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明細書 :抗B型肝炎ウイルス薬

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第6707763号 (P6707763)
登録日 令和2年5月25日(2020.5.25)
発行日 令和2年6月10日(2020.6.10)
発明の名称または考案の名称 抗B型肝炎ウイルス薬
国際特許分類 A61K  31/53        (2006.01)
A61P  31/20        (2006.01)
C07D 487/04        (2006.01)
FI A61K 31/53 CSP
A61P 31/20
C07D 487/04 147
請求項の数または発明の数 6
全頁数 22
出願番号 特願2017-528393 (P2017-528393)
出願日 平成28年7月4日(2016.7.4)
国際出願番号 PCT/JP2016/069793
国際公開番号 WO2017/010330
国際公開日 平成29年1月19日(2017.1.19)
優先権出願番号 2015138773
優先日 平成27年7月10日(2015.7.10)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 令和元年5月8日(2019.5.8)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504258527
【氏名又は名称】国立大学法人 鹿児島大学
発明者または考案者 【氏名】馬場 昌範
【氏名】外山 政明
【氏名】榊原 紀和
個別代理人の代理人 【識別番号】110002572、【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
審査官 【審査官】伊藤 清子
参考文献・文献 特表2002-509140(JP,A)
特表2006-507255(JP,A)
米国特許第6336339(US,B1)
国際公開第02/079187(WO,A1)
SACHDEVA, N. et al.,"An efficient synthesis of 2,4,7-trisubstituted pyrimido[1,2-a][1,3,5]triazin-6-ones",New J. Chem.,2015年 6月,Vol.39,No.6,P.4796-4804,ISSN 1144-0546
SACHDEVA, N. et al.,"Regioselective synthesis of pyrimido[1,2-a] [1,3,5]triazin-6-ones via reaction of 1-(6-oxo-1,6-dihy,Org. Biomol. Chem.,2012年 6月21日,Vol.10,No.23,P.4586-4596,ISSN 1477-0520
SACHDEVA, N. et al.,"4-Amino-2,8-dimethyl-6-H-pyrimido[1,2-a] [1,3,5]triazin-6-one",Acta Cryst. Section E,2010年 8月 1日,Vol.66,No.8,o2050,ISSN 1600-5368,[検索日2016.07.29]
調査した分野 A61K 31/53
A61P 31/20
C07D 487/04
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(I):
【化1】
JP0006707763B2_000022t.gif
(式中、R、R及びRは同一又は異なり、置換又は無置換のC1-6-アルキル基、又は置換又は無置換の芳香族基である。)
で示される化合物、その互変異性体、それらの塩又はそれらの溶媒和物を含有する抗B型肝炎ウイルス薬。
【請求項2】
前記式(I)において、RがC1-6-アルキル基、ニトロ基及びハロゲン原子から選ばれる1以上の置換基で置換されたフェニル基であり、RがC1-6-アルキル基、ハロゲン原子、C1-6-アルコキシ基及びC1-6-ハロアルキル基から選ばれる1以上の置換基で置換されたフェニル基であり、RがC1-6-アルキル基である請求項1記載の抗B型肝炎ウイルス薬。
【請求項3】
前記式(I)において、Rが4-メチルフェニル基、4-エチルフェニル基、4-n-プロピルフェニル基、4-イソプロピルフェニル基、4-n-ブチルフェニル基、4-イソブチルフェニル基、4-sec-ブチルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、4-ニトロフェニル基、3-ニトロフェニル基、2-ニトロフェニル基、4-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-クロロフェニル基又は3-クロロフェニル基であり、Rが4-メチルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、3-トリフルオロメチルフェニル基、4-メトキシフェニル基又は2,3-ジクロロフェニル基であり、RがC1-6-アルキル基である請求項1記載の抗B型肝炎ウイルス薬。
【請求項4】
前記式(I)において、Rが4-イソプロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、4-ニトロフェニル基又は2-ニトロフェニル基であり、Rが2,3-ジクロロフェニル基であり、RがC1-6-アルキル基である請求項1記載の抗B型肝炎ウイルス薬。
【請求項5】
下記式(I-1):
【化2】
JP0006707763B2_000023t.gif
(式中、R1aは4-エチルフェニル基、4-n-プロピルフェニル基、4-イソブチルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、2-ニトロフェニル基又は4-ニトロフェニル基である。)
で示される化合物、その互変異性体、それらの塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項6】
下記式(I-2):
【化3】
JP0006707763B2_000024t.gif
で示される化合物、その互変異性体、それらの塩又はそれらの溶媒和物。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、抗B型肝炎ウイルス薬に関する。
【背景技術】
【0002】
B型肝炎ウイルス(HBV)による慢性肝炎は肝硬変や肝臓癌の主要な原因の1つである。現在、日本人の0.9%(約110万人)がHBVのキャリアであると推定されており、世界では約3億人のキャリアが存在すると考えられている。HBV感染予防にはワクチンが開発されており、また既にいくつかの抗HBV薬も存在し、ラミブジン、アデホビル、そしてエンテカビルが上市されている。これらはすべて核酸アナログであり、逆転写機能を有するHBVのDNAポリメラーゼを標的としている。これらの使用により、血中のHBVは消失する。しかしながら、HBVは肝細胞内で安定な形のDNAとして存在するため、抗ウイルス薬による化学療法を中断すると、肝炎が再燃するおそれがある。また、既存の抗HBV薬に対する薬剤耐性ウイルスの出現も報告されている。このようなことから、既存の薬剤とは作用機序(標的分子)が異なる、新たな抗HBV薬の開発が望まれている。
【0003】
一方、ピリミド[1,2-a][1,3,5]トリアジン-6-オン誘導体としては、多くの化合物が報告されている(非特許文献1及び非特許文献2)。しかしながら、ピリミド[1,2-a][1,3,5]トリアジン-6-オン誘導体と抗HBV活性との関係についてはこれまで報告されたことはない。
【先行技術文献】
【0004】

【非特許文献1】Sachdeva, Nikhil and Dolzhenko, Anton and Chui, Wai Keung. 2012. Regioselective synthesis of pyrimido[1,2-a][1,3,5]triazin-6-ones via reaction of 1-(6-oxo-1,6-dihydropyrimidin-2-yl)guanidines with triethylorthoacetate: Observation of an unexpected rearrangement. Organic & Biomolecular Chemistry. 10 (23): pp. 4586-4596.
【非特許文献2】Nikhil Sachdeva, Anton V. Dolzhenko, Seow Joo Lim, Wee Ling Ong and Wai Keung Chui. An efficient synthesis of 2,4,7-trisubstituted pyrimido[1,2-a][1,3,5]triazin-6-ones. New J. Chem., 2015, Advance Article, DOI: 10.1039/C5NJ00405E
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、既存の薬剤とは作用機序(標的分子)が異なる、新たな抗HBV薬を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明者らは、HBVのカプシドタンパクの形成を標的とした新たな抗HBV薬の開発を目指し、コンピューターを用いたin silicoスクリーニングアッセイ系を確立した。そのアッセイ系を用い、薬剤ライブラリーから候補化合物を選択するとともに、それらについて、培養細胞におけるHBV遺伝子複製の抑制を指標とした抗HBV活性試験を行うことで、一連の誘導体に選択的な抗HBV活性を同定することに成功し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)下記式(I):
【0008】
【化1】
JP0006707763B2_000002t.gif

【0009】
(式中、R、R及びRは同一又は異なり、置換又は無置換のC1-6-アルキル基、又は置換又は無置換の芳香族基である。)
で示される化合物、その互変異性体、それらの塩又はそれらの溶媒和物を含有する抗B型肝炎ウイルス薬。
(2)前記式(I)において、RがC1-6-アルキル基、ニトロ基及びハロゲン原子から選ばれる1以上の置換基で置換されたフェニル基であり、RがC1-6-アルキル基、ハロゲン原子、C1-6-アルコキシ基及びC1-6-ハロアルキル基から選ばれる1以上の置換基で置換されたフェニル基であり、RがC1-6-アルキル基である前記(1)に記載の抗B型肝炎ウイルス薬。
(3)前記式(I)において、Rが4-メチルフェニル基、4-エチルフェニル基、4-n-プロピルフェニル基、4-イソプロピルフェニル基、4-n-ブチルフェニル基、4-イソブチルフェニル基、4-sec-ブチルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、4-ニトロフェニル基、3-ニトロフェニル基、2-ニトロフェニル基、4-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-クロロフェニル基又は3-クロロフェニル基であり、Rが4-メチルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、3-トリフルオロメチルフェニル基、4-メトキシフェニル基又は2,3-ジクロロフェニル基であり、RがC1-6-アルキル基である前記(1)に記載の抗B型肝炎ウイルス薬。
(4)前記式(I)において、Rが4-イソプロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、4-ニトロフェニル基又は2-ニトロフェニル基であり、Rが2,3-ジクロロフェニル基であり、RがC1-6-アルキル基である前記(1)に記載の抗B型肝炎ウイルス薬。
(5)下記式(I-1):
【0010】
【化2】
JP0006707763B2_000003t.gif

【0011】
(式中、R1aは4-エチルフェニル基、4-n-プロピルフェニル基、4-イソブチルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、2-ニトロフェニル基又は4-ニトロフェニル基である。)
で示される化合物、その互変異性体、それらの塩又はそれらの溶媒和物。
(6)下記式(I-2):
【0012】
【化3】
JP0006707763B2_000004t.gif

【0013】
で示される化合物、その互変異性体、それらの塩又はそれらの溶媒和物。
【発明の効果】
【0014】
本発明の抗HBV薬は、既存の抗HBV薬とは作用機序(標的分子)が異なる。従って、既存の抗HBV薬に対する薬剤耐性ウイルスに対しても有効であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】式(I)で示される化合物の代表的化合物についての抗HBVアッセイの結果を示すグラフである。
【図2】本発明の抗HBV薬のカプシドタンパクの形成阻害効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を詳細に説明する。

【0017】
前記式(I)で示される化合物には、互変異性体が存在する。本発明において、互変異性体とは、分子内の1個の水素原子が移動することにより形成しうる構造の化合物であればいずれでもよい。本発明の有効成分としては、互変異性体の混合物及びそれらを分離したもののいずれを用いてもよい。

【0018】
前記式(I)で示される化合物の互変異性体としては、例えば、下記の式(Ia)又は(Ib)で示されるものが挙げられる。

【0019】
【化4】
JP0006707763B2_000005t.gif

【0020】
(式中、R、R及びRは前記と同義である。)
前記式(I)、(Ia)及び(Ib)においてR、R又はRで表されるC1-6-アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC1-6-アルキル基が挙げられる。

【0021】
前記C1-6-アルキル基は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等のC1-6-アルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基、シクロプロピルオキシカルボニル基、シクロブチルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基等のC1-6-アルコキシ-カルボニル基;水酸基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基(プロパノイル基)、ブチリル基(ブタノイル基)、バレリル基(ペンタノイル基)、ヘキサノイル基等のC1-6-脂肪族アシル基;ベンゾイル基、トルオイル基等の芳香族アシル基(アロイル基);アラルキルオキシ基、カルボキシル基、アミノ基、C1-6-アルキルアミノ基、ジC1-6-アルキルアミノ基から選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよい。

【0022】
前記式(I)、(Ia)及び(Ib)においてR、R又はRで表される芳香族基としては、例えばフェニル基、トリル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基;フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、キノリル基、イソキノリル基等の芳香族複素環基が挙げられる。

【0023】
前記芳香族基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC1-6-アルキル基;トリフルオロメチル基等のC1-6-ハロアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等のC1-6-アルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基、シクロプロピルオキシカルボニル基、シクロブチルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基等のC1-6-アルコキシ-カルボニル基;水酸基;ニトロ基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基(プロパノイル基)、ブチリル基(ブタノイル基)、バレリル基(ペンタノイル基)、ヘキサノイル基等のC1-6-脂肪族アシル基;ベンゾイル基、トルオイル基等の芳香族アシル基(アロイル基);アラルキルオキシ基、カルボキシル基、アミノ基、C1-6-アルキルアミノ基、ジC1-6-アルキルアミノ基から選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよい。

【0024】
置換された芳香族基としては、例えば4-アミノフェニル基、3-アミノフェニル基、2-アミノフェニル基、2-アミノ-4-フルオロフェニル基、2-アミノ-4-クロロフェニル基、2-アミノ-5-フルオロフェニル基、2-アミノ-5-クロロフェニル基、4-メチルフェニル基(p-トリル基)、3-メチルフェニル基(m-トリル基)、2-メチルフェニル基(o-トリル基)、4-エチルフェニル基、3-エチルフェニル基、2-エチルフェニル基、4-n-プロピルフェニル基、4-イソプロピルフェニル基、2-イソプロピルフェニル基、4-n-ブチルフェニル基、4-イソブチルフェニル基、4-sec-ブチルフェニル基、2-sec-ブチルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、3-tert-ブチルフェニル基、2-tert-ブチルフェニル基、4-n-ペンチルフェニル基、4-イソペンチルフェニル基、2-ネオペンチルフェニル基、4-tert-ペンチルフェニル基、4-n-ヘキシルフェニル基、4-(2-エチルブチル)フェニル基、4-n-ヘプチルフェニル基、4-n-オクチルフェニル基、4-(2-エチルヘキシル)フェニル基、4-tert-オクチルフェニル基、4-n-デシルフェニル基、4-n-ドデシルフェニル基、4-n-テトラデシルフェニル基、4-シクロペンチルフェニル基、4-シクロヘキシルフェニル基、4-(4-メチルシクロヘキシル)フェニル基、4-(4-tert-ブチルシクロヘキシル)フェニル基、3-シクロヘキシルフェニル基、2-シクロヘキシルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、2,4-ジメチルフェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、3,4-ジメチルフェニル基、3,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメチルフェニル基、2,4-ジエチルフェニル基、2,3,5-トリメチルフェニル基、2,3,6-トリメチルフェニル基、3,4,5-トリメチルフェニル基、2,6-ジエチルフェニル基、2,5-ジイソプロピルフェニル基、2,6-ジイソブチルフェニル基、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル基、2,5-ジ-tert-ブチルフェニル基、4,6-ジ-tert-ブチル-2-メチルフェニル基、5-tert-ブチル-2-メチルフェニル基、4-tert-ブチル-2,6-ジメチルフェニル基、4-トリフルオロメチルフェニル基、3-トリフルオロメチルフェニル基、2-トリフルオロメチルフェニル基、4-メトキシフェニル基、3-メトキシフェニル基、2-メトキシフェニル基、4-エトキシフェニル基、3-エトキシフェニル基、2-エトキシフェニル基、4-n-プロポキシフェニル基、3-n-プロポキシフェニル基、4-イソプロポキシフェニル基、2-イソプロポキシフェニル基、4-n-ブトキシフェニル基、4-イソブトキシフェニル基、2-sec-ブトキシフェニル基、4-n-ペンチルオキシフェニル基、4-イソペンチルオキシフェニル基、2-イソペンチルオキシフェニル基、4-ネオペンチルオキシフェニル基、2-ネオペンチルオキシフェニル基、4-n-ヘキシルオキシフェニル基、2-(2-エチルブチル)オキシフェニル基、4-n-オクチルオキシフェニル基、4-n-デシルオキシフェニル基、4-n-ドデシルオキシフェニル基、4-n-テトラデシルオキシフェニル基、4-シクロヘキシルオキシフェニル基、2-シクロヘキシルオキシフェニル基、2-メチル-4-メトキシフェニル基、2-メチル-5-メトキシフェニル基、3-メチル-4-メトキシフェニル基、3-メチル-5-メトキシフェニル基、3-エチル-5-メトキシフェニル基、2-メトキシ-4-メチルフェニル基、3-メトキシ-4-メチルフェニル基、2,4-ジメトキシフェニル基、2,5-ジメトキシフェニル基、2,6-ジメトキシフェニル基、3,4-ジメトキシフェニル基、3,5-ジメトキシフェニル基、3,5-ジエトキシフェニル基、3,5-ジ-n-ブトキシフェニル基、2-メトキシ-4-エトキシフェニル基、2-メトキシ-6-エトキシフェニル基、3,4,5-トリメトキシフェニル基、4-ヒドロキシフェニル基、3-ヒドロキシフェニル基、2-ヒドロキシフェニル基、4-ニトロフェニル基、3-ニトロフェニル基、2-ニトロフェニル基、4-メトキシカルボニルフェニル基、3-メトキシカルボニルフェニル基、2-メトキシカルボニルフェニル基、4-ビフェニリル基、3-ビフェニリル基、2-ビフェニリル基、4-(4-メチルフェニル)フェニル基、4-(3-メチルフェニル)フェニル基、4-(4-メトキシフェニル)フェニル基、4-(4-n-ブトキシフェニル)フェニル基、2-(2-メトキシフェニル)フェニル基、4-(4-クロロフェニル)フェニル基、3-メチル-4-フェニルフェニル基、3-メトキシ-4-フェニルフェニル基、ターフェニル基、3,5-ジフェニルフェニル基、4-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、2-フルオロフェニル基、4-クロロフェニル基、3-クロロフェニル基、2-クロロフェニル基、4-ブロモフェニル基、2-ブロモフェニル基、2,3-ジフルオロフェニル基、2,4-ジフルオロフェニル基、2,5-ジフルオロフェニル基、2,6-ジフルオロフェニル基、3,4-ジフルオロフェニル基、3,5-ジフルオロフェニル基、2,3-ジクロロフェニル基、2,4-ジクロロフェニル基、2,5-ジクロロフェニル基、3,4-ジクロロフェニル基、3,5-ジクロロフェニル基、2,5-ジブロモフェニル基、2,4,6-トリクロロフェニル基、2-フルオロ-4-メチルフェニル基、2-フルオロ-5-メチルフェニル基、3-フルオロ-2-メチルフェニル基、3-フルオロ-4-メチルフェニル基、2-メチル-4-フルオロフェニル基、2-メチル-5-フルオロフェニル基、3-メチル-4-フルオロフェニル基、2-クロロ-4-メチルフェニル基、2-クロロ-5-メチルフェニル基、2-クロロ-6-メチルフェニル基、2-メチル-3-クロロフェニル基、2-メチル-4-クロロフェニル基、3-クロロ-4-メチルフェニル基、3-メチル-4-クロロフェニル基、2-クロロ-4,6-ジメチルフェニル基、2-メトキシ-4-フルオロフェニル基、2-フルオロ-4-メトキシフェニル基、2-フルオロ-4-エトキシフェニル基、2-フルオロ-6-メトキシフェニル基、3-フルオロ-4-エトキシフェニル基、3-クロロ-4-メトキシフェニル基、2-メトキシ-5-クロロフェニル基、3-メトキシ-6-クロロフェニル基、5-クロロ-2,4-ジメトキシフェニル基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。

【0025】
としては、C1-6-アルキル基、ニトロ基及びハロゲン原子から選ばれる1以上の置換基で置換されたフェニル基が好ましい。

【0026】
としては、C1-6-アルキル基、ハロゲン原子、C1-6-アルコキシ基及びC1-6-ハロアルキル基から選ばれる1以上の置換基で置換されたフェニル基が好ましい。

【0027】
としては、C1-6-アルキル基が好ましく、メチル基が更に好ましい。

【0028】
前記式(I)で示される化合物としては、前記式(I)において、RがC1-6-アルキル基、ニトロ基及びハロゲン原子から選ばれる1以上の置換基で置換されたフェニル基であり、RがC1-6-アルキル基、ハロゲン原子、C1-6-アルコキシ基及びC1-6-ハロアルキル基から選ばれる1以上の置換基で置換されたフェニル基であり、RがC1-6-アルキル基である化合物が好ましく、Rが4-メチルフェニル基、4-エチルフェニル基、4-n-プロピルフェニル基、4-イソプロピルフェニル基、4-n-ブチルフェニル基、4-イソブチルフェニル基、4-sec-ブチルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、4-ニトロフェニル基、3-ニトロフェニル基、2-ニトロフェニル基、4-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-クロロフェニル基又は3-クロロフェニル基であり、Rが4-メチルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、3-トリフルオロメチルフェニル基、4-メトキシフェニル基又は2,3-ジクロロフェニル基であり、RがC1-6-アルキル基である化合物が更に好ましく、Rが4-イソプロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、4-ニトロフェニル基又は2-ニトロフェニル基であり、Rが2,3-ジクロロフェニル基であり、RがC1-6-アルキル基である化合物が最も好ましい。

【0029】
前記式(I)で示される化合物のうち、前記式(I-1)又は前記式(I-2)で示される化合物は新規化合物である。

【0030】
前記式(I)で示される化合物及びその互変異性体の塩としては、薬学的に許容される塩が好ましく、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、ピロ硫酸、メタリン酸等の無機酸、又はクエン酸、安息香酸、酢酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、スルホン酸(例えば、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸)等の有機酸との塩が挙げられる。

【0031】
前記式(I)で示される化合物及びその互変異性体、又はそれらの塩の溶媒和物としては、例えば水和物が挙げられる。

【0032】
前記式(I)で示される化合物は、公知の方法、例えば、Nikhil Sachdeva, Anton V. Dolzhenko, Seow Joo Lim, Wee Ling Ong and Wai Keung Chui. An efficient synthesis of 2,4,7-trisubstituted pyrimido[1,2-a][1,3,5]triazin-6-ones. New J. Chem., 2015, Advance Article, DOI: 10.1039/C5NJ00405E(非特許文献2)に記載の方法に従って、以下に示すようにして製造することができる。

【0033】
【化5】
JP0006707763B2_000006t.gif

【0034】
(式中、R、R及びRは前記と同義である。)
すなわち、ピリミジニルグアニジン類(II)と対応するアルデヒド類(III)を酢酸中で加熱して反応させることにより、目的とする化合物(Ib)及びその互変異性体を製造することができる。

【0035】
前記のようにして得られる生成物を精製するには、通常用いられる手法、例えばシリカゲル等を担体として用いたカラムクロマトグラフィーやメタノール、エタノール、クロロホルム、ジメチルスルホキシド、n-ヘキサン-酢酸エチル、水等を用いた再結晶法によればよい。カラムクロマトグラフィーの溶出溶媒としては、メタノール、エタノール、クロロホルム、アセトン、ヘキサン、ジクロロメタン、酢酸エチル、及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。

【0036】
前記の化合物は、抗HBV薬として、慣用の製剤担体と組み合わせて製剤化することができる。投与形態としては、特に限定はなく、必要に応じ適宜選択して使用され、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、徐放性製剤、液剤、懸濁剤、エマルジョン剤、シロップ剤、エリキシル剤等の経口剤、注射剤、坐剤等の非経口剤が挙げられる。

【0037】
経口剤は、例えばデンプン、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、無機塩類等を用いて常法に製造される。また、これらに加えて、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進剤、矯味剤、着色剤、香料等を適宜添加することができる。

【0038】
結合剤としては、例えばデンプン、デキストリン、アラビアゴム、ゼラチン、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール等が挙げられる。

【0039】
崩壊剤としては、例えばデンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。

【0040】
界面活性剤としては、例えばラウリル硫酸ナトリウム、大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリソルベート80等が挙げられる。

【0041】
滑沢剤としては、例えばタルク、ロウ類、水素添加植物油、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ポリエチレングリコール等が挙げられる。

【0042】
流動性促進剤としては、例えば軽質無水ケイ酸、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム等が挙げられる。

【0043】
注射剤は、常法に従って製造され、希釈剤として一般に注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、オリーブ油、ゴマ油、ラッカセイ油、ダイズ油、トウモロコシ油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等を用いることができる。更に必要に応じて、殺菌剤、防腐剤、安定剤、等張化剤、無痛化剤等を加えてもよい。また、注射剤は、安定性の観点から、バイアル等に充填後冷凍し、通常の凍結乾燥技術により水分を除去し、使用直前に凍結乾燥物から液剤を再調製することもできる。前記式(I)の化合物の注射剤中における割合は、5~50重量%の間で変動させ得るが、これに限定されるものではない。

【0044】
その他の非経口剤としては、直腸内投与のための坐剤等が挙げられ、常法に従って製造される。

【0045】
製剤化した抗HBV薬は、剤形、投与経路等により異なるが、例えば、1日1~4回を1週間から3ヶ月の期間、投与することが可能である。

【0046】
経口剤として所期の効果を発揮するためには、患者の年令、体重、疾患の程度により異なるが、通常成人の場合、前記式(I)の化合物の重量として、例えば0.1~1000mg、好ましくは1~500mgを、1日数回に分けて服用することが適当である。

【0047】
非経口剤として所期の効果を発揮するためには、患者の年令、体重、疾患の程度により異なるが、通常成人の場合、前記式(I)の化合物の重量として、例えば0.1~1000mg、好ましくは1~500mgを、静注、点滴静注、皮下注射、筋肉注射により投与することが適当である。

【0048】
また、本発明の化合物は、HBV感染に対して有効な他の薬剤と組み合わせて使用してもよい。これらは、治療の過程において別々に投与されるか、例えば錠剤、静脈用溶液、又はカプセルのような単一の剤形において、本発明の化合物と組み合わせられる。このような他の薬剤としては、例えば、インターフェロン、ペグインターフェロン、ラミブジン、アデホビル、エンテカビル、テノホビル、Telbivudine、Clevudine等が挙げられる。

【0049】
本明細書は、本願の優先権の基礎である特願2015-138773の明細書に記載される内容を包含する。
【実施例】
【0050】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
HepG2.2.15.7細胞(肝芽細胞腫(hepatoblastoma)細胞株HepG2に、HBV遺伝子がトランスフェクションされ、持続的にウイルスを産生するHepG2.2.15細胞(Journal of Virology, Aug. 1988, 62, 2836-2844)由来で、国立感染症研究所において樹立されたクローン細胞であり、親株であるHepG2.2.15細胞よりも効率よくウイルスを産生するクローン細胞)を用いて、各試験化合物の抗HBVアッセイを以下のようにして行った。
1)HepG2.2.15.7細胞を96穴マイクロタイタープレートに撒いた。(1×10細胞/well,培地100μl)(培地:DMEM/F12+glutamax(Invitrogen #10565-018)+5μg/mlインスリン+50μMヒドロコルチゾン+HEPES+ペニシリン/ストレプトマイシン+10%FBS)
2)細胞をCOインキュベーター内、37℃で24時間インキュベートした。
3)各試験化合物を様々な濃度で含有する新鮮な培地100μlをプレートに加えた。
4)細胞をCOインキュベーター内、37℃で3日間インキュベートした。
5)培地を、各化合物を含有する新たな培地で完全に置き換えた。
6)細胞をCOインキュベーター内、37℃で3日間インキュベートした。
7)培地を、各化合物を含有する新たな培地で完全に置き換えた。
8)細胞をCOインキュベーター内、37℃で3日間インキュベートした。
9)培養上清100μlを新たな96穴マイクロタイタープレートに移した。
10)細胞をMTTアッセイにより分析し、細胞生存率を測定した。
11)各培養上清10~20μlに同容量のSideStepTM溶解・安定化緩衝液(Agilent Technologies #400900)を加えて、1分間ボルテックスして培地中の粗DNAを抽出した。
12)DNA溶液を使用するまで、ディープフリーザーで保存した。
13)リアルタイムPCR法を用いて、培地中のHBV DNAを定量した。
【実施例】
【0051】
試験化合物は、MolPort(モルポート)から購入した。試験化合物の構造式を表1に示す。
【実施例】
【0052】
【表1】
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【実施例】
【0053】
JP0006707763B2_000008t.gif
【実施例】
【0054】
試験化合物の培養上清中のHBV DNA値を50%抑制する化合物濃度(すなわち、50%有効濃度:EC50)及び50%の細胞増殖抑制率を付与する化合物濃度(すなわち、50%細胞毒性濃度:CC50)を表2に示す。
【実施例】
【0055】
【表2】
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【実施例】
【0056】
また、代表的化合物(化合物番号4及び1)についてのEC50、CC50及び選択係数SI(SI=CC50/EC50)を図1に、前記代表的化合物、及び市販の核酸アナログであるラミブジン(3TC)のカプシドタンパクの形成阻害効果を図2に示す。
【実施例】
【0057】
本発明の抗B型肝炎ウイルス薬は、カプシド形成、カプシド内HBV DNAを抑制した。一方、HBcタンパク質は抑制していなかった。
【実施例】
【0058】
以上の結果から、本発明の抗B型肝炎ウイルス薬は、カプシド形成を阻害することで抗HBV効果を示すことが示唆された。
[実施例2]
実施例1と同様の抗HBVアッセイを表3に示す試験化合物について行った。試験化合物は、実施例3に従って合成した。結果を表3に示す。
【実施例】
【0059】
【表3】
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【実施例】
【0060】
JP0006707763B2_000011t.gif
【実施例】
【0061】
[実施例3]
(1)2,3-Dichlorophenylbiguanide (1a)及びPhenylbiguanide (1b)の合成
【実施例】
【0062】
【化6】
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【実施例】
【0063】
Biguanide (2.86 g, 34.0 mmol)と2,3-DichloroanillineもしくはAnilline (34.0 mmol)の混合物を3規定の塩酸水溶液(11.2 mL) で溶解させ、約11時間90℃で加熱撹拌させた。その後0℃へと冷却し、析出した固体をヌッチェにて吸引ろ過した。分取した固体をメタノール(100 mL)に溶解させ、28%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液(7.0 mL)を加え室温にて1時間撹拌させた。析出した塩化ナトリウムをろ過した後、メタノールを減圧溜去した。次に熱エタノールにて析出した固体を溶解させ、約1時間撹拌させた後、析出した塩化ナトリウムをろ過した。溶媒を減圧溜去した後、ヘキサン/酢酸エチルエステルの混合溶媒にて再結晶し、析出した固体を桐山ろ過にて分取することで、白色結晶として2,3-Dichlorophenylbiguanide (1a) (5.52 g, 22.4 mmol, 66 %)及びPhenylbiguanide (1b) (4.70 g, 26.5 mmol, 78 %)を得た。
(2)N-(4-Methyl-6-oxo-1,6-dihydropyrimidin-2-yl)-N’-2,3-dichlorophenylbiguanide (2a)及びN-(4-Methyl-6-oxo-1,6-dihydropyrimidin-2-yl)-N’-phenylbiguanide (2b)の合成
【実施例】
【0064】
【化7】
JP0006707763B2_000013t.gif
【実施例】
【0065】
2,3-Dichlorophenylbiguanide (1a) (3.81 g, 15.5 mmol)もしくはPhenylbiguanide (1b) (3.45 g, 19.0 mmol)をメタノール(2a: 30.0 mL, 2b: 40.0 mL) に溶解させ、室温で1日撹拌させた。その後、析出した白色沈殿を桐山ろ過した後、メタノールにて再結晶することで、それぞれ白色結晶として目的物(2a) (2.55 g, 8.2 mmol, 53 %)及び (2b) (3.70 g, 15.2 mmol, 80 %)を得た。
(3)2-[(2,3-Dichlorophenyl)amino]-3,4-dihydro-4-(substituted-phenyl)-8-methyl-6H-pyrimido[1,2-a]-1,3,5-triazin-6-one(化合物番号24~28及び30)及び3,4-Dihydro-4-[4-(tert-butyl)phenyl]-8-methyl-2-phenylamino-6H-pyrimido[1,2-a]-1,3,5-triazin-6-one(化合物番号29)の合成
【実施例】
【0066】
【化8】
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【実施例】
【0067】
Biotage社製の0.5-2.0 mL専用バイアルに化合物2aもしくは2b (0.30 mmol)、酢酸(0.8 mL)及び対応する置換型ベンズアルデヒド(0.45 mmol)を入れ、150℃にて30分マイクロウェーブを照射させた。反応後、炭酸水素ナトリウム水溶液で中和させ、酢酸エチルエステルで抽出し、続いて飽和食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧溜去した。その後、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、それぞれの目的物(化合物番号24~30)を得た。
【実施例】
【0068】
合成した化合物のスペクトルデータを以下に示す。
【実施例】
【0069】
【化9】
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【実施例】
【0070】
2-[(2,3-Dichlorophenyl)amino]-3,4-dihydro-4-[4-(tert-butyl)phenyl]-8-methyl-6H-pyrimido[1,2-a]-1,3,5-triazin-6-one (24)
Yield 39%; white solid; 1H NMR (400MHz, CD3OD): δ 7.58 (1H, d, J 8.0, 2,3-Cl2-Ar-H), 7.25 (2H, d, J 8.4, 4-tBu-Ar-H), 7.18 (1H, dd, J 8.0 and 1.2, 2,3-Cl2-Ar-H), 7.13 (2H, d, J 8.4, 4-tBu-Ar-H), 7.05 (1H, dd, J 8.0 and 8.0, 2,3-Cl2-Ar-H), 6.80 (1H, s, H-4), 5.79 (1H, s, H-7), 2.01 (3H, s, 8-CH3), 1.14 (9H, s, 4-tBu-H); 13C NMR (100MHz, CD3OD): δ 165.8, 161.7, 154.5, 153.6, 152.2, 136.1, 135.9, 132.7, 127.3, 127.3, 126.9, 126.6, 125.4, 125.4, 125.0, 125.0, 124.9, 103.9, 34.0, 30.1, 22.1.
【実施例】
【0071】
【化10】
JP0006707763B2_000016t.gif
【実施例】
【0072】
2-[(2,3-Dichlorophenyl)amino]-3,4-dihydro-4-[4-(propyl)phenyl]-8-methyl-6H-pyrimido[1,2-a]-1,3,5-triazin-6-one (25)
Yield 70%; white solid; 1H NMR (400MHz, CD3OD): δ 7.73 (1H, d, J 7.2, 2,3-Cl2-Ar-H), 7.32 (1H, dd, J 8.0 and 1.6, 2,3-Cl2-Ar-H), 7.18-7.30 (5H, m, 4-Pr-Ar-H and 2,3-Cl2-Ar-H), 6.95 (1H, s, H-4), 5.94 (1H, s, H-7), 2.62 (2H, t, J 7.6, 4-Pr-H), 2.18 (3H, s, 8-CH3), 1.60 (2H, m, 4-Pr-H), 0.92 (3H, t, J 7.2, 4-Pr-H); 13C NMR (100MHz, CD3OD): δ 167.3, 163.2, 155.1, 145.3, 137.7, 134.3, 130.7, 130.1, 129.3, 128.9, 128.6, 128.3, 126.7, 126.5, 105.4, 63.3, 38.6, 25.5, 23.6, 14.0.
【実施例】
【0073】
【化11】
JP0006707763B2_000017t.gif
【実施例】
【0074】
2-[(2,3-Dichlorophenyl)amino]-3,4-dihydro-4-[4-(ethyl)phenyl]-8-methyl-6H-pyrimido[1,2-a]-1,3,5-triazin-6-one (26)
Yield 54%; white solid; 1H NMR (400MHz, CD3OD): δ 7.73 (1H, d, J 8.0, 2,3-Cl2-Ar-H), 7.32 (1H, dd, J 8.0 and 1.2, 2,3-Cl2-Ar-H), 7.26 (2H, d, J 8.0, 4-Et-Ar-H), 7.18-7.23 (3H, m, 4-Et-Ar-H and 2,3-Cl2-Ar-H), 6.94 (1H, s, H-4), 5.93 (1H, s, H-7), 2.62 (2H, q, J 7.6, 4-Et-H), 2.16 (3H, s, 8-CH3), 1.19 (3H, t, J 7.6, 4-Et-H); 13C NMR (100MHz, CD3OD): δ 167.4, 163.2, 156.1, 155.1, 146.9, 137.7, 137.7, 134.3, 131.0, 129.7, 129.4, 128.9, 128.4, 128.1, 126.8, 126.4, 105.4, 63.2, 29.5, 23.6, 16.1.
【実施例】
【0075】
【化12】
JP0006707763B2_000018t.gif
【実施例】
【0076】
2-[(2,3-Dichlorophenyl)amino]-3,4-dihydro-4-[4-(isobutyl)phenyl]-8-methyl-6H-pyrimido[1,2-a]-1,3,5-triazin-6-one (27)
Yield 76%; white solid; 1H NMR (400MHz, CD3OD): δ 7.72 (1H, d, J 8.0, 2,3-Cl2-Ar-H), 7.39 (1H, d, J 8.0, 2,3-Cl2-Ar-H), 7.25-7.31 (3H, m, 4-iBu-Ar-H and 2,3-Cl2-Ar-H), 7.17 (2H, d, J 8.0, 4-iBu-Ar-H), 6.95 (1H, s, H-4), 5.94 (1H, s, H-7), 2.47 (2H, d, J 7.2, 4-iBu-H), 2.19 (3H, s, 8-CH3), 1.84 (1H, m, 4-iBu-H), 0.88 (6H, d, J 6.8, 4-iBu-H); 13C NMR (100MHz, CD3OD): δ 167.6, 163.3, 155.1, 148.1, 144.3, 137.8, 137.8, 134.3, 130.7, 130.7, 128.9, 128.6, 128.3, 126.6, 105.3, 63.3, 46.0, 31.4, 23.6, 22.6.
【実施例】
【0077】
【化13】
JP0006707763B2_000019t.gif
【実施例】
【0078】
2-[(2,3-Dichlorophenyl)amino]-3,4-dihydro-4-(2-nitrophenyl)-8-methyl-6H-pyrimido[1,2-a]-1,3,5-triazin-6-one (28)
Yield 69%; pale yellow solid; 1H NMR (400MHz, CD3OD): δ 8.19 (1H, d, J 8.0, 2,3-Cl2-Ar-H), 7.98 (1H, d, J 8.0, 2,3-Cl2-Ar-H), 7.74 (1H, m, 2,3-Cl2-Ar-H), 7.65 (1H, m, 2-NO2-Ar-H), 7.49 (1H, s, H-4), 7.23-7.38 (3H, m, 2-NO2-Ar-H), 5.92 (1H, s, H-7), 2.22 (3H, s, 8-CH3); 13C NMR (100MHz, CD3OD): δ185.8, 173.7, 163.0, 149.1, 135.9, 135.8, 135.3, 134.1, 134.0, 131.8, 131.6, 128.8, 127.9, 127.6, 126.8, 125.8, 105.5, 60.9, 23.6.
【実施例】
【0079】
【化14】
JP0006707763B2_000020t.gif
【実施例】
【0080】
3,4-Dihydro-4-[4-(tert-butyl)phenyl]-8-methyl-2-phenylamino-6H-pyrimido[1,2-a]-1,3,5-triazin-6-one (29)
Yield 49%; white solid; 1H NMR (400MHz, CD3OD): δ 7.27-7.34 (4H, m,Ar-H and 4-tBu-Ar-H), 7.14-7.24 (4H, m, Ar-H and 4-tBu-Ar-H), 7.00-7.06 (1H, m, Ar-H), 6.82 (1H, s, H-4), 5.82 (1H, s,H-7), 2.10 (3H, s, 8-CH3), 1.18 (9H, s, 4-tBu-H); 13C NMR (100MHz, CD3OD): δ166.5, 163.1, 156.3, 155.5, 153.7, 138.5, 137.4, 130.3, 126.9, 126.5, 126.3, 124.0, 104.9, 62.8, 31.6, 23.2.
【実施例】
【0081】
【化15】
JP0006707763B2_000021t.gif
【実施例】
【0082】
2-[(2,3-Dichlorophenyl)amino]-3,4-dihydro-4-(4-nitrophenyl)-8-methyl-6H-pyrimido[1,2-a]-1,3,5-triazin-6-one (30)
Yield 61%; yellow solid; 1H NMR (400MHz, CD3OD): δ 8.27 (2H, d, J 7.2, 4-NO2-Ar-H), 7.77 (1H, d, J 8.0, 2,3-Cl2-Ar-H), 7.64 (2H, d, J 7.2, 4-NO2-Ar-H), 7.42 (1H, d, J 8.0,2,3-Cl2-Ar-H), 7.32 (1H, m, 2,3-Cl2-Ar-H), 7.10 (1H, s, H-4), 5.97 (1H, s, H-7), 2.22 (3H, s, 8-CH3); 13C NMR (100MHz, CD3OD): δ166.2, 161.5, 160.2, 159.1, 155.2, 148.3, 145.9, 132.9, 127.5, 127.2, 126.8, 125.0, 123.7, 121.1, 103.9, 63.2, 22.1.
本明細書中で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本明細書中にとり入れるものとする。
図面
【図1】
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【図2】
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