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明細書 :結晶性炭素ナノ材料を含む導電性材料の製造方法、導電性材料、透明電極、電極、配線、電子装置および半導体装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2017-174802 (P2017-174802A)
公開日 平成29年9月28日(2017.9.28)
発明の名称または考案の名称 結晶性炭素ナノ材料を含む導電性材料の製造方法、導電性材料、透明電極、電極、配線、電子装置および半導体装置
国際特許分類 H01B  13/00        (2006.01)
B01J  23/14        (2006.01)
B01J  23/08        (2006.01)
H01B   5/14        (2006.01)
C01B  32/15        (2017.01)
C01B  32/18        (2017.01)
C01B  32/182       (2017.01)
FI H01B 13/00 503C
B01J 23/14 M
B01J 23/08 M
H01B 13/00 503B
H01B 5/14 A
C01B 31/02 101Z
請求項の数または発明の数 16
出願形態 OL
全頁数 23
出願番号 特願2017-011762 (P2017-011762)
出願日 平成29年1月26日(2017.1.26)
優先権出願番号 2016053987
優先日 平成28年3月17日(2016.3.17)
優先権主張国 日本国(JP)
発明者または考案者 【氏名】種村 眞幸
【氏名】ヴィシュワカルマ ラトネシュクマール リテシュクマール
【氏名】モハマド サウフィ ビン ロスミ
【氏名】カリタ ゴラップ
【氏名】ヤジド ビン ヤコブ
出願人 【識別番号】304021277
【氏名又は名称】国立大学法人 名古屋工業大学
審査請求 未請求
テーマコード 4G146
4G169
5G307
5G323
Fターム 4G146AA01
4G146AB07
4G146AD03
4G146AD23
4G146AD28
4G146BB22
4G146BB23
4G146BC02
4G146BC10
4G146BC15
4G146BC27
4G146BC32A
4G146BC32B
4G146BC37B
4G146BC42
4G146BC43
4G169AA03
4G169BB02A
4G169BB02B
4G169BC02A
4G169BC03A
4G169BC04A
4G169BC05A
4G169BC06A
4G169BC17A
4G169BC17B
4G169BC18A
4G169BC18B
4G169BC19A
4G169BC21A
4G169BC22A
4G169BC22B
4G169BC25A
4G169BC35A
4G169BC36A
4G169BD09A
4G169CB81
4G169EA07
5G307FB04
5G307FC03
5G323BA05
5G323BB06
要約 【課題】結晶性炭素ナノ材料を含む導電性材料を、430℃以下の低温で、目的とする場所に直接製造できる導電性材料の製造方法を提供する。
【解決手段】触媒金属膜22と炭素原料膜24とを、430℃以下の温度で加熱して、グラフェン膜26を形成する形成工程を行う。このとき、触媒金属膜22を構成する触媒金属材料として、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含むものを用いる。
【選択図】図3A
特許請求の範囲 【請求項1】
結晶性炭素ナノ材料の原料となる炭素原料(24、25、42a)と、前記結晶性炭素ナノ材料を形成するための触媒金属材料(22、23、42b)とを、430℃以下の温度で加熱して、結晶性炭素ナノ材料(26、27、44、48)を形成する形成工程を有し、
前記触媒金属材料として、融点温度が430℃以下の金属元素群のいずれか1つ以上を含むものを用いる結晶性炭素ナノ材料を含む導電性材料の製造方法。
【請求項2】
前記形成工程は、
基材(20)の表面上に前記触媒金属材料(22)を堆積させた後、前記触媒金属材料の表面上に前記炭素原料(24)を堆積させる堆積工程と、
前記堆積工程の後、前記炭素原料と前記触媒金属材料とを加熱する加熱工程とを含む請求項1に記載の導電性材料の製造方法。
【請求項3】
前記形成工程は、
基材(20)の表面上に前記炭素原料(24)を堆積させた後、前記炭素原料の表面上に前記触媒金属材料(22)を堆積させる堆積工程と、
前記堆積工程の後、前記炭素原料と前記触媒金属材料とを加熱する加熱工程とを含む請求項1に記載の導電性材料の製造方法。
【請求項4】
前記形成工程は、
基材の表面上に前記炭素原料(42a)と前記触媒金属材料(42b)の混合物(42)を堆積させる堆積工程と、
前記混合物を加熱する加熱工程とを含む請求項1に記載の導電性材料の製造方法。
【請求項5】
基材(20)と触媒金属膜との界面にも結晶性炭素ナノ材料膜を成長させたことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の導電性材料の製造方法。
【請求項6】
前記加熱工程の前記温度が、前記触媒金属材料の融点以上とし、液相から結晶性炭素ナノ材料膜を成長させることを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の導電性材料の製造方法。
【請求項7】
前記加熱工程の前記温度が、前記触媒金属材料の融点未満とし、固相から結晶性炭素ナノ材料膜を成長させることを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の導電性材料の製造方法。
【請求項8】
前記堆積工程では、インクジェット法、印刷法または浸漬法によって、前記混合物を堆積させる請求項4~請求項7のいずれか1項に記載の導電性材料の製造方法。
【請求項9】
触媒金属材料(14a、14c、36a、36c、56a、56c)と、
前記触媒金属材料の表面上に形成された結晶性炭素ナノ材料(14b、14d、36b、36d、56b、56d)とを備え、
前記触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含んでいる導電性材料。
【請求項10】
触媒金属材料(14a、14c)と、
前記触媒金属材料の表面上に形成された結晶性炭素ナノ材料(14b、14d)とを備え、
前記触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含んでいる透明電極。
【請求項11】
触媒金属材料(56a、56c)と、
前記触媒金属材料の表面上に形成された結晶性炭素ナノ材料(56b、56d)とを備え、
前記触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含んでいる電極。
【請求項12】
触媒金属材料(36a、36c)と、
前記触媒金属材料の表面上に形成された結晶性炭素ナノ材料(36b、36d)とを備え、
前記触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含んでいる配線。
【請求項13】
基材(12)と、
前記基材の表面上に形成された透明電極(14)とを備え、
前記透明電極は、触媒金属材料(14a、14c)と結晶性炭素ナノ材料(14b、14d)の複合材料で構成され、
前記触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含んでいる電子装置。
【請求項14】
基材(54)と、
前記基材の表面上に形成された電極(56)とを備え、
前記電極は、触媒金属材料(56a、56c)と結晶性炭素ナノ材料(56b、56d)の複合材料で構成され、
前記触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含んでいる電子装置。
【請求項15】
基材(34)と、
前記基材の表面上に形成された配線(36)とを備え、
前記配線は、触媒金属材料(36a、36c)と結晶性炭素ナノ材料(36b、36d)の複合材料で構成され、
前記触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含んでいる半導体装置。
【請求項16】
前記触媒金属材料が、Sn、Zn、Bi、In、およびSeの少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする請求項9~請求項15のいずれか1項に記載の導電性材料、透明電極、電極、配線、電子装置、半導体装置。

発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、結晶性炭素ナノ材料を含む導電性材料の製造方法、導電性材料、透明電極、電極、配線、電子装置および半導体装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
グラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーという結晶性炭素ナノ材料は、次世代ナノ材料として注目を集めている。
【0003】
結晶性炭素ナノ材料のうちグラフェンの製造方法としては、特許文献1、2に記載の製造方法がある。特許文献1の製造方法は、転写法によるグラフェンの製造方法である。転写法では、目的とする場所とは異なる場所でグラフェンを製造した後、グラフェンを目的とする場所に転写する。一方、特許文献2の製造方法は、無転写法によるグラフェンの製造方法である。無転写法では、目的とする場所に直接グラフェンを製造する。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特許第5705315号公報
【特許文献2】特開2013-98396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、結晶性炭素ナノ材料を含む導電性材料を、低温かつ無転写法で製造できる技術の開発が求められている。
【0006】
具体的に説明すると、結晶性炭素ナノ材料の応用例としては、透明電極および配線が考えられる。
【0007】
透明電極は、透明基板の表面上に転写を行わずに直接形成されることが望ましい。このため、透明基板の耐熱温度よりも低温で、結晶性炭素ナノ材料を透明基板の表面に直接合成できる技術の開発が求められる。
【0008】
また、配線では、回路の細線化に伴い、電流密度が飛躍的に増加するため、これに耐え得る材料が必要であり、結晶性炭素ナノ材料がその候補として期待される。現行の半導体素子の製造耐熱温度は450℃程度である。このため、結晶性炭素ナノ材料を現行の半導体装置の配線として用いるためには、430℃以下の低温での合成が必須である。
【0009】
さらに、配線では、位置制御が重要である。結晶性炭素ナノ材料を配線として用いる場合は、目的とする場所に所望の形状に形成できることが必要となる。このことから、転写法による結晶性炭素ナノ材料の形成は適応できない。したがって、結晶性炭素ナノ材料を回路基板上へ無転写法で直接合成できる技術の開発が求められる。
【0010】
なお、特許文献1の製造方法は、グラフェンの低温合成を可能とする技術であるが、グラフェンを無転写法で製造する技術ではない。特許文献2の製造方法は、グラフェンを無転写法で製造する技術であるが、430℃以下の低温でグラフェンを製造するものではない。
【0011】
本発明は上記点に鑑みて、少なくとも結晶性炭素ナノ材料を含む導電性材料を、430℃以下の低温で、目的とする場所に直接製造できる導電性材料の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、新規な導電性材料、新規な透明電極、新規な電極、新規な配線、新規な電子装置および新規な半導体装置を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、
少なくとも結晶性炭素ナノ材料を含む導電性材料の製造方法であって、
結晶性炭素ナノ材料の原料となる炭素原料(24、25、42a)と、結晶性炭素ナノ材料を形成するための触媒金属材料(22、23、42b)とを、430℃以下の温度で加熱して、結晶性炭素ナノ材料(26、27、44、48)を形成する形成工程を有し、
触媒金属材料として、融点温度が430℃以下の金属元素群(Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Se)のいずれか1つ以上を含むものを用いる。
【0013】
この導電性材料の製造方法は、触媒金属材料として、上記の金属元素群を含む材料で構成されたものを用いている。このため、430℃以下の低温で、結晶性炭素ナノ材料を合成できる。結晶性炭素ナノ材料の合成温度が低温なので、結晶性炭素ナノ材料を目的とする場所に直接合成することができる。
【0014】
よって、本発明の導電性材料の製造方法によれば、少なくとも結晶性炭素ナノ材料を含む導電性材料を、430℃以下の低温で、目的とする場所に直接製造することができる。
【0015】
本発明の導電性材料の製造方法には、導電性材料として、結晶性炭素ナノ材料と触媒金属材料との複合材料を製造することと、結晶性炭素ナノ材料と触媒金属材料のうち結晶性炭素ナノ材料のみを製造することとが含まれる。
【0016】
すなわち、形成工程の後に、触媒金属材料を除去する工程を行うことで、導電性材料として結晶性炭素ナノ材料のみを形成することができる。また、形成工程中に触媒金属材料が蒸発することで、導電性材料として結晶性炭素ナノ材料のみを形成することができる。
【0017】
また、形成工程では、触媒金属材料を除去しないことで、導電性材料として、結晶性炭素ナノ材料と触媒金属材料との複合材料を形成することができる。
【0018】
ここで、従来のグラフェンの製造方法では、触媒金属材料が厚くないと、グラフェン(結晶性炭素ナノ材料)を製造できなかった。これに対して、本発明の導電性材料の製造方法では、触媒金属材料として、上記の金属元素群で構成されたものを用いている。このため、触媒金属材料の厚さが従来の製造方法で用いられる触媒金属材料よりも薄くても、結晶性炭素ナノ材料を形成できる。また、触媒金属材料が島状であっても、結晶性炭素ナノ材料を形成できる。触媒金属材料を薄く、または、島状とすることで、触媒金属材料が残存していても、導電性材料としての性能への影響を小さく抑えることができる。よって、本発明の導電性材料の製造方法によれば、触媒金属材料を除去しなくても、製造された複合材料を種々の用途の導電性材料として利用することができる。
【0019】
請求項1に記載の発明における形成工程として、具体的には、請求項2~4に記載の発明を採用することができる。
【0020】
すなわち、請求項2に記載の発明のように、形成工程として、基材(20)の表面上に触媒金属材料(22)を堆積させた後、触媒金属材料の表面上に炭素原料(24)を堆積させる堆積工程と、堆積工程の後、炭素原料と触媒金属材料とを加熱する加熱工程とを行うことができる。
【0021】
また、請求項3に記載の発明のように、形成工程として、基材(20)の表面上に炭素原料(24)を堆積させた後、炭素原料の表面上に触媒金属材料(22)を堆積させる堆積工程と、堆積工程の後、炭素原料と触媒金属材料とを加熱する加熱工程とを行うことができる。
【0022】
また、請求項4に記載の発明のように、形成工程として、基材の表面上に炭素原料(42a)と触媒金属材料(42b)の混合物(42)を堆積させる堆積工程と、混合物を加熱する加熱工程とを行うことができる。
【0023】
また、請求項5記載の発明のように、基材と触媒金属材料膜との界面にも結晶性炭素ナノ材料膜を成長(形成)させることができる。
【0024】
また、請求項6記載のように、加熱工程の温度を、前記触媒金属材料の融点以上とすると、液相から結晶性炭素ナノ材料膜を成長させることができる。
【0025】
また、請求項7記載のように、加熱工程の温度を、前記触媒金属材料の融点未満とすると、固相から結晶性炭素ナノ材料膜を成長させることができる。
【0026】
また、請求項8記載の発明のように、請求項4に記載の発明において、堆積工程では、インクジェット法、印刷法または浸漬法によって、混合物を堆積させることができる。
【0027】
また、請求項9に記載の発明は、触媒金属材料(14a、14c、36a、36c、56a、56c)と、触媒金属材料の表面上に形成された結晶性炭素ナノ材料(14b、14d、36b、36d、56b、56d)とを備え、触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含んでいる導電性材料である。
【0028】
この導電性材料は、請求項1に記載の発明によって製造されるものである。本発明によれば、新規な導電性材料を提供できる。
【0029】
また、請求項10に記載の発明は、触媒金属材料(14a、14c)と、触媒金属材料の表面上に形成された結晶性炭素ナノ材料(14b、14d)とを備え、触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含んでいる透明電極である。
【0030】
この透明電極は、請求項1に記載の発明によって製造されるものである。本発明によれば、新規な透明電極を提供できる。
【0031】
請求項11に記載の発明は、触媒金属材料(56a、56c)と、触媒金属材料の表面上に形成された結晶性炭素ナノ材料(56b、56d)とを備え、触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含んでいる電極である。
【0032】
この電極は、請求項1に記載の発明によって製造されるものである。本発明によれば、新規な電極を提供できる。
【0033】
請求項12に記載の発明は、触媒金属材料(36a、36c)と、触媒金属材料の表面上に形成された結晶性炭素ナノ材料(36b、36d)とを備え、触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含んでいる配線である。
【0034】
この配線は、請求項1に記載の発明によって製造されるものである。本発明によれば、新規な配線を提供できる。
【0035】
請求項13に記載の発明は、基材(12)と、基材の表面上に形成された透明電極(14)とを備え、透明電極は、触媒金属材料(14a、14c)と結晶性炭素ナノ材料(14b、14d)の複合材料で構成され、触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含んでいる電子装置である。
【0036】
本発明における複合材料は、請求項1に記載の発明によって製造されるものである。本発明によれば、新規な電子装置を提供できる。
【0037】
請求項14に記載の発明は、基材(54)と、基材の表面上に形成された電極(56)とを備え、電極は、触媒金属材料(56a、56c)と結晶性炭素ナノ材料(56b、56d)の複合材料で構成され、触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含んでいる電子装置である。
【0038】
本発明における複合材料は、請求項1に記載の発明によって製造されるものである。本発明によれば、新規な電子装置を提供できる。
【0039】
請求項15に記載の発明は、基材(34)と、基材の表面上に形成された配線(36)とを備え、配線は、触媒金属材料(36a、36c)と結晶性炭素ナノ材料(36b、36d)の複合材料で構成され、触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含んでいる半導体装置である。
【0040】
本発明における複合材料は、請求項1に記載の発明によって製造されるものである。本発明によれば、新規な半導体装置を提供できる。
【0041】
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】第1実施形態における電子装置の平面図である。
【図2】図1中のII-II線での電子装置の断面図である。
【図3A】第1実施形態における透明電極の製造方法を説明するための基材の断面図である。
【図3B】第1実施形態における透明電極の製造方法を説明するための基材の断面図である。
【図4】第2実施形態における電子装置の平面図である。
【図5】図4中のV-V線での電子装置の断面図である。
【図6A】第2実施形態における透明電極の製造方法を説明するための基材の断面図である。
【図6B】第2実施形態における透明電極の製造方法を説明するための基材の断面図である。
【図7】第3実施形態における半導体装置の平面図である。
【図8】図7中のVIII-VIII線での半導体装置の断面図である。
【図9】第4実施形態における半導体装置の平面図である。
【図10】図9中のX-X線での半導体装置の断面図である。
【図11A】第5実施形態における導電性材料の製造方法を説明するための基材の断面図である。
【図11B】第5実施形態における導電性材料の製造方法を説明するための基材の断面図である。
【図12A】第6実施形態における導電性材料の製造方法を説明するための基材の断面図である。
【図12B】第6実施形態における導電性材料の製造方法を説明するための基材の断面図である。
【図13A】第7実施形態における導電性材料の製造方法を説明するための基材の断面図である。
【図13B】第7実施形態における導電性材料の製造方法を説明するための基材の断面図である。
【図14】第8実施形態における電子装置の平面図である。
【図15】図14中のXV-XV線での電子装置の断面図である。
【図16】第9実施形態における電子装置の平面図である。
【図17】図16中のXVII-XVII線での半導体装置の断面図である。
【図18】実施例1の試料のラマン分光分析結果である。
【図19】第10実施形態の製造方法を説明するための説明図であり、(a)は平面図、(b)は触媒金属が島状の場合の断面図、(c)は触媒金属の拡大斜視図、(d)は触媒金属が連続膜である場合の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。

【0044】
(第1実施形態)
本実施形態では、透明電極を備える電子装置および透明電極の製造方法について説明する。本実施形態の透明電極およびその製造方法が、本発明の導電性材料およびその製造方法に相当する。

【0045】
図1、2に示すように、本実施形態の電子装置10は、透明基板12と、透明電極14と、配線接続用電極16とを備える。

【0046】
透明基板12は、透明な絶縁基板である。透明基板12は、ガラスや合成樹脂などの絶縁材料によって構成される。

【0047】
透明電極14は、透明基板12の表面上に形成されている。透明電極14は、透明性を有する導電性材料が膜状に形成されたものである。

【0048】
透明電極14は、触媒金属膜14aとグラフェン膜14bとの複合材料によって構成されている。グラフェン膜14bは、触媒金属膜14aの表面上に形成されている。グラフェン膜14bは、グラフェンで構成された膜である。グラフェンは、結晶性炭素ナノ材料の一種である。本明細書でいうグラフェンには、炭素原子が二次元的に並んだ層が1層である単層グラフェンおよび炭素原子が二次元的に並んだ層が複数層である多層グラフェンが含まれる。本実施形態のグラフェン膜14bは、単層グラフェンまたは22層以下の多層グラフェンで構成される。単層グラフェンの厚さは、0.3nmである。22層の多層グラフェンの厚さは、8nmである。したがって、本実施形態のグラフェン膜14bの厚さは、0.3nm以上8nm以下である。なお、膜の厚さおよび材料の厚さは、任意の複数箇所で測定したときの最大厚さであり、測定対象である材料が存在する部分での厚さである。これらのことは、本明細書に記載の他の膜の厚さおよび材料の厚さについても、同様である。

【0049】
触媒金属膜14aは、触媒金属材料が膜状に連続した形状とされたものである。触媒金属材料は、グラフェンを形成するために用いられるものである。換言すると、触媒金属材料は、グラフェンの形成反応に対して触媒作用を果たす金属材料である。触媒金属材料は、融点温度が430℃以下の、例えばZn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上の種類の触媒金属原子を含んでいる。触媒金属材料は、触媒金属原子のみによって構成されている場合に限られない。触媒金属材料に、触媒金属原子以外の原子が含まれていてもよい。触媒金属膜14aの厚さは、0.1nm以上15nm以下である。

【0050】
配線接続用電極16は、透明電極14の表面上に形成されている。配線接続用電極16は、透明電極と図示しない配線とを電気的に接続する。配線接続用電極16は、金属材料によって構成される。なお、配線接続用電極16を介さずに、透明電極14と図示しない配線とが直接接続されていてもよい。

【0051】
次に、本実施形態の透明電極14の製造方法について説明する。本実施形態では、透明電極14として用いられるグラフェン膜14bを固相合成法によって製造する。

【0052】
具体的には、図3Aに示すように、基材20の表面上に触媒金属膜22を堆積させた後、触媒金属膜22の表面上にグラフェン膜の原料となる炭素原子を含む炭素原料膜24を堆積させる堆積工程を行う。

【0053】
ここで、本実施形態では、基材20と触媒金属膜22のそれぞれが、透明基板12と触媒金属膜14aに対応する。触媒金属膜22は、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上の種類の触媒金属原子を含んでいる。触媒金属膜22は、1種類の触媒金属原子で構成された単体の金属、1種類の触媒金属原子で構成された金属が複数混合された混合物、複数種類の触媒金属原子で構成された合金のいずれであってもよい。

【0054】
触媒金属膜22の堆積方法としては、基材の表面上に目的の材料を堆積させる種々の堆積方法が採用可能である。堆積方法としては、スパッタ法、蒸着法、レーザアブレーション法、インクジェット法、印刷法、スピンコート法、浸漬法、化学気相合成法(CVD法)などの物理堆積法および化学堆積法が挙げられる。インクジェット法は、インクジェットプリンターを用いて、原料液の液滴を飛ばして、基材の表面に目的の材料を堆積させる方法である。浸漬法は、原料液に基材を浸漬して、基材の表面上に目的の材料を堆積させる方法である。

【0055】
堆積雰囲気は、真空、不活性ガス雰囲気、大気のいずれでもよい。例えば、インクジェット法、浸漬法で堆積させる場合、堆積雰囲気は大気である。なお、本明細書で言う真空とは、真空ポンプで実現可能な程度の圧力の真空度であることを意味する。真空中で堆積させる場合、1000Pa以下の真空度とすることが好ましく、10Pa以下の真空度とすることがより好ましい。

【0056】
堆積時に、マスクパターンを用いることで、所望の平面形状とされた触媒金属膜22を形成することができる。インクジェット法で堆積させる場合では、直接描画により所望の平面形状とされた触媒金属膜22を形成することができる。

【0057】
炭素原料膜24は、炭素原子のみで構成されている場合に限られない。炭素原料膜24は、炭素および触媒金属以外の原子、例えば、酸素、水素、窒素、フッ素、塩素等を含んでいてもよい。特に、炭素原料膜24に窒素、フッ素または塩素が含まれる場合、窒素、フッ素または塩素を含むグラフェン膜26が形成される。これにより、グラフェン膜26の導電性が向上する。炭素原料膜24の堆積方法としては、触媒金属膜22の堆積方法と同様に、基材の表面上に目的の材料を堆積させる種々の堆積方法が採用可能である。堆積雰囲気は、触媒金属膜22の形成方法と同様に、真空、不活性ガス雰囲気、大気のいずれでもよい。

【0058】
触媒金属膜22の厚さは、0.1nm以上15nm以下とされる。これにより、触媒金属膜22の可視光透過率を50%以上にすることができる。すなわち、触媒金属膜22に透明性を持たせることができる。触媒金属膜22の厚さが0.1nm以上であれば、グラフェンの形成反応に対する触媒作用が得られる。触媒作用触媒金属膜22の厚さは、3nm以下であることが望ましい。これにより、触媒金属膜22の可視光透過率を75%以上にすることができる。

【0059】
炭素原料膜24の厚さは、0.3nm以上8nm以下とされる。これにより、グラフェン膜26の厚さを0.3nm以上8nm以下にでき、グラフェン膜26の可視光透過率を50%以上にすることができる。すなわち、グラフェン膜26に透明性を持たせることができる。グラフェン膜26に高い透明性を持たせるためには、炭素原料膜24の厚さは、4nm以下であることが望ましい。これにより、グラフェン膜26の厚さを4nm以下にでき、グラフェン膜26の可視光透過率を75%以上にすることができる。

【0060】
また、グラフェンの層数は、炭素原料膜24の膜厚で決定される。このため、グラフェンの層数が所望の層数となるように、炭素原料膜24の膜厚が設定される。

【0061】
堆積工程の後、炭素原料膜24および触媒金属膜22を加熱する加熱工程と行う。加熱温度は、加熱する前の温度よりも高い温度であり、430℃以下である。加熱雰囲気は、真空、不活性ガス雰囲気、大気のいずれでもよい。真空中で加熱する場合、1000Pa以下の真空度とすることが好ましく、10Pa以下の真空度とすることがより好ましい。

【0062】
これにより、図3Bに示すように、触媒金属膜22の表面上にグラフェン膜26が形成される。このグラフェン膜26が、図2に示すグラフェン膜14bに対応する。このとき、加熱温度が触媒金属材料の融点よりも低い場合、加熱によって触媒金属材料に炭素原子が固溶(炭素を含む分子に分解させずに固溶)、拡散または溶解する。その後、固溶、または、拡散した炭素原子が規則的に配列することで、固化した固相(体)からグラフェン膜26が成長する(形成される)。加熱温度が触媒金属材料の融点よりも高い場合、加熱によって触媒金属材料が溶融して液化する。さらに、液化した触媒金属材料に溶解する。その後、溶解していた炭素原子が規則的に配列することで、液化した液相(体)からグラフェン膜26が成長する(形成される)。このようにして、透明基板12の表面上に透明電極14が形成される。

【0063】
以上の説明の通り、本実施形態の透明電極14の製造方法は、炭素原料膜24と触媒金属膜22とを加熱して、グラフェン膜26を形成する形成工程を有している。そして、触媒金属材料として、融点温度が430℃以下の金属元素群である、Zn、Sn、Bi、Pb、Tl、Cs、In、Cd、Rb、Ga、K、Na、Li、Seのいずれか1つ以上を含むものを用いている。このため、430℃以下、より具体的には、250℃以下の加熱温度で、グラフェンを合成できる。生体安全性、グラフェン膜の成長容易性、炭素の溶解度、およびコスト等を考慮すると、Sn、Zn、Bi、In、およびSeの少なくともいずれかを含んでいることが好ましく、いずれかを主成分とすることが特に好ましい。

【0064】
なお、上述の通り、加熱温度は、触媒金属材料の融点よりも低くても、高くてもよい。しかし、本発明者の実験結果によると、加熱温度の下限は、融点温度よりも10℃低い温度以上であることが好ましい。さらに、加熱温度の上限は、融点温度よりも30℃高い温度以下であることが好ましい。したがって、触媒金属材料として融点が420℃のZnを用いた場合、加熱温度は410℃以上、430℃以下が好ましい。同様に、触媒金属材料として融点が230℃のSnを用いた場合、加熱温度は220℃以上、260℃以下が好ましい。同様に、触媒金属材料として融点が160℃の合金を用いた場合、加熱温度は150℃以上190℃以下が好ましい。

【0065】
さらに、本実施形態の透明電極14の製造方法は、触媒金属材料として上記触媒金属原子を含むものを用いている。このため、基材20の表面上に形成する触媒金属膜22の厚さが15nm以下という薄さであっても、グラフェン膜26を形成することができる。グラフェン膜26は、厚さが8nm以下、望ましくは4nm以下であるため、透明性を有する。グラフェン膜26の形成後に残存する触媒金属膜22は、厚さが15nm以下であるため、透明性を有する。このため、本実施形態の透明電極の製造方法によれば、グラフェン膜26の形成後に、触媒金属膜22を除去しなくても、グラフェン膜26と触媒金属膜22の複合材料を透明電極14として用いることができる。

【0066】
(第2実施形態)
図4、5に示すように、本実施形態の電子装置10は、第1実施形態の電子装置10に対して、透明電極14を構成する触媒金属材料の形状が異なる。

【0067】
透明電極14は、島状の触媒金属材料14cとグラフェン膜14dの複合材料によって構成されている。触媒金属材料14cは、透明基板12の表面上に分散して配置されている。グラフェン膜14dは、触媒金属材料14cの表面および透明基板12の表面のうち触媒金属材料14cが形成されていない部分に形成されている。

【0068】
次に、本実施形態の透明電極14の製造方法について説明する。本実施形態では、透明電極14として用いられるグラフェン膜14dを固相合成法によって製造する。

【0069】
具体的には、図6Aに示すように、基材20の表面上に島状の触媒金属材料23を堆積させた後、触媒金属材料23の表面上および基材20の表面上のうち触媒金属材料23の形成部分を除く部分に、炭素原料膜25を堆積させる堆積工程を行う。その後、炭素原料膜25および触媒金属材料23を加熱する加熱工程を行う。触媒金属材料23と炭素原料膜25のそれぞれの材料構成、形成方法および加熱条件等は、第1実施形態の触媒金属膜22と炭素原料膜24と同じである。

【0070】
これにより、図6Bに示すように、触媒金属材料23の表面および基材20の表面のうち触媒金属材料23の形成部分を除く部分に、グラフェン膜27が形成される。本実施形態では、基材20、触媒金属材料23、グラフェン膜27のそれぞれが、図5に示す透明基板12、触媒金属材料14c、グラフェン膜14dに対応する。このようにして、透明基板12の表面上に透明電極14が形成される。

【0071】
本実施形態の透明電極14の製造方法は、炭素原料膜25と触媒金属材料23とを加熱して、グラフェン膜27を形成する形成工程を有している。そして、触媒金属材料23として第1実施形態に記載した触媒金属原子を含むものを用いている。このため、430℃以下、より具体的には、250℃以下の加熱温度で、グラフェンを合成できる。さらに、基材20の表面上に形成する触媒金属材料23が島状であっても、グラフェン膜27を形成することができる。グラフェン膜27の形成後に残存する触媒金属材料23は、基材20の表面上に分散されている。このため、基材20の表面上に触媒金属材料23が存在していても、グラフェン膜27と触媒金属材料23の複合材料は透明性を有する。すなわち、複合材料は、少なくとも触媒金属材料23が存在しない部分によって透明性が確保される。したがって、本実施形態の透明電極14の製造方法によれば、グラフェン膜27の形成後に、触媒金属材料23を除去しなくても、グラフェン膜27と触媒金属材料23の複合材料を透明電極14として用いることができる。

【0072】
(第3実施形態)
本実施形態では、配線を備える半導体装置および配線の製造方法について説明する。配線が本発明の導電性材料に相当する。

【0073】
図7、8に示すように、本実施形態の半導体装置30は、半導体基板32と、絶縁膜34と、配線36と、2つの電極38、39とを備える。

【0074】
半導体基板32は、Siなどの半導体材料で構成されている。絶縁膜34は、半導体基板32の表面上に形成されている。絶縁膜34は、SiOなどの絶縁材料で構成されている。配線36は、絶縁膜34の表面上に形成されている。配線36は、2つの電極38、39同士を電気的に接続している。2つの電極38、39は、Cuなどの金属材料で構成されている。

【0075】
配線36は、触媒金属膜36aとグラフェン膜36bとの複合材料によって構成されている。触媒金属膜36aとグラフェン膜36bのそれぞれは、第1実施形態で説明した触媒金属膜14aとグラフェン膜14bに対応する。本実施形態では、触媒金属膜36aの厚さは0.1nm以上1μm未満とされる。グラフェン膜36bは、単層グラフェンまたは多層グラフェンで構成される。グラフェン膜36bの厚さは0.3nm以上1μm未満とされる。グラフェン膜36bの厚さは、好ましくは40nm以下とされる。グラフェン膜36bの厚さが40nmは、炭素原子が二次元的に並んだ層が110層のときの厚さである。

【0076】
配線36は、第1実施形態で説明した透明電極14の製造方法と同じ製造方法によって製造される。本実施形態では、図3Bに示される基材20、触媒金属膜22、グラフェン膜26のそれぞれが、図8に示す絶縁膜34、触媒金属膜36a、グラフェン膜36bに対応する。

【0077】
本実施形態の配線36の製造方法は、第1実施形態の透明電極14の製造方法と同じである。このため、本実施形態の配線36の製造方法においても、第1実施形態に記載の効果が得られる。

【0078】
さらに、本実施形態の配線36の製造方法は、低温プロセスのため、現行の半導体装置の製造プロセスにそのまま適合可能である。このため、半導体装置の製造プロセスの新たな開発が不要である。

【0079】
(第4実施形態)
図9、10に示すように、本実施形態の半導体装置30は、第3実施形態の半導体装置30に対して、配線36を構成する触媒金属材料の形状が異なる。

【0080】
配線36は、島状の触媒金属材料36cとグラフェン膜36dの複合材料によって構成されている。触媒金属材料36cは、絶縁膜34の表面上に分散して配置されている。グラフェン膜36dは、触媒金属材料36cの表面および絶縁膜34の表面のうち触媒金属材料36cが形成されていない部分に形成されている。触媒金属材料36cの厚さは0.1nm以上1μm未満とされる。グラフェン膜36dの厚さは0.3nm以上1μm未満とされる。グラフェン膜36dの厚さは、好ましくは40nm以下とされる。

【0081】
配線36は、第2実施形態で説明した透明電極14の製造方法と同じ製造方法によって製造される。本実施形態では、図6Bに示される基材20、触媒金属材料23、グラフェン膜27のそれぞれが、図10に示す絶縁膜34、触媒金属材料36c、グラフェン膜36dに対応する。

【0082】
本実施形態の配線36の製造方法は、第2実施形態の透明電極14の製造方法と同じである。このため、本実施形態の配線36の製造方法においても、第2実施形態に記載の効果が得られる。

【0083】
(第5実施形態)
本実施形態では、第1実施形態の導電性材料の製造方法とは異なる導電性材料の製造方法について説明する。本実施形態では、グラフェン膜を固相合成法によって製造する。

【0084】
図11Aに示すように、基材20の表面上に炭素原料膜24を堆積させた後、炭素原料膜24の表面上に触媒金属膜22を堆積させる堆積工程を行う。その後、炭素原料膜24および触媒金属膜22を加熱する加熱工程を行う。炭素原料膜24と触媒金属膜22のそれぞれの材料構成、形成方法および加熱条件等は、第1実施形態と同じである。

【0085】
これにより、図11Bに示すように、基材20と触媒金属膜22の間にグラフェン膜26が形成される。すなわち、基材20の表面上に、グラフェン膜26と触媒金属膜22との複合材料が製造される。

【0086】
本実施形態の導電性材料の製造方法は、炭素原料膜24と触媒金属膜22とを加熱して、グラフェン膜26を形成する形成工程を有している。そして、第1実施形態と同じ触媒金属材料を用いている。このため、本実施形態の導電性材料の製造方法においても、第1実施形態に記載の効果が得られる。

【0087】
本実施形態の導電性材料の製造方法によって、図2に示す第1実施形態の透明電極14を製造することもできる。この場合、グラフェン膜14bは、触媒金属膜14aと透明基板12の間に形成される。

【0088】
触媒金属膜22に替えて、図6A、6Bに示す第2実施形態の透明電極14の製造方法のように、島状の触媒金属材料23を形成してもよい。この場合、基材20の表面上に、炭素原料膜25を形成する。炭素原料膜25の表面上に、島状の触媒金属材料23を形成する。その後、加熱する。これにより、基材20の表面上にグラフェン膜27が形成される。

【0089】
また、本実施形態の導電性材料の製造方法によって、図8に示す第3実施形態の配線36を製造することもできる。この場合、グラフェン膜36bは、触媒金属膜36aと絶縁膜34の間に形成される。

【0090】
また、配線36を製造する場合、触媒金属膜22に替えて、島状の触媒金属材料23を形成してもよい。この場合、配線36は、図10に示す第4実施形態の配線36に対して、グラフェン膜36dが触媒金属材料36cの下に位置するように変更された構造となる。

【0091】
(第6実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる導電性材料の製造方法について説明する。本実施形態では、グラフェン膜を固相合成法によって製造する。

【0092】
図12Aに示すように、基材20の表面上に、炭素原料42aと触媒金属材料42bの混合膜42を堆積させる堆積工程を行う。その後、混合膜42を加熱する加熱工程を行う。これにより、図12Bに示すように、基材20の表面上に、グラフェン膜44と触媒金属材料46の複合材料を形成することができる。

【0093】
ここで、混合膜42は、触媒金属原子と炭素原子を含む混合物で構成された膜である。触媒金属原子は、第1実施形態に記載されたものと同じである。触媒金属原子は、混合膜42中に分散されている。混合膜42の触媒金属材料42bの含有率は、全体の1~99%の範囲内とすることができる。

【0094】
混合膜42の形成方法は、第1実施形態の触媒金属膜22の形成方法と同じ方法を採用できる。混合膜42の形成方法として、インクジェット法あるいは印刷法を用いることが好ましい。具体的には、触媒金属材料の粒子と炭素原料の粒子とを含む混合液を用いたインクジェット法あるいは印刷法によって、基材20の表面上に、触媒金属材料の粒子と炭素原料の粒子との混合物を堆積させる。これにより、基材20の表面上の所望の場所に、所望の平面形状とされた混合膜42を直接形成できる。そして、混合膜42を加熱することにより、所望の平面形状とされた複合材料を形成できる。

【0095】
また、基材20の表面に広範囲にわたって混合膜42を形成する場合では、混合膜42の形成方法として、浸漬法を用いることが好ましい。これにより、簡素な設備を用いて、大面積の混合膜42を簡単に形成することができる。

【0096】
混合膜42の加熱条件は、第1実施形態の加熱条件と同じである。混合膜42が加熱されると、混合膜42中の触媒金属材料42bが凝集して、島状の触媒金属材料46となる。さらに、この凝集と同時に、グラフェン膜44が形成される。一般に、A-B混合物が加熱されてA層とB層に分離する時には、表面エネルギーが小さい材料が上の層になるように分離する。本実施形態の場合、炭素は金属に比べて表面エネルギーが小さいので、島状の触媒金属材料46を覆うように、グラフェン膜44が形成される。すなわち、触媒金属材料46の表面および基材20の表面のうち触媒金属材料46の形成部分を除く部分に、グラフェン膜44が形成される。

【0097】
本実施形態の導電性材料の製造方法は、炭素原料42aと触媒金属材料42bとを加熱して、グラフェン膜44を形成する形成工程を有している。そして、触媒金属材料42bは、第1実施形態の触媒金属膜22と同じ材料構成である。このため、本実施形態の導電性材料の製造方法においても、第1実施形態に記載の効果が得られる。

【0098】
本実施形態の導電性材料の製造方法によって、図5に示す第2実施形態の透明電極14を製造することができる。この場合、グラフェン膜44の厚さは、0.3nm以上8nm以下とされ、好ましくは、4nm以下とされる。島状の触媒金属材料46の厚さは、0.1nm以上1μm未満とされる。

【0099】
また、本実施形態の導電性材料の製造方法によって、図10に示す第4実施形態の配線36を製造することもできる。この場合、グラフェン膜44の厚さは、0.3nm以上1μm以下とされる。島状の触媒金属材料46の厚さは、0.1nm以上1μm未満とされる。

【0100】
(第7実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる導電性材料の製造方法について説明する。本実施形態では、グラフェン膜を化学気相合成法によって製造する。

【0101】
図13Aに示すように、基材20の表面上に、触媒金属膜22を形成する。触媒金属膜22の材料構成および形成方法は、第1実施形態と同じである。

【0102】
その後、図13Bに示すように、触媒金属膜22の表面上に、化学気相合成法によって、グラフェン膜48を形成する。具体的には、炭素原子を含む炭素原料ガスを供給しつつ、430℃以下で加熱する。加熱は、真空中、不活性ガス雰囲気中、水素などの還元雰囲気中、大気中いずれでもよい。

【0103】
本実施形態の導電性材料の製造方法は、炭素原料ガスと触媒金属膜22とを加熱して、グラフェン膜48を形成する形成工程を有している。そして、第1実施形態と同じ触媒金属膜22を用いている。このため、本実施形態の導電性材料の製造方法においても、第1実施形態に記載の効果が得られる。

【0104】
本実施形態の導電性材料の製造方法によって、図2に示す第1実施形態の透明電極14を製造することができる。また、本実施形態の導電性材料の製造方法によって、図8に示す第3実施形態の配線36を製造することもできる。

【0105】
(第8実施形態)
本実施形態では、電極を備える電子装置について説明する。電極が本発明の導電性材料に相当する。

【0106】
図14、15に示すように、本実施形態の電子装置50は、基板52と、素子部54と、電極56と、配線58とを備える。

【0107】
素子部54は、基板52の表面上に形成されている。素子部54は、センサー素子部、発光素子部または受光素子部などの各種機能を有する素子が形成された部分である。電極56は、素子部54の表面上に形成され、素子部54と電気的に接続されている。電極56は、素子部54の表面の一部を覆っている。電極56が、素子部54の表面の全域を覆っていてもよい。配線58は、電極56の表面上に形成され、電極56と電気的に接続されている。

【0108】
電極56は、触媒金属膜56aとグラフェン膜56bとの複合材料によって構成されている。触媒金属膜56aとグラフェン膜56bのそれぞれは、第1実施形態で説明した触媒金属膜14aとグラフェン膜14bに対応する。本実施形態では、触媒金属膜56aの厚さは0.1nm以上1μm未満とされる。グラフェン膜56bの厚さは0.3nm以上1μm未満とされる。グラフェン膜56bの厚さは、好ましくは40nm以下とされる。なお、本実施形態の電極56は、触媒金属膜14aとグラフェン膜14bのそれぞれの厚さによって、透明である場合と透明でない場合とがある。

【0109】
電極56は、第1実施形態で説明した透明電極14の製造方法と同じ製造方法によって製造される。このため、本実施形態の電極56の製造方法においても、第1実施形態に記載の効果が得られる。本実施形態では、図3Bに示される基材20、触媒金属膜22、グラフェン膜26のそれぞれが、図15に示す素子部54、触媒金属膜56a、グラフェン膜56bに対応する。

【0110】
(第9実施形態)
図16、17に示すように、本実施形態の電子装置50は、第8実施形態の電子装置50に対して、電極56を構成する触媒金属材料の形状が異なる。

【0111】
電極56は、島状の触媒金属材料56cとグラフェン膜56dの複合材料によって構成されている。触媒金属材料56cは、素子部54の表面上に分散して配置されている。グラフェン膜56dは、触媒金属材料56cの表面および素子部54の表面のうち触媒金属材料56cが形成されていない部分に形成されている。触媒金属材料56cの厚さは0.1nm以上1μm未満とされる。グラフェン膜56dの厚さは0.3nm以上1μm未満とされる。グラフェン膜56dの厚さは、好ましくは40nm以下とされる。

【0112】
(第10実施形態)
図19に示すように、本実施形態は、透明基板上に島状の触媒金属膜の表面および、透明基板と触媒金属膜との界面にもグラフェン膜を成長させた配線、あるいは配線接続用の電極である。本形態において、触媒金属材料としてSnを使用し、界面に成長するグラフェン膜が、島状の触媒金属膜の底面とほぼ対応する形状に成長することが確認された。

【0113】
(第11実施形態)
本実施形態は、触媒金属材料としてIn(インジウム)を使用した。

【0114】
インジウムの融点は、157℃である。このため、170℃の加熱工程ではインジウムは溶融し、溶融インジウムに溶解した炭素が拡散し、第1のグラフェン膜として触媒金属膜上に再析出する。

【0115】
そして、再析出により触媒金属膜下面に第2のグラフェン膜として形成される。なお、第2のグラフェン膜は第1のグラフェン膜よりも薄い。

【0116】
また、加熱工程の温度が150℃、すなわち、インジウムの融点未満であっても、グラフェン膜は、触媒金属膜の表面および、基板と触媒金属膜との界面にもグラフェン膜を成長した。

【0117】
さらに、触媒金属材料としてSn-In合金を使用しても、その融点は、Snの融点(230℃)およびInの融点(157℃)よりも低い、例えば117℃であり、低融点の触媒金属材料は、さらに低温の加熱処理によりグラフェン膜を形成できる。例えば、融点が117℃の触媒金属材料は、100℃以下でもグラフェン膜を形成できる。

【0118】
電極56は、第2実施形態で説明した透明電極14の製造方法と同じ製造方法によって製造される。このため、本実施形態の電極56の製造方法においても、第2実施形態に記載の効果が得られる。本実施形態では、図6Bに示される基材20、触媒金属材料23、グラフェン膜27のそれぞれが、図17に示す素子部54、触媒金属材料56c、グラフェン膜56dに対応する。

【0119】
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、下記のように、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。

【0120】
(1)第1、第2実施形態では、本発明の導電性材料を透明電極14に適用し、第3、第4実施形態では、本発明の導電性材料を配線36に適用し、第8、第9実施形態では、本発明の導電性材料を電極56に適用したが、本発明の導電性材料の用途はこれに限定されない。本発明の導電性材料を、透明電極、電極、配線以外の他の用途に適用してもよい。

【0121】
(2)上記各実施形態では、基材の表面上に形成した触媒金属材料とグラフェン膜との複合材料を導電性材料として用いたが、これに限定されない。基材の表面上にグラフェン膜を形成した後、触媒金属材料を除去し、グラフェン膜と触媒金属材料のうちグラフェン膜のみを導電性材料として用いてもよい。触媒金属材料を除去する方法としては、例えば、薬品によって触媒金属材料を溶かす方法が挙げられる。また、触媒金属材料を除去しなくても、加熱工程時に、触媒金属材料が蒸発してしまう場合もある。

【0122】
(3)上記各実施形態では、結晶性炭素ナノ材料として、グラフェン膜を形成したが、他の結晶性炭素ナノ材料を形成することもできる。本明細書でいう結晶性炭素ナノ材料は、材料の少なくとも一部が炭素の結晶構造を有し、材料の厚さが0.1nm以上1μm未満のものである。材料の結晶性は、材料全体に対して5%以上であればよい。

【0123】
他の結晶性炭素ナノ材料としては、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーが挙げられる。カーボンナノチューブと金属触媒材料の複合材料の製造方法として、触媒金属材料を含むナノファイバー状の炭素材料を合成し、これを加熱する方法が挙げられる。具体的には、炭素基板に触媒金属材料を供給しながらイオンビームを照射する。これにより、触媒金属材料を含むナノファイバー状の炭素材料を合成することができる。そして、この触媒金属材料を含むナノファイバー状の炭素材料を加熱することで、触媒金属材料が内部に配置されたカーボンナノチューブを形成できる。すなわち、カーボンナノチューブと金属触媒材料の複合材料を製造できる。
【実施例】
【0124】
(実施例1)
第1実施形態における導電性材料の製造方法を用いて試料を作製した。具体的には、熱酸化シリコン(SiO)基板上に、レーザアブレーション法により真空中で、Snで構成される触媒金属膜を15nm堆積させた。さらに、触媒金属膜の上に、レーザアブレーション法により真空中で、非晶質炭素膜を5nm堆積させた。何れの膜の堆積時も、真空度は、1.0×10-5~9.9×10-5Paの範囲内、具体的には、3×10-5~7×10-5の範囲内であった。その後、この試料を基板加熱ホルダー上に装着し、真空中で250℃、1時間の加熱を行った。加熱時の真空度は、1.0×10-4~9.9×10-4Paの範囲内、具体的には、1×10-4~7×10-4の範囲内であった。その後、室温まで冷却された試料のラマン分光分析を行った。このラマン分光分析結果を図18に示す。
【実施例】
【0125】
図18に示すように、基板のSiO(519cm-1)に由来するピークの他に、グラフェンに典型的な2D(2713cm-1)ピーク、グラファイト化を示すG(1584cm-1)ピーク、欠陥に由来するD(1352cm-1)ピークが確認できる。2Dピークが確認されており、DピークがGピークに比べて非常に小さい(IG/ID=3.37)ことから、欠陥の少ない高品質のグラフェンが形成されていることが分かる。また、2DピークとGピークの強度比(I2D/IG=0.54)から、グラフェン層は3層以上の複数層から成ることが分かる。基板上の全面で、同様のラマンスペクトルが得られたことから、グラフェン層は基板全面に形成されていることが確認された。
【実施例】
【0126】
(実施例2)
実施例1と同様の方法により、触媒金属膜の厚さが30nm、非晶質炭素膜の厚さが10nmの試料を作製した。実施例1と同じ加熱条件で加熱した試料のラマン分光分析を行った。その結果、試料全面で、実施例1と同様のラマンスペクトルが確認された。すなわち、グラフェン層は基板全面に形成されていることが確認された。
【実施例】
【0127】
(実施例3)
第5実施形態における導電性材料の製造方法を用いて試料を作製した。すなわち、実施例1とは膜の堆積順序を逆にした試料を作製した。実施例1と同じ加熱条件で加熱した試料のラマン分光分析を行った。その結果、試料全面で、実施例1と同様のラマンスペクトルが確認された。すなわち、グラフェン層は基板全面に形成されていることが確認された。
【実施例】
【0128】
(実施例4)
第6実施形態における導電性材料の製造方法を用いて試料を作製した。すなわち、基板上に、レーザアブレーション法により真空中で、触媒金属材料と非晶質炭素の混合膜を形成した。混合膜の厚さは20nmである。実施例1と同じ加熱条件で加熱した試料のラマン分光分析を行った。その結果、試料全面で、実施例1と同様のラマンスペクトルが確認された。すなわち、グラフェン層は基板全面に形成されていることが確認された。
【実施例】
【0129】
(実施例5)
第10、11実施形態において、触媒金属材料としてSn、In、またはSn-In合金を使用しても、透明基板上に島状の触媒金属材料とその表面、および基板と触媒金属材料との界面、にグラフェン膜が、島状の触媒金属膜の底面とほぼ対応する形状に成長することを、実施例1と同様の条件でラマン分光分析にて、確認された。なお、触媒金属材料としてIn-Ga合金を使用しても、同様にグラフェン膜が成長することが確認できる。
【符号の説明】
【0130】
14 透明電極
14a 触媒金属膜
14b グラフェン膜
20 基材
22 触媒金属膜
24 炭素原料膜
26 グラフェン膜
36 配線
36a 触媒金属膜
36b グラフェン膜
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3A】
2
【図3B】
3
【図4】
4
【図5】
5
【図6A】
6
【図6B】
7
【図7】
8
【図8】
9
【図9】
10
【図10】
11
【図11A】
12
【図11B】
13
【図12A】
14
【図12B】
15
【図13A】
16
【図13B】
17
【図14】
18
【図15】
19
【図16】
20
【図17】
21
【図18】
22
【図19】
23