーブルとしてテーブル記憶部に記憶する通知転送部を備えることを特徴とする上位ネットワーク装置を提供する。
【0026】
上記の上位ネットワーク装置は、前記転送されたコンテンツ取得要求を受信するコンテンツ取得要求受信部と、前記コンテンツデータを記憶するキャッシュ部と、前記キャッシュ部に前記コンテンツ取得要求に含まれるコンテンツの名前のコンテンツデータが存在するときは、前記キャッシュ部から前記コンテンツデータを取得し、該取得したコンテンツデータと前記コンテンツ取得要求に含まれていたノードネームとを含む応答を前記コンテンツ取得要求に対する応答として生成するコンテンツデータ取得部と、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームに基づいて、前記コンテンツ取得要求に対する応答をユーザ端末装置に向けて送信するコンテンツデータ送信部とを有することが好ましく、前記コンテンツデータ送信部は、前記テーブル記憶部を参照して、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームが前記ノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断し、一致するエントリが存在しない場合は前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信し、一致するエントリが存在する場合は、前記コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームを当該エントリの新ノードネームに書き換え、該新ノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツ取得要求に対する応答を送信することが好ましい。
【0027】
本発明は、ユーザ端末装置と無線通信を行うネットワーク装置を有するネットワークシステムの作動方法であって、前記ネットワーク装置が、自装置の無線サービスエリア内に存在するユーザ端末装置から送信された登録要求を受信する登録要求受付ステップと、前記ネットワーク装置が、前記登録要求を送信したユーザ端末装置に、当該ユーザ端末装置をネットワーク内で一意に識別するためのノードネームを割り当て、該割り当てたノードネームを含む応答を前記ユーザ端末装置に送信する名前割当ステップと、前記ネットワーク装置が、他のネットワーク装置の無線サービスエリアから自装置の無線サービスエリアに移動し、かつ前記他のネットワーク装置により1つのノードネームが割り当てられていたユーザ端末装置から再登録要求を受信する再登録要求受付ステップと、前記ネットワーク装置が、前記再登録要求を送信したユーザ端末装置に新たなノードネームを割り当て、該割り当てた新たなノードネームを含む応答を前記ユーザ端末装置に送信する名前再割当ステップと、前記ネットワーク装置が、前記再登録要求を送信する前に前記ユーザ端末装置に割り当てられていた前記1つのノードネームを旧ノードネームとし、新たに前記ユーザ端末装置に割り当てた前記新たなノードネームを新ノードネームとして含む通知を、前記旧ノードネームを割り当てた前記他のネットワーク装置に向けて送信する通知送信ステップと、前記ネットワーク装置が、他のネットワーク装置から前記通知と同様にして生成して送信された通知を受信し、該受信した通知に含まれる旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けたノードネームペアテーブルのエントリを作成し、該作成したエントリをテーブル記憶部に記憶する通知受信ステップとを有することを特徴とするネットワークシステムの作動方法を提供する。
【0028】
本発明のネットワークシステムの作動方法は、前記ネットワーク装置が、前記ノードネームを用いて宛先のユーザ端末装置が指定されたコンテンツデータを受信するステップと、前記ネットワーク装置が、前記テーブル記憶部を参照して、前記コンテンツデータの宛先として指定されたノードネームが前記ノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断し、一致するエントリが存在する場合は、前記コンテンツデータの宛先を当該エントリの新ノードネームに書き換え、該新ノードネームのユーザ端末装置に向けて前記コンテンツデータを送信するステップとを更に有することが好ましい。
【発明の効果】
【0029】
本発明では、ネットワーク装置(末端ネットワーク装置)は、接続したユーザ端末装置に対してノードネームを割り当てる。ネットワーク装置は、ユーザ端末装置が移動したときは、移動したユーザ端末装置に対して新たなノードネームを割り当てる。ネットワーク装置は、ユーザ端末装置が移動前に割り当てられていた旧ノードネームと新たに割り当てた新ノードネームとを、他のネットワーク装置に通知する。他のネットワーク装置(末端ネットワーク装置及び/又は上位ネットワーク装置)は、旧ノードネームと新ノードネームとをノードネームペアテーブルとして記憶することで、ユーザ端末装置に移動を認識することができる。本発明において、旧ノードネームを宛先とするデータが到達したときに、データの宛先をノードネームペアテーブルの新ノードネームに書き換える構成を採用した場合は、データの要求後にユーザ端末装置が移動した場合でも、移動後のユーザ端末装置にデータを送信することができ、効率的なコンテンツ配信が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態に係るネットワークシステムを示すブロック図。
【図2】ユーザ端末装置を示すブロック図。
【図3】アクセスポイントノードを構成するネットワーク装置を示すブロック図。
【図4】セクター集約ノードを構成するネットワーク装置を示すブロック図。
【図5】登録要求からそれに対する応答までの手順を示すフローチャート。
【図6】再登録要求からそれに対する応答までの手順を示すフローチャート。
【図7】コンテンツ取得要求の受信からコンテンツデータの送信までの手順を示すフローチャート。
【図8】ネットワークシステムにおけるデータの流れの一例を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るネットワークシステムを示すブロック図である。ネットワークシステム(コンテンツ配信システム)100は、複数の末端ネットワーク装置10-1~10-6、セクター集約ネットワーク装置30-1、30-2、及び地域集約ネットワーク装置40を有する。これらネットワーク装置は、CCN(Content Centric Network)又はICN(Information Centric Network)のノードを構成する。ネットワークを構成する各ノードには、それぞれ各ノードを一意に識別するためのノードネームが割り当てられている。

【0032】
ネットワーク装置により構築されるネットワークのノードは、大きく分けて、アクセスポイントノードと集約ノードとの2つのノードに分類される。図1では、末端ネットワーク装置10-1~10-6(以下、特に区別が必要でないときは総称して末端ネットワーク装置10とも呼ぶ)がアクセスポイントノード(APノード)を構成するネットワーク装置であり、セクター集約ネットワーク装置30-1、30-2及び地域集約ネットワーク装置40が集約ノードを構成するネットワーク装置(上位ネットワーク装置)である。セクター集約ネットワーク装置30-1及び30-2(以下、特に区別が必要でないときは総称してセクター集約ネットワーク装置30とも呼ぶ)は例えばセクタを集約するノード(セクタ集約ノード)であり、地域集約ネットワーク装置40は例えば地域を集約するノード(地域集約ノード)である。

【0033】
なお、図1では、APノードを構成する複数の末端ネットワーク装置10がセクター集約ノードを構成するセクター集約ネットワーク装置30と接続され、セクター集約ノードを構成する複数のセクター集約ネットワーク装置30が地域集約ノードを構成する地域集約ネットワーク装置40と接続されているが、これは一例であり、ネットワークの構成はこれには限定されない。APノードを構成する複数の末端ネットワーク装置10同士が相互に接続されていてもよいし、APノードを構成する末端ネットワーク装置10が地域集約ノードを構成する地域集約ネットワーク装置40に接続されていてもよい。末端ネットワーク装置と上位ネットワーク装置との区別は便宜上のものであり、両者は完全に分離されるものではなく、一部が重複していてもよい。例えばセクター集約ノードを構成するセクター集約ネットワーク装置30が上位ネットワーク装置と末端ネットワーク装置とを兼ね、複数の末端ネットワーク装置10を集約しつつ、ユーザ端末装置50と無線通信する機能を有していてもよい。

【0034】
末端ネットワーク装置10は、エンドユーザが使用するユーザ端末装置50と、例えばWi-Fiなどにより無線通信を行う。ユーザ端末装置50は、例えばスマートフォンなどの携帯電話機、タブレット端末装置、或いはパーソナルコンピュータなどの装置である。地域集約ネットワーク装置40は、コアネットワーク60に接続しており、コンテンツ提供者のサーバ装置であるコンテンツサーバ70からコアネットワーク60を通じてコンテンツデータを取得可能である。セクター集約ネットワーク装置30は、末端ネットワーク装置10と地域集約ネットワーク装置40との間の通信を中継する。

【0035】
図2は、ユーザ端末装置50を示すブロック図である。ユーザ端末装置50は、登録要求送信部51、登録応答受信部52、コンテンツ取得要求送信部53、及びコンテンツ取得部54を有する。ユーザ端末装置50内の各部の機能は、プロセッサが所定の機能を提供するプログラムにしたがって動作することで実現可能である。あるいは、ユーザ端末装置50内の各部の機能のうちの少なくとも一部がLSIなどの半導体装置によって実現されていてもよい。

【0036】
登録要求送信部51は、通信可能な末端ネットワーク装置10に対して登録要求を送信する。登録要求は、例えばユーザ端末装置の識別情報を含む。末端ネットワーク装置10は、登録要求を受信すると、登録を要求したユーザ端末装置50に対して以後の通信に用いる名前(ノードネーム)を割り当てる。ノードネームは、例えばネットワークトポロジーを反映した階層構造を有している。ノードネームにより、ユーザ端末装置50をネットワーク内で一意に識別することができる。ノードネームは、ノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置10に固有の部分を含み、各末端ネットワーク装置10は、ユーザ端末装置50に対して自身の配下に存在していることを示すノードネームを割り当てる。

【0037】
末端ネットワーク装置10は、受信した登録要求に対する応答として、ノードネームを含む応答を送信する。登録応答受信部52は、末端ネットワーク装置10が送信したノードネームを含む応答を受信する。ノードネームを有するユーザ端末装置50が、他の末端ネットワーク装置10の無線サービスエリアに移動すると、登録要求送信部51は、移動後の末端ネットワーク装置10に対して再登録要求を送信する。登録応答受信部52は、再登録要求に対する応答として、前記他の末端ネットワーク装置10から新たなノードネームを受信する。

【0038】
コンテンツ取得要求送信部53は、コンテンツの取得要求を送信する。コンテンツ取得要求には、例えば取得を希望するコンテンツの名前(コンテンツ名)と、登録応答受信部52が受信した応答に含まれるノードネームとを含む。コンテンツ取得部54は、コンテンツ取得要求に対する応答として、末端ネットワーク装置10からコンテンツデータを受信する。コンテンツデータは、図示しない再生部などにより再生される。

【0039】
図3は、APノードを構成する末端ネットワーク装置10を示すブロック図である。末端ネットワーク装置10は、登録要求受信部11、名前割当部12、再登録要求受信部13、名前再割当部14、通知送信部15、通知受信部16、テーブル記憶部17、コンテンツ取得要求受信部18、コンテンツデータ取得部19、コンテンツ取得要求転送部21、コンテンツデータ送信部22、及びキャッシュ部23を有する。末端ネットワーク装置10内の各部の機能は、プロセッサが所定の機能を提供するプログラムにしたがって動作することで実現可能である。あるいは、末端ネットワーク装置10内の各部の機能のうちの少なくとも一部がLSIなどの半導体装置によって実現されていてもよい。

【0040】
登録要求受信部11は、末端ネットワーク装置10の無線サービスエリア内に存在するユーザ端末装置50から送信された登録要求を受信する。登録要求は、例えば、上述したユーザ端末装置の識別情報としてのPoA(Point of Attachment)ネームを含む。名前割当部12は、要求があったユーザ端末装置50に対してユーザ端末装置を一意に識別するための名前(ノードネーム)を割り当てる。名前割当部12は、割り当てたノードネームを含む応答をユーザ端末装置50に向けて送信する。また、どのユーザ端末装置にどのノードネームを割り当てたかを、ネームテーブルとして図示しない記憶装置に記憶する。以後、末端ネットワーク装置10は、割り当てたノードネームを用いてユーザ端末装置50と無線通信する。

【0041】
再登録要求受信部13は、他の末端ネットワーク装置10の無線サービスエリアから自末端ネットワーク装置の無線サービスエリアに移動し、かつ他の末端ネットワーク装置10によりノードネームが割り当てられていたユーザ端末装置50から再登録要求を受信する。再登録要求は、例えばユーザ端末装置50が使用していたノードネーム(旧ノードネーム)とPoAネームとを含む。名前再割当部14は、ユーザ端末装置50に対して新たなノードネームを割り当てる。名前再割当部14は、新たに割り当てたノードネームを含む応答をユーザ端末装置50に向けて送信する。また、どのユーザ端末装置にどのノードネームを割り当てたかを、ネームテーブルとして図示しない記憶装置に記憶する。

【0042】
通知送信部15は、名前再割当部14がユーザ端末装置50に新たなノードネームを割り当てると、ユーザ端末装置50のノードネームが変更になった旨の通知を送信する。この通知は、再登録要求に含まれていたノードネーム(旧ノードネーム)と、名前再割当部14が新たに割り当てた新ノードネームとを含む。通知送信部15は、旧ノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置10に向けて通知を送信する。通知送信部15は、例えばセクター集約ノードを構成するセクター集約ネットワーク装置30及び地域集約ノードを構成する地域集約ネットワーク装置40の少なくとも1つを経由して旧ノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置10に上記通知を送信する。

【0043】
通知送信部15が送信した通知は、いくつかのネットワーク装置を経由して、旧ノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置10により受信される。通知受信部16は、他の末端ネットワーク装置10が送信した通知を受信する。通知受信部16は、受信した通知に含まれる旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けたノードネームペアテーブルのエントリを作成し、作成したエントリを、テーブル記憶部(記憶装置)17に記憶する。通知受信部16は、受信した通知が自装置あてのものでなければ、宛先の末端ネットワーク装置10に向けて通知を転送する。

【0044】
コンテンツ取得要求受信部18は、ユーザ端末装置50からコンテンツ取得要求を受信する。前述のように、コンテンツ取得要求は、コンテンツ名とノードネームとを含む。コンテンツデータ取得部19は、コンテンツ取得要求に含まれるコンテンツ名のコンテンツデータを取得する。コンテンツデータ取得部19は、要求されたコンテンツのコンテンツデータがキャッシュ部23に存在するか否かを調べ、存在するときは、キャッシュ部23からコンテンツデータを取得する。コンテンツデータ取得部19は、コンテンツデータを取得すると、コンテンツデータとコンテンツ取得要求に含まれていたノードネームとを含む応答を生成する。

【0045】
コンテンツデータ取得部19は、キャッシュ部23にコンテンツデータが存在しないときは、コンテンツ取得要求転送部21にコンテンツ取得要求の転送を指示する。コンテンツ取得要求転送部21は、他の末端ネットワーク装置10、セクター集約ネットワーク装置30、又は地域集約ネットワーク装置40にコンテンツ取得要求を転送する。その際、コンテンツ取得要求転送部21は、コンテンツ名をエントリとして持つルーティングテーブル(FIB:Forwarding Information Base)(朴容震「新世代ネットワークと情報指向ネットワーク」SCATLINE Vol.94(Winter 2014)参照)を参照して、該当するコンテンツデータを保持する末端ネットワーク装置10、セクター集約ネットワーク装置30、若しくは地域集約ネットワーク装置40、又はコンテンツサーバ70側に要求を転送する。FIBは、例えば各末端ネットワーク装置、セクター集約ネットワーク装置30、及び地域集約ネットワーク装置40が保持するコンテンツ名をプレフィックス広告するnaming-basedルーティングプロトコル(朴容震「新世代ネットワークと情報指向ネットワーク」SCATLINE Vol.94(Winter 2014)参照)により作成される。

【0046】
コンテンツ取得要求の転送先のネットワーク装置は、自ネットワーク装置がコンテンツデータを保持するときは、そのコンテンツデータとコンテンツ取得要求に含まれていたノードネームとを含む応答を返送する。保持していないときは、更に他のネットワーク装置にコンテンツ取得要求を転送する。このようにコンテンツ取得要求の転送を行うことで、ネットワーク内でコンテンツデータが検索される。コンテンツデータ取得部19は、コンテンツ取得要求の転送後、転送先のネットワーク装置から、コンテンツデータとコンテンツ取得要求に含まれていたノードネームとを含む応答を受信する。コンテンツデータ取得部19は、所定のキャッシュ規則に従ってコンテンツデータをキャッシュ部23にキャッシュする。

【0047】
コンテンツデータ送信部22は、コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームに基づいて、コンテンツ取得要求に対する応答をユーザ端末装置50に送信する。その際、コンテンツデータ送信部22は、テーブル記憶部17を参照し、コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームがノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断する。そのようなエントリが存在しない場合、コンテンツデータ送信部22は、コンテンツ取得要求に対する応答に含まれていたノードネームを使用するユーザ端末装置50に向けて送信する。エントリが存在する場合、コンテンツ取得要求に対する応答に含まれていたノードネームを、そのエントリの新ノードネームに書き換える。コンテンツデータ送信部22は、コンテンツデータ取得部19によりノードネームが書き換えられた応答を、書換え後のノードネームを使用しているユーザ端末装置50に向けて送信する。ノードネームが書き換えられた応答(コンテンツデータ)は、例えばセクター集約ノードであるセクター集約ネットワーク装置30を経由して新ノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置10に到達し、その末端ネットワーク装置10からユーザ端末装置50に送信される。

【0048】
図4は、セクター集約ノードを構成するセクター集約ネットワーク装置30を示すブロック図である。セクター集約ネットワーク装置30は、通知転送部31、テーブル記憶部32、コンテンツ取得要求受信部33、コンテンツデータ取得部34、コンテンツ取得要求転送部35、コンテンツデータ送信部36、及びキャッシュ部37を有する。セクター集約ネットワーク装置30内の各部の機能は、プロセッサが所定の機能を提供するプログラムにしたがって動作することで実現可能である。あるいは、セクター集約ネットワーク装置30内の各部の機能うちの少なくとも一部がLSIなどの半導体装置によって実現されていてもよい。なお、地域集約ノードを構成する地域集約ネットワーク装置40は、コアネットワーク60(図1を参照)に接続されている点を除けば、セクター集約ノードを構成するセクター集約ネットワーク装置30と同様な構成でよい。

【0049】
通知転送部31は、末端ネットワーク装置10の通知送信部15(図3を参照)から送信された通知を受信する。通知転送部31は、通知を受信すると、受信した通知に含まれる旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けたノードネームペアテーブルのエントリを作成し、作成したエントリをテーブル記憶部32に記憶する。また、通知転送部31は、受信した通知を、ユーザ端末装置50に対して旧ノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置10に向けて転送する。

【0050】
コンテンツ取得要求受信部33、コンテンツデータ取得部34、コンテンツ取得要求転送部35、コンテンツデータ送信部36、及びキャッシュ部37は、末端ネットワーク装置10におけるコンテンツ取得要求受信部18、コンテンツデータ取得部19、コンテンツ取得要求転送部21、コンテンツデータ送信部22、及びキャッシュ部23(図3を参照)と基本的に同じである。コンテンツ取得要求受信部33は、末端ネットワーク装置10のコンテンツ取得要求転送部35から送信されたコンテンツ取得要求を受信する。コンテンツデータ取得部34は、コンテンツ取得要求に含まれるコンテンツ名のコンテンツデータを取得する。コンテンツデータ取得部34は、要求されたコンテンツのコンテンツデータがキャッシュ部37に存在するか否かを調べる。キャッシュ部37に存在するときは、キャッシュ部37からコンテンツデータを取得する。コンテンツデータ取得部34は、コンテンツデータを取得すると、取得したコンテンツデータとコンテンツ取得要求に含まれるノードネームとを含む応答を生成する。

【0051】
コンテンツデータ取得部34は、キャッシュ部37にコンテンツデータが存在しないときは、コンテンツ取得要求転送部35にコンテンツ取得要求の転送を指示する。コンテンツ取得要求転送部35は、他のセクター集約ネットワーク装置30、又は地域集約ネットワーク装置40にコンテンツ取得要求を転送する。コンテンツ取得要求の転送先は末端ネットワーク装置10であってもよい。コンテンツデータ取得部34は、コンテンツ取得要求の転送後、転送先のネットワーク装置から、コンテンツデータとノードネームとを含む応答を受信する。コンテンツデータ取得部34は、コンテンツ取得要求に対する応答を受信すると、所定のキャッシュ規則に従ってコンテンツデータをキャッシュ部37にキャッシュする。

【0052】
コンテンツデータ送信部36は、コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームに基づいて、コンテンツ取得要求に対する応答をユーザ端末装置50に向けて送信する。コンテンツデータ送信部36は、テーブル記憶部32を参照し、コンテンツデータ取得部34が取得した、又は他のネットワーク装置から受信したコンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームがノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断する。そのようなエントリが存在する場合、コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームを、そのエントリの新ノードネームに書き換え、新ノードネームを使用するユーザ端末装置50に向けてコンテンツ取得要求に対する応答を送信する。そのようなエントリが存在しない場合、ノードネームの書き換えは行わず、コンテンツ取得要求に対する応答に含まれるノードネームを使用するユーザ端末装置50に向けてコンテンツ取得要求に対する応答を送信する。送信されたコンテンツ取得要求に対する応答(コンテンツデータ)は、いくつかのセクター集約ネットワーク装置30及び/又は地域集約ネットワーク装置40を経由して、応答に含まれるノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置10に到達し、その末端ネットワーク装置10からユーザ端末装置50に送信される。

【0053】
なお、上記では、いったんコンテンツデータ取得部34においてコンテンツ取得要求に対する応答を生成し、その後コンテンツデータ送信部36がノードネームを新ノードネーム書き換えることを説明したが、これには限定されない。コンテンツデータ取得部34において新ノードネームとコンテンツデータとを含む応答を生成してもよい。その場合、コンテンツデータ取得部34は、コンテンツを取得すると、テーブル記憶部32を参照し、コンテンツ取得要求に含まれるノードネームがノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断する。そのようなエントリが存在する場合、コンテンツデータ取得部34は、コンテンツデータと、そのエントリの新ノードネームとを含む応答を生成する。エントリが存在しない場合、コンテンツデータ取得部34は、通常通り、コンテンツデータとコンテンツ取得要求に含まれるノードネームとを含む応答を生成する。

【0054】
ここで、末端ネットワーク装置10、セクター集約ネットワーク装置30、及び地域集約ネットワーク装置40は、ユーザ側からコンテンツ取得要求の一種であるインタレスト(コンテンツ取得要求をある一定の時間長のセグメントに分割し逐次送信するもの)を受信したときは、通常のCCNノードとして振る舞ってもよい。例えば末端ネットワーク装置10は、ノードネームを有さないユーザ端末装置から通常のCCNで用いられるインタレストを受信し、インタレストに含まれるコンテンツ名でインタレストをルーティングして要求されたコンテンツを保持するノードを発見し、そのノードからコンテンツデータをユーザ端末装置に送信してもよい。

【0055】
以下、動作手順について説明する。図5は、登録要求からそれに対する応答までの手順を示すフローチャートである。ユーザ端末装置50の登録要求送信部51(図2を参照)は、APノードを構成する末端ネットワーク装置10の無線サービスエリアに入ると、登録要求を示すパケット(ENパケット: Enrollment packet)(Jairo E. Lopez, et al,“Named-Node Networking (NNN) for Mobile Information Centric Networking”IEEE ICC 2015参照)を生成する(ステップA1)。ENパケットは、例えばユーザ端末装置のPoAネームを識別する署名を含む。署名は、例えば端末に固有なMACアドレスを含む。ユーザ端末装置50は、複数のPoAネームを含み得る。その場合、ユーザ端末装置50は、全てのPoAネームをENパケットに含めるとよい。複数のPoAネームは、例えば優先度にしたがって並べられる。なお、本実施形態においては、PoAネームが、本発明のユーザ端末装置の識別情報に相当する。

【0056】
登録要求送信部51は、ステップA1で生成したENパケットを最も近い末端ネットワーク装置10に送信する(ステップA2)。末端ネットワーク装置10の登録要求受信部11(図3を参照)は、ENパケットを受信する(ステップA3)。末端ネットワーク装置10は、ENパケットを受信すると、名前割当部12は、ネームテーブルを参照し、ENパケットを送信したユーザ端末装置50が以前登録されていたか否かを調べる(ステップA4)。ネームテーブルは、例えば署名、登録時刻、及びノードネームリストを含む。

【0057】
名前割当部12は、ステップA4において以前登録されたことがないと判断すると、ユーザ端末装置50を新たに登録する(ステップA5)。この登録は、ネームテーブルに新たなエントリを追加することで実施される。新たなエントリが追加されることで、ネームテーブルに、ENパケットに含まれるユーザ端末装置50の署名、登録時刻、及び割り当てられたノードネームが記録される。名前割当部12は、割り当てたノードネームに対するタイマーをセットする(ステップA6)。タイマーは、ユーザ端末装置50がノードネームを保有できる期間を定める。期限が切れると、ネームテーブルからエントリが削除される。

【0058】
ネームテーブルへの登録が終わると、名前割当部12は、登録要求に対する応答を示すパケット(AENパケット:Acknowledge the Enrollment packet)(Jairo E. Lopez, et al,“Named-Node Networking (NNN) for Mobile Information Centric Networking”IEEE ICC 2015参照)をユーザ端末装置50に送信する(ステップA7)。AENパケットはユーザ端末装置50に割り当てられたノードネームを含む。ユーザ端末装置50は、AENパケットを受信する(ステップA11)。以後、ユーザ端末装置50は、AENパケットに含まれたノードネームを使用して通信を行う。

【0059】
名前割当部12は、ステップA4において以前登録されたことがあったと判断すると、以前に登録されたノードネームの有効期限が切れているか否かを判断する(ステップA8)。名前割当部12は、例えばネームテーブルに記録された登録時刻と、ENパケットを受信した時刻との時間差を計算し、時間差が制限時間として設定された所定時間よりも長いときは有効期限が切れていると判断する。有効期限が切れていないと判断したときは、ネームテーブルの登録時刻をENパケットの受信時刻に書き換えてタイマーをリセットする(ステップA9)。その後、ステップA7に進んでユーザ端末装置50にAENパケットが送信される。

【0060】
名前割当部12は、ステップA8で有効期限が切れていると判断すると、ネームテーブルの古いエントリを削除し、新たに割り当てたノードネームを含む新たなエントリを作成してユーザ端末装置50を新たに登録する(ステップA10)。その後、ステップA7に進んでユーザ端末装置50にAENパケットが送信される。

【0061】
図6は、再登録要求からそれに対する応答までの手順を示すフローチャートである。ユーザ端末装置50が末端ネットワーク装置10の無線サービスエリア間を移動すると、ユーザ端末装置50は再登録要求を送信する。ユーザ端末装置50は、例えば接続中の末端ネットワーク装置10の無線電力の低下を検知して、接続中の末端ネットワーク装置10の無線サービスエリアから外に出ようとしていることを検出する。移動後も通信を継続するためには、移動先の末端ネットワーク装置10にノードネームを割り当ててもらう必要がある。

【0062】
登録要求送信部51(図2を参照)は、再登録要求を示すRENパケット(Re-enrollment packet)(Jairo E. Lopez, et al,“Named-Node Networking (NNN) for Mobile Information Centric Networking”IEEE ICC 2015参照)を生成する(ステップB1)。RENパケットは、例えばユーザ端末装置50の署名、期限が切れていないノードネーム、及びノードネームの残り期限を含む。登録要求送信部51は、ステップB1で生成したRENパケットを移動先の末端ネットワーク装置10に送信する(ステップB2)。

【0063】
移動先の末端ネットワーク装置10の再登録要求受信部13(図3を参照)は、RENパケットを受信する(ステップB3)。末端ネットワーク装置10は、RENパケットを受信すると、再登録のための動作に入る。再登録の手順は、登録の手順とほぼ同じである。名前再割当部14は、ネームテーブルを参照し、RENパケットを送信したユーザ端末装置50が以前登録されていたか否かを調べる(ステップB4)。

【0064】
名前再割当部14は、ステップB4において以前登録されたことがないと判断すると、新たなノードネームを生成してユーザ端末装置50を新たに登録する(ステップB5)。この登録は、ネームテーブルに新たなエントリを追加することで実施される。ネームテーブルへの登録が終わると、名前再割当部14は、登録要求に対する応答を示すパケット(AENパケット)をユーザ端末装置50に送信する(ステップB6)。AENパケットはユーザ端末装置50に新たに割り当てられたノードネームを含む。ユーザ端末装置50は、AENパケットを受信する(ステップB12)。以後、ユーザ端末装置50は、AENパケットに含まれたノードネームを使用して通信を行う。

【0065】
名前再割当部14は、ステップB4において以前登録されたことがあったと判断すると、タイマーをリセットする(ステップB7)。その後、ステップB6に進んでユーザ端末装置50にAENパケットが送信される。

【0066】
通知送信部15は、名前再割当部14が新たなノードネームを割り当てると、ユーザ端末装置50が移動したことを通知する旨のパケット(INFパケット:Inform packet)(Jairo E. Lopez, et al,“Named-Node Networking (NNN) for Mobile Information Centric Networking”IEEE ICC 2015参照)を、RENパケットに含まれるノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置10に向けて送信する(ステップB8)。INFパケットは、例えばRENパケットに含まれるノードネーム(旧ノードネーム)と、名前再割当部14が新たに割り当てたノードネーム(新ノードネーム)と、新ノードネームの有効期限に関する情報とを含む。

【0067】
INFパケットは、近隣の他のネットワーク装置、例えばセクター集約ノードを構成するセクター集約ネットワーク装置30又は地域集約ノードを構成する地域集約ネットワーク装置40によって受信される。ここでは、セクター集約ネットワーク装置30がINFパケットを受信するものとする。セクター集約ネットワーク装置30の通知転送部31(図4を参照)は、INFパケットを受信する(ステップB9)。通知転送部31は、INFパケットに含まれる旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けたノードネームペアテーブルのエントリを作成し、作成したエントリをテーブル記憶部32に記憶する(ステップB10)。テーブル記憶部32に記憶されたノードネームペアテーブルのエントリは、INFパケットに含まれる有効期限に関する情報が示す有効期限が経過した後にテーブル記憶部32から削除される。

【0068】
通知転送部31は、INFパケットを宛先の末端ネットワーク装置10に向けて送信する。INFパケットは、最終的に末端ネットワーク装置10の通知受信部16によって受信される。通知受信部16は、受信したINFパケットに含まれる旧ノードネームと新ノードネームとを対応付けたノードネームペアテーブルのエントリを作成し、作成したエントリをテーブル記憶部17に記憶する。このようにして、移動先の末端ネットワーク装置10から移動元の末端ネットワーク装置10までの間の経路にあるネットワーク装置がINFパケットを中継し、INFパケットを中継したネットワーク装置及び移動元の末端ネットワーク装置10にノードネームペアテーブルのエントリが記憶される。

【0069】
図7は、コンテンツ取得要求の受信からコンテンツデータの送信までの手順を示すフローチャートである。ユーザ端末装置50は、AENパケットの受信後、コンテンツ取得要求を示すSOパケット(Jairo E. Lopez, et al,“Named-Node Networking (NNN) for Mobile Information Centric Networking”IEEE ICC 2015参照)を、APノードを構成する末端ネットワーク装置10に送信する。コンテンツ取得要求に用いられるSOパケットは、現在ユーザ端末装置50が使用するノードネームとインタレストとを含む。インタレストは、取得を希望するコンテンツデータの名前(コンテンツ名)を含む。

【0070】
末端ネットワーク装置10のコンテンツ取得要求受信部18は、ユーザ端末装置50が送信したSOパケットを受信する(ステップC1)。コンテンツデータ取得部19は、インタレストに含まれるコンテンツ名のコンテンツデータがキャッシュ部23に存在するか否かを判断する(ステップC2)。コンテンツデータ取得部19は、コンテンツデータがキャッシュ部23に存在するときは、キャッシュ部23からコンテンツデータを取得する(ステップC3)。コンテンツデータ取得部19は、コンテンツ取得要求に対する応答として、コンテンツデータとコンテンツ取得要求に含まれるノードネームとを含むDOパケット(Jairo E. Lopez, et al,“Named-Node Networking (NNN) for Mobile Information Centric Networking”IEEE ICC 2015参照)を生成する。

【0071】
そして、コンテンツデータ送信部22は、テーブル記憶部17を参照し、DOパケットに含まれるノードネームがノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断する(ステップC6)。エントリ(ノードネームペアテーブル)が存在しなければ(「NO」の場合)、ユーザ端末装置50が当該末端ネットワーク装置10の無線サービスエリアにとどまっているとして、当該末端ネットワーク装置10のコンテンツデータ送信部22は、上記のDOパケットを当該ユーザ端末装置50に送信(ステップC8)し、従って当該ユーザ端末装置50は要求したコンテンツを取得することができる。

【0072】
一方、エントリが存在すれば(「YES」の場合)、ユーザ端末装置50が当該末端ネットワーク装置10の無線サービスエリアから他の末端ネットワーク装置10の無線サービスエリアに移動したこととなり、コンテンツデータ送信部22は前記のDOパケットに含まれるノードネームを前記エントリに含まれる新ノードネームに書き換えて(ステップC7)、移動先の末端ネットワーク装置10を経由してユーザ端末装置50に転送することができる。

【0073】
ステップC2でコンテンツデータがキャッシュ部23に存在しないと判断された場合、コンテンツ取得要求転送部21は、コンテンツ取得要求を示すSOパケットを、他のセクター集約ネットワーク装置30又は地域集約ネットワーク装置40に転送する(ステップC4)。転送先のネットワーク装置は、例えば所定のルーティングストラテジに従って決定される。キャッシュ部23にコンテンツデータを保有するネットワーク装置にコンテンツ取得要求が到達するまで、コンテンツ取得要求の転送を繰り返すことで、コンテンツデータが検索される。コンテンツ取得要求が地域集約ノードを構成する地域集約ネットワーク装置40まで転送された場合、地域集約ネットワーク装置40は、コアネットワーク60を介してコンテンツサーバ70からコンテンツデータを取得してもよい。

【0074】
コンテンツデータ取得部19は、コンテンツ取得要求の転送先のセクター集約ネットワーク装置30又は地域集約ネットワーク装置40から、コンテンツデータとノードネームとを含むDOパケットを受信する(ステップC5)。DOパケットに含まれるノードネームは、DOパケットの送信先の宛先を示す。コンテンツデータ取得部19は、受信したDOパケットに含まれるコンテンツデータを、所定のキャッシュ規則に従ってキャッシュ部23にキャッシュする。

【0075】
コンテンツデータ送信部22は、テーブル記憶部17を参照し、DOパケットに含まれるノードネームがノードネームペアテーブルの旧ノードネームに一致するエントリが存在するか否かを判断する(ステップC6)。DOパケットに含まれるノードネームがノードネームペアテーブルの旧ノードネームに存在する場合(ステップC6で「YES」の場合)、コンテンツ取得要求の送信元であるユーザ端末装置50は、コンテンツ取得要求の送信後に移動し、現在は別のノードネームを使用している。従って、DOパケットを、旧ノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置10に転送しても、その末端ネットワーク装置10からユーザ端末装置50にDOパケットを送信することができない。

【0076】
そこで、ステップC6で旧ノードネームに一致するエントリが存在すると判断された場合、コンテンツデータ送信部22は、DOパケットに含まれるノードネームを、そのエントリの新ノードネームに書き換える(ステップC7)。言い換えれば、コンテンツデータ送信部22は、コンテンツデータの宛先を旧ノードネームから新ノードネームに書き換える。DOパケットに含まれるノードネームを新ノードネームに書き換えることで、コンテンツ取得要求を示すSOパケットの送信後にユーザ端末装置50が移動した場合でも、応答を示すDOパケットに含まれるノードネームを、現在使用しているノードネームにすることができる。

【0077】
コンテンツデータ送信部22は、ユーザ端末装置50又は他の末端ネットワーク装置10、セクター集約ネットワーク装置30、又は地域集約ネットワーク装置40に、コンテンツ取得要求に対する応答を示すDOパケットを送信する(ステップC8)。DOパケットの送信先は、そこに含まれるノードネームにしたがって決定される。コンテンツデータ送信部22は、DOパケットに含まれるノードネームが、自装置がユーザ端末装置50に割り当てたノードネームである場合(ステップC6で「NO」の場合)は、DOパケットを自装置からユーザ端末装置50に送信する。コンテンツデータ送信部22は、DOパケットに含まれるノードネームが、他の末端ネットワーク装置10がユーザ端末装置50に割り当てたノードネームである場合は、DOパケットを、それに含まれるノードネームを割り当てた末端ネットワーク装置10に向けて送信する。

【0078】
なお、ステップC4で転送されたコンテンツ取得要求を受信するセクター集約ネットワーク装置30及び地域集約ネットワーク装置40の動作は、受信するコンテンツ取得要求がステップC4で転送されたコンテンツ取得要求である点を除けば、図7に示す末端ネットワーク装置10における動作と基本的に同様である。

【0079】
以下、図1において、ユーザ端末装置50がAPノードを構成する末端ネットワーク装置10-1にENパケットを送信した場合を考える。末端ネットワーク装置10-1自体は、ノードネーム10.1が割り当てられているとする。末端ネットワーク装置10-1は、ENパケットを受信すると、自身が管理するノードネームの中の1つ、例えばノードネーム10.1.1をユーザ端末装置50に割り当て、AENパケットを通じて、割り当てたノードネームをユーザ端末装置50に通知する。

【0080】
ユーザ端末装置50は、AENパケットの受信後、ノードネーム10.1.1とインタレストとを含むSOパケットを末端ネットワーク装置10-1に送信する。このSOパケットは、例えばセクター集約ノードを構成するセクター集約ネットワーク装置30-1を経て地域集約ノードを構成する地域集約ネットワーク装置40に転送される。地域集約ネットワーク装置40は、コアネットワーク60を介してコンテンツサーバ70からインタレストに含まれるコンテンツ名のコンテンツデータを取得し、ノードネーム10.1.1とコンテンツデータとを含むDOパケットをセクター集約ネットワーク装置30-1に返送する。このDOパケットは、セクター集約ネットワーク装置30-1から末端ネットワーク装置10-1へと転送され、末端ネットワーク装置10-1からユーザ端末装置50に送信される。

【0081】
上記状況において、ユーザ端末装置50が末端ネットワーク装置10-1の無線サービスエリアから末端ネットワーク装置10-2の無線サービスエリアに移動したとする。末端ネットワーク装置10-2には、ノードネーム10.2が割り当てられているとする。ユーザ端末装置50は、現在使用している或いは直前まで使用していたノードネーム10.1.1を含むRENパケットを末端ネットワーク装置10-2に送信する。ユーザ端末装置50は、RENパケットの送信に先だって、登録解除を示すDENパケット(De-enrollment packet)を末端ネットワーク装置10-1に送信してもよい。DENパケットは、現在使用しているノードネーム10.1.1を含む。このDENパケットを受信した末端ネットワーク装置10-1は、ノードネーム10.1.1の有効期限が切れていない場合でも、ノードネーム10.1.1をネームテーブルから削除してもよい。ネームテーブルから削除することで、例えば所定の時間の経過後、ノードネーム10.1.1を他のユーザ端末装置に割り当てることが可能となる。

【0082】
末端ネットワーク装置10-2は、RENパケットを受信すると、自身が管理するノードネームの名の1つ、例えば10.2.1をユーザ端末装置50に割り当てる。末端ネットワーク装置10-2は、AENパケットを通じて、ユーザ端末装置50に新たなノードネーム10.2.1を通知する。

【0083】
ユーザ端末装置50は、AENパケットの受信後、ノードネーム10.2.1とインタレストとを含むSOパケットを末端ネットワーク装置10-2に送信する。このSOパケットは、例えばセクター集約ノードを構成するセクター集約ネットワーク装置30-1を経て地域集約ノードを構成する地域集約ネットワーク装置40に転送される。地域集約ネットワーク装置40は、コアネットワーク60を介してコンテンツサーバ70からインタレストに含まれるコンテンツ名のコンテンツデータを取得し、ノードネーム10.2.1とコンテンツデータとを含むDOパケットをセクター集約ネットワーク装置30-1に返送する。このDOパケットは、セクター集約ネットワーク装置30-1から末端ネットワーク装置10-2へと転送され、末端ネットワーク装置10-2からユーザ端末装置50に送信される。

【0084】
また、ユーザ端末装置50が、ノードネーム10.2.1とインタレストとを含むSOパケットを末端ネットワーク装置10に送った際に、当該末端ネットワーク装置10のキャッシュ部に要求したコンテンツがキャッシュされている場合は、当該末端ネットワーク装置10がDOパケットを生成し、コンテンツをユーザ端末装置50に送信する。

【0085】
上記のように、ユーザ端末装置50が、インタレスト(SOパケット)の送信後、コンテンツデータ(DOパケット)を受信するまでの間に移動せず、同じ末端ネットワーク装置10の無線サービスエリアにとどまれば、ユーザ端末装置50は地域集約ネットワーク装置40が生成したDOパケットを受信することができる。しかし、SOパケットの送信後にユーザ端末装置50が別のネットワーク装置の無線サービスエリアに移動すると、地域集約ネットワーク装置40が生成したDOパケットが受信できなくなる。その場合、ユーザ端末装置は再度SOパケットを送信する必要があるが、本実施形態で説明した本発明では、この問題を解消するために、ネットワークを構成するネットワーク装置に、移動前後のノードネームのペアをノードネームペアテーブルに記憶させ、SOパケット送信後のユーザ端末装置の移動を認識できるようにした。

【0086】
図8は、本実施形態のネットワークシステムにおけるデータの流れの一例を示すブロック図である。上記の状況において、末端ネットワーク装置10-2は、旧ノードネーム10.1.1と新ノードネーム10.2.1とを含む通知用のINFパケットを、末端ネットワーク装置10-1に向けて送信する。このINFパケットは、セクター集約ノードを構成するセクター集約ネットワーク装置30-1を経由して末端ネットワーク装置10-1に送信される。INFパケットを中継したセクター集約ネットワーク装置30-1及びINFパケットを受信した末端ネットワーク装置10-1は、それぞれ、ノードネームペアテーブルに、旧ノードネーム10.1.1と新ノードネーム10.2.1とを対応付けたエントリを追加する。

【0087】
ユーザ端末装置50が、ノードネーム10.1.1とインタレストを含むSOパケットを末端ネットワーク装置10-1に送信した後、DOパケットを受信する前に末端ネットワーク装置10-2にRENパケットを送信して新しいノードネーム10.2.1が割り当てられたとする。この場合、地域集約ネットワーク装置40は、ノードネーム10.1.1とコンテンツデータとを含むDOパケットをセクター集約ネットワーク装置30-1に送信する。セクター集約ネットワーク装置30-1は、ノードネームペアテーブルを参照し、DOパケットに含まれるノードネーム10.1.1が旧ノードネームとして記憶されたエントリが存在するか否かを調べる。セクター集約ネットワーク装置30-1が記憶するノードネームペアテーブルには、旧ノードネーム10.1.1と新ノードネーム10.2.1のペアが存在する。セクター集約ネットワーク装置30-1は、DOパケットに含まれるノードネームを、10.1.1から10.2.1に書き換える。DOパケットに含まれるノードネームが10.2.1であるので、セクター集約ネットワーク装置30-1は、末端ネットワーク装置10-2にDOパケットを送信する。ユーザ端末装置50は、ノードネーム10.1.1を含むSOパケットの送信後、ノードネーム10.2.1を使用して末端ネットワーク装置10-2からDOパケットを受信することができる。

【0088】
本実施形態では、無線APノードを構成する末端ネットワーク装置10は、接続したユーザ端末装置50に対してノードネームを割り当てる。末端ネットワーク装置10は、ユーザ端末装置50が移動したときは、移動したユーザ端末装置50に対して新たなノードネームを割り当てる。ユーザ端末装置50は、割り当てられたノードネームを用いて末端ネットワーク装置10と通信することで、ユーザ端末装置50と末端ネットワーク装置10との間にリンクを形成することができる。

【0089】
末端ネットワーク装置10は、新たなノードネームを割り当てると、移動前にユーザ端末装置50に割り当てられていた旧ノードネームと移動後に新たに割り当てられた新ノードネームとを、他の末端ネットワーク装置10、セクター集約ネットワーク装置30、及び地域集約ネットワーク装置40のうちの少なくとも1つに通知する。この通知を中継した、又は受信した他のネットワーク装置は、旧ノードネームと新ノードネームとをノードネームペアテーブルとして記憶する。ノードネームペアテーブルを参照することで、通知を中継又は受信したネットワーク装置において、ユーザ端末装置50の移動を認識することができる。

【0090】
また、本実施形態では、末端ネットワーク装置10、セクター集約ネットワーク装置30、又は地域集約ネットワーク装置40が、含まれるノードネームがノードネームペアテーブルに旧ノードネームに一致するデータ取得要求に対する応答を受信すると、そのネットワーク装置は、応答に含まれるノードネームをノードネームペアテーブルの新ノードネームに書き換える。別の言い方をすれば、ネットワーク装置は、旧ノードネームを宛先とするデータを受信すると、データの宛先をノードネームペアテーブルの新ノードネームに書き換える。このような構成を採用した場合、ユーザ端末装置50がコンテンツ取得要求を送信した後に、コンテンツ取得要求送信時に接続していた末端ネットワーク装置10とは異なる末端ネットワーク装置10に接続していた場合でも、移動後のユーザ端末装置50にデータを送信することができる。この場合、ユーザ端末装置50は、タイムアウトを待って新たにコンテンツ取得要求を送信する必要がなくなり、効率的なコンテンツ配信が可能となる。

【0091】
また、上記実施形態では、末端ネットワーク装置10、セクター集約ネットワーク装置30および地域集約ネットワーク装置40がツリー状に接続されたネットワークシステムについて説明したが、このような構成に限らず、本発明は、末端ネットワーク装置10、セクター集約ネットワーク装置30および地域集約ネットワーク装置40が網目状に相互に接続されたネットワークシステムにも適用可能である。

【0092】
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明のネットワーク装置、ネットワークシステム、及びその作動方法は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0093】
10:末端ネットワーク装置
11:登録要求受信部
12:名前割当部
13:再登録要求受信部
14:名前再割当部
15:通知送信部
16:通知受信部
17:テーブル記憶部
18:コンテンツ取得要求受信部
19:コンテンツデータ取得部
21:コンテンツ取得要求転送部
22:コンテンツデータ送信部
23:キャッシュ部
30:セクター集約ネットワーク装置(上位ネットワーク装置)
31:通知転送部
32:テーブル記憶部
33:コンテンツ取得要求受信部
34:コンテンツデータ取得部
35:コンテンツ取得要求転送部
36:コンテンツデータ送信部
37:キャッシュ部
40:地域集約ネットワーク装置(上位ネットワーク装置)
50:ユーザ端末装置
51:登録要求送信部
52:登録応答受信部
53:コンテンツ取得要求送信部
54:コンテンツ取得部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7