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明細書 :ルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒及びその製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2019-155234 (P2019-155234A)
公開日 令和元年9月19日(2019.9.19)
発明の名称または考案の名称 ルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒及びその製造方法
国際特許分類 B01J  23/52        (2006.01)
B01J  35/02        (2006.01)
B01J  37/02        (2006.01)
B01D  53/86        (2006.01)
C07D 301/10        (2006.01)
FI B01J 23/52 ZABA
B01J 35/02 H
B01J 37/02 301N
B01D 53/86 222
B01D 53/86 228
B01D 53/86 245
B01D 53/86 280
C07D 301/10
請求項の数または発明の数 3
出願形態 OL
全頁数 8
出願番号 特願2018-042354 (P2018-042354)
出願日 平成30年3月8日(2018.3.8)
新規性喪失の例外の表示 新規性喪失の例外適用申請有り
発明者または考案者 【氏名】滝本 大裕
【氏名】杉本 渉
【氏名】望月 大
出願人 【識別番号】504180239
【氏名又は名称】国立大学法人信州大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100117226、【弁理士】、【氏名又は名称】吉村 俊一
審査請求 未請求
テーマコード 4D148
4G169
Fターム 4D148AA06
4D148AA08
4D148AA13
4D148AA19
4D148AB01
4D148AB02
4D148BA32Y
4D148BA34Y
4G169AA03
4G169AA11
4G169BA08B
4G169BC33A
4G169BC33B
4G169BC70A
4G169BC70B
4G169CA07
4G169CA08
4G169CA13
4G169CA14
4G169DA05
4G169EA11
4G169EB19
4G169ED05
4G169EE01
4G169FA02
4G169FB15
4G169FB21
4G169FB44
要約 【課題】基板材料としてルテニウムナノシートを採用し、そこに金原子を堆積させて、高比表面積で安定した触媒作用を示すルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ルテニウムナノシートをコアとし、金原子の堆積物をシェルとしたことを特徴とするルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒によって上記課題を解決する。金原子の堆積物が、銅のアンダーポテンシャル析出法と金置換法とで1原子層以上の金原子堆積物として構成されていることが好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
ルテニウムナノシートをコアとし、金原子の堆積物をシェルとしたことを特徴とするルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒。
【請求項2】
前記金原子の堆積物が、銅のアンダーポテンシャル析出法と金置換法とで1原子層以上の金原子堆積物として構成されている、請求項1に記載のルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒。
【請求項3】
ルテニウムナノシートを準備する工程と、前記ルテニウムナノシート上に銅のアンダーポテンシャル析出法と金置換法とにより金シェルを形成する工程と、を有することを特徴とするルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒の製造方法。


発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、ルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、ルテニウムナノシートをコアとし、金をシェルとしたルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒が炭素に担持された触媒であって、金の融点降下による不安定さがなく、高比表面積で安定した触媒作用を示すルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金ナノ粒子は、CO酸化反応に対する触媒作用、プロピレンのエポキシ化反応、NO還元反応、ホルムアルデヒドの酸化反応、アンモニア酸化反応等、他の金属触媒には見られない特異な触媒活性を示すことから近年注目されている。しかし、金ナノ粒子は、その粒径が3nm以下になると融点が降下して室温に近づくため、安定に存在できないばかりか触媒比活性も低下することが知られている。そのため、安定な金ナノ粒子の粒径は3nm(<100m/g)であり、100m/gを超える比表面積を有した金触媒の合成は困難であるとされている(非特許文献1を参照)。
【0003】
一方、金原子を原子平滑性の高い単結晶等に蒸着させることや、原子レベルで金原子を基板上に堆積させることで、金の利用率を上げることは可能である。しかし、基板がバルクのため、モデル電極には適しているが実用電極触媒への適用は難しく、高比表面積化とナノサイズ化は両立できていない。
【0004】
ところで、ナノシートは大きな比表面積を有するとともに2次元的にバルクの性質を有し且つ平均配位数も高いことから、ナノ粒子よりも安定であり、これまでに種々のナノシートが報告されている。例えば特許文献1には、金属Ruナノシートをコアに用いたRuコア/Ptシェル型ナノシートをカーボンに担持した触媒が提案されている。
【先行技術文献】
【0005】

【非特許文献1】G.R.Bamwenda, S.Tsubota, T.Nakamura and M.Haruta, Catal.Lett., 44, 83(1997).
【0006】

【特許文献1】特開2017-127799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、基板材料としてルテニウムナノシートを採用し、そこに金原子を堆積させて、高比表面積で安定した触媒作用を示すルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒及びその製造方法を提供することにある。なお、本願でいう「ルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒」は、ルテニウムナノシートをコアとし、金をシェルとしたルテニウム金コアシェルナノシートが炭素に担持された触媒をいう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒は、ルテニウムナノシートをコアとし、金原子の堆積物をシェルとしたことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、幅数μmで厚さ数nmオーダーの高い2次元異方性を有するルテニウムナノシートをコアとして用いたので、高い比表面積を有するとともに2次元的にバルクの性質を有して耐久性にも優れている。さらに、その上に、金原子の薄い堆積物をシェルとして用いたので、金ナノ粒子の場合と比較して、大きな比表面積を有するとともに、薄い堆積物であっても融点降下を抑制でき、安定な触媒として機能することができる。
【0010】
本発明に係るルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒において、前記金原子の堆積物が、銅のアンダーポテンシャル析出法と金置換法とで1原子層以上の金原子堆積物として構成されていることが好ましい。
【0011】
この発明によれば、金原子の堆積物は、銅のアンダーポテンシャル析出法と金置換法とで設計どおりに形成することが可能であり、さらに、1原子層以上の金原子堆積物として設けることにより、安定した触媒作用を奏するものとして利用することができる。
【0012】
本発明に係るルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒の製造方法は、ルテニウムナノシートを準備する工程と、前記ルテニウムナノシート上に銅のアンダーポテンシャル析出法と金置換法とにより金シェルを形成する工程と、を有する、ことを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、準備されたルテニウムナノシート上に容易に金シェルを形成することができるので、高比表面積で安定した触媒作用を示すルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒の効率的な量産手段での製造を期待できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ルテニウムナノシートをコアとし、金をシェルとしたルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒が炭素に担持された触媒であって、金の融点降下による不安定さがなく、高比表面積で安定した触媒作用を示すルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係るルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒において、銅UPD-金置換法による金原子層の形成ステップを説明する模式図である。
【図2】(A)は得られたルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒の透過型電子顕微鏡像であり、(B)は(A)の丸印内の拡大像である。
【図3】比表面積の評価に利用したルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒のCuストリッピングボルタモグラムである。
【図4】Cu-UPD法及び金置換法の回数を変えて得られたルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒のCuストリッピングボルタモグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒及びその製造方法について詳しく説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施例の記載内容のみに限定されない。

【0017】
[ルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒及びその製造方法]
本発明に係るルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒は、図1に示すように、ルテニウムナノシートをコアとし、金原子の堆積物をシェルとしたことを特徴とする。そして、その金原子の堆積物は、銅のアンダーポテンシャル析出法と金置換法とで1原子層以上の金原子堆積物として構成されていることが好ましい。

【0018】
このルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒は、幅数μmで厚さ数nmオーダーの高い2次元異方性を有するルテニウムナノシートをコアとして用いたので、高い比表面積を有するとともに2次元的にバルクの性質を有して耐久性にも優れている。さらに、その上に、金原子の薄い堆積物をシェルとして用いたので、金ナノ粒子の場合と比較して、大きな比表面積を有するとともに、薄い堆積物であっても融点降下を抑制でき、安定な触媒として機能することができる。

【0019】
以下、ルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒について実施例を挙げて説明する。

【0020】
以下の実施例は好ましい一つの例であって、本発明に係るルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒は以下の例の製造方法に限定されず、その製造方法で製造されたものにも限定されない。なお、以下の例では、先ず、酸化ルテニウムナノシートを作製し、その後、酸化ルテニウムナノシートコロイドを用いて酸化ルテニウムナノシートをカーボンに担持させ、その後、還元してルテニウムナノシート/カーボン担体とし、最後に、ルテニウムナノシートの表面に金原子層を設けて、「ルテニウムナノシートコア/金シェルからなるコアシェルナノシート構造型触媒」を作製した。以下、順に説明する。

【0021】
(ルテニウムナノシート)
先ず、酸化ルテニウムナノシート(RuOナノシート)を合成した。RuOとKCO(モル比で8:5)を、メノウ乳鉢を用いてアセトン中で湿式混合した。その後、成型器を用いて混合粉末をペレット化した(1ton、10min)。このペレットをアルミナボートに載せ、管状炉にてArフロー下850℃で12時間焼成した。焼成した後、メノウ乳鉢を用いて粉砕し、超純水でデカンテーションし、上澄み液を取り除いた。この操作を上澄み液が中性になるまで繰り返し、K型層状酸化ルテニウム(K0.2RuO2.1・nHO)粉末を得た。このK型層状酸化ルテニウムに1MHClを加え、60℃のウォーターバス内で24時間静置させた。この処理を3日に分け、3回行った。その後、上澄み液を取り除き、ろ過してプロトン型層状酸化ルテニウム(H0.2RuO2.1・0.9HO)粉末を得た。得られたプロトン型層状酸化ルテニウムが乾燥する前に、すばやく10%TBAOH水溶液をTBA/H=1.5となるように加え、10日間振とうした。遠心分離(2000rpm、30min)により、RuOナノシートコロイドなからなる上澄み液を得た。

【0022】
得られたRuOナノシートコロイドを用いて、Ru(ns)/Cを調製した。ケッチェンブラック(KB)に5g/Lとなるように超純水を加え、機械撹拌と超音波撹拌によりKBを超純水中に分散させた。KBを分散させた後、RuOナノシートコロイドを超純水で1g/Lに希釈し、希釈したRuOナノシートコロイドを撹拌しながら1滴ずつKBに滴下した。KBに対して13.17mass-RuO%となるように滴下した。その後、機械撹拌と超音波撹拌を行い、KBにRuO(ns)を担持させ、生成物を沈殿させた。その後、上澄み液を取り除き、超純水を加えた。この操作を上澄み液が中性になるまで繰り返し、TBAOHを除去した。その後、120℃で12時間乾燥させ、13.17mass%RuO/Cを得た。得られた13.17mass%RuO/Cをアルミナボードに載せ、管状炉にてN(90%)-H(10%)フロー下、流量250mL/min、200℃で2時間焼成した。この焼成によってRuO(ns)を還元し、10mass%Ru(ns)/Cを得た。

【0023】
(ルテニウム金コアシェルナノシート構造体)
次に、ルテニウムナノシートの表面に、Cu-UPD法及び金置換法からなる電気化学的手法によって、金原子層を設け、「ルテニウムナノシートコア/金シェル」からなるルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒を作製した。

【0024】
先ず、グラッシーカーボン(GC)電極を研磨し、GC電極の表面を平滑にした。続いて、超純水及びエタノール中で超音波洗浄を行い、GC電極を洗浄した。研磨及び洗浄後、Ru(ns)/C触媒中に75容量%2-プロパノール水溶液、5質量%Nafion(登録商標)溶液を加え、機械撹拌及び超音波撹拌によって、Ru(ns)/C触媒を75容量%2-プロパノール水溶液中に分散させた。これを触媒分散液とし、触媒分散液をGC電極上に滴下した。滴下した後、空気中で乾燥させた。その後、60℃で真空乾燥し、試料電極を作製した。

【0025】
得られた試料電極を、0.3Vvs.RHEの電位で30秒間保持することで、Ru(ns)上にCu原子層を堆積させ、その後、金置換法によってCuとAuを置換した。Ru(ns)上に堆積したCuと、Auとの置換反応は、自発的に進行し、Cu3原子がAu2原子と置換することになり、1回のCu-UPD法及び金置換法を行ったルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒を作製した。図2(A)は、このとき得られたルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒の透過型電子顕微鏡像であり、(B)は(A)の丸印内の拡大像である。

【0026】
(比表面積/その1)
1回のCu-UPD法及び金置換法を行ったルテニウム金コアシェルナノシート構造体の比表面積をCuストリッピングから算出した。AuにはCO分子が単分子吸着しないことから、Au触媒の比表面積の算出にはCuストリッピングボルタンメトリーを適用した。図3は、比表面積の評価に利用したルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒のCuストリッピングボルタモグラムである。

【0027】
図3より、ルテニウム金コアシェルナノシート構造体(Ru@Au(ns))のCu酸化ピークは、Ru(ns)のCu酸化ピークとは異なっていた。詳しくは、Ru@Au(ns)には0.55~0.60Vvs.RHE付近に新たなCu酸化ピークが見られたが、このCu酸化ピークはAu電極のCuストリッピングボルタモグラムにも見られることから、Ru(ns)上に堆積した金原子層に由来するCuの酸化ピークであることがわかる。次に、0.43Vvs.RHE付近のCu酸化ピークは、Ru(ns)のCu酸化ピークと比較して正方向にシフトし、ピーク電流も小さくなっていたので、これはRu(ns)上に堆積した金原子層によってRuの電子状態が金の電子状態に近づき、Ru上のCu酸化ピークが正方向にシフトしたことを意味している。また、金原子上のCu酸化ピーク電流は小さいため、Auの電子状態に近づいたRu上のCu酸化ピーク電流は小さくなったと考えられる。

【0028】
続いて、露出したRu(Auによって被覆されていない裸のRu原子)の定量化を行った。高電位(1.1Vvs.RHE)保持でRuを酸化すると、Ru上へのCuのUPDを防ぐことができる。このことから、Ruを酸化させることでAuに堆積したCu由来の酸化ピークのみを得ることができることになり、その結果を「RuO@Au(ns)」と表記して図3に示した。

【0029】
図3で示すRuO@Au(ns)のCu酸化ピークでは、0.43Vvs.RHE付近のRu由来のCu酸化ピークが消失し、0.55~0.60Vvs.RHE付近にAu由来と考えられるCuの酸化ピークのみが現れている。それぞれの酸化ピークから得られたCuの酸化電気量を測定し、Ru@Au(ns)から得られたCuの酸化電気量(0.2773mC)と、RuO@Au(ns)から得られたCuの酸化電気量(0.1260mC)とを用いると、RuとAuは、Ru原子数:Au原子数=(0.2773-0.1260):0.1260=1:0.833、の比で存在しているといえる。また、Ruの吸着サイト数は1.561×10-9molであることから、堆積したAu原子の質量WAuは、WAu=1.561×10-9mol×0.833×196.97g/mol=2.561×10-7g、となり、Ru(ns)上に堆積したAu原子の比表面積は、「Au比表面積=(QCu)/(420μC/cm)/(WAu)=117m/g」より、Ru@Au(ns)のAuの比表面積は117m/gであった。この比表面積は、粒径2.6nmの金ナノ粒子(室温では液体の領域)に相当するものであった。

【0030】
(比表面積/その2)
図4は、Cu-UPD法及び金置換法の回数を変えて得られたルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒のCuストリッピングボルタモグラムである。Cu-UPD法及び金置換法を繰り返し行うことで、Ru(ns)上にAu原子を多層堆積させた。図4には、図3の結果とともに、Cu-UPD法及び金置換法を繰り返して得たRu@Au(ns)-2nd及びRu@Au(ns)-5thのCuストリッピングボルタモグラムを示している。Cu-UPD法及び金置換法を繰り返し行ってAu原子の積層数が増えるにつれ、0.43Vvs.RHE付近のRu上のCu酸化ピークが正方向にシフトしていき、ピーク電流も小さくなっているのがわかる。このピークシフト及びピーク電流の減少は、Ru(ns)上にAu原子が複数層堆積されていくことによって、ルテニウム金コアシェルナノシート構造体(Ru@Au(ns)-nth)がバルクの金と似た挙動を示し、コアであるRuの影響を受けなくなることが原因と考えられる。また、金原子の積層数が増えるにつれて、Auに由来する0.55~0.60Vvs.RHE付近のCu酸化ピークも大きくなっていったが、これは、繰り返しによってRu(ns)上へ堆積するAu原子数が増え、Ru上のCu酸化ピークが小さくなったため、相対的にAu原子上のCu酸化ピークが大きくなったことが原因として考えられる。

【0031】
(ルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒)
以上説明したように、得られたルテニウム金コアシェルナノシート構造型触媒は、幅数μmで厚さ数nmオーダーの高い2次元異方性を有するルテニウムナノシートをコアとして用いているので、高い比表面積を有するとともに2次元的にバルクの性質を有して耐久性にも優れている。さらに、その上に、金原子の薄い堆積物をシェルとして用いたので、金ナノ粒子の場合と比較して、大きな比表面積を有するとともに、薄い堆積物であっても融点降下を抑制でき、安定な触媒として機能することができる。上記実施例では、粒径2.6nmの金ナノ粒子(室温では液体の領域)に相当するものが得られており、機能触媒として大いに期待できる。

図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3