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明細書 :記憶改善剤及びその使用

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 平成30年2月8日(2018.2.8)
発明の名称または考案の名称 記憶改善剤及びその使用
国際特許分類 A61K  45/00        (2006.01)
A61P  43/00        (2006.01)
A61P  25/28        (2006.01)
A61K  31/485       (2006.01)
C07D 489/09        (2006.01)
FI A61K 45/00
A61P 43/00 111
A61P 25/28
A61K 31/485
C07D 489/09 CSP
国際予備審査の請求 未請求
全頁数 76
出願番号 特願2017-512578 (P2017-512578)
国際出願番号 PCT/JP2016/062006
国際公開番号 WO2016/167318
国際出願日 平成28年4月14日(2016.4.14)
国際公開日 平成28年10月20日(2016.10.20)
優先権出願番号 2015084402
優先日 平成27年4月16日(2015.4.16)
優先権主張国 日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , ST , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IR , IS , JP , KE , KG , KN , KP , KR , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT , TZ , UA , UG , US
発明者または考案者 【氏名】藤井 秀明
【氏名】平山 重人
【氏名】田辺 光男
【氏名】岩井 孝志
出願人 【識別番号】598041566
【氏名又は名称】学校法人北里研究所
個別代理人の代理人 【識別番号】100106909、【弁理士】、【氏名又は名称】棚井 澄雄
【識別番号】100188558、【弁理士】、【氏名又は名称】飯田 雅人
審査請求 未請求
テーマコード 4C084
4C086
Fターム 4C084AA17
4C084MA17
4C084MA22
4C084MA23
4C084MA31
4C084MA35
4C084MA37
4C084MA41
4C084MA43
4C084MA52
4C084MA60
4C084MA63
4C084MA66
4C084NA14
4C084ZA151
4C084ZA152
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4C084ZA162
4C084ZC411
4C084ZC412
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4C086MA43
4C086MA52
4C086MA60
4C086MA63
4C086MA66
4C086NA14
4C086ZA15
4C086ZA16
4C086ZC41
要約 オピオイドδ受容体のインバースアゴニストである化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する記憶改善剤及び記憶改善用組成物、下記式(5)で表される化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物。
[化1]
JP2016167318A1_000113t.gif
特許請求の範囲 【請求項1】
オピオイドδ受容体のインバースアゴニストである化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する、記憶改善剤。
【請求項2】
前記インバースアゴニストが、下記式(1)で表される化合物である、請求項1に記載の記憶改善剤。
【化1】
JP2016167318A1_000108t.gif
[式(1)中、Rは、いずれも置換されていてもよい、炭素数1~5のアルキル基、炭素数4~7のシクロアルキルアルキル基、炭素数5~7のシクロアルケニルアルキル基、炭素数6~12のアリール基、炭素数6~12のヘテロアリール基、炭素数7~13のアラルキル基、炭素数4~7のアルケニル基、アリル基、炭素数1~5のフラン-2-イルアルキル基、炭素数1~5のチオフェン-2-イルアルキル基、炭素数1~6のハロゲン化アルキル基、炭素数1~6のアルキルカルボニル基、炭素数1~6のシクロアルキルカルボニル基、炭素数7~13のアリールカルボニル基、炭素数6~12のヘテロアリールカルボニル基、炭素数6~12のアリールアルキルカルボニル基、炭素数6~12のヘテロアリールアルキルカルボニル基、炭素数1~6のアルケニルカルボニル基を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1~5のアルカノルオキシ基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数7~13のアリールカルボニルオキシ基又は炭素数7~13のアラルキルオキシ基を表し、Xは、下記式(2)
【化2】
JP2016167318A1_000109t.gif
[式(2)中、Rは、水素原子、炭素数1~5のアルキル基若しくは炭素数7~13のアラルキル基を表し、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、イソチオシアナト基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、シアノ基、フェニル基、アミノ基、炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数1~3のヒドロキシアルキル基、炭素数3~7のシクロアルキル基、SR、SOR、SO、(CHCO(但し、mは0~3の整数、Rは炭素数1~5のアルキル基を表す。)、SONR10、CONR10若しくは(CHNR10(但し、nは0~3の整数、R、R10はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~5のアルキル基若しくは炭素数4~6のシクロアルキルアルキル基を表す。)を表すか、又はRは前記定義に同じでかつ、R及びRを結合して(1)炭素数3~6のアルキレン基(但し、アルキレン部の水素はR11(R11は炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数1~5のアルカノイル基、炭素数1~5のヒドロキシアルキル基、SR、SOR、SO、(CHCO、SONR10、CONR10、(CHNR10(但し、m、n、R、R及びR10は前記定義に同じである。))で置換されていてもよく、かつアルキレン基はベンゼン環の隣接する炭素に結合して環を形成する。)、若しくは(2)-S=T-U=V-(S、T、U及びVは窒素原子若しくはCH(但し、水素原子はR12(R12はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、イソチオシアナト基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、シアノ基、フェニル基、炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数1~3のヒドロキシアルキル基、SR、SOR、SO、(CHCO、SONR10、CONR10若しくは(CHNR10(但し、m、n、R、R及びR10は前記定義に同じである。))で置換されていてもよく、かつベンゼン環の隣接する炭素に結合して環を形成する。)を表す。]又は下記式(3)
【化3】
JP2016167318A1_000110t.gif
[式(3)中、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキル基若しくは炭素数1~5のアルコキシ基を表すか、又はR13及びR14が一緒になってベンゾ基を表す。]又は下記式(4)
【化4】
JP2016167318A1_000111t.gif
[式(4)中、R、R及びRは前記定義に同じである。]を表す。]
【請求項3】
前記Rが、いずれも置換されていてもよい、ベンジル基、ヘテロアリールメチル基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数1~6のシクロアルキルカルボニル基、炭素数7~13のアリールカルボニル基又は炭素数6~12のヘテロアリールカルボニル基である、請求項1又は2に記載の記憶改善剤。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の記憶改善剤及び薬学的に許容される担体を含有する記憶改善用組成物。
【請求項5】
下記式(5)で表される化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物。
【化5】
JP2016167318A1_000112t.gif
[式(5)中、R1bは、いずれも置換されていてもよい、炭素数1~6のアルキルカルボニル基、炭素数1~6のシクロアルキルカルボニル基、炭素数7~13のアリールカルボニル基、炭素数6~12のヘテロアリールカルボニル基、炭素数6~12のアリールアルキルカルボニル基、炭素数6~12のヘテロアリールアルキルカルボニル基、炭素数1~6のアルケニルカルボニル基を表し、R2b、R3b及びXは、それぞれ前記式(1)におけるR、R及びXの定義に同じである。]
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶改善剤及びその使用に関する。より具体的には、記憶改善剤、記憶改善用組成物及び新規化合物に関する。本願は、2015年4月16日に、日本に出願された特願2015-084402号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
オピオイド受容体とは、モルヒネ様物質(オピオイド)の作用発現に関与する細胞表面受容体タンパク質であり、少なくとも、μ(以下、「オピオイドμ受容体」という。)、κ(以下、「オピオイドκ受容体」という。)、δ(以下、「オピオイドδ受容体」という。)の3種のサブタイプが知られている。
【0003】
大脳皮質や視床のオピオイドμ受容体を刺激すると、下行性の抑制系が活性化し、間接的に鎮痛作用を発揮する。また、脊髄後角に存在するオピオイドμ受容体を刺激すると、侵害刺激伝達が直接抑制され、鎮痛作用を発揮する。オピオイドμ受容体には、これらの他にも、胃腸運動の減少、縮瞳、多幸感、徐脈、神経伝達物質の抑制等の作用があることが知られている。
【0004】
オピオイドκ受容体は、視床下部、脊髄に多く存在し、脊髄のオピオイドκ受容体を活性化すると、鎮痛作用や鎮静作用・縮瞳・徐脈が起こることが知られている。
【0005】
オピオイドδ受容体は錐体外経路系に多く存在し、情動・神経伝達物質の制御や、依存に関与するとされ、鎮痛効果は弱いと考えられている。オピオイドδ受容体のリガンドとしては、ナルトルインドール(NTI)、ナルトリベン(NTB)、7-ベンジリデンナルトレキソン(BNTX)等が知られている(例えば、非特許文献1~3を参照)。
【先行技術文献】
【0006】

【非特許文献1】Portoghese P. S., et al., Application of the message-address concept in the design of highly potent and selective non-peptide delta opioid receptor antagonists, J. Med. Chem., 31(2), 281-282, 1988.
【非特許文献2】Sofuoglu M., et al., Differential antagonism of delta opioid agonists by naltrindole and its benzofuran analog (NTB) in mice: evidence for delta opioid receptor subtypes, J. Pharmacol. Exp. Ther., 257(2), 676-680, 1991.
【非特許文献3】Portoghese P. S., et al., A highly selective delta 1-opioid receptor antagonist: 7-benzylidenenaltrexone, Eur. J. Pharmacol., 218(1), 195-196, 1992.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、オピオイドδ受容体のインバースアゴニストの新規用途を提供することを目的とする。本発明はまた、新規化合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下の通りである。
[1]オピオイドδ受容体のインバースアゴニストである化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とする、記憶改善剤。
【0009】
[2]前記インバースアゴニストが、下記式(1)で表される化合物である、[1]に記載の記憶改善剤。
【化1】
JP2016167318A1_000003t.gif
[式(1)中、Rは、いずれも置換されていてもよい、炭素数1~5のアルキル基、炭素数4~7のシクロアルキルアルキル基、炭素数5~7のシクロアルケニルアルキル基、炭素数6~12のアリール基、炭素数6~12のヘテロアリール基、炭素数7~13のアラルキル基、炭素数4~7のアルケニル基、アリル基、炭素数1~5のフラン-2-イルアルキル基、炭素数1~5のチオフェン-2-イルアルキル基、炭素数1~6のハロゲン化アルキル基、炭素数1~6のアルキルカルボニル基、炭素数1~6のシクロアルキルカルボニル基、炭素数7~13のアリールカルボニル基、炭素数6~12のヘテロアリールカルボニル基、炭素数6~12のアリールアルキルカルボニル基、炭素数6~12のヘテロアリールアルキルカルボニル基、炭素数1~6のアルケニルカルボニル基を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1~5のアルカノルオキシ基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数7~13のアリールカルボニルオキシ基又は炭素数7~13のアラルキルオキシ基を表し、Xは、下記式(2)
【化2】
JP2016167318A1_000004t.gif
[式(2)中、Rは、水素原子、炭素数1~5のアルキル基若しくは炭素数7~13のアラルキル基を表し、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、イソチオシアナト基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、シアノ基、フェニル基、アミノ基、炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数1~3のヒドロキシアルキル基、炭素数3~7のシクロアルキル基、SR、SOR、SO、(CHCO(但し、mは0~3の整数、Rは炭素数1~5のアルキル基を表す。)、SONR10、CONR10若しくは(CHNR10(但し、nは0~3の整数、R、R10はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~5のアルキル基若しくは炭素数4~6のシクロアルキルアルキル基を表す。)を表すか、又はRは前記定義に同じでかつ、R及びRを結合して(1)炭素数3~6のアルキレン基(但し、アルキレン部の水素はR11(R11は炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数1~5のアルカノイル基、炭素数1~5のヒドロキシアルキル基、SR、SOR、SO、(CHCO、SONR10、CONR10、(CHNR10(但し、m、n、R、R及びR10は前記定義に同じである。))で置換されていてもよく、かつアルキレン基はベンゼン環の隣接する炭素に結合して環を形成する。)、若しくは(2)-S=T-U=V-(S、T、U及びVは窒素原子若しくはCH(但し、水素原子はR12(R12はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、イソチオシアナト基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、シアノ基、フェニル基、炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数1~3のヒドロキシアルキル基、SR、SOR、SO、(CHCO、SONR10、CONR10若しくは(CHNR10(但し、m、n、R、R及びR10は前記定義に同じである。))で置換されていてもよく、かつベンゼン環の隣接する炭素に結合して環を形成する。)を表す。]又は下記式(3)
【化3】
JP2016167318A1_000005t.gif
[式(3)中、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキル基若しくは炭素数1~5のアルコキシ基を表すか、又はR13及びR14が一緒になってベンゾ基を表す。]又は下記式(4)
【化4】
JP2016167318A1_000006t.gif
[式(4)中、R、R及びRは前記定義に同じである。]を表す。]
【0010】
[3]前記Rが、いずれも置換されていてもよい、ベンジル基、ヘテロアリールメチル基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数1~6のシクロアルキルカルボニル基、炭素数7~13のアリールカルボニル基又は炭素数6~12のヘテロアリールカルボニル基である、[1]又は[2]に記載の記憶改善剤。
【0011】
[4][1]~[3]のいずれかに記載の記憶改善剤及び薬学的に許容される担体を含有する記憶改善用組成物。
【0012】
[5]下記式(5)で表される化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物。
【化5】
JP2016167318A1_000007t.gif
[式(5)中、R1bは、いずれも置換されていてもよい、炭素数1~6のアルキルカルボニル基、炭素数1~6のシクロアルキルカルボニル基、炭素数7~13のアリールカルボニル基、炭素数6~12のヘテロアリールカルボニル基、炭素数6~12のアリールアルキルカルボニル基、炭素数6~12のヘテロアリールアルキルカルボニル基、炭素数1~6のアルケニルカルボニル基を表し、R2b、R3b及びXは、それぞれ前記式(1)におけるR、R及びXの定義に同じである。]
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、オピオイドδ受容体のインバースアゴニストの新規用途を提供することができる。また、新規化合物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1A】実験例1における[35S]GTPγS結合アッセイの結果を示すグラフである。
【図1B】実験例1における[35S]GTPγS結合アッセイの結果を示すグラフである。
【図1C】実験例1における[35S]GTPγS結合アッセイの結果を示すグラフである。
【図1D】実験例1における[35S]GTPγS結合アッセイの結果を示すグラフである。
【図1E】実験例1における[35S]GTPγS結合アッセイの結果を示すグラフである。
【図2】実験例2において、拘束ストレス下のマウスの学習機能を検討した結果を示すグラフである。
【図3】実験例3において、拘束ストレス下のマウスの学習機能を検討した結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[記憶改善剤]
1実施形態において、本発明は、オピオイドδ受容体のインバースアゴニストである化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する、記憶改善剤を提供する。

【0016】
後述するように、発明者らは、オピオイドδ受容体のインバースアゴニストに、記憶改善効果があることを見出した。うつ病、不安障害等のストレスが発症に関わる精神疾患では、記憶の低下が生じることが知られているが、本実施形態の記憶改善剤は、このような症状を改善させる作用を有する。

【0017】
本明細書において、記憶改善効果とは、うつ病、不安障害等のストレスが発症に関わる精神疾患において生じることが知られている記憶の低下を改善させる効果を意味し、学習機能の向上効果、抗ストレス効果、ストレス下での学習機能の向上効果といいかえることもできる。

【0018】
オピオイドδ受容体のインバースアゴニストである化合物としては、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。

【0019】
【化6】
JP2016167318A1_000008t.gif

【0020】
式(1)中、Rは、いずれも置換されていてもよい、炭素数1~5のアルキル基、炭素数4~7のシクロアルキルアルキル基、炭素数5~7のシクロアルケニルアルキル基、炭素数6~12のアリール基、炭素数6~12のヘテロアリール基、炭素数7~13のアラルキル基、炭素数4~7のアルケニル基、アリル基、炭素数1~5のフラン-2-イルアルキル基、炭素数1~5のチオフェン-2-イルアルキル基、炭素数1~6のハロゲン化アルキル基、炭素数1~6のアルキルカルボニル基、炭素数1~6のシクロアルキルカルボニル基、炭素数7~13のアリールカルボニル基、炭素数6~12のヘテロアリールカルボニル基、炭素数6~12のアリールアルキルカルボニル基、炭素数6~12のヘテロアリールアルキルカルボニル基、炭素数1~6のアルケニルカルボニル基を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1~5のアルカノルオキシ基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数7~13のアリールカルボニルオキシ基又は炭素数7~13のアラルキルオキシ基を表し、Xは、下記式(2)、下記式(3)又は下記式(4)を表す。

【0021】
【化7】
JP2016167318A1_000009t.gif
式(2)中、Rは、水素原子、炭素数1~5のアルキル基若しくは炭素数7~13のアラルキル基を表し、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、イソチオシアナト基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、シアノ基、フェニル基、アミノ基、炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数1~3のヒドロキシアルキル基、炭素数3~7のシクロアルキル基、SR、SOR、SO、(CHCO(但し、mは0~3の整数、Rは炭素数1~5のアルキル基を表す。)、SONR10、CONR10若しくは(CHNR10(但し、nは0~3の整数、R、R10はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~5のアルキル基若しくは炭素数4~6のシクロアルキルアルキル基を表す。)を表すか、又はRは前記定義に同じでかつ、R及びRを結合して(1)炭素数3~6のアルキレン基(但し、アルキレン部の水素はR11(R11は炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数1~5のアルカノイル基、炭素数1~5のヒドロキシアルキル基、SR、SOR、SO、(CHCO、SONR10、CONR10、(CHNR10(但し、m、n、R、R及びR10は前記定義に同じである。))で置換されていてもよく、かつアルキレン基はベンゼン環の隣接する炭素に結合して環を形成する。)、若しくは(2)-S=T-U=V-(S、T、U及びVは窒素原子若しくはCH(但し、水素原子はR12(R12はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、イソチオシアナト基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、シアノ基、フェニル基、炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数1~3のヒドロキシアルキル基、SR、SOR、SO、(CHCO、SONR10、CONR10若しくは(CHNR10(但し、m、n、R、R及びR10は前記定義に同じである。))で置換されていてもよく、かつベンゼン環の隣接する炭素に結合して環を形成する。)を表す。

【0022】
【化8】
JP2016167318A1_000010t.gif
式(3)中、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキル基若しくは炭素数1~5のアルコキシ基を表すか、又はR13及びR14が一緒になってベンゾ基を表す。

【0023】
【化9】
JP2016167318A1_000011t.gif
式(4)中、R、R及びRは前記定義に同じである。

【0024】
上記式(1)で表される化合物は、フリー体であってもよく、薬学的に許容される塩であってもよい。また、フリー体の溶媒和物であってもよく、塩の溶媒和物であってもよい。塩としては、薬学的に許容される塩であれば特に制限されず、例えば、塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、燐酸塩、硝酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、酢酸塩、プロパン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、グルタル酸塩、アジピン酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩等が挙げられる。溶媒和物としては、薬学的に許容される溶媒和物であれば特に制限されず、例えば、水和物、有機溶媒和物等が挙げられる。

【0025】
本実施形態の記憶改善剤において、オピオイドδ受容体のインバースアゴニストである化合物のより限定的な例としては、上記式(1)で表される化合物において、Rが、いずれも置換されていてもよい、ベンジル基、ヘテロアリールメチル基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数1~6のシクロアルキルカルボニル基、炭素数7~13のアリールカルボニル基又は炭素数6~12のヘテロアリールカルボニル基である化合物が挙げられる。Rの置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基等が挙げられる。

【0026】
ここで、置換されていてもよいヘテロアリールメチル基としては、例えば、2-ピリジルメチル基、3-ピリジルメチル基、4-ピリジルメチル基等が挙げられる。

【0027】
また、置換されていてもよい炭素数1~6のフルオロアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、モノフルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ペンタフルオロプロピル基、ヘキサフルオロイソプロピル基等が挙げられる。

【0028】
また、置換されていてもよい炭素数1~6のシクロアルキルカルボニル基としては、例えば、シクロプロピルカルボニル基、シクロブチルカルボニル基、シクロペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、シクロヘプチルカルボニル基等が挙げられる。

【0029】
また、置換されていてもよい炭素数7~13のアリールカルボニル基としては、例えば、ベンゾイル基、ベンジルカルボニル基等が挙げられる。

【0030】
また、置換されていてもよい炭素数6~12のヘテロアリールカルボニル基としては、例えば、ピリジルカルボニル基、ピリミジルカルボニル基等が挙げられる。

【0031】
(上記式(1)で表される化合物の合成方法)
上記式(1)で表される化合物は、例えば、以下に示す合成スキーム(1)にしたがって合成することができる。例として、上記式(1)で表される化合物のうち、Rがメトキシ基であり、Xが上記式(2)である化合物(1-1)、及びRがヒドロキシ基であり、Xが上記式(2)である化合物(1-2)の合成方法について以下に説明する。

【0032】
【化10】
JP2016167318A1_000012t.gif

【0033】
合成スキーム(1)において、R1a-COOHのR1aは上記式(1)におけるRの定義と同様であり、Lは一般的なアシル化剤の脱離基を表し、Arはフェニル基を表し、R15はアルキル基又は2つのR15が一緒になってアルキレン基を表す。ArはR、R及びRにより置換されていてもよく、ここでR、R及びRの定義は上記式(2)におけるR、R及びRの定義と同様である。

【0034】
合成スキーム(1)において、化合物A-1は、Peter G.M.Wuts及びThoodora W.Green著「Green’s Protective Groups in Organic Synthesis(第5版、John Wiley&Son’s出版)」に記載された一般的なアセタール化条件を用いてノルオキシコドンから合成することができる。

【0035】
化合物A-2は、必要に応じて1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)等の添加剤、及びトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)等の塩基の存在下、化合物A-1、カルボン酸(R1a-COOH)、及び2-(1H-7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(HATU)、1-(3-ジエチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド(EDCI)、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ-トリスジメチルアミノホスホニウム塩(BOP試薬)等の縮合剤を適切な溶媒中で作用させることにより合成することができる。

【0036】
あるいは、化合物A-2は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)等の塩基の存在下、化合物A-1とカルボン酸ハロゲン化物やカルボン酸無水物等のアシル化剤(R1a-COL)を適切な溶媒中で作用させることによっても合成することができる。

【0037】
化合物A-3は、ボラン、水素化アルミニウムリチウムなどの還元剤により化合物A-2を適切な溶媒中で還元することにより合成することができる。

【0038】
化合物A-4は、Peter G.M.Wuts及びThoodora W.Green著「Green’s Protective Groups in Organic Synthesis(第5版、John Wiley&Son’s出版)」に記載されている一般的な脱アセタール化条件を用いて化合物A-3から合成することができる。

【0039】
化合物(1-1)は、塩酸、硫酸等の無機酸;酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸;カンファースルホン酸、メタンスルホン酸等のスルホン酸等の酸の存在下、化合物A-4とヒドラジン(ArNHNH)を適切な溶媒中で作用させることにより合成することができる。この時、ヒドラジンはフリー塩基及び酸付加物のいずれであってもよい。

【0040】
化合物(1-2)は、Peter G.M.Wuts及びThoodora W.Green著「Green’s Protective Groups in Organic Synthesis(第5版、John Wiley&Son’s出版)」に記載されている一般的な脱メチル化条件を用いて化合物(1-1)から合成することができる。

【0041】
上記合成スキーム(1)の化合物A-3は、以下に示す合成スキーム(2)によっても合成することができる。

【0042】
【化11】
JP2016167318A1_000013t.gif

【0043】
合成スキーム(2)において、R1a-CHOのR1aは上記式(1)におけるRの定義と同様であり、Lは一般的なアルキル化剤の脱離基を表し、R15はアルキル基又は2つのR15が一緒になってアルキレン基を表す。

【0044】
合成スキーム(2)において、化合物A-3は、化合物A-1に対して、必要に応じて酢酸等の添加剤の存在下、アルデヒド(R1a-CHO)と水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム等の還元剤を適切な溶媒中で作用させることにより合成することができる。上記の還元反応は、パラジウム等を触媒に用いた接触水素化反応であってもよい。

【0045】
あるいは、化合物A-3は、化合物A-1に対して、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下、ハロゲン化アルキル、アルキルスルホン酸エステル等のアルキル化剤(R-L)を適切な溶媒中で作用させることによっても合成することができる。なお、この時、ヨウ化ナトリウム等の添加剤を加えてもよい。

【0046】
上記合成スキーム(1)の化合物(1-1)は、以下に示す合成スキーム(3)によっても合成することができる。

【0047】
【化12】
JP2016167318A1_000014t.gif

【0048】
合成スキーム(3)において、R1a-CHOのR1aは上記式(1)におけるRの定義と同様であり、Lは一般的なアルキル化剤の脱離基を表し、Arはフェニル基を表す。ArはR、R及びRにより置換されていてもよく、ここでR、R及びRの定義は上記式(2)におけるR、R及びRの定義と同様である。

【0049】
合成スキーム(3)において、化合物A-5は、塩酸、硫酸等の無機酸;酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸;カンファースルホン酸、メタンスルホン酸等のスルホン酸等の酸の存在下、ノルオキシコドンとヒドラジン(ArNHNH)を適切な溶媒中で作用させることにより合成することができる。この時、ヒドラジンはフリー塩基及び酸付加物のいずれであってもよい。

【0050】
化合物(1-1)は、化合物A-5に対して、必要に応じて酢酸等の添加剤の存在下、アルデヒド(R1a-CHO)と水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム等の還元剤を適切な溶媒中で作用させることにより合成することができる。上記の還元反応は、パラジウム等を触媒に用いた接触水素化反応であってもよい。

【0051】
あるいは、化合物(1-1)は、化合物A-5に対して、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下、ハロゲン化アルキル、アルキルスルホン酸エステル等のアルキル化剤(R-L)を適切な溶媒中で作用させることによっても合成することができる。なお、この時、ヨウ化ナトリウム等の添加剤を加えてもよい。

【0052】
上記合成スキーム(1)の化合物(1-1)は、以下に示す合成スキーム(4)のように化合物(1-3)を経由することによっても合成することができる。

【0053】
【化13】
JP2016167318A1_000015t.gif

【0054】
合成スキーム(4)において、R1a-COOHのR1aは上記式(1)におけるRの定義と同様であり、Lは一般的なアシル化剤の脱離基を表し、Arはフェニル基を表す。ArはR、R及びRにより置換されていてもよく、ここでR、R及びRの定義は上記式(2)におけるR、R及びRの定義と同様である。

【0055】
合成スキーム(4)において、化合物(1-3)は、必要に応じてHOBT等の添加剤、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、DMAP等の塩基の存在下、化合物A-5、カルボン酸(R1a-COOH)、及びHATU、EDCI、DCC、BOP試薬等の縮合剤を適切な溶媒中で作用させることにより合成することができる。

【0056】
あるいは、化合物(1-3)は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、DMAP等の塩基の存在下、化合物A-5とカルボン酸ハロゲン化物やカルボン酸無水物等のアシル化剤(R1a-COL)を適切な溶媒中で作用させることによっても合成することができる。

【0057】
化合物(1-1)は、ボラン、水素化アルミニウムリチウム等の還元剤により化合物(1-3)を適切な溶媒中で還元することにより合成することができる。

【0058】
上記式(1)で表される化合物のうち、Rがヒドロキシ基であり、Xが上記式(3)である化合物(1-4)は、以下に示す合成スキーム(5)にしたがって合成することができる。

【0059】
【化14】
JP2016167318A1_000016t.gif

【0060】
合成スキーム(5)において、Rは上記式(1)におけるRの定義と同様であり、Arはフェニル基を表す。ArはR13及びR14により置換されていてもよく、ここでR13及びR14の定義は上記式(3)におけるR13及びR14の定義と同様である。

【0061】
合成スキーム(5)において、化合物A-6は、Peter G.M.Wuts及びThoodora W.Green著「Green’s Protective Groups in Organic Synthesis(第5版、John Wiley&Son’s出版)」に記載されている一般的な脱メチル化条件を用いて化合物A-4から合成することができる。

【0062】
化合物(1-4)は、例えばJ.Med.Chem.1991,34,1715.記載の反応条件を用いて、化合物A-6と試薬Ar-ONHを作用させることにより合成することができる。この時、試薬Ar-ONHはフリー塩基及び酸付加物のいずれであってもよい。

【0063】
上記式(1)で表される化合物のうち、Rがヒドロキシ基であり、Xが上記式(4)である化合物(1-5)は、以下に示す合成スキーム(6)によって合成することができる。

【0064】
【化15】
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【0065】
合成スキーム(6)において、Rは上記式(1)におけるRの定義と同様であり、Arはフェニル基を表す。ArはR、R及びRにより置換されていてもよく、ここでR、R及びRの定義は上記式(2)におけるR、R及びRの定義と同様である。

【0066】
合成スキーム(6)において、化合物(1-5)は、例えばJ.Med.Chem.1991,34,1292.又はBioorg.Med.Chem.Lett.2012,22,5174.に記載された反応条件を用いて、化合物A-6とアルデヒドAr-CHOを作用させることにより合成することができる。

【0067】
上記式(1)で表される化合物のうち、Rが水素ある化合物(1-8)は、以下に示す合成スキーム(7)によって合成することができる。

【0068】
【化16】
JP2016167318A1_000018t.gif

【0069】
合成スキーム(7)において、R及びXは上記式(1)におけるR及びXの定義と同様である。化合物(1-7)は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等の塩基存在下、化合物(1-6)とトリフルオロメタンスルホン酸ハロゲン化物、無水トリフルオロメタンスルホン酸、及びN-フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)等のトリフルオロメタンスルホニル化剤(Tf-L)を適切な溶媒中で作用させることにより合成できる。化合物(1-8)は、化合物(1-7)を適切な溶媒中、パラジウム触媒を用いた還元反応により合成できる。パラジウムとしては、塩化パラジウム、酢酸パラジウムなどのパラジウム(II)化合物、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム等のパラジウム(0)化合物を用いることができる。水素源としては、ギ酸、水素化ホウ素ナトリウム、トリエチルシラン等を用いることができる。トリフェニルホスフィン、トリ(tert-ブチル)ホスフィン等の単座型ホスフィン配位子、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)、1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(dppb)、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル(BINAP)等の二座型ホスフィン配位子を添加して反応してもよい。

【0070】
[記憶改善用組成物]
1実施形態において、本発明は、上記の記憶改善剤及び薬学的に許容される担体を含有する記憶改善用組成物を提供する。

【0071】
本実施形態の記憶改善用組成物は、例えば、錠剤、被覆錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤、乳剤等の形態で経口的に、あるいは、注射剤、坐剤、皮膚外用剤等の形態で非経口的に投与することができる。

【0072】
薬学的に許容される担体としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、乳化剤、安定剤、希釈剤、注射剤用溶剤等が挙げられる。薬学的に許容される担体は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。

【0073】
本実施形態の記憶改善用組成物は、更に、防腐剤、抗酸化剤、pH調整剤、香料、着色剤等の添加剤を含有していてもよい。添加剤は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。

【0074】
賦形剤としては、例えば、有機系賦形剤、無機系賦形剤等が挙げられる。有機系賦形剤としては、乳糖、白糖等の糖誘導体;トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン等のデンプン誘導体;結晶セルロース等のセルロース誘導体;アラビアゴム等が挙げられる。無機系賦形剤としては、硫酸カルシウム等の硫酸塩等が挙げられる。

【0075】
結合剤としては、例えば、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等が挙げられる。

【0076】
崩壊剤としては、例えば、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム等のデンプン又はセルロースの誘導体;架橋ポリビニルピロリドン等が挙げられる。

【0077】
滑沢剤としては、例えば、タルク;ステアリン酸;コロイドシリカ;ビーズワックス、ゲイロウ等のワックス類;硫酸ナトリウム等の硫酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム等のラウリル硫酸塩等が挙げられる。

【0078】
乳化剤としては、例えば、ベントナイト、ビーガム等のコロイド性粘土;ラウリル硫酸ナトリウム等の陰イオン界面活性剤;塩化ベンザルコニウム等の陽イオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル等の非イオン界面活性剤;ステアリン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、トリステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10等の(ポリ)グリセリル脂肪酸エステル界面活性剤等が挙げられる。

【0079】
安定剤としては、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン等のパラヒドロキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール等のアルコール類;フェノール、クレゾール等のフェノール類等が挙げられる。

【0080】
希釈剤としては、例えば、水、エタノール、プロピレングリコール等が挙げられる。

【0081】
注射剤用溶剤としては、例えば、水、エタノール、グリセリン、生理食塩水、ブドウ糖液等が挙げられる。

【0082】
(投与方法)
記憶改善剤又は記憶改善用組成物の投与方法は特に限定されず、患者の症状、体重、年齢、性別等に応じて適宜決定すればよい。例えば、錠剤、被覆錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤、乳剤等は経口投与される。また、注射剤は、単独で、又はブドウ糖、アミノ酸等の通常の補液と混合して静脈内投与され、更に必要に応じて、動脈内、筋肉内、皮内、皮下又は腹腔内投与される。坐剤は直腸内投与される。皮膚外用剤は、患部に塗布、貼付又はスプレーされる。

【0083】
(投与量)
記憶改善剤又は記憶改善用組成物の投与量は、患者の症状、体重、年齢、性別等によって異なり、一概には決定できないが、経口投与の場合には、例えば1日あたり1μg~10g、例えば1日あたり0.01~2000mgの有効成分を投与すればよい。また、注射剤の場合には、例えば1日あたり0.1μg~1g、例えば1日あたり0.001~200mgの有効成分を投与すればよい。また、坐剤の場合には、例えば1日あたり1μg~10g、例えば1日あたり0.01~2000mgの有効成分を投与すればよい。また、皮膚外用剤の場合には、例えば1日あたり1μg~10g、例えば1日あたり0.01~2000mgの有効成分を投与すればよい。

【0084】
一実施形態において、本発明は、上記式(1)で表される化合物を哺乳動物に投与する工程を備える記憶改善方法を提供する。ここで、記憶の改善とは、ストレス下での記憶の低下の抑制、学習機能の向上、ストレス下での学習機能の向上ともいいかえることができ、以下同様である。

【0085】
一実施形態において、本発明は、記憶の低下の治療のための上記式(1)で表される化合物を提供する。ここで、記憶の低下とは、ストレスが発症に関わる精神疾患において生じることが知られている記憶の低下を意味する。

【0086】
一実施形態において、本発明は、記憶改善剤を製造するための上記式(1)で表される化合物の使用を提供する。

【0087】
[新規化合物]
1実施形態において、本発明は、下記式(5)で表される新規化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物を提供する。

【0088】
【化17】
JP2016167318A1_000019t.gif
式(5)中、R1bは、いずれも置換されていてもよい、炭素数1~6のアルキルカルボニル基、炭素数1~6のシクロアルキルカルボニル基、炭素数7~13のアリールカルボニル基、炭素数6~12のヘテロアリールカルボニル基、炭素数6~12のアリールアルキルカルボニル基、炭素数6~12のヘテロアリールアルキルカルボニル基、炭素数1~6のアルケニルカルボニル基を表し、R2b、R3b及びXは、それぞれ上記式(1)におけるR、R及びXの定義と同じである。

【0089】
本実施形態の新規化合物は、例えば記憶改善剤として有用である。本明細書において、記憶の改善とは、うつ病、不安障害等のストレスが発症に関わる精神疾患において生じることが知られている記憶の低下の改善を意味し、ストレス下での記憶の低下の抑制、学習機能の向上、ストレス下での学習機能の向上、抗ストレスといいかえることもできる。
【実施例】
【0090】
次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0091】
<実験例1>
[化合物の合成]
(合成例1)
6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物5)の合成
【化18】
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【実施例】
【0092】
《ステップ1》4,5α-エポキシ-6,6-エチレンジオキシ-17-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-メトキシモルヒナン-14β-オール(化合物3)の合成
【化19】
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【実施例】
【0093】
Nagase H. et al., Investigation of Beckett-Casy model 2: synthesis of novel 15-16 nornaltrexone derivatives and their pharmacology, Bioorg. Med. Chem. Lett., 20, 3726-3729, 2010 に記載の報告にしたがい合成した化合物1(130mg,0.38mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解し、無水トリフルオロ酢酸(TFAA)(159μL,1.13mmol)を加えて室温で2時間半撹拌したのち、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。クロロホルムで3回抽出し、有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた化合物2の粗生成物は精製することなく、次の反応に用いた。
【実施例】
【0094】
化合物2の粗生成物(135mg,0.31mmol)をテトラヒドロフラン(THF)(3mL)に溶解し、ボラン-THF錯体の1.0M THF溶液(1.83mL,1.83mmol)を加え、1時間加熱還流した。放冷後、氷冷下で4M水酸化ナトリウム水溶液(2mL)を加え、3時間室温で撹拌した後、精製水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100μm,ヘキサン:酢酸エチル=4:1)により精製し、白色粉末物質として表題化合物3(151mg,2段階収率88%)を得た。
【実施例】
【0095】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.45-1.62(m,4H),2.19-2.36(m,2H),2.50(dt,J=3.8,11.9Hz,1H),2.62-2.70(m,1H),2.75-2.84(m,1H),2.91-3.14(m,4H),3.75-3.82(m,1H),3.85-3.94(m,1H),3.87(s,3H),3.99-4.05(m,1H),4.16-4.22(m,1H),4.50(d,J=2.1Hz,1H),4.57(s,1H),6.62(d,J=8.3Hz,1H),6.76(d,J=8.2Hz,1H).
MS(ESI):m/z 450[M+Na]
【実施例】
【0096】
《ステップ2》4,5α-エポキシ-17-(2,2,2-トリフルオロエチル)-14β-ヒドロキシ-3-メトキシモルヒナン-6-オン(化合物4)の合成
【化20】
JP2016167318A1_000022t.gif
【実施例】
【0097】
化合物3(399mg,0.97mmol)をメタノール(5mL)に溶解し、2M塩酸(5mL)を加えて2時間還流した。放冷後、反応液に4M水酸化ナトリウム水溶液(4mL)及び精製水を加えた後、クロロホルムで3回抽出し、有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100μm,クロロホルム:ヘキサン=1:1-2:1)により精製し、白色アモルファスとして表題化合物4(329mg,94%)を得た。
【実施例】
【0098】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.55-1.65(m,2H),1.85-1.92(m,1H),2.29(dt,J=3.1,14.4Hz,1H),2.41-2.55(m,2H),2.69-2.83(m,2H),2.96-3.18(m,5H),3.89(s,3H),4.57(d,J=1.7Hz,1H),4.66(s,1H),6.64(d,J=8.1Hz,1H),6.71(d,J=8.4Hz,1H).
MS(ESI):m/z 406[M+Na]
【実施例】
【0099】
《ステップ3》6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物5)の合成
【化21】
JP2016167318A1_000023t.gif
【実施例】
【0100】
化合物4(179mg,0.49mmol)を酢酸(5mL)に溶解し、フェニルヒドラジン塩酸塩(143mg,0.98mmol)を加えて1時間還流した。放冷後、濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)及び精製水を加え、クロロホルムで3回抽出し、有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100μm,ヘキサン:酢酸エチル=4:1-3:1)により精製し、褐色アモルファスとして表題化合物5(209mg,90%)を得た。
【実施例】
【0101】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.80-1.87(m,1H),2.47(dt,J=5.5,12.7Hz,1H),2.58-2.73(m,2H),2.73-2.83(m,1H),2.94(d,J=5.6Hz,1H),3.01-3.20(m,4H),3.22-3.30(m,1H),3.77(s,3H),4.38(d,J=1.8Hz,1H),5.86(s,1H),6.61-6.68(m,2H),7.01-7.07(m,1H),7.12-7.20(m,1H),7.23-7.36(m,1H),7.40-7.47(m,1H),8.22(s,1H).
MS(ESI):m/z 457[M+H]
【実施例】
【0102】
(合成例2)
6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(2,2,2-トリフルオロエチル)インドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物6)の合成
【化22】
JP2016167318A1_000024t.gif
【実施例】
【0103】
化合物5(209mg,0.47mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、氷冷下で1M三臭化ホウ素‐ジクロロメタン溶液(2.8mL,2.8mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液に氷冷下で25%アンモニア水(5mL)及び精製水を加えた後、クロロホルムで3回抽出し、有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物を分取TLC(0.5mm,アンモニア飽和クロロホルム:メタノール=20:1)により精製し、褐色アモルファスとして表題化合物6(87mg,43%)を得た。
【実施例】
【0104】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.74-1.82(m,1H),2.45(dt,J=5.5,12.7Hz,1H),2.58-2.71(m,2H),2.75(dd,J=5.0,11.4Hz,1H),2.93(d,J=15.8Hz,1H),2.97-3.19(m,4H),3.23(d,J=5.6Hz,1H),4.47(d,J=1.6Hz,1H),5.40-5.46(brs,1H),5.71(s,1H),6.50(d,J=8.1 Hz,1H),6.58(d,J=8.2Hz,1H),7.01-7.06(m,1H),7.12-7.18(m,1H),7.23-7.29(m,1H),7.39-7.43(m,1H),8.24(s,1H).
MS(ESI):m/z 443[M+H]
【実施例】
【0105】
(合成例3)
6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(2,2-ジフルオロエチル)-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物10)の合成
【化23】
JP2016167318A1_000025t.gif
【実施例】
【0106】
《ステップ1》(4,5α-エポキシ-6,6-エチレンジオキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシモルヒナン-17-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オン(化合物7)の合成
【化24】
JP2016167318A1_000026t.gif
【実施例】
【0107】
化合物1(200mg,0.58mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、ジフルオロ酢酸(354μL,5.80mmol)、EDCI塩酸塩(1.10g,5.80mmol)、DMAP(851mg,6.96mmol)を加えて、室温で1時間撹拌した後、反応液に10%クエン酸水溶液(5mL)及び精製水を加えた。クロロホルムで3回抽出し、有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100μm,クロロホルム:メタノール=100:0-100:1)により精製し、無色アモルファスとして表題化合物7(263mg,定量的)を得た。
【実施例】
【0108】
H NMR(300 MHz,CDCl):δ 1.41-1.78(m,4H),1.90-2.13(m,1H),2.29-2.52(m,1H),2.68-3.37(m,4H),3.74-4.21(m,5H),3.88(s,3H),4.31-4.87(m,2H),6.16(t,J=55.2Hz,0.54H),6.30(t,J=55.2Hz,0.46H),6.63-6.67(m,1H),6.79(d,J=8.1Hz,1H).
MS(ESI):m/z 446[M+Na]
【実施例】
【0109】
《ステップ2》4,5α-エポキシ-6,6-エチレンジオキシ-17-(2,2-ジフルオロエチル)-3-メトキシモルヒナン-14β-オール(化合物8)の合成
【化25】
JP2016167318A1_000027t.gif
【実施例】
【0110】
化合物7(263mg)をTHF(3mL)に溶解し、ボラン-THF錯体、1.0M THF溶液(3.1mL,3.10mmol)を加えて2時間還流した。放冷後、反応液に、氷冷下で2M塩酸(1mL)、4M水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、室温で12時間撹拌した。濃縮後精製水を加え、酢酸エチルで3回抽出し、有機層を合わせ飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100μm,ヘキサン:酢酸エチル=5:1-4:1)により精製し、白色アモルファスとして表題化合物8(203mg,80%)を得た。
【実施例】
【0111】
H NMR(300MHz,CDCl):δ 1.45-1.63(m,4H),2.17-2.33(m,2H),2.40(dt,J=3.3,12.0Hz,1H),2.54-2.61(m,1H),2.70-2.92(m,4H),3.02(d,J=18.3Hz,1H),3.74-3.82(m,1H),3.86-3.94(m,1H),3.87(s,3H),3.97-4.06(m,1H),4.15-4.23(m,1H),4.57,(s,1H),4.61-4.65(m,1H),5.84(tt,J=4.2,55.8Hz,1H),6.62(d,J=8.1Hz,1H),6.76(d,J=8.1Hz,1H).
MS(ESI):m/z 432[M+Na]
【実施例】
【0112】
《ステップ3》4,5α-エポキシ-17-(2,2-ジフルオロエチル)-14β-ヒドロキシ-3-メトキシモルヒナン-6-オン(化合物9)の合成
【化26】
JP2016167318A1_000028t.gif
【実施例】
【0113】
合成例1、ステップ2に記載の化合物4の合成法と同様の方法にて、化合物8から、白色アモルファスとして表題化合物9(88%)を得た。
【実施例】
【0114】
H NMR(300MHz,CDCl):δ 1.54-1.63(m,2H),1.83-1.92(m,1H),2.30(dt,J=3.2,14.5Hz,1H),2.36-2.47(m,2H),2.58-2.66(m,1H),2.73(dd,J=5.9,18.5Hz,1H),2.80-2.94(m,2H),2.94-3.10(m,3H),3.89(s,3H),4.66(s,1H),4.70(d,J=1.7Hz,1H),5.88(tt,J=4.1,57.3Hz,1H),6.64(d,J=8.5Hz,1H),6.71(d,J=8.4Hz,1H).
MS(ESI):m/z 388[M+Na]
【実施例】
【0115】
《ステップ4》6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(2,2-ジフルオロエチル)-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物10)の合成
【化27】
JP2016167318A1_000029t.gif
【実施例】
【0116】
合成例1、ステップ3に記載の化合物5の合成法と同様の方法にて、化合物9から、褐色アモルファスとして表題化合物10(87%)を得た。
【実施例】
【0117】
H NMR(300MHz,CDCl):δ 1.79-1.87(m,1H),2.43(dt,J=5.4,12.6Hz,1H),2.53-2.75(m,3H),2.84-3.04(m,4H),3.12-3.22(m,2H),3.76(s,3H),4.50(s,1H),5.69(s,1H),5.92(tt,J=4.4,58.2Hz,1H),6.61-6.68(m,2H),7.00-7.07(m,1H),7.12-7.18(m,1H),7.26-7.30(m,1H),7.38-7.43(m,1H),8.28(s,1H).
MS(ESI):m/z 439[M+H]
【実施例】
【0118】
(合成例4)
6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(2,2-ジフルオロエチル)インドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物6)の合成
【化28】
JP2016167318A1_000030t.gif
【実施例】
【0119】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物10から、褐色アモルファスとして表題化合物11(74%)を得た。
【実施例】
【0120】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.59-1.71(m,1H),2.28-2.40(m,1H),2.40-2.50(m,1H),2.50-2.58(m,1H),2.62(d,J=15.6Hz,1H),2.71-2.97(m,4H),3.06(d,J=18.5Hz,1H),3.15(d,J=6.1Hz,1H),4.43-4.97(brs,1H),5.72(s,1H)5.86(tt,J=4.2,55.9Hz,1H),6.41(d,J=8.2Hz,1H),6.49(d,J=8.2Hz,1H),6.98-7.05(m,1H),7.07-7.15(m,1H),7.15-7.23(m,1H),7.36-7.43(m,1H), 8.49(s,1H),1プロトン(OH)観察されず.
MS (ESI):m/z 425[M+H]
【実施例】
【0121】
(合成例5)
6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(2-フルオロエチル)-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物14)の合成
【化29】
JP2016167318A1_000031t.gif
【実施例】
【0122】
《ステップ1》4,5α-エポキシ-6,6-エチレンジオキシ-17-(2-フルオロエチル)-3-メトキシモルヒナン-14β-オール(化合物12)の合成
【化30】
JP2016167318A1_000032t.gif
【実施例】
【0123】
化合物1(200mg,0.58mmol)をアセトニトリル(5mL)に溶解し、p-トルエンスルホン酸2-フルオロエチル(773μL,4.33mmol)、炭酸カリウム(611mg,4.33mmol)、及びヨウ化ナトリウム(651mg,4.34mmol)を加えて、2時間還流した。放冷後、吸引濾過を行い、濃縮後、5%水酸化ナトリウム水溶液(35mL)を加えた。クロロホルムで3回抽出し、有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100μm, クロロホルム:メタノール=100:0-100:1)により精製し、白色アモルファスとして表題化合物12(187mg,79%)を得た。
【実施例】
【0124】
H NMR(300MHz,CDCl):δ 1.40-1.62(m,4H),2.16-2.35(m,3H),2.52-2.59(m,1H),2.62-2.96(m,4H),3.07(d,J=18.3Hz,1H),3.74-3.83(m,1H),3.84-3.94(m,1H),3.87(s,3H),3.97-4.07(m,1H),4.15-4.23(m,1H),4.53(td,J=5.0,47.5,Hz,2H),4.57(s,1H),6.62(d,J=8.1Hz,1H),6.76(d,J=8.1Hz,1H),1プロトン(OH)観察されず.
MS(ESI):m/z 414[M+Na]
【実施例】
【0125】
《ステップ2》4,5α-エポキシ-17-(2-フルオロエチル)-14β-ヒドロキシ-3-メトキシモルヒナン-6-オン(化合物13)の合成
【化31】
JP2016167318A1_000033t.gif
【実施例】
【0126】
合成例1、ステップ2に記載の化合物4の合成法と同様の方法にて、化合物12から、白色アモルファスとして表題化合物13(91%)を得た。
【実施例】
【0127】
H NMR(300MHz,CDCl):δ 1.52-1.67(m,2H),1.82-1.91(m,1H),2.23-2.34(m,2H),2.42(dt,J=4.5,12.3Hz,1H),2.67-3.14(m,7H),3.88(s,3H),4.45-4.67(m,3H),4.80-5.02(brs,1H),6.62(d,J=8.4Hz,1H),6.70(d,J =8.1Hz,1H).
MS(ESI):m/z 370[M+Na]
【実施例】
【0128】
《ステップ3》6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(2-フルオロエチル)-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物14)の合成
【化32】
JP2016167318A1_000034t.gif
【実施例】
【0129】
合成例1、ステップ3に記載の化合物5の合成法と同様の方法にて、化合物13から、褐色アモルファスとして表題化合物14(66%)を得た。
【実施例】
【0130】
H NMR(300MHz,CDCl):δ 1.80-1.86(m,1H),2.36-2.53(m,2H),2.61-2.72(m,2H),2.80-3.00(m,4H),3.18-3.26(m,2H),3.77(s,3H),4.61(td,J=4.9,47.5 Hz,2H),5.72(s,1H),6.64-6.66(m,2H),7.03(dt,J=0.8,8.0Hz,1H),7.15(dt,J=1.2,6.9Hz,1H),7.24-7.30(m,1H),7.39-7.45(m,1H),8.38(s,1H),1プロトン(OH)観察されず.
MS(ESI):m/z 421[M+H]
【実施例】
【0131】
(合成例6)
6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(2-フルオロエチル)-インドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物6)の合成
【化33】
JP2016167318A1_000035t.gif
【実施例】
【0132】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物14から、褐色アモルファスとして表題化合物15(21%)を得た。
【実施例】
【0133】
H NMR(300MHz,CDCl):δ 1.86-1.87(m,1H),2.34-2.55(m,3H),2.55-2.79(m,2H),2.79-3.07(m,4H),3.12-3.40(m,2H),4.63(td,J=4.8,47.3Hz,2H),5.81(s,1H),6.49(d,J=8.5Hz,1H),6.57(d,J=8.1Hz,1H),7.03-7.38(m,3H),7.42-7.51(m,1H),8.51(s,1H),1プロトン(OH)観察されず.
MS(ESI):m/z 407[M+H]
【実施例】
【0134】
(合成例7)
17-ベンジル-6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物18)の合成
【化34】
JP2016167318A1_000036t.gif
【実施例】
【0135】
《ステップ1》6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物17)の合成
【化35】
JP2016167318A1_000037t.gif
【実施例】
【0136】
化合物1(804mg,2.32mmol)をメタノール(5mL)に溶解し、2M塩酸(5mL)を加え、1時間半還流した。放冷後、氷冷下4M水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、クロロホルムで3回抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた化合物16は精製することなく、次の反応に用いた。
【実施例】
【0137】
化合物16の粗成生物(527mg,1.75mmol)を酢酸(15mL)に溶解し、フェニルヒドラジン塩酸塩(328mg,2.27mmol)を加え2時間還流した。放冷後、酢酸をトルエン共沸により除去し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えpH=9にし、クロロホルムで3回抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100μm,クロロホルム:メタノール=100:4-100:6-100:8)により精製し、褐色アモルファスとして表題化合物17(562mg,2段階収率84%)を得た。
【実施例】
【0138】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.70-1.78(m,1H),2.35(dt,J=5.4,12.5Hz,1H),2.60(d,J=15.1Hz,1H),2.75-2.90(m,2H),2.85(d,J=15.8Hz,1H),3.08(d,J=17.4Hz,1H),3.23-3.35(m,2H),3.75(s,3H),5.62(s,1H), 6.61(d,J=8.3Hz,1H),6.64(d,J=8.2Hz,1H),7.00-7.05(m,1H),7.10-7.17(m,1H),7.28(d,J=8.2Hz,1H),7.40(d,J=7.9Hz,1H),8.39(s,1H),2プロトン(OH,NH)観察されず.
MS(ESI):m/z 375[M+H]
【実施例】
【0139】
《ステップ2》17-ベンジル-6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物18)の合成
【化36】
JP2016167318A1_000038t.gif
【実施例】
【0140】
化合物17(171mg,0.46mmol)をDMF(5mL)に溶解し、臭化ベンジル(162μL,1.37mmol)及び炭酸カリウム(189mg,1.37mmol)を加え、室温で撹拌した。反応液に精製水を加え、ジエチルエーテルで3回抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100μm,クロロホルム)により精製し、白色アモルファスとして表題化合物18(206mg,97%)を得た。
【実施例】
【0141】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.73-1.83(m,1H),2.31-2.43(m,2H),2.55-2.64(m,2H),2.80-2.90(m,2H),3.16(d,J=5.6Hz,1H),3.32(d,J=18.6Hz,1H),3.70(s,2H),3.74(s,3H),5.68(s,1H),6.64(s,2H),6.99(t, J=7.4Hz,1H),7.11(t,J=7.6Hz,1H),7.22-7.40(m,7H),8.37(s,1H),1プロトン(OH)観察されず.
MS(ESI):m/z 465[M+H]
【実施例】
【0142】
(合成例8)
17-ベンジル-6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物19)の合成
【化37】
JP2016167318A1_000039t.gif
【実施例】
【0143】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物18から、白色油状物質として表題化合物19(63%)を得た。
【実施例】
【0144】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.60-1.73(m,1H),2.23-2.37(m,2H),2.45-2.55(m,1H),2.59(d,J=15.8Hz,1H),2.77(dd,J=6.5,18.6Hz,1H),2.83(d,J=15.8Hz,1H),3.12(d,J=6.3Hz,1H),3.24(d,J=18.6Hz,1H),3.62-3.70(m,2H),5.71(s,1H),6.42(d,J=8.1Hz,1H),6.49(d,J=8.1Hz,1H),6.96(t,J=7.4Hz,1H),7.05(t,J=7.5Hz,1H),7.16(d,J=7.7Hz,1H),7.28-7.40(m,6H),8.38(s,1H),2プロトン(OHX2)観察されず.
MS(ESI):m/z 451[M+H]
【実施例】
【0145】
(合成例9)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)-3,3,3-トリフルオロプロパン-1-オン(化合物20)の合成
【化38】
JP2016167318A1_000040t.gif
【実施例】
【0146】
合成例3、ステップ1に記載の化合物7の合成法と同様の方法にて、化合物17から、表題化合物20(160mg,66%)を得た。
【実施例】
【0147】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.60-1.78(m,1H),2.32(dt,J=5.0,12.9Hz,0.4H),2.48(dt,J=5.0,12.8Hz,0.6H),2.55-2.80(m,2H),2.81-2.95(m,2H),2.98-3.12(m,1H),3.15-3.60(m,4H),3.65-3.75(m,3H),4.13(d, J=6.6Hz,0.4H),5.19(d,J=6.6Hz,0.6H),5.52(s,0.4H),5.60(s,0.6H),6.61(d,J= 8.1Hz,1H),6.66(d,J=8.0Hz,1H),7.00-7.09(m,1H),7.11-7.22(m,1H),7.28(d,J= 8.1Hz,1H),7.31-7.41(m,1H),8.57(s,0.6H), 8.65(s,0.4H).
MS(ESI):m/z 507[M+Na]
【実施例】
【0148】
(合成例10)
6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物21)の合成
【化39】
JP2016167318A1_000041t.gif
【実施例】
【0149】
合成例3、ステップ2に記載の化合物8の合成法と同様の方法にて、化合物20から、表題化合物21(76%)を得た。
【実施例】
【0150】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.80-1.85(m,1H),2.30-2.43(m,4H),2.58-2.69(m,2H),2.72-2.96(m,3H),2.90(d,J=16.0Hz,1H),3.14(d,J=6.9Hz,1H),3.17(d,J=18.9Hz,1H),3.73(s,1H),3.75(s,3H),5.69(s,1H), 6.61(d,J=8.3Hz,1H),6.64(d,J=8.3Hz,1H),6.98-7.05(m,1H),7.09-7.17(m,1H),7.26(d,J=8.2Hz,1H),7.40(d,J=7.9Hz,1H),8.31(s,1H).
MS(ESI):m/z 471[M+H]
【実施例】
【0151】
(合成例11)
6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(3,3,3-トリフルオロプロピル)インドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物21)の合成
【化40】
JP2016167318A1_000042t.gif
【実施例】
【0152】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物21から、白色油状物質として表題化合物22(22%)を得た。
【実施例】
【0153】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.70-1.80(m,1H),2.26-2.43(m,4H),2.50-2.58(m,1H),2.63(d,J=15.6Hz,1H),2.70-2.95(m,3H),2.86(dd,J=6.2,18.4Hz,1H),3.12(d,J=18.4Hz,1H),3.13(d,J=6.4Hz,1H),5.74(s, 1H),6.45(d,J=8.2Hz,1H),6.53(d,J=8.1 Hz,1H),7.01(t,J=7.5Hz,1H),7.12(t,J= 7.6Hz,1H),7.24(d,J=8.3Hz,1H),7.40(d,J=7.9Hz,1H),8.32(s,1H),2プロトン(OHX2)確認されず.
MS(ESI):m/z 457[M+H]
【実施例】
【0154】
(合成例12)
(6,7-ジヒドロ-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)-2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロパン-1-オン(化合物23)の合成
【化41】
JP2016167318A1_000043t.gif
【実施例】
【0155】
合成例3、ステップ1に記載の化合物7の合成法と同様の方法にて、化合物17から、白色油状物質として表題化合物23(57%)を得た。
【実施例】
【0156】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.70-1.80(m,1H),2.45(dt,J=5.2,12.7Hz,1H),2.65(d,J=15.8Hz,1H),2.87-3.05(m,1H),3.16-3.35(m,3H),3.60(dd,J=5.1,13.2Hz,1H),3.73(s,3H),4.64-4.75(m,2H),5.63(s,1H),6.65(d,J=8.2Hz,1H),6.60(d,J=8.3Hz,1H),7.00-7.08(m,1H),7.10-7.18(m,1H),7.28(d,J=8.1Hz,1H),7.40(d,J=7.9Hz,1H),8.43-8.58(m,1H).
MS(ESI):m/z 543[M+Na]
【実施例】
【0157】
(合成例13)
6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル)インドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物25)の合成
【化42】
JP2016167318A1_000044t.gif
【実施例】
【0158】
合成例3、ステップ2に記載の化合物8の合成法と同様の方法にて、化合物23から、白色油状物質として表題化合物24を得、精製することなく、合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、白色油状物質として表題化合物25(2段階収率36%)を得た。
【実施例】
【0159】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.68-1.77(m,1H),2.41(dt,J=5.6,12.4Hz,1H),2.60(d,J=15.6Hz,1H),2.57-2.72(m,2H),2.92(d,J=15.6Hz,1H),2.94-3.22(m,5H),4.19(s,1H),4.45(s,1H),5.71(s,1H),6.46(d,J=8.2Hz,1H),6.54(d,J=8.1Hz,1H),7.00(t,J=7.2Hz,1H),7.11(t,J=7.2Hz,1H),7.20(d,J=8.1Hz,1H),7.38(d,J=7.9Hz,1H),8.37(s,1H).
MS(ESI):m/z 515[M+Na]
【実施例】
【0160】
(合成例14)
(6,7-ジヒドロ-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)-2,2,2-トリクロロエタン-1-オン(化合物26)の合成
【化43】
JP2016167318A1_000045t.gif
【実施例】
【0161】
化合物17(123mg,0.33mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、無水トリクロロ酢酸(TCAA)(180μL,0.99mmol)を加えて室温で2時間半撹拌したのち、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。クロロホルムで3回抽出し、有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100μm,クロロホルム)により精製し、白色油状物質として表題化合物26(95%)を得た。
【実施例】
【0162】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.60-1.82(m,2H),2.35-2.85(m,3H),2.95-3.45(m,3H),3.71(s,3H),4.40-4.50(m,1H),5.15(s,1H),5.64(s,1H),6.58-6.70(m,2H),7.00-7.10(m,1H),7.11-7.20(m,1H),7.28-7.35(m,1H),7.35-7.40(m,1H),8.40-8.63(m,1H).
MS(ESI):m/z 541[M+Na]
【実施例】
【0163】
(合成例15)
17-(2,2,2-トリクロロエチル)-6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物27)の合成
【化44】
JP2016167318A1_000046t.gif
【実施例】
【0164】
合成例3、ステップ2に記載の化合物8の合成法と同様の方法にて、化合物26から、白色油状物質として表題化合物27(33%)を得た。
【実施例】
【0165】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.78-1.85(m,1H),2.52(dt,J=5.2,12.7Hz,1H),2.61(d,J=15.7Hz,1H),2.86(dt,J=3.2,12.1Hz,1H),2.95(d,J=15.7Hz,1H),3.02-3.15(m,3H),3.37(d,J=14.9Hz,1H),3.50(d,J=3.9Hz,1H),3.54(d,J=15.0Hz,1H),3.75(s,3H),4.54(s,1H),5.72(s,1H),6.63(d,J=8.3Hz,1H),6.66(d,J=8.3Hz,1H),7.01(t,J=7.4Hz,1H),7.12(t,J=7.6Hz,1H),7.26(d,J=8.2Hz,1H),7.40(d,J=7.9Hz,1H),8.41(s,1H).
MS(ESI):m/z 505[M+H]
【実施例】
【0166】
(合成例16)
17-(3,3,3-トリクロロエチル)-6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物28)の合成
【化45】
JP2016167318A1_000047t.gif
【実施例】
【0167】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物27から、白色油状物質として表題化合物28(26%)を得た。
【実施例】
【0168】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.76-1.82(m,1H),2.53(dt,J=5.2,12.7Hz,1H),2.62(d,15.7Hz,1H),2.87(dt,J=3.4,12.1Hz,1H),2.62(d,J=15.7Hz,1H),3.02-3.15(m,3H),3.38(d,J=14.9Hz,1H),3.50(d,J=3.1Hz, 1H),3.55(d,J=15.0Hz,1H),4.61(s,1H),5.34(s,1H),5.74(s,1H),6.52(d,J=8.1Hz,1H),6.59(d,J=8.1Hz,1H),7.02(t,J=7.5Hz,1H),7.14(t,J=8.2Hz,1H),7.27(d,J=9.1Hz,1H),7.40(d,J=7.9Hz,1H),8.23(s,1H).
MS(ESI):m/z 513[M+Na]
【実施例】
【0169】
(合成例17)
6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(2-ヒドロキシエチル)-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物29)の合成
【化46】
JP2016167318A1_000048t.gif
【実施例】
【0170】
合成例7、ステップ3に記載の化合物18の合成法と同様の方法にて、化合物17の粗生成物から、白色固体物質として表題化合物29(78%)を得た。
【実施例】
【0171】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.65-1.80(m,1H),2.25-2.37(m,2H),2.52-2.73(m,3H),2.61(d,J=15.2Hz,1H),2.85(dd,J=6.3,16.6Hz,1H),2.89(d,J=16.3Hz,1H),3.14 (d,J=18.5Hz,1H),3.15(d,J=6.3Hz,1H),3.71-3.60(m,2H),3.73(s,3H),5.62(s,1H),6.59(d,J=8.3Hz,1H),6.62(d,J=8.2Hz,1H),7.01(t,J=7.2Hz,1H),7.11(t,J=7.2Hz,1H),7.23(d,J=8.1Hz,1H),7.39(d,J=7.9Hz,1H),8,55(s,1H),2プロトン(OHX2)観察されず.
MS(ESI):m/z 441[M+Na]
【実施例】
【0172】
(合成例18)
6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(2-ヒドロキシエチル)インドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物30)の合成
【化47】
JP2016167318A1_000049t.gif
【実施例】
【0173】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物29から、白色油状物質として表題化合物30(22%)を得た。
【実施例】
【0174】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.69-1.73(m,1H),2.25-2.42(m,2H),2.55-2.74(m,3H),2.59(d,J=14.8Hz,1H),2.80(d,J=15.7Hz,1H),2.84(dd,J=6.4,18.7Hz,1H),3.13(d,J=7.0Hz,1H),3.17(d,J=19.0Hz,1H),3.58-3.72(m,2H),5.58(s,1H),6.53(d,J=8.2Hz,1H),6.56(d,J=8.1Hz,1H),6.90-6.98(m,1H),7.03-7.10(m,1H),7.30(d,J=8.2Hz,1H),7.37(d,J=7.9Hz,1H),7.88(s,1H),3プロトン(OHX3)観察されず.
MS(ESI):m/z 427[M+Na]
【実施例】
【0175】
(合成例19)
(E)-7-ベンジリデン-4,5α-エポキシ-17-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3,14β-ジヒドロキシモルヒナン-6-オン(化合物32)の合成
【化48】
JP2016167318A1_000050t.gif
【実施例】
【0176】
《ステップ1》4,5α-エポキシ-17-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3,14β-ジヒドロキシモルヒナン-6-オン(化合物32)の合成
【化49】
JP2016167318A1_000051t.gif
【実施例】
【0177】
化合物3(151mg,0.35mmol)に48%臭化水素酸(10mL)を加え1時間還流した。氷冷下、反応液に25%アンモニアを加えpH=9にした。精製水を加え、クロロホルムで3回抽出した後、有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100μm,ヘキサン:酢酸エチル=3:1)により精製し、白色アモルファスとして表題化合物31(47mg,36%)を得た。
【実施例】
【0178】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.55-1.68(m,1H),1.91(ddd,J=2.9,5.0,13.4Hz,1H),2.32(dt,J=3.0,14.5Hz,1H),2.45-2.59(m,2H),2.72-2.82(m,2H),2.90-3.20(m,5H),4.70-4.80(m,2H),6.61(d,J=8.2Hz,1H),6.75(d,J=8.1Hz,1H),2プロトン(OHX2)観察されず.
MS(ESI):m/z 392[M+Na]
【実施例】
【0179】
《ステップ2》(E)-7-ベンジリデン-4,5α-エポキシ-17-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3,14β-ジヒドロキシモルヒナン-6-オン(化合物32)の合成
【化50】
JP2016167318A1_000052t.gif
【実施例】
【0180】
化合物31(52.6mg,0.14mmol)をトルエン(5mL)及びDMF(1mL)に溶解し、安息香酸(45.8mg,0.38mmol)、ベンズアルデヒド(0.036mL,0.36mmol)、及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.13mL,0.75mmol)を加え、140Cで24時間撹拌した。氷冷下、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで3回抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物を分取TLC(ヘキサン:酢酸エチル=130:104)により精製し、白色油状物質として表題化合物32(28.5mg,44%)を得た。
【実施例】
【0181】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.63-1.73(m,1H),2.30-2.38(m,1H),2.43(dt,J=5.5,12.7Hz,1H),2.67(dt,J=3.5,12.0Hz,1H),2.73-2.80(m,1H),2.84-2.94(m,1H),2.99-3.15(m,3H),3.07(d,J=18.4Hz,1H),3.10(d,J=18.1Hz,1H),4.40(d,J=2.0Hz,1H),4.71(s,1H),6.02(s,1H),6.66(d,J=8.2Hz,1H),6.77(d,J=8.2Hz,1H),7.28-7.40(m,5H),7.66(d,J=2.6Hz,1H).
MS(ESI):m/z 480[M+Na]
【実施例】
【0182】
(合成例20)
(E)-17-ベンジル-7-ベンジリデン-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシモルヒナン-6-オン(化合物35)の合成
【化51】
JP2016167318A1_000053t.gif
【実施例】
【0183】
《ステップ1》17-ベンジル-4,5α-エポキシ-6,6-エチレンジオキシ-3-メトキシモルヒナン-14β-オール(化合物33)の合成
【化52】
JP2016167318A1_000054t.gif
【実施例】
【0184】
合成例7、ステップ3に記載の化合物18の合成法と同様の方法にて、化合物1から、白色アモルファスとして表題化合物33(744mg,91%)を得た。
【実施例】
【0185】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.38-1.60(m,4H),2.15-2.29(m,3H),2.43-2.50(m,1H),2.62(dd,J=5.7,18.1Hz,1H),2.88(d,J=5.5Hz,1H),3.19(d,J=18.3Hz,1H),3.65(s,2H),3.74-3.82(m,1H),3.87(s,3H),3.85-3.93(m,1H),4.02(q,J=6.6,13.2Hz,1H),4.19(ddd,J=5.5,6.9,12.6Hz,1H),4.57(s,1H),4.90-5.15(brs,1H),6.65(d,J=8.2Hz,1H),6.76(d,J=8.2Hz,1H),7.22-7.38(m,5H).
MS(ESI):m/z 436[M+H]
【実施例】
【0186】
《ステップ2》(E)17-ベンジル-7-ベンジリデン-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシモルヒナン-6-オン(化合物35)の合成
【化53】
JP2016167318A1_000055t.gif
【実施例】
【0187】
合成例1、ステップ2に記載の化合物4の合成法と同様の方法にて、化合物33から、化合物34の粗生成物を得た。得られた化合物34の粗生成物は精製することなく、次の反応に用いた。
【実施例】
【0188】
化合物34の粗生成物から、合成例19、ステップ2に記載の化合物32の合成法と同様の方法にて、白色油状物質として表題化合物35(103.8mg,2段階収率73%)を得た。
【実施例】
【0189】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.62-1.70(m,1H),2.27-2.42(m,3H),2.54-2.60(m,1H),2.71(dd,J=6.5,18.6Hz,1H),2.93(d,J=15.5Hz,1H),3.00(d,J=6.4Hz,1H),3.33(d,J=18.7Hz,1H),3.67(s,2H),3.88(s,3H),4.67(s,1H),6.71(d,J=8.2Hz,1H),6.75(d,J=8.2Hz,1H),7.22-7.38(m,10H),7.63-7.68,m,1H),1プロトン(OH)観察されず.
MS(ESI):m/z 480[M+H]
【実施例】
【0190】
(合成例21)
(E)-17-ベンジル-7-ベンジリデン-4,5α-エポキシ-3,14β-ジヒドロキシモルヒナン-6-オン(化合物36)の合成
【化54】
JP2016167318A1_000056t.gif
【実施例】
【0191】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物35から、白色油状物質として表題化合物36(23%)を得た。
【実施例】
【0192】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.60-1.70(m,1H),2.28-2.42(m,3H),2.55-2.63(m,1H),2.70(dd,J=6.1,18.5Hz,1H),2.94(d,J=15.5Hz,1H),3.00(d,J=6.1Hz,1H),3.31(d,J=18.6Hz,1H),3.67(s,2H),4,69(s,1H),6.67(d,J=8.2Hz,1H),6.76(d,J=8.2Hz,1H),7.20-7.40(m,10H),7.60-7.68(m,1H),2プロトン(OHX2)観察されず.
MS(ESI):m/z 466[M+H]
【実施例】
【0193】
(合成例22)
6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-(2,2,2-トリフルオロエチル)ベンゾフロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物37)の合成
【化55】
JP2016167318A1_000057t.gif
【実施例】
【0194】
化合物31(56.3mg,0.15mmol)をエタノール(5mL)に溶解し、O-フェニルヒドロキシルアミン塩酸塩(44.4mg,0.31mmol)及びメタンスルホン酸(0.045mL,0.46mmol)を加え、90℃で9時間撹拌した。氷冷下、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで3回抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物を分取TLC(クロロホルム:メタノール=200:10)により精製し、白色油状物質として表題化合物37(30.2mg,39%)を得た。
【実施例】
【0195】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.78-1.83(m,1H),2.47(dt,J=5.4,12.7Hz,1H),2.54-2.61(m,1H),2.67(dt,J=3.5,12.0Hz,1H),2.75-2.82(m,1H),2.84(d,J=16.0Hz,1H),2.95-3.19(m,2H),3.10(d,J=18.5Hz,1H),3.03(d,J=6.3Hz,1H),3.22(d,J=6.0Hz,1H),4.45(d,J=1.7Hz,1H),5.15(s,1H),5.64(s,1H),6.58(d,J=8.2Hz,1H),6.66(d,J=8.2 Hz,1H),7.15-7.20(m,1H),7.25-7.30(m,1H),7.38(d,J=7.7Hz,1H),7.44(d,J=8.3 Hz,1H).
MS(ESI):m/z 466[M+Na]
【実施例】
【0196】
(合成例23)
17-ベンジル-6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3-メトキシベンゾフロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物38)の合成
【化56】
JP2016167318A1_000058t.gif
【実施例】
【0197】
合成例22に記載の化合物37の合成法と同様の方法にて、化合物34から、白色油状物質として表題化合物38(39%)を得た。
【実施例】
【0198】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.79-1.85(m,1H),2.23-2.42(m,2H),2.52-2.63(m,2H),2.74(d,J=16.0Hz,1H),2.82(dd,J=6.5,18.6Hz,1H),3.13(d,J=6.4Hz,1H),3.33(d,J=18.6Hz,1H),3.70(s,2H),3.78(s,3H),5.61(s,1H),6.64(d,J=8.3Hz,1H),6.67(d,8.2Hz,1H),7.10-7.15(m,1H),7.20-7.50(m,9H).
MS(ESI):m/z 466[M+H]
【実施例】
【0199】
(合成例24)
17-ベンジル-6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシベンゾフロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物39)の合成
【化57】
JP2016167318A1_000059t.gif
【実施例】
【0200】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物38から、白色油状物質として表題化合物39(52%)を得た。
【実施例】
【0201】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.72-1.85(m,1H),2.31-2.43(m,2H),2.50-2.65(m,2H),2.74(d,J=16.0Hz,1H),2.79(dd,J=6.5,18.5Hz,1H),3.12(d,J=6.4Hz,1H),3.30(d,J=18.6Hz,1H),3.69(dd,J=13.1,18.1Hz,2H),4.40-4.90(brs,1H),5.61(s.1H),6.57(d,J=8.2Hz,1H),6.63(d,J=8.1Hz,1H),7.10-7.18(m,1H),7.20-7.44(m,8H),1プロトン(OH)観察されず.
MS(ESI):m/z 452[M+H]
【実施例】
【0202】
(合成例25)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)(シクロプロピル)メタノン(化合物40)の合成
【化58】
JP2016167318A1_000060t.gif
【実施例】
【0203】
合成例3、ステップ1に記載の化合物7の合成法と同様の方法にて、化合物17から、白色油状物質として表題化合物40(定量的)を得た。
【実施例】
【0204】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 0.70-0.90(m,2H),0.90-1.20(m,2H),1.60-2.00(m,2H),2.25-3.18(m,5H),3.20-3.50(m,1H),3.76(s,3H),4.05-4.20(m,0.65H),4.48-4.60(m,0.35H),4.67-4.78(m,0.35H),5.24(d,J=6.3Hz,0.65H),5.62(s,0.35),5.67(s,0.65H),6.63(d,J=8.3Hz,1H),6.68(d,J=8.3Hz,1H),7.05(t,J=7.4,14.5Hz,1H),7.17(t,J=7.7,14.8Hz,1H),7.31(d,J=7.6Hz,1H),7.41(d,J=7.9Hz,1H),8.25-8.50(m,1H),1プロトン(OH)観察されず.
MS(ESI):m/z 465[M+H]
【実施例】
【0205】
(合成例26)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3,14β-ジヒドロキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)(シクロプロピル)メタノン(化合物41)の合成
【化59】
JP2016167318A1_000061t.gif
【実施例】
【0206】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物40から、白色アモルファスとして表題化合物41(92%)を得た。
【実施例】
【0207】
H NMR(400MHz,CDOD):δ 0.70-0.91(m,3H),0.91-1.05(m,1H),1.67(dd,J=2.9,12.8Hz,0.5H),1.73(dd,J=2.9,12.8Hz,0.5H),1.92-2.05(m,0.5H),2.05-2.18(m,0.5H),2.41(dt,J=5.2,12.7Hz,0.5H),2.55(dt,J=4.8,12.5Hz,0.5H),2.60-3.05(m,3H),2.76(dt,J=4.0,13.6Hz,0.5H),3.18-3.40(m,1H),3.47(dd,J=6.6,18.4Hz,0.5H),4.22(dd,J=4.8,13.8Hz,0.5H),4,46(dd,J=4.9,13.6Hz,0.5H),4.78(d,J=6.5Hz,0,5H),5.09(d,J=6.6Hz,0.5H),5.61(s,0.5H),5.62(s,0.5H),6.50-6.67(m,2H),6.90-7.00(m,1H),7.02-7.13(m,1H),7.31(dd,J=3.7,8.7Hz,1H),7.38(dd,J=4.6,7.8Hz,1H),3プロトン(OHX2,NH)観察されず.
MS(ESI):m/z 451[M+Na]
【実施例】
【0208】
(合成例27)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)(ピリジン-3-イル)メタノン(化合物42)の合成
【化60】
JP2016167318A1_000062t.gif
【実施例】
【0209】
合成例3、ステップ1に記載の化合物7の合成法と同様の方法にて、化合物17(200mg,0.53mmol)から、白色油状物質として表題化合物42及び43を得た。化合物42及び43の混合物をメタノール(2mL)に溶解し、トリエチルアミン(72μL,0.52mmol)を加えて、室温で3時間撹拌した。反応液にクエン酸を加え、酢酸エチルで3回抽出した後、有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100クロロホルム:アンモニアメタノール=100:2)で精製し、白色油状物質として表題化合物42(164mg,2段階収率64%)を得た。
【実施例】
【0210】
H NMR(400MHz,CDOD):δ 1.42-1.80(m,1H),2.54(dt,J=5.2,13.0Hz,0.6H),2.30-2.71(m,2H),2.89(dt,J=4.4,13.4Hz,0.4H),2.92-3.18(m,1.6H),3.18-3.50(m,1.4H),3.66(d,J=7.2Hz,3H),3.62-3.80(m,0.4H),4.05(d,J=6.4Hz,0.6H),4.55(dd,J=5.2,13.6Hz,0.6H),5.23(d,J=6.6Hz,0.4H),5.60-5.68(m,1H),6.58-6.75(m,2H),6.85-7.00(m,1H),7.01-7.14(m,1H),7.20-7.58(m,3H),7.80-8.03(m,1H),8.55-8.75(m,2H),2プロトン(OH,NH)観察されず.
MS(ESI):m/z 480[M+H]
【実施例】
【0211】
(合成例28)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3,14β-ジヒドロキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)(ピリジン-3-イル)メタノン(化合物44)の合成
【化61】
JP2016167318A1_000063t.gif
【実施例】
【0212】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物42から、白色アモルファスとして表題化合物44(32%)を得た。
【実施例】
【0213】
H NMR(400MHz,Pyridine-d):δ 1.74-1.82(m,0.33H),1.87-1.95(m,0.67H),2.82(d,J=15.6Hz,0.67H),2.90-3.10(m,2H),2.96(d,J=15.6Hz,0.33H),3.18(dt,J=3.5,13.5Hz,0.67H),3.20-3.29(m,1H),3.30-3.40(m,0.67H),3.46(dt,J=3.5,13.5Hz,0.33H),3.54-3.63(m,0.33H),3.68-3.78(m,0.33H),4.53(d,J=6.2Hz,0.67H),5.01-5.10(m,0.67H),5.85-5.90(m,0.33H),5.94(s,0.67H),6.10(s,0.33H),6.82(d,J=8.0Hz,1H),7.10-7.69(m,6H),7.95-8.00(m,0.33H),8.22-8.27(m,0.67H),8.66-8.84(m,1H),9.13-9.17(m,0.33H),9.34-9.38(m,0.67H),11.5-11.8(m,1H),12.4-12.6(m,1H),1プロトン(OH)観察されず.
MS(ESI):m/z 488[M+Na]
【実施例】
【0214】
(合成例29)
6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-((1-フルオロシクロプロピル)メチル)インドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物48)の合成
【化62】
JP2016167318A1_000064t.gif
【実施例】
【0215】
《ステップ1》3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物46)の合成
【化63】
JP2016167318A1_000065t.gif
【実施例】
【0216】
Portoghese P. S., et al., Opioid agonist and antagonist activities of morphindoles related to naltrindole, J. Med. Chem., 35, 4325-4329, 1992.に記載の方法にしたがい合成した化合物45(92.8mg,0.258mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(1.5mL)に溶解し、tert-ブチルジメチルクロロシラン(116mg,0.77mmol)及びイミダゾール(105mg,1.55mmol)のDMF(0.5mL)溶液を加え、4時間室温で撹拌した。氷冷下、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで3回抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100μm,クロロホルム:メタノール=100:6-100:14)により精製し、白色アモルファスとして表題化合物46(111mg,91%)を得た。
【実施例】
【0217】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 0.00-0.02(s,3H),0.03-0.05(s,3H),0.87-0.90(s,9H),1.63-1.75(m,1H),2.34(dt,J=5.4,12.5Hz,1H),2.60(d,J=15.7Hz,1H),2.72-2.90(m,2H),2.83(d,J=15.8Hz,1H),3.08(d,J=18.3Hz,1H),3.25(d,J=6.4Hz,1H),3.33(dd,J=6.6,18.4Hz,1H),4.23(s,1H),5.55(s,1H),6.52(d,J=8.2Hz,1H),6.57(d,J=8.1Hz,1H),6.97-7.08(m,1H),7.10-7.19(m,1H),7.28(d,J=8.2Hz,1H),7.39(d,J=7.9Hz,1H),8.39(s,1H),1プロトン(NH)観察されず.
MS(ESI):m/z 475[M+H]
【実施例】
【0218】
《ステップ2》(3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)((1-フルオロシクロプロピル)メチル)メタノン(化合物47)の合成
【化64】
JP2016167318A1_000066t.gif
【実施例】
【0219】
合成例3、ステップ1に記載の化合物7の合成法と同様の方法にて、化合物46から、白色アモルファスとして表題化合物47(80%)を得た。
【実施例】
【0220】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 0.01-0.10(m,6H),0.81-0.95(m,9H),1.15-1.50(m,4H),1.70-1.80(m,1H),2.30-3.50(m,7H),4.17-4.50(m,1H),4.70-4.80(m,0.4H),5.00-5.11(m,0.6H),5.48-5.64(m,1H),6.56(d,J=8.2Hz,1H),6.62(d,J=8.1Hz,1H),7.06(t,J=7.4Hz,1H),7.18(t,J=7.5Hz,1H),7.31(d,J=8.2Hz,1H),7.40(d,J=7.8Hz,1H),8.10-8.30(m,1H).
MS(ESI):m/z 583[M+Na]
【実施例】
【0221】
《ステップ3》6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-((1-フルオロシクロプロピル)メチル)インドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物48)の合成
【化65】
JP2016167318A1_000067t.gif
【実施例】
【0222】
化合物47(63.1mg,0.11mmol)をTHF(3 mL)に溶解し、ボラン-THF錯体の1.0M THF溶液(0.71mL,0.68mmol)を加え、1時間還流した。放冷後、氷冷下で2M塩酸(1.5mL)を加え、3時間室温で撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液によりpH=9にし、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物を分取TLC(ヘキサン:酢酸エチル=100:100) により精製し、白色油状物質として表題化合物48(25.2mg,2段階収率52%)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 0.59-0.71(m,2H),1.08-1.18(m,2H),1.70-1.78(m,1H),2.36-2.48(m,2H),2.65(d,J=15.6Hz,2H),2.69(d,J=6.5Hz,1H),2.77-3.02(m,3H),2.93(d,J=15.8Hz,1H),3.13(d,J=18.6Hz, 1H),3.36(d,J=6.3Hz,1H),5.74(s,1H),6.43(d,J=8.1Hz,1H),6.51(d,J=8.1Hz,1H),7.00(t,J=7.4Hz,1H),7.10(t,J=7.5Hz,1H),7.22(d,J=8.1Hz,1H),7.40(d,J=7.8Hz,1H),8.39(s,1H),1プロトン(OH)観察されず.
MS(ESI):m/z 433[M+H]
【実施例】
【0223】
(合成例30)
6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-((1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)メチル)インドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物50)の合成
【化66】
JP2016167318A1_000068t.gif
【実施例】
【0224】
《ステップ1》(3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)メタノン(化合物49)の合成
【化67】
JP2016167318A1_000069t.gif
【実施例】
【0225】
合成例3、ステップ1に記載の化合物7の合成法と同様の方法にて、化合物46から、白色油状物質として表題化合物49(79%)を得た。
【実施例】
【0226】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 0.00-0.05(m,6H),0.85-0.90(m,9H),1.15-1.40(m,3H),1.63-1.90(m,2H),2.20-3.40(m,7H),3.50-3.68(m,1H),4.10-4.30(m,0.5H),5.00-5.20(m,0.5H),5.53(s,1H),6.54(d,J=8.2Hz,1H),6.60(d,J=8.1Hz,1H),7.06(t,J =7.4Hz,1H),7.17(t,J=7.6Hz,1H),7.31(d,J=8.1Hz,1H),7.32-7.40(m,1H),8.15-8.35(m,1H).
MS(ESI):m/z 633[M+Na]
【実施例】
【0227】
《ステップ3》6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-17-((1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)メチル)インドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物50)の合成
【化68】
JP2016167318A1_000070t.gif
【実施例】
【0228】
合成例29、ステップ3に記載の化合物48の合成法と同様の方法にて、化合物49から、白色油状物質として表題化合物50(2段階収率71%)を得た。
【実施例】
【0229】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 0.55-0.70(m,2H),1.02-1.15(m,2H),1.73(d,J=11.6Hz,1H),2.20-2.31(m,1H),2.38(dd,J=4.8,12.6Hz,1H),2.45(d,J=13.7Hz,1H),2.62(d,J=15.7Hz,1H),2.70-3.09(m,3H),2.83(dd,J=6.4,18.5Hz,1H),2.93(d,J=16.2Hz,1H),3.21(d,J=6.1Hz,1H),4.82(s,1H),5.76(s,1H),5.90(s,1H),6.42(d,J=8.2Hz,1H),6.52(d,J=8.1Hz,1H),7.00(t,J=7.5 Hz,1H),7.11(t,J=7.6Hz,1H),7.23(d,J=8.2Hz,1H),7.40(d,J=7.8Hz,1H),8.36(s,1H).
MS(ESI):m/z 483[M+H]
【実施例】
【0230】
(合成例31)
((E)-7-ベンジリデン-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシ-6-オキソモルヒナン-17-イル)(シクロプロピル)メタノン(化合物52)の合成
【化69】
JP2016167318A1_000071t.gif
【実施例】
【0231】
《ステップ1》(E)-7-ベンジリデン-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシモルヒナン-6-オン(化合物51)の合成
【化70】
JP2016167318A1_000072t.gif
【実施例】
【0232】
合成例19、ステップ2に記載の化合物32の合成法と同様の方法にて、化合物16から、白色油状物質として表題化合物51(60%)を得た。
【実施例】
【0233】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.60-1.68(m,1H),2.30-2.44(m,2H),2.80-2.94(m,2H),2.99(d,J=16.6Hz,1H),3.10-3.18(m,2H),3.26-3.34(m,1H),3.88(s,3H),4.59(s,1H),6.68(d,J=8.2Hz,1H),6.75(d,J=8.2Hz,1H),7.20-7.40(m,5H),7.64(d,J=2.4Hz,1H),7.89(d,J=7.4Hz,1H),1プロトン(OH)観察されず.
MS(ESI):m/z 412[M+Na]
【実施例】
【0234】
《ステップ2》((E)-7-ベンジリデン-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシ-6-オキソモルヒナン-17-イル)(シクロプロピル)メタノン(化合物52)の合成
【化71】
JP2016167318A1_000073t.gif
【実施例】
【0235】
合成例3、ステップ1に記載の化合物7の合成法と同様の方法にて、化合物51から、白色アモルファスとして表題化合物52(80%)を得た。
【実施例】
【0236】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 0.60-1.00(m,4H),1.50-1.68(m,1H),1.68-1.95(m,1H),2.30-2.60(m,2H),2.80-3.40(m,3H),3.89(s,3H),4.00-4.16(m,0.65H),4.35-4.48(m,0.35H),4.50-4.62(m,0.35H),4.68(s,1H),5.02(d,0.65H),6.70(d,J=8.2Hz,1H),6.78(d,J=8.2Hz,1H),7.20-7.40(m,5H),7.66(s,1H).
MS(ESI):m/z 480[M+Na]
【実施例】
【0237】
(合成例32)
((E)-7-ベンジリデン-4,5α-エポキシ-3,14β-ジヒドロキシ-6-オキソモルヒナン-17-イル)(シクロプロピル)メタノン(化合物53)の合成
【化72】
JP2016167318A1_000074t.gif
【実施例】
【0238】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物52から、黄色アモルファスとして表題化合物53(51%)を得た。
【実施例】
【0239】
H NMR(400MHz,CDOD):δ 0.60-1.00(m,4H),1.48-1.62(m,1H),1.90-2.10(m,1H),2.38(dt,J=5.4,12.8Hz,0.5H),2.44-2.60(m,1.5H),2.74(dt,J=4.0,13.5Hz,0.5H),2.85(d,J=18.6Hz,0.5H),3.02(d,J=18.4Hz,0.5H),3.02-3.15(m,1H),3.16-3.28(m,1H),3.39(dd,J=6.6,18.6Hz,0.5H),4.21(dd,J=4.9,14.0Hz,0.5H),4.42(dd,J=5.1,13.8Hz,0.5H),4.63(d,J=5.4Hz,1H),4.67(d,J=6.4Hz,0.5H),4.94(d,J=6.5Hz,0.5H),6.62-6.75(m,2H),7.28-7.40(m,5H),7.62(dd,J=2.3,12.3Hz,1H),2プロトン(OHX2)観察されず.
MS(ESI):m/z 466[M+Na]
【実施例】
【0240】
(合成例33)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシベンゾフロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)(シクロプロピル)メタノン(化合物55)の合成
【化73】
JP2016167318A1_000075t.gif
【実施例】
【0241】
《ステップ1》6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3-メトキシベンゾフロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物54)の合成
【化74】
JP2016167318A1_000076t.gif
【実施例】
【0242】
合成例22に記載の化合物37の合成法と同様の方法にて、化合物16から、褐色アモルファスとして表題化合物54(57%)を得た。
【実施例】
【0243】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.70-1.88(m,1H),2.36(dt,J=7.2,12.6Hz,1H),2.59(dd,J=1.5,16.0Hz,1H),2.75-2.81(m,1H),2.79(d,J=15.7Hz,1H),2.87(dt,J=3.5,12.2Hz,1H),3.09(d,J=17.5Hz,1H),3.22-3.28(m,2H),3.79(s,3H),5.59(s,1H),6.62(d,J=8.2Hz,1H),6.67(d,J=8.2Hz,1H),7.16(t,J=7.2,11.1Hz,1H),7.20-7.28(m,1H),7.37(d,J=7.6Hz,1H),7.45(d,J=8.3Hz,1H),2プロトン(OH,NH)観察されず.
MS(ESI):m/z 376[M+H]
【実施例】
【0244】
《ステップ2》(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシベンゾフロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)(シクロプロピル)メタノン(化合物55)の合成
【化75】
JP2016167318A1_000077t.gif
【実施例】
【0245】
合成例3、ステップ1に記載の化合物7の合成法と同様の方法にて、化合物54から、白色アモルファスとして表題化合物55(定量的)を得た。
【実施例】
【0246】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 0.70-1.18(m,4H),1.70-1.90(m,2H),2.50-3.50(m,7H),3.80(s,3H),4.02-4.18(m,0.7H),4.45-4.59(m,0.3H),4.69-4.75(m,0.3H),5.22(d,J=6.3Hz,0.7H),5.55-5.68(m,1H),6.64(d,J=8.3Hz,1H),6.70(d,J=8.3Hz,1H),7.18(t,J=7.4,14.9Hz,1H),7.21-7.35(m,1H),7.39(d,J=7.5Hz,1H),7.46(d,J=8.2Hz,1H).
MS(ESI):m/z 466[M+Na]
【実施例】
【0247】
(合成例34)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3,14β-ジヒドロキシ-3-メトキシベンゾフロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)(シクロプロピル)メタノン(化合物56)の合成
【化76】
JP2016167318A1_000078t.gif
【実施例】
【0248】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物55から、白色アモルファスとして表題化合物56(51%)を得た。
【実施例】
【0249】
H NMR(400MHz,CDOD):δ 0.70-1.00(m,4H),1.60-1.75(m,1H),1.90-2.12(m,1H),2.40(dt,J=5.2,12.8Hz,0.5H),2.48-2.88(m,3H),2.71(dt,J=3.9,13.6Hz,0.5H),3.00(d,J=18.5Hz,0.5H),3.14(dt,J=3.6,13.6Hz,0.5H),3.25-3.38(m,0.5H),3.46(dd,J=6.6,18.5Hz,0.5H),4.18(dd,J=4.7,13.8Hz,0.5H),4.44(dd,J=4.9,13.7Hz,0.5H),4.80(d,J=6.6Hz,0.5H),5.10(d,J=6.6Hz,0.5H),5.55(s,0.5H),5.56(s,0.5H),6.55-6.70(m,2H),7.10-7.20(m,1H),7.20-7.30(m,1H),7.41(dd,J=6.4,11.5Hz,2H),2プロトン(OHX2)観察されず.
MS(ESI):m/z 452[M+Na]
【実施例】
【0250】
(合成例35)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)(フェニル)メタノン(化合物57)の合成
【化77】
JP2016167318A1_000079t.gif
【実施例】
【0251】
合成例3、ステップ1に記載の化合物7の合成法と同様の方法にて、化合物17から、白色アモルファスとして表題化合物57(定量的)を得た。
【実施例】
【0252】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.52-1.65(m,0.6H),1.74-1.85(m,0.4H),2.40-2.60(m,1.4H),2.65-2.75(m,1H),2.85-3.00(m,1H),3.09(d,J=8.6Hz,1H),3.15-3.30(m,1H),3.42(dd,J=6.6,18.6Hz,0.6H),3.58-3.69(m,0.6H),3.72(s,3H),4.23-4.32(m,0.4H),4.60-4.71(m,0.4H),5.34(d,J=10.0Hz,0.6H),5.57(s,0.4H),5.64(s,0.6H),6.57-6.70(m,2H),6.98-7.08(m,1H),7.10-7.20(m,1H),7.21-7.60(m,7H),8.47(s,0.6H),8.57(s,0.4H),1プロトン(OH)観察されず.
MS(ESI):m/z 501[M+Na]
【実施例】
【0253】
(合成例36)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3,14β-ジヒドロキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)(フェニル)メタノン(化合物58)の合成
【化78】
JP2016167318A1_000080t.gif
【実施例】
【0254】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物57から、白色アモルファスとして表題化合物58(62%)を得た。
【実施例】
【0255】
H NMR(400 MHz,CDOD):δ 1.50-1.60(m,0.5H),1.70-1.80(m,0.5H),2.40-2.73(m,2.5H),2.85-3.16(m,2.5H),3.21(dd,J=6.5,18.3 Hz,0.5H),3.43(dd,J=6.8,18.6Hz,0.5H),3.53(dd,J=4.6,13.9Hz,0.5H),4.18(d,J=6.6Hz,0.5H),4.58(dd,J=5.0,13.7Hz,0.5H),5.23(d,J=6.6Hz,0.5H),5.63(s,1H),6.50-6.62(m,2H),6.83-7.00(m,1H).7.02-7.10(m,1H),7.22-7.36(m,2H),7.38-7.60(m,5H),3プロトン(OHX2,NH)観察されず.
MS(ESI):m/z 487[M+Na]
【実施例】
【0256】
(合成例37)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)エタン-1-オン(化合物59)の合成
【化79】
JP2016167318A1_000081t.gif
【実施例】
【0257】
化合物17(103mg,0.28mmol)をジクロロメタン(6mL)に溶解し、氷冷下にてトリエチルアミン(0.11mL,0.83mmol)、無水酢酸(80μL,0.83mmol)を加え、室温で1時間半攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで3回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100μm,クロロホルム:アンモニア飽和メタノール=50:1)により精製し、表題化合物59(114mg,定量的)を得た。
【実施例】
【0258】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.71-1.81(m,1H),2.13(s,1.8H),2.24(s,1.2H),2.34(dt,J=5.3,12.9Hz,0.4H),2.54(dt,J=5.2,12.7Hz,0.6H),2.62-2.75(m,2H),2.82-2.98(m,2H),3.04(d,J=18.4Hz,0.4H),3.23(dt,J=3.6,13.4Hz,0.6H),3.32(dd,J=6.8,18.7Hz,0.6H),3.40(dd,J=6.9,18.4Hz,0.4H),3.67(dd,J=4.7,13.9Hz,0.6H),3.75(s,3H),4.26(d,J=6.6Hz,0.4H),4.60(dd,J=4.9,10.4Hz,0.4H),5.26(d,J=6.6Hz,0.6H),5.60(s, 0.4H),5.66(s,0.6H),6.62(d,J=8.3Hz,0.6H),6.63(d,J=8.2Hz,0.4H),6.66(d,J=8.3Hz,0.6H),6.67(d,J=8.3Hz,0.4H),7.03-7.09(m,1H),7.14-7.21(m,1H),7.31(d,J=8.0Hz,0.6H),7.33(d,J=8.0Hz,0.4H),7.41(d,J=7.8Hz,1H),8.43(brs,0.6H),8.52(brs,0.4H).
MS(ESI):m/z 439[M+Na]
【実施例】
【0259】
(合成例38)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3,14β-ジヒドロキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)エタン-1-オン(化合物60)の合成
【化80】
JP2016167318A1_000082t.gif
【実施例】
【0260】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物59から表題化合物60(23%)を得た。
【実施例】
【0261】
H NMR(400MHz,CDOD):δ 1.57-1.67(m,1H),2.09(s,1.5H),2.22(s,1.5H),2.38(dt,J=5.2,12.8Hz,0.5H),2.45(dt,J=5.3,12.8Hz,0.5H),2.47-2.73(m,1.5H),2.80(d,J=18.5Hz,0.5H),2.83-2.92(m,1H),2.94(d,J=18.5Hz,0.5H),3.09(dt,J=3.8,13.4Hz,0.5H),3.24-3.33(m,0.5H),3.39(dd,J=6.7,18.5Hz,0.5H),3.66(dd,J=4.9,13.9Hz,0.5H),4.30(d,J=6.5Hz,0.5H),4.48(dd,J=4.9,13.7Hz,0.5H),5.09(d,J=6.5Hz,0.5H),5.60(s,1H),6.55(d,J=8.1Hz,0.5H),6.56(d,J=8.1Hz,0.5H),6.60(d,J=8.1Hz,0.5H),6.61(d,J=8.1Hz,0.5H),6.94(t,J=7.1Hz,0.5H),6.95(t,J=7.1H,0.5H),7.07(t,J=7.1H,0.5H),7.08(t,J=7.2Hz,0.5H),7.31(d,J=8.2Hz,0.5H),7.32(d,J=8.1Hz,0.5H),7.37(d,J=7.8Hz,0.5H),7.38(d,J=7.8Hz,0.5H),3プロトン(OHX2,NH)観察されず.
MS(ESI):m/z 425[M+Na]
【実施例】
【0262】
(合成例39)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン(化合物61)の合成
【化81】
JP2016167318A1_000083t.gif
【実施例】
【0263】
合成例1、ステップ1に記載の化合物2の合成法と同様の方法にて、化合物17から表題化合物61(75%)を得た。
【実施例】
【0264】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.77(dd,J=2.1,12.7Hz,0.7H),1.83(dd,J=3.0,12.9Hz,0.3H),2.19(s,0.3H),2.20(s,0.7H),2.49(dt,J=5.4,13.0Hz,0.3H),2.59(dt,J=5.0,12.8Hz,0.7H),2.71(d,J=16.1Hz,0.7H),2.73(d,J=15.8Hz,0.3H),2.85(d,J=16.1Hz,0.7H),2.87-2.97(m,0.3H),2.88(d,J=15.8Hz,0.3H),3.02(d,J=18.9Hz,0.7H),3.11(d,J=18.7Hz,0.3H),3.28-3.36(m,0.7H),3.41(dd,J=7.0,18.9Hz,0.7H),3.45(dd,J=6.5,18.7Hz,0.3H),3.75(s,3H),3.89(brd,J=11.7Hz,0.7H),4.38(d,J=6.5Hz,0.3H),4.89(dd,J=5.3,13.9Hz,0.3H),5.15(d,J=7.0Hz,0.7H),5.61(s,0.3H),5.64(s,0.7H),6.64-6.52(m,2H),7.04-7.11(m,1H),7.17-7.23(m,1H),7.19-7.35(m,1H),7.37-7.42(m,1H),8.39(s,0.7H),8.44(s,0.3H).
【実施例】
【0265】
(合成例40)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3,14β-ジヒドロキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン(化合物62)の合成
【化82】
JP2016167318A1_000084t.gif
【実施例】
【0266】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物61から表題化合物62(85%)を得た。
【実施例】
【0267】
H NMR(400MHz,CDOD):δ 1.72-1.82(m,1H),2.42-2.70(m,2H),2.88-3.12(m,2.34H),3.26-3.38(m,0.66H),3.40-3.52(m,1H),3.89(brd,J=13.8Hz,0.66H),4.35(d,J=6.5Hz,0.34H),4.38-4.46(m,0.34H),5.06(d,J=6.7Hz,0.66H),5.62(s,0.34H),5.64(s,0.66H),6.56-6.64(m,2H)6.95(t,J=7.5Hz,1H),7.08(t,J=7.6Hz,1H),7.31(d,J=8.2Hz,1H),7.38(d,J=7.9Hz,1H),3プロトン(OHX2,NH)観察されず.
MS(ESI):m/z 457[M+H]
【実施例】
【0268】
(合成例41)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3,14β-ジヒドロキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)-2-フェニルエタン-1-オン(化合物64)の合成
【化83】
JP2016167318A1_000085t.gif
【実施例】
【0269】
化合物17(100mg,0.27mmol)をTHF(5mL)に溶解し、氷冷下にてジイソプロピルエチルアミン(93μL,0.54mmol)、塩化フェニルアセチル(72μL,0.54mmol)を加え、室温で3時間半攪拌した。反応液にクエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた化合物63の粗生成物は精製すること無く、次の反応に用いた。合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物63の粗生成物から表題化合物64(98mg,2段階収率76%)を得た。
【実施例】
【0270】
H NMR(400MHz,CDOD):δ 1.51-1.59(m,0.55H),1.26-1.69(m,0.45H),2.27-2.47(m,1H),2.50-2.75(m,1.9H),2.81(dd,J=5.4,18.6Hz,0.55H),2.89(d,J=15.8Hz,1H),2.98-3.11(m,1H),3.29-3.38(m,0.55H),3.53-3.88(m,2.1H),4.09(dd,J=1.7,15.2Hz,0.45H),4.42(d,J=6.4Hz,0.45H),4.48-4.57(m,0.45H),5.17(brd,J=4.5Hz,0.55H),5.56(s,0.55H),5.60(s,0.45H),6.43(d,J=8.1Hz,0.45H),6.50-6.60(m,1.55H),6.91-6.98(m,1H),7.04-7.12(m,1H),7.17-7.41(m,7H),3プロトン(OHX2,NH)観察されず.
MS(ESI):m/z 501[M+Na]
【実施例】
【0271】
(合成例42)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3,14β-ジヒドロキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)-3-フェニルプロパン-1-オン(化合物66)の合成
【化84】
JP2016167318A1_000086t.gif
【実施例】
【0272】
合成例41に記載の化合物64の合成法と同様の方法にて、化合物17から表題化合物66(2段階収率65%)を得た。
【実施例】
【0273】
H NMR(400MHz,CDOD):δ 1.60-1.70(m,1H),2.35-2.49(m,1H),2.57-2.82(m,3.55H),2.82-3.07(m,4.45H),3.26-3.37(m,1H),3.72-3.83(m,0.55H),4.36(d,J=6.2Hz,0.45H),4.53(dd,J=4.6,13.7Hz,0.45H),5.13(d,J=6.5Hz,0.55H),5.59(s,1H),6.49-6.55(m,1H),6.58(d,J=8.1Hz,1H),6.94(t,J=7.5Hz,1H),7.05-7.11(m,1H),7.12-7.33(m,6H),7.35-7.40(m,1H),3プロトン(OHX2,NH)観察されず.
MS(ESI):m/z 493[M+H]
【実施例】
【0274】
(合成例43)
4,5α-エポキシ-17-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-メトキシ-5’-ニトロインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物67)の合成
【化85】
JP2016167318A1_000087t.gif
【実施例】
【0275】
化合物4(1.14g,2.97mmol)を酢酸(20mL)に溶解し、4-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩(846mg,4.46mmol)、メタンスルホン酸(0.58mL,8.92mmol)を加えて室温で2時間撹拌した後、70度で2時間撹拌した。放冷後、濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで3回抽出し、有機層を合わせ飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100μm,クロロホルム)で精製し、更にクロロホルム/エーテルにより再結晶し、褐色アモルファスとして表題化合物67(629mg,42%)を得た。
【実施例】
【0276】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.80-1.90(m,1H),2.48(dt,J=5.4,12.5Hz,1H),2.62(d,J=15.8Hz,1H),2.70(dt,J=3.4,11.9Hz,1H),2.82(dd,J=4.8,11.5Hz,1H),2.96(d,J=15.8Hz,1H),3.00-3.21(m,4H),3.27(d,J=6.7Hz,1H),3.78(s,3H),4.46(s,1H),5.65(s,1H),6.68-6.75(m,2H),7.20(d,J=9.1Hz,1H),7.88-8.01(m,1H),8.28-8.38(m,1H),8.74(s,1H).
MS(ESI):m/z 502[M+H]
【実施例】
【0277】
(合成例44)
5’-アミノ-4,5α-エポキシ-17-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物68)の合成
【化86】
JP2016167318A1_000088t.gif
【実施例】
【0278】
酢酸銅・一水和物 (159.6mg,0.88mmol)をエタノール(6mL)に溶解し、氷冷下にて、水素化ホウ素ナトリウム(474.8mg,12.6mmol)を加えて5分間撹拌した。そこに化合物67(629mg,1.25mmol)のTHF(5mL)溶液を加え、室温で2時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、濾液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40-100μm,クロロホルム:アンモニア飽和メタノール=100:2)で精製し、褐色アモルファスとして表題化合物68(494mg,83%)を得た。
【実施例】
【0279】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.74-1.83(m,1H),2.42(dt,J=5.4,12.6Hz,1H),2.53(d,J=15.4Hz,1H),2.64(dt,J=3.5,12.8Hz,1H),2.75(dd,J=4.9,11.5Hz,1H),2.80(d,J=15.6 Hz,1H),2.95-3.18(m,4H),3.20(d,J=5.4Hz,1H),3.75(s,3H),4.20-4.35(brs,1H),5.62(s,1H),6.50-6.70(m,4H),7.04(d,J=8.5Hz,1H),8.14(s,1H),2プロトン(NH)観察されず.
MS(ESI):m/z 472[M+H]
【実施例】
【0280】
(合成例45)
5’-アミノ-4,5α-エポキシ-17-(2,2,2-トリフルオロエチル)インドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物69)の合成
【化87】
JP2016167318A1_000089t.gif
【実施例】
【0281】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物68からは白色アモルファスとして表題化合物69(45%)を得た。
【実施例】
【0282】
H NMR(400MHz,CDOD):δ 1.65-1.75(m,1H),2.40(dt,J=5.7,15.6 Hz,1H),2.47-2.55(m,1H),2.63-2.78(m,3H),3.01(dd,J=6.2,18.6Hz,1H),3.10-3.2(m, 2H),3.14(d,J=18.6Hz,1H),3.25-3.40(m,1H),5.55(s,1H),6.54(d,J=8.2Hz,1H),6.57(d,J=8.1Hz,1H),6.67(dd,J=2.2,8.6Hz,1H),6.78(d,J=1.6Hz,1H),7.11(d,J=7.9Hz,1H),5プロトン(OHX2,NH,NH)観察されず.
MS(ESI):m/z 458[M+H]
【実施例】
【0283】
(合成例46)
17-ベンジル-4,5α-エポキシ-3-メトキシ-5’-ニトロインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物70)の合成
【化88】
JP2016167318A1_000090t.gif
【実施例】
【0284】
合成例43に記載の化合物67の合成法と同様の方法にて、化合物34から表題化合物70(69%)を得た。
【実施例】
【0285】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.75-1.88(m,1H),2.30-2.45(m,2H),2.55-2.70(m,2H),2.87(d,J=18.9Hz,1H),2.89(dd,J=6.7,12.2Hz,1H),3.20(d,J=6.4Hz,1H),3.36(d,J=18.7Hz,1H),3.73(s,2H),3.77(s,3H),5.64(s,1H),6.70(d,J=8.3Hz,1H),6.73(d,J=8.3Hz,1H),7.12(d,J=9.0Hz,1H),7.28-7.42(m,5H),7.94(dd,J=2,2,9.0Hz,1H),8.25(d,J=2,2 Hz,1H),8.82(s、1),1プロトン(OH)観察されず.
MS(ESI):m/z 510[M+H]
【実施例】
【0286】
(合成例47)
5’-アミノ-17-ベンジル-4,5α-エポキシ-3-メトキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-14β-オール(化合物71)の合成
【化89】
JP2016167318A1_000091t.gif
【実施例】
【0287】
合成例44に記載の化合物68の合成法と同様の方法にて、化合物70から表題化合物71(69%)を得た。
【実施例】
【0288】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.70-1.82(m,1H),2.35-2.42(m,2H),2.49-2.64(m,2H),2.73(d,J=15.7Hz,1H),2.84(dd,J=6.5,18.5Hz,1H),3.14(d,J=6.4Hz,1H),3.32(d,J=18.5Hz,1H),3.70(s,2H),3.76(s,3H),4.60-5.00(brs,1H),5.62(s,1H),6.56-6.68(m,4H),7.07(d,J=8.5Hz,1H),7.27-7.40(m,5H),7.99(s,1H),2プロトン(NH)観察されず.
MS(ESI):m/z 480[M+H]
【実施例】
【0289】
(合成例48)
5’-アミノ-17-ベンジル-4,5α-エポキシインドロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-3,14β-ジオール(化合物72)の合成
【化90】
JP2016167318A1_000092t.gif
【実施例】
【0290】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物71からは白色アモルファスとして表題化合物72(30%)を得た。
【実施例】
【0291】
H NMR(400MHz,CDOD):δ 1.63-1.78(m,1H),2.27-2.44(m,2H),2.49(d,J=15.7Hz,1H),2.60-2.62(m,1H),2.61(d,J=15.8Hz,1H),2.71-2.85(m,1H),3.07(d,J=6.4Hz,1H),3.27-3.39(m,1H),3.71(s,2H),5.54(s,1H),6.51-6.60(m,2H),6.61-6.68(m,1H),6.70-6.79(m,1H),7.10(d,J=8.5Hz,1H),7.20-7.41(m,5H),5プロトン(OHX2,NH,NH)観察されず.
MS(ESI):m/z 466[M+H]
【実施例】
【0292】
(合成例49)
((E)-7-ベンジリデン-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシ-6-オキソモルヒナン-17-イル)(フェニル)メタノン(化合物73)
【化91】
JP2016167318A1_000093t.gif
【実施例】
【0293】
合成例3、ステップ1に記載の化合物7の合成法と同様の方法にて、化合物51からは白色アモルファスとして表題化合物73(73%)を得た。
【実施例】
【0294】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.40-1.50(m,0.8H),1.50-1.63(m,0.2H),2.20-2.60(m,2H),3.00-3.40(m,4.2H),3.51-3.70(m,0.8H),3.88(s,3H),4.40-4.58(m,0.2H),4.68(s,1H),5.17(d,J=5.7Hz,0.8H),6.60-6.82(m,2H),7.18-7.50(m,9H),7.61-7.78(m,1H),7.85-7.97(m,1H),1プロトン(OH)観察されず.
MS(ESI):m/z 516[M+Na]
【実施例】
【0295】
(合成例50)
((E)-7-ベンジリデン-4,5α-エポキシ-3,14β-ジヒドロキシ-6-オキソモルヒナン-17-イル)(フェニル)メタノン(化合物74)
【化92】
JP2016167318A1_000094t.gif
【実施例】
【0296】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物73からは白色アモルファスとして表題化合物74(50%)を得た。
【実施例】
【0297】
H NMR(400MHz,CDOD):δ 1.35-1.47(m,0.6H),1.55-1.70(m,0.4H),2.35-2.60(m,2H),2.76(d,J=16.2Hz,0.6H),2.93(dt,J=3.8,13.5Hz,0.4H),3.02-3.25(m,2.6H),3.38(dd,J=6.7,18.8Hz,0.4H),3.54(dd,J=4.9,14.1Hz,0.6H),4.06(d,J=4.6Hz,0.4H),4.55(dd,J=5.9,13.8Hz,0.4H),4.61-4.65(m,1H),5.11(d,J=6.5Hz,0.6H),6.62-6.78(m,2H),7.20-7.55(m,10H),7.58-7.70(m,1H),2プロトン(OHX2)観察されず.
MS(ESI):m/z 502[M+Na]
【実施例】
【0298】
(合成例51)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-14β-ヒドロキシ-3-メトキシベンゾフロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)(フェニル)メタノン(化合物75)の合成
【化93】
JP2016167318A1_000095t.gif
【実施例】
【0299】
合成例3、ステップ1に記載の化合物7の合成法と同様の方法にて、化合物54からは白色アモルファスとして表題化合物75(76%)を得た。
【実施例】
【0300】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.55-1.90(m,1H),3.25-3.95(m,3H),3.00-3.30(m,3H),3.41(dd,J=7.3,19.7Hz,0.7H),3.58-3.70(m,0.7H),3.78-3.90(m,0.3H),3.79(s,3H),4.25-4.38(m,0.3H),4.55-4.62(m,0.3H),5.32(d,J=6.5Hz,0.7H),5.51(s,0.3H),5.60(s,0.7H),6.59-6.70(m,2H),7.10-7.70(m,9H).
MS(ESI):m/z 480[M+H]
【実施例】
【0301】
(合成例52)
(6,7-ジデヒドロ-4,5α-エポキシ-3,14β-ジヒドロキシベンゾフロ[2’,3’:6,7]モルヒナン-17-イル)(フェニル)メタノン(化合物76)の合成
【化94】
JP2016167318A1_000096t.gif
【実施例】
【0302】
合成例2に記載の化合物6の合成法と同様の方法にて、化合物75からは白色アモルファスとして表題化合物76(82%)を得た。
【実施例】
【0303】
H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.54(d,J=11.8Hz,0.7H),1.60-1.75(m,0.3H),2.05-2.70(m,2H),2.72-2.90(m,1H),3.04(d,J=18.5Hz,1H),3.09-3.23(m, 1H),3.52(dd,J=6.5,18.6Hz,0.7H),3.44(s,1H),3.50-3.64(m,0.7H),3.65-3.75(m,0.3H),4.20-4.32(m,0.3H),4.45-4.60(m,0.3H),5,27(d,J=6.3Hz,0.7H),5.44(s,0.3H),5.55(s,0.7H),5.72-5.98(brs,1H),6.45-6.60(m,1H),6.61-6.70(m,1H), 7.00-7.63(m,9H).
MS(ESI):m/z 466[M+H]
【実施例】
【0304】
合成例1~18、25~30、35~48の化合物の構造を表1にまとめた。合成例1~18、25~30の化合物は、下記式(6)で表される化合物において、R21及びR33が下記表1に示す基である化合物であった。表1中、「cPr」はシクロプロピル基を表し、「Py」はピリジル基を表し、「Ph」はフェニル基を表す。
【実施例】
【0305】
【化95】
JP2016167318A1_000097t.gif
【実施例】
【0306】
【表1】
JP2016167318A1_000098t.gif
【実施例】
【0307】
合成例19~21、31、32、49、50の化合物の構造を表2にまとめた。合成例19~21、31、32の化合物は、下記式(7)で表される化合物において、R22及びR33が下記表2に示す基である化合物であった。表2中、「cPr」はシクロプロピル基を表し、「Ph」はフェニル基を表す。
【実施例】
【0308】
【化96】
JP2016167318A1_000099t.gif
【実施例】
【0309】
【表2】
JP2016167318A1_000100t.gif
【実施例】
【0310】
合成例22~24、33、34、51、52の化合物の構造を表3にまとめた。合成例22~24、33、34の化合物は、下記式(8)で表される化合物において、R23及びR33が下記表3に示す基である化合物であった。表2中、「cPr」はシクロプロピル基を表し、「Ph」はフェニル基を表す。
【実施例】
【0311】
【化97】
JP2016167318A1_000101t.gif
【実施例】
【0312】
【表3】
JP2016167318A1_000102t.gif
【実施例】
【0313】
<実験例2>
[[35S]GTPγS結合アッセイ]
ヒトδオピオイド受容体を発現したCHO細胞を用いた[35S]GTPγS結合アッセイにより、合成例2、4、6、8、19、21、22、24、26、28、32、34、36、50、52の化合物のインバースアゴニスト活性を検討した。対照として、オピオイドδ受容体のインバースアゴニストであることが知られているICI-174864(トクリス社)を使用した。
【実施例】
【0314】
合成例2、4、6、8の化合物の結果を表4及び図1Aに示す。図において、グラフの縦軸の値が低くなるほど、また表4に示すEmaxの値が小さくなるほど、インバースアゴニスト活性が高いことを示す。表4において、EC50は50%効果濃度を意味し、Emaxは効果の最大値を意味し、以下同様である。
【実施例】
【0315】
【表4】
JP2016167318A1_000103t.gif
【実施例】
【0316】
合成例19及び21の化合物の結果を表5及び図1Bに示す。
【実施例】
【0317】
【表5】
JP2016167318A1_000104t.gif
【実施例】
【0318】
合成例22及び24の化合物の結果を表6及び図1Cに示す。
【実施例】
【0319】
【表6】
JP2016167318A1_000105t.gif
【実施例】
【0320】
合成例26、28、32及び34の化合物の結果を表7及び図1Dに示す。
【実施例】
【0321】
【表7】
JP2016167318A1_000106t.gif
【実施例】
【0322】
合成例36、50及び52の化合物の結果を表8及び図1Eに示す。
【実施例】
【0323】
【表8】
JP2016167318A1_000107t.gif
【実施例】
【0324】
合成例11、13、16、18、29、30、38、40、41、42の化合物には、オピオイドδ受容体のインバースアゴニスト活性は認められなかった。
【実施例】
【0325】
<実験例3>
[動物実験]
マウスに拘束ストレスを与え、合成例24の化合物を投与して学習機能を検討した。
【実施例】
【0326】
拘束ストレスの負荷は、空気穴をあけた50mLポリプロピレンチューブ内にマウスを1日あたり2時間、連続5日間閉じ込めることにより行った。最終拘束から24時間経過した後に、Y字型迷路試験により学習記憶機能を試験した。合成例24の化合物を0.6mg/kg又は2mg/kgの用量で、Y字型迷路試験の60分前に腹腔内投与した。また、オピオイドδ受容体の拮抗薬であるナルトルインドール(NTI)を1mg/kg又は3mg/kgの用量で、合成例24の化合物の投与の15分前に皮下投与した。
【実施例】
【0327】
実験結果を図2に示す。図2のグラフにおいて、グラフのバーが低くなることは、学習機能の低下が誘導されたことを示す。図2中、「*」は危険率5%未満で有意差があることを意味し、「**」は危険率1%未満で有意差があることを意味する。その結果、拘束ストレス負荷によって学習機能の低下が誘導され、合成例24の化合物の投与により、学習機能の低下が有意に改善すること、すなわち、記憶改善効果が示された。
【実施例】
【0328】
また、合成例24の化合物の効果は、オピオイドδ受容体のアンタゴニスト(NTI)の投与によって拮抗された。この結果は、上記の記憶改善効果がオピオイドδ受容体を介した現象であることを示す。
【実施例】
【0329】
<実験例4>
合成例26の化合物を用いて実験例3と同様の実験を行った。実験結果を図3に示す。図3のグラフにおいて、グラフのバーが低くなることは、学習機能の低下が誘導されたことを示す。図3中、「*」は危険率5%未満で有意差があることを意味し、「**」は危険率1%未満で有意差があることを意味し、「ns」は有意差がないことを意味する。その結果、拘束ストレス負荷によって学習機能の低下が誘導され、合成例26の化合物の投与により、学習機能の低下が有意に改善すること、すなわち、記憶改善効果が示された。
【実施例】
【0330】
また、合成例26の化合物の効果は、オピオイドδ受容体のアンタゴニスト(NTI)の投与によって拮抗された。この結果は、上記の記憶改善効果がオピオイドδ受容体を介した現象であることを示す。
【産業上の利用可能性】
【0331】
本発明によれば、オピオイドδ受容体のインバースアゴニストの新規用途を提供することができる。また、新規化合物を提供することができる。
図面
【図1A】
0
【図1B】
1
【図1C】
2
【図1D】
3
【図1E】
4
【図2】
5
【図3】
6