TOP > 国内特許検索 > 電池劣化診断方法および電池劣化診断装置 > 明細書

明細書 :電池劣化診断方法および電池劣化診断装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第6579552号 (P6579552)
登録日 令和元年9月6日(2019.9.6)
発行日 令和元年9月25日(2019.9.25)
発明の名称または考案の名称 電池劣化診断方法および電池劣化診断装置
国際特許分類 G01R  31/392       (2019.01)
H01M  10/48        (2006.01)
H01M  10/42        (2006.01)
FI G01R 31/392
H01M 10/48 301
H01M 10/48 P
H01M 10/42 P
請求項の数または発明の数 4
全頁数 18
出願番号 特願2017-502416 (P2017-502416)
出願日 平成28年2月24日(2016.2.24)
国際出願番号 PCT/JP2016/055374
国際公開番号 WO2016/136788
国際公開日 平成28年9月1日(2016.9.1)
優先権出願番号 2015033944
優先日 平成27年2月24日(2015.2.24)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成30年11月5日(2018.11.5)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503027931
【氏名又は名称】学校法人同志社
発明者または考案者 【氏名】長岡 直人
【氏名】吉岡 直之
【氏名】成田 直哉
個別代理人の代理人 【識別番号】110000475、【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
審査官 【審査官】永井 皓喜
参考文献・文献 特開2011-54413(JP,A)
特開2007-178333(JP,A)
特開2013-239328(JP,A)
米国特許出願公開第2006/0197503(US,A1)
調査した分野 G01R 31/392
G01R 31/374
G01R 31/3835
G01R 31/388
G01R 31/389
G01R 31/382
G01R 31/385
H01M 10/42
H01M 10/48
H02J 7/00
特許請求の範囲 【請求項1】
過渡特性を有する二次電池の電池劣化を診断する電池劣化診断方法であって、
前記二次電池に対して充電を行う充電ステップと、
前記充電の終了後、前記二次電池の電池端子間電圧が前記二次電池の電池内部電圧に収束する過程において、前記電池端子間電圧から前記電池内部電圧を差し引いた電位差を積分し、前記電位差の積分値を算出する演算ステップと、
前記積分値に基づいて前記二次電池の電池劣化を診断する診断ステップと、を含み、
前記演算ステップでは、
前記充電の終了後から前記電池端子間電圧が前記電池内部電圧に収束するまでの間、所定のサンプリング周波数で前記電池端子間電圧を測定し、前記充電の終了後から前記電池端子間電圧が前記電池内部電圧に収束するまでの区間において、前記電位差を積分する
ことを特徴とする電池劣化診断方法。
【請求項2】
前記演算ステップでは、前記二次電池の周囲温度の上昇に伴い指数関数的に大きくなる補正関数により、前記積分値の補正を行い、
前記診断ステップでは、補正後の前記積分値に基づいて前記二次電池の電池劣化を診断する
ことを特徴とする請求項1に記載の電池劣化診断方法。
【請求項3】
過渡特性を有する二次電池の電池劣化を診断する電池劣化診断装置であって、
前記二次電池の充電の終了後、前記二次電池の電池端子間電圧が前記二次電池の電池内部電圧に収束する過程において、前記電池端子間電圧から前記電池内部電圧を差し引いた電位差を積分し、前記電位差の積分値を算出する演算部と、
前記積分値の電池劣化特性に関する第1データが格納された記憶部と、
前記演算部で算出された前記積分値と、前記記憶部に格納された前記第1データとに基づいて、前記二次電池の電池劣化を診断する診断部と、
前記充電の終了後から前記電池端子間電圧が前記電池内部電圧に収束するまでの間、所定のサンプリング周波数で前記電池端子間電圧を測定する電圧測定手段と、を含み、
前記演算部は、前記充電の終了後から前記電池端子間電圧が前記電池内部電圧に収束するまでの区間において、前記電位差を積分する
ことを特徴とする電池劣化診断装置。
【請求項4】
前記記憶部には、前記二次電池の周囲温度の上昇に伴い指数関数的に大きくなる補正関数と、前記補正関数により補正された前記積分値の電池劣化特性に関する第2データとが格納されており、
前記演算部は、前記補正関数により前記積分値の補正を行い、
前記診断部は、補正後の前記積分値と前記第2データとに基づいて前記二次電池の電池劣化を診断する
ことを特徴とする請求項3に記載の電池劣化診断装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池の電池劣化を診断するための電池劣化診断方法および電池劣化診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池、特にリチウムイオン二次電池は、内部インピーダンスが小であるため、短絡事故時に大電流が生じ火災を引き起こす危険性を有する。このため、リチウムイオン二次電池は、充放電時の電圧範囲が厳格に定められ、電圧・電流・表面温度等の監視を行う保護装置により充放電制御が行われ、異常動作が抑制されている。
【0003】
ところで、リチウムイオン二次電池の特性は、電池劣化にも依存する。しかしながら、保護装置はリチウムイオン二次電池の電池劣化を診断することができないため、保護装置が機能せずリチウムイオン二次電池が発火する等の事故が相次いでいる。そこで、電池劣化による事故を抑制するためには、電池劣化を診断し、適切な時期にリチウムイオン二次電池を交換する必要がある。
【0004】
リチウムイオン二次電池の電池劣化を診断する方法としては、交流重畳法による専用機器を用いた電池劣化診断方法が知られている。しかしながら、この電池劣化診断方法は、専用機器が高価であり、しかもリチウムイオン二次電池を使用機器から取り外して専用機器に接続する必要があるため、汎用性が低い。
【0005】
また、リチウムイオン二次電池の電池劣化を診断する別の方法としては、リチウムイオン二次電池の稼働中の電圧・電流波形から内部インピーダンスを導出し、内部インピーダンスに基づいて電池劣化を診断する電池劣化診断方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、この電池劣化診断方法は、充電率(SOC)の依存性が大で、精度等に問題があるため、実用化には至っていない。
【先行技術文献】
【0006】

【非特許文献1】岡田修平、外3名、「リチウムイオン電池の劣化診断技術の開発」、横河技報、横河電機株式会社、Vol.56 No.2(2013)、p27-30
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、比較的安価で実用性のある電池劣化診断方法および電池劣化診断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る電池劣化診断方法は、
過渡特性を有する二次電池の電池劣化を診断する電池劣化診断方法であって、
前記二次電池に対して充電を行う充電ステップと、
前記充電の終了後、前記二次電池の電池端子間電圧が前記二次電池の電池内部電圧に収束する過程において、前記電池端子間電圧から前記電池内部電圧を差し引いた電位差を積分し、前記電位差の積分値を算出する演算ステップと、
前記積分値に基づいて前記二次電池の電池劣化を診断する診断ステップと、を含む
ことを特徴とする。
【0009】
上記電池劣化診断方法は、
前記演算ステップでは、前記二次電池の周囲温度の上昇に伴い指数関数的に大きくなる補正関数により、前記積分値の補正を行い、
前記診断ステップでは、補正後の前記積分値に基づいて前記二次電池の電池劣化を診断することが好ましい。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明に係る電池劣化診断装置は、
過渡特性を有する二次電池の電池劣化を診断する電池劣化診断装置であって、
前記二次電池の充電の終了後、前記二次電池の電池端子間電圧が前記二次電池の電池内部電圧に収束する過程において、前記電池端子間電圧から前記電池内部電圧を差し引いた電位差を積分し、前記電位差の積分値を算出する演算部と、
前記積分値の電池劣化特性に関する第1データが格納された記憶部と、
前記演算部で算出された前記積分値と、前記記憶部に格納された前記第1データとに基づいて、前記二次電池の電池劣化を診断する診断部と、を含む
ことを特徴とする。
【0011】
上記電池劣化診断装置では、
前記記憶部には、前記二次電池の周囲温度の上昇に伴い指数関数的に大きくなる補正関数と、前記補正関数により補正された前記積分値の電池劣化特性に関する第2データとが格納されており、
前記演算部は、前記補正関数により前記積分値の補正を行い、
前記診断部は、補正後の前記積分値と前記第2データとに基づいて前記二次電池の電池劣化を診断することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、比較的安価で実用性のある電池劣化診断方法および電池劣化診断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る電池劣化診断装置の構成概略図である。
【図2】リチウムイオン二次電池の電池放電容量のサイクル特性図である。
【図3】リチウムイオン二次電池の等価回路図である。
【図4】パルス電流で充電したときのリチウムイオン二次電池の電圧・電流波形図である。
【図5】図4に示した電圧波形の充電終了直後の拡大図である。
【図6】等価回路から求めた電池端子間電圧の理論波形図である。
【図7】電圧積分値(面積S)の抵抗RB1特性図である。
【図8】ノイズの影響を考慮して等価回路から求めた電池端子間電圧の理論波形図である。
【図9】ノイズの影響を考慮した電圧積分値(面積S)の抵抗RB1特性図である。
【図10】新品電池および各劣化電池の電圧・電流波形図であって、(a)はサンプリング周波数を1[Hz]とした場合、(b)はサンプリング周波数を2[kHz]とした場合の図である。
【図11】サンプリング周波数を1[Hz]および2[kHz]とした場合における新品電池および各劣化電池の電圧積分値(面積S)のサイクル特性図である。
【図12】充電時間を15秒間、サンプリング周波数を1[Hz]とした場合における新品電池および各劣化電池の電圧・電流波形図である。
【図13】充電時間を15秒間および100秒間とした場合における新品電池および各劣化電池の電圧積分値(面積S)のサイクル特性図である。
【図14】充電終了時のSOCが異なる新品電池の電圧・電流波形図であって、(a)は充電時間を15秒間とした場合、(b)充電時間を100秒間とした場合の図ある。
【図15】新品電池および各劣化電池における電圧積分値(面積S)のSOC特性図であって、(a)は充電時間を15秒間とした場合、(b)充電時間を100秒間とした場合の図ある。
【図16】周囲温度が異なる新品電池の電圧・電流波形図であって、(a)は充電時間を15秒間とした場合、(b)充電時間を100秒間とした場合の図ある。
【図17】新品電池および各劣化電池における電圧積分値(面積S)の温度特性図であって、(a)は充電時間を15秒間とした場合、(b)充電時間を100秒間とした場合の図ある。
【図18】図17(b)に、最小二乗法による近似曲線を追加した図である。
【図19】図18から求めた係数Aのサイクル特性図である。
【図20】新品電池および各劣化電池における電圧積分値の平均値(面積Sの平均値)の温度特性図である。
【図21】図20に、最小二乗法による近似曲線を追加した図である。
【図22】図21から求めた係数Aのサイクル特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る電池劣化診断方法および電池劣化診断装置の実施形態について説明する。なお、以下では、二次電池としてリチウムイオン二次電池を例に挙げて説明する。

【0015】
[概要]
本発明の一実施形態に係る電池劣化診断方法は、(1)リチウムイオン二次電池に対して充電を行う「充電ステップ」と、(2)充電の終了後、リチウムイオン二次電池の電池端子間電圧が電池内部電圧に収束する過程において、電池端子間電圧から電池内部電圧を差し引いた電位差を積分し、電位差の積分値を算出する「演算ステップ」と、(3)算出した積分値に基づいてリチウムイオン二次電池の電池劣化を診断する「診断ステップ」とを含む。

【0016】
詳細は後述するが、本願発明者は、リチウムイオン二次電池の特性として、電池劣化が進むにつれて上記積分値が大となることを見出した。本実施形態に係る電池劣化診断方法は、この特性に着目し、上記積分値に基づいてリチウムイオン二次電池の電池劣化を診断するものである。

【0017】
本発明の一実施形態に係る電池劣化診断装置は、本実施形態に係る電池劣化診断方法を行うための装置であり、例えばマイコンにより構成することができる。図1に示すように、本実施形態に係る電池劣化診断装置1は、電圧検出手段3から取得したリチウムイオン二次電池の電池端子間電圧に関する信号に基づいて上記積分値を算出する演算部11と、上記積分値の電池劣化特性に関するデータが格納された記憶部12と、演算部11で算出された上記積分値および記憶部12に格納されたデータに基づいて電池劣化を診断する診断部13とを含む。なお、電池劣化診断方法の「充電ステップ」は電池劣化診断装置1とは別に設けられた充電回路2により行われるが、「演算ステップ」は電池劣化診断装置1の演算部11で行われ、「診断ステップ」は診断部13で行われる。

【0018】
[リチウムイオン二次電池]
本実施形態では、リチウムイオン二次電池として、Panasonic社製円筒型リチウムイオン二次電池CGR18650CHを使用した。この電池の仕様を表1に示す。
【表1】
JP0006579552B2_000002t.gif

【0019】
リチウムイオン二次電池の充電状態を表現する指標として、SOCが一般的に用いられている。SOCは、電池公称容量(充電容量)QBrに対して、蓄えられている電荷量q(t)を百分率で表したものである。q(t)の定義式を(1)式に示し、SOCの定義式を(2)式に示す。ここで、Iは電池充電電流、q(t)は充放電開始t秒後の電荷量、q(0)は充放電開始時の初期充電電荷量である。
【数1】
JP0006579552B2_000003t.gif
【数2】
JP0006579552B2_000004t.gif

【0020】
本実施形態では、1[C](2.25[A])で定電流充電を行い、リチウムイオン二次電池の電池端子間電圧が上限電圧4.2[V]に達した後、4.2[V]で定電圧充電を行い、定電圧充電時に充電電流Iが0.05[C]まで絞り込まれた状態をSOC100%とする。また、1[C](2.25[A])で定電流放電を行い、リチウムイオン二次電池の電池端子間電圧が下限電圧2.75[V]に達した状態をSOC0%とする。なお、後述する特性試験では、周囲温度を25[℃]とした状態で、上述の定電流充電および定電圧充電を行いSOC100%とした後、上述の定電流放電を行い、(1)式および(2)式から電池放電容量に基づきSOCを設定する。

【0021】
ここで、新品のリチウムイオン二次電池(以下、新品電池)と、新品(0サイクル)から100サイクル充放電毎に500サイクルまでの充放電を行ったリチウムイオン二次電池(以下、劣化電池)とを準備し、電気的特性の検討を行う。新品電池および各劣化電池において、SOC100%の状態からSOC0%まで1[C](2.25[A])で定電流放電を行ったときの電流積分値を電池放電容量とし、電池放電容量と電池劣化の相関性を図2に示す。図2から、電池放電容量は電池劣化に伴い一次関数的に減少することが分かる。すなわち、リチウムイオン二次電池の電池公称容量QBrは、電池劣化に伴い変化する。このため、電池劣化特性試験時にはSOCの設定に注意を要する。なお、リチウムイオン二次電池の電流・電圧制御には、NF回路設計ブロック製リチウムイオン電池評価システムAs-510-LB4を使用した。また、試験におけるリチウムイオン二次電池の周囲温度の管理には、ETAC製恒温槽HIFLEX KEYLESS TL401を使用した。

【0022】
図3(a)および(b)に、リチウムイオン二次電池の等価回路を示す。図3(a)に示す等価回路は、内部電圧Vと内部抵抗RB0を直列接続した最も簡易な等価回路である。しかしながら、実際のリチウムイオン二次電池(以下、実電池)は、定電流充放電を行った場合においても電池内部インピーダンスによる電位降下Vは一定にならない。また、実電池は、電池端子間電圧が充電開始時に急激に立ち上がった後、時間経過に伴い徐々に上昇する一方、放電開始時に急激に立ち下がった後、時間経過に伴い徐々に下降する過渡特性を有する。これらのことから、リチウムイオン二次電池の等価回路として、図3(b)に示す直列抵抗RB0と多段接続したCR並列回路からなる等価回路を用いて、内部インピーダンスにより生じる過渡特性、さらには電圧波形の遅れを表現することが好ましい。ここで、充電時の電流を正とすると、電池内部インピーダンスによる電位降下Vは、電池端子間電圧Vおよび電池内部電圧Vを用いて(3)式により表現される。
【数3】
JP0006579552B2_000005t.gif

【0023】
[電池劣化診断方法]
以下、本実施形態に係る電池劣化診断方法について、詳しく説明する。本実施形態に係る電池劣化診断方法は、充電終了後、電池端子間電圧Vが充電率(SOC)で定まる電池内部電圧Vに収束する過程において、電池端子間電圧Vから電池内部電圧Vを差し引いた電位差を積分した面積(積分値)Sを用いて、リチウムイオン二次電池の電池劣化を診断する。この電池劣化診断方法は、数値積分を主とする簡単な四則演算のみを用いて電池劣化を診断することができるため、比較的安価で実用性が高い。

【0024】
図4に、時間幅100秒、振幅1[C](2.25[A])のパルス電流(矩形波電流)でリチウムイオン二次電池を充電したときの電流・電圧波形を示す。図4に示す充電終了後の過渡応答電圧波形(電池端子間電圧波形)Vは、図3(b)においてCR並列回路を1段にした等価回路、すなわち直列抵抗RB0および1つのCR並列回路(抵抗RB1およびキャパシタCB1からなるCR並列回路)を直列接続した等価回路を用いると、(4)式で与えられる。
【数4】
JP0006579552B2_000006t.gif

【0025】
図4に示すように、電池内部電圧Vは充電中に上昇し、充電終了後は一定となる。このため、充電率(SOC)が変化せず電池内部電圧Vの変動分を考慮する必要のない充電終了後の電池端子電圧波形Vを電池劣化診断に用いる。なお、電池内部電圧Vは、本来SOCの関数であるが、SOCが変化しない充電終了後の過渡応答電圧波形においては、充電終了後のSOCが定める定数とみなすことができる。すなわち、充電終了後のSOCが大であれば電池内部電圧Vは大となり、充電終了後のSOCが小であれば電池内部電圧Vは小となる。図4に示した電圧波形Vの充電終了後の拡大波形を、図5に示す。電池端子間電圧Vから電池内部電圧Vを差し引いて積分した面積Sは、図5に示す斜線部に相当する。

【0026】
等価回路における直列抵抗RB0およびCR並列回路の抵抗RB1、CR並列回路の抵抗RB1とキャパシタCB1の積である時定数τは、電池劣化に伴い大となる。しかしながら、直列抵抗RB0は接触抵抗による影響が大であり、電池劣化診断に用いるパラメータとして有用でない。本実施形態に係る電池劣化診断方法では、充電終了直後における直列抵抗RB0による急峻な電位降下を用いないため、等価回路から直列抵抗RB0を分離することが可能となる。

【0027】
電池劣化に伴い抵抗RB1が大となると、充電終了後の電池端子間電圧Vから電池内部電圧Vを差し引いた電位差が大となる。また、電池劣化に伴い抵抗RB1とキャパシタCB1の積である時定数τが大となると、充電終了後における電池端子間電圧Vが電池内部電圧Vに収束していく傾きが小となる。したがって、電池劣化に伴い、電池端子間電圧Vから電池内部電圧Vを差し引いて積分した斜線部の面積Sが大となるため、面積Sの比較により電池劣化診断が可能となる。

【0028】
電池端子間電圧Vが電池内部電圧Vに収束したときの時間をTmaxとした場合、電池端子間電圧Vから電池内部電圧Vを差し引いて積分した面積Sは、(5)式により与えられる。
【数5】
JP0006579552B2_000007t.gif
(5)式において時間Tmaxを無限大とすると、面積Sは(6)式により与えられる。
【数6】
JP0006579552B2_000008t.gif
(6)式より、面積Sは、充電中に蓄えられた電荷を充電終了後に放出する電荷量qと、抵抗RB1との積で表される。電荷量qは、抵抗RB1、キャパシタCB1および充電電流Iの積で表される。したがって、電池劣化に伴う面積Sの比較は、電池劣化に伴う電荷量qと抵抗RB1の変化を比較することと同義である。

【0029】
[電池劣化診断方法の精度検証]
まず、理論波形による検証について説明する。電池端子間電圧Vの理論波形を計算するにあたり、直列抵抗RB0とCR並列回路を直列に接続したCR並列1段の等価回路を用いる。充電終了後の電池端子間電圧Vが電池内部電圧Vに収束する過程において、電池内部電圧Vは、一定であるため考慮しない。このため、電池端子間電圧Vの理論波形は、電池端子間電圧Vから電池内部電圧Vを除いた波形により表現できる。等価回路における各回路定数は、直列抵抗RB0を30[mΩ]とし、CR並列回路のキャパシタCB1を1[F]とし、CR並列回路の抵抗RB1を8[mΩ]から16[mΩ]まで2[mΩ]毎に変化させることとした。また、充電電流を1[C](2.25[A])のパルス電流とし、充電中における電池端子間電圧Vが定常状態となるよう、充電時間を10秒間とした。このような条件の下、充電終了後の過渡応答電圧波形(電池端子間電圧波形)Vの観測を行い、充電終了後に電池端子間電圧Vが電池内部電圧Vに収束する過程において、電池端子間電圧Vから電池内部電圧Vを差し引いて積分した面積Sの比較を行う。サンプリング周波数を2[kHz]とし、面積Sを(7)式により求める。ここで、△tを時間刻みとする。
【数7】
JP0006579552B2_000009t.gif

【0030】
図6に、抵抗RB1を8[mΩ]とした場合における充電終了後の電池端子間電圧Vの理論波形を示す。また、図7に、(5)式により計算した面積Sの理論値(Theoretical value)の抵抗RB1特性、および理論波形から(7)式により計算した面積S(Without noise)の抵抗RB1特性を示す。図7から、抵抗RB1が大となるに伴い、抵抗RB1に比例して面積Sが大となることが分かる。また、(5)式により算出した面積Sの理論値と、理論波形から(7)式により算出した面積Sとが良好に一致していることも分かる。

【0031】
次に、ノイズによる検証について説明する。ノイズによる検証時の条件は、上述した理論波形による検証時の条件と同じものとする。重畳するノイズは、1[C](2.25[A])のパルス電流により充電を行った実測波形結果から、±1[mV]の乱数により表現する。ノイズの振幅は、充電終了後の電圧(RB1I)の13.2%にあたる。

【0032】
図8に、抵抗RB1を8[mΩ]とした場合における充電終了後のノイズによる影響を考慮した電池端子間電圧Vの理論波形を示す。また、図9に、ノイズによる影響を考慮した場合と考慮しない場合における面積Sの抵抗RB1特性を示す。図9から、ノイズによる影響を考慮した場合においても、抵抗RB1が大となるに伴い、面積Sがほぼ直線的に増加することが分かる。したがって、本実施形態に係る電池劣化診断方法は、ノイズに強く、安定性が高いため、電池劣化を診断する手法として有用であるといえる。

【0033】
[電池劣化診断方法を用いた特性試験]
実電池はSOCや温度等の運用状況により特性が変化することから、各特性試験を行うことにより、本実施形態に係る電池劣化診断方法の有用性を検討する。併せて、本実施形態に係る電池劣化診断方法に必要な電流パルス幅、サンプリング周波数、最大観測時間等を検討する。各特性試験において数値積分は、充電終了後Tmax秒間(例えば、30秒間)実施するものとし、充電終了後Tmax秒経過時の電池端子間電圧Vを電池内部電圧VTmaxと定義し、(7)式を用いて計算する。すなわち、Tmaxは、必ずしも電池端子間電圧Vが電池内部電圧Vに収束したときの時間である必要はなく、電池端子間電圧Vが電池内部電圧Vに収束する途中の時間であってもよい。したがって、本実施形態に係る電池劣化診断方法は、電池端子間電圧Vが電池内部電圧VTmaxに収束する過程において、電池端子間電圧Vから電池内部電圧VTmaxを差し引いた電位差を積分した積分値(面積S)により、電池劣化を診断することができる。

【0034】
(電池劣化依存性)
電池劣化依存性に関する試験条件は、周囲温度を25[℃]、新品電池および各劣化電池における充電終了時のSOCを50%、充電電流を振幅1[C](2.25[A])のパルス電流とする。まず、電池劣化診断が可能な時間刻みを検討するため、サンプリング周波数を1[Hz]および2[kHz]とし、特性試験を行う。このときの充電時間は100秒間とする。

【0035】
図10(a)に、サンプリング周波数を1[Hz]とした場合、図10(b)に、サンプリング周波数を2[kHz]とした場合の新品電池および各劣化電池における充電終了前後の電池端子間電圧Vを示す。また、図11に、サンプリング周波数を1[Hz]および2[kHz]とした場合の面積Sの電池劣化特性を示す。図11から、サンプリング周波数を2[kHz]から1[Hz]と低下させても、面積Sは500サイクル劣化電池において最大で9.15%の差異であるため、サンプリング周波数を1[Hz]にしても電池劣化診断が可能であることが分かる。

【0036】
次に、充電時間を15秒間および100秒間として、面積Sの充電時間依存性および電池劣化依存性を検討する。図12に、充電時間を15秒間とし、サンプリング周波数を1[Hz]とした場合の充電終了前後における新品電池および各劣化電池の電池端子間電圧Vを示す。また、図13に、充電時間を15秒間および100秒間とし、サンプリング周波数を1[Hz]とした場合における新品電池および各劣化電池の面積Sの電池劣化依存性を示す。図13から、電池劣化に比例して面積Sが大となることが分かる。また、新品電池と500サイクル電池における面積Sを比較すると、15秒間の充電を行った場合では面積が37.1%大となり、100秒間の充電を行った場合では面積が77.4%大となることが分かる。したがって、図13から、充電時間を15秒間とした場合においても電池劣化診断が可能であるが、充電時間を大とすることにより電池劣化による面積Sの変化が顕著となることから、充電時間を100秒間とした場合の方が電池劣化診断の精度が高まることが分かる。

【0037】
(SOC依存性)
SOC依存性に関する特性試験条件は、周囲温度を25[℃]、新品電池および各劣化電池における充電終了時のSOCを20%~80%、充電電流を振幅1[C](2.25[A])のパルス電流、サンプリング周波数を1[Hz]とする。

【0038】
図14に、充電時間を15秒間および100秒間とし、充電終了時のSOCを20%~80%まで10%刻みに変化させた充電終了前後における新品電池の電池端子間電圧Vを示す。図15に、新品電池および各劣化電池に対して15秒間および100秒間の充電を行った場合における、面積SのSOC特性を示す。図15(a)に示すように、充電時間を15秒間とした新品電池の場合、面積SのSOCによる最大の差異は、SOC20%における面積Sに対してSOC60%における面積Sが23.0%大となる点で観測される。また、新品電池と500サイクル劣化電池において計算した面積Sの差が最小となるのは、SOC60%において500サイクル劣化電池の面積Sが18.7%大となる点である。

【0039】
また、図15(b)に示すように、充電時間を100秒間とした新品電池の場合、面積SのSOCによる最大の差異は、SOC40%における面積に対してSOC80%における面積Sが14.7%大となる点で観測される。また、新品電池と500サイクル劣化電池において計算した面積Sの差が最小となるのは、SOC50%において500サイクル劣化電池の面積が65.4%大となる点である。

【0040】
図15(a)および図15(b)から、充電時間を長くすると、面積SはSOCによる影響が相対的に小となることが分かり、また、充電時間を大とする方が電池劣化に伴う面積Sの変化が相対的に大となることが分かる。しかしながら、充電時間を大とした場合であっても、面積SのSOC依存性は小であるといえる。したがって、本実施形態に係る電池劣化診断方法によれば、SOCにかかわらず(SOCを推定することなく)電池劣化を診断することができる。これに対して、充電終了後の電池端子間電圧Vが電池内部電圧Vに収束する過程において、電池端子間電圧Vを積分した面積(積分値)S’を用いて電池劣化診断を行う場合、電池内部電圧Vが充電終了後のSOCに概ね比例することから、面積S’のSOC依存性は極めて大となる。したがって、面積S’を用いて電池劣化診断を行う場合、リチウムイオン二次電池のSOCを推定しなければ電池劣化を診断することができない。

【0041】
(温度依存性)
温度依存性に関する試験条件は、周囲温度を-10[℃]~+40[℃]まで10[℃]毎に変化させ、新品電池および各劣化電池における充電終了時のSOCを50%とし、充電電流を振幅1[C](2.25[A])のパルス電流とする。また、サンプリング周波数を1[Hz]とし、充電時間を15秒間および100秒間とする。

【0042】
図16に、周囲温度が異なる新品電池に対して、15秒間および100秒間の充電を行った場合における充電終了前後の電池端子間電圧Vを示す。図17に、新品電池および各劣化電池に対して15秒間および100秒間の充電を行った場合における、面積Sの温度特性を示す。図17から、充電時間を15秒間および100秒間とした場合の双方において、温度の上昇に伴い面積Sが指数関数的に小となることが分かる。したがって、充電時の温度が一定でない場合、本実施形態に係る電池劣化診断方法による電池劣化判定は困難になるため、温度補正を行うことが好ましい。また、図17から、充電時間を大とする方が電池劣化に伴う面積Sの変化が大となることが分かる。このため、充電時間を、電池劣化特性が十分に観測される100秒間以上設けることが好ましい。

【0043】
(温度補正)
次に、充電時間を100秒間として温度補正の検討を行う。図17に示すように、温度の上昇に伴い面積Sが指数関数的に小となるため、図17(b)に示す実測データから、最小二乗法により近似曲線を求める。面積Sは、周囲温度Tを用いて(8)式に示す指数関数で表現することができる。
【数8】
JP0006579552B2_000010t.gif

【0044】
図17(b)に示す面積Sの温度特性データに、最小二乗法による近似曲線を追加したものを図18に示す。また、(8)式に示す近似曲線の各係数Aおよび1/Tの電池劣化特性を表2に示す。
【表2】
JP0006579552B2_000011t.gif

【0045】
表2に示すように、係数Aは電池劣化に伴い大となる。係数1/Tは、電池劣化に依存せず、差が最大となる100サイクルと500サイクルにおいて0.0041[1/℃]の差をもつ。(8)式におけるexp(-T/T)は、電池劣化に依存せず一定であるとみなす。係数1/Tを、表2に示す新品電池および各劣化電池の平均値である0.0198とし、(8)式に代入して得られた(9)式を、温度を考慮した面積Sの補正式とする。すなわち、Aは、温度補正後の面積となる。
【数9】
JP0006579552B2_000012t.gif
図17(b)に示した面積Sを(9)式に代入して得られた係数Aの電池劣化特性を、図19に示す。図19から、電池劣化に伴い係数Aが大となることが分かる。このため、(9)式の係数Aを求めることにより、リチウムイオン二次電池の電池劣化診断が可能となる。

【0046】
面積Sは、SOCにより若干変化する。高精度の温度補正式の導出を行うためには、周囲温度を変化させた場合の各SOCにおける面積Sの平均値を用いて、温度補正式の導出を行うことが好ましい。

【0047】
高精度の温度補正式導出に関する試験条件は、周囲温度を-10[℃]~+40[℃]まで10[℃]毎に変化させ、新品電池および各劣化電池における充電終了時のSOCを20%~80%まで10%刻みに変化させ、充電電流を振幅1[C](2.25[A])、充電時間100秒のパルス電流とし、サンプリング周波数を1[Hz]とする。図20に、各SOCにおいて計算した面積Sの平均値を示す。

【0048】
図20から、充電終了時のSOCを50%とした場合における温度補正式の導出と同様に(図18参照)、最小二乗法を用いて近似曲線を求める。図20に示す面積Sの温度特性データに、最小二乗法による近似曲線を追加したものを図21に示す。また、(8)式に示す近似曲線の各係数Aおよび1/Tの電池劣化特性を表3に示す。
【表3】
JP0006579552B2_000013t.gif

【0049】
表3に示すように、係数(温度補正後の面積)Aは電池劣化に伴い大となる。係数1/Tは、電池劣化に伴う依存性は観測されず、差が最大となる新品電池と400サイクル劣化電池において0.0045[1/℃]の差をもつ。係数1/Tを表3に示す各劣化電池の平均値である0.0176とし、(8)式に代入して得られた(10)式を、高精度の温度補正式とする。
【数10】
JP0006579552B2_000014t.gif

【0050】
(10)式に示す温度補正式により計算した係数Aの電池劣化特性を、図22に示す。ここで、プロットの色の濃淡はSOCの変化を表現している。図22から、電池劣化に伴い係数Aが大となることが分かる。したがって、(10)式の係数Aを求めることにより、リチウムイオン二次電池の電池劣化診断が可能となる。

【0051】
[電池劣化診断装置]
図1に示す電池劣化診断装置1は、本実施形態に係る電池劣化診断方法を行うための装置であり、演算部11と、記憶部12と、診断部13とを含む。なお、図1では、リチウムイオン二次電池の充電を行う充電回路2と電池劣化診断装置1とを別々に設けているが、電池劣化診断装置1を充電回路2もしくは充電回路2の保護装置(図示略)に内蔵してもよい。電池劣化診断装置1には、電圧測定手段3により測定されたリチウムイオン二次電池の電池端子間電圧Vに関する信号と、周囲温度測定手段4により測定されたリチウムイオン二次電池の周囲温度(外気温度)に関する信号が入力される。なお、図1では、電圧測定手段3および周囲温度測定手段4を電池劣化診断装置1に含めていないが、これらの測定手段3、4を電池劣化診断装置1に含めてもよい。

【0052】
演算部11は、リチウムイオン二次電池の充電の終了後(充電ステップ終了後)、リチウムイオン二次電池の電池端子間電圧Vが電池内部電圧V(電池内部電圧VTmax)に収束する過程において、電池端子間電圧Vから電池内部電圧V(電池内部電圧VTmax)を差し引いた電位差を積分し、当該電位差の積分値(面積S)を算出する。例えば、演算部11は、(7)式に従って積分値(面積S)を算出することができる。この場合、△tは電圧測定手段3のサンプリング間隔であり、nは電圧測定手段3のサンプリング数であり、mは電池端子間電圧Vが電池内部電圧V(電池内部電圧VTmax)に収束するまでの総サンプリング数である。n=0のときの電池端子間電圧Vは、上記の等価回路を用いて算出するとV=RB1I+Vとなるが(図5参照)、充電の終了直後(直列抵抗RB0による急峻な電位降下の直後)に電圧測定手段3で測定してもよい。また、演算部11は、周囲温度測定手段4による周囲温度の測定結果から、温度補正後の積分値(温度補正後の面積A)を算出する。

【0053】
記憶部12には、積分値(面積S)とリチウムイオン二次電池の充放電サイクル数との関係を示す第1データ(例えば、図11に示すプロファイル)と、リチウムイオン二次電池の周囲温度の上昇に伴い指数関数的に大きくなる補正関数、例えば(9)式や(10)式におけるexp(T/T)と、補正関数により補正された積分値(温度補正後の面積A)とリチウムイオン二次電池の充放電サイクル数との関係を示す第2データ(例えば、図22に示すプロファイル)とが格納されている。

【0054】
記憶部12に補正関数および第2データが格納されている場合、演算部11は、周囲温度測定手段4による周囲温度の測定結果および補正関数により積分値(面積S)の補正を行い、診断部13は、補正後の積分値(温度補正後の面積A)および第2データに基づいてリチウムイオン二次電池の電池劣化を診断する。一方、記憶部12に補正関数および第2データが格納されていない場合、診断部13は、演算部11で算出された積分値(面積S)および第1データに基づいてリチウムイオン二次電池の電池劣化を診断する。

【0055】
結局、本実施形態に係る電池劣化診断方法および電池劣化診断装置1によれば、リチウムイオン二次電池を使用機器から取り外す必要がなく、計算負荷が小であり、電池稼働中に電池劣化診断が可能であるため、実用性が高く有用である。したがって、本実施形態に係る電池劣化診断装置1は、民生品として実用性が高く、バッテリーマネージメントシステム(BMS)等の保護装置への搭載による安全運用への貢献が期待される。ところで、充電終了後の電池端子間電圧Vが電池内部電圧V(電池内部電圧VTmax)に収束する過程において、電池端子間電圧Vを積分した面積(積分値)S’を用いて電池劣化診断を行う場合、電池内部電圧Vが充電終了後のSOCに概ね比例することから、面積S’はSOCによる影響が極めて大きくなる。このため、面積S’を用いて電池劣化診断を行う場合、リチウムイオン二次電池のSOCを推定しなければ電池劣化を診断することができない。これに対して、電池端子間電圧Vから電池内部電圧V(電池内部電圧VTmax)を差し引いた電位差を積分した面積(積分値)Sを用いて電池劣化診断を行う本実施形態では、面積SのSOC依存性が小であることから、リチウムイオン二次電池のSOCにかかわらず(SOCを推定することなく)電池劣化を診断することができる。

【0056】
以上、本発明に係る電池劣化診断方法および電池劣化診断装置の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。

【0057】
例えば、上記実施形態では、二次電池としてリチウムイオン二次電池を例に挙げて説明したが、本発明に係る電池劣化診断方法および電池劣化診断装置は、リチウムイオン二次電池以外の二次電池にも適用することができる。

【0058】
また、上記実施形態では、充電ステップにおいてパルス電流を用いたが、充電終了時に電流値が瞬時にゼロになるのであれば、任意の電流を用いることができる。
【符号の説明】
【0059】
1 電池劣化診断装置
2 充電回路
3 電圧検出手段
4 周囲温度測定手段
11 演算部
12 記憶部
13 診断部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16
【図18】
17
【図19】
18
【図20】
19
【図21】
20
【図22】
21